JP2932885B2 - 磁気ディスク装置 - Google Patents
磁気ディスク装置Info
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- JP2932885B2 JP2932885B2 JP4774693A JP4774693A JP2932885B2 JP 2932885 B2 JP2932885 B2 JP 2932885B2 JP 4774693 A JP4774693 A JP 4774693A JP 4774693 A JP4774693 A JP 4774693A JP 2932885 B2 JP2932885 B2 JP 2932885B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置に係
り、特にロータリー形アクチュエータ方式の磁気ディス
ク装置における磁気ヘッドのリトラクト方式に関する。
り、特にロータリー形アクチュエータ方式の磁気ディス
ク装置における磁気ヘッドのリトラクト方式に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置における磁気記録円板
の回転が停止した時に、磁気ヘッドを磁気記録円板上の
データを記録しない部分、すなわち、シッピング領域に
移動させ、その位置に固定させるための種々の方法が、
従来から提案されている。通常、磁気記録円板が回転
し、磁気ヘッドがデータのリード/ライトを行なってい
る時には、回転による空気流のために磁気ヘッドは磁気
記録円板とは接触しておらず、わずかに浮上している。
しかし、その回転が停止すると空気流も停止するので、
磁気ヘッドと磁気記録円板が接触することになる。この
接触がデータエリアでおきた場合、記録されているデー
タを破壊する恐れがある。それ故、磁気記録円板の回転
が停止したときには、磁気ヘッドはシッピング領域に移
動を完了し、その位置に固定すること(即ちリトラクト
動作)の必要が生じる。
の回転が停止した時に、磁気ヘッドを磁気記録円板上の
データを記録しない部分、すなわち、シッピング領域に
移動させ、その位置に固定させるための種々の方法が、
従来から提案されている。通常、磁気記録円板が回転
し、磁気ヘッドがデータのリード/ライトを行なってい
る時には、回転による空気流のために磁気ヘッドは磁気
記録円板とは接触しておらず、わずかに浮上している。
しかし、その回転が停止すると空気流も停止するので、
磁気ヘッドと磁気記録円板が接触することになる。この
接触がデータエリアでおきた場合、記録されているデー
タを破壊する恐れがある。それ故、磁気記録円板の回転
が停止したときには、磁気ヘッドはシッピング領域に移
動を完了し、その位置に固定すること(即ちリトラクト
動作)の必要が生じる。
【0003】これに関する従来技術として例えば、特開
昭61−269275号公報や、特開平3−86982
号公報に記載されているように、スプリングバネや板バ
ネの張力によってアクチュエータに一方向の力をあた
え、これにより磁気ヘッドを磁気記録円板の所定位置に
移動させるものがある。また、シッピング領域における
固定のみの従来技術として、特開昭62−245579
号公報に記載されているように、シッピング領域にて専
用のマグネットでアクチュエータを吸着固定するものが
ある。さらに、特開平2-214076号公報に記載さ
れているように、磁性体とVCMの漏洩磁束の引力に加
えて、フレキシブルプリント配線板(FPC)の反力
や、スピンドルモータの慣性回転により生ずる起電力で
VCMに電流を流し、磁力による力を用いるものがあ
る。
昭61−269275号公報や、特開平3−86982
号公報に記載されているように、スプリングバネや板バ
ネの張力によってアクチュエータに一方向の力をあた
