JP2937767B2 - 車両のスタビライザ装置 - Google Patents

車両のスタビライザ装置

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JP2937767B2 JP6232939A JP23293994A JP2937767B2 JP 2937767 B2 JP2937767 B2 JP 2937767B2 JP 6232939 A JP6232939 A JP 6232939A JP 23293994 A JP23293994 A JP 23293994A JP 2937767 B2 JP2937767 B2 JP 2937767B2
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    • B60G21/055Stabiliser bars
    • B60G21/0551Mounting means therefor
    • B60G21/0553Mounting means therefor adjustable
    • B60G21/0555Mounting means therefor adjustable including an actuator inducing vehicle roll

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スタビライザの一端を
ロッドを介して車体に取付け、他端はシリンダを介して
車体に取付けられた車両のスタビライザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スタビライザの両端に油圧シリンダをそ
れぞれ一本ずつ配置し、それらを油圧回路で連結し、方
向切換弁によってスタビライザを車両のロール方向に抵
抗するように変位させ、ロールを低減する技術は知られ
ている(例えば、実開昭63−82613号公報参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
技術においては、油圧シリンダのストロークを制御して
いないので、車両のロールの程度にかかわらず同じだけ
ロールを減少するように作用するため、スムーズなロー
ル制御とならず不自然に感ずる。また、通常の直線路の
走行中はシリンダを方向切換弁で閉じているので、乗り
心地が悪くなり、閉じる位置が悪い場合は、逆にロール
させたままロックされるので安全上も好ましくないとい
う問題がある。
【0004】したがって、本発明は、油圧シリンダのス
トロークを制御してロール角を所望量だけ低減し、直線
走行時の乗り心地がよい車両のスタビライザ装置を提供
する事を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、スタビ
ライザの一端をロッドを介して車体に取付け、他端は油
圧シリンダを介して車体に取付けられた車両のスタビラ
イザ装置において、前記油圧シリンダはウオームシャフ
トとボールスクリューピストンとを有し、そのボールス
クリューピストンはウオームシャフトとスチールボール
を介して螺合しており、前記ウオームシャフトの一端は
ステッピングモータに接続され、他端にはスプールバル
ブを設け、ボールスクリューピストンの両端の油室とス
プールバルブとを油圧回路で接続し、前記ボールスクリ
ューピストンはラックを備え、そのラックと係合するセ
クタシャフトが設けられ、そのセクタシャフトはアーム
を介してスタビライザの他端に取付けら、前記ステッピ
ングモータを制御する制御装置を設けている。
【0006】また、本発明によれば、スタビライザの一
端をロッドを介して車体に取付け、他端は油圧シリンダ
を介して車体に取付けられた車両のスタビライザ装置に
おいて、前記油圧シリンダはウオームシャフトとボール
スクリューピストンとを有し、そのボールスクリューピ
ストンはウオームシャフトとスチールボールを介して螺
合しており、前記ウオームシャフトの一端はステッピン
グモータに接続され、他端にはスプールバルブを設け、
ボールスクリューピストンの両端の油室とスプールバル
ブとを油圧回路で接続し、その油圧回路にボールスクリ
ューピストンをロックする油圧カット弁を介装し、ボー
ルスクリューピストンはラックを備え、そのラックと係
合するセクタシャフトが設けられ、そのセクタシャフト
はアームを介してスタビライザの他端に取付けられ、前
記ステッピングモータおよび油圧カット弁を制御する制
御装置を設けている。
【0007】また、本発明によれば、前記制御装置はモ
ードスイッチ、車速センサ、前輪実舵角センサ、輪荷重
センサからの信号に基ずきステッピングモータを制御し
ている。
【0008】さらに、本発明によれば、予め設けられた
モードにモード変換ができ、エマージェンシー判断手段
により油圧カット弁で油圧をカットし、また、油圧シリ
ンダの油圧をカットし、ステッピングモータをOFFす
るよう制御している。
【0009】
【作用効果の説明】本発明は上記のように構成されてお
り、ロール制御のモードをモードスイッチで選択して
(例えば、ミディアムモード)セットしておけば、車両
が走行中にステアリングハンドルを左または右に切った
場合、制御装置は輪荷重センサからの信号、車速センサ
から車速および前輪舵角センサから前輪舵角を読み込
み、横加速度αを演算し、セットされているモードを判
断し、セットされているモード(例えば、ミディアムモ
ード)にしたがって制御目標の逆ロールモーメントを演
算し、その演算結果に基ずいてステッピングモータに指
令する回転角θを演算する。
【0010】そして、ステッピングモータは指令された
回転角だけ回転し、ステッピングモータに接続されてい
るウオームシャフトが回転してボールスクリューピスト
ンをシリンダの軸線方向に移動させ、ピストンのラック
に係合しているセクタシャフトが回動し、そのセクタシ
ャフトに固定されているアームがスタビライザの他端を
変位させてスタビライザに逆ロールモーメントを与え
る。
【0011】この場合、ウオームシャフトの他端に設け
られたスプールバルブがボールスクリューピストンの移
動をアシストする方向にピストンの端部の油室にオイル
を送るので、スタビライザを容易に変位させることがで
きる。
【0012】また、スタビライザに変位を与えない場合
(ノーマルモード)はステッピングモータの指令回転角
θを零とすれば、油圧シリンダは固定され、ロール特性
はノーマルとなる。
【0013】さらに、直進状態(予め設けた舵角範囲)
ではステッピングモータをOFFし油圧をカットしてフ
リーにしているので、スタビライザは作用しなくなり、
乗り心地が向上する。
【0014】さらに、前記スプールバルブとピストンと
の間の油圧回路に油圧カット弁を設けたスタビライザ装
置の場合は、油圧カット弁をOFFすれば油圧シリンダ
は固定されてノーマルモードとなり、油圧系に失陥が発
生した場合、圧力センサからの信号による制御装置のエ
マージェンシー判断手段からの信号により油圧カット弁
をOFFして油圧シリンダを固定し、警報を発するので
安全である。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
【0016】図1は、本発明にかかるスタビライザ装置
をエアサスペンションを有する車両に装着した場合の斜
視図を示し、エアスプリングサポート3はアクスルハウ
ジング1に図示しないUボルトで固定され、そのエアス
プリングサポート3の端部にはベローズが取付けられる
と共にスタビライザバー8がスタビライザキャップ9に
より回動自在に装着され、そのスタビライザバー8の一
端にはスタビライザ10の一端が固着され、その他端は
ボールジョイント10a、ロッド17およびラバー18
を介して図示しない車体に取付けられている。
【0017】また、スタビライザバー8の他端にはスタ
ビライザ10の一端が固着され、その他端はボールジョ
イント10a、ロッド11およびボールジョイン10a
を介して、図示しない車体に固定された油圧シリンダ1
3のアーム12に連結され、油圧シリンダ13にはステ
ッピングモータ14が取付けられている。
【0018】そして、図2を参照して、油圧シリンダ1
3にはボールスクリューピストン20が摺動自在に挿入
され、そのピストン20はスチールボール22を介して
ウオームシャフト21と螺合されている。なお符号20
aはOリングである。
【0019】また、そのウオームシャフト21の一端に
はステッピングモータ14がスプライン嵌合され、他端
にはスプールバルブ23が取付けられ、シリンダの端部
にはバルブハウジング13aが取付けられている。そし
て、スプールバルブ23は、図3をも参照して、油圧回
路24により油室であるシリンダ上室32に接続され、
油圧回路25により油室であるシリンダ下室31に接続
されている。
【0020】さらに、図4を参照して、図示しないポン
プよりの油圧回路23aから供給された圧油は、スプー
ルバルブ23の中立位置では回路23bから図示しない
リザーバに戻り、ウオームシャフト21の回転(図示の
例では右回転)により、ピストン20はシリンダ13と
の摩擦力が大きいので、ウオームシャフトは初めに軸方
向に動き(図示の例では左方向)、スプールバルブ23
のT2、P2、C1、C2のエッジがポンプからのオイ
ルを油圧回路25を介してシリンダ下室31に供給する
回路を形成するので、ステッピングモータ14によりボ
ールスクリューでピストンが右方向に移動するのをアシ
ストするよう構成されている。
【0021】ステピングモータが反対方向に回転する場
合は、上記と同様の作用によりピストン20は左方向に
移動する。
【0022】そこで、ピストン20に設けられているラ
ック20bがセクタ26を有するセクタシャフト27と
係合しているので、セクタシャフト27が回動しアーム
12を揺動させ、ロッド11およびスタビライザ10を
介してスタビライザバー8に捩じりを与え逆ロールモー
メントを発生させるよう構成されている。
【0023】図5は本発明の構成を示し、制御装置35
は電気回路でモードスイッチ36、車速センサ37、前
輪実舵角センサ38、輪荷重センサ39、モードインジ
ケータ40およびステッピングモータ14に接続され、
エンジン駆動のオイルポンプ42は油圧回路23aでオ
リフィス45を介してシリンダ13に接続され、シリン
ダ13は油圧回路23bでリザーバ46に接続され、そ
の油圧回路23aと23bとはリリーフ弁44と流量制
御弁43とで連結されている。ここで符号42aはフィ
ルタを示す。
【0024】また図6は制御装置35のブロックダイヤ
グラムを示し、モードスイッチ36はモード判断手段5
0を介してモードインジケータ40に接続され、車速セ
ンサ37、前輪実舵角センサ38はそれぞれ横G演算手
段51に接続され、輪荷重センサ39は車両諸元補正手
段52を介して横G演算手段51に接続され、その横G
演算手段51は逆ロールモーメント演算手段53とステ
ッピングモータ回転角演算手段54を介して、ステッピ
ングモータ14に接続されている。
【0025】また、図7はモードスイッチを示し、モー
ドスイッチはノーマルモード36a、ミディアムモード
36b、フラットモード36cの3つのモードを有し、
縦軸にロール角を表し、横軸に横加速度を表した図8に
示すように、直進の場合を示す横加速度0〜α0を除
き、ミディアムモード36bは逆ロールモーメントを与
えないノーマルモードとロールしないフラットモード3
6cとの中間の逆ロールモーメントを与えるように設定
されている。
【0026】そして、上記のロール特性となるように制
御するため、図9に示すように縦軸にステッピングモー
タ14に対する指令値を表した制御特性により制御す
る。
【0027】以下、図10を参照して、上記の制御特性
により制御する制御のフローに付いて、図10を参照し
て説明する。
【0028】作動に際し、まず、輪荷重センサ39から
輪荷重を読み込み(ステップS1)、車速センサ37か
ら車速を読み込み(ステップS2)、前輪舵角センサ3
8から前輪舵角を読み込み(ステップS3)、横G演算
手段51により横加速度αを演算し(ステップS4)、
セットされているモードスイッチ36のモードを読み込
み(ステップS5)、セットされているモードを判断す
る(ステップS6)。ミディアム、フラットの場合は制
御特性(図9)により制御目標の逆ロールモーメントを
逆ロールモーメント演算手段53により演算し(ステッ
プS7)、その演算結果に基ずいてステッピングモータ
回転角演算手段54によりステッピングモータに指令す
る回転角θを演算する(ステップS8)。ステッピング
モータ13を駆動して油圧シリンダ13を作動させる
(ステップS9)。
【0029】ノーマルの場合は、ステッピングモータ1
4に回転角θ=0を指令し(ステップS10)、シリン
ダ13を固定し(ステップS11)、制御を終わる。
【0030】また、横加速度が−α〜αである直進の範
囲はステッピングモータはOFFされ、流量制御弁43
でシリンダ13の油圧がカットされるよう制御されてい
る。したがって、直進中は乗り心地がよく、ステアリン
グを操作した場合はロールが設定したモードに制御され
安全である。
【0031】図11は本発明の第2実施例を示し、油圧
シリンダ13に油圧カット弁15を設けたこと以外第1
実施例と同じであり、図12に示すように油圧回路24
を閉じるよう構成されている。そして、図13はその回
路図を示し、オイルポンプ42からシリンダに至る油圧
回路23aに圧力センサ47を設けて電気回路で制御装
置35に接続し、その制御装置35に圧力インジケータ
47a、警報ブザー48、ウオーニングランプ49を設
け、前述の油圧カット弁15を追加した事以外第1実施
例と同じである。
【0032】図14は制御のブロックダイヤグラムを示
し、第1実施例に対し、圧力センサ47からエマージェ
ンシー判断手段55および油圧カット弁切換判断手段5
6を介して油圧カット弁15に至る回路を追加し、圧力
インジケータ47a、警報ブザー48、ウオーニングラ
ンプ49を設けている。
【0033】図15は以上の追加変更に対する制御のフ
ローを示し、ステップS6でモードを判断してから、油
圧カット弁15をONするステップS7を追加し、ノー
マルモードの場合、油圧カット弁15をOFFして(ス
テップS11)、油圧シリンダ13を固定する(ステッ
プS12)ように変更した事以外第1実施例と同じであ
る。
【0034】したがって、油圧回路に失陥が発生した場
合も、モードにかかわらず油圧カット弁がOFFされ、
ノーマルと同様にシリンダが固定されるので、安全であ
る。
【0035】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
ので、以下の優れた効果を奏する。
【0036】(1) 車両の旋回時に、選択したロール
モードに応じてシリンダのストロークを制御してロール
をコントロールできる。 (2) 油圧計や制御装置の故障時は、油圧カット弁を
OFFして油圧シリンダを油圧ロックするので、エマー
ジェンシー状態でも安全に走行できる。 (3) 直進時には、スタビライザ装置を解除して、乗
り心地を向上できる。 (4) したがって、ばね定数が低いエアスプリング式
サスペンションの場合特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すスタビライザ装置の斜
視図。
【図2】図1の油圧シリンダの側断面図。
【図3】油圧シリンダの作動を説明する図。
【図4】図3のスプールバルブの拡大図。
【図5】スタビライザ装置の全体構成図。
【図6】制御のブロックダイヤグラム図。
【図7】モードスッチの操作面を示す図。
【図8】ロール特性を示す図。
【図9】ロールの制御特性を示す図。
【図10】図5の制御フローチャートを示す図。
【図11】本発明の第2実施例を示すスタビライザ装置
の斜視図。
【図12】図11の油圧シリンダの側断面図。
【図13】第2実施例の構成図。
【図14】第2実施例の制御ブロックダイヤグラム図。
【図15】第2実施例の制御フローチャート図。
【符号の説明】
1…アクスルハウジング 3…エアスプリングサポート 6…ベローズ 8…スタビライザバー 9…スタビライザキャップ 10…スタビライザ 11…ロッド 12…アーム 13…油圧シリンダ 14…ステッピングモータ 15…油圧カット弁 17…ロッド 18…ラバー 20…ボーリスクリューピストン 21…ウオームシャフト 23…スプールバルブ 27…セクタシャフト 42…オイルポンプ 43…流量制御弁 44…リリーフ弁

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタビライザの一端をロッドを介して車
    体に取付け、他端は油圧シリンダを介して車体に取付け
    られた車両のスタビライザ装置において、前記油圧シリ
    ンダはウオームシャフトとボールスクリューピストンと
    を有し、そのボールスクリューピストンはウオームシャ
    フトとスチールボールを介して螺合しており、前記ウオ
    ームシャフトの一端はステッピングモータに接続され、
    他端にはスプールバルブを設け、ボールスクリューピス
    トンの両端の油室とスプールバルブとを油圧回路で接続
    し、前記ボールスクリューピストンはラックを備え、そ
    のラックと係合するセクタシャフトが設けられ、そのセ
    クタシャフトはアームを介してスタビライザの他端に取
    付けられ、前記ステッピングモータを制御する制御装置
    を設けたことを特徴とする車両のスタビライザ装置。
  2. 【請求項2】 スタビライザの一端をロッドを介して車
    体に取付け、他端は油圧シリンダを介して車体に取付け
    られた車両のスタビライザ装置において、前記油圧シリ
    ンダはウオームシャフトとボールスクリューピストンと
    を有し、そのボールスクリューピストンはウオームシャ
    フトとスチールボールを介して螺合しており、前記ウオ
    ームシャフトの一端はステッピングモータに接続され、
    他端にはスプールバルブを設け、ボールスクリューピス
    トンの両端の油室とスプールバルブとを油圧回路で接続
    し、その油圧回路にボールスクリューピストンをロック
    する油圧カット弁を介装し、ボールスクリューピストン
    はラックを備え、そのラックと係合するセクタシャフト
    が設けられ、そのセクタシャフトはアームを介してスタ
    ビライザの他端に取付けられ、前記ステッピングモータ
    および油圧カット弁を制御する制御装置を設けたことを
    特徴とする車両のスタビライザ装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置はモードスイッチ、車速セ
    ンサ、前輪実舵角センサ、輪荷重センサからの信号に基
    ずきステッピングモータを制御する請求項1、2のいず
    れかに記載の車両のスタビライザ装置。
  4. 【請求項4】 予め設けられたモードにモード変換がで
    きる請求項1、2のいずれかに記載の車両のスタビライ
    ザ装置。
  5. 【請求項5】 エマージェンシー判断手段により油圧カ
    ット弁で油圧をカットする請求項2に記載の車両のスタ
    ビライザ装置。
  6. 【請求項6】 油圧シリンダの油圧をカットし、ステッ
    ピングモータをOFFするよう制御する請求項1、2の
    いずれかに記載のスタビライザ装置。
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