JP2935927B2 - 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
光半導体封止用エポキシ樹脂組成物Info
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- JP2935927B2 JP2935927B2 JP31938191A JP31938191A JP2935927B2 JP 2935927 B2 JP2935927 B2 JP 2935927B2 JP 31938191 A JP31938191 A JP 31938191A JP 31938191 A JP31938191 A JP 31938191A JP 2935927 B2 JP2935927 B2 JP 2935927B2
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- epoxy resin
- resin composition
- optical semiconductor
- semiconductor encapsulation
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Description
【0001】
【産業上の詳細な説明】本発明は光透過性と信頼性に優
れた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関するもので
ある。
れた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】オプトエレクトロニクス関連分野におい
て酸無水物硬化タイプのエポキシ樹脂組成物は、波長5
00〜1000nmの可視光、近赤外光領域において光
透過率が優れているためフォトセンサー等の封止に使用
されている。しかし、従来の酸無水物硬化タイプのエポ
キシ樹脂組成物は温度85〜100℃、湿度85〜10
0%の高温高湿雰囲気下では信頼性に難点があり、この
ため光透過性や電気特性が著く低下する欠点があった。
これらの欠点を改良するためシリコーンオイルを添加し
て信頼性を良くする方法(特開昭61−127723号
公報)、カップリング剤を添加して信頼性を良くする方
法(特開昭61−127724号公報)などが試みられ
ているが、いまだ満足できるものでなかった。従って、
信頼性が必要とされるエリアセンサーなどの用途にはガ
ラスを用いて気密封止した光半導体が用いられている
が、生産コストが高いという欠点があり、生産性および
信頼性にも優れたエポキシ樹脂組成物の開発が望まれて
いた。
て酸無水物硬化タイプのエポキシ樹脂組成物は、波長5
00〜1000nmの可視光、近赤外光領域において光
透過率が優れているためフォトセンサー等の封止に使用
されている。しかし、従来の酸無水物硬化タイプのエポ
キシ樹脂組成物は温度85〜100℃、湿度85〜10
0%の高温高湿雰囲気下では信頼性に難点があり、この
ため光透過性や電気特性が著く低下する欠点があった。
これらの欠点を改良するためシリコーンオイルを添加し
て信頼性を良くする方法(特開昭61−127723号
公報)、カップリング剤を添加して信頼性を良くする方
法(特開昭61−127724号公報)などが試みられ
ているが、いまだ満足できるものでなかった。従って、
信頼性が必要とされるエリアセンサーなどの用途にはガ
ラスを用いて気密封止した光半導体が用いられている
が、生産コストが高いという欠点があり、生産性および
信頼性にも優れたエポキシ樹脂組成物の開発が望まれて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は光透過性に優
れ、かつ高温高湿雰囲気下での信頼性にも優れた光半導
体封止用エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
れ、かつ高温高湿雰囲気下での信頼性にも優れた光半導
体封止用エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A) 下記
式(1)で示されるエポキシ樹脂を総エポキシ樹脂量の
20〜100重量%含み、(B)硬化剤 および(C)
硬化促進剤からなる光半導体封止用エポキシ樹脂組成物
である。
式(1)で示されるエポキシ樹脂を総エポキシ樹脂量の
20〜100重量%含み、(B)硬化剤 および(C)
硬化促進剤からなる光半導体封止用エポキシ樹脂組成物
である。
【0005】
【化2】
【0006】(l、m、nは各々2〜8、Rは水素、メ
チル基、エチル基、プロピル基の中から選ばれる1種)
本発明の式(1)のエポキシ樹脂は多官能の分子構造の
ため、これを用いると耐熱性が上がり温度85〜100
℃、湿度85〜100%のような高温高湿雰囲気下での
光透過性や電気特性の低下が抑えられる。また、分子構
造内に二重結合を有しないため硬化物は着色せず、可視
光領域でも高い透過性が得られる。式(1)のRは水
素、メチル基、エチル基、プロピル基の中から選ばれる
1種である。式(1)のl、m、nは各々2〜8の範囲
でl、m、nが2未満だと耐熱性が不充分で、高温高湿
下での光透過性の低下を抑えられない。また、l、m、
nが8を越えると反応性が高くなり過ぎて、加熱混練時
の制御が困難となる。l、m、nの各々の値は同一でも
異なってもよい。
チル基、エチル基、プロピル基の中から選ばれる1種)
本発明の式(1)のエポキシ樹脂は多官能の分子構造の
ため、これを用いると耐熱性が上がり温度85〜100
℃、湿度85〜100%のような高温高湿雰囲気下での
光透過性や電気特性の低下が抑えられる。また、分子構
造内に二重結合を有しないため硬化物は着色せず、可視
光領域でも高い透過性が得られる。式(1)のRは水
素、メチル基、エチル基、プロピル基の中から選ばれる
1種である。式(1)のl、m、nは各々2〜8の範囲
でl、m、nが2未満だと耐熱性が不充分で、高温高湿
下での光透過性の低下を抑えられない。また、l、m、
nが8を越えると反応性が高くなり過ぎて、加熱混練時
の制御が困難となる。l、m、nの各々の値は同一でも
異なってもよい。
【0007】式(1)に配合するエポキシ樹脂はビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、イソ
シアヌレート型エポキシ樹脂等の無色透明のもので、こ
れらは1種または2種以上を併用してもよい。式(1)
のエポキシ樹脂は総エポキシ樹脂量の20〜100重量
%で、好ましくは50重量%以上である。20重量%未
満であると耐熱性が不充分で、高温高湿雰囲気下での光
透過率や電気特性の低下が抑えられない。
ェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、イソ
シアヌレート型エポキシ樹脂等の無色透明のもので、こ
れらは1種または2種以上を併用してもよい。式(1)
のエポキシ樹脂は総エポキシ樹脂量の20〜100重量
%で、好ましくは50重量%以上である。20重量%未
満であると耐熱性が不充分で、高温高湿雰囲気下での光
透過率や電気特性の低下が抑えられない。
【0008】硬化剤としては無水フタル酸、無水ヘキサ
ヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水マレ
イン酸、無水ナジック酸等の多塩基カルボン酸無水物
で、無色透明の硬化剤であれば、いずれでもよい。これ
らは1種または2種以上を併用してもよい。硬化剤とエ
ポキシ樹脂の配合割合はエポキシ当量1に対して0.5
〜1.2当量の硬化剤が望ましく、この範囲外では成形
性に欠陥を起こす場合がある。
ヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水マレ
イン酸、無水ナジック酸等の多塩基カルボン酸無水物
で、無色透明の硬化剤であれば、いずれでもよい。これ
らは1種または2種以上を併用してもよい。硬化剤とエ
ポキシ樹脂の配合割合はエポキシ当量1に対して0.5
〜1.2当量の硬化剤が望ましく、この範囲外では成形
性に欠陥を起こす場合がある。
【0009】硬化促進剤としてトリメチルアミン、トリ
エタノールアミン等の第3級アミン、トリフェニルホス
フィン、トリシクロヘキシルホスフィン等の有機ホスフ
ィン化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール
類が挙げられる。また、本発明には公知のアゾ系、キノ
ン系の染料を1種または2種以上を添加してもよい。更
に離型剤として脂肪酸エステル、ステアリン酸等を添加
することができる。本発明の組成物の製造は各成分を混
合し、加熱ロールを用いて50〜90℃で混練し冷却固
化後、粉砕して粉末状とする。
エタノールアミン等の第3級アミン、トリフェニルホス
フィン、トリシクロヘキシルホスフィン等の有機ホスフ
ィン化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール
類が挙げられる。また、本発明には公知のアゾ系、キノ
ン系の染料を1種または2種以上を添加してもよい。更
に離型剤として脂肪酸エステル、ステアリン酸等を添加
することができる。本発明の組成物の製造は各成分を混
合し、加熱ロールを用いて50〜90℃で混練し冷却固
化後、粉砕して粉末状とする。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。
する。
【0011】実施例 1〜3、比較例1〜3 表1のエポキシ樹脂100重量部に無水テトラヒドロフ
タル酸をエポキシ当量1に対し0.9当量添加し、さら
に2ーメチルイミダゾール1重量部、グリセリン脂肪酸
