JP2936805B2 - 筒内噴射式内燃機関 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関

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JP2936805B2
JP2936805B2 JP3160465A JP16046591A JP2936805B2 JP 2936805 B2 JP2936805 B2 JP 2936805B2 JP 3160465 A JP3160465 A JP 3160465A JP 16046591 A JP16046591 A JP 16046591A JP 2936805 B2 JP2936805 B2 JP 2936805B2
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fuel
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injected
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辰夫 小林
徳彦 中村
憲一 野村
裕昭 仁平
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/24Cylinder heads
    • F02F1/42Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads
    • F02F1/4214Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads specially adapted for four or more valves per cylinder
    • F02F1/4221Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads specially adapted for four or more valves per cylinder particularly for three or more inlet valves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B75/12Other methods of operation
    • F02B2075/125Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は筒内噴射式内燃機関に関
する。
【0002】
【従来の技術】ピストン頂面上に凹溝を形成すると共に
燃料噴射弁から凹溝内に向けて燃料を噴射し、燃焼室内
にシリンダ軸線回りの旋回流を発生させてこの旋回流に
より点火栓の周りに着火可能な混合気を形成するように
した筒内噴射式内燃機関が公知である(実開平1−1240
42号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの筒内
噴射式内燃機関ではシリンダ軸線周りの旋回流を発生さ
せることが必須の要件であるのでシリンダ軸線回りの旋
回流を発生させない場合にはもはやこの噴射方法を採用
することができない。また、旋回流の強さは機関の運転
状態により変化するので点火栓周りの混合気の形成を全
面的に旋回流に依存しているとあらゆる機関の運転状態
に対して最適な混合気を点火栓の周りに形成するのは困
難であるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によればシリンダヘッド内壁面の中心部に点
火栓を配置し、シリンダヘッド内壁面の周縁部に燃料噴
射弁を配置し、点火栓の下方から燃料噴射弁側に向けて
次第に拡開しつつ延びる一対の側壁面とほぼ平坦をなす
底壁面とにより画定される凹溝をピストン頂面上に形成
すると共に燃料噴射弁から凹溝底壁面に向け斜めに燃料
を噴射して凹溝底壁面に衝突した噴射燃料を凹溝側壁面
に沿いつつ点火栓下方の凹溝端部に向かわせ、凹溝端部
の上部壁面を凹溝端部の下部壁面に対し燃料噴射弁と反
対側に後退させてこれら上部壁面と下部壁面間に段部を
形成し、各凹溝側壁面を凹溝端部の下部壁面から燃料噴
射弁側に向けてほぼまっすぐに延設している。
【0005】凹溝底壁面上に噴射された燃料は凹溝端部
に達した後凹溝端部の下部壁面に沿い上昇し、次いで燃
料は凹溝端部の下部壁面と上部壁面間に形成された段部
に沿うように向きを変え、次いで凹溝端部の上部壁面に
沿い上昇して点火栓の周りに混合気を形成する。この場
合、各凹溝側壁面が凹溝端部の下部壁面から燃料噴射弁
側に向けてほぼまっすぐに延設されているので凹溝側壁
