JP2936391B2 - Ct装置 - Google Patents

Ct装置

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JP2936391B2
JP2936391B2 JP7317686A JP31768695A JP2936391B2 JP 2936391 B2 JP2936391 B2 JP 2936391B2 JP 7317686 A JP7317686 A JP 7317686A JP 31768695 A JP31768695 A JP 31768695A JP 2936391 B2 JP2936391 B2 JP 2936391B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、観測対象物の内部
を非破壊で観測するCT装置に係り、特に、例えば、機
械、電子部品の内部不良、組立時の部品欠損、箱詰め梱
包不良、ケーブルやワイヤー等の内部断線、プラスティ
ック、粘体、金属等の連続押し出し加工品や鋳造工程の
ボイド欠陥、管中を移動する液体や粉体中の気泡や空洞
などの不具合を生産ライン上で少数方向の投影値から連
続的に高速検査するためのCT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のCT装置としては、例えば、X線
を使用した装置で説明すると、X線源から観測対象物を
透過するX線を観測対象物に対して放射し、観測対象物
を回転機構によって回転させ、所定の回転角度毎にX線
検知器によって観測対象物を透過した透過線を検知し、
その検知結果をアナログデジタル変換して演算部により
画像データに作成してCRT等の表示部に断面を表示す
るようにしている。このような従来の装置においては、
一般に、医療用、産業用CT装置はFBP法(Filtered
Back Projection)によるものがほとんどであり、1枚の
CT像を計算する毎に膨大な計算をする必要があった。
また、2次元フーリエ変換法によりCTを再構成する方
式もあるが、アーティファクトが発生する問題があり商
用機では採用されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のCT装置にあっては、以下のような問題があっ
た。 従来の産業用CTは医療用のCT装置をもとにした
ものがほとんどであり、不良の解析などの高画質を要求
される用途には好都合であるが、測定ごとに膨大な計算
が必要であり特殊で高価な専用計算機を必要としてい
た。 また、投影方向は数百方向も必用とし、角度1度程
度あるいはそれ以下の間隔で投影をするため、何百方向
からの投影データが必要であり、細かい角度設定ができ
る複雑で精密な回転機構を必要としていた。 投影値のデータ量が大きいため、投影データ数が膨
大になり、データの取り込みや転送に時間を要し、計算
時間も長く、動的な現象をとらえることができなかっ
た。そのため、観測対象物の加工最中の実時間には、変
形や動きが生じてしまい、内部観測ができなかった。 このように測定時間が長く、装置が高価で検査コス
トが高くなってしまうために、安価な製品を生産ライン
上で連続的に検査することができなかった。 また、投影方向が多いために被爆量が多く、観測対
象物に悪影響を与える場合もあった。 更に、原子炉、海洋、宇宙、地中、燃焼等の投影方
向がきわめて限定される特殊環境下では、少ない投影値
からは画質の良いCT画像を得ることができなかった。 更にまた、このように従来のCT装置は、多方向か
らの投影データが必要なことと、計算量が膨大なことが
原因となって、検査コストがかかり過ぎ、機械部品や電
子部品等の安価で大量に生産する製品の検査には不向き
であった。また、特殊環境のCTにも不向きであった。
【0004】本発明は上記の問題点に鑑みて為されたも
ので、投影方向が少なくても良好な画像が得られ、高速
で安価なCT装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明のCT装置は、観測対象物を透過する電
磁波,粒子線,超音波等の透過線を該観測対象物に対し
て放射する透過線放射部及び上記観測対象物を透過した
透過線を検知して当該透過線に係る投影値を検出する投
影値検出部を有するとともに、上記観測対象物に透過さ
せる予め定めた複数の異なる透過経路における投影値を
提供する投影値提供手段と、上記投影値提供手段が提供
した投影値と該投影値に対応する透過経路との関係を行
列表示した投影行列を作成する投影行列作成手段と、上
記予め定めた複数の異なる透過経路と格子状に区切られ
た計算空間の夫々の画素が上記予め定めた透過経路を透
過線が通ったときの投影値に及ぼす各画素毎の影響の度
合いである影響係数との関係を行列表示した投影モデル
行列を、特異値分解して予め算出した一般化逆行列を記
憶する投影モデル一般化逆行列記憶手段と、上記投影行
列作成手段が作成した投影行列と上記投影モデル一般化
逆行列記憶手段が記憶した一般化逆行列との行列積演算
を行ない該演算結果を画像表示のためのデータとする行
列積演算手段とを備え、上記投影モデル一般化逆行列記
憶手段を、選択可能な種類の異なる複数の一般化逆行列
を記憶する機能を備えて構成し、該投影モデル一般化逆
行列記憶手段に記憶された複数の一般化逆行列から所要
の一般化逆行列を選択し上記行列積演算手段の演算に用
いる一般化逆行列として提供する一般化逆行列選択手段
を備えた構成としている。上記投影行列作成手段が作成
する投影行列及び投影モデル一般化逆行列記憶手段が記
憶する一般化逆行列は、必要に応じて、これらの行列要
素のうち所定以下の数値の要素を間引した行列を含む構
成としている。
【0006】そして、必要に応じ、上記投影値提供手段
を、上記観測対象物を上記透過線放射部及び投影値検出
部に対して相対的に移動させる移動手段と、該移動手段
によって上記観測対象物が上記行列積演算手段の演算に
用いる一般化逆行列の投影モデル行列に係る透過経路に
沿って透過線が透過される所定位置に移動させられたと
き該所定位置の投影値を取込む取込み手段とを備えて構
成している。
【0007】また、必要に応じ、上記投影値提供手段
を、上記投影行列作成手段が作成する投影行列の投影値
を上記行列積演算手段の演算に用いる一般化逆行列の投
影モデル行列に表示された透過経路に対応する投影値の
みに限定して取出すフィルタ手段を備えて構成してい
る。更に、必要に応じ、上記投影値提供手段を、上記投
影値検出部が時間的にずれて検出した投影値を投影行列
作成時まで一時的にストックする投影値ストック手段を
備えて構成している。
【0008】そして、必要に応じ、上記取込み手段は、
投影値の取込みタイミングを設定する取込みタイミング
設定部と、該取込みタイミング設定部の設定したタイミ
ングで投影値を取込む取込み部とを備えた構成としてい
る。また、必要に応じ、上記取込み手段は、上記種類の
異なる複数の一般化逆行列に対応し上記取込みタイミン
グ設定手段が設定する取込みタイミングを記憶する取込
みタイミング記憶部と、上記一般化逆行列選択手段が選
択した一般化逆行列に対応した取込みタイミングを上記
取込みタイミング記憶部から読出す取込みタイミング読
出し部とを備えた構成としている。更に、必要に応じ、
上記フィルタ手段は、上記種類の異なる複数の一般化逆
行列に対応したフィルタ条件を記憶するフィルタ条件記
憶部と、上記一般化逆行列選択手段が選択した一般化逆
行列に対応したフィルタ条件を上記フィルタ条件記憶部
から読出すフィルタ条件読出し部と、該フィルタ条件読
出し部が読出したフィルタ条件に基づいて投影値の取出
しを行なうフィルタ部とを備えた構成としている。
【0009】また、上記移動手段を、必要に応じ、以下
の種々の構成にしている。 観測対象物を保持する保持部と、該保持部を回転さ
せて透過線に対する観測対象物の角度を変える回転モー
タとを備えて構成している。 透過線の透過経路を夫々異ならせた透過線放射部を
複数列設し、上記観測対象物が上記各透過線放射部の透
過線を順次通過するよう該観測対象物を搬送する搬送器
を備えて構成している。 透過経路の角度が夫々異なる透過線束からなる扇状
ビームを同一に放射させる透過線放射部を複数列設し、
上記観測対象物の所定部位が上記各透過線放射部におけ
る扇状ビームの角度が異なる透過線を順次通過するよう
該観測対象物を上記透過線放射部に対して相対的に搬送
する搬送器を備えて構成している。 上記透過線放射部に透過経路の角度が夫々異なる透
過線束からなる扇状ビームを放射させ、上記観測対象物
の所定部位が上記扇状ビームの角度が異なる透過線を順
次通過するよう該観測対象物を上記透過線放射部に対し
て相対的に搬送する搬送器を備えて構成している。 上記透過線放射部を複数列設し、上記観測対象物の
所定部位が上記各透過線放射部の透過線を順次通過しか
つ該所定部位が上記各透過線放射部の透過線に対して夫
々異なる角度になるよう該観測対象物をねじりながら移
送させるねじり移送器を備えて構成している。 上記観測対象物を保持する保持部を有し安定に静止
する平面を連設した多角柱,多角体もしくはその部分体
で構成され転動させられて上記の静止平面が変更可能な
ケースを備えて構成している。 また、必要に応じ、上記移動手段によらずに、上記投影
値提供手段の透過線放射部を上記観測対象物の所定部位
の周囲に複数配置することにより構成している。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付図面に基づいて、本発明
の実施の形態に係るCT装置を説明する。図1及び図2
は、第一の実施の形態に係るCT装置を示している。図
1及び図2において、1は投影値提供手段であって、観
測対象物Sを透過する電磁波,粒子線,超音波等の透過
線を観測対象物Sに対して放射する透過線放射部2と、
観測対象物Sを透過した透過線を検知して当該透過線に
係る投影値を検出する投影値検出部3とを備え、観測対
象物Sに透過させる予め定めた複数の異なる透過経路に
おける投影値を提供するものである。本実施の形態とし
ては、透過線放射部2は透過線としてX線を放射する。
この透過線放射部2は、透過経路の角度が夫々異なる透
過線束からなる扇状ビームを放射する扇状ビーム発生源
で構成されている。半影をなくし微小な構造を観測する
ためには、焦点寸法が数ミクロンから10ミクロン程度
のX線源を使用するとよい。X線源で発生したX線は、
観測対象物Sを透過し、投影値検出部3で観測対象物S
の吸収や散乱に対応した投影値が得られる。投影値検出
部3にはイメージ・インテンシファイヤとCCDカメラ
を組み合わせたものを使うと増幅率が高くノイズが小さ
いのでよい。
【0011】4は投影値提供手段1が提供した投影値と
該投影値に対応する透過経路との関係を行列表示した投
影行列を作成する投影行列作成手段である。5は投影モ
デル一般化逆行列記憶手段であって、予め定めた複数の
異なる透過経路と、格子状に区切られた計算空間の夫々
の画素が上記予め定めた透過経路を透過線が通ったとき
の投影値に及ぼす各画素毎の影響の度合いである影響係
数とを行列表示した投影モデル行列を、特異値分解して
予め算出した一般化逆行列を記憶するものである。
【0012】6は投影行列作成手段4が作成した投影行
列と上記投影モデル一般化逆行列記憶手段5が記憶した
一般化逆行列との行列積演算(行列掛算)を行ない該演
算結果を画像表示のためのデータとする行列積演算手段
である。行列積演算手段6の演算は、ソフトウエアによ
る計算でもよいが、行列の掛算だけであるので、簡単な
ハードウエアによって実現が可能であり、並列計算によ
って高速化が可能である。7は画像データに基づいた画
像を表示するCRT等からなる表示手段である。
【0013】次に、上記投影モデル一般化逆行列記憶手
段5が記憶する一般化逆行列及びこれを用いて画像デー
タを演算する原理について図3乃至図6を用いて詳しく
説明する。投影モデル一般化逆行列記憶手段5に蓄えて
おく一般化逆行列は次のようにして投影前にあらかじめ
計算しておく。先ず、図3に示すように、計算空間を格
子状に区切り、それぞれの格子に標本化関数をおいた空
間をつくる。計算空間は直交座標系でも極座標系でもよ
い。その空間を透過線放射部2と投影値検出部3の幾何
学的位置関係で決まる角度と間隔で通過する透過線群
(a1 〜an )を考え、それぞれの透過線に沿ってその
空間の突入点から突出点までの範囲で各格子におかれた
標本化関数の線績分を行い影響係数をうる。この線積分
経路は、X線投影装置のX線源と投影値検出部3と観測
対象物Sとの幾何学的な位置関係によってきまる透過線
の透過経路と同じにする。
【0014】線積分は透過線の数だけ行う。たとえば6
4×64の格子の2次元の計算空間において、128本
の透過線を4方向から投影する場合は64×64×12
8×4=2,097,152回、標本化関数を線積分す
る。ただし、実際には積分経路が標本化関数の最大値か
ら遠いところにある標本化関数は、線積分結果が小さい
ので省略してもよい。また、積分経路の突入点または突
出点が標本化関数の最大値から遠いところにある標本化
関数は、最大値の座標に近い部分だけ線積分を行い、遠
い部分は省略してもよい。更にまた、計算空間の格子と
透過線の角度が小さいときは、冗長の透過経路があるの
で、これは省略してもよい。このようにすると計算量を
削減できる。透過線の方向は、同じような角度から何本
も投影するよりも、色々な角度から投影する方がよい。
また、透過線の間隔は、扇状ビームの場合は進行するに
つれて広がるので簡単ではないが、注目領域で格子間隔
の0.5〜1.4倍程度となるようにするとよい。
【0015】一本の透過線について、次のような1次方
程式が成立する。左辺は項の数が格子の数だけあり、そ
の項はある格子点にある標本化関数の線積分結果とその
格子点の未知の濃度との積からなり、それぞれの項は加
算されて右辺の投影値となる。それぞれの透過線につい
て同様な方程式ができるので、これらの連立方程式を解
いて未知の濃度値を求めればCT画像が構成できること
になる。連立方程式を行列表現すると、各格子においた
標本化関数の線積分結果からなる物体投影モデル行列と
濃度値行列の積が投影値行列と等しくなる。そこで物体
投影モデル行列の逆行列がもとめれば、連立方程式を解
くことができる。図4に投影モデル行列を示す。
【0016】しかし、ここでこの連立方程式は、未知数
の数(格子数)と方程式の数(透過線総本数)が一致せ
ず、一方が多い場合も少ない場合もある。また一致した
場合でも一意的な解がある保証はない。そこで、この連
立方程式を解くために、誤差ベクトルを導入して、その
ノルムの2乗和が最小になるように特異値分解によって
物体投影モデル行列を分解して、その分解された行列か
ら一般化逆行列を求める。具体的には、物体投影モデル
行列CをC=UΛVt のように直交行列U、Vtと特異
値からなる対角行列Λの3つに特異値分解する。濃度値
fは投影値Pから次のようにして計算できる。 f=VΛ-t P 一般化逆行列VΛ-t は、投影前にあらかじめ計算し
ておきルックアップテーブルとして投影モデル一般化逆
行列記憶手段5に蓄えておく。
【0017】特異値の対角行列Λのゼロに近い要素の特
異値は、Λ- で逆数になるときわめて大きな値となって
CT画像を悪化させるので、特異値が小さくなったら切
り捨ててそれに対応するΛ- の要素を0とする操作をす
るとよい。特異値打ち切り値は、観測対象物Sの内部構
造の複雑さや、ノイズで状況によってCT画像をみて決
めるか、Λの要素の値が最大値から1〜2桁小さくなる
ところを目安に打ち切ると良い。特異値打ち切り値は、
大きい値を使うのが詳細な内部構造までわかるようにな
るが、大きくしすぎると急激にCT画像が劣化するの
で、劣化し始める直前の値を選択するとよい。このよう
に投影条件に合致した一般化逆行列を準備しておけば、
実測された投影値Pを乗算するだけでCT画像が求ま
る。
【0018】更に詳しく説明すると以下のようになる。
2次元濃度分布f(X,Y)は、標本化定理を満たす物
体において、標本化関数φを用いて次のように表わすこ
とができる(数式(1))。
【0019】
【数1】
【0020】ここでの計算空間は、図3に示すようにな
る。図において、 u×u:格子数(標本点総数) T:ピクセルの大きさ(標本化間隔) Xi =i・T Yj =j・T φ(t)=sin(2πWm t)/2πWm t・・・(2):標本化関数 Wm =1/T:遮断空間周波数 投影値は以下のようになる(数式(3))。
【0021】
【数2】
【0022】Lは計算空間を通過する長さである。そし
て、透過線ごとに一次方程式ができるので、以下の数式
が得られる(数式(4))。
【0023】
【数3】
【0024】この式において、 N=u×u:標本点総数 Pm はm番目の投影値を示す。em はm番目の投影値に
関する誤差であり、これの2乗和が最小になるようにす
る。
【0025】行列表現すると P=Cf+e・・・(5) Cを特異値分解すると C=UΛVt ・・・(6) この式において、 U,Vt :直交行列 Λ :対角行列
【0026】 ‖e‖2 =‖ΛVt f−Ut P‖2 ・・・(7) ‖e‖2 が最小になるのは ΛVt f=Ut P ・・・(8) f=VΛ-t P ・・・(9) Cがランク落ちしている時に f=VΛ+t P ・・・(10)
【0027】ここで、Λ+ はΛの対角要素λn の逆数λ
n -1 から成るが、λn の値が小さ過ぎる場合にλn -1
有効性がなくなるので、そのλn -1 の値をゼロとした対
角行列である。このように大きい順に並んだλn の何番
目までのλn を使用してΛ+ をつくるかを決めるのが特
異値打ち切り値である。
【0028】C+ =VΛ+t ・・・(11) (11)式は定数なので投影の前にあらかじめ計算して
おく事が可能である。 f=C+ P・・・(12) 行列の1回のかけ算だけでCT画像が再構成できる。
【0029】上記投影行列作成手段4が作成する投影行
列及び投影モデル一般化逆行列記憶手段5が記憶する一
般化逆行列は、これらの行列要素のうち所定以下の数値
の要素を間引した行列を含む。即ち、一般化逆行列の多
くのデータは、値がゼロに近い数値であるので、積算し
ても意味がない。従って、上記の式(12)を具体的に
表示すると、下記のようになる。
【0030】
【数4】
【0031】のようになり、即ち、下記の式になる。 f1 =C+ 11 ・P1 +C+ 12 ・P2 +・・・+C+ 1m ・Pm ・・・(14)
【0032】
【数5】
【0033】この数式(15)において、C+ nm の値が
大きい(ゼロに近くない)ところに対応するPm だけを
使うようにするものである。そして、画素毎(fn 毎)
にどのPm を使えば良いかを予め求めておき、これを、
投影モデル一般化逆行列記憶手段5に記憶させておく。
一方、投影行列作成手段4が作成する投影行列も、後述
のように、この一般化逆行列に対応させるようにする。
一般化逆行列のうち、値が大きい要素と、それに対応し
た投影値の積の総和(積算)が画素の濃度となる。
【0034】例えば、 f1 =C+ 13 ・P3 +C+ 14 ・P4 +C+ 18 ・P8 +C+ 19 ・P9 ・・・(16) f2 =C+ 22 ・P2 +C+ 23 ・P3 +C+ 26 ・P6 +C+ 28 ・P8 ・・・(17) となり、飛び飛びの演算となる。
【0035】また、投影モデル一般化逆行列記憶手段5
は、選択可能な種類の異なる複数の一般化逆行列を記憶
する機能を備えて構成されている。即ち、投影モデル一
般化逆行列記憶手段5には、図6に示すように、CT画
像、投影方向、投影間隔、特異値の打ち切り値、投影値
フィルター条件の組み合わせからなる色々な一般化逆行
列を記憶させておき、投影条件に対応した一般化逆行列
を行列積演算手段6に受け渡すことができるようにす
る。
【0036】8は一般化逆行列選択手段であって、投影
モデル一般化逆行列記憶手段5に記憶された複数の一般
化逆行列から所要の一般化逆行列を選択し上記行列積演
算手段6の演算に用いる一般化逆行列として提供するも
のである。この選択は、例えば、選択スイッチボタンを
設けて、このボタンを押釦することにより実現される。
この選択は、以下の基準によって行なう。CT画素数
は、検出部の空間分解能で上限が決定される。例えば5
12個の検出器のアレイがあれば、観測空間が45度に
なったときでも全体を包含するためには、512/√2
≒362であるから362×362の画素数になる。透
過経路は、透過線源と検出部と観測対象物Sの幾何学的
位置関係で決定されるので、その条件と全く一値するよ
うに一般化逆行列を選択する。
【0037】次に、投影値提供手段1について詳しく説
明する。投影値提供手段1において、10は観測対象物
Sを透過線放射部2及び投影値検出部3に対して相対的
に移動させる移動手段である。移動手段10は、図7に
示すように、観測対象物Sを保持する保持部11と、こ
の保持部11を回転させて透過線に対する観測対象物S
の角度を変えるステッピングモータからなる回転モータ
12とを備えて構成されている。保持部11は、回転モ
ータ12の軸に直接、あるいは歯車等によって減速した
回転軸に固定される。保持部11は、観測対象物Sの透
過に悪影響を与えないように、X線透過率が高い樹脂等
を用いると良い。また、保持部11は、片持ちでなく、
両方からはさみこむように構成すると、回転軸に小片で
固定できるので保持部11が投影を邪魔する部分が少な
くなり、回転ぶれも少なくなる。
【0038】図1及び図2に戻り、13は移動手段10
によって観測対象物Sが上記行列積演算手段6の演算に
用いる一般化逆行列の投影モデル行列に係る透過経路に
沿って透過線が透過される所定位置に移動させられたと
き該所定位置の投影値を取込む取込み手段である。こ
の、取込み手段13は、投影値の取込みタイミングを設
定する取込みタイミング設定部14と、取込みタイミン
グ設定部14の設定したタイミングで投影値を取込む取
込み部15と、上記種類の異なる複数の一般化逆行列に
対応し取込みタイミング設定部14が設定する取込みタ
イミングを記憶するタイミング記憶部16と、上記一般
化逆行列選択手段8が選択した一般化逆行列に対応した
取込みタイミングを上記タイミング記憶部16から読出
す取込みタイミング読出し部17とを備え、選択した一
般化逆行列に対応して、所要の機能をする。
【0039】取込みタイミングは、回転モータ12の回
転角度で規定され、例えば、4方向投影の場合には回転
モータ12の45度ずつの回転角度に規定される。この
回転角度は、種類の異なる一般化逆行列に対応して種々
に定められている。そして、取込み手段13は、例え
ば、回転モータ12の回転角度を検知し、この検知に基
づいて行列積演算手段6の演算に用いる一般化逆行列の
投影モデル行列に係る透過経路に沿って透過線が透過さ
れる位置に観測対象物Sを相対的に位置決めするように
上記の回転モータ12の停止及び始動の制御を行ない、
回転モータ12の停止時に、投影値検出部3からこのと
きの投影値を投影行列作成手段4がわに送出させる。
【0040】即ち、一般化逆行列を計算した時の透過線
経路と、実測の場合の透過線の経路が全く一致するよう
な角度に、観測対象物Sと透過線の相対的な角度を回転
させる。具体的には、次のようにする。平行透過線の場
合には、ある投影角度のとき、各々の透過線は同一の角
度を持つ。透過線の角度が同一の透過線の束が投影方向
毎にあると扱うことができるので、回転角度は、透過線
の束と観測空間のなす角度が、一般化逆行列を計算した
時の透過線経路と一致するように投影方向毎に設定すれ
ばよい。一方、扇形に広がる透過線の場合には、一方向
から投影した場合でも、各々の透過線は広がるので様々
な角度で観測対象物Sを透過する。観測対象物Sとの透
過線源との距離が変わると、透過線の経路も変化する。
そのため、透過線束を代表する透過線と、各々の透過線
とのなす角度または角度間隔と、観測対象物Sと透過線
源との距離を決めた条件で、代表する一本の透過線の角
度を透過線束の角度として、これが投影方向毎にあると
して扱う。回転角度は、上記条件を満たした上で、透過
線の束と観測空間のなす角度が、一般化逆行列を計算し
た時の透過線経路と一致するように投影方向毎に設定す
る。
【0041】また、投影値提供手段1において、20は
フィルタ手段であって、投影行列作成手段4が作成する
投影行列の投影値を行列積演算手段6の演算に用いる一
般化逆行列の投影モデル行列に表示された透過経路に対
応する投影値のみに限定して取出すものである。このフ
ィルタ手段20は、上記種類の異なる複数の一般化逆行
列に対応したフィルタ条件を記憶するフィルタ条件記憶
部21と、上記一般化逆行列選択手段8が選択した一般
化逆行列に対応したフィルタ条件をフィルタ条件記憶部
21から読出すフィルタ条件読出し部22と、フィルタ
条件読出し部22が読出したフィルタ条件に基づいて投
影値の取出しを行なうフィルタ部23とを備え、選択し
た一般化逆行列に対応して、所要の機能をする。例え
ば、投影モデル一般化逆行列記憶手段5が記憶する一般
化逆行列が、行列要素のうち所定以下の数値の要素を間
引した行列である場合には、フィルタ条件記憶部21に
は、この一般化逆行列の間引く要素のアドレス情報をフ
ィルタ条件として記憶させておく。これは、上述したよ
うに、一般化逆行列の多くのデータの値がゼロに近い数
値であることに鑑みて行なうものである。
【0042】即ち、フィルタ部23は、CCDカメラか
らのビデオ信号をサンプリングし、アナログデジタル変
換してコンピュータに取り込み、フィルタ条件記憶部2
1に記憶させておいた投影値フィルター条件によって、
必要なピクセル部のデータを選択することで容易に実現
できる。このように、投影値の全てを使用せず、必要な
部分だけを取り出すことにより、演算量を減少させて、
演算スピードを速めることが可能になる。
【0043】また、以下の場合も考慮して行列要素の間
引を行なっている。例えば、観測対象物Sが最初の状態
から45度の角度になるときは、透過する透過線の数が
最大になるが、0度や90度のように格子に平行に近づ
くにつれて必要となる透過線本数は減少するので、投影
角度に応じて冗長の透過線は使用しないようにする。図
8はフィルター条件に係る説明図である。図8(a)は
観測対象物Sの角度が0度の時の状態を示し、図8
(b)は角度が45度の時の状態を示す。観測対象物S
全体を透過線が透過するためには、あきらかに0度の時
の方が必用となる透過線の本数が少なくてすむ。0度の
時は端部の投影値は計算に不必要であるので、この分を
使用しないことにより計算が高速化できる。上記の投影
モデル行列を計算するときに、これを考慮してモデルか
ら削除し、実測した投影値からも不要投影値を削除する
ようにしているのである。
【0044】更にまた、フィルタ手段20は、投影値の
周波数が計算空間よりも高すぎる時には、移動平均等に
より低域通過フィルタ処理をするローパスフィルタ等の
フィルタ(図示せず)を備えている。即ち、投影値の周
波数が高いときは、投影値を移動平均等の処理をして高
周波成分を除去するフィルタリングすると、高速に低ノ
イズのCT像を得ることができる。投影値が階段状にな
った場合には、計算空間にサンプリング時の仮定よりも
空間周波数が高い構造がある場合がある。この場合は、
高周波成分がCT画像に悪影響を与えるので、投影値に
低域通過フィルタ処理を施して投影値を滑らかするので
ある。フィルタは、移動平均によって実現できる。
【0045】更に、図1に示すように、24は投影値検
出部3が時間的にずれて検出した投影値を投影行列作成
時まで一時的にストックする投影値ストック手段であ
り、行列積演算手段6の演算に用いる一般化逆行列の投
影モデル行列に係る透過経路に対応する投影値が揃うま
でデータを蓄積する。投影値ストック手段24は、時間
的にずれて測定された色々な角度からの投影値を順番に
並べて、一つの投影値とするように働く。尚、上記投影
行列作成手段4,投影モデル一般化逆行列記憶手段5,
行列積演算手段6,一般化逆行列選択手段8の機能及び
投影値提供手段1の一部の機能等は、コンピュータの機
能によって実現される。
【0046】従って、この第一の実施の形態に係るCT
装置によれば、以下のように作動する。図9に示すフロ
ーチャートを用いて説明すると、以下のようになる。先
ず、図5に示すように、予め一般化逆行列を計算してお
き、投影モデル一般化逆行列記憶手段5に記憶させてお
く。そして、使用するときには、一般化逆行列選択手段
8により投影モデル一般化逆行列記憶手段5から対応す
る一般化逆行列を選択する(9−1)。これにより、投
影値提供手段1において、取込みタイミング読出し部1
7によって取込みタイミング記憶部16から上記選択さ
れた一般化逆行列に対応する取込みタイミングが読出さ
れ取込みタイミング設定部14に設定される。また、フ
ィルタ条件読出し部22によってフィルタ条件記憶部2
1から上記選択された一般化逆行列に対応するフィルタ
条件が読出され選択される。
【0047】また、移動手段10によって回転モータ1
2が回転させられ、保持部11に保持された観測対象物
Sが回転させられる(9−2)。そして、取込み手段1
3の取込み部15によって、所定の回転角度毎に回転モ
ータ12を停止させるとともに(9−3,9−4)、回
転モータ12の停止回転角度における停止を検知して、
当該検知があったとき投影値検出部3からこのときの投
影値を取込み、投影行列作成手段4がわに送出する(9
−5)。
【0048】この送出されたデータにおいては、フィル
タ手段20のフィルタ部23によって計算に不必要な投
影値が削除される(9−6)。そのため、それだけ、計
算が高速化される。そして、所要のデータが揃うまで、
即ち、上記の回転モータ12の回転角度毎に投影値が投
影値ストック手段24にストックされる(9−7,9−
8)。所要の投影値が提供されると、即ち、行列積演算
手段6の演算に用いる一般化逆行列の投影モデル行列に
係る透過経路に対応する投影値が揃うと、投影行列作成
手段4によって、投影行列が作成される(9−9)。
【0049】その後、図5にも示すように、行列積演算
手段6により、投影行列作成手段4が作成した投影行列
と投影モデル一般化逆行列記憶手段5が記憶し一般化逆
行列選択手段8が選択した一般化逆行列との積演算が行
なわれる(9−10)。そして、演算結果が画像表示の
ためのデータとして送出され、表示手段7に当該検出部
位での投影画像が表示される(9−11)。この場合、
図5に示すように、一般化逆行列までは、X線を投影す
る前に計算しておくことができ、残りの計算は掛け算1
回だけなので、高速化が図られる。また、投影値は数方
向からのデータで良いことから、この点でも高速化が図
られるとともに、観測対象物Sの移動手段10である回
転機構が簡単化される。
【0050】次に、本発明の第二の実施の態様に係るC
T装置について説明する。このCT装置は、図10
(a)(b)に示すように、上記第一の実施の形態と略
同様に構成されるが、第一の実施の形態とは、投影値提
供手段1の構成が異なっている。先ず、透過線の透過経
路を夫々異ならせた透過線放射部2を複数列設してあ
る。移動手段10は、観測対象物Sの所定部位が上記各
透過線放射部2の透過線を順次通過するよう該観測対象
物Sを搬送する搬送器としてのベルトコンベア30を備
えて構成されている。各透過線放射部2はベルトコンベ
ア30の進行方向を軸とする円周上に配置されている。
この例では3方向から投影する。
【0051】取込み手段13は、ベルトコンベア30で
搬送される観測対象物Sの所定位置を検出する磁気セン
サや光電センサ、近接スイッチ等の位置検出部31と、
位置検出部31の検出があったとき、ベルトコンベア3
0を一時的に停止させる停止機能とを備えている。例え
ば、観測対象物Sの前端のエッジSaを検出して、停止
させる。また、取込み手段13の取込みタイミングは、
上記のベルトコンベア30の停止を検知したときであ
り、当該検知があったとき、投影値検出部3からこのと
きの投影値を取込み、投影行列作成手段4に送出する。
図10(a)中32はアナログデジタル変換器、33は
ストック手段としての遅延機構である。
【0052】従って、この第二の実施の形態に係るCT
装置によれば、観測対象物Sは、ベルトコンベア30に
よって搬送される。この場合、観測対象物Sを等間隔か
つ姿勢を同一にしてベルトコンベア30に位置決めする
ことが望ましい。この観測対象物Sが位置検出部31に
よって検出されると、ベルトコンベア30が停止されて
同期して投影される。ベルトコンベア30が停止する
と、ある角度での投影値が送出される。その投影値は遅
延機構33で次のベルトコンベア30の停止まで記憶さ
れる。撮影する検出部のあとに、最後の投影角度までの
回数分だけ遅延機構33を設けて、時間差がある各角度
毎の投影データのタイミングをそろえる。投影データを
アナログデジタル変換した後に、そのデータをフリップ
フロップ等で位置検出部31からの信号をゲート信号と
して収集することによって遅延機構33は簡単に実現で
きる。遅延機構33によってタイミングを揃えた、夫々
の角度の投影値は、投影行列作成手段4によって処理さ
れ、一断面の投影行列が作成される。後の処理は、上記
の場合と同様である。このようにパイプライン構成する
ことによって、スピードを低下させることなく生産ライ
ン上での製品の内部検査が可能となる。
【0053】次に、本発明の第三の実施の形態に係るC
T装置について説明する。このCT装置は、図06に示
すように、上記第一の実施の形態と略同様に構成される
が、第一の実施の形態とは、投影値提供手段1の構成が
異なっている。先ず、透過経路の角度が夫々異なる透過
線束からなる扇状ビームを同一に放射させる透過線放射
部2を複数(図では3台)列設してある。移動手段10
は、上記観測対象物Sの所定部位が上記各透過線放射部
2における扇状ビームの角度が異なる透過線を順次通過
するよう該観測対象物Sを上記透過線放射部2に対して
相対的に搬送する搬送器(図示せず)を備えて構成され
ている。
【0054】取込み手段13は、搬送器で搬送される観
測対象物Sの所定位置を検出する磁気センサや光電セン
サ、近接スイッチ等の位置検出部(図示せず)と、位置
検出部の検出があったとき、行列積演算手段6の演算に
用いる一般化逆行列の投影モデル行列に係る透過経路に
沿って透過線が透過される位置に観測対象物Sを相対的
に位置決めするように搬送器を一時的に停止させる停止
機能とを備えている。例えば、観測対象物Sの前端のエ
ッジを検出して、最初の透過線放射部2に対しては観測
対象物Sの前端部(図11(a)),2番目の透過線放
射部2に対しては中央部(図11(b)),最後の透過
線放射部2に対しては後端部(図11(c))に透過線
が通過する位置で夫々停止させる。取込み手段13の取
込みタイミングは、搬送器の停止を検知して、当該検知
があったときであり、投影値検出部3からこのときの投
影値を取込んで、投影行列作成手段に送出する。
【0055】従って、この第三の実施の形態に係るCT
装置によれば、観測対象物Sは、搬送器によって搬送さ
れ、所定の場所に位置させられて投影される。この例で
は3方向から投影される。先ず、右側から観測対象物S
を搬送器で搬送し、先ず透過線源の右側の透過線によっ
て投影する。次に透過線源の中央で投影し、最後に透過
線源の左側の透過線で投影する。このようにすると、段
階的に右から左方向に投影が行われる。この場合、搬送
器の移動と投影のタイミングは、第二の実施の形態に係
るCT装置と同様の遅延機構で同期をとる。ビームの広
がり角度が大きいビーム源を使用すると左右45度程度
からの投影が可能である。ただし横方向からの投影はで
きないので、対象物としては電子基板などの平面状のも
のが好適である。このCT装置においては、夫々のビー
ム源の間隔よりも、観測対象物Sを搬送器に乗せる間隔
を狭くした方が、単位時間内に観測できる観測対象物S
の個数が多くなるので都合がよい。このような方法で投
影を行えば、試料の回転装置が不要で、ビーム源を斜め
に配置することもないので、装置が簡単で、コンパクト
な装置となる。
【0056】次に、本発明の第四の実施の形態に係るC
T装置について説明する。このCT装置は、第三の実施
の形態に係るCT装置と原理が同じなので、同じ図11
を用いて説明する。第三の実施の形態と異なる点は、先
ず、1つの透過線放射部2に透過経路の角度が夫々異な
る透過線束からなる扇状ビームを放射させる。そして、
移動手段10が、観測観測対象物Sの所定部位が上記扇
状ビームの角度が異なる透過線を順次通過するよう該観
測観測対象物Sを上記透過線放射部2に対して相対的に
搬送する搬送器を備えて構成されている点である。即
ち、ビーム源の右斜め、中央、左斜めのビームを利用し
て1つのビーム源で検出を可能にしたものである。この
ようにするとさらにコストを削減できる。ただし、扇状
にビームが広がる線源の場合は、倍率を変更するために
線源と検出器の距離を変えると、透過するビームの角度
も間隔も変わるので、使用する倍率毎に一般化逆行列を
用意して切り替えることが必用である。この場合には倍
率毎に最適の一般化逆行列を記憶装置に蓄えておけばよ
い。
【0057】次に、本発明の第五の実施の形態に係るC
T装置について説明する。このCT装置は、図12に示
すように、上記第一の実施の形態と略同様に構成される
が、第一の実施の形態とは、投影値提供手段1の構成が
異なっている。先ず、複数の透過線放射部2を各透過線
放射部2の透過線の放射角度が同一になるよう等間隔で
列設してある。移動手段10は、観測対象物Sの所定部
位が各透過線放射部2の透過線を順次通過しかつ該所定
部位が上記各透過線放射部2の透過線に対して夫々異な
る角度になるよう該観測対象物Sをねじりながら移送さ
せるねじり移送器40を備えて構成されている。ねじり
移送器40は、観測対象物Sを挾持しながら搬送する一
対のローラ41の組を2組備え、各ローラ41の組の軸
線の方向を変えて設置したものである。
【0058】取込み手段13はローラ41の回転速度を
制御する。また、取込み手段13の取込みタイミング
は、観測対象物Sの所定部位が透過線放射部2の放射位
置に位置させられたときであり、投影値検出部3からこ
のときの投影値を取込んで、投影行列作成手段に送出さ
せる。従って、この本発明の第五の実施の形態に係るC
T装置によれば、前後のローラ41の組間で観測対象物
Sがねじられ、連続的に角度が変化する。このねじれた
部分に透過線が透過させられ、ローラ41の回転速度と
投影のタイミングを合わせることによって、同一断面の
投影値の検出が行なわれる。
【0059】図13には、上記第五の実施の形態に係る
CT装置と原理を同じにする本発明の第六の実施の形態
に係るCT装置が示されている。これは、ロープやケー
ブル状の観測対象物Sに適用され、透過線の投影領域の
前に、斜めに溝を刻むか、ローラをならべたねじれ冶具
42を配置し、この治具42を通る観測対象物Sがねじ
れるようにして、投影領域の後にはそのねじれが戻らな
いようにするもどり防止冶具43を置いたものである。
この実施の形態によってもねじれの部分を観測対象物S
の送り速度と同期して観測することによって、同一断面
の観測が可能となる。以上のような第五及び第六の実施
の形態に係るCT装置による検出が可能な観測対象物S
は、ねじっても観測対象物Sに悪影響を与えないもので
なければならないことがもちろんであり、電子部品がテ
ープに収納されたTBA部品などには最適である。
【0060】次に、本発明の第七の実施の形態に係るC
T装置について説明する。このCT装置は、図14に示
すように、上記第一の実施の形態と略同様に構成される
が、第一の実施の形態とは、投影値提供手段1の移動手
段10及び取込み手段13の構成が異なっている。移動
手段10は、観測対象物Sを保持する保持部51を有し
安定に静止する平面50aを連設した多角柱,多角体も
しくはその部分体で構成され転動させられて上記の静止
平面50aが変更可能なケース50を備えて構成されて
いる。図14に示すケース50は6角筒状に形成され、
内部にバネ等を利用した保持部51を有している。ま
た、ケース50の1平面50aを支持するガイド52が
列設されており、ケース50は転動させられてガイド5
2に順に保持される。また、ケース50を転動させる駆
動機構(図示せず)が設けられている。また、透過線放
射部(図示せず)はガイド52毎に設けられている。ケ
ース50はビームを十分に透過させるものでなければな
らないので、金属は不適当であり、プラスチック、ゴム
などの材質を使用するとよい。
【0061】取込み手段13は、駆動機構を制御してケ
ース50を定時に転動させる。取込み手段13は、ガイ
ド52にケース50が至ったことを検知して当該検知が
あったとき、投影値検出部からこのときの投影値を取込
み、投影行列作成手段に送出させる。従って、この第七
の実施の形態に係るCT装置によれば、1転動毎に投影
値が検出され、この検出はケース50の1角度分異なる
透過線について行なわれる。この場合、ケース50の角
度が一定なので回転角度が正確で、移動手段10を大幅
に単純化できる。従来のCTのように、ステッピングモ
ータを正確に制御する必要がなくなる。更に、複数のケ
ース50を規則正しく整列させることによって一括検査
が可能であり、高速化が可能になる。
【0062】尚、上記実施の形態においては、取込み手
段13は、一般化逆行列選択手段8が選択した行列積演
算手段6の演算に用いる一般化逆行列の投影モデル行列
に係る透過経路を読み取って、当該透過線が透過される
位置に観測対象物Sを相対的に位置決めするように移動
手段10を制御するよう構成しても良く、適宜変更して
差し支えない。また、上記実施の形態においては、透過
線をX線としたが、必ずしもこれに限定されるものでは
なく、例えば、放射線、磁力線、光、超音波、マイクロ
波等でもよく、直線的に進行しない場合でもその経路が
予測できるものであればよい。要するに、観測観測対象
物Sを透過する電磁波,粒子線,超音波等の透過線であ
ればどのようなものであっても良い。また、投影値検出
部3もビームの種類に対応して透過したビームをS/N
比よく検出できればよい。
【0063】尚また、ビームの干渉または投影値検出部
3間の干渉がなければ、複数のビーム源と投影値検出部
3を同一平面上に配置し、同時に観測をすると、内部が
時間的に変化する観測対象物Sの瞬間現象をとらえるこ
とができ非常に効果的である。このようにすると、加工
最中の内部状態を検査することもできるようになる。ま
た、投影値提供手段1を3次元CTに拡張できることは
もちろんである。この場合は、3次元の投影モデル行列
を計算するだけで、逆行列の計算方法は全く同一であ
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のCT装置
によれば次のような効果がある。 モデル化によってCTに必用な計算のほとんどをあ
らかじめ計算しておけるので、投影後、短時間でCT像
を得ることができる。即ち、投影する角度や間隔から投
影モデル行列を求め、それを特異値分解法によって3つ
の行列に分解し、その分解された3つの行列を元に求め
られた一般化逆行列はあらかじめ計算しておいて、記憶
手段に記憶させておくことができるので、CT像を計算
するときは、投影値と記憶しておいた一般化逆行列の掛
け算を実行するだけで良く、残りの計算は掛け算1回だ
けであるので処理を高速化できる。そのため、本発明の
CT装置は、CT画像を得るための計算のほとんどを前
もって計算しておくことができるので、実際にCT画像
が必要な時は、残りのわずかな計算をするだけでよい。
このため高速化が可能であり、計算方式のハードウエア
化が容易にでき、装置を超高速処理が可能でしかも安価
することができる。また、投影値のデータ量が少なくて
良く、データの取り込みや転送に時間を要しないので、
この点でも高速化を図ることができる。
【0065】 また、従来のCT装置は、精密な回転
装置が必要としていたが、本発明のCT装置では数方向
の投影値の検出で良いので、移動手段を、ベルトコンベ
ア上で、斜めから投影したり、観測対象物を多角形の冶
具に固定して転がす方法、あるいは対象物をねじる事に
よる等、極めて簡易な機構にすることができる。 投影値のデータ量が少なくて良く、高速CTが実現
できるので、加工最中の過渡的な検査や、動的な内部検
査が可能となる。 また、このように測定時間が短くなり、装置が安価
で検査コストが安くなることから、安価な製品を生産ラ
イン上で連続的に検査することを容易に行なうことがで
きる。特に、機械部品や電子部品等の安価で大量に生産
する製品の検査に利用できるという効果がある。 また、投影方向が少ないことから被爆量が少なくな
り、観測対象物に悪影響を与える事態が防止される。 更に、原子炉、海洋、宇宙、地中、燃焼等の投影方
向がきわめて限定される特殊環境下でも、少ない投影値
から画質の良いCT画像を得ることができ、大幅に汎用
性が向上する。 高速検査が可能なのでスループットがあがる。 全数検査が可能となるので不良製品を市場に出す確立
が大幅に減る。 等種々の効果を奏する。
【0066】そして、投影行列作成手段が作成する投影
行列及び投影モデル一般化逆行列記憶手段が記憶する一
般化逆行列が、これらの行列要素のうち所定以下の数値
の要素を間引した行列を含む場合には、一般化逆行列の
多くのデータが有する値がゼロに近い数値の行列要素に
ついては積算演算をしなくても良くなるので、それだ
け、積算演算量を減少させて、演算スピードを速めるこ
とが可能になる。また、投影モデル記憶手段に選択可能
な種類の異なる複数の一般化逆行列を記憶する機能を備
えて構成したので、種々の観測対象物に対応することが
でき、汎用性が向上させられる。更に、移動手段及び取
込み手段を備えた場合には、投影を自動的に行なうこと
ができ、そのため、より一層効率の良い検出を行なうこ
とができる。
【0067】更にまた、フィルタ手段を備えた場合に
は、計算に不必要な投影値を取り除くことができるの
で、それだけ、計算を高速化でき、より一層処理効率を
向上させることができる。また、取込みタイミングを設
定するようにした場合には、無駄な投影値の取込みをし
なくても良くなり、それだけ、処理効率を向上させるこ
とができる。そして、選択された一般化逆行列に対応さ
せて取込みタイミングを設定する場合には、種々の一般
化逆行列に合わせることができ、汎用性が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係るCT装置を示
す構成図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係るCT装置の要
部を示す構成図である。
【図3】影響係数を求めるための計算空間と透過線との
関係を示す図である。
【図4】投影モデル行列を示す図である。
【図5】本発明の演算原理を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るCT装置の投影モデ
ル記憶手段の記憶内容を示す図である。
【図7】本発明の第一の実施の形態に係るCT装置を示
す要部図である。
【図8】不要投影値の発生状態を示す図である。
【図9】本発明の第一の実施の形態に係るCT装置の作
用を示すフローチャート図である。
【図10】 本発明の第二の実施の形態に係るCT
装置を示す要部図(a)及びそのA視正面図(b)であ
る。
【図11】本発明の第三及び第四の実施の形態に係るC
T装置を示す要部図である。
【図12】本発明の第五の実施の形態に係るCT装置を
示す要部図である。
【図13】本発明の第六の実施の形態に係るCT装置を
示す要部図である。
【図14】本発明の第七の実施の形態に係るCT装置を
示す要部図である。
【符号の説明】
S 観測対象物 1 投影値提供手段 2 透過線放射部 3 投影値検出部 4 投影行列作成手段 5 投影モデル一般化逆行列記憶手段 6 行列積演算手段 7 表示手段 8 一般化逆行列選択手段 10 移動手段 11 保持部 12 回転モータ 13 取込み手段 14 取込みタイミング設定部 15 取込み部 16 取込みタイミング記憶部 17 取込みタイミング読出し部 20 フィルタ手段 21 フィルタ条件記憶部 22 フィルタ条件読出し部 23 フィルタ部 24 投影値ストック手段 30 ベルトコンベア 31 位置検出部 32 アナログデジタル変換器 33 遅延機構 40 ねじり移送器 41 ローラ 42 ねじれ冶具 43 もどり防止冶具 50 ケース 50a 平面 51 保持部 52 ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤澤 充 岩手県盛岡市飯岡新田3地割35番2 岩 手県工業技術センター内 (72)発明者 熊谷 隆美 岩手県盛岡市飯岡新田3地割35番2 岩 手県工業技術センター内 (72)発明者 長谷川 辰雄 岩手県盛岡市飯岡新田3地割35番2 岩 手県工業技術センター内 (72)発明者 田山 典男 岩手県盛岡市北松園4−5−3 (56)参考文献 特開 平5−314242(JP,A) 特開 平3−243849(JP,A) 特開 平6−169915(JP,A) 特開 平7−265298(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 1/00 G06T 7/00 G01N 23/00 - 23/227 A61B 6/03

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観測対象物を透過する電磁波,粒子線,
    超音波等の透過線を該観測対象物に対して放射する透過
    線放射部及び上記観測対象物を透過した透過線を検知し
    て当該透過線に係る投影値を検出する投影値検出部を有
    するとともに、上記観測対象物に透過させる予め定めた
    複数の異なる透過経路における投影値を提供する投影値
    提供手段と、 上記投影値提供手段が提供した投影値と該投影値に対応
    する透過経路との関係を行列表示した投影行列を作成す
    る投影行列作成手段と、 上記予め定めた複数の異なる透過経路と格子状に区切ら
    れた計算空間の夫々の画素が上記予め定めた透過経路を
    透過線が通ったときの投影値に及ぼす各画素毎の影響の
    度合いである影響係数との関係を行列表示した投影モデ
    ル行列を、特異値分解して予め算出した一般化逆行列を
    記憶する投影モデル一般化逆行列記憶手段と、 上記投影行列作成手段が作成した投影行列と上記投影モ
    デル一般化逆行列記憶手段が記憶した一般化逆行列との
    行列積演算を行ない該演算結果を画像表示のためのデー
    タとする行列積演算手段とを備え、 上記投影モデル一般化逆行列記憶手段を、選択可能な種
    類の異なる複数の一般化逆行列を記憶する機能を備えて
    構成し、該投影モデル一般化逆行列記憶手段に記憶され
    た複数の一般化逆行列から所要の一般化逆行列を選択し
    上記行列積演算手段の演算に用いる一般化逆行列として
    提供する一般化逆行列選択手段を備えた ことを特徴とす
    るCT装置。
  2. 【請求項2】 上記投影行列作成手段が作成する投影行
    列及び投影モデル一般化逆行列記憶手段が記憶する一般
    化逆行列は、これらの行列要素のうち所定以下の数値の
    要素を間引した行列を含むことを特徴とする請求項1記
    載のCT装置。
  3. 【請求項3】 上記投影値提供手段を、上記観測対象物
    を上記透過線放射部及び投影値検出部に対して相対的に
    移動させる移動手段と、該移動手段によって上記観測対
    象物が上記行列積演算手段の演算に用いる一般化逆行列
    の投影モデル行列に係る透過経路に沿って透過線が透過
    される所定位置に移動させられたとき該所定位置の投影
    値を取込む取込み手段とを備えて構成したことを特徴と
    する請求項1または2記載のCT装置。
  4. 【請求項4】 上記投影値提供手段を、上記投影行列作
    成手段が作成する投影行列の投影値を上記行列積演算手
    段の演算に用いる一般化逆行列の投影モデル行列に表示
    された透過経路に対応する投影値のみに限定して取出す
    フィルタ手段を備えて構成したことを特徴とする請求項
    1,2または3記載のCT装置。
  5. 【請求項5】 上記投影値提供手段を、上記投影値検出
    部が時間的にずれて検出した投影値を投影行列作成時ま
    で一時的にストックする投影値ストック手段を備えて構
    成したことを特徴とする請求項1,2,3または4記載
    のCT装置。
  6. 【請求項6】 上記取込み手段は、投影値の取込みタイ
    ミングを設定する取込みタイミング設定部と、該取込み
    タイミング設定部の設定したタイミングで投影値を取込
    む取込み部とを備えたことを特徴とする請求項3,4ま
    たは5記載のCT装置。
  7. 【請求項7】 上記取込み手段は、上記種類の異なる複
    数の一般化逆行列に対応し上記取込みタイミング設定部
    が設定する取込みタイミングを記憶する取込みタイミン
    グ記憶部と、上記一般化逆行列選択手段が選択した一般
    化逆行列に対応した取込みタイミングを上記取込みタイ
    ミング記憶部から読出す取込みタイミング読出し部とを
    備えたことを特徴とする請求項6記載のCT装置。
  8. 【請求項8】 上記フィルタ手段は、上記種類の異なる
    複数の一般化逆行列に対応したフィルタ条件を記憶する
    フィルタ条件記憶部と、上記一般化逆行列選択手段が選
    択した一般化逆行列に対応したフィルタ条件を上記フィ
    ルタ条件記憶部から読出すフィルタ条件読出し部と、該
    フィルタ条件読出し部が読出したフィルタ条件に基づい
    て投影値の取出しを行なうフィルタ部とを備えたことを
    特徴とする請求項4,5,6または7記載のCT装置。
  9. 【請求項9】 上記移動手段を、観測対象物を保持する
    保持部と、該保持部を回転させて透過線に対する観測対
    象物の角度を変える回転モータとを備えて構成したこと
    を特徴とする請求項3,4,5,6,7または8記載
    CT装置。
  10. 【請求項10】 上記投影値提供手段において、透過線
    の透過経路を夫々異ならせた透過線放射部を複数列設
    し、上記移動手段を、上記観測対象物が上記各透過線放
    射部の透過線を順次通過するよう該観測対象物を搬送す
    る搬送器を備えて構成したことを特徴とする請求項3,
    4,5,6,7または8記載のCT装置。
  11. 【請求項11】 上記投影値提供手段において、透過経
    路の角度が夫々異なる透過線束からなる扇状ビームを放
    射させる透過線放射部を複数列設し、上記移動手段を、
    上記観測対象物の所定部位が上記各透過線放射部におけ
    る扇状ビームの角度が異なる透過線を順次通過するよう
    該観測対象物を上記透過線放射部に対して相対的に搬送
    する搬送器を備えて構成したことを特徴とする請求項
    3,4,5,6,7または8記載のCT装置。
  12. 【請求項12】 上記投影値提供手段において、上記透
    過線放射部に透過経路の角度が夫々異なる透過線束から
    なる扇状ビームを放射させ、上記移動手段を、上記観測
    対象物の所定部位が上記扇状ビームの角度が異なる透過
    線を順次通過するよう該観測対象物を上記透過線放射部
    に対して相対的に搬送する搬送器を備えて構成したこと
    を特徴とする請求項3,4,5,6,7または8記載
    CT装置。
  13. 【請求項13】 上記投影値提供手段において、上記透
    過線放射部を複数列設し、上記移動手段を、上記観測対
    象物の所定部位が上記各透過線放射部の透過線を順次通
    過しかつ該所定部位が上記各透過線放射部の透過線に対
    して夫々異なる角度になるよう該観測対象物をねじりな
    がら移送させるねじり移送器を備えて構成したことを特
    徴とする請求項3,4,5,6,7または8記載のCT
    装置。
  14. 【請求項14】 上記移動手段を、観測対象物を保持す
    る保持部を有し安定に静止する平面を連設した多角柱,
    多角体もしくはその部分体で構成され転動させられて上
    記の静止平面が変更可能なケースを備えて構成したこと
    を特徴とする請求項3,4,5,6,7または8記載
    CT装置。
  15. 【請求項15】 上記投影値提供手段の透過線放射部を
    上記観測対象物の所定部位の周囲に複数配置することに
    より構成したことを特徴とする請求項1または2記載
    CT装置。
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