JP2934008B2 - 屈折率分布型レンズの製造方法 - Google Patents
屈折率分布型レンズの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、屈折率分布型レンズの製造方法に関し、よ
り詳細には、光通信システムや光情報処理等の微小光学
素子の分野に有用な屈折率分布型レンズの製造方法に関
する。例えば、光通信や光情報処理などに適用されるも
のである。
り詳細には、光通信システムや光情報処理等の微小光学
素子の分野に有用な屈折率分布型レンズの製造方法に関
する。例えば、光通信や光情報処理などに適用されるも
のである。
従来技術 従来から超小形レンズは1mmより小さい直径を持つレ
ンズ、特に20乃至100ミクロン間の直径をもつレンズを
意味しており、これらの寸法のレンズは、例えば光伝送
路を光源に結合するための又は光伝送路同志をお互いに
に結合するための結合素子に使われている。このレンズ
は一定の屈折率をもつ材料から作られている。しかし、
実際上、数個の球を同時に被覆するときその被覆作業の
間に球の衝突するのを防止することは殆んど不可能であ
る。しかも、衝突の結果、被覆層はくもり、レンズの透
明度が減少するという問題点がある。この点を解消する
ために、例えば、特開昭55−135806号公報に「超小形レ
ンズの製造方法」が提案されている。この方法は、回転
対称型の凹部をガラス基板上に作り、その後、前記凹部
が完全に充填されるまでガラス質層の組成を変化させな
がら前記ガラス基板上に蒸着法により沈着させ、その後
この被覆されたガラス基板をもとの厚さ、もしくはそれ
以下の厚さまで減少させて屈折率分布型レンズを得るも
のである。
ンズ、特に20乃至100ミクロン間の直径をもつレンズを
意味しており、これらの寸法のレンズは、例えば光伝送
路を光源に結合するための又は光伝送路同志をお互いに
に結合するための結合素子に使われている。このレンズ
は一定の屈折率をもつ材料から作られている。しかし、
実際上、数個の球を同時に被覆するときその被覆作業の
間に球の衝突するのを防止することは殆んど不可能であ
る。しかも、衝突の結果、被覆層はくもり、レンズの透
明度が減少するという問題点がある。この点を解消する
ために、例えば、特開昭55−135806号公報に「超小形レ
ンズの製造方法」が提案されている。この方法は、回転
対称型の凹部をガラス基板上に作り、その後、前記凹部
が完全に充填されるまでガラス質層の組成を変化させな
がら前記ガラス基板上に蒸着法により沈着させ、その後
この被覆されたガラス基板をもとの厚さ、もしくはそれ
以下の厚さまで減少させて屈折率分布型レンズを得るも
のである。
第3図(a)〜(c)は、上記公報に記載されている
蒸着法を用いた屈折率分布型レンズの製造方法を説明す
るための図で、図中、11は石英ガラス板、12,13,14は半
球状凹部、15は層、16,17,18は半球状レンズである。
蒸着法を用いた屈折率分布型レンズの製造方法を説明す
るための図で、図中、11は石英ガラス板、12,13,14は半
球状凹部、15は層、16,17,18は半球状レンズである。
図(a)において、Co2レーザを用い、70ミクロンの
直径の半球状凹部12,13,14が石英板11(30mm,30mm,1mm
厚さ)に作られる。
直径の半球状凹部12,13,14が石英板11(30mm,30mm,1mm
厚さ)に作られる。
次に図(b)において、この半球状の孔を有する石英
板11は反応管内に置かれ、反応管は電気炉内に置かれ
る。該電気炉内でマイクロ波共振子は反応管に沿って往
復動することができ、このとき55ミクロン厚さをもつSi
3N4の層15が非等温プラズマによりガス相から沈着され
る。
板11は反応管内に置かれ、反応管は電気炉内に置かれ
る。該電気炉内でマイクロ波共振子は反応管に沿って往
復動することができ、このとき55ミクロン厚さをもつSi
3N4の層15が非等温プラズマによりガス相から沈着され
る。
図(c)において、その後、石英ガラス11の厚さは元
の厚さにまで研磨することにより減少される。この結
果、一定の屈折率をもつ半球状レンズ16,17,18ができ
る。これらのレンズは石英ガラス中に合体している。
の厚さにまで研磨することにより減少される。この結
果、一定の屈折率をもつ半球状レンズ16,17,18ができ
る。これらのレンズは石英ガラス中に合体している。
しかしながら、第3図に示す製造方法では基板に孔を
設けるための加工や、蒸着後の基板の研磨などの余分な
工程があるため製造工程が複雑で生産性に問題が残る。
また、得られるレンズの光学特性は主に基板との屈折率
差の分布によるため、高NA化などの特性の改善に限界が
ある。
設けるための加工や、蒸着後の基板の研磨などの余分な
工程があるため製造工程が複雑で生産性に問題が残る。
また、得られるレンズの光学特性は主に基板との屈折率
差の分布によるため、高NA化などの特性の改善に限界が
ある。
目的 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもの
で、製造工程が少なく生産性に富み、かつ光学特性の制
御性の良い新規の屈折率分布型レンズの製造方法を提供
することを目的としてなされたものである。
で、製造工程が少なく生産性に富み、かつ光学特性の制
御性の良い新規の屈折率分布型レンズの製造方法を提供
