JP2936609B2 - 粒子流動型の気液固三相反応器 - Google Patents

粒子流動型の気液固三相反応器

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、固体、液体、気体を同時に接触させ、連続
的に反応させる気液固三相反応器に関するものであり、
詳しくは粒子流動型を連続式三相反応器に関するもので
ある。
(発明の背景および従来の技術) 一般に気固二相反応や気液固三相反応において用いら
れる固体触媒については非常に多くの種類、例えば近年
注目されているゼオライト等に代表される多くのものが
知られていて、例えば結晶性アルミノシリケートの一種
であるゼオライトは、固体酸性、形状選択性等の特徴を
有し、特異的な触媒性能を種々の反応で示すことが知ら
れている。
触媒は一般に気固二相反応において使用されることが
多いが、液相における有機反応においても特徴的な触媒
作用を示すことが近年見出されてきている。例えばゼオ
ライト触媒を用いた例で言えば、ベンゼン誘導体の液相
塩素化の三相反応においてゼオライド触媒を用いること
でパラ置換塩素化ベンゼン誘導体が高収率で製造できる
ことが知られている(特開昭59−163329号、特開平1−
246231号)。この二置換塩素化ベンゼン誘導体中のパラ
置換塩素化ベンゼン誘導体は、現在において有用性が認
められまた将来においても需要が増加するものと考えら
れている物質であり、このようなパラ置換塩素化ベンゼ
ン誘導体を選択的に製造する触媒としてゼオライトは特
に注目を集めている。なおこのゼオライト触媒を用いた
ベンゼン誘導体の製造のための反応は典型的な気液固三
相反応である。
ところで一般に気液固三相反応のためには連続反応器
が用いられ、気液固三相の反応器の基本構造は、粒子固
定型と粒子流動型の二種類に大別される。これらの装置
形式は、粒子固定型としては気液並流充填層(上向き、
下向き)型と、気液向流充填層型とがあり、また粒子流
動型としては三相流動層、懸濁気泡塔、通気懸濁撹拌槽
型のものがそれぞれ知られているが、触媒と反応基質の
接触効率を高めるためには、粒子流動型の連続式気液固
三相反応器(以下「三相反応器」と略称する)が用いら
れる場合が多い。
例えば石油の水素化分解、廃水・排ガス処理、石炭の
液化および発酵プロセス等にも広く用いられているよう
に、粒子流動型反応器は気体、液体、固体の接触効率が
よく、また流動状態であることから生起する反応が著し
い発熱反応である場合や、触媒の寿命が短い場合に有効
なためである。
このような粒子流動型の三相反応器を用いる場合に
は、気体、液体、固体が均一に混合されていることが好
ましい。しかし連続反応器においては、触媒等の固形分
は反応器から反応液とともにスラリー液として器外に流
出する。したがって固形分が触媒の場合は、流出してく
るスラリーを濾過機で濾過するかあるいは沈降槽にて沈
降分離する等して固形分を回収し循環することが行なわ
れる。
上述のようにゼオライト触媒を用いたパラ置換塩素化
ベンゼン誘導体の製造のための反応は典型的な気液固三
相反応である。したがって連続反応によってその製造を
行なう場合には、触媒と反応基質の接触効率を高める等
の目的で粒子流動型の三相反応器、具体的には例えば通
常の吹き込み管式の懸濁撹拌型反応器を使用することが
考えられる。
第4図は従来の一般的な吹き込み管式の懸濁撹拌型反
応器を示したものである。この図において、15は下端が
閉塞されている縦型円筒状の本体容器であり、上部から
気体吹き込み管13が容器底部まで導入延設されて該底部
で円形に形成され、この円形部の複数ヵ所に形成された
気体噴出口13a,13a,……から気体が吹き出される。
7は原料液の供給管であり、上部から本体容器15の中
間位置付近まで垂下されている。3は本体容器15の上部
に連結された反応液のオーバーフロー管、5は撹拌羽
根、5aはその回転軸である。なお6は撹拌効率を向上さ
せるために容器本体の内壁の複数位置に上下方向をなす
ように延設された邪魔板である。
