JP2933311B2 - 振動波駆動装置 - Google Patents
振動波駆動装置Info
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- JP2933311B2 JP2933311B2 JP63030632A JP3063288A JP2933311B2 JP 2933311 B2 JP2933311 B2 JP 2933311B2 JP 63030632 A JP63030632 A JP 63030632A JP 3063288 A JP3063288 A JP 3063288A JP 2933311 B2 JP2933311 B2 JP 2933311B2
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- vibrating body
- vibration wave
- wave
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、進行性等の振動波により駆動する振動波駆
動装置に関するもので、とくに、その振動体を構成する
材質に関するものである。
動装置に関するもので、とくに、その振動体を構成する
材質に関するものである。
[従来の技術] 超音波モータは、たとえば、特開昭52−29192号公報
にも開示されているように、電歪・圧電素子に交流や脈
流等の周波電圧を印加したときに生じる振動運動を回転
運動または一次元運動に変換するものである。この超音
波モータは、従来の電磁モータに比べて巻線を必要とし
ないため、構造が簡単で小型になり、低速回転時にも高
トルクが得られるとともに、慣性モーメントが少ないと
いう利点がある。そのため、最近注目されている。
にも開示されているように、電歪・圧電素子に交流や脈
流等の周波電圧を印加したときに生じる振動運動を回転
運動または一次元運動に変換するものである。この超音
波モータは、従来の電磁モータに比べて巻線を必要とし
ないため、構造が簡単で小型になり、低速回転時にも高
トルクが得られるとともに、慣性モーメントが少ないと
いう利点がある。そのため、最近注目されている。
上記公報等で知られている従来の超音波モータは、振
動運動を回転運動等に変換するにあたり、振動体に生じ
た定在振動波で、振動体と接触するロータ等の移動体を
一方向に摩擦駆動するもので、振動の往運動には振動体
と移動体が摩擦接触し、復運動には離れるようになって
いる。そのため、振動体と移動体は微小範囲で接触する
構造、すなわち、点もしくは線接触に近い構造でなけれ
ばならないので、いきおい摩擦駆動率の悪いものになっ
てしまう。
動運動を回転運動等に変換するにあたり、振動体に生じ
た定在振動波で、振動体と接触するロータ等の移動体を
一方向に摩擦駆動するもので、振動の往運動には振動体
と移動体が摩擦接触し、復運動には離れるようになって
いる。そのため、振動体と移動体は微小範囲で接触する
構造、すなわち、点もしくは線接触に近い構造でなけれ
ばならないので、いきおい摩擦駆動率の悪いものになっ
てしまう。
最近、この点を改良した超音波モータで、振動体に生
じる進行性振動波によって移動体を摩擦駆動するものが
ある。
じる進行性振動波によって移動体を摩擦駆動するものが
ある。
第7図には、その超音波モータの要部の概略を示して
ある。
ある。
第7図において、1は圧電素子で、強誘電体のセラミ
ック、たとえば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)であ
る。2は振動体で、黄銅などの金属からなり、圧電素子
1を接着してある。振動体2は圧電素子1とともにフェ
ルト4を介して基台9に保持されている。3は回転する
移動体で、軸受12でブッシュ14を介して固定軸10に回転
可能に取付けられており、上部はねじになっている。固
定軸10には、ブッシュ14の上端にばね16がはめられ、ナ
ット18がワッシャ17を介してねじ込まれている。それに
より、移動体3は振動体2に対して押しつけられる。
ック、たとえば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)であ
る。2は振動体で、黄銅などの金属からなり、圧電素子
1を接着してある。振動体2は圧電素子1とともにフェ
ルト4を介して基台9に保持されている。3は回転する
移動体で、軸受12でブッシュ14を介して固定軸10に回転
可能に取付けられており、上部はねじになっている。固
定軸10には、ブッシュ14の上端にばね16がはめられ、ナ
ット18がワッシャ17を介してねじ込まれている。それに
より、移動体3は振動体2に対して押しつけられる。
第8図は圧電素子1と振動体2の関係を示している。
圧電素子1は複数個の素子1a1,1a2,1a3,…および1b1,1b
2,1b3,…接着されており、そのうち、一群の素子1a1,1a
2,1a3,…に対し、他の群の素子1b1,1b2,1b3,…は振動波
の波長λの1/4波長分だけずれて配置される。該一群内
の各素子1a1,1a2,1a3,…は1/2波長のピッチで、相隣り
合うものの分極極性が逆になるように配置されている。
第8図中の+・−は極性を示している。もう一方の群内
での各素子1b1,1b2,1b3,…も同じく、1/2波長のピッチ
で、相隣り合うものは逆極性である。圧電素子1の前記
各素子1a1,1a2,1a3,…および1b1,1b2,1b3,…下面には、
電極が蒸着もしくはスクリーン印刷等合により形成され
ている。該素子1a1,1a2,1a3,…の電極と振動体2の間に
は、交流電源20が接続される。その交流電源20には90゜
位相器21を介して素子1b1,1b2,1b3,…に接続される。
圧電素子1は複数個の素子1a1,1a2,1a3,…および1b1,1b
2,1b3,…接着されており、そのうち、一群の素子1a1,1a
2,1a3,…に対し、他の群の素子1b1,1b2,1b3,…は振動波
の波長λの1/4波長分だけずれて配置される。該一群内
の各素子1a1,1a2,1a3,…は1/2波長のピッチで、相隣り
合うものの分極極性が逆になるように配置されている。
第8図中の+・−は極性を示している。もう一方の群内
での各素子1b1,1b2,1b3,…も同じく、1/2波長のピッチ
で、相隣り合うものは逆極性である。圧電素子1の前記
各素子1a1,1a2,1a3,…および1b1,1b2,1b3,…下面には、
電極が蒸着もしくはスクリーン印刷等合により形成され
ている。該素子1a1,1a2,1a3,…の電極と振動体2の間に
は、交流電源20が接続される。その交流電源20には90゜
位相器21を介して素子1b1,1b2,1b3,…に接続される。
なおこれら素子が並べられた大きさだけの大きさがあ
る一つの圧電素子にしても、それそれを前記のピッチに
分極処理してもよい。
る一つの圧電素子にしても、それそれを前記のピッチに
分極処理してもよい。
第7図および第8図で説明した超音波モータで、一つ
の群内の素子1a1,1a2,1a3,…には、電源20からVosinω
tの交流電圧を印加する。もう一方の群の素子1b1,1b2,
1b3,…には、90゜位相器21が接続されているため、Voco
sωtの交流電圧が印加される。したがって、各素子は
相隣り合うものどうし分極方向に対し、180゜位相がず
れ二つの群どうし90゜位相のずれた交流電圧が印加され
て伸縮振動する。
の群内の素子1a1,1a2,1a3,…には、電源20からVosinω
tの交流電圧を印加する。もう一方の群の素子1b1,1b2,
1b3,…には、90゜位相器21が接続されているため、Voco
sωtの交流電圧が印加される。したがって、各素子は
相隣り合うものどうし分極方向に対し、180゜位相がず
れ二つの群どうし90゜位相のずれた交流電圧が印加され
て伸縮振動する。
この振動が伝えられて振動体2は圧電素子(電歪素
子)1の配置ピッチに従って曲げ振動をする。振動体2
が一つおきの素子の位置で出っ張ると、他の一つおきの
素子の位置が引っ込む。
子)1の配置ピッチに従って曲げ振動をする。振動体2
が一つおきの素子の位置で出っ張ると、他の一つおきの
素子の位置が引っ込む。
一方、前述のように、圧電素子の一群は他の一群に対
し、1/4波長ずれた位置にあり、曲げ振動の位相が90゜
ずれているため、振動波が合成され、進行する。交流電
圧が印加されている間、次々と振動が励起されて、進行
性曲げ振動波となって振動体2を伝わっていく。
し、1/4波長ずれた位置にあり、曲げ振動の位相が90゜
ずれているため、振動波が合成され、進行する。交流電
圧が印加されている間、次々と振動が励起されて、進行
性曲げ振動波となって振動体2を伝わっていく。
この時の波の進行状態が第9図(a),(b),
(c),(d)に示してある。
(c),(d)に示してある。
いま、進行性曲げ振動波が矢印X方向に進むとする。
Oは静止状態における振動体2の中心面で、振動状態で
は鎖線6(中立面)の状態となり、この鎖線6で示され
る中立面は曲げによる応力がつり合っている。この中立
面と直交する断面7についてみると、これら二面の交線
5で応力がかからず、上下振動しているだけである。同
時に断面7は交線5を中心として左右の振り子振動して
いる。第9図(a)に示す状態では断面7と振動体2の
移動体3側の表面との交線上の点Pは左右振動の右死点
となっており、上方向運動だけしている。振り子振動は
交線5が波の正側では(中心面Oの上側にあるとき)左
方向(波の進行と逆方向)の応力が加わり、波の負側で
は(中心面Oの下側にあるとき)右方向の応力が加わ
る。すなわち、第9図(a)で交線5′と断面7′が前
者のときの状態でP′は応力F′が加わり交線5″と断
面7″が後者のときの状態で点P″は応力F″が加わ
る。波が進行し、第9図(b)に示すように、波の正側
に交線5がくると、点Pは左方向の運動をすると同時に
上方向の運動をする。第9図(c)で点Pは上下振動の
上死点で左方向の運動だけする。第9図(d)では左方
向の運動と下方向運動をする。さらに、波が進行し、右
方向と下方向の運動、右方向と上方向の運動を経て第9
図(a)の状態に戻る。
Oは静止状態における振動体2の中心面で、振動状態で
は鎖線6(中立面)の状態となり、この鎖線6で示され
る中立面は曲げによる応力がつり合っている。この中立
面と直交する断面7についてみると、これら二面の交線
5で応力がかからず、上下振動しているだけである。同
時に断面7は交線5を中心として左右の振り子振動して
いる。第9図(a)に示す状態では断面7と振動体2の
移動体3側の表面との交線上の点Pは左右振動の右死点
となっており、上方向運動だけしている。振り子振動は
交線5が波の正側では(中心面Oの上側にあるとき)左
方向(波の進行と逆方向)の応力が加わり、波の負側で
は(中心面Oの下側にあるとき)右方向の応力が加わ
る。すなわち、第9図(a)で交線5′と断面7′が前
者のときの状態でP′は応力F′が加わり交線5″と断
面7″が後者のときの状態で点P″は応力F″が加わ
る。波が進行し、第9図(b)に示すように、波の正側
に交線5がくると、点Pは左方向の運動をすると同時に
上方向の運動をする。第9図(c)で点Pは上下振動の
上死点で左方向の運動だけする。第9図(d)では左方
向の運動と下方向運動をする。さらに、波が進行し、右
方向と下方向の運動、右方向と上方向の運動を経て第9
図(a)の状態に戻る。
この一連の運動を合成すると、点Pは回転楕円運動を
している。第9図(c)に示すように、点Pが移動体3
と接する線では、点Pの運動によって移動体3が矢印
X′方向に摩擦駆動される。
している。第9図(c)に示すように、点Pが移動体3
と接する線では、点Pの運動によって移動体3が矢印
X′方向に摩擦駆動される。
以上が超音波モータの原理である。ここで、本発明に
関することは、振動体2の材質であるが、この分野で
は、まだ研究段階であり、従来技術と言える例が、きわ
めて少ないが、数少ない研究発表では、振動体用金属材
料として、黄銅やりん青銅が使用されているのが報告さ
れているにすぎない。
関することは、振動体2の材質であるが、この分野で
は、まだ研究段階であり、従来技術と言える例が、きわ
めて少ないが、数少ない研究発表では、振動体用金属材
料として、黄銅やりん青銅が使用されているのが報告さ
れているにすぎない。
これらの金属材料の選定は、加工性、市場性および小
さい振動減衰性の点で行なわれていると考えられる。し
かし、これらの金属材料の熱膨張係数は19×10-6deg-1
程度であり、一方、接着剤で貼りつけられる圧電セラミ
ックの31方向(分極と直角方向)のそれは4×10-6〜10
×10-6deg-1というように小さい。このように、熱膨張
係数が8×10-6deg-1以上の差のある材料どうしを貼り
合わせているのが現状である。
さい振動減衰性の点で行なわれていると考えられる。し
かし、これらの金属材料の熱膨張係数は19×10-6deg-1
程度であり、一方、接着剤で貼りつけられる圧電セラミ
ックの31方向(分極と直角方向)のそれは4×10-6〜10
×10-6deg-1というように小さい。このように、熱膨張
係数が8×10-6deg-1以上の差のある材料どうしを貼り
合わせているのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 前述のように、超音波モータにおいては、圧電素子1
と振動体2は接着されているが、圧電素子1の振動を確
実に振動体2に伝えるため、強固な接着剤が使用され
る。強固な接着をするには、一般に熱硬化性の接着剤が
使用される。そして、接着硬化をたとえ室温で行なって
も、圧電素子1と従来の黄銅製の振動体2とは、熱膨張
係数が大きく異なるので、使用する環境温度によって
は、次のような問題点が生じていた。
と振動体2は接着されているが、圧電素子1の振動を確
実に振動体2に伝えるため、強固な接着剤が使用され
る。強固な接着をするには、一般に熱硬化性の接着剤が
使用される。そして、接着硬化をたとえ室温で行なって
も、圧電素子1と従来の黄銅製の振動体2とは、熱膨張
係数が大きく異なるので、使用する環境温度によって
は、次のような問題点が生じていた。
すなわち、圧電セラミックの31方向の熱膨張係数6×
10-6deg-1、黄銅のそれを19×10-6deg-1とすると、たと
えば、室温より低い−30℃というような環境下で超音波
モータを使用すると、熱膨張係数の大きい振動体2が余
分に収縮して、振動方向に湾曲してしまう。すると、第
10図に示すように、振動体2と移動体3とがうまく接触
しなくなってしまう。したがって、移動体3が振動体2
によって充分摩擦駆動されないため、駆動効率の悪いも
のとなってしまう。
10-6deg-1、黄銅のそれを19×10-6deg-1とすると、たと
えば、室温より低い−30℃というような環境下で超音波
モータを使用すると、熱膨張係数の大きい振動体2が余
分に収縮して、振動方向に湾曲してしまう。すると、第
10図に示すように、振動体2と移動体3とがうまく接触
しなくなってしまう。したがって、移動体3が振動体2
によって充分摩擦駆動されないため、駆動効率の悪いも
のとなってしまう。
また超音波モータの効率という点では、せっかく生じ
た振動エネルギーが熱エネルギーに変換しないような金
属材料を振動体2の材質として選定しなければならな
い。このことは、振動減衰能の小さい、換言すれば、機
械的品質係数=Q値が大きい材料が望ましいわけであ
る。
た振動エネルギーが熱エネルギーに変換しないような金
属材料を振動体2の材質として選定しなければならな
い。このことは、振動減衰能の小さい、換言すれば、機
械的品質係数=Q値が大きい材料が望ましいわけであ
る。
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするも
のである。すなわち、本発明は、接触体が振動体によっ
て充分摩擦駆動されて、駆動効率が高く、かつ、振動エ
ネルギーが熱エネルギーに簡単に変換しない振動体を有
する振動波駆動装置を提供することを目的とするもので
ある。
のである。すなわち、本発明は、接触体が振動体によっ
て充分摩擦駆動されて、駆動効率が高く、かつ、振動エ
ネルギーが熱エネルギーに簡単に変換しない振動体を有
する振動波駆動装置を提供することを目的とするもので
ある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の振動波駆動装置
は、圧電セラミックに周波電圧を印加し、該圧電セラミ
ックと接した振動体に振動波を発生させ、該振動波によ
って該振動体と接触する接触体を相対的に駆動する振動
波駆動装置において、前記振動体として成分組成炭素0.
26〜1.20%、クロム12〜18%を主要添加成分とするマル
テンサイト系ステンレス鋼を熱処理したものを用いたこ
とを特徴とするものである。
は、圧電セラミックに周波電圧を印加し、該圧電セラミ
ックと接した振動体に振動波を発生させ、該振動波によ
って該振動体と接触する接触体を相対的に駆動する振動
波駆動装置において、前記振動体として成分組成炭素0.
26〜1.20%、クロム12〜18%を主要添加成分とするマル
テンサイト系ステンレス鋼を熱処理したものを用いたこ
とを特徴とするものである。
まず、熱膨張ということについて考えてみると、金属
材料では、クーロン力等に基づき、ポテンシャルエネル
ギーの低位の位置に原子が存在することにより、ある温
度で原子間距離が決定する。そして、温度変化にともな
って、格子振動の振幅が変化し、同時に全体のエネルギ
ーが変化することで熱膨張または熱収縮が生じるものと
されているのがほとんどである。そのため、平衡状態の
金属であれば、格子間の原子の結合状態もほぼ一定とな
り、元素組成が決定すれば、熱膨張係数も固有の値をも
つようになる。例外として、インバー合金(Fe−36%N
i)のように磁気的作用で、偶然36%Niを含有した組成
だけ低熱膨張係数を実現して、その前後のNi含有量のも
のは、ともにより高い熱膨張係数を示すものもある。こ
の場合は同じFe−36%Niでも、加工硬化の度合や、熱な
まし温度の差により、結晶粒径が異なっても熱膨張係数
は変化する。
材料では、クーロン力等に基づき、ポテンシャルエネル
ギーの低位の位置に原子が存在することにより、ある温
度で原子間距離が決定する。そして、温度変化にともな
って、格子振動の振幅が変化し、同時に全体のエネルギ
ーが変化することで熱膨張または熱収縮が生じるものと
されているのがほとんどである。そのため、平衡状態の
金属であれば、格子間の原子の結合状態もほぼ一定とな
り、元素組成が決定すれば、熱膨張係数も固有の値をも
つようになる。例外として、インバー合金(Fe−36%N
i)のように磁気的作用で、偶然36%Niを含有した組成
だけ低熱膨張係数を実現して、その前後のNi含有量のも
のは、ともにより高い熱膨張係数を示すものもある。こ
の場合は同じFe−36%Niでも、加工硬化の度合や、熱な
まし温度の差により、結晶粒径が異なっても熱膨張係数
は変化する。
一方、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のような圧電セ
ラミックの場合を考えてみると、分極していないPZTで
は、熱膨張係数は強固に原子間結合力のため、せいぜい
1×10-6deg-1というように小さい。しかるに、分極し
たPZTの31方向のそれが、5×10-6deg-1になるのは、温
度上昇に基づき、可逆な分極解除がおこり、それにとも
なって、31方向の寸法増加が加わるからと考えられる。
そのため、経時変化の小さいPZTは一般に熱膨張係数は
小さくなる。
ラミックの場合を考えてみると、分極していないPZTで
は、熱膨張係数は強固に原子間結合力のため、せいぜい
1×10-6deg-1というように小さい。しかるに、分極し
たPZTの31方向のそれが、5×10-6deg-1になるのは、温
度上昇に基づき、可逆な分極解除がおこり、それにとも
なって、31方向の寸法増加が加わるからと考えられる。
そのため、経時変化の小さいPZTは一般に熱膨張係数は
小さくなる。
さて、さらに、ここで振動体として重要覆な特性値で
ある機械的品質係数=Q値について考えてみる。共振状
態で使用する超音波モータの振動体用材料としては、内
部摩擦による振動エネルギー減衰の小さい、つまりQ値
の大きい金属材料が適しているといえる。そして、内部
摩擦の大きさは大部分の金属では転位の動きやすさによ
って決まると考えられている。すなわち、一般に弾性限
度内といわれる歪の範囲でも転位が動くことにより、熱
エネルギーが生じ、その分だけ振動エネルギーが減少
し、このことが超音波モータとしての効率の低下に関係
している。ここで、転位を動きにくくする手段によっ
て、大きなQ値を得る指針を原理に基づいて分類してみ
ると、次のようになる。
ある機械的品質係数=Q値について考えてみる。共振状
態で使用する超音波モータの振動体用材料としては、内
部摩擦による振動エネルギー減衰の小さい、つまりQ値
の大きい金属材料が適しているといえる。そして、内部
摩擦の大きさは大部分の金属では転位の動きやすさによ
って決まると考えられている。すなわち、一般に弾性限
度内といわれる歪の範囲でも転位が動くことにより、熱
エネルギーが生じ、その分だけ振動エネルギーが減少
し、このことが超音波モータとしての効率の低下に関係
している。ここで、転位を動きにくくする手段によっ
て、大きなQ値を得る指針を原理に基づいて分類してみ
ると、次のようになる。
第1に、加工硬化により転位密度を高め、転位の堆積
がおこりやすくする。第2に、析出物・クラスター程度
の大きさの障害物を金属母相中に分散させることによ
り、転位の移動がおこりにくくする。ただし、この場合
はオロワン機構により、転位が障害物をぬけることがで
きるうえ、その障害物に当るまで自由に転位は動くこと
ができる。第3に、炭素元素のように、小さい元素を加
えることで、格子内に侵入型元素を存在させる。これは
適切な熱処理を施すことにより、コットレル雰囲気を作
り、転位を固着させる。
がおこりやすくする。第2に、析出物・クラスター程度
の大きさの障害物を金属母相中に分散させることによ
り、転位の移動がおこりにくくする。ただし、この場合
はオロワン機構により、転位が障害物をぬけることがで
きるうえ、その障害物に当るまで自由に転位は動くこと
ができる。第3に、炭素元素のように、小さい元素を加
えることで、格子内に侵入型元素を存在させる。これは
適切な熱処理を施すことにより、コットレル雰囲気を作
り、転位を固着させる。
そこで、本発明では、熱膨張係数が10×10-6deg-1前
後でQ値が後述する測定法において、1500以上のステン
レス製振動体を有する振動波駆動装置としている。
後でQ値が後述する測定法において、1500以上のステン
レス製振動体を有する振動波駆動装置としている。
[実施例] まず、超音波モータとしての評価を行なう前に、8組
成、9種類の材質の金属を短冊状試片に切り出して、そ
の一部に圧電素子を貼りつけた試片で予備実験を行なっ
た。それにより各金属のQ値を求めた。具体的な測定方
法を次に記述する。
成、9種類の材質の金属を短冊状試片に切り出して、そ
の一部に圧電素子を貼りつけた試片で予備実験を行なっ
た。それにより各金属のQ値を求めた。具体的な測定方
法を次に記述する。
使用した金属の組成は、マルテンサイト系ステンレス
鋼(JIS SUS 420 J2),インバー(Fe−36.5%Ni),黄
銅(JIS C 2600)、リードフレーム用材料(Fe−42%N
i)、Mo添加低炭素フェライト系ステンレス鋼(JIS SUS
444)、低炭素フェライト系ステンレス鋼(JIS SUS 43
0L)、フェライト系ステンレス鋼(JIS SUS 430)、低
炭素マルテンサイト系ステンレス鋼(JIS SUS 410L)の
8材質で、SUS 420J2だけは焼入・焼戻ししたものと、
焼なまししたものの2種類の熱処理状態で用意した。
鋼(JIS SUS 420 J2),インバー(Fe−36.5%Ni),黄
銅(JIS C 2600)、リードフレーム用材料(Fe−42%N
i)、Mo添加低炭素フェライト系ステンレス鋼(JIS SUS
444)、低炭素フェライト系ステンレス鋼(JIS SUS 43
0L)、フェライト系ステンレス鋼(JIS SUS 430)、低
炭素マルテンサイト系ステンレス鋼(JIS SUS 410L)の
8材質で、SUS 420J2だけは焼入・焼戻ししたものと、
焼なまししたものの2種類の熱処理状態で用意した。
つぎに、それらの各金属を第1図のように、長さ29mm
×幅6mm×厚さ3mmの大きさに切り出して圧電素子を貼り
つける前記29mm×6mmの片面だけは最大表面粗さが0.5μ
mになるようにラップしたものを金属試片22とした。
×幅6mm×厚さ3mmの大きさに切り出して圧電素子を貼り
つける前記29mm×6mmの片面だけは最大表面粗さが0.5μ
mになるようにラップしたものを金属試片22とした。
一方、圧電素子としてはPZT圧電セラミックを使用
し、第2図に示すように、長さ9mm×幅6mm×厚さ0.5mm
の大きさに切断して切削加工を施したものを圧電セラミ
ック試験片23とした。なお研削によって表面粗さは最大
3μmになっていた。
し、第2図に示すように、長さ9mm×幅6mm×厚さ0.5mm
の大きさに切断して切削加工を施したものを圧電セラミ
ック試験片23とした。なお研削によって表面粗さは最大
3μmになっていた。
その後、この圧電セラミック試片23の前記9mm×6mmの
両面に銅電極を蒸着によって形成させ、120℃の絶縁油
中で1.5kVの直流電圧を印加し、1時間かけて分極し
た。なお、この圧電セラミックの圧電特性をインピーダ
ンスアナライザーを用いて調べてみると、圧電定数d31
=100×10-12m/v、機械的品質係数Qm=1800および電気
機械結合係数K31=0.24であった。
両面に銅電極を蒸着によって形成させ、120℃の絶縁油
中で1.5kVの直流電圧を印加し、1時間かけて分極し
た。なお、この圧電セラミックの圧電特性をインピーダ
ンスアナライザーを用いて調べてみると、圧電定数d31
=100×10-12m/v、機械的品質係数Qm=1800および電気
機械結合係数K31=0.24であった。
この圧電セラミックを第3図のように金属試片22の前
記29mm×6mmのラッピング面にエポキシ系接着剤を用い
て室温で24時間かけて接着硬化させた。
記29mm×6mmのラッピング面にエポキシ系接着剤を用い
て室温で24時間かけて接着硬化させた。
こうして出来あがった圧電振動試片を用いて、第4図
に示す方法で、ホトニックセンサー24を使用して振幅と
周波数の関係を示すグラフを導き、第5図の式からQ値
を求めた。
に示す方法で、ホトニックセンサー24を使用して振幅と
周波数の関係を示すグラフを導き、第5図の式からQ値
を求めた。
このとき、振動を阻害する因子を極力少なくするた
め、圧電振動試片は、厚さ5mmのスポンジ25の上に置
き、少量の銀粉含有の導電性樹脂26で直径0.07mmの細い
導線27を配線した。
め、圧電振動試片は、厚さ5mmのスポンジ25の上に置
き、少量の銀粉含有の導電性樹脂26で直径0.07mmの細い
導線27を配線した。
以上の測定の結果を第1表に示す。第1表でQ値の最
も高い金属は、焼入・焼戻ししたSUS 420J2であった。
なお焼なましした黄銅は6番目であった。
も高い金属は、焼入・焼戻ししたSUS 420J2であった。
なお焼なましした黄銅は6番目であった。
一方、同じマルテンサイト系ステンレス鋼でも、SUS
410Lは最低であった。このことは、炭素成分の存在が前
述の転位の固着に大きな効果をもたらしていると考えら
れる。
410Lは最低であった。このことは、炭素成分の存在が前
述の転位の固着に大きな効果をもたらしていると考えら
れる。
つぎに、焼入・焼戻ししたSUS 420J2、焼なまししたS
US 420J2および焼なましした黄銅(C 2600)の3種類の
金属を用いて製作した振動体を使った超音波モータの特
性を調べた。該モータの大きさは、外径77mm、内径67mm
である。
US 420J2および焼なましした黄銅(C 2600)の3種類の
金属を用いて製作した振動体を使った超音波モータの特
性を調べた。該モータの大きさは、外径77mm、内径67mm
である。
なおそれら3種類の金属の熱膨張係数は、順に、10×
10-6deg-1、10×10-6deg-1、19×10-6deg-1である。
10-6deg-1、10×10-6deg-1、19×10-6deg-1である。
そのモータの主要部分の断面図を第6図に示す。
このモータの8波の進行波を発生するタイプのもの
で、主に昇圧のため、圧電素子と直列に接続されている
コイルは1.5mHで、コイル前の電圧は29Vp-pである。ま
た駆動周波数は34kHz前後てあった。
で、主に昇圧のため、圧電素子と直列に接続されている
コイルは1.5mHで、コイル前の電圧は29Vp-pである。ま
た駆動周波数は34kHz前後てあった。
以上、3種類の振動体を使った超音波モータのトルク
−回転数および入力測定の結果、第2表のとおりの数値
が得られた。
−回転数および入力測定の結果、第2表のとおりの数値
が得られた。
それによると、熱膨張係数が使用した圧電素子(8.3
×10-6deg-1)とほぼ近い熱膨張係数を示すマルテンサ
イト系ステンレス鋼製振動体を使った超音波モータで
は、とくに、低温の効率と起動トルクが黄銅製振動体の
超音波モータに比べて著しく優れていた。さらに、室
温、高温においても、マルテンサイト系ステンレス鋼製
振動体の超音波モータは黄銅製のものに比べて、効率の
点で優れ、とくに、焼入・焼戻ししたマルテンサイト系
ステンレス鋼製振動体の超音波モータでは、Q値の高い
効果が明瞭に表われ、各温度で、6〜8%の高い効率が
得られた。
×10-6deg-1)とほぼ近い熱膨張係数を示すマルテンサ
イト系ステンレス鋼製振動体を使った超音波モータで
は、とくに、低温の効率と起動トルクが黄銅製振動体の
超音波モータに比べて著しく優れていた。さらに、室
温、高温においても、マルテンサイト系ステンレス鋼製
振動体の超音波モータは黄銅製のものに比べて、効率の
点で優れ、とくに、焼入・焼戻ししたマルテンサイト系
ステンレス鋼製振動体の超音波モータでは、Q値の高い
効果が明瞭に表われ、各温度で、6〜8%の高い効率が
得られた。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば振動体が成分組
成炭素0.26〜1.20%、クロム12〜18%を主要添加成分と
するマルテンサイト系ステンレス鋼を熱処理したものか
らなるので、該振動体の熱膨張係数が圧電素子のそれと
ほぼ同じであり、したがって、温度変化があっても、振
動体と接触体の接触が良好であって、常に駆動効率の高
いものとなり、かつ、機械的品質係数も大きいので、振
動波駆動装置の効率が向上する。
成炭素0.26〜1.20%、クロム12〜18%を主要添加成分と
するマルテンサイト系ステンレス鋼を熱処理したものか
らなるので、該振動体の熱膨張係数が圧電素子のそれと
ほぼ同じであり、したがって、温度変化があっても、振
動体と接触体の接触が良好であって、常に駆動効率の高
いものとなり、かつ、機械的品質係数も大きいので、振
動波駆動装置の効率が向上する。
第1図は本発明を実施するのに前以って予備実験を行な
った金属試片の説明図、第2図は同じく圧電セラミック
試片の説明図、第3図は同じく圧電振動試片の説明図、
第4図は該振動試片の試験方法の説明図、第5図は機械
的品質係数を求める式についての説明図、第6図は実験
を行なった超音波モータの主要部分の断面図、第7図は
一般の超音波モータを示した一部断面図、第8図は第7
図の圧電素子と振動体の関係を示した説明図、第9図
(a),(b),(c),(d)は同じく波の進行状態
相についての説明図、第10図は同じく振動体と移動体の
接触不良についての説明図、第11図は同じく接触良好に
ついての説明図である。 1……圧電素子、2……振動体 3……移動体、4……フェルト 22……金属試片 23……圧電セラミック試片
った金属試片の説明図、第2図は同じく圧電セラミック
試片の説明図、第3図は同じく圧電振動試片の説明図、
第4図は該振動試片の試験方法の説明図、第5図は機械
的品質係数を求める式についての説明図、第6図は実験
を行なった超音波モータの主要部分の断面図、第7図は
一般の超音波モータを示した一部断面図、第8図は第7
図の圧電素子と振動体の関係を示した説明図、第9図
(a),(b),(c),(d)は同じく波の進行状態
相についての説明図、第10図は同じく振動体と移動体の
接触不良についての説明図、第11図は同じく接触良好に
ついての説明図である。 1……圧電素子、2……振動体 3……移動体、4……フェルト 22……金属試片 23……圧電セラミック試片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中居 靖行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 白崎 隆之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭49−59588(JP,A) 特開 昭62−281772(JP,A) 特開 昭62−225184(JP,A) 特開 昭62−211319(JP,A) 実開 昭62−195392(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】圧電セラミックに周波電圧を印加し、該圧
電セラミックと接した振動体に振動波を発生させ、該振
動波によって該振動体と接触する接触体を相対的に駆動
する振動波駆動装置において、 前記振動体として成分組成炭素0.26〜1.20%、クロム12
〜18%を主要添加成分とするマルテンサイト系ステンレ
ス鋼を熱処理したものを用いたことを特徴とする振動波
駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63030632A JP2933311B2 (ja) | 1988-02-12 | 1988-02-12 | 振動波駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63030632A JP2933311B2 (ja) | 1988-02-12 | 1988-02-12 | 振動波駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01206882A JPH01206882A (ja) | 1989-08-21 |
JP2933311B2 true JP2933311B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=12309221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63030632A Expired - Lifetime JP2933311B2 (ja) | 1988-02-12 | 1988-02-12 | 振動波駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2933311B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006030940A1 (ja) * | 2004-09-13 | 2006-03-23 | Denso Corporation | 圧電センサ |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210328131A1 (en) * | 2020-04-20 | 2021-10-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing piezoelectric ceramics, piezoelectric ceramics, piezoelectric element, ultrasonic motor, optical apparatus, dust removing device, image pickup apparatus, ultrasonic probe, ultrasonic diagnostic apparatus, and electronic apparatus |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5220117B2 (ja) * | 1972-10-04 | 1977-06-01 | ||
JPH055838Y2 (ja) * | 1986-05-29 | 1993-02-16 |
-
1988
- 1988-02-12 JP JP63030632A patent/JP2933311B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006030940A1 (ja) * | 2004-09-13 | 2006-03-23 | Denso Corporation | 圧電センサ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01206882A (ja) | 1989-08-21 |
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