することを目的としてなされたものである。
構成 本発明は、上記目的を達成するために、(1)ガラス
質層を蒸着法などの薄膜製作法を用いて透明基板上に膜
を形成する屈折率分布型レンズの製造方法において、シ
ャドーマスクの形状及び設定条件の制御による膜形状
と、堆積する固溶体の組成を一定もしくは変化させて形
成する膜の屈折率分布を、それぞれ制御することによ
り、前記透明基板の少なくとも一方の表面に膜を形成す
ること、更には、(2)前記薄膜製作法において、ガラ
ス質層をCVD法(化学気相成長法)を用いて形成し、そ
の原料ガスの供給の制御により形成する膜の屈折率分布
を制御すること、更には、(3)前記固溶体において、
窒化ケイ素の含有量を次第に増している石英ガラス層を
堆積せしめることを特徴としたものである。以下、本発
明の実施例に基づいて説明する。
質層を蒸着法などの薄膜製作法を用いて透明基板上に膜
を形成する屈折率分布型レンズの製造方法において、シ
ャドーマスクの形状及び設定条件の制御による膜形状
と、堆積する固溶体の組成を一定もしくは変化させて形
成する膜の屈折率分布を、それぞれ制御することによ
り、前記透明基板の少なくとも一方の表面に膜を形成す
ること、更には、(2)前記薄膜製作法において、ガラ
ス質層をCVD法(化学気相成長法)を用いて形成し、そ
の原料ガスの供給の制御により形成する膜の屈折率分布
を制御すること、更には、(3)前記固溶体において、
窒化ケイ素の含有量を次第に増している石英ガラス層を
堆積せしめることを特徴としたものである。以下、本発
明の実施例に基づいて説明する。
第1図及び第2図は、本発明による屈折率分布型レン
ズの製造方法の一実施例を説明するための図で、図中、
1は透明基板、2はガラス質層(レンズ、堆積膜)、3
はシャドーマスク、4は原料ガス、5は平行光(伝搬
光)である。
ズの製造方法の一実施例を説明するための図で、図中、
1は透明基板、2はガラス質層(レンズ、堆積膜)、3
はシャドーマスク、4は原料ガス、5は平行光(伝搬
光)である。
本発明による屈折率分布型レンズの製造方法では、ガ
ラス質層2を蒸着法などの薄膜作製法を用いて、透明基
板1上の少なくとも一方の表面に積層することによりレ
ンズを形成する。本発明ではこの膜形成時に、シャドー
マスク3を用いて膜の形状を制御し、また同時に堆積す
る固溶体の組成を一定もしくは変化させて形成する膜の
屈折率分布を制御することにより、所望のレンズの形状
及び屈折率分布を得る。
ラス質層2を蒸着法などの薄膜作製法を用いて、透明基
板1上の少なくとも一方の表面に積層することによりレ
ンズを形成する。本発明ではこの膜形成時に、シャドー
マスク3を用いて膜の形状を制御し、また同時に堆積す
る固溶体の組成を一定もしくは変化させて形成する膜の
屈折率分布を制御することにより、所望のレンズの形状
及び屈折率分布を得る。
第2図により具体的な製造方法の一実施例を示す。透
明基板1には透明な石英ガラスを用い、プラズマCVD法
(化学気相成長法)により膜を形成する。加熱した電気
炉内にある反応管内に、シャドーマスク3として二種類
の円錐形の開口からなる薄板を用い、密着もしくはギャ
ップを設けて透明基板1に平行に配置し、マイクロ波共
振子によりプラズマを発生させ、前記開口を通して膜を
形成する。この時、原料ガス4にSiH4とNH3およびN2Oを
用い、該原料ガス4の供給量を制御することによりSiO2
−Si3N4の固溶体を徐々に組成を変化させながら堆積さ
せる。本発明の実施例では高屈折率層から堆積させ、徐
々に屈折率が低くなるように膜を形成した。このように
形成されたガラス質膜2は屈折率が1.5〜2.0の範囲で分
布し、かつ膜表面は球面もしくは非球面形状を有する。
このため、第1図において、例えば平行光5が入射され
た場合、その表面形状及び屈折率分布により出射光は集
光してレンズとして作用する。そのため、その膜形状
(=レンズ形状)及び屈折率分布を制御することによ
り、所望の光学特性を有する種々のレンズを作製するこ
とができる。また、シャドーマスク3上に設ける開口を
二次元アレイ状に配置すれば、同一基板上にレンズを複
数個容易にアレイ状に形成することができる。
明基板1には透明な石英ガラスを用い、プラズマCVD法
(化学気相成長法)により膜を形成する。加熱した電気
炉内にある反応管内に、シャドーマスク3として二種類
の円錐形の開口からなる薄板を用い、密着もしくはギャ
ップを設けて透明基板1に平行に配置し、マイクロ波共
振子によりプラズマを発生させ、前記開口を通して膜を
形成する。この時、原料ガス4にSiH4とNH3およびN2Oを
用い、該原料ガス4の供給量を制御することによりSiO2
−Si3N4の固溶体を徐々に組成を変化させながら堆積さ
せる。本発明の実施例では高屈折率層から堆積させ、徐
々に屈折率が低くなるように膜を形成した。このように
形成されたガラス質膜2は屈折率が1.5〜2.0の範囲で分
布し、かつ膜表面は球面もしくは非球面形状を有する。
このため、第1図において、例えば平行光5が入射され
た場合、その表面形状及び屈折率分布により出射光は集
光してレンズとして作用する。そのため、その膜形状
(=レンズ形状)及び屈折率分布を制御することによ
り、所望の光学特性を有する種々のレンズを作製するこ
とができる。また、シャドーマスク3上に設ける開口を
二次元アレイ状に配置すれば、同一基板上にレンズを複
数個容易にアレイ状に形成することができる。
本発明は上記の方法に限らず種々の変形が可能であ
り、例えば基板裏面にも上記の方法を用いてレンズを形
成し、さらにその光学特性に自由度を与えることも可能
である。
り、例えば基板裏面にも上記の方法を用いてレンズを形
成し、さらにその光学特性に自由度を与えることも可能
である。
効果 以上の説明から明らかなように、本発明によると、以
下のような効果がある。
下のような効果がある。
(1)請求項1に対応する効果;透明基板上にガラス質
層を堆積させることによりレンズが作製できるため、研
磨等の基板の加工の必要が無く製造工程が少ないので生
産性に優れている。また、シャドーマスクを用いること
により積層する膜形状を制御し、さらに積層する膜の組
成を制御することにより屈折率分布を形成し、光学特性
を制御することが可能である。
層を堆積させることによりレンズが作製できるため、研
磨等の基板の加工の必要が無く製造工程が少ないので生
産性に優れている。また、シャドーマスクを用いること
により積層する膜形状を制御し、さらに積層する膜の組
成を制御することにより屈折率分布を形成し、光学特性
を制御することが可能である。
(2)請求項2に対応する効果;膜形成にCVD法を用い
て原料ガスの供給を制御することにより、容易に堆積す
る膜の組成を変化させることが可能となり、膜の屈折率
分布を制御することが可能となる。
て原料ガスの供給を制御することにより、容易に堆積す
る膜の組成を変化させることが可能となり、膜の屈折率
分布を制御することが可能となる。
(3)請求項3に対応する効果;膜に用いる固溶体に窒
化ケイ素の含有量を次第に増している石英ガラス層を用
いることにより、屈折率を広範囲に変化させることがで
き、かつ耐環境性の高い膜を得ることが可能になる。
化ケイ素の含有量を次第に増している石英ガラス層を用
いることにより、屈折率を広範囲に変化させることがで
き、かつ耐環境性の高い膜を得ることが可能になる。
第1図は本発明による屈折率分布型レンズの一実施例を
説明するための構成図、第2図は本発明による屈折率分
布型レンズの製作方法の一実施例を示す図、第3図は従
来の製造方法を示す図である。 1……透明基板、2……ガラス質層(レンズ、堆積
膜)、3……シャドーマスク、4……原料ガス、5……
平行光(伝搬光)。
説明するための構成図、第2図は本発明による屈折率分
布型レンズの製作方法の一実施例を示す図、第3図は従
来の製造方法を示す図である。 1……透明基板、2……ガラス質層(レンズ、堆積
膜)、3……シャドーマスク、4……原料ガス、5……
平行光(伝搬光)。
Claims (3)
- 【請求項1】ガラス質層を蒸着法などの薄膜製作法を用
いて透明基板上に膜を形成する屈折率分布型レンズの製
造方法において、シャドーマスクの形状及び設定条件の
制御による膜形状と、堆積する固溶体の組成を一定もし
くは変化させて形成する膜の屈折率分布を、それぞれ制
御することにより、前記透明基板の少なくとも一方の表
面に膜を形成することを特徴とする屈折率分布型レンズ
の製造方法。 - 【請求項2】前記薄膜製作法において、ガラス質層をCV
D法(化学気相成長法)を用いて形成し、その原料ガス
の供給の制御により形成する膜の屈折率分布を制御する
ことを特徴とする請求項1記載の屈折率分布型レンズの
製造方法。 - 【請求項3】前記固溶体において、窒化ケイ素の含有量
を次第に増している石英ガラス層を堆積せしめることを
特徴とする請求項1項記載の屈折率分布型レンズの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27689890A JP2934008B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | 屈折率分布型レンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27689890A JP2934008B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | 屈折率分布型レンズの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04151601A JPH04151601A (ja) | 1992-05-25 |
JP2934008B2 true JP2934008B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=17575930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27689890A Expired - Fee Related JP2934008B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | 屈折率分布型レンズの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2934008B2 (ja) |
-
1990
- 1990-10-16 JP JP27689890A patent/JP2934008B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |