JP2936114B2 - モータ車の車輪のアライメントを決定するための方法および装置 - Google Patents

モータ車の車輪のアライメントを決定するための方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 この発明はモータ車の車輪のアライメントを決定する
ための方法および装置に関する。より特定的には、この
発明は、車輪の向きを検出して車輪を表わす電子的な像
データまたはそれにマウントされる基準を生ずるための
オプトエレクトロニクス像検出器と、車輪のアライメン
トを決定するための計算手段と、電子的像またはそれに
対応するデータを以前に記憶されたアライメントデータ
と比較して車両に対する必要な調整を行なうのに用いる
ことのできる情報を発生する手段とを含む、方法および
装置に関する。
用語および定義 車両の車輪アライメント業界においては、以下の用語
が、対応する定義とともに広く用いられる。
キャンバは車輪の真の垂直方向からの内方または外方
への傾斜を表わす角であり、車輪の頂部が外方に傾斜す
る場合それは正である。
キャスタは操舵軸の真の垂直方向からの前方または後
方への傾斜を表わす角である。車輪を側面から見た場
合、上方の玉継手(もしくはキングピンの頂部、または
マクファーソン支柱(McPherson Strut)の上方マウン
ト)が下方の玉継手(もしくはキングピンの底部、また
はマクファーソン支柱の下方マウント)の後方にある場
合はこの角は正である。
推力線(T/L)は後方のトウラインによって形成され
る角を二分する線である。12時の軸から時計回りに測定
される線および角は正である。
幾何学的中心線は、後輪間の中間に位置する後方車軸
上の点から、前輪間の中間に位置する前方車軸上の点へ
と走る線である。
個別トウは、幾何学的中心線に対照して、車輪を通る
前から後への線によって形成される角である。推力線の
時計回りでは左側に関係する角が正であり、推力線の反
時計回りでは右側に関係する角が正である。
オフセットは前輪およびその対応する後輪が互いに一
致していない量である。オフセットが全くない場合、後
輪は前輪の真っ直ぐ後ろにある。
セットバックは、車両の一方の側の1つの車輪が車両
の他方の側の対応する車輪から後方に変位する量であ
る。
操舵軸は、上方の玉継手もしくはキングピンの頂部ま
たはマクファーソン支柱の上方のピボット点から下方の
玉継手を通って射影された線である。
操舵軸傾斜(SAI)は操舵軸と真の垂直方向との間の
角である。(運転手の位置から見て)操舵軸が車輪底部
で内方に傾斜しているように見える場合は、SAIは正で
ある。SAIはさらにキングピン傾斜(KPI)としても知ら
れる。
推力角(T/A)は推力線と幾何学的中心線との間の角
である。幾何学的中心線から時計回りに測定される角は
正である。
トータルトウは個別トウと並んでいるトウとの測定値
の和である。車輪の主平面に並行して射影される線が並
列する車輪の前方の点で交差する場合は、この角は正で
ある(トーイン)。線が並列する車輪の後ろで交差する
場合は、この角は負である(トーアウト)。射影された
線が並行である場合は、トウは0である。
伝統的に、車両の各車輪に対するキャンバおよびトウ
の測定値は相対的な測定値であり、つまり垂直面または
別の車輪に対するものであり、これらの測定はゆえに車
輪が静止しているときになされる。一方、キャスタおよ
びSAIの計算は動的な手順であり、前輪のキャンバが舵
取り角の変化に関してどのように変化するかを決定する
ことを必要とする。これは通常は、前輪を左から右へ10
°と30°との間の角を通して、またはその逆に、スイン
グさせて、その間に舵取り角の変化とともに車輪のキャ
ンバが結果的にどのように変化するかを決定することに
よってなされる。これらの決定から、キャスタおよびSA
Iは車輪アライメント業界において周知の方法によって
決定される。
同様に、キャンバ、トウ、キャスタおよびSAIが測定
されると、すべての他の関連する車輪アライメントパラ
メータが業界において周知の方法および公式化によって
計算可能である。
先行技術の簡単な説明 モータ車の車輪は互いにアライメントにあるか否かを
決定するために定期的に検査される必要がある。という
のも、車輪のどれかがアライメントから外れていると、
それは結果的に車両のタイヤを過度にまたは不均一に摩
耗させ、および/または車両のハンドリングおよび安定
性に悪影響を与え得るからである。
車両の車輪のアライメントを決定し補正する典型的な
ステップは以下のようになる。
1.車両は、車両のための平滑なベースを確保するよう前
もって平滑にされた試験ベッドまたはラックの上に駆動
される。
2.アライメント決定装置のいくつかの成分は車両の車輪
上にマウントされる。これらの成分は車輪軸に対して必
ずしも正確に置かれる必要はない。これらの成分がマウ
ントされる不正確さの程度は「マウンティングエラー」
と呼ばれる。
3.「振れ」計算は、車両をジャッキで上げて各車輪を回
転させ、異なる位置での車輪の向きの測定値を取ること
によってなされる。これらの測定値はそれから、「マウ
ンティングエラー」および実際のリムの振れを補償する
ために、補正因子を計算するのに用いられる。
4.各車輪のアライメントの決定がなされる。これらの決
定の結果は試験中の車両のためのアライメントパラメー
タの仕様と比較される。
5.車輪のミスアライメントがもしあれば、オペレータは
各車輪のさまざまなリンケージを調整して、ミスアライ
メントに対して補正を行なう。
6.ステップ4および5は、アライメントが規格に達する
まで、および/または製造業者の仕様の範囲になるまで
繰返される。
モータ車の車輪のアライメントを測定するための非常
にさまざまな装置が存在する。これらの多くは光学器機
および/または光線を用いて車輪のアライメントを決定
する。米国特許第3,951,551号(マクファーソン(Macph
erson));第4,150,897号(ロバーツ(Roberts));
第4,154,531号(ロバーツ);第4,249,824号(ワイデル
リッヒ(Weiderrich));第4,302,104号(ハンター(H
unter);第4,311,386号(クウェットシアー(Coetsie
r));第4,338,027号(エック(Eck));第4,349,965
号(アルシナ(Alsina));第4,803,785号(ライリー
(Reilly))および第5,048,954号(メイディー(Made
y))に例が見られる。
これらの装置すべては、車両の車輪上にマウントさ
れ、参照グリッドのような何らかの形の基準の上にある
領域を照明するよう光線を発しまたは反射する、装置を
有して動作する。光線によって基準上に照明される領域
の位置は光線の偏向の関数であり、それは車輪の向きの
関数となるため、車輪のアライメントは基準上の照明さ
れた領域の位置付けから計算可能である。
他の装置では車両の各車輪上にマウントされる測定用
ヘッドを利用する。これらのヘッドは典型的には、緊張
状態のコードまたはワイヤによって近接のヘッドに接続
されるか、または代替的に、近接するヘッド間で光る光
線を有して構成される、重力ゲージを含む。測定用ヘッ
ドは水平に維持されなければならず、それで、近接する
コード/光線間の相対角および各車輪とその近接するコ
ード/光線との間の角が測定でき、それらの測定値か
ら、車輪のアライメントを計算する。
別のタイプのアライメント装置が米国特許第4,899,21
8号(ウォルディッカー(Waldecker))および第4,745,
469号(ウォルディッカーら)に示される。この装置
は、車輪表面の少なくとも2つの輪郭線が照明されるよ
うに構造光をモータ車の車輪上に射影することによって
動作する。これらの輪郭線はそれから、構造光の光の平
面からずれた位置に置かれ、かつ三角分割によって輪郭
線の空間位置(および、ゆえに車輪の空間位置)を計算
するプロセッサに接続される、ビデオカメラによって読
取られる。
一般的に、上述の車輪アライメント装置で用いられる
ヘッドは精巧かつ高価で、使用が複雑であり、慎重に調
整しなければならない。さらに、これらのデバイスの若
干数は、光学的または他の測定用装置を車両の車輪に対
しての設定位置上にまたは設定位置内に正確に置くこと
に依存する。これはアライメント決定装置を操作する技
術者にとって時間がかかりかつ複雑であり得る。このよ
うな器機はさらに、車両を試験エリアから移動させた際
に不注意から車輪に固定されたままになっている成分が
非常に容易に損傷を受け得るという不利な点を有する。
このような損傷は、複雑な器機の例では特に費用がかか
り得る。
ジーメンス・アクチアンゲゼルシャフト(Siemens Ak
tiengesellschaft)のドイツ特許出願DE 29 48 573は、
モータ車の車輪の面の向きおよび空間位置と、この車輪
の操舵軸の三次元位置との両方を決定するのに利用可能
な装置を開示する。この出願は、テレビカメラが2つの
異なる既知の高さの位置から車輪のリムの像を撮る方法
を開示する。これらの像はプロセッサに与えられ、プロ
セッサはそれらの像を既知の座標および2つの高さの位
置にあるカメラの観察角度に関連させて、リムの三次元
位置を決定する。
同様の方法で、異なる操舵位置における各車輪の数多
くの像を撮って、車輪の三次元回転立体を決定する。こ
の回転立体の軸から、調査中の車輪の操舵軸が決定でき
る。その結果、操舵軸と、車輪のリムによって定義され
る面の中心点との両方の三次元位置が決定される。
上記の値がどのように決定されるかについてはほとん
ど示されていないという事実に加えて、この記載される
出願の方法および装置は、三角分割手法が用いられるた
め、車輪の(異なるカメラからの、または異なる軸に沿
って見る単一のカメラからの)少なくとも2つの像が撮
られなければならないという不利な点を有する。さら
に、車輪の像が撮られるところからの各点のための配位
された三次元位置と、各観察経路の向きとの両方を正確
に知らなければならない。
これは、三次元位置および観察経路の向きの正確な決
定が温度変化、振動、地盤移動などによって較正から容
易に外れ得る複雑な器機を必要とするため、この発明の
大きな不利な点である。
さらなる不利な点は、この出願の方法では、それが車
輪のリムの像の透視上の歪みをどのように酌量するかが
示されていないことである。この透視上の歪みは、リム
の像が、テレビカメラに最も近い端縁がより大きく見え
かつカメラから最も遠い端縁の像がより小さく見える、
歪んだ楕円になる原因となる。この歪みに対する酌量が
なされなければ、不正確な結果が起こり得る。
ゆえに、単純かつ使用が容易で、精巧なアライメント
検出成分をモータ車の車輪から離れたところに有し、か
つリム直径、トラック幅およびホイールベースの広範囲
にわたって信頼に足るほど正確なアライメント測定値を
与えることのできる。車輪アライメント装置に対する要
求が以前として存在する。
発明の概要 発明の目的 このように、この発明の目的は、単純、容易かつ素早
く使える車輪アライメント装置を提供することである。
この発明のさらなる目的は、その精密成分がモータ車
から離された状態で動作可能な車輪アライメント装置を
提供することである。
この発明のさらに別の目的は、車輪のアライメントを
決定するのにオプトエレクトロニクス像検出装置を用い
る車輪アライメント装置を提供することである。
この発明のさらなる目的は、車輪の取付けられた既知
のターゲットの向きおよびそれによって車輪のアライメ
ントを決定するのにターゲットの透視上の像を用いる車
輪アライメント装置を提供することである。
概要 手短にいうと、この発明の現在の好ましい実施例は、
モータ車の車輪のアライメントを決定するための装置を
含み、テレビカメラのような光感知手段と、光感知手段
に接続される電子処理手段と、車輪の一部を形成するか
またはそれに取付けられる少なくとも1つの予め定めら
れるターゲットと、検出されたアライメントを表示する
ためのディスプレイとを含む。光感知手段は各車輪に取
付けられたターゲットを見て、各ターゲットの透視上の
像を形成する。各像に対応する電子信号は電子処理手段
に転送され、それは各ターゲットの透視上の像を各ター
ゲットの真の形状と相関させる。そうする際に、プロセ
ッサはターゲットのある既知の幾何学的な要素の寸法を
透視上の像における対応する要素の寸法と関連させ、あ
る一定の三角法による計算を行なうことによって(また
は任意の他の適当な数学的もしくは数値的方法によっ
て)、車両の車輪のアライメントを計算する。この発明
はさらに、車輪の回転軸(車輪軸)の三次元位置および
向きを計算するのに用いることができる。検出されたア
ライメントはその後、車両に対するアライメント調整を
行なうのに用いるためにディスプレイされる。
好ましくは、光センサ手段は車両の同じ車軸上にマウ
ントされる少なくとも2つの車輪の各々に取付けられる
ターゲットの像を形成し、電子処理手段はその2つの車
輪間の相対角を計算する。より好ましくは、光センサ手
段は車輪上のすべてのターゲットの像を形成し、相対的
アライメントの計算は電子プロセッサ手段によってすべ
てのこれらの像に対して計算される。
図面の説明 添付の図面において、 図1(a)〜(c)は、異なる軸についてのさまざま
な回転度から生ずる円の3つの異なる像を示す。
図2は、この発明の装置および方法を示す概略図であ
る。
図2aは、検出されたアライメントを報告して適当な車
両調整を行なうのに技術者を誘導するために、システム
ディスプレイスクリーン上に現れるであろうタイプの擬
似三次元表現を示す図である。
図2bは、この発明の1つの実施例に用いられるパン・
アンド・ティルト・ミラーを通る断面図である。
図3は、図2の装置とともに用いることのできるター
ゲットの例を示す図である。
図4は、この発明の装置の好ましい実施例の概略図で
ある。
図5は、車両の車輪上にマウントされる代替的ターゲ
ットの斜視図である。
図6は、図4の光学システムを用いて形成された、図
5に示されるターゲットの像の概略図である。
図7は、装置による車輪の振れ因子の計算の1つの方
法を示す図である。
図8a-8cは、この発明の方法および装置において行な
われる数学的計算のある局面を示す図である。
好ましい実施例の説明 この発明の基本理論 この発明は、物体の像はその物体が見られる透視によ
って変化し、像の変化は物体が見られる観察経路の透視
角に直接関連しかつ決定できるという事実に基づく。
さらに、物体の透視像をその真の非透視像と単に関連
させることによって、物体が見られる透視角を決定する
ことができるということは公知である。逆にいうと、物
体の透視像をその非透視像と比較することによって、物
体が観察経路(またはそれに垂直な面)に対して方向付
けられる角を決定することが可能である。
このことは、図1(a)−(c)で円10を参照して示
され、円10は3つの異なる透視から見られた場合に見え
るように示されている。図1(a)において、円10はこ
の例においては紙の平面である主平面に対して垂直な軸
に沿って見られた場合に見えるように示されている。こ
の円がy軸12について90°より小さい角θを通して回転
し、かつ同じ観察経路で見られた場合には、円10の像は
図1(b)に示されるような楕円の像となる。同様に、
円がx軸12およびy軸14の両方について、それぞれ角θ
およびφを通して回転した場合には、円の像(楕円)は
図1(c)に示されるようになり、楕円の長径16はx軸
およびy軸の両方に対して角度を付けられるように示さ
れる。
しかしながら、ここでの楕円は透視角から見られた際
に像となる歪みに対する酌量を全くしないという点で理
想化されるということが認識される。この歪みは図1
(b)および(c)において破線11で示される。これら
の図からわかるように、観察者により近い楕円11の端縁
はより大きく見える一方で、観察者からより遠い端縁11
はより小さく見える。結果的に生ずる像11はこうして歪
んだ楕円となる。
これらの図面に示される理想化された状態に戻り、か
つ角θおよびφは既知ではないと仮定すると、楕円の像
を図1(a)の円10と関連させることによって、図1
(c)に示される楕円の主平面の向きを決定することが
可能である。このことは通常、楕円の少なくとも1つの
要素(たとえばその長径16および短径18)の幾何学的特
性(たとえば寸法)を、図1(a)の円の対応する要素
(直径)の特性と関連させることによってなされる。
理想化された状態では、これらの向きの計算は、三角
関数または任意の他の数学的/数値的方法を短径および
/または長径と直径との間の比に適用することによって
なされる。加えて、短径および長径の水平(x−)軸ま
たは垂直(y−)軸に対する角が計算できる。これらの
すべての角が決定されると、楕円の主平面の広がりにお
ける向きが決定される。
図示されてはいないが、円10の広がりにおける位置を
決定することがさらに可能である。しかしながら、これ
は以下に図8を参照して示す。
上に示された計算を行なうことは、破線11によって示
されるように、像の現実の透視上の歪みによって複雑と
なっている。この遠近がどのように酌量されるかを今一
度図8に示される数学的計算を参照して論ずる。
この発明のアライメント装置の1つの実施例の簡単な説
明 この発明においてこの理論が適用される装置が図2の
概略図で示される。この図では、車輪アライメントが行
なわれるモータ車20がそのシャーシの概略図で示され、
かつ2つの前輪22Lおよび22Rならびに2つの後輪24Lお
よび24Rを含んで示される。車両20は、この発明の一部
を形成しない、点線で示される従来の車輪アライメント
試験ベット26の上に位置するように示される。
この発明のアライメント装置は、動作中にビジュアル
ディスプレイユニット34上に結果および計算をディスプ
レイするコンピュータ32のような電子処理手段と電気的
通信状態にあるビデオカメラ30によって構成される。加
えて、装置はデータおよび関連する情報をコンピュータ
32に入力するためのキーボード36(または何らかの他の
適当な手段)を含む。ディスプレイおよびキーボードエ
ントリはコンピュータと通信する遠隔ユニットによっ
て、ケーブル、光波または無線リンクを介して提供され
てもよいということは当然理解されるであろう。
図2aに示されるような好ましい実施例に従って、コン
ピュータにより生じた、配列される車輪の擬似三次元表
現は、検出されたアライメントを明示する適当な特徴と
ともにディスプレイユニット34に表示されてもよい。加
えて、英数字および/または画像の暗示または示唆を表
示して、アライメントを予め定められる仕様と適合させ
るのに必要なようにさまざまな車両のパラメータを調整
することにおいて技術者を誘導してもよい。
ビデオカメラ30は、レンズ40を通ってビーム分割器42
にわたる観察経路38に沿って、車輪22L、22R、24L、24R
に照準を合せる。ビーム分割器42は観察経路38を2つの
成分38Lおよび38Rにそれぞれ分割する。この図から明ら
かなように、観察経路38の左側の成分38Lはビーム分割
器42によって元の観察経路に対して垂直方向に反射さ
れ、右側の成分38Rはビーム分割器に近接してマウント
される鏡またはプリズム44によって元の観察経路に対し
て垂直方向に反射される。装置はさらに、ビーム分割器
42、鏡44ならびに少なくとも2つのパン・アンド・ティ
ルト・ミラー46Lおよび46Rがマウントされるハウジング
48を含む。これ以降、装置および観察経路のそれぞれの
成分はモータ車の左側および右側の両方に対して同一で
あり、ゆえに一方の側のみの説明で十分である。
観察経路38Lの左側成分は、ビデオカメラ30が車両20
の前輪22Lおよび後輪24Lを逐次見ることができるように
動かすことのできる左側のパン・アンド・ティルト・ミ
ラー46Lによって、車輪22Lおよび24L上に反射される。
この発明のいくつかの実施例においては、パン・アンド
・ティルト・ミラー46Lは、モータ車の前輪および後輪
の両方を同時に見ることができるように構成されてもよ
い。
この実施例では、観察経路38Lはパン・アンド・ティ
ルト・ミラー46Lからハウジング48の壁部の開口部50Lを
通ってそれぞれの車輪22Lおよび24Lに達する。シャッタ
52Lは、開口部50Lを閉じるように動作し、それによって
観察経路38Lを効果的にブロックしてビデオカメラ30が
車両20の右側のみに照準を合せられるよう位置する。代
替的に、シャッタは位置53Lおよび53Rに置かれてもよ
く、および/またはカメラ30内の電子シャッタを1つま
たはそれより多いストローブされた光源と同期させて、
特定の単一のまたは複数のターゲットが照明された場合
にのみ像の捕捉を許可してもよい。
アライメント装置の動作 典型的な動作では、この発明のこの実施例の装置は以
下のように働く。車両20は、上に車両の車輪が乗る2つ
の平行した金属ストリップから基本的に構成される試験
ベッド26の上に駆動される。試験ベッドの下には、リフ
ト機構が位置し(図示せず)、これは金属ストリップと
車両とを持上げるように作用して、車輪アライメントの
技術者が車輪のマウンティングに接近して車輪のミスア
ライメントを補正できるようにする。加えて、ターンプ
レートと広く呼ばれる、回転するようにマウントされた
円形プレート(図示せず)が車両の各前輪の下に位置す
る。ターンプレートは前輪をそれらの操舵軸について比
較的容易に旋回させる。このことはキャスタおよび動的
に決定される他の角の計算中に伴なう手順を容易にす
る。後輪は金属ストリップ上にマウントされる細長い長
方形の平滑な金属プレート上に位置する。これらのプレ
ートは通常スキッドプレートと呼ばれ、後輪のマウンテ
ィングが一旦緩められれば、技術者によって後輪を調整
させることを可能にする。このようなプレートはさら
に、車輪の角位置に影響する傾向のある車輪への予圧を
防ぐ。
加えて、いくつかの複雑なアライメント機械にあるよ
うに、車両の製造およびモデル年を手順のある時期に前
もって装置に入れてもよく、この情報はコンピュータ32
内の前もってプログラムされた探索テーブルから、当該
車両に対するアライメント変数を決定するのに、装置に
よって用いられる。さらに、車両の製造およびモデル年
から、メモリからデータを検索することによって、トラ
ック幅およびホイールベースの寸法を決定できる。これ
らは車両の車輪をより正確に自動追尾するようアライメ
ント装置の鏡を駆動するのに用いてもよい。代替的に、
前の動作歴情報を、可能性のある車輪位置を選択するの
に用いてもよい。さらに別の可能性は、鏡に特性のパタ
ーンを見渡させることである。
車両20が試験ベッド26上に駆動されると、ターゲット
54が各車輪にマウントされる。ターゲットの形状および
構成は図3を参照して後に記載する。装置はまず、図7
を参照してより十分に記載される方法に従って、「振
れ」因子計算を行なう。
「振れ」因子が計算されると、アライメント装置はモ
ータ車20の車輪上の各ターゲット54の像(検出された
像)を形成する。これらの検出された像は、より十分に
記載されるようなこの発明の方法を用いて、各ターゲッ
トのそれぞれの観察経路38L、38Rに対する向きを計算す
る電子処理手段/コンピュータ32で処理される。コンピ
ュータ32はこの後、上述の「振れ」因子を考慮して、車
輪の、それぞれの観察経路に対する真の向きを計算す
る。この後、装置はパン・アンド・ティルト・ミラー46
L、46Rの向きに対する酌量を行なって、各車輪の主平面
の実際の向きを計算する。これが終了すると、計算結果
がディスプレイ34上に表示されて、それがたとえば、車
両の車輪の検出されたミスアライメントを補正するのに
前輪22Lおよび22Rの操舵リンケージ60に対する調整を行
なうというような、どの補正がなされる必要があるかに
関しての必要な命令をオペレータに与える。
向きの計算 コンピュータ32は、像およびそれに関連する値を分析
することができるイメージアナリスト(IMAGE ANALIS
T)のようなコンピュータプログラムを用いて必要とさ
れるすべての計算を行なう。典型的には、イメージアナ
リストは、ビデオカメラのスクリーン上の画素に関し
て、座標上のこれらの像の中心点のための値を生ずる。
これらの値はその後、図8に関連して示される後に記載
の数学的計算を組込むソフトウェアによって処理され
る。イメージアナリストのようなソフトウェアは多くの
特性を有するであろうが、この適用においては、この出
願で利用される主な特性は、ビデオカメラによって検出
される像のためのスクリーン座標を提供できるという特
性であることは明らかである。ゆえに、イメージアナリ
スト以外のソフトウェアをこの方法および装置とともに
使用することは可能である。IMAGE ANALISTは、マサチ
ューセッツ州(MA)01821,ビラーカ(Billerca)、ター
ンパイク(Turnpike)、ミドルエセックス(Middlese
x)755のオートマチックス・インコーポレイテッド(AU
TOMATIX,INC.)によって供給される。
パン・アンド・ティルト・ミラーの向き 上述の方法では、車両20の車輪の、互いに対する相対
的アライメントの効果的な計算には、パン・アンド・テ
ィルト・ミラー46L、46Rの向きを知っていることが必要
であるということは明らかである。これらの鏡46L、46R
の向きは2つの方法のうちの1つで決定できる。向きを
決定する1つの方法は、鏡46L、46Rを、三次元空間での
鏡の向きを計算するコンピュータ32にデータを出力する
高感度トラッキングおよび方向決定装置とリンクさせる
ことによる。代替的におよび好ましくは、各鏡の表面
は、通常は、ビデオカメラ30がモータ車20の車輪に照準
を合せた際にはビデオカメラ30によって検知可能な識別
可能パターンを定義する、間隔をおいて離れた多数の小
さな点の形をとる、はっきりと定義されるパターンを含
む。ビデオカメラ30は鏡46L、46R上にパターンを検出す
ると、その像、つまり、鏡の向きのため、透視像であ
り、かつ車両20の車輪の向きを計算するのと同じように
三次元空間での鏡の向きを計算できるコンピュータに電
子的に与えられることができる像を形成することができ
る。この第2の代替物は、複雑かつ高価な電子トラッキ
ングおよび方向決定器機を必要としないため好ましい。
この第2の好ましい代替物を実現する1つの方法は、
レンズ40を装置に組込むことである。レンズは、それが
ターゲットおよび鏡の両方の十分に明瞭な像をカメラ30
に投影するような焦点距離を有する。
図2bでは、パン・アンド・ティルト・ミラー上の点の
像を強調する1つの方法が示される。この図は、2つの
点41が上側の表面上に形成されるように示されるパン・
アンド・ティルト・ミラー46Lを通る断面を示す。平凸
レンズ43は各点の上に位置する。これらのレンズの各々
の焦点距離は、レンズ40と合せて、ビデオカメラ30に点
の明瞭な像を形成するようになっている。この図では2
つの個別の平凸レンズ43が示されるが、2つまたはそれ
より多い点にわたる単一のレンズを使ってもよいことは
明らかである。同様に、他の光学的方法を、これを達成
するために用いてもよい。
ターゲットの向き 車両20の車輪で用いられ得る典型的なターゲット54の
例を図3に示す。この図からわかるように、ターゲット
は、2つの異なるサイズの円62、63のパターンが予め定
められるフォーマットで上に付けられる平坦なプレート
から構成される。この図では特定のパターンが示されて
いるが、より多数の異なるパターンをターゲット54上で
使用してもよいことは明らかである。たとえば、ターゲ
ットは円形である必要はなく、より多くのまたはより少
ない数の点を含んでもよい。さらに、他のサイズおよび
形状を点の代わりに用いてもよい。さらに、ターゲット
用として、多面プレートまたは物体をさらに用いてもよ
い。
実際には、アライメントのプロセスの間に、コンピュ
ータはターゲットの見られた透視像が比較できる基準像
を有するように、真の像(つまり、ターゲットを主平面
に対して垂直に見ることによって得られた像)およびタ
ーゲットの寸法に対応する数学的表現またはデータはコ
ンピュータ32のメモリにプログラムされる。
コンピュータがターゲット54の向きを計算する方法
は、ターゲット54のある一定の幾何学特性を識別し、そ
れらの透視による測定値を取ってそれらの測定値をコン
ピュータのメモリに前もって予めプログラムされた真の
像と比較することである。
装置は、たとえば、円62a、62bの各々の中心を、たと
えばセントロイディングと呼ばれる方法によって計算し
てもよい。これは像分析コンピュータによって物体の中
心点または中心線の位置付けを決定するのに広く用いら
れる方法である。2つの円62a、62bの中心点が決定する
と、それらの2つの間の距離を測定することができる。
このプロセスはターゲット54上のパターン中の他の円に
対して繰返される。これらの距離はそれぞれの中心間の
真の距離(つまり、非透視距離)と比較することができ
る。同様に、2つの中心を結ぶ線の、水平面(または垂
直面)に対する角度が決定できる。レンズ40の焦点距離
の影響に対する酌量がなされ、ビーム分割器42、鏡44お
よび鏡46L、46Rのような成分の他の光学特性が考慮され
ると、ターゲット54の向きが何であるかについての計算
を行なうことができる。この計算は、三角関数または他
の適当な数学的もしくは数値的方法を用いて行なうこと
ができる。上で説明したように、これによって、車輪の
車両の主平面の向きがさらに決定される。
上述の部分ではターゲット54の向きを計算する1つの
方法が述べられているが、他の方法も利用可能であるこ
とは明らかである。たとえば、装置はたとえば円63のよ
うなたった1つの円に照準を合せて、その透視像(歪ん
だ楕円)を用いることにより、図1に関連して記載され
たのと非常に同じ方法で、その円の向き、およびそれに
よってターゲット54の向きを計算してもよい。別の例で
は、互いに対して約60°回転した2つの像を取り、その
ような情報を用いてその回転軸に関するターゲットの向
きを計算する。車輪軸がその軸方向を変えない限り、わ
ずかに2つの像しか必要としないことに注目されたい。
加えて、複雑なアライメントシステムでは各ターゲット
に対して1つより多い計算を終えることと、これらの計
算の異なる結果が互いに比較されて必要な精度を確保す
ることとが考えられる。
さらに、ターゲットの真の寸法はコンピュータ32のメ
モリに予めプログラムされるので、この発明の方法およ
び装置は三次元空間における車輪の正確な位置を決定す
るのに用いることができる。これは、まずターゲット上
のパターンのある一定の要素(たとえば円と円との間の
距離)の透視像を決定し、この像の寸法をそれらの要素
の真の寸法と比較することによってなされ得る。このこ
とによって、その要素、およびそれに従って、ターゲッ
ト54のビデオカメラからの距離が決定する。
上述のプロセスで観察経路および/または何らかの他
の基準面に関するターゲット54の向きが既に決まってい
るため、この結果をアライメント装置の計算された距離
および幾何学的座標と組合せて、ターゲット54のアライ
メント装置に対する位置を決めることができる。この比
較プロセスの間に、レンズ40の焦点距離の影響、ならび
にビーム分割器42、鏡44およびパン・アンド・ティルト
・ミラー46Lおよび46Rの光学特性がさらに考慮されなけ
ればならない。典型的には、これらの特性は、ダイレク
トエントリによって、または好ましくは較正手法によっ
てコンピュータに入力されるであろう。このようにし
て、車両20の各車輪の正確な位置決めが計算できる。
この発明の装置の代替的実施例の簡単な説明 この発明の方法および装置を用いて必要とされる結果
を達成するのに、レンズ、ビーム分割器および鏡(つま
り光学系)の数多くの異なる構成が可能であることは、
当業者にとっては明らかである。1つのそのような構成
が添付の図面の図4に示される。
この図では、機器は、モータ車20の上に吊下げられて
示され、かつ図2に示されるのと同様のビデオカメラ3
0、関連のディスプレイ34およびデータエントリキーボ
ード36を有するコンピュータ32、ならびにレンズ40を含
む。図2の構成では、ビデオカメラ30の観察経路または
光学的中心線はビーム分割器42と平面な鏡44との組合せ
によって2つの方向38Lおよび38Rに偏向される。
この構成は、装置の左側に位置する2つのパン・アン
ド・ティルト・ミラー70L、72Lと、装置の右側に位置す
るパン・アンド・ティルト・ミラー70Rおよび72Rとをさ
らに含む。鏡70L、72Lは左前輪22Lおよび左後輪24Lをそ
れぞれ見るよう配置され、鏡70R、72Rは右車輪22R、24R
をそれぞれ見るよう配置される。鏡70L、72L、70R、72R
はパン・アンド・ティルト・ミラーであるので、たとえ
車両が装置下で正確に中央に位置しなくとも車両20の車
輪を見るように動かすことができる。これらの鏡はさら
に、異なる長さのホイールベースおよびトラック幅の車
両に対して酌量を行なうのに役立つ。
この装置のさらなる修正は、ビーム分割器42および平
面な鏡44を単一の反射プリズムと置き換えることを含む
だろう。プリズムは、より多くの光がプリズムからカメ
ラ30へ反射されるという点において、ビーム分割器の組
合せに対して有利な点を有する。この結果、ターゲット