エステル3重量部を配合し、70〜90℃の加熱ロール
を用いて加熱混練を行ない、冷却固化後、粉砕して樹脂
組成物の粉末を得た。この樹脂組成物を低圧トランスフ
ァー成形機を用いて温度150℃で厚さ1mmの試験片
を成形し、さらに120℃で6時間ポストキュアした。
この試験片を用いて未処理および煮沸処理後の光透過率
を評価した。結果を表1に示す。表1に示したエポキシ
樹脂Aは下記式(2)の構造である。
タル酸をエポキシ当量1に対し0.9当量添加し、さら
に2ーメチルイミダゾール1重量部、グリセリン脂肪酸
エステル3重量部を配合し、70〜90℃の加熱ロール
を用いて加熱混練を行ない、冷却固化後、粉砕して樹脂
組成物の粉末を得た。この樹脂組成物を低圧トランスフ
ァー成形機を用いて温度150℃で厚さ1mmの試験片
を成形し、さらに120℃で6時間ポストキュアした。
この試験片を用いて未処理および煮沸処理後の光透過率
を評価した。結果を表1に示す。表1に示したエポキシ
樹脂Aは下記式(2)の構造である。
【0012】
【化3】
【0013】※光透過率 試験片を100℃の純水で100時間煮沸し分光光度計
を用いて波長600nm、950nmの光透過率を測
定。 光透過率 ◎:90%以上 ○:85〜90% ×:85%未満 ※ガラス転移温度 15mm×3mm×4mmの試験片をTMA試験機を用
いて室温より260℃まで加熱し測定。 ガラス転移温度 ◎:150℃以上 ○:120〜150℃ ×:120℃未満
を用いて波長600nm、950nmの光透過率を測
定。 光透過率 ◎:90%以上 ○:85〜90% ×:85%未満 ※ガラス転移温度 15mm×3mm×4mmの試験片をTMA試験機を用
いて室温より260℃まで加熱し測定。 ガラス転移温度 ◎:150℃以上 ○:120〜150℃ ×:120℃未満
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物を用いる
と、可視光、近赤外光領域での光透過性が優れ、かつ高
温高湿下での光透過性の劣化が抑えられエリアセンサー
等のような信頼性の要求される用途への展開ができる。
また、ガラスを用いた気密封止に較べて生産コストを低
減できる。
と、可視光、近赤外光領域での光透過性が優れ、かつ高
温高湿下での光透過性の劣化が抑えられエリアセンサー
等のような信頼性の要求される用途への展開ができる。
また、ガラスを用いた気密封止に較べて生産コストを低
減できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A) 下記式(1)で示されるエポキシ
樹脂を総エポキシ樹脂量の20〜100%重量含み、
(B)硬化剤 および(C)硬化促進剤からなることを
特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 (l、m、nは各々2〜8、Rは水素、メチル基、エチ
ル基、プロピル基の中から選ばれる1種)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31938191A JP2935927B2 (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31938191A JP2935927B2 (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05160299A JPH05160299A (ja) | 1993-06-25 |
JP2935927B2 true JP2935927B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=18109524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31938191A Expired - Fee Related JP2935927B2 (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2935927B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014073429A1 (ja) | 2012-11-09 | 2014-05-15 | 株式会社ダイセル | エポキシ化合物及びその製造方法、並びに硬化性エポキシ樹脂組成物 |
-
1991
- 1991-12-03 JP JP31938191A patent/JP2935927B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05160299A (ja) | 1993-06-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |