JP2934360B2 - 映像信号処理装置 - Google Patents

映像信号処理装置

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JP2934360B2
JP2934360B2 JP5024227A JP2422793A JP2934360B2 JP 2934360 B2 JP2934360 B2 JP 2934360B2 JP 5024227 A JP5024227 A JP 5024227A JP 2422793 A JP2422793 A JP 2422793A JP 2934360 B2 JP2934360 B2 JP 2934360B2
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  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、同一方向を撮像する
複数個の固体撮像装置から得られる映像信号を量子化し
てビデオRAMに取り込み、ビデオRAM内の量子化デ
ータを用いて異なる系統間の映像信号を相関演算処理を
行う映像信号処理装置に関し、特に各系統毎の離散的要
因による映像信号レベルのバラツキを吸収、補正するこ
とが可能な映像信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、同一方向の映像を複数系統の固
体撮像装置を用いて撮像し、各系統の映像信号に対して
相関演算処理を行う映像信号処理装置は、種々の分野に
適用されている。例えば、走行中の自動車に適用した場
合、前方を走行する先行車両を検知して先行車両との車
間距離を計測し、車間距離を安全な目標車間距離に自動
走行制御することができる。
【0003】この種の映像信号処理装置においては、相
関演算処理の信頼性を向上させるために、複数の映像信
号取り込み系統から得られる映像信号の濃度分布を一致
させて、各映像信号取り込み系統間の特性を均一化する
ことが望ましい。
【0004】図4は2系統からなる従来の映像信号処理
装置を示すブロック図である。図において、11a及び
11bは第1及び第2の映像信号取り込み系統(以下、
それぞれ単に映像信号取り込み系統という)であり、そ
れぞれ同一構成からなるため、一方の映像信号取り込み
系統11a内のブロック構成のみを示す。従って、ここ
では図示しないが、他方の映像信号取り込み系統11b
は、1b〜9bから構成されているものとする。
【0005】1aは光学系、2aは光学系1aにより取
り込まれた映像を光電変換する固体撮像素子、3aは固
体撮像素子2aより掃き出された電荷を増幅するアンプ
回路、4aは光学系1a、固体撮像素子2a及びアンプ
回路3aにより構成される固体撮像装置である。
【0006】5aは固体撮像装置4aから出力されるコ
ンポジット信号(同期信号を含むビデオ信号)即ち映像
信号VaをAD変換レベルに増幅するアンプ回路、6a
はAD変換のサンプリング時の折り返し歪を防ぐフィル
タ回路、7aは映像信号Vaのペデスタクルレベルをク
ランプするクランプ回路、8aはクランプ回路7aを介
した映像信号Vaを量子化データDaに変換するAD変
換回路、9aは量子化データDaを取り込んで蓄積する
ビデオRAMである。
【0007】10は映像信号取り込み系統11a及び1
1bのビデオRAMから量子化データDa及びDbを取
り込む映像信号処理部であり、各量子化データDa及び
Dbの間の相関演算処理等、各種演算処理を行う。映像
信号処理部10の演算処理結果Cは、外部装置(図示せ
ず)に必要に応じて出力される。
【0008】又、上述したように、映像信号処理部10
の演算処理結果Cの信頼性を向上させるために、例え
ば、一方の映像信号取り込み系統11aの固体撮像装置
4a内においては、光学系1aの自動絞り制御を行うと
共にアンプ回路3a内のAGC回路により、各固体撮像
装置間の出力特性の均一化を計っている。
【0009】更に、映像信号取り込み系統11a内にお
いては、アンプ回路5aにAGC機能をもたせるか、又
はマニュアルゲインコントロールにより各映像信号Va
のレベル合わせを行い、これにより、各映像信号取り込
み系統11a及び11b間の特性バラツキの低減を計
り、映像信号処理部10における各映像信号Va及びV
b間の相関処理に対し、ハードウェアに起因する影響を