54のより明るい像がカメラ30によって形成される。
ターゲットおよびターゲット像の詳細 この図に示されるような装置では、他の図示される装
置のように、図5において示されるようなターゲットの
修正を使用することができる。この図では、ターゲット
は一般的に80として示され、締付け機構88によって車輪
86のリム84にクランプされる平坦な長方形のプレート82
を含むように示される。この図から、プレート82は車輪
86の主平面および回転軸89に対して角度を付けられてい
ることが明らかである。
しかしながら、このプレート82の向きそのものは既知
ではなく、後に記載されるように、この車輪86のための
振れ因子の決定によって計算される。しかしながら、プ
レート82の一般的な向きは、ビデオカメラ30がプレート
82に照準を合せた際にプレート82がビデオカメラ30によ
って適当に見られ得るように選択される。
最後に、プレート82は、図示されるように、図3に示
されるターゲット上のパターンと異ならないパターンを
構成する複数の点90を含む。
この種のターゲットでは、ビデオカメラ30が図4に示
される装置とともに用いられた際ビデオカメラ30によっ
て形成される像は図6に示されるようなものになる。こ
の図では、4つの不連続の像92、94、96、98が形成され
て、一般的に99として示される、ビデオカメラ30によっ
て形成される完全な像を作り上げる。完全な像99を作り
上げる4つの像の各々は、モータ車の4つの車輪上にそ
れぞれ配置される長方形のプレート82のうちの1つの像
である。たとえば、画像100の一番上の像92は車両20の
右後輪24R上のプレート82に対応してもよい。同様に、
像94は右前輪22Rに、像96は左前輪22Lに、像98は左後輪
24Lに、対応してもよい。
図4に示される装置とともに用いられる場合のターゲ
ット80の有利な点は、4つのすべての車輪から単一の像
を同時に撮ることができるという点である。この単一の
像は上述のものと非常に同じような方法で処理されて、
すべての車輪の互いに対する向きおよび位置を決めるこ
とができる。より特定的には、右前輪の左前輪に対する
相対的な向きと、右後輪の左後輪に対する相対的な向き
とを計算することができる。
像92、94、96、98のいずれの端部にも、点100の対が
見られる。これらの点100は実は、図2の議論において
言及されたそれぞれのパン・アンド・ティルト・ミラー
上の点の像である。この議論において指摘されたよう
に、これらの点は、パン・アンド・ティルト・ミラー
の、カメラの観察経路に対する向きを計算するために、
つまり車両の各車輪の主平面の向きおよび位置の両方を
決定するのに必要不可欠な計算を行なうために用いられ
る。
加えて、この図は、斑点100の像は垂直線101によって
プレート上のパターンの像から分離可能であることを示
す。この線101は、(ターゲットの向きが計算される)
パターンと(パン・アンド・ティルト・ミラーの向きが
計算される)点100の像との間の境界線として働く。
振れ因子の計算 図面の図7では、わずかに異なる方法で車輪103にマ
ウントされるターゲット104のための振れ因子を計算す
る方法が示される。この方法では、車輪103はゆっくり
と回転させられ、その間にターゲット104の数多くの異
なる像が撮られる。このターゲットは、よりはっきりと
させるために、車輪の中心から実質的にかなりずれてい
る。しかしながら実際には、ターゲットは図5に示され
るターゲットと非常に同じように中心により接近してマ
ウントされるであろう。各像に対しては、ターゲットの
面の傾角およびその空間における位置が計算される。各
像に対してこれらが決定されると、それらは回転面106
を定義するよう統合される。この回転面106は、車輪が
その軸について回転する際にターゲット104が辿る経路
を表現し、その回転軸108は車輪の回転軸と同じであ
る。このことは、回転面106の回転軸108に垂直な面は車
輪106の主平面に対して平行であることを意味する。回
転面106が決定されるため、その回転軸108が決定され、
ゆえに、車両の車輪の主平面の広がりにおける向きおよ
び位置が決定可能となる。
これらの結果から、ターゲットの面と車輪の主平面と
の間の角を計算することによって振れ因子を決定するこ
とができる。この振れ因子はこの後コンピュータ32に記
憶され、車輪のアライメントがターゲットの単一の像か
ら計算される際に用いられる。
振れ因子の計算は、車両の懸垂が酷く摩滅しているか
否かを判断するのにさらに用いることができる。この発
明の方法を用いて、ターゲットから撮られる各像に対し
て、見掛けの振れ因子(つまり、ターゲットの車輪に対
する向き)を決定することができる。個々の振れ因子の
この群から、(真の「振れ」因子を表わす)平均値、お
よび個々の因子の平均値からの偏差の程度を計算でき
る。この偏差がある一定の交差より上である場合には、
それは車両の懸垂が注意を必要とするほど酷く摩滅して
いることを示す。
精度の決定 再びターゲットに戻ると、図3または図5のいずれに
も示されるターゲット(または、さらにいえば任意の他
のターゲット)の重要な特徴は、異なる組のデータ点を
用いて冗長計算がなされることを可能にするように、タ
ーゲットは十分なデータ点を有するべきであるというこ
とが認識されるはずである。これによって複数の車輪の
アライメント角が決定され、それらは平均されて最終的
な測定値の精度を改善することができる。加えて、各車
輪に対して計算された異なるアライメント角の統計分布
は装置の動作の精度の測定値として用いることができ
る。適当な検査機構がコンピュータ32に作られれば、こ
のような統計分布は、コンピュータ32に対して、十分な
精度があるか否かの判断を可能にし、もしそうでない場
合にはオペレータにその事実を警告することのできる信
号の発生を可能にする。
同様に、上述の検査によって、使用される1つまたは
それより多いターゲットが受容できないほど不十分な結
果を生じ、残りのターゲットが受容可能な結果を生じた
ことが示される場合には、使用中のターゲットのいくつ
かは受容不可であると仮定され得る。コンピュータはこ
の結果に対する表示を与えることができ、オペレータは
たとえば悪影響を与えているターゲットを除去するか、
掃除するか、または修理するよう命令されることが可能
である。
適当な複数の像を形成し統計的分析を計算することか
ら引出されるさらなる有益な点は、アライメント測定プ
ロセスの必要な精度を適当に保証するのに十分な像が撮
られたか否かをコンピュータ32が判断できるという点で
ある。不十分な読取りがある場合には、コンピュータは
装置にさらなる読取りをするよう命令してもよく、それ
は速度を犠牲にはするものの、向上された測定精度を生
ずるであろう。
さらに、ターゲットは、安価なターゲットの使用を可
能にするために、識別、ターゲット追随、強さしきい値
判定、照明の質の評価、および欠陥のエンコードのため
に用いることができる。たとえばバーコードまたはそれ
と同様の、機械で読出可能なものを含んでもよい。たと
えば、ターゲットが捩じられ、捩じりの量がバーコード
にエンコードされていれば、コンピュータはその捩じり
に対して補償できるだろう。
ターゲットの別の重要な特徴は、その上のパターン
は、カメラ画素よりも実質的に小さくなる精度まで、パ
ターンの迅速かつ正確な位置決めを可能にするはずであ
るということである。このことを達成するためには、パ
ターンは、高いコントラストを示すべきであり、かつ使
用される特定の装置が要求される速度および精度を達成
できる構成であるべきである。1つの実施例において
は、点のために再帰反射材料が用いられ、利用される特
定の光を吸収する色が背景のために選択される。
この装置は、すべての光学系は何らかの幾何学的な歪
みを有するがゆえに重要であるところの較正をさらに可
能にする。装置の全体の像の領域はたとえば、完全なタ
ーゲットと、アライメント手順において光学系を動作す
るときに用いるために記憶されてもよい補正値を決定す
るのに用いられる結果とを用いて計算されてもよい。
装置の絶対的精度は、装置が両側を同時に見るように
置かれる、単純な2面の平坦なプレートのターゲットを
用いて、検査または較正されてもよい。プレートが平坦
なので、ターゲットの2つの面の間の正味の角(相対的
アライメント)は0になるはずである。もしそうでなけ
れば、適当な補正因子がコンピュータに記憶されてもよ
い。代替的には、異なる角から取られたターゲットの同
じ側の2つの視野がこの目的のために用いられてもよ
い。
使用される数学的アルゴリズム このセクションでは、瞬間測定を用いて、ビデオカメ
ラにより車輪の空間における位置に対して行なわれる測
定を減らすために必要な数学的計算を与える。
仮定 カメラシステムは、互いに対して(ビジビリティの妥
当な制約内で)任意に位置決めされる2つの面を含むよ
うに定義することができる。一方はカメラによって「見
られ」るものをマッピングする像の面であり、他方は三
次元であるが本質的には点であるターゲットを含む物体
平面である。このことに基づいて、なされる仮定は以下
のようになる。
(i)カメラの主軸は像の面に対して直角である(大抵
のカメラはこのように作られる)。
(ii)像の面からカメラの主軸に沿って既知の距離f
(つまり、無限遠で設定されたときの結像システムの焦
点距離)のところに背景の中心(CP)と呼ばれる点が存
在する。したがって、カメラの動作は次のようになる。
カメラの視野の任意の場所にある観察点の像は、空間中
の観察点およびCPの両方を通る線に沿ってそれを動かす
ことにより、それを像の面上に投影する。
(iii)像の面に固定される座標系の原点は、z単位ベ
クトルが主軸に沿ってカメラのほうに向けられた状態
で、背景の中心に位置する。さらに、 (iv)像の面の測定の単位は物体平面の測定の単位と同
じである。
これらの仮定はビジアルサイエンスにおいてはありふ
れたものである。
概観 この構成では、物体平面および像の面の相対的な向き
および位置を決定するのに数学的計算を与えることがで
きる。この数学的計算は2つの方法において用いられ得
る。
(i)較正の間に、較正ターゲットの既知の位置の物体
平面の位置に対する、像の面の位置を見つけるのに用い
ることができる。
(ii)アライメントプロセスの間に、車両の車輪にマウ
ントされるターゲットの主平面の位置および向きを見つ
けるのに用いることができる。このステップでは、既知
の座標系が空間に固定されることと、それが車両の4つ
の車輪のすべてに対して同じままであることとが必要不
可欠である。
上述したように、車輪上のターゲットの面の位置がわ
かれば、車輪を回転させることにより、車輪の回転軸を
決定することができ、そこから、車輪のアライメントを
決定することができる。
主要アルゴリズム この主要アルゴリズムはさまざまなパン・アンド・テ
ィルト・ミラーの取扱いは全く提示しない。これは後に
提示する。
メインアルゴリズムは以下の入力を必要とする。
(i)物体平面座標に表わされる点のリスト。o qj=(xj,yj),j=1,n/n4 これらは実際には三次元の点であるが、物体平面の座
標系は第3座標zi=0となるように常に選択することが
できる。
(ii)像の面の点の座標の対応するリスト。i qj=(uj,vj),j=1,n. これらの入力に対して、アルゴリズムは、背景の中心
と、像の面の主軸に関して固定される単位ベクトルとを
表わす、同次座標変換行列である出力を生ずる。この行
列は通常は反転され、それから、観察点を像のシステム
の座標に変換するために適用される。
ステップ1:共線変換を決定する すべての二次元入力座標を擬似変換フォームに変換し
て、i=1,nに対し以下のような3×3変換行列Tを見
つける: ここで、kiは任意のスカラー定数である。
変換行列Tを決定できる1つの方法が以下に与えられ
る。
ステップ2:キーポイントおよび不変量の変換を決定する 変換行列Tは、中心が背景の中心(CP)である投影法
の下で、物体平面の点を像の面の点に変換する。反転さ
れた場合には、それはさらに逆変換を行なう。すなわ
ち: 全体の等式は任意のスカラーで掛けられてもよく、か
つ依然として真のままであるということは注目される。
値miはそのようなスカラーであり、第3座標が1つの単
位であるように(ui vi 1)Tの正規化を許すよう要求され
る。行列Tは、投影面上の点に双対する線を変換するの
にさらに役立つ。投影面の線の等式は: である。
ここで、cはこの線の座標ベクトルであり、Xは標本
ベクトルである。等式3を満足させる点の任意の同次表
現はこの線上にある。物体座標ocは線上にあると仮定す
ると、 は、物体平面座標で表わされる、物体平面の線の等式で
ある。等式2を用いて像の面座標に変換することができ
る: は、線座標を物体平面から像の面に変換する方法であ
り、 は、逆変換を行なう方法である。
投影面は、投影座標が0である無限遠点を含むという
点で、非投影面とは異なる。これらの点はともに無限遠
線を構成し、その座標は[0,0,1]、すなわち である。これは、ある角θで互いに非平行に位置する物
体平面OPおよび像の面IPの側面図を表わす図8aに示され
る。
物体平面OPは、像の面IPと平行であるが背景の中心CP
を通る面と交差する。この面は見られる像の面VIPと呼
ばれ、点VLOとして示される、物体平面にマッピングさ
れた「消失線」で物体平面OPと交差する。同様に、図
は、見られる物体平面VOPと呼ばれる、物体平面に平行
な面を示し、それは、点VLIとして示される、像の面に
マッピングされた「消失線」で像の面IPと交差する。
VIPはIPと平行であるため、それらは無限遠で交差す
る。共線変換行列Tはゆえに、像の無限遠線を物体平面
において変換される位置に以下のようにマッピングする
のに用いることができる: カメラシステムに関する上述の仮定によって、像PPI
の主点の座標は以下のようになる。
物体PPOの主点の座標は以下のようになる。
ステップ3:残りの傾角の値を出す 線座標[z1 z2 z3]Tを有する投影面の線と、座標[p1 p
2 p3]Tを有する点との間の最少距離は、 によって与えられる。これによりDI、θおよびDOを求め
ることができる: ステップ4:パンの値を計算する 図8bは、背景の中心から見下ろした、物体平面の平面
図を示す。ここで、 である。
以下のように仮定する。
ステップ5:残りの未知数を求める 図8aおよび8bをともに参照すると: である。これは物体平面座標に表わされる像の面座標系
の原点である。それはCPに位置する。
残りの単位ベクトル および は、像の面に
ある対応する単位ベクトルの変換と、それに続く、z1
関する直交化とによって計算することができる。
と仮定すると、 は、 に関して直交化されることができ および再標準化される。
と仮定すると、 像の空間から物体の空間へのフレーム変換は、像の面
に関して固定された座標系に関し、戻って物体平面座標
に与えられる点を表現するフレームであり、我々は、 に注目する。
これは一般的な例であるが、物体平面および像の面が
平行である場合の特別な例がさらにある。これは、VLO
またはVLI(等式9または10)自体が無限遠にある(そ
れらの最初の2つの座標が0に十分近いところにあるこ
とを意味する)とわかれば検出可能である。
この例において、 であり、距離DCPは、対応する(uk,vk)が0でない、物
体平面の任意の点(xk,yk)を取り、図8(c)の図に
従って計算することにより決定することができる: と仮定すると、等式(22)からのように進む。
これで、面の変位を決定する主要アルゴリズムの説明
を終わる。
9.4変換行列の決定 このセクションでは、等式(1)に用いられる変換行
列Tをどのように計算するかを示す。
ここで提示される方法はわずか4つの共面点の間でマ
ッピングする解析的方法であり、投影面のその所与の4
つの点がわかる射影幾何学の基本理論に基づく: p1=(x1 y1 w1) (38) p2=(x2 y2 w2) p3=(x3 y3 w3) p4=(x4 y4 w4) 定数c1、c2およびc3は、 p4=c1p1,+c2p2+c3p3 (39) のようになることがわかる。これを行列の形式で表わす
と: からなる行列Mは理想点原点およびユニットポイントを
以下のように変換する: (42) p1=(100)M=ixM (単位xベクトル) p2=(010)M=iyM (単位yベクトル) p3=(001)M=oM (原点) p4=(111)M=uM (ユニットポイント) ゆえに、4つの任意の点p1、p2、p3およびc4を4つの
任意の他の点q1、q2、q3、q4にマッピングする変換を構
成するためには、2つの変換が構成されなければならな
い: そうするとMは、 qi=piM (44) は、 M=Mi -1M2 (45) によって与えられるようになる。
このセクションでは、pおよびqはベクトルであるこ
とに注目されたい。主要セクションにおいては、縦ベク
トルが用いられるので、 T=MT (46) である。
最後に、別の方法(ここには図示せず)では4つより
多い点を受入れ、疑似逆数を用いて最小二乗法近似を行
なう。この第2の方法は、予想される誤差を補償するた
めに、測定される点の数を増加させた例において用いる
ことができる。
パン・アンド・ティルト・ミラーのための酌量 結像されたデータ点は像の面の座標に与えられる三次
元の点に変換されて戻った後、ビーム分割器アセンブリ
およびパン・アンド・ティルト・ミラーによる反射を酌
量することが残る。
ixは反射されるべき点であり、inは反射面に対する単
位長の垂線である場合、ixoは反射面にある点であり
(すべて像の面の座標で表される)、そうするとixr
その反射は によって与えられる。
上の行列は、この発明ではその必要はないが、標準的
な方法を用いて反転されてもよい、標準的な変位の型の
変換である。これらの行列はさらに、ビーム分割器を初
めに扱いその次にパン・アンド・ティルト・ミラーを扱
うよう、通常通り右から左にカスケードされてもよい
が、パン・アンド・ティルト・ミラーのための反射面の
ixoおよび垂線inは、パン・アンド・ティルト・ミラ
ー反射行列がそれらから形成される前に、ビーム分割器
反射行列によって先に変換されなければならない。
最後に、パン・アンド・ティルト・ミラーの位置を見
つけるのに主要アルゴリズムが用いられる場合には、一
度これらはビーム分割器を通して反射されているという
ことに注目すべきである。 およびi0oは直接反射
面の垂線および点として直接用いることができる。
反復当てはめ手順を続いて用いると、その結果精度が
向上するであろう。
この発明の装置を用いて検出される像を処理するの
に、他の数学的プロセスをさらに用いることもできる。
この発明のさらなる特性 この発明は出力の緩衝装置の状態を判断するのにさら
に用いることができる。これはまず車両を「揺動するこ
と」によって行なわれる。車両を揺動することはアライ
メント手順、またはさらに言えば、緩衝装置を検査する
ことにおいて通常のステップであり、車両を開放する車
両を上下に振動させるために、たとえば車両のフードを
押すことによって車両に単一の鉛直力を働かせ、車両を
解放することを必要とする。次に、車両が上下に振動す
る状態で、この発明の装置は各車両のターゲットの読取
をとる。そうする際に、緩衝の程度を判断するために、
緩衝された波形を定義するターゲットの運動がモニタさ
れてもよい。緩衝が十分でない(つまり、車両の上下運
動または揺れが十分速やかに停止しない)場合には、そ
れは緩衝装置が故障していることを示す。
特定の緩衝装置の信頼性、つまり、コンピュータ32に
よってアライメント装置のオペレータに指示してもよい
1つの結果に関して判断を出すことができるという点に
おいて、この発明は特に有利である。
車両の緩衝装置の状態の判断において、車両の振動を
モニタするのに、モータ車の車体の任意の適当な部分が
選択されてもよいことは明らかである。ゆえにたとえ
ば、装置は車輪のハウジングの端部に焦点を当ててもよ
いし、または代替的に、モータ車の車体部上の都合のよ
い位置に置かれた小さいターゲットに焦点を当ててもよ
い。
加えて、この装置はモータ車の荷重がかかったときの
高さを計算するのに用いることができる。このパラメー
タは、作動中に積荷を運搬するであろうピックアップの
ような車両の車輪のアライメントの決定において特に重
要である。この積荷は車両を下げる効果を有し、ゆえに
アライメント手順の間にこのことを酌量するのは好まし
い。伝統的には、荷重がかかったときの高さ、または車
両のシャーシの地面からの高さは、巻尺のような計器で
それを物理的に測定することによって決定される。この
測定値は、当該車両のための補償因子を決める基準表と
比較される。
しかしながら、この発明の方法および装置は、車体の
適当な部分を見て、車両が上に乗っている試験ベッドか
らの車両の高さを決定することによって、この測定を直
接行なうことができる。この高さが決定されると、それ
はコンピュータ内に記憶される標準的な探索テーブルと
比較されて、コンピュータが補償因子を生ずることがで
きる。
この発明の利点 この発明の装置の一般的な利点は、複雑な機械機器ま
たは電子機器が当該モータ車の車輪に取付けられる必要
がないため使用が比較的容易であるという点である。高
感度でかつ複雑な機器は試験中のモータ車から独立して
かつ離れたところにあるハウジング内にマウントされる
ので、万一モータ車がたとえば車輪案内部から外れて駆
動された場合でも、機器に対して如何なる損傷も引き起
こされることはない。一方先行技術のヘッドだと単なる
震動または落下によって衝撃を受けて較正から外れる可
能性があり、それは車輪にマウントされる成分にとって
大きな損傷となって計算結果に影響する。
別の利点は、この機器はほんの僅かなオペレータコマ
ンドを必要とするだけであり、オペレータの応答および
/またはコマンドを受信および/または記録するために
単純な可聴出力および同様に単純な音声認識を有して、
手が空くように容易に作られ得るであろう。
この発明は、アライメントの決定が比較的速やかにな
され得るというさらなる利点を有する。このことによっ
てアライメント決定を行なう業界内での高い経営業績が
可能となる。
この装置のさらなる利点は、それが図4に示されるよ
うに試験中のモータ車の上に邪魔にならぬように置くこ
とができるという点である。これは、装置がモータ車を
妨害した際に高感度アライメント決定装置を損傷する可
能性を実質的に小さくする、という明らかな利点を有す
る。この構成の別の利点は、測定用装置は最小の床面積
しか使用せず、モータ車の前部への接近を阻止する機器
を全く有しないという点である。
さらに、車両は後退および前進させることができるの
で、この装置は「振れ」のための必要な計算を行なうの
に車をジャッキで上げることを必要としないという利点
を有する。加えて、この装置は車輪の相対的アライメン
ト以外の情報を決定するのに使うことができる。たとえ
ば、アライメント装置は適当な文字認識能力を備えれば
モータ車の番号灯を読むのに用いることができ、それに
より車両の製造およびモデル、ならびに(もし入手可能
であれば)整備歴、ならびにしたがってそのような車両
の必要なアライメントパラメータのような情報を明らか
にできるであろう。これによって、オペレータは装置に
モータ車の詳細を入れなくても済む。益々多くの製造業
者がバーコードをVIN番号灯に加えつつあるので、バー
コードの付いたプレートを光学的に見て処理することに
より同様の情報を得ることがさらに可能である。加え
て、ボディまたはその外装のある一定の特徴をデータベ
ース情報と比較することによって、車種を光学的に識別
することがさらに可能である。
この発明のさらに別の利点は、試験中の車両の前を、
ワイヤ、コードまたは光線が通過しないという点であ
る。多くのアライメント補正は車の車輪に前方から接近
することによってなされるため、車両の前を通るワイ
ヤ、コードまたは光線は技術者の邪魔をする傾向があ
る。しばしばこれらのワイヤ、コードまたは光線は妨害
されるということに影響を受けやすく、それらがなけれ
ばアライメント補正作業ははるかに容易となる。
この利点に関連するのは、車輪上のターゲット間を通
るコードまたはワイヤが全くなく、遠く離れた電源から
ターゲットに電力を供給するワイヤも全くないという事
実である。このようにワイヤまたはコードがないことに
より、やはり車両での作業は容易となる。
加えて、ターゲットは相互連結または相互依存してい
ないため、ターゲット像の最初の捕捉の後、他の車輪の
ための向きの計算を妨害することなくカメラの視界から
ターゲットの1つを遮ることが可能である。先に述べた
先行技術の装置では、すべての試験ヘッドは相互依存し
ており、ヘッドの1つが「遮られ」ると機能することが
できない。
この発明の概念は、多くの異なる方法で、モータ車の
車輪のアライメントを決定するのに適用することができ
ることは当業者にとって明らかである。たとえば、装置
は、基準点がたとえば車輪の回転軸と車輪との交差点に
位置する、各車輪のための基準点を定義してもよい。こ
れらの点は処理されて、それに対して車輪のアライメン
トが計算され得るところのおおよそ水平な基準面を定義
することができる。
この方法は、上に車両が支持されている台が水平に置
かれる必要、つまり高価な装置を必要とし、水平な基準
面を定義することを必要とし、先行技術のアライメント
装置において使用される、プロセスを必要としないとい
う特定の利点を有する。
この発明はある一定の好ましい実施例を参照して図示
され記載されてきたが、さまざまな代替物および修正物
が形式および詳細においてそこになされてもよいことを
当業者は理解するであろう。したがって、以下の請求の
範囲はこの発明の真の精神および範囲内に入るであろう
そのようなすべての代替物および修正物を包含するとし
て解釈されることが意図されるものである。
請求の範囲は:

Claims (47)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ車の車輪のアライメントを決定する
    ための装置であって、 検査中の車両の車輪に取付けるための少なくとも第1の
    ターゲット物体を含み、前記ターゲット物体は既知の幾
    何学的特徴と位置関係とを有する第1の複数の視覚的に
    知覚可能な幾何学的に構成されるターゲット要素を含
    み、 前記第1のターゲット物体が検査中の車両の第1の車輪
    に取付けられると前記第1のターゲット物体と交差する
    少なくとも第1の観察経路を形成する手段を含む空間参
    照システムを確立する光学的検査手段とを含み、前記光
    学的検査手段は、前記第1の観察経路に沿って見られる
    ように前記第1のターゲット物体の第1の像を検査し
    て、前記第1の像の第1のターゲット要素の幾何学的特
    徴と位置関係とを描写する第1の像情報を発生するよう
    動作し、前記装置はさらに、 前記第1の像情報を、前記第1のターゲット要素の既知
    の幾何学的特徴と位置関係とを描写する予め定められた
    参照情報に関連させて、前記空間参照システムに対する
    前記ターゲット物体の角度的な向きを決定し、それと同
    一の第1の向きの情報を発生するための処理手段と、 前記第1の向きの情報を用いて前記第1の車輪のアライ
    メントを示すための手段とを含む、モータ車の車輪のア
    ライメントを決定するための装置。
  2. 【請求項2】前記ターゲット手段は、既知の幾何学的特
    徴と位置関係とを有する複数の幾何学的に構成される第
    2のターゲット要素を有する第2のターゲット物体をさ
    らに含み、 前記空間参照システムは、前記第2のターゲット物体が
    検査中の車両の第2の車輪に取付けられると前記第2の
    ターゲット物体と交差する第2の観察経路を形成する手
    段をさらに含み、 前記光学的検査手段は、前記第2の観察経路に沿って見
    られるように前記第2のターゲット物体の像を検査し
    て、前記第2の像の第2のターゲット要素の幾何学的特
    徴と位置関係とに対応する第2の像情報を発生するよう
    さらに動作し、 前記処理手段は、前記第2の像情報を、前記第2のター
    ゲット要素の既知の幾何学的特徴と位置関係とに対応す
    る予め定められた情報に関連させて、前記空間参照シス
    テムに対する前記第2のターゲット物体の角度的な向き
    を決定して、それと同一の第2の向きの情報を発生する
    ようさらに動作し、 前記第1の向きの情報を用いるための前記手段は前記第
    2の向きの情報を用いて前記第2の車輪のアライメント
    をさらに示す、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記第1の向きの情報を用いるための前記
    手段は前記第1の向きの情報と前記第2の向きの情報と
    を用いて前記第2の車輪に対する前記第1の車輪の相対
    的アライメントを示すディスプレイ手段を含む、請求項
    2に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記第1および第2のターゲット手段は検
    査中の車両の前輪にそれぞれ取付けられ、前記ディスプ
    レイ手段は前記第1および第2の車輪の検知されたアラ
    イメント角の状態を同時に示す、請求項3に記載の装
    置。
  5. 【請求項5】前記第1の像は前記第1の車輪が第1の位
    置にある状態で見られ、前記光学的像検査手段は、前記
    第1の車輪がその軸について第2の位置へ回転した後で
    前記第1のターゲット物体の別の像を検査して、前記別
    の像に現れるように第1のターゲット要素の幾何学的特
    徴と位置関係とに対応するさらなる像情報を発生するよ
    うさらに動作し、前記処理手段は前記さらなる像情報を
    前記第1の像情報に関連させて前記第1の車輪の回転軸
    に対する前記第1のターゲット物体の関係を決定するよ
    うさらに動作する、請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】モータ車の車輪のアライメントを決定する
    ための方法であって、 (a)アライメントを知るための観察経路を形成する空
    間参照システムを定義するステップと、 (b)ターゲット上にパターンを定義する複数の幾何学
    的に構成される成分を有するターゲットを提供するステ
    ップとを含み、前記成分は互いに対して既知の幾何学的
    特徴および関係を有し、前記方法はさらに、 (c)ターゲットが車輪に対して決定可能な関係を有す
    るように、ターゲットを車輪上に位置させるステップ
    と、 (d)ターゲットを観察経路に沿って見てターゲットの
    成分の検知される像を形成するステップとを含み、前記
    観察経路は前記空間参照システムに対して既知の関係を
    有し、前記方法はさらに、 (e)検知された像の少なくとも2つの成分の幾何学的
    特徴およびそれらの間の関係を決定するステップと、 (f)検知された像の成分の決定された特徴および関係
    を、ターゲット上の対応する成分の既知の幾何学的特徴
    および関係に関連させて、空間参照システムに対するタ
    ーゲットの角度的な向きを決定するステップと、 (g)前記角度的な向きを用いて空間参照システムに対
    する車輪のアライメントを決定するステップとを含む、
    モータ車の車輪のアライメントを決定するための方法。
  7. 【請求項7】ターゲットは、検知される像を作り出す電
    子結像装置を用いて見られる、請求項6に記載のモータ
    車の車輪のアライメントを決定するための方法。
  8. 【請求項8】車輪のアライメントが決定される基準面を
    確立するステップをさらに含む、請求項7に記載のモー
    タ車の車輪のアライメントを決定するための方法。
  9. 【請求項9】確立される基準面は車両の別の車輪の主平
    面である、請求項7に記載のモータ車の車輪のアライメ
    ントを決定するための方法。
  10. 【請求項10】成分の決定された特徴および関係を関連
    させるステップは、成分の特定の寸法を成分の検知され
    た像の対応する寸法に関連させるステップと、そのよう
    な寸法の関係を用いて、検知された成分の向きを決定す
    るステップとを含む、請求項8に記載のモータ車の車輪
    のアライメントを決定するための方法。
  11. 【請求項11】前記ターゲットの表面を含む成分に垂直
    な観察経路に沿ってターゲットを見ることによって基準
    像を確立するステップをさらに含む、請求項10に記載の
    モータ車の車輪のアライメントを決定するための方法。
  12. 【請求項12】対応する、前もって記憶された電子デー
    タにアクセスすることによって、ターゲットの基準像を
    確立するステップをさらに含む、請求項10に記載のモー
    タ車の車輪のアライメントを決定するための方法。
  13. 【請求項13】前記車両の懸垂の保全性をさらに判断す
    るための方法であって、 前記車両に力を瞬間的に伝えてそれをあちこちに振動さ
    せるステップと、 前記車両の懸垂に振動を緩衝させるステップと、 振動が緩衝される態様を証明する、時間に関連するデー
    タをターゲットに生じさせるステップと、 前記時間に関連するデータを、理想化された緩衝を表わ
    す対応するデータと比較して、懸垂の保全性を示す情報
    を得るステップとを含む、請求項6に記載のモータ車の
    車輪のアライメントを決定するための方法。
  14. 【請求項14】(h)車輪を回転させて、ターゲットが
    複数の異なる回転位置を通って動くようにするステップ
    と、 (i)ターゲットを見て、ターゲットの各々の回転位置
    でのターゲットの少なくとも2つの成分の複数の別々の
    検知される像を形成するステップと、 (j)各検知された像における成分の幾何学的特徴およ
    び関係を決定するステップと、 (k)前記決定された幾何学的特徴および関係の各々
    を、ターゲットの対応する成分の既知の幾何学的特徴お
    よび関係と関連させて、各回転位置での前記ターゲット
    の空間上の位置を決定するステップと、 (l)前記決定された空間上の位置を用いて、前記ター
    ゲットの回転軸およびしたがって前記車輪の回転軸を決
    定するステップとをさらに含む、請求項6に記載のモー
    タ車の車輪のアライメントを決定するための方法。
  15. 【請求項15】ステップ(a)〜(l)をさらに用いて
    車両の少なくとも2つの他の車輪の回転軸を決定し、前
    記方法はさらに、 車輪の回転軸上に位置する各車輪に対する基準点を決定
    して、前記基準点を含む概ね水平な基準面を定義するス
    テップと、 前記基準面に対するモータ車の車輪のアライメントを決
    定するステップとをさらに含む、請求項14に記載のモー
    タ車の車輪のアライメントを決定するための方法。
  16. 【請求項16】少なくとも1つの観察経路に対する少な
    くとも1つのモータ車の車輪のアライメントを決定する
    ための装置であって、 車輪に対する決定可能な関係を有するターゲット手段を
    車輪上に定義する手段を含み、前記ターゲット手段は既
    知の幾何学的特徴および位置関係を有する複数ターゲッ
    ト要素を含み、前記装置はさらに、 前記1つの観察経路に沿って前記ターゲット手段を見、
    見られる像のターゲット要素の幾何学的特徴および関係
    を定義する要素情報を作り出すための結像手段と、 前記要素情報を前記ターゲット要素の既知の幾何学的特
    徴および関係と関連させて、観察軸に対する前記ターゲ
    ット手段の向きをまず決定し、その後車輪の現在のアラ
    イメントを証明するアライメント情報を作り出すための
    計算手段と、 前記アライメント情報に応答し、車輪に対してアライメ
    ント調整を行なうのに役立つ現在のアライメントの表示
    を与えるよう動作する手段とを含む、少なくとも1つの
    観察経路に対する少なくとも1つのモータ車の車輪のア
    ライメントを決定するための装置。
  17. 【請求項17】前記結像手段は、電子結像装置と、光を
    前記ターゲット手段から前記電子結像装置へ向けるため
    の関連の光学成分とを含む、請求項16に記載の装置。
  18. 【請求項18】前記光学成分は前記結像装置上に前記光
    の焦点を合すためのレンズ手段を含む、請求項17に記載
    の装置。
  19. 【請求項19】前記ターゲット手段は、上に1つの要素
    が配置されるターゲット面を形成する反射手段と、前記
    反射手段を車輪に取付けるための手段とを含む、請求項
    18に記載の装置。
  20. 【請求項20】別の車輪上にそれに対して決定可能な関
    係を有する別のターゲット手段を定義し、既知の幾何学
    的特徴および関係の複数の他のターゲット要素をさらに
    有する手段をさらに含み、前記結像手段は、前記別のタ
    ーゲット手段を別の観察経路に沿って見るようさらに動
    作して、前記別のターゲット手段に対応する見られる像
    のターゲット要素の幾何学的特徴および関係を定義する
    さらなる要素情報を作り出し、前記計算手段は、前記さ
    らなる要素情報を前記他のターゲット要素の既知の特徴
    および関係に関連させるようさらに動作して、第2の観
    察軸に対する前記別のターゲット手段の向きをまず決定
    し、その後他方の車輪のアライメントを証明するさらな
    るアライメント情報を作り出し、前記アライメント情報
    に応答する前記手段は、前記さらなるアライメント情報
    にさらに応答し、他方の車輪のアライメント調整を行な
    うのに役立つ他方の車輪の現在のアライメントの表示を
    与えるよう動作する、請求項16に記載の装置。
  21. 【請求項21】前記結像手段は観察経路を第1および第
    2の成分経路に分割する手段を含み、第1の成分経路は
    車両の左側のターゲット手段を見るために用いられ、第
    2の成分経路は車両の右側のターゲット手段を見るため
    に用いられる、請求項20に記載のモータ車の車輪のアラ
    イメントを決定するための装置。
  22. 【請求項22】前記結像手段は、第1および第2の成分
    経路に沿って、車両の左および右側の車輪に固定された
    ターゲット手段から光をそれぞれ向けるためのパン・ア
    ンド・ティルト・ミラーをさらに含む、請求項21に記載
    のモータ車の車輪のアライメントを決定するための装
    置。
  23. 【請求項23】前記ターゲット手段のターゲット要素は
    少なくとも1つの円形の形状を含む、請求項22に記載の
    モータ車の車輪のアライメントを決定するための装置。
  24. 【請求項24】各前記ターゲット手段は、平面プレート
    と、そのプレートをモータ車の車輪に固定するための手
    段とを含み、前記プレートはその表面に形成される複数
    の円形のターゲット要素を各々含む、請求項23に記載の
    モータ車の車輪のアライメントを決定するための装置。
  25. 【請求項25】観察経路に対する物体の向きを決定する
    ための方法であって、 ターゲットが物体に対して決定可能な関係を有するよう
    にターゲットを物体上に確立するステップを含み、ター
    ゲットは既知の幾何学的特徴および位置関係の複数の要
    素を含み、前記方法はさらに、 ターゲットを観察経路に沿って見てその少なくとも1つ
    の検知される像を形成するステップと、 検知された像の少なくとも2つの要素の幾何学的特徴お
    よび関係を決定するステップと、 決定された特徴および関係をターゲットの対応する要素
    の既知の幾何学的特徴および関係と関連させて、観察経
    路に対するターゲットの角度的な向きを決定するステッ
    プと、 前記角度的な向きと前記決定可能な関係とを用いて前記
    物体の向きを決定するステップとを含む、観察経路に対
    する物体の向きを決定するための方法。
  26. 【請求項26】既知の基準に対する物体の向きを決定す
    るための方法であって、 物体上にターゲットを確立するステップを含み、前記タ
    ーゲットは既知の幾何学的特徴および位置関係の複数の
    ターゲット要素を含み、前記方法はさらに、 物体とターゲットとを回転軸の周りで数多くの異なる回
    転位置を通るように回転させるステップと、 ターゲットと物体とが回転する状態でターゲットを見
    て、ターゲット要素の複数の別々の検知される像を形成
    するステップとを含み、各々の検知される像は、ターゲ
    ットおよび物体の異なる回転位置で形成され、前記方法
    はさらに、 各検知される像に対してターゲット要素の幾何学的特徴
    および関係を決定するステップと、 決定された幾何学的特徴および関係の各々をターゲット
    要素の前記既知の幾何学的特徴および関係と関連させ
    て、ターゲットが見られた各々の異なる回転位置でのタ
    ーゲット要素の空間上の位置を決定するステップと、 ターゲット要素の異なる空間上の位置を統合することに
    よって回転面を定義するステップと、 回転面を用いて前記回転軸の向きを決定するステップ
    と、 前記回転軸の向きを前記既知の基準と関連させて、それ
    に対する物体の向きを決定するステップとを含む、既知
    の基準に対する物体の向きを決定するための方法。
  27. 【請求項27】観察経路に対する物体の向きを決定する
    ための装置であって、 物体上にターゲットを定義するための手段を含み、前記
    ターゲットは物体に対して決定可能な関係を有し、前記
    ターゲットは既知の幾何学的特徴および位置関係の複数
    の要素を含み、前記装置はさらに、 観察経路に沿ってターゲットを見、ターゲットの検知さ
    れる像を作り出すための結像手段と、 検知される像の少なくとも2つの要素の幾何学的特徴お
    よび位置関係を決定し、決定された特徴および位置関係
    をターゲット上の対応する要素の既知の幾何学的特徴お
    よび位置関係と関連させて、観察軸に対するターゲット
    の向きを決定するための計算手段と、 ターゲットの前記決定された向きを用いて物体の向きを
    決定するための手段とを含む、観察経路に対する物体の
    向きを決定するための装置。
  28. 【請求項28】モータ車の車輪のアライメントを決定す
    るための装置であって、 既知の空間的相関関係を伴う第1の複数の既知の幾何学
    的特徴を有する少なくとも第1のターゲット物体を含む
    ターゲット手段と、 前記第1のターゲット物体が検査中の車両の第1の車輪
    に取付けられると前記第1のターゲット物体と交差する
    第1の観察経路を含む空間参照システムを確立する光学
    的検査手段とを含み、前記光学的検査手段は、前記第1
    の観察経路に沿って見られるように前記第1のターゲッ
    ト物体の第1の像を検査して、前記第1の像の幾何学的
    特徴と相関関係とを描写する第1の像情報を発生するよ
    う動作し、前記装置はさらに、 前記第1の像情報を、前記第1のターゲット物体の既知
    の幾何学的特徴と相関関係とを描写する予め定められた
    参照情報に関連させて、前記空間参照システムに対する
    前記第1のターゲット物体の角度的な向きを決定し、そ
    れと同一の第1の向きの情報を発生するための処理手段
    と、 前記向きの情報を用いて前記第1の車輪のアライメント
    を示すための手段とを含む、モータ車の車輪のアライメ
    ントを決定するための装置。
  29. 【請求項29】前記ターゲット手段は、既知の空間的相
    関関係を伴う第2の複数の既知の幾何学的特徴を有する
    第2のターゲット物体をさらに含み、 前記空間参照システムは、前記第2のターゲット物体が
    検査中の車両の第2の車輪に取付けられると前記第2の
    ターゲット物体と交差する第2の観察経路をさらに含
    み、 前記光学的検査手段は、前記第2の観察経路に沿って見
    られるように前記第2のターゲット物体の像を検査し
    て、前記第2のターゲット物体の幾何学的特徴と相関関
    係とを描写する第2の像情報を発生するようさらに動作
    し、 前記処理手段は、前記第2の像情報を、前記第2のター
    ゲット物体の既知の幾何学的特徴と相関関係とを描写す
    る予め定められた情報に関連させて、前記空間参照シス
    テムに対する前記第2のターゲット物体の角度的な向き
    を決定して、それと同一の第2の向きの情報を発生する
    ようさらに動作し、 前記向きの情報を用いるための前記手段は前記第2の向
    きの情報を用いて前記第2の車輪のアライメントをさら
    に示す、請求項28に記載の装置。
  30. 【請求項30】前記ターゲット手段は、既知の空間的相
    関関係を伴う第3の複数の既知の幾何学的特徴を有する
    第3のターゲット物体をさらに含み、 前記空間参照システムは、前記第3のターゲット物体が
    検査中の車両の第3の車輪に取付けられると前記第3の
    ターゲット物体と交差する第3の観察経路をさらに含
    み、 前記光学的検査手段は、前記第3の観察経路に沿って見
    られるように前記第3のターゲット物体の像を検査し
    て、前記第3のターゲット物体の幾何学的特徴と相関関
    係とを描写する第3の像情報を発生するようさらに動作
    し、 前記処理手段は、前記第3の像情報を、前記第3のター
    ゲット物体の既知の幾何学的特徴と相関関係とを描写す
    る予め定められた情報に関連させて、前記空間参照シス
    テムに対する前記第3のターゲット物体の角度的な向き
    を決定して、それと同一の第3の向きの情報を発生する
    ようさらに動作し、 前記向きの情報を用いるための前記手段は前記第3の向
    きの情報を用いて前記第3の車輪のアライメントをさら
    に示す、請求項29に記載の装置。
  31. 【請求項31】前記処理手段は前記第1、第2および第
    3の車輪の空間上の位置を決定するようさらに動作し、
    前記位置は車輪のアライメントが計算され得る基準面を
    定義する、請求項30に記載の装置。
  32. 【請求項32】前記向きの情報を用いるための前記手段
    は前記第1の向きの情報と前記第2の向きの情報とを用
    いて前記第2の車輪に対する前記第1の車輪の相対的ア
    ライメントを示すディスプレイ手段を含む、請求項29に
    記載の装置。
  33. 【請求項33】前記第1および第2のターゲット物体は
    検査中の車両の前輪にそれぞれ取付けられるようにさ
    れ、前記ディスプレイ手段は前記第1および第2の車輪
    の検知されたアライメント角状態およびオフセットを同
    時に示す、請求項32に記載の装置。
  34. 【請求項34】前記第1の像は前記第1の車輪が第1の
    位置にある状態で見られ、前記光学的像検査手段は、前
    記第1の車輪がその軸について第2の位置へ回転した後
    で前記第1のターゲット物体の別の像を検査して、前記
    別の像に現れるように第1のターゲット物体の幾何学的
    特徴と相関関係とを描写するさらなる像情報を発生する
    ようさらに動作し、前記処理手段は前記さらなる像情報
    を前記第1の像情報と関連させて前記第1の車輪の回転
    軸に対する前記第1のターゲット物体の関係を決定する
    ようさらに動作する、請求項28に記載の装置。
  35. 【請求項35】少なくとも1つのモータ車の車輪のアラ
    イメントを決定するための装置であって、 車輪に関連付けられかつ車輪に対して決定可能な関係を
    有するターゲットを定義する手段を含み、前記ターゲッ
    トは既知の相関関係を伴う複数の既知の幾何学的特徴を
    有し、前記装置はさらに、 1つの観察経路に沿って前記ターゲットを見、見られる
    像の対応する幾何学的特徴および相関関係を定義する像
    情報を作り出すための結像手段と、 前記像情報を前記ターゲットの既知の幾何学的特徴およ
    び相関関係と関連させて、観察軸に対する前記ターゲッ
    トの向きをまず決定し、その後車輪のアライメントを証
    明するアライメント情報を作り出すための計算手段と、 前記アライメント情報に応答し、車輪に対してアライメ
    ント調整を行なうのに役立つアライメントの表示を与え
    るよう動作する手段とを含む、少なくとも1つのモータ
    車の車輪のアライメントを決定するための装置。
  36. 【請求項36】前記結像手段は、電子結像装置と、光を
    前記ターゲットから前記観察経路に沿って前記電子結像
    装置へ向けるための関連の光学成分とを含む、請求項35
    に記載の装置。
  37. 【請求項37】前記光学成分は前記ターゲット上に光を
    向けるための手段を含む、請求項36に記載の装置。
  38. 【請求項38】前記ターゲットは、前記特徴を描写する
    反射手段と、前記反射手段を車輪に取付けるための手段
    とを含む、請求項37に記載の装置。
  39. 【請求項39】別のモータ車車輪に関連付けられかつそ
    れに対して決定可能な関係を有する別のターゲットを定
    義し、かつ既知の相関関係を伴う複数の他の既知の幾何
    学的特徴をさらに有する手段をさらに含み、前記結像手
    段は、前記別のターゲットを別の1つの観察経路に沿っ
    て見、前記別のターゲットに対応する見られる像の幾何
    学的特徴および相関関係を定義するさらなる像情報を作
    り出すようさらに動作し、前記計算手段は前記さらなる
    像情報を前記別のターゲットの既知の特徴および相関関
    係に関連させて、第2の観察軸に対する前記別のターゲ
    ットの向きをまず決定して、その後前記別の車輪のアラ
    イメントを証明するさらなるアライメント情報を作り出
    すようさらに動作し、前記アライメント情報に応答する
    前記手段は、前記さらなるアライメント情報にさらに応
    答し、前記別の車輪に対してアライメント調整を行なう
    のに役立つアライメントの表示を与えるよう動作する、
    請求項35に記載の装置。
  40. 【請求項40】前記1つの観察経路は車両の左側のター
    ゲットを見るために用いられ、前記別の観察経路は車両
    の右側のターゲットを見るために用いられる、請求項39
    に記載のモータ車の車輪のアライメントを決定するため
    の装置。
  41. 【請求項41】前記結像手段は前記ターゲット手段を前
    記1つの観察経路に沿って見るための1つ以上の電子カ
    メラをさらに含む、請求項35に記載のモータ車の車輪の
    アライメントを決定するための装置。
  42. 【請求項42】前記既知の幾何学的特徴は少なくとも1
    つの円形の形状を含む、請求項41に記載のモータ車の車
    輪のアライメントを決定するための装置。
  43. 【請求項43】前記ターゲットは、平面プレートと、平
    面プレートをモータ車の車輪に固定するための手段とを
    含み、前記プレートはその表面上に形成される複数の円
    形要素を各々含む、請求項39に記載のモータ車の車輪の
    アライメントを決定するための装置。
  44. 【請求項44】1つの観察経路に対する物体の向きを決
    定するための装置であって、 物体と関連付けられかつその物体に対して決定可能な関
    係を有するターゲットを定義する手段を含み、前記ター
    ゲットは既知の相関関係を有する複数の既知の検知可能
    な特徴を含み、前記装置はさらに、 観察経路に沿ってターゲットを見、ターゲットの見られ
    た像の電子信号表現を作り出すための結像手段と、 前記既知の特徴および関係を定義する情報が中に記憶さ
    れ、前記電子信号に応答し、記憶された情報に前記電子
    信号を関連させて観察経路に対するターゲットの向きを
    決定するよう動作する計算手段と、 前記決定されたターゲットの向きを用いて物体の向きを
    決定するための手段とを含む、1つの観察経路に対する
    物体の向きを決定するための装置。
  45. 【請求項45】モータ車の車輪のアライメントを決定す
    るための装置であって、 既知の外形と空間上の相関関係とを伴う複数の既知の特
    徴を各々が有する複数のターゲット物体を含むターゲッ
    ト手段を含み、各前記ターゲット物体はモータ車の車輪
    に取付けられるようにされ、前記装置はさらに、 前記ターゲット物体が検査中の車両の車輪に取付けられ
    ると前記ターゲット物体の1つと各々が交差する複数の
    観察経路を含む空間参照システムを確立する光学的検査
    手段を含み、前記光学的検査手段は、対応する観察経路
    に沿って見られるように各ターゲット物体の像を検査し
    て、各像の特徴および相関関係を描写する像情報を発生
    するよう動作し、前記装置はさらに、 各ターゲット物体に対応する像情報を、各前記ターゲッ
    ト物体の既知の特徴および関係を描写する予め定められ
    た参照情報に関連させて、前記空間参照システムに対す
    る各前記ターゲット物体の角度的な向きを決定して、そ
    れと同一の第1の向きの情報を発生するための処理手段
    と、 前記向きの情報を用いて車両の各車輪のアライメントを
    表示するための表示手段とを含む、モータ車の車輪のア
    ライメントを決定するための装置。
  46. 【請求項46】前記表示手段は前記向きの情報を用いて
    各車輪の位置をさらに表示する、請求項45に記載の装
    置。
  47. 【請求項47】物体のアライメントを決定するための方
    法であって、 各ターゲットが物体に対して決定可能な関係を有するよ
    うに少なくとも1つのターゲットを物体上に確立するス
    テップを含み、各ターゲットは既知の幾何学的特徴およ
    び相関関係を有する複数の既知の検知可能な特性を含
    み、前記方法はさらに、 対応する観察経路に沿ってターゲットを見て、各ターゲ
    ットの少なくとも1つの検知される像を形成するステッ
    プと、 各検知された像の少なくとも2つの特性の幾何学的特徴
    および相関関係を決定するステップと、 検知された像の特性の決定された特徴および相関関係
    を、対応するターゲットの対応する特性の既知の幾何学
    的特徴および相関関係に関連させて、対応する観察経路
    に対する各ターゲットの角度的な向きを決定するステッ
    プと、 前記角度的な向きと前記決定可能な関係とを用いて前記
    物体のアライメントを決定するステップとを含む、物体
    のアライメントを決定するための方法。
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