このような構造の懸濁撹拌型反応器の本体容器15内
に、原料液供給管7により原料液を導入し、この液中に
固形触媒を投入して気体吹き込み管13から気体を吹き込
んで気液固三相反応を行なわせる。
反応液はオーバーフロー管3からオーバーフロー液と
して取出される。
(発明が解決しようとする課題) しかしこのような吹き込み管式の懸濁撹拌型反応器
は、固形分である触媒が反応液と共に反応器から外部に
流出するため、フィルターで過して回収し、これを反
応器に戻すとか、反応器の後段に触媒沈降槽を設けて触
媒を濃縮してポンプで反応器に循環する等の方法を実施
しなければならない。しかし例えばゼオライト触媒は空
気中の水分による悪影響を受け易く、空気に接触するこ
とで変質を招く触媒については前者の過方式は採用で
きない。他方後者の沈降槽を用いる方式は、設備投資や
運転コストの上昇を招き、更には循環ポンプにおける触
媒の摩耗やポンプ閉塞等の新たな問題を招くという難が
ある。
また別の問題として、粒径の大きな成形触媒を用いる
と触媒の分散が不十分となり触媒が反応器の底に沈降す
る等の問題があり、この分散性を高めるために撹拌強度
を大きくすると成形触媒が摩耗する等の多くの問題があ
る。
したがって、例えば上記のゼオライト触媒を用いて気
液固三相反応によりパラ置換塩素化ベンゼン誘導体を高
収率で製造する場合には、触媒自身の特性を研究するこ
とは勿論のこと、反応を実施するプロセスや装置構成を
研究、開発することも重要な課題の一つとなる。
本発明はこのような観点からなされたものであり、そ
の目的は気液固三相反応において、気液接触面積を高め
ると共にに触媒沈降の問題を解消するができる新規な粒
子流動型の三相反応器を提供するところにある。
また本発明の別の目的は、触媒を反応器内において均
一に分散させて、高い反応効率を実現することができる
粒子流動型の三相反応器を提供するところにある。
本発明の更に別の目的は、撹拌強度を抑制することで
触媒の摩耗を著しく減少できる粒子流動型の三相反応器
を提供するところにある。
また本発明は、反応器外での触媒の分離回収を不要と
することで、触媒の摩耗、変質の虞れを解消した粒子流
動型の三相反応器を提供することを目的とする。
更に本発明は、特にゼオライトを触媒として用いたパ
ラ置換塩素化ベンゼン誘導体の製造に好適に使用するこ
とができる粒子流動型の三相反応器を提供することを目
的とする。
(課題を解決するための手段及び作用) 上記目的を実現するための本発明よりなる粒子流動型
の三相反応器の特徴は、縦型筒内において粒子状の固形
触媒を含んで気液固三相反応を行なわせるための反応槽
を形成する本体容器と、導入気体を上記反応槽の底部か
ら微細な分散気泡として上昇させるために本体容器の底
部に設けられた気体分散手段と、上記反応槽に原料液を
供給する原料液導入手段と、上記反応槽からの気泡導入
は阻止するが液の導入は許容する網目構造または格子構
造を有する隔離壁を介し反応槽と区画して容器本体上部
に設けられ、かつ槽上部に溢流式の液排出手段が設けら
れている触媒沈降分離槽と、分離沈降した粒子状触媒を
上記反応槽に戻す手段とを備えた構成をなすところにあ
る。
上記反応槽を形成する本体容器は、例えば下部を逆円
錐型あるいは逆多角錐型に設けられることが好ましく、
これにより導入気体の分散性が向上すると共に反応槽内
の固形触媒が反応器の底部に沈降することが少なく、気
液固の接触効率が向上する。
上記構成において気体分散手段は、例えば反応槽の下
部に連結された気体吹出し口に気体分散板を設置するこ
とが形成させることができる。このような気体分散板と
しては一般的には、触媒の目詰まりが生じない程度の細
孔(例えば5μm〜3mm程度)を有する多孔質板を用い
る場合を例示することができるが、これに組合せて多孔
板、二相ノズル、インジェクターやエジェクター、ロー
タリーアトマイザー等を使用することも好ましく、特に
多孔板の上に多孔質板を積層して構成した形式の気体分
散手段は微細な気泡を容易に形成させる上で好ましい。
また気体分散手段は反応槽の下部の全域に設ける他、分
割して設けることもできる。
反応槽に対する原料液の導入手段は、一般的には本体
容器の接液部に液導入管を連結するか、反応槽上部から
液導入管を垂下させることにより設けることができる
が、反応槽の下部特には逆錐型に形成した部分に連結す
る形式とすることが好ましい。
また上記構成において、本体容器上部に設けられる触
媒沈降分離槽は、反応槽からの気泡導入は阻止するが液
の導入は許容する隔離壁を介し反応槽を区画して設けら
れる。このような触媒沈降分離槽として具体的には、例
えば上部を大径に設けた本体容器において、下部の小径
部から直筒状に上方に延びた中央部を反応槽とし、その
上部大径部の周囲を周状の周壁で区画することにより触
媒沈降分離槽を区画形成することができる他、反応槽の
上部を径方向に膨出させ、反応槽との間を平板で縦型に
区画する形式等のものも例示することができるが、特に
これらに限定されるものではない。
反応槽と触媒沈降分離槽を区画する隔離壁は、反応槽
から触媒沈降分離槽への気泡導入は阻止するが液の導入
は許容するためのものであり、例えば隔離壁に金網等を
用いた網目構造や格子構造の部分を設けることで実現で
きる。このような隔離壁の網目構造、格子構造部分は、
隔離壁の全域であっても一部であってもよいが、隔離壁
の形状、網目等の開口の大きさ等は、反応槽内の触媒含
有液は通過できるが気泡の通過は阻止できるようにする
ことを基準として設けられる。このような網目の大きさ
としては一般的には1〜2mm程度とするのが適当である
場合が多い。また隔離壁の形状特に網目の位置等は、気
泡の通過を阻止できるようにするために網目構造や格子
構造の部分を垂直に設けるとか、上昇する気泡に対して
これが接触通過できるような下向きとならないように逆
傾斜して設ける等の構成が好ましく採用される。
またこの触媒沈降分離槽の上部に設けられる液排出手
段は、反応槽の液の自由表面を一定レベルに維持するこ
とができる溢流式のものであれば特にその形式は限定さ
れるものではなく、例えばオーバーフロー管をその一定
レベルに開口させる従来形式のものをそのまま用いるこ
とができる。
またこの触媒沈降分離槽において、触媒を触媒沈降分
離槽から反応槽に戻す手段は、例えば該触媒沈降分離槽
の底面に沈降堆積した触媒を反応槽内に落下させる傾斜
底面として設けることが好ましく、この傾斜底面と同様
の目的を達成しうる形状であるば特に限定されるもので
はない。そしてこの傾斜底面の下端に上記網目構造や格
子構造の部分を設ければよい。
以上の構成をなす本発明の三相反応器は、反応槽の下
部から微細な気泡が上昇するため、液中に存在する粒子
状の触媒が均一に分散され、かつ気液接触面積が大き
い。また反応槽底部から気泡が噴出するので触媒が反応
槽底部に沈降堆積することがない。
また一体の本体容器を仕切ることで反応槽と触媒沈降
分離槽を区画し、かつ触媒沈降分離槽から分離された触
媒を反応槽に戻ることができるようにしているので、触
媒を反応液中から分離して取出す必要がなく、また上記
傾斜面に沿った自然落下方式による場合には、触媒循環
のためのポンプ等の動力が不要であり、触媒摩耗の虞れ
が低減される。
(実 施 例) 以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明を適用して構成した粒子流動型の連続
式三相反応器の構成概要を縦断面図として示したもので
ある。
この図において1は本体容器であり、上下方向の中間
に位置する直筒状の小径部1bと、この小径部1bから下方
に延出された下部逆円錐部1cと、小径部1bから上方に向
かって傾斜したテーパー部11を介し大径に設けられてい
る大径部1aとからなっている。上記下部逆円錐型部1cの
傾斜の程度は反応の種類、触媒の形状、物性等により好
適な範囲は異なり一義的には決まらないが、通常は水平
面に対し10〜85度、好ましくは20〜70度程度とすること
が適当な場合が多い。
なお上記本体容器の大径部1aは、小径部1bに対して1.
1〜2.0倍程度とするのが適当である場合が多いが、これ
は処理量等により適宜設定できる。
上記下部逆円錐型部1cの下端には、気体導入管13が連
結され、外部から所定の気体が導入されるようになって
いる。なお気体導入管には公知の開閉弁やドレン抜き弁
(いずれも図示せず)が通常設けられる。
9は上記下部逆円錐型部1cの中間位置に設けられた多
孔板であり、本例ではその上に多孔質板8が積層されて
いる。したがって下方から導入された気体が、多孔質板
8により微細な気泡とされて上方に抜けることになる。
7はこの多孔質板8の上部において本体容器に連結開
口された原料液の供給管である。
2は平板形状の隔離壁であり、本体容器1の上部にお
いて、下方の小径部1bよりも径方向外側に延出した大径
部1aの一部を区画するために設けられている。そしてこ
の隔離壁の小径部1bに接する下端位置は若干該小径部1b
とは離間して開口を形成し、この開口を本例では垂直姿
勢の仕切金網4で覆うようにしている。
そしてこの隔離壁2により、本体容器1の中心部で直
筒状に形成されている反応槽14と、隔離壁外側の触媒沈
降槽10とが区画されている。したがってこのような構成
により、気泡が上昇しかつ撹拌羽根5により撹拌状態と
されて触媒含有スラリーaの状態となっている反応槽14
内に対し、触媒沈降分離槽10は気泡が仕切金網4によっ
て遮断されるので、オーバーフロー管3からの液の流出
があっても触媒がこの液と共に流出しないで沈降するよ
うにその槽内の液流速を設定でき、これにより該触媒沈
降分離槽10内は触媒が分離された反応液bが流れること
になる。一方沈降した触媒は該触媒沈降分離槽10の底部
が上述したテーパー部11として形成されていることによ
り傾斜底面(一般的には30度度以上の傾斜とすることが
よい)をなしていることから、次第に下方に滑落して反
応槽14に戻ることができる。
3は触媒沈降分離槽10の所定高さに開口されているオ
ーバーフロー管であり、この管を通して反応液が外部に
排出される。
5は撹拌羽根、5aはその回転軸であり、公知のパドル
翼、タービン翼、マックスブレンド等を1〜3段程度設
けることができ、(翼径/小径部の容器径D)は一般的
には0.4〜0.5程度とすることがよい場合が多い。6は本
体容器の内壁に設けられた混合促進のための邪魔板であ
り、一般的には(幅/小径部の容器径D)を0.05〜0.13
程度とすることが適当である場合が多い。
なお以上の構成をなす反応器の各部の寸法関係は基本
的には適用する反応の種類、使用する触媒等々に応じて
好適な条件を設計できるものであるが、特に、反応容器
の形状は(液高さL/小径部の容器径D)を1.5〜5.0、好
ましくは2.0〜3.5の範囲に設定することが適当である。
L/Dが5.0以上では触媒の分散状態が低下するため大きく
する効果が得られないからである。(多孔質板8の径/
小径部の容器径D)は0.3〜0.8程度とすることが好まし
く、0.8以上では触媒の分散状態が悪化して反応速度の
低下を招くことがある。他方0.3以下にすると吹き込み
ガスの気泡径が大きくなって気液接触面積が小さくなり
反応速度の向上が期待できない。
本体容器等の材質は反応の特性、触媒特性、反応液の
腐食性等に応じて適宜選択することができ、例えばゼオ
ライト触媒を用いてベンゼン誘導体の液相塩素化による
選択的パラ置換塩素化ベンゼン誘導体を製造する目的に
本発明の装置を構成する場合には、塩素、塩化水素に耐
食性を示すオーステナイト系ステンレス鋼を用いること
が好ましい。
また反応の種類に応じて反応温度を維持する適宜のジ
ャケット、内部(加熱)冷却器等の温度制御装置を設け
ることができることも言うまでない。
実施例1 第1図ないし第3図で説明した構成を有する反応器を
次のように作製した。
装置構成 本体容器 材質………パイレックスガラス(登録商標) 寸法………容積 1.25 大径部 120mmφ 小径部 80mmφ 逆錐部傾斜角度 60度 テーパー部角度 40度 多孔板 ………孔径:1mmφ×7個 多孔質板………目の大きさ 50〜40μm 隔離壁下端の開口 ………巾 20mm×3mm 開口を覆う仕切金網 ………網目 1mm角のSUS 304 性能試験1 ゼオライト触媒を用いたベンゼンとモノクロロベンゼ
ンの混合原料の液相連続塩素化による選択的パラジクロ
ロベンゼン(以下PDCBという)の製造を次の条件で行な
い、その結果を下記第1表に示した。
反応温度:110℃、反応圧力:常圧、 撹拌回転数:200rpm 塩素供給速度:2.90mol/hr WHSV:1.32g−Cl2/g−cat.・hr 液体原料組成:ベンゼン(60mol%)とモノクロロベン
ゼン(40mol%) 液体原料供給速度:285cc/hr、触媒156g 触媒は噴霧造粒乾燥法で40〜149μの粒径に調製し
た。
上記表の結果から、反応器と触媒沈降分離槽を一体化
にした本発明の連続式粒子流動型三相反応器は気液固の
接触効率が非常に優れている点と触媒沈降分離槽におけ
る分離性能が非常に優れていることが確認された。
比較例1 吹き込み管式の懸濁撹拌槽型反応器 第4図に示すような、通常の吹き込み管式の懸濁撹拌
槽型反応器を(内径100mmφ、体積1.25L)パイレックス
ガラス(前出)を用いて製作し、ガス吹き込み管の先は
リング状にした上部に、孔径が2mmφの穴を6個あけ、
この吹き込み管式の懸濁撹拌槽型反応器を用いて、性能
試験1と同様な反応条件でベンゼンとモノクロロベンゼ
ンの混合原料の液相連続塩素化による選択的PDCBの製造
実験を実施した。その結果、反応開始1時間目の塩素転
化率は97.44%であった。しかし、時間の経過とともに
触媒が、反応液とともに流出するため反応開始5時間で
実験を中止した。
性能試験2 気泡の分散テスト 実施例に用いた粒子流動型の連続式三相反応器と比較
例1に用いた吹き込み管式の懸濁撹拌槽型反応器のガス
の分散状態を観察するため、気泡の分散テストを次のよ
うな方法で実施した。
反応器の中に水を1入れ、室温で窒素ガスの通気速
度が0.68cm/sになるように流量計を通し反応器内に吹き
込んでガスの分散状態を目視により比較した。
その結果、吹き込み管式の懸濁撹拌槽型反応器は、気
泡径が大きく気泡の分散が悪かった。一方、本発明の三
相反応器は気泡径が非常に小さく発生した気泡が反応器
全体に均一に分散していることから、気液の接触効率が
非常に優れている点が再確認された。
(発明の効果) 本発明の気液固の連続式粒子流動型三相反応容器によ
れば、反応槽内の下部から上方に向って微細な気泡が上
昇するため気体供給量当りの気液接触面積が著しく高ま
ると共に、触媒が反応槽底部に沈降するという問題が招
くこともなく、触媒が反応器全体に均一に分散するため
反応効率が著しく向上するという効果がある。
また反応槽の上部に反応槽とは区画され、しかも反応
槽外であってかつ本体容器とは一体に触媒沈降分離槽が
設けられているために、触媒の分離・回収が容易である
という効果が得られる他、ポンプによる循環が不要であ
るため触媒の摩耗、変質等が解消されるという効果があ
る。
また上記気液接触面積が著しく向上するために気液固
三相反応の効率が向上する結果、撹拌の程度を軽減で
き、撹拌羽根を使用する場合にはその回転を低速とでき
るためこの点からも触媒の摩耗が抑制されるという効果
があり、粒子流動型の気液固三相反応を行なう工業的規
模で実施する場合の意義は極めて高いものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明よりなる気液固三相反応を行なう粒子流
動型の反応器の構成概要一例を示した縦断面図、第2図
(a)はその平面図、第2図(b)は第2図(a)のA
−A′断面図、第3図は多孔板の平面図である。 第4図(a)は従来の吹き込み管式の懸濁撹拌型反応器
の縦断面図、第4図(b)は吹き込み管の平面図であ
る。 1……本体容器、1a……大径部 1b……小径部、1c……下部逆円錐部 2……隔離壁、3……オーバーフロー管 4……仕切金網、5……撹拌羽根 5a……回転軸、6……邪魔板 7……原料液供給管、8……多孔質板 9……多孔板、10……触媒沈降分離槽 11……テーパー部(傾斜底面) 13……気体導入管、13a……気体噴出口 14……反応槽、15……本体容器 a……触媒含有スラリー液 b……触媒が分離された反応液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 8/18 - 8/46 C02F 3/08 C10G 9/32,11/18,25/09 C10G 35/14,47/20,47/30 C10G 49/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦型筒内において粒子状の固形触媒を含ん
    で気液固三相反応を行わせるための反応槽を形成する本
    体容器と、導入気体を上記反応槽の底部から微細な分散
    気泡として上昇させるために本体容器の底部に設けられ
    た気体分散手段と、上記反応槽に原料液を供給する原料
    液導入手段と、上記反応槽からの気泡導入は阻止するが
    液の導入は許容する網目構造または格子構造を有する隔
    離壁を介し反応槽と区画して容器本体上部に設けられ、
    かつ槽上部に溢流式の液排出手段が設けられている触媒
    沈降分離槽と、分離沈降した粒子状触媒を上記反応槽に
    戻す手段とを備えたことを特徴とする粒子流動型の気液
    固三相反応器。
  2. 【請求項2】請求項1において、触媒を触媒沈降分離槽
    から戻す手段が、該触媒沈降分離槽の底面に沈降した触
    媒を反応槽内に落下させる傾斜底面であることを特徴と
    する粒子流動型の気液固三相反応器。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、反応槽の下部が
    逆錘型に設けられていることを特徴とする粒子流動型の
    気液固三相反応器。
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