極力抑制している。
【0010】次に、図4に示した従来の映像信号処理装
置の動作について説明する。ここでは、一方の映像信号
取り込み系統11aに注目して説明する。まず、光学系
1により固体撮像素子2aに結像された映像は、アンプ
回路3aで増幅された後、固体撮像装置4aから映像信
号Vaとして出力される。更に、映像信号Vaは、アン
プ回路5aで増幅された後、フィルタ回路6a及びクラ
ンプ回路7aを介してAD変換回路8aに入力される。
【0011】AD変換回路8aは、映像信号Vaを量子
化データDaに変換し、ビデオRAM9aに格納する。
ビデオRAM9a内の量子化データDaは、他方の映像
信号の量子化データDbと共に映像信号処理部10に取
り込まれ、映像信号処理部10は、両者の相関演算処理
を行い、例えば対象物との距離等を示す演算処理結果C
は、外部装置に出力される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の映像信号処理装
置は以上のように、映像信号取り込み系統11a及び1
1bの間の特性バラツキの均一化のために、各映像信号
取り込み系統11a及び11b毎に均一化調整制御を行
い、複数系統の映像信号Va及びVbの間の相関演算処
理を実行しているので、最終的に人手による微調整を行
う必要が生じるうえ、温度や経年変化などにより調整後
のズレが発生し、結局信頼性の高い演算処理結果Cが得
られないという問題点があった。
【0013】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、一方の系統の映像信号を基準
として、他の系統の映像信号の特性を基準映像信号に合
わせ込むことにより、調整後の各種要因による特性のズ
レを連続的に自動調整することのできる映像信号処理装
置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る映像信号処理装置は、光学系及び固体撮像素子を含み
第1の映像信号を生成する固体撮像装置と、第1の映像
信号を第1の量子化データに変換するAD変換回路と、
第1の量子化データを取り込むビデオRAMとを有する
第1の映像信号取り込み系統と、第1の映像信号取り込
み系統と同一構成を有し、第1の映像信号取り込み系統
と同一方向の映像に関する第2の量子化データを取り込
む第2の映像信号取り込み系統と、第1及び第2の映像
信号取り込み系統から第1及び第2の量子化データを読
み出し、第1及び第2の映像信号間における相関演算処
理を行う映像信号処理部と、第1及び第2の量子化デー
タに基づいて所定期間内における第1及び第2の映像信
号に関する濃度ヒストグラムを抽出するヒストグラム抽
出回路と、撮像条件に応じて濃度ヒストグラムの抽出に
要する所定期間を設定する抽出期間設定手段と、第1の
映像信号の濃度ヒストグラムの分布に対する第2の映像
信号の濃度ヒストグラムの分布のズレ量を比較演算する
ズレ量演算手段と、ズレ量に基づいて第2の量子化デー
タを補正する補正手段とを設け、第1及び第2の映像信
号取り込み系統の間の特性バラツキによる第1及び第2
の映像信号の濃度バラツキを吸収して自動的に補正する
ものである。
【0015】又、この発明の請求項2に係る映像信号処
理装置は、請求項1において、濃度ヒストグラムのズレ
量が所定値以上の場合に、第1及び第2の映像信号取り
込み系統の少なくとも一方の異常を示すエラー信号を生
成する異常判定手段を設けたものである。
【0016】
【0017】
【作用】この発明の請求項1においては、映像信号の各
系統間の特性均一化のための自動補正機能を具備し、基
準とする第1の映像信号の量子化データにおける、所定
期間の濃度ヒストグラムと、これに追従すべき第2の映
像信号の同一期間の濃度ヒストグラムとを各々比較し、
濃度ヒストグラムの分布のズレ量を抽出する。このズレ
量を追従側の第2の量子化データに対してフィードバッ
クし、補正定数として加算した第2の量子化データをビ
デオRAMに格納する。又、映像信号の濃度ヒストグラ
ムの抽出時間を任意に設定可能とすることにより、濃度
ヒストグラムの比較結果の信頼性を向上させ、撮像条件
の変化等に対してフレキシブルな対応を可能にする。
【0018】又、この発明の請求項2においては、第1
及び第2の映像信号の濃度ヒストグラムの形状が著しく
異なり補正不可能な場合、第1及び第2の映像信号取り
込み系統の少なくとも一方に異常が発生したと判定し、
エラー信号による警報を発生して、相関演算処理結果の
無効、並びに、映像信号取り込み系統の故障を報知す
る。
【0019】
【0020】
【実施例】 実施例1.以下、この発明の実施例1を図面に基づいて
詳細に説明する。図1は映像信号補正機能を有するこの
発明の実施例1の概略構成を示すブロック図であり、前
述と同様に固体撮像装置を2個並列に用いた場合を示
す。図において、11Bは図4内の映像信号取り込み系
統11bに対応しており、1a〜9a、11a、2a〜
9b及び10は前述と同様のものである。ここでは、映
像信号取り込み系統11aを基準側、映像信号取り込み
系統11Bを追従側とする。
【0021】12は映像信号取り込み系統11B内のA
D変換回路8bとビデオRAM9bとの間に挿入された
補正加算回路、13aはAD変換回路8aから得られる
量子化データDaに基づいて所定期間T(後述する)内
における第1の映像信号Vaに関する濃度ヒストグラム
Haを抽出するヒストグラム抽出回路、13bはAD変
換回路8bから得られる量子化データDbに基づいて所
定期間T内における第2の映像信号Vbに関する濃度ヒ
ストグラムHbを抽出するヒストグラム抽出回路であ
る。
【0022】補正加算回路12は、第2の量子化データ
Dbを補正してビデオRAM9bに格納するための補正
手段を構成している。
【0023】14は各濃度ヒストグラムHa及びHbの
比較して補正信号Fを生成するマイクロコンピュータで
あり、補正信号Fを補正加算回路12にフィードバック
入力する。又、マイクロコンピュータ14は、ヒストグ
ラム抽出用の所定期間Tを設定する所定周期のクロック
信号φ及びφをヒストグラム抽出回路13a及び13
bに出力すると共に、濃度ヒストグラムHa及びHbの
比較結果が異常を示す場合に必要に応じてエラー信号E
を映像信号処理部10に出力する。
【0024】図2は図1内のヒストグラム抽出回路13
aの機能構成を示すブロック図である。尚、ヒストグラ
ム抽出回路13bについては同一構成なので省略する。
15は量子化データDaを濃度毎に切り分けるためのレ
ベル比較回路であり、基準値a〜nに個別に対応したn
個のレベル比較回路15a〜15nからなる。16はレ
ベル比較回路15で切り分けられた各濃度の出現回数を
個別に計数するカウンタであり、レベル比較回路15と
同様にn個のカウンタ16a〜16nからなり、量子化
データDaのサンプリングクロックと同一周期のクロッ
ク信号φにより動作する。
【0025】17は各カウンタ16a〜16nの計数値
を取り込むシフトレジスタであり、カウンタ16と同様
にn個のシフトレジスタ17a〜17nからなり、クロ
ック信号φの倍の周期を有するクロック信号φによ
り動作する。ここで、クロック信号mφの変数mは、カ
ウンタ16のクロック数を表わす。又、各シフトレジス
タ17a〜17nは、時間軸方向に対してNビットで構
成されている。
【0026】18は所定期間T内の各濃度データ値に相
当するシフトレジスタ17のパラレル出力を個別に加算
する加算回路であり、シフトレジスタ17と同様にn個
の加算回路18a〜18nからなり、各加算回路18a
〜18nの加算結果は濃度ヒストグラムHaとしてマイ
クロコンピュータ14に入力される。
【0027】図3はマイクロコンピュータ14の機能構
成を示すブロック図であり、20は外部入力(図示せ
ず)等により種々の撮像条件Zを判定する撮像条件判定
手段、21は撮像条件Zに応じてシフトレジスタ17及
び加算回路18に対して時間軸方向のビット数Nを設定
するビット数設定手段、22は各ヒストグラム抽出回路
13a及び13bに対してクロック信号φ及びφを出
力するクロック生成手段である。撮像条件判定手段20
及びビット数設定手段21は、濃度ヒストグラムHa及
びHbの抽出に要する所定期間Tを設定する抽出期間設
定手段を構成している。
【0028】23は各ヒストグラム抽出手段13a及び
13bからの濃度ヒストグラムHa及びHbを比較して
両者の分布偏差をズレ量ΔHとして演算するズレ量演算
手段である。24はズレ量ΔHに基づいて補正加算回路
12に対する補正信号Fを演算する補正量演算手段であ
り、ズレ量ΔHをそのまま補正信号Fとしてもよい。2
5はズレ量ΔHの異常を判定する異常判定手段であり、
