JP2934495B2 - 車両用エンジン出力制御装置 - Google Patents

車両用エンジン出力制御装置

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JP2934495B2 JP29439790A JP29439790A JP2934495B2 JP 2934495 B2 JP2934495 B2 JP 2934495B2 JP 29439790 A JP29439790 A JP 29439790A JP 29439790 A JP29439790 A JP 29439790A JP 2934495 B2 JP2934495 B2 JP 2934495B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両の駆動力制御に関するものであり、過
大な駆動輪のスリップ発生を防止し、車両の走行に有効
な駆動力を発生させる車両用エンジン出力制御装置に関
する。
〔従来の技術〕
車両の駆動力制御(トラクション・コントロール)に
ついては大きく二つの利点を挙げることができる。一つ
は低車速域における駆動力の向上であり、雪道あるいは
発信時に路面が濡れているときにタイヤがスリップして
車両が前に進まず速度も上がらないということがある
が、かかる事態をなくし駆動力を上げることができると
いう点であり、もう一つは、低高車速域全体における操
縦安全性の向上であり、突然タイヤがスリップし舵がき
かなくなるような事態を駆動力の制御によりなくすこと
ができるという点にある。
低車速側の駆動力制御技術については、駆動側におけ
るエンジンの出力を絞るもの、変速段を制御するもの、
そして、ブレーキを制御するもの等がすでに知られてお
り、これらの制御の手法についても、スリップに伴い駆
動力を制御するスリップ検出形式のもの(例えば特開昭
59−68537号公報)、路面の状況、車両の接地荷重から
タイヤが駆動できる限界トルクを計算し、そのトルクが
得られるようにエンジンを制御する形式のもの(例えば
特開昭60−147546号公報)等が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、スリップ検出形式のものにあっては、
例えばスリップ値に応答する帰還制御によりエンジン出
力を制御すると制御系の遅れやエンジン回転数に伴い応
答の状況が変化すること等により減速、加速状態の反復
発生、これに伴い操舵性能についても影響が生ずるとい
う問題があり、また、タイヤ側からの限界トルクに基づ
く方式には、かかるトルクの予測算出に車両の接地荷
重、路面の摩擦係数の検出を要し、かかる接地荷重にし
てもそれは車両の運転走行状態下での動荷重であること
からその検出は甚だ困難なものとならざるを得ないし、
路面の状態にしても日常的に経験するところから分るよ
うに千差万別であるから、摩擦係数の検出も局限された
場でのものでない限り実用的にはこれまた難しいもので
あり、限界トルク予測方式もその適用は容易ではない。
本発明は、エンジンが発生すべきトルクをエンジン側
から把え、特殊なセンサを用いることなく、スリップ値
に依存させずに駆動力を制御するものに係り、エンジン
回転数が低下しエンジンが停止することを防止する車両
用エンジン出力制御装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、目標エンジン
回転数と実際のエンジン回転数の差とスリップ開始時の
実際のエンジントルクに応動する目標エンジントルク設
定手段と、この設定手段による目標エンジントルクと実
際のエンジントルクに応動するエンジン出力低減量設定
手段と、この設定手段の出力低減量に応動するエンジン
出力制御手段とを備えた車両用エンジン出力制御装置に
おいて、上記目標エンジントルク設定手段は、実際のエ
ンジン回転数が設定値以下になったとき、目標エンジン
トルクを定数倍して出力するように構成したことを特徴
としている。
〔作用〕
以上のように構成したことにより、スリップ開始に伴
うエンジン出力の制御によりエンジン回転数が低下する
場合、エンジン回転数が所定の設定値以下になるとエン
ジン出力制御手段は目標エンジントルクを定数倍して出
力することによって、目標エンジントルクを増加させ、
エンジン出力低減量を零ないし減少させることができる
から、エンジン回転数を上昇させることが可能となって
エンジンの停止には至らない。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図は水平対向型6気筒エンジンによる前輪駆動方
式の車両に実施した装置の概略図を示し、車両1は駆動
輪(前輪)2a,2b、従動輪3a,3b、エンジン4を有し、エ
ンジンの回転は変速機及び差動装置をもつ動力伝達装置
5を介して駆動輪2a,2bに伝達される。エンジンの各気
筒6a〜6fの動作行程、エンジンの運転状態を検出するク
ランク角センサ7、カム角センサ8、水温センサ9、吸
気管路に設けられた吸入空気量センサ(エアフローメー
タ)10等の検出信号はエンジンコントロールユニット11
に導入され、同ユニットは、クランク角センサ、カム角
センサ8の信号に基づいて各気筒6a〜6fの点火プラグ12
a〜12fの点火時期を制御し、各気筒のインジェクタ13a
〜13fによる燃料噴射を制御する。
歯車と電磁ピックアップからなる速度センサ14a,14b
が駆動輪2a,2bに、同じく速度センサ15a,15bが従動輪3
a,3bにそれぞれ設けられ、これら各センサの検出信号は
ASRコントロールユニット(駆動スリップコントロール
ユニット)16に導入され、同ユニットは、駆動輪速度と
従動輪速度したがって車両の対地速度との差に基づいて
駆動輪のスリップ率を演算し、スリップ率が目標スリッ
プ率以上になった時にスリップ状態を判定し、ブレーキ
制御信号を出力する。油圧源としての油圧ポンプ17によ
り給油される油圧制御回路18はASRコントロールユニッ
ト16からのスリップ状態判定に基づくブレーキ制御信号
に応答し、駆動輪2a,2bのブレーキパッド19a,19bを制御
し、ブレーキ制御によりスリップを制御する。
エンジンコントロールユニット11とASRコントロール
ユニット16との間に三つの信号線路20a,20b,20cが配設
される。信号線路20aはASRコントロールユニット16がス
リップ状態を判定したときスリップ信号(AET)をエン
ジンコントロールユニット11に与えるものであり、同ユ
ニット11はスリップ信号に応答し、エンジン出力を制御
する。信号線路20bはASRコントロールユニット16がスリ
ップ状態判定に基づくブレーキ制御が可能か否かについ
ての状態信号をエンジンコントロールユニット11に与え
るものであり、第3の信号線路20cは、エンジンコント
ロールユニット11がシステムの立上がり時に信号線路20
a,20bについて断線のチェックを行い、断線状態が検出
されるとその検出信号をAASRコントロールユニット16に
与えるとともに、水温が低い等エンジン固有の問題でエ
ンジンの出力制御が行なえないときにそれを示す信号を
ASRコントロールユニット16に印加する線路である。
第1図はエンジンコントロールユニット11の構成を示
すブロック図である。点火・噴射タイミング検出手段31
はクランク角センサ7及びカム角センサ8の信号に応答
して点火及び燃料噴射のタイミング信号を発生し、各点
火プラグ12a〜12fの点火制御手段32及び各インジェクタ
13a〜13fの噴射制御手段33に印加する。またクランク角
センサ7の信号はエンジン回転数算出手段34に入力され
る。燃料噴射量算出手段35は、エンジン回転数算出手段
34で得られたエンジン回転数Nと吸入空気量センサ10に
よる吸入空気量Qから、燃料噴射量TpをTp=kQ/Nに基づ
いて算出し、これを噴射制御手段33に与える。
通常点火時期算出手段36はエンジン回転数Nと燃料噴
射量Tpに応答し、同手段はエンジン回転数Nが高いとき
には点火時期を早めるように点火時期を決定する。点火
制御手段32は点火時期補正手段37を経て通常点火時期算
出手段36の出力信号に応答し、スリップ状態が判定され
ないときには点火プラグ12a〜12fは通常点火時期算出手
段36で算出された点火時期に点火される。
エンジン出力トルク変換手段38は燃料噴射量算出手段
35の噴射量Tpに基づいて、瞬時瞬時の、つまり制御時に
おける全気筒が稼働していると仮定した状態での、実際
のエンジントルク、即ち全気筒噴射に相当するエンジン
トルクTrの値を出力する。この実際のエンジントルクTr