面に沿って凹溝端部に向かい始める燃料の流速は凹溝端
部に近いほど速くなる。従って凹溝側壁面に沿い流れる
各燃料が凹溝端部に到達するまでには時間差を生じ、早
期に凹溝端部に到達した燃料によって点火栓周りに可燃
混合気が形成される。
【0006】
【実施例】図2および図3を参照すると、1はシリンダ
ブロック、2はシリンダブロック1内で往復動するピス
トン、3はシリンダブロック1上に固定されたシリンダ
ヘッド、4はシリンダヘッド3の内壁面3aとピストン
2の頂面間に形成された燃焼室を夫々示す。シリンダヘ
ッド内壁面3a上には凹溝5が形成され、この凹溝5の
底壁面をなすシリンダヘッド内壁面部分3b上に一対の
給気弁6が配置される。一方、凹溝5を除くシリンダヘ
ッド内壁面部分3cは傾斜したほぼ平坦をなし、このシ
リンダヘッド内壁面部分3c上に3個の排気弁7が配置
される。シリンダヘッド内壁面部分3bとシリンダヘッ
ド内壁面部分3cは凹溝5の周壁8を介して互いに接続
されている。
【0007】この凹溝周壁8は給気弁6の周縁部に極め
て近接配置されかつ給気弁6の周縁部に沿って円弧状に
延びる一対のマスク壁8aと、給気弁6間に位置する新
気ガイド壁8bと、シリンダヘッド内壁面3aの周壁と
給気弁6間に位置する一対の新気ガイド壁8cとにより
構成される。各マスク壁8aは最大リフト位置にある給
気弁6よりも下方まで燃焼室4に向けて延びており、従
って排気弁7側に位置する給気弁6周縁部と弁座9間の
開口は給気弁6の開弁期間全体に亙ってマスク壁8aに
より閉鎖されることになる。また、各新気ガイド壁8
b,8cはほぼ同一平面内に位置しており、更にこれら
の新気ガイド壁8b,8cは両給気弁6の中心を結ぶ線
に対してほぼ平行に延びている。点火栓10はシリンダヘ
ッド内壁面3aの中心に位置するようにシリンダヘッド
内壁面部分3c上に配置されている。一方、排気弁7に
対しては排気弁7と弁座11間の開口を覆うマスク壁が設
けられておらず、従って排気弁7が開弁すると排気弁7
と弁座11間に形成される開口はその全体が燃焼室4内に
開口することになる。
【0008】シリンダヘッド3内には給気弁6に対して
給気ポート12が形成され、排気弁7に対して排気ポート
13が形成される。一方、両給気弁6の間のシリンダヘッ
ド内壁面3aの周縁部には燃料噴射弁14が配置され、こ
の燃料噴射弁14から燃料が燃焼室4内に向けて噴射され
る。
【0009】図1および図2に示されるようにピストン
2の頂面上には点火栓10の下方から燃料噴射弁14の先端
部の下方まで延びる凹溝15が形成される。この凹溝15は
点火栓10下方の凹溝端部17から燃料噴射弁14側に向けて
次第に拡開しつつ延びる一対の側壁面18と、ほぼ平坦を
なす底壁面19とにより画定される。図1および図2から
わかるように凹溝端部17の上部壁面16aは凹溝端部17の
下部壁面15aに対し燃料噴射弁14と反対側に後退せしめ
られており、また各側壁面18の上部側壁面16bは下部側
壁面15bに対し燃料噴射弁14と反対側に後退せしめられ
ている。従って上部壁面16aと下部壁面15aの間、およ
び上部側壁面16bと下部側壁面15bの間にはほぼ平坦を
なしてく字形に延びる段部20が形成される。なお、図1
からわかるように上部側壁面16bと下部側壁面15bはい
ずれも凹溝端部17から燃料噴射弁14側に向けて次第に拡
開しつつ延びている。
【0010】また、図1からわかるように凹溝端部17の
上部壁面16aおよび下部壁面15aは点火栓10と燃料噴射
弁14とを含む垂直平面K−K上に形成されており、各上
部側壁面16bおよび各下部側壁面15bもこの垂直平面K
−Kに関して対称的な形状を有する。従って凹溝15は垂
直平面K−Kに関して対称的な形状を有することにな
る。また、図2に示されるようにピストン2が上死点に
達すると点火栓10に関し凹溝15と反対側に位置するピス
トン2の頂面部分とシリンダヘッドヘッド内壁面部分3
cとの間にはスキッシュエリア21が形成される。
【0011】図4に示されるように図1から図3に示す
実施例では排気弁7が給気弁6よりも先に開弁し、排気
弁7が給気弁6よりも先に閉弁する。また、図4におい
てIl は機関低負荷運転時における燃料噴射時期を示し
ており、Im1およびIm2は機関中負荷運転時における燃
料噴射時期を示しており、Ih は機関高負荷運転時にお
ける燃料噴射時期を示している。図4から機関高負荷運
転時における燃料噴射Ih は排気弁7が閉弁する頃に行
われ、機関低負荷運転時における燃料噴射Ilは高負荷
運転時に比べてかなり遅い時期に行われることがわか
る。また、機関中負荷運転時には2回に分けて燃料噴射
Im1およびIm2が行われ、このとき第1回目の燃料噴射
Im1は機関高負荷運転時とほぼ同じ時期に行われ、第2
回目の燃料噴射Im2は機関低負荷運転時とほぼ同じ時期
に行われることがわかる。
【0012】図5に示されるように給気弁6および排気
弁7が開弁すると給気弁6を介して燃焼室4内に空気が
流入する。このとき、排気弁7側の給気弁6の開口はマ
スク壁8aによって覆われているので空気はマスク壁8
aと反対側の給気弁6の開口から燃焼室4内に流入す
る。この空気は矢印Wで示すように給気弁6下方のシリ
ンダボア内壁面に沿い下降し、次いでピストン2の頂面
に沿い進んで排気弁7下方のシリンダボア内壁面に沿い
上昇し、斯くして空気は燃焼室4内をループ状に流れる
ことになる。このループ状に流れる空気Wによって燃焼
室4内の既燃ガスが排気弁7を介して排出され、更にこ
のループ状に流れる空気Wによって燃焼室4内には垂直
面内で旋回する旋回流Xが発生せしめられる。次いでピ
ストン2が下死点BDCを過ぎて上昇を開始するとその
後燃料噴射弁14からの燃料噴射が開始される。
【0013】次に図6から図9を参照して機関低負荷運
転時、機関中負荷運転時および機関高負荷運転時におけ
る燃料噴射方法について説明する。なお、図6は機関低
負荷運転時における燃料噴射Il および機関中負荷運転
時における第2回目の燃料噴射Im2を示しており、図7
は機関中負荷運転時における第1回目の燃料噴射Im1
よび機関高負荷運転時における燃料噴射Ih を示してい
る。
【0014】図1および図6に示されるように機関低負
荷運転時および機関中負荷運転時の2回目の燃料噴射時
には燃料は燃料噴射弁14から垂直平面K−Kに沿い凹溝
底壁面19に向けて斜めに噴射される。この噴射燃料は凹
溝底壁面19上に衝突した後図6において矢印Fで示すよ
うに下部側壁面15bに沿いつつ凹溝端部17の下部壁面15
aに向けて進行する。次いでこの噴射燃料は下部壁面15
aに衝突し、このとき一部の噴射燃料が微粒化せしめら
れる。即ち、噴射燃料は下部壁面15aと衝突することに
よって第1回目の微粒化作用が行われる。
【0015】次いで噴射燃料は矢印Fで示すように下部
壁面15aに沿って上昇し、次いで慣性力によって段部20
に沿う方向に向かう。このとき噴射燃料は下部壁面15a
と段部20間に形成されている角部を通過するために噴射
燃料がひきちぎられて微粒化せしめられ、斯くしてこの
ときに第2回目の微粒化作用が行われる。次いで噴射燃
料は上部壁面16aに衝突し、この衝突作用によって第3
回目の微粒化作用が行われる。このように凹溝底壁面19
上に噴射された燃料は3回の微粒化作用を受けるために
燃料は良好に微粒化せしめられ、斯くして図6において
Gで示されるように点火栓10の周りには十分に気化した
混合気が形成される。斯くして混合気は点火栓10により
容易に着火せしめられることになる。
【0016】上述したように凹溝底壁面19上に噴射され
た燃料は図6の矢印Fで示すように凹溝端部17の下部壁
面15aに向けて進行するがこのときの噴射燃料の挙動に
ついて図8を参照しつつ詳しく説明する。図8において
鎖線Rは凹溝底壁面19上における噴射燃料の衝突領域を
示しており、矢印F1 ,F2 は噴射燃料の代表的な2つ
の流れを示している。図8に示されるように噴射燃料F
1 ,F2 は凹溝底壁面19上に衝突後も慣性力によって噴
射方向に進行し、次いで下部側壁面15bまで進んだ後に
下部側壁面15bに沿いつつ凹溝端部17の下部壁面15aに
向けて進行する。ところで各下部側壁面15bは凹溝端部
17の下部壁面15aから燃料噴射弁14側に向けてほぼまっ
すぐに延びているので下部側壁面15bに対する各噴射燃
料F1 ,F2 の入射角θ1 ,θ2 は噴射中心に近い噴射
燃料ほど小さくなり、従って下部側壁面15bに沿って進
行を開始しはじめたときの各噴射燃料F1 ,F2 の流動
速度v1 ,v2 は噴射中心に近い噴射燃料ほど速くな
る。
【0017】これに対して図9に示されるようにピスト
ン2′の頂面上に形成された凹溝15′の輪郭形状を円形
とし、燃料噴射弁14′から凹溝15′の平坦な底壁面19′
上に燃料を噴射すると凹溝側壁面18′に対する各噴射燃
料F1 ′,F2 ′の入射角θ 1 ′,θ2 ′は噴射中心に
近い噴射燃料ほど大きくなり、従って凹溝側壁面18′に
沿って進行を開始しはじめたときの噴射燃料F1′,F
2 ′の流動速度v1 ′,v2 ′は噴射中心に近い噴射燃
料ほど遅くなる。ところがこのようにv1 ′>v2 ′な
る関係があると各凹溝側壁面18′に沿って流れる燃料又
は混合気はほぼ同時期に凹溝端部17′に集まり、次いで
ほぼ同時期に凹溝端部17′に沿って上昇して点火栓10の
周りに混合気を形成することになる。従ってこの場合に
は常にほぼ全噴射燃料によって点火栓10の周りに混合気
が形成されることになり、従ってこのとき点火栓10周り
に形成される混合気の濃度は燃料噴射量を制御する以外
の方法によっては制御することができないことになる。
斯くして例えば燃料噴射量が少ないときに点火栓10の周
りに最適な混合気を形成しようとすると燃料噴射量が増
大したときには点火栓10周りに形成される混合気は過濃
となり、斯くして点火栓10による良好な着火が得られな
いばかりでなく、たとえ着火したとしても多量の未燃H
C, COが発生することになる。
【0018】これに対して図8に示されるようにv1
2 なる関係があると噴射燃料F2 が凹溝端部17の下部
壁面15aに到達しても噴射燃料F1 は依然として凹溝端
部17の下部壁面15aに向けて進行中であり、従って各噴
射燃料F1 ,F2 が凹溝端部17の下部壁面15aに到達す
るのに時間差を生ずることになる。このように各噴射燃
料F1 ,F2 が凹溝端部17の下部壁面15aに到達するの
に時間差を生ずると点火栓10周りに形成される混合気は
時間を経過するにつれて次第に濃くなることになり、従
ってこの場合には燃料噴射量が一定であっても燃料噴射
から点火が行われるまでの時間を制御することによって
点火が行われるときに点火栓10周に形成される混合気の
濃度を制御できることになる。云い換えると点火が行わ
れるときに点火栓10周りに最適な濃度の混合気が形成さ
れるように点火時期又は噴射時期を制御することによっ
て点火が行われるときに点火栓10周りに常に最適な混合
気を形成できることになる。従って図8に示すような形
状の凹溝15を用いると燃料噴射量によらずに点火栓10に
よる良好な着火を確保できることになる。
【0019】上述したように噴射燃料は慣性力によって
凹溝底壁面19上を点火栓10の下方に向けて流れる。とこ
ろで図5に示されるように燃焼室4内に発生した旋回流
Xはピストン2が上昇するにつれて減衰しつつ旋回半径
が次第に小さくなり、ピストン2が上死点に近づくと図
6に示されるように凹溝底壁面19に沿う旋回流Xとな
る。また、ピストン2が更に上死点に近づくと図6にお
いて矢印Sで示すようにスキッシュエリア21からスキッ
シュ流が噴出し、このスキッシュ流Sも凹溝底壁面19に
沿って進む。このように燃焼室4内には旋回流Xおよび
スキッシュ流Sが発生するので噴射燃料が凹溝端部17の
下部壁面15aから段部20の方向に進むときに噴射燃料に
はこれら旋回流Xおよびスキッシュ流Sによって剪断力
が与えられ、斯くして噴射燃料の微粒化が更に促進され
ることになる。
【0020】一方、機関高負荷運転時および機関中負荷
運転時の第1回目の燃料噴射時には図7に示されるよう
にピストン2が近い位置にあるときに燃料噴射が開始さ
れる。従ってこのときには噴射燃料がピストン2の頂面
の広い領域に亘って衝突するために燃料は燃焼室4内に
良好に分散せしめられる。機関中負荷運転時にはこの第
1回目の燃料噴射Im1によって燃焼室4内に稀薄な混合
気が形成され、この稀薄混合気は第2回目の燃料噴射I
m2により点火栓10周りに形成された混合気が着火源とな
って燃焼せしめられる。これに対して機関高負荷運転時
には図7に示すように噴射された燃料により燃焼室4内
に形成された混合気が点火栓10により着火せしめられ
る。
【0021】図10から図16に第2実施例を示す。この実
施例では各給気弁6近傍のシリンダヘッド内壁面3aの
周縁部に一対の燃料噴射弁、即ち第1燃料噴射弁14aと
第2燃料噴射弁14bとが配置され、図10からわかるよう
にこれら燃料噴射弁14a,14bからはシリンダ軸線方向
に向けて燃料が噴射される。図13に示されるようにこの
実施例においても機関低負荷運転時、中負荷運転時およ
び高負荷運転時における燃料噴射時期は図1から図4に
示される実施例と同様であるが、この実施例では機関低
負荷運転時における燃料噴射Il および機関中負荷運転
時における第2回目の燃料噴射Im2は図14に示されるよ
うに第1燃料噴射弁14aにより行われ、機関中負荷運転
時における第1回目の燃料噴射Im1は図15に示されるよ
うに第2燃料噴射弁14bにより行われ、機関高負荷運転
時における燃料噴射Ih1およびIh2は図16に示されるよ
うに第1燃料噴射弁14aおよび第2燃料噴射弁14b(図
16には図示していない) の双方により行われる。
【0022】この実施例では機関低負荷運転時および機
関中負荷運転時の2回目の燃料噴射時に燃料が第1燃料
噴射弁14aから凹溝底壁面19に向けて斜めに噴射され、
この噴射燃料は凹溝底壁面19上に衝突した後下部側壁面
15bに沿いつつ凹溝端部17の下部壁面15aに向けて進行
する。次いでこの噴射燃料は下部壁面15aに沿い上昇し
た後、段部20に沿う方向に向きを変えて上部壁面16aに
衝突し、従ってこの実施例においても3段階の微粒化作
用が行われる。また、この実施例においても各下部側壁
面15bは凹溝端部17の下部壁面15aから燃料噴射弁14側
に向けてほぼまっすぐに延びているので図17に示される
ように下部側壁面15bに対する各噴射燃料F1 ,F2
入射角θ1 ,θ2 は噴射中心に近い噴射燃料ほど小さく
なり、従って下部側壁面15bに沿って進行を開始しはじ
めたときの各噴射燃料F1,F2 の流動速度v1 ,v2
は噴射中心に近い噴射燃料ほど速くなる。従って各噴射
燃料F1 ,F2 が凹溝端部17の下部壁面15aに到達する
のに時間差を生ずることになり、斯くして点火が行われ
るときに点火栓10周りに最適な濃度の混合気を形成でき
ることになる。
【0023】なお、これまで本発明を筒内噴射式2サイ
クル機関に適用した場合について説明してきたが本発明
を筒内噴射式4サイクル機関にも適用することができ
る。
【0024】
【発明の効果】ピストン頂面に形成された凹溝内に燃料
を噴射するようにした場合において点火が行われるとき
に点火栓周りに常に十分に気化せしめられた最適な濃度
の混合気を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピストン頂面の平面図である。
【図2】2サイクル機関の側面断面図である。
【図3】シリンダヘッドの底面図である。
【図4】給排気弁の開弁期間と燃料噴射時期を示す線図
である。
【図5】掃気行程時を示す2サイクル機関の側面断面図
である。
【図6】低負荷運転時の燃料噴射および中負荷運転時の
第2回目の燃料噴射を示す2サイクル機関の側面断面図
である。
【図7】中負荷運転時の第1回目の燃料噴射および高負
荷運転時の燃料噴射を示す2サイクル機関の側面断面図
である。
【図8】図1と同様のピストン頂面の平面図である。
【図9】好ましくない例を示すピストン頂面の平面図で
ある。
【図10】別の実施例を示すピストン頂面の平面図であ
る。
【図11】2サイクル機関の側面断面図である。
【図12】シリンダヘッドの底面図である。
【図13】給排気弁の開弁期間と燃料噴射時期を示す線図
である。
【図14】低負荷運転時の燃料噴射および中負荷運転時の
第2回目の燃料噴射を示す2サイクル機関の側面断面図
である。
【図15】中負荷運転時の第1回目の燃料噴射を示す2サ
イクル機関の側面断面図である。
【図16】高負荷運転時の燃料噴射を示す2サイクル機関
の側面断面図である。
【図17】図10と同様のピストン頂面の平面図である。
【符号の説明】
2…ピストン 10…点火栓 14…燃料噴射弁 15…凹溝 15a…下部壁面 15b…下部側壁面 16a…上部壁面 16b…上部側壁面 17…凹溝端部 18…凹溝側壁面 19…凹溝底壁面 20…段部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仁平 裕昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−370319(JP,A) 特開 平4−224229(JP,A) 実開 平3−65864(JP,U) 実開 平1−124042(JP,U) 実開 平3−52333(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02B 23/10 F02F 3/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッド内壁面の中心部に点火栓
    を配置し、シリンダヘッド内壁面の周縁部に燃料噴射弁
    を配置し、点火栓の下方から燃料噴射弁側に向けて次第
    に拡開しつつ延びる一対の側壁面とほぼ平坦をなす底壁
    面とにより画定される凹溝をピストン頂面上に形成する
    と共に該燃料噴射弁から該凹溝底壁面に向け斜めに燃料
    を噴射して凹溝底壁面に衝突した噴射燃料を凹溝側壁面
    に沿いつつ点火栓下方の凹溝端部に向かわせ、凹溝端部
    の上部壁面を凹溝端部の下部壁面に対し燃料噴射弁と反
    対側に後退させて該上部壁面と下部壁面間に段部を形成
    し、各凹溝側壁面を該凹溝端部の下部壁面から燃料噴射
    弁側に向けてほぼまっすぐに延設した筒内噴射式内燃機
    関。
JP3160465A 1991-07-01 1991-07-01 筒内噴射式内燃機関 Expired - Fee Related JP2936805B2 (ja)

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