ズレ量ΔHが所定値以上の場合に映像信号取り込み系統
11a及び11Bの少なくとも一方の異常を示すエラー
信号Eを生成する。エラー信号Eは、外部の警報装置
(図示せず)及び映像信号処理部10に入力され、又、
必要に応じて、ズレ量演算手段23に入力される。
【0029】次に、図1〜図3を参照しながら、この発
明の実施例1の動作について説明する。前述と同様に、
目標とする映像は、固体撮像装置4a及び4bにより撮
像されて映像信号Va及びVbとなり、アンプ回路5a
及び5bにより増幅され、フィルタ回路6a及び6b、
クランプ回路7a及び7bによる前処理が施され、AD
変換回路8a及び8bにより量子化データとなり、ビデ
オRAM9a及び9bに格納される。
【0030】映像信号処理部10は、ビデオRAM9a
及び9bより量子化データDa及びDbを読み出し、リ
アルタイムに連続して両者の相関演算処理を行う。一
方、これと並行して、ヒストグラム抽出回路13a及び
13bは、量子化データDa及びDbに基づいて、所定
期間T内の映像信号Va及びVbの濃度ヒストグラムH
a及びHbを抽出する。
【0031】一般に、同一映像の映像信号Va及びVb
の各濃度ヒストグラムHa及びHbは、ある十分な時間
内においてほぼ同一形状をとるが、これらは各映像信号
取り込み系統11a及び11Bの間の特性のバラツキに
より濃度方向にズレを生じることが分かっている。
【0032】従って、マイクロコンピュータ14におい
て、ズレ量演算手段23は、第1の映像信号Vaの濃度
ヒストグラムHaを基準として第2の濃度ヒストグラム
Hbの濃度方向の相対的なズレ量ΔHを算出し、補正量
演算手段24は、ズレ量ΔHに基づく補正信号Fを、補
正加算器12にフィードバックすることにより量子化デ
ータDbの連続補正を行う。
【0033】ここで、図2に示したヒストグラム抽出回
路13aの具体的動作について説明する。まず、レベル
比較回路15は、各基準値a〜nにより映像信号Vaの
量子化データDaを濃度毎に切り分け、カウンタ16
は、量子化サンプリングクロックと同周期のクロック信
号φにより、量子化データDaの各濃度の出現回数を計
数する。
【0034】続いて、各シフトレジスタ17a〜17n
は、倍のクロック信号φにより各濃度毎のカウンタ
16a〜16nの計数値を取り込み、これを、連続して
繰り返す。最後に、各加算回路18a〜18nは、各シ
フトレジスタ17a〜17nのNビット分のパラレル出
力を加算し、現時点から、所定期間Tだけさかのぼった
時点までの連続した濃度ヒストグラムHaを得る。
【0035】濃度ヒストグラムHa及びHbの抽出時間
となる所定期間Tは、カウンタ16のクロック数(m)
倍の周期に相当するクロック信号φと、シフトレジス
タ17の時間軸方向のビット数Nとにより決定され、以
下のように表わされる。
【0036】 T=φ×N …(1)
【0037】(1)式において、クロック信号mφの変数
mとシフトレジスタ17のビット数Nとを可変制御する
ことにより、濃度ヒストグラム抽出時間Tが制御され
る。 尚、クロック信号φは量子化サンプリング周期で決
定されているので、固定値であり、任意に可変設定する
ことはできない。しかし、加算回路18で加算されるシ
フトレジスタ17の出力データのビット数Nは、マイク
ロコンピュータ14内のビット数設定手段21からのビ
ット数設定信号Nにより制御可能なことが分かる。従っ
て、変数mによりクロック周期即ちクロック信号φ単位
で、又、ビット数Nによりクロック信号mφ単位で、そ
れぞれ抽出時間Tを広範囲に制御することができる。
【0038】従って、ビット数設定手段21は、撮像条
件Zに応じたビット数Nを設定し、シフトレジスタ17
又は加算回路18に対して、出力ビット数N又は加算ビ
ット数Nを設定することにより、所定期間Tを任意に設
定し、撮像対象や撮像環境等の条件に対して最適化する
ことができる。
【0039】こうして、ヒストグラム抽出器13a及び
13bは、クロック信号φにより連続して検出される
濃度ヒストグラムHa及びHbをマイクロコンピュータ
14に入力する。
【0040】マイクロコンピュータ14内のズレ量演算
手段23は、濃度ヒストグラムHa及びHbの濃度分布
上におけるズレ量ΔHを算出し、補正量演算手段24に
より補正信号Fとした後、追従側系統11B内の補正加
算回路12にフィードバック制御をかける。
【0041】即ち、映像信号取り込み系統11a及び1
1Bのうち、例えば11aを基準側系統と定めることに
より、追従側系統11Bの濃度ヒストグラムHb上の濃
度方向の相対的なズレ量ΔHを求め、これを追従側系統
の量子化データDbに補正信号Fとして加算することに
より、基準側系統に合わせ込むことができる。補正後の
量子化データHbは、追従側の映像信号Vbのデータと
してビデオRAM9bに格納される。
【0042】以上の動作を繰り返し行うことにより、2
系統の映像信号Va及びVbの特性合わせを容易にし、
且つ、調整後のズレ量ΔHを最小限に抑制することが可
能となる。従って、映像信号Va及びVbの濃度バラツ
キを自動的に吸収し、無調整で均一化補正することがで
きる。
【0043】又、以降の映像信号処理部10における量
子化データDa及びDbの相関演算処理は、映像信号取
り込み系統(映像の取り込み口である光学系1から量子
化処理回路即ちAD変換回路8まで)の特性バラツキの
影響を受けることがないか、又は、最小限に抑制され
る。
【0044】一方、濃度ヒストグラムHa及びHbを比
較判定する際、マイクロコンピュータ14内の異常判定
手段25は、ズレ量ΔHと異常判定基準として予め設定
された所定値とを比較しており、ズレ量ΔHが所定値以
上になる程度に両者の濃度分布が異なる場合には、量子
化データDbの補正を行っても意味を持たないものと判
定する。
【0045】このとき、映像信号取り込み系統11a及
び11Bの少なくとも一方が異常であることを示すエラ
ー信号Eを生成し、映像信号処理部10内の相関演算処
理部に入力して量子化データHa及びHbの無効を通知
すると共に、外部の警報装置等に対し出力する。これに
より、相関演算処理動作が中断されると共に、警報手段
により運転者に異常発生を報知することができる。
【0046】実施例2.尚、上記実施例1では、マイク
ロコンピュータ14が異常判定手段25を有し、異常判
定時にエラー信号Eを生成するようにしたが、各系統1
1a及び11Bの信頼性が高い場合には異常判定手段2
5を省略してもよい。
【0047】実施例3.又、マイクロコンピュータ14
がビット数設定手段21を有し、撮像条件Zに応じてビ
ット数Nを変更可能にしたが、撮像条件Zの変化が小さ
い場合には、撮像条件判定手段20及びビット数設定手
段21を省略してもよい。
【0048】実施例4.又、2つの映像信号取り込み系
統11a及び11Bを用いた場合を示したが、映像信号
取り込み系統11Bと同一構成の追従側系統を任意数だ
け設け、マイクロコンピュータ14が各追従側系統を並
列処理するようにすれば、3つ以上の系統であっても、
同様に1つの基準側系統に追従可能な映像信号処理装置
を実現することができる。
【0049】実施例5.更に、自動車の車間距離測定に
適用する場合を例にあげたが、固体撮像装置4を複数系
統用いた映像信号処理装置であれば、他の任意の用途に
適用可能なことは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、光学系及び固体撮像素子を含み第1の映像信号を生
成する固体撮像装置と、第1の映像信号を第1の量子化
データに変換するAD変換回路と、第1の量子化データ
を取り込むビデオRAMとを有する第1の映像信号取り
込み系統と、第1の映像信号取り込み系統と同一構成を
有し、第1の映像信号取り込み系統と同一方向の映像に
関する第2の量子化データを取り込む第2の映像信号取
り込み系統と、第1及び第2の映像信号取り込み系統か
ら第1及び第2の量子化データを読み出し、第1及び第
2の映像信号間における相関演算処理を行う映像信号処
理部と、第1及び第2の量子化データに基づいて所定期
間内における第1及び第2の映像信号に関する濃度ヒス
トグラムを抽出するヒストグラム抽出回路と、撮像条件
に応じて濃度ヒストグラムの抽出に要する所定期間を設
定する抽出期間設定手段と、第1の映像信号の濃度ヒス
トグラムの分布に対する第2の映像信号の濃度ヒストグ
ラムの分布のズレ量を比較演算するズレ量演算手段と、
ズレ量に基づいて第2の量子化データを補正する補正手
段とを設け、第1及び第2の映像信号取り込み系統の間
の特性バラツキによる第1及び第2の映像信号の濃度バ
ラツキを吸収して自動的に補正するようにしたので、調
整後の各種要因による特性のズレを連続的に自動調整す
ることのできる映像信号処理装置が得られる効果があ
る。また、抽出期間設定手段により、抽出時間を最適に
設定可能としたので、調整後の各種要因による特性のズ
レを連続的に自動調整すると共に、濃度ヒストグラムの
比較結果の信頼性を向上させ、撮像条件の変化等に対し
てフレキシブルに対応することのできる映像信号処理装
置が得られる効果がある。
【0051】又、この発明の請求項2によれば、請求項
1において、濃度ヒストグラムのズレ量が所定値以上の
場合に、第1及び第2の映像信号取り込み系統の少なく
とも一方の異常を示すエラー信号を生成する異常判定手
段を設け、相関演算処理結果の無効、並びに、映像信号
取り込み系統の故障を報知するようにしたので、調整後
の各種要因による特性のズレを連続的に自動調整すると
共に、異常時の無駄な相関演算処理動作を防止すること
のできる映像信号処理装置が得られる効果がある。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に実施例1の概略構成を示すブロック
図である。
【図2】図1内のヒストグラム抽出回路の概略構成を示
すブロック図である。
【図3】図1内のマイクロコンピュータの機能構成を示
すブロック図である。
【図4】従来の映像信号処理装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1a 光学系 2a 固体撮像素子 4a、4b 固体撮像装置 8a、8b AD変換回路 9a、9b ビデオRAM 10 映像信号処理部 11a、11B 映像信号取り込み系統 12 補正加算回路 13a、13b ヒストグラム抽出回路 14 マイクロコンピュータ 15 レベル比較回路 16 カウンタ 17 シフトレジスタ 18 加算回路 20 撮像条件判定手段 21 ビット数設定手段 23 ズレ量演算手段 25 異常判定手段 Da、Db 量子化データ E エラー信号 Ha、Hb 濃度ヒストグラム ΔH ズレ量 N ビット数 Va、Vb 映像信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06F 15/64 C 400J 15/68 310

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系及び固体撮像素子を含み第1の映
    像信号を生成する固体撮像装置と、前記第1の映像信号
    を第1の量子化データに変換するAD変換回路と、前記
    第1の量子化データを取り込むビデオRAMとを有する
    第1の映像信号取り込み系統と、 前記第1の映像信号取り込み系統と同一構成を有し、前
    記第1の映像信号取り込み系統と同一方向の映像に関す
    る第2の量子化データを取り込む第2の映像信号取り込
    み系統と、 前記第1及び第2の映像信号取り込み系統から前記第1
    及び第2の量子化データを読み出し、第1及び第2の映
    像信号間における相関演算処理を行う映像信号処理部と
    を備えた映像信号処理装置において、 前記第1及び第2の量子化データに基づいて所定期間内
    における前記第1及び第2の映像信号に関する濃度ヒス
    トグラムを抽出するヒストグラム抽出回路と、撮像条件に応じて前記濃度ヒストグラムの抽出に要する
    所定期間を設定する抽出期間設定手段と、 前記第1の映像信号の濃度ヒストグラムの分布に対する
    前記第2の映像信号の濃度ヒストグラムの分布のズレ量
    を比較演算するズレ量演算手段と、 前記ズレ量に基づいて前記第2の量子化データを補正す
    る補正手段とを設け、前記第1及び第2の映像信号取り
    込み系統の間の特性バラツキによる前記第1及び第2の
    映像信号の濃度バラツキを吸収して自動的に補正するこ
    とを特徴とする映像信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記濃度ヒストグラムのズレ量が所定値
    以上の場合に、前記第1及び第2の映像信号取り込み系
    統の少なくとも一方の異常を示すエラー信号を生成する
    異常判定手段を設けたことを特徴とする請求項1の映像
    信号処理装置。
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