は、第6図に示すように燃料噴射量Tpと比例関係にあ
り、Tr=ATp−B(ただし、A,Bは定数)で示される噴射
量Tpの1次関数である。
ASRコントロールユニット16から信号線路20aによりエ
ンジンコントロールユニット11に入力されたスリップ信
号(AET)はスリップ開始判定手段39に導入され、スリ
ップ開始を判定しその出力信号Spを初期目標エンジン回
転数設定手段40及び初期目標エンジントルク設定手段41
に印加する。
初期目標エンジン回転数設定手段40は、駆動輪のスリ
ップ率が目標スリップ率を超えた時点におけるエンジン
回転数を設定するものであって、この時点とエンジン回
転数算出手段34の算出時の差等を考慮し、エンジン回転
数算出手段34で得られるエンジン回転数Nを同回転数N
に応答するエンジン回転数変化率演算手段43からのエン
ジン回転数変化率Nにより補正して初期目標エンジン回
転数Noを設定する。
ところで、駆動輪のスリップは、スリップ発生開始時
点におけるエンジンの作動状態を維持すればより大きな
スリップの発生には至らないものであり、この点、スリ
ップ時には、スリップ開始時点のエンジン回転数、エン
ジン発生トルクが得られるように制御すれば過大なスリ
ップの発生を防ぐことができる。
そして、かかるエンジン回転数の維持は、目標エンジ
ントルクを初期目標エンジン回転数と実際のエンジン回
転数の偏差に応じて設定し、後述のように、この目標エ
ンジントルクと実際のエンジントルクに応じてエンジン
出力を制御することにより行うことができる。この場
合、目標エンジントルク設定手段42は初期目標エンジン
回転数設定手段40からの初期目標エンジン回転数Noとエ
ンジン回転数算出手段34からの実際のエンジン回転数N
の差に応じて目標エンジントルクを設定する。
初期目標エンジン回転数設定手段40の目標エンジン回
転数に上限値および下限値を設けることにより、高エン
ジン回転によるエンジンの損傷を防ぎ、あまりに低い目
標エンジン回転数の設定によるエンジンの停止を防止で
きる。また目標回転数をスリップ継続時にその経過とと
もに増加させることにより加速感を保持させることが可
能となり、スリップは駆動輪の速度で決まるものである
から、変速機の変速比を変えたときには、これに伴い目
標エンジン回転数を変更すると過大なスリップが生じな
い。
また上述したように、スリップ発生開始時点の値にエ
ンジントルクを維持すればより以上のスリップの発生を
抑制できる。
初期目標エンジントルク設定手段41はスリップ開始判
定手段39の出力信号Spの発生に伴いエンジン出力トルク
変換手段38の実際のエンジントルクTr、エンジン回転数
変化率演算手段43のエンジン回転数変化率に応答し初
期目標エンジントルクTrbを設定する。
ところで、エンジンの出力トルクについて考察する
と、それはエンジンから駆動輪に至るまでのエンジン及
び駆動系を駆動するためのトルクと、駆動輪によって車
体を駆動するためのトルクからなり、これをスリップが
発生しているときについてみれば、 エンジントルク=車体の加速トルク+エンジン 及び駆動系の加速トルク ……(1) という関係が成立する。したがって、スリップが発生し
たときに、エンジントルクを、スリップ発生時の実エン
ジントルクからエンジン及び駆動系の加速トルク分を差
引いて得られる車体を加速するに必要なトルクに抑えれ
ば、より大きなスリップは発生せず、適切なスリップ率
を維持することが可能となる。
ところで、エンジン及び駆動系の加速トルクはエンジ
ン及び駆動系の慣性モーメントJと角加速度即ち回転数
変化率Nの積であるから、この加速トルクはスリップが
発生し、エンジン及び駆動系の回転数に変化があるとき
に得ることが可能であり、エンジン及び駆動系の慣性モ
ーメントJを一定とすると、エンジン及び駆動系の加速
トルクはエンジン回転数変化率に比例する値のものと
なる。
初期目標エンジントルク設定手段41は上述したところ
から理解されるように、初期目標エンジントルクTrbと
して、実際のエンジントルクTrとエンジン回転数変化率
から Trb=Tr−k ……(2) ただし、kは定数 の関係式に基づくトルク値を設定する。
エンジンの発生トルクが上記初期目標エンジントルク
Trbとなるようにエンジンの出力を制御すればスリップ
の増加が抑えられ適切な車両の駆動力が得られる訳であ
るが、燃料噴射量Tpからのエンジン発生トルク変換の誤
差、変速機のギヤチェンジ、操舵等による慣性モーメン
トの変化等諸々の誤差要因存在の問題がある。しかし慣
性モーメントの違いはエンジン回転数の変化となって反
映されるし、エンジントルク検出誤差等諸々の誤差要因
の存在もまた最終的にはエンジン回転数の変化となって
現われる。そこで、エンジン回転数を初期の値に戻すフ
ィードバック項を付加することにより誤差要因の影響を
除くことが可能であり、目標エンジントルク設定手段42
には、初期目標エンジントルクTrbとともに、かかるフ
ィードバック等を導入するために初期目標エンジン回転
数Noとエンジン回転数Nが導入され、目標エンジントル
クTrdを Trd=Trb−K(N−No) ……(3) ただし、Kはエンジン回転数フィードバックゲイン の関係式に基づいて設定する。
エンジンの出力低減量設定手段44はエンジン出力トル
ク変換手段38からの実際のエンジントルクTrと目標エン
ジントルク設定手段42の目標エンジントルクTrdに応答
し、エンジン出力低減量を設定する。
第7図は、3次元マップで表されるエンジン出力の低
減指数Aoutを平面図上に示したものである。横軸は全6
気筒が稼働しているものとしての実際のエンジントルク
Tr、縦軸は実際のエンジントルクTrと目標エンジントル
クTrdとの比即ち正規化目標エンジントルクTn(0〜1
の値)であり、6気筒エンジンにあっては、0〜6の値
をとるものとしてある。例えば、図示点線で示すように
実際のエンジントルクがTr1、正規化目標エンジントル
クがTn1のとき、指数は4.8ということになる。この指数
値に基づき噴射気筒数・パターン設定手段45は6気筒の
内、5気筒を噴射動作させるように設定するとともに、
いずれの気筒の燃料噴射をカットし、どの気筒を動作さ
せるかのパターンを設定(爆発間隔がなるべく等しくな
るように設定)し、噴射制御手段33を介して各インジェ
クタを制御する。そして、5−4.8=0.2が点火時期のリ
タード量についての部分であり、点火時期補正手段37に
加えられて通常点火時期算出手段36による点火時期から
リタード量だけ遅らせるように点火時期を補正して点火
制御手段32を介して点火プラグを制御する。このように
して、エンジン出力の低減制御が行われ、実エンジント
ルクが目標エンジントルクTrd値となるように制御され
る。
ところで、目標エンジントルクを第(3)式のように
速度帰還項を有する形で設定して、エンジン出力低減制
御をしているとき、エンジン回転数が低下し、エンジン
が停止する場合が起り得る。このような事態に対処する
ため、エンジン回転数Nを所定の設定値Nsと比較する手
段48が設けられる。この比較手段の出力は噴射気筒数・
パターン設定手段45、点火時期補正手段37に入力されて
おり、エンジン回転数が設定値以下になったとき、これ
ら設定、補正手段45、37が出力低減量に応動することを
禁止する。したがって、エンジン出力は低減制御されな
いから、エンジン回転数は上昇し、エンジンの停止を防
ぐ。
また、比較手段48の出力は目標エンジントルク設定手
段42に加えられて、第(3)式の目標エンジントルクTr
dに定数を乗じて増加させてもよいし、速度帰還項K
(N−No)に定数を乗じて目標エンジントルクを増加さ
せてもよい。これに伴い出力低減量は減少し、ないしは
零となるから、エンジン停止にまで至る回転数に落込む
ことが防止できる。
なお、第2図におけるASRコントロールユニット16か
らブレーキ制御が行なえないことを示す信号(AEB)が
発生したときには、同信号を目標エンジントルク設定手
段42に導入し、目標エンジントルク値を変えるようにし
てもよい。
また、エンジン側駆動スリップ制御禁止判定手段46は
スリップ信号(AET)、水温センサ9及びその他のセン
サ例えばノックセンサの信号に応答し、エンジン側に支
障があるときエンジン制御ができないことを示す出力を
発生し、同出力は、かかる状態をASRコントロールユニ
ット16に第2図の信号線路20cを介して知らせるための
モニタ信号(EAM)の発生手段47に印加される。
第3図は第2図におけるASRコントロールユニット16
についてのブロック図を示す。
駆動輪の速度センサ14a,14bの信号に基づいて駆動輪
速度変換手段51は駆動輪速度Vdを算出し、対地速度変換
手段52は従動輪の速度センサ15a,15bの信号から対地速
度Vgを算出する。スリップ率演算手段53は駆動輪速度Vd
と対地速度Vgからスリップ率Sを S=(Vd−Vg)/Vd 但し、0≦S≦1 に基づいて算出する。目標スリップ率演算手段54は従動
輪の速度センサ15a,15bの信号から目標スリップ率Stを
演算するものであって、例えば、速度が大きいとき、操
舵時に大きな横力(サイドフォース)を要するとき、ス
リップ率を小さくするように、従動左右輪の速度に依存
させて目標スリップ率Stを演算する。スリップ率Sと目
標スリップ率Stはスリップ判定手段55に入力されてスリ
ップ率Sが目標スリップ率St以上になったときスリップ
を判定する。このスリップ判定の信号はブレーキ制御条
件判定手段56に入力され、同手段は、対地速度変換手段
52による対地速度、人為的に操作されるASR・OFFスイッ
チ、エンジンモニタ信号に応答し、対地速度が高くな
く、ブレーキ制御がオフにされておらず、エンジン動作
が正常であってブレーキ制御をしてもよいときに、スリ
ップ判定の信号が入力されるとブレーキ制御を可とする
信号を出力する。これに伴いブレーキ制御手段58は目標
スリップ率Stと実スリップ率Sに応じて適切なブレーキ
量が得られるようにブレーキ制御を行い、ブレーキ信号
発生手段59はブレーキ制御が行われていることを示す信
号(AEB)を発生する。
また、スリップ判定の信号はエンジン制御条件判定手
段60に入力され、同手段はASRがオフでなく、エンジン
モニタ信号によりエンジンに支障がないことを条件とし
てエンジン制御を可とする信号を出力し、これに伴いタ
イミング信号発生手段61はスリップ信号(AET)を出力
するようになっている。
ASR・OFF表示条件判定手段62は、スリップ判定の信
号、ASR・OFFスイッチ、エンジンモニタ信号に応答する
が、スリップ判定の信号の存在中はASRがオフ、あるい
はエンジンに異常が発生してもOFF表示を可とせず、ス
リップ制御が続行されてスリップがなくなったときOFF
表示を可とする判定を行い、ASR・OFF表示手段63で表示
される。
第4図はマイクロコンピュータによるエンジンコント
ロールユニット11のエンジン制御についてのフローチャ
ートを示す。
まず、ステップ101ないし104で吸入空気量Q、エンジ
ン回転数Nの算出、燃料噴射量Tpの算出、通常点火時期
の設定が順次行われる。次いでスリップ信号(AET)が
発生しているか否かが判定され(105)、発生している
(YESの)ときには、前回もそうであったか否かが判定
され(106)、今回新たにスリップ信号が発生した(NO
の)ときには、ステップ107で初期目標エンジントルクT
rbが算出設定され、ステップ108で、初期目標エンジン
回転数Noが設定される。
次いで、目標エンジントルクTrbが設定され(109)、
実際のエンジントルクTrが算出されて(110)、目標エ
ンジントルクと実際のエンジントルクに基づいてエンジ
ン出力低減量についての指数Aoutが設定される。そして
ステップ112,113で低減指数から噴射気筒数及び点火時
期のリタード量が設定され、次いで点火時期及び噴射気
筒パターンが設定され(113,114)、噴射、点火が行わ
れ、ステップ101に戻る。
そして、ステップ106で前回、ステップ信号が発生し
ていた(YESの)ときには、直ちにステップ109の目標エ
ンジントルク設定に進む。またステップ105でスリップ
信号が発生していないときにはステップ116で別途、目
標エンジントルクTraを算出し、ステップ110に移行す
る。このエンジントルクTraは、前回のトルク値に所定
のトルク増分を付加する形で最大トルク値に達するまで
毎回更新される。
第5図はマイクロコンピュータによるASRコントロー
ルユニット16のスリップ検出、ブレーキ制御についての
フローチャートを示す。
ステップ201でイニシャライズされ、ステップ202〜20
4で駆動輪速度、対地速度、スリップ率が順次算出され
る。ステップ205でASR・OFFスイッチ操作されていない
か否かが判定され、操作されていない(NOの)ときはス
テップ206でエンジンに支障がないか否かが判定され
る。エンジンに支障がないときはステップ207でASR・OF
Fランプを消灯、即ちASRが行なえる状態であることを示
し、次いで、ステップ208でスリップ状態か否かが判定
される。スリップ状態であればスリップ信号(AET)を
発生し(209)、ステップ210で、例えば対地速度(車
速)が設定値以下か否かに基づき低車速であればブレー
キ制御条件を可(YES)とし、ステップ211、212でブレ
ーキ信号を発生して、ブレーキ制御を実行し、ステップ
202に戻る。
ステップ205でASR・OFFスイッチが操作されていた場
合は、ステップ213で現在スリップ状態であるか否か判
定され、スリップ状態が続いている場合はステップ206
以降に移り、スリップ状態でない場合は、ステップ214
でASR・OFFランプを点灯し、スリップ信号(AET)をオ
フし(215)、ブレーキ信号をオフにする(216)。
ステップ206でエンジンに支障があるときにはステッ
プ214に移り、ステップ208でスリップ状態にない場合は
ステップ215に、そしてステップ210でブレーキ制御条件
を充足しない場合は上述のステップ216に移行し、再び
ステップ202に戻る。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構成されているので、
スリップ発生時、エンジン出力の制御によりエンジン回
転数が低下する場合、エンジン回転数が所定の設定値以
下になったとき目標エンジントルクを増加させることに
よって、エンジン出力低減量を零ないし減少させること
ができるから、エンジンが停止するのを防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のブロック図、 第2図は本発明の実施例の概略図、 第3図はASRコントロールユニットのブロック図、 第4図は本発明の実施例についてのフローチャート、 第5図はASRコントロールユニットについてのフローチ
ャート、 第6図はエンジントルクと燃料噴射量の関係を示す特性
図、 第7図はエンジン出力低減量についての説明図である。 32……点火制御手段、33……噴射制御手段、34……エン
ジン回転数算出手段、38……エンジン出力トルク変換手
段、39……スリップ開始判定手段、40……初期目標エン
ジン回転数設定手段、42……目標エンジントルク設定手
段、44……出力低減量設定手段、48……比較手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−273841(JP,A) 特開 平1−155038(JP,A) 特開 平1−96436(JP,A) 特開 昭64−83830(JP,A) 実開 平2−20750(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/02 F02D 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目標エンジン回転数と実際のエンジン回転
    数の差とスリップ開始時の実際のエンジントルクに応動
    する目標エンジントルク設定手段と、この設定手段によ
    る目標エンジントルクと実際のエンジントルクに応動す
    るエンジン出力低減量設定手段と、この設定手段の出力
    低減量に応動するエンジン出力制御手段とを備えた車両
    用エンジン出力制御装置において、 上記目標エンジントルク設定手段は、実際のエンジン回
    転数が設定値以下になったとき、目標エンジントルクを
    定数倍して出力するように構成したことを特徴とする車
    両用エンジン出力制御装置。
  2. 【請求項2】上記目標エンジントルク設定手段は、スリ
    ップ開始時の実際のエンジントルクと、目標エンジン回
    転数と実際のエンジン回転数の差とから目標エンジント
    ルクを設定し、実際のエンジン回転数が設定値以下にな
    ったとき、上記回転数の差を定数倍して目標エンジント
    ルクを増加させるように構成した請求項(1)記載の車
    両用エンジン出力制御装置。
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