え、これにより磁気ヘッドを磁気記録円板の所定位置に
移動させるものがある。また、シッピング領域における
固定のみの従来技術として、特開昭62−245579
号公報に記載されているように、シッピング領域にて専
用のマグネットでアクチュエータを吸着固定するものが
ある。さらに、特開平2-214076号公報に記載さ
れているように、磁性体とVCMの漏洩磁束の引力に加
えて、フレキシブルプリント配線板(FPC)の反力
や、スピンドルモータの慣性回転により生ずる起電力で
VCMに電流を流し、磁力による力を用いるものがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術、例え
ばスプリングバネによって磁気ヘッドを所定位置へ移動
させる技術によれば、小型磁気ディスク装置の中の狭い
設置スペースにさらにスプリングバネを取り付けるとい
うわずらわしさがあり、部品数が増加する。さらにスプ
リングバネの疎密波振動により、スプリングバネ本体か
ら材料粉やメッキ粉等の多数のゴミが発生し、そのゴミ
が磁気ヘッドの浮上隙間に入り、ヘッドクラッシュの原
因になる。また、バネの疎密波振動によりキャリッジが
共振し、更にはキャリッジの振動によりバネが破断し、
破断したバネが原因でキャリッジのアクセスが不可能に
なるという問題がある。
ばスプリングバネによって磁気ヘッドを所定位置へ移動
させる技術によれば、小型磁気ディスク装置の中の狭い
設置スペースにさらにスプリングバネを取り付けるとい
うわずらわしさがあり、部品数が増加する。さらにスプ
リングバネの疎密波振動により、スプリングバネ本体か
ら材料粉やメッキ粉等の多数のゴミが発生し、そのゴミ
が磁気ヘッドの浮上隙間に入り、ヘッドクラッシュの原
因になる。また、バネの疎密波振動によりキャリッジが
共振し、更にはキャリッジの振動によりバネが破断し、
破断したバネが原因でキャリッジのアクセスが不可能に
なるという問題がある。
【0005】また、板バネを用いた技術によれば、疎密
波振動の問題は解決されるが、部品数削減の面では不十
分である。また、板バネを繰り返し屈曲させるために屈
曲部に疲労が生じ、これが原因で板バネが破損する危険
性がある。さらに、屈曲疲労の問題は板バネの寿命の問
題であるため、まだ屈曲回数の少ない通常のライン検査
時では発見せず、製品を顧客へ納入後、将来的に発生す
る恐れがある。
波振動の問題は解決されるが、部品数削減の面では不十
分である。また、板バネを繰り返し屈曲させるために屈
曲部に疲労が生じ、これが原因で板バネが破損する危険
性がある。さらに、屈曲疲労の問題は板バネの寿命の問
題であるため、まだ屈曲回数の少ない通常のライン検査
時では発見せず、製品を顧客へ納入後、将来的に発生す
る恐れがある。
【0006】また、シッピング領域にて専用のマグネッ
トでアクチュエータを吸着固定する技術は、アクチュエ
ータがこの領域に移動した後の固定手段のみ提供するも
のであり、磁気ヘッドの全移動領域にて磁気記録円板の
所定位置に自動的に移動させることは不可能である。ま
た設置スペースや部品数の面でも問題が残るほか、さら
に専用マグネットは酸化や衝撃等によって磁性粉を発塵
しやすく、また発塵した磁性粉が磁気ディスクに付着す
るとヘッドクラッシュしない場合であっても磁気ディス
クのデータがその磁性によって完全に破壊されるという
問題がある。さらにはボイスコイルモータマグネットの
強力な漏洩磁束によって専用マグネットの磁気極性や磁
力が変化し、変化前に吸着固定が可能であった領域にア
クチュエータが存在した場合でも吸着固定が不可能にな
ったり、あるいは逆に固定力が必要以上に強くなってア
クチュエータが所定のアクセス力では吸着固定領域から
脱出不可能になる恐れがある。
トでアクチュエータを吸着固定する技術は、アクチュエ
ータがこの領域に移動した後の固定手段のみ提供するも
のであり、磁気ヘッドの全移動領域にて磁気記録円板の
所定位置に自動的に移動させることは不可能である。ま
た設置スペースや部品数の面でも問題が残るほか、さら
に専用マグネットは酸化や衝撃等によって磁性粉を発塵
しやすく、また発塵した磁性粉が磁気ディスクに付着す
るとヘッドクラッシュしない場合であっても磁気ディス
クのデータがその磁性によって完全に破壊されるという
問題がある。さらにはボイスコイルモータマグネットの
強力な漏洩磁束によって専用マグネットの磁気極性や磁
力が変化し、変化前に吸着固定が可能であった領域にア
クチュエータが存在した場合でも吸着固定が不可能にな
ったり、あるいは逆に固定力が必要以上に強くなってア
クチュエータが所定のアクセス力では吸着固定領域から
脱出不可能になる恐れがある。
【0007】また、FPCの反力や、モータの慣性回転
に起因する逆起電力をVCMコイルに印加することを併
用する技術では、FPCの配置や、それに搭載する部品
の位置等に制約が残る。さらに、逆起電力を印加するた
めの回路と、この回路を利用するための切り替えスイッ
チが必要であり、部品点数の増加が避けられず、ひいて
は、磁気ディスク装置の小型化が達成し得ない。
に起因する逆起電力をVCMコイルに印加することを併
用する技術では、FPCの配置や、それに搭載する部品
の位置等に制約が残る。さらに、逆起電力を印加するた
めの回路と、この回路を利用するための切り替えスイッ
チが必要であり、部品点数の増加が避けられず、ひいて
は、磁気ディスク装置の小型化が達成し得ない。
【0008】本発明の目的は、前記従来技術による不具
合を除去することであり、安価かつ極小さな設置スペー
スで、高信頼性のリトラクト構造を備えた磁気ディスク
装置を提供することにある。
合を除去することであり、安価かつ極小さな設置スペー
スで、高信頼性のリトラクト構造を備えた磁気ディスク
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明による磁気ディスク装置は、ボイスコイルモー
タのコイル保持部(ボビン)に磁気ヘッドのリトラクト
用の磁性体を設けたことを第1の特徴とする。
に本発明による磁気ディスク装置は、ボイスコイルモー
タのコイル保持部(ボビン)に磁気ヘッドのリトラクト
用の磁性体を設けたことを第1の特徴とする。
【0010】また第1の特徴の磁気ディスク装置におい
て、ボイスコイルモータの永久磁石は、磁性体近傍にコ
イルに対向する面と垂直な平面を有し、その平面を通過
する垂線と、磁性体の中心位置とキャリッジの回転軸と
を結ぶ直線とが、磁気ヘッドの全移動領域内において一
致しないか、または1ヶ所の位置のみにて一致するよう
に設けたことを第2の特徴とする。
て、ボイスコイルモータの永久磁石は、磁性体近傍にコ
イルに対向する面と垂直な平面を有し、その平面を通過
する垂線と、磁性体の中心位置とキャリッジの回転軸と
を結ぶ直線とが、磁気ヘッドの全移動領域内において一
致しないか、または1ヶ所の位置のみにて一致するよう
に設けたことを第2の特徴とする。
【0011】また第1、及び第2の特徴の磁気ディスク
装置において、磁性体は、磁気ディスクの停止時に磁気
ヘッドが磁気記録円板の内周方向に向かうように設けた
ことを第3の特徴とする。
装置において、磁性体は、磁気ディスクの停止時に磁気
ヘッドが磁気記録円板の内周方向に向かうように設けた
ことを第3の特徴とする。
【0012】また第3の特徴の磁気ディスク装置におい
て、磁性体の中心位置は、ボイスコイルモータの永久磁
石の、コイルに対向する面と垂直な平面を通過する垂線
でかつ磁性体の中心位置からおよそ永久磁石の中心方向
を狙って向かうベクトルが、キャリッジの回転軸に対し
て負の回転モーメントを持つように設けられ、さらに磁
気ヘッドはキャリッジの回転軸に対して負の回転によっ
て磁気記録円板の内周方向に向かうように設けたことを
第4の特徴とする。
て、磁性体の中心位置は、ボイスコイルモータの永久磁
石の、コイルに対向する面と垂直な平面を通過する垂線
でかつ磁性体の中心位置からおよそ永久磁石の中心方向
を狙って向かうベクトルが、キャリッジの回転軸に対し
て負の回転モーメントを持つように設けられ、さらに磁
気ヘッドはキャリッジの回転軸に対して負の回転によっ
て磁気記録円板の内周方向に向かうように設けたことを
第4の特徴とする。
【0013】また第3の特徴の磁気ディスク装置におい
て、磁性体の中心位置は、ボイスコイルモータの永久磁
石の、コイルに対向する面と垂直な平面を通過する垂線
でかつ磁性体の中心位置からおよそ永久磁石の中心方向
を狙って向かうベクトルが、キャリッジの回転軸に対し
て正の回転モーメントを持つように設けられ、さらに磁
気ヘッドはキャリッジの回転軸に対して正の回転によっ
て磁気記録円板の内周方向に向かうように設けたことを
第5の特徴とする。
て、磁性体の中心位置は、ボイスコイルモータの永久磁
石の、コイルに対向する面と垂直な平面を通過する垂線
でかつ磁性体の中心位置からおよそ永久磁石の中心方向
を狙って向かうベクトルが、キャリッジの回転軸に対し
て正の回転モーメントを持つように設けられ、さらに磁
気ヘッドはキャリッジの回転軸に対して正の回転によっ
て磁気記録円板の内周方向に向かうように設けたことを
第5の特徴とする。
【0014】
【作用】前記第1の特徴による磁気ディスク装置は、そ
のボビンが非磁性体であり、さらにそのボビンの一部に
磁性体の部分を設けている。このことから、ボビンの磁
性体の部分のみがボイスコイルモータの永久磁石の漏洩
磁束によって吸引され、その吸引力が磁気ヘッドを所定
位置へ移動させるための回転モーメントに変換される。
また単純な構造で、専用マグネットも用いていないた
め、部品点数は少なく安価になり、さらに信頼性は高
い。また磁性体は、ボイスコイルモータのエアギャップ
間の高さ位置に設けることができるため、より小さな設
置スペースでリトラクト構造を備えることができる。
のボビンが非磁性体であり、さらにそのボビンの一部に
磁性体の部分を設けている。このことから、ボビンの磁
性体の部分のみがボイスコイルモータの永久磁石の漏洩
磁束によって吸引され、その吸引力が磁気ヘッドを所定
位置へ移動させるための回転モーメントに変換される。
また単純な構造で、専用マグネットも用いていないた
め、部品点数は少なく安価になり、さらに信頼性は高
い。また磁性体は、ボイスコイルモータのエアギャップ
間の高さ位置に設けることができるため、より小さな設
置スペースでリトラクト構造を備えることができる。
【0015】また、第2の特徴による磁気ディスク装置
は、ボイスコイルモータの永久磁石が、磁性体近傍にコ
イルに対向する面と垂直な平面を有し、その平面を通過
する垂線と、磁性体の中心位置とキャリッジの回転軸と
を結ぶ直線とが、磁気ヘッドの全移動領域内において一
致しないか、または1ヶ所の位置のみにて一致するよう
に設けたことにより、ホビンの磁性体の部分に働く、ボ
イスコイルモータの永久磁石の漏洩磁束による吸引力
は、磁気ヘッドの全ての移動領域内、または必要移動領
域内にて、磁気ヘッドを所定位置へ移動させるための回
転モーメントに変換される。
は、ボイスコイルモータの永久磁石が、磁性体近傍にコ
イルに対向する面と垂直な平面を有し、その平面を通過
する垂線と、磁性体の中心位置とキャリッジの回転軸と
を結ぶ直線とが、磁気ヘッドの全移動領域内において一
致しないか、または1ヶ所の位置のみにて一致するよう
に設けたことにより、ホビンの磁性体の部分に働く、ボ
イスコイルモータの永久磁石の漏洩磁束による吸引力
は、磁気ヘッドの全ての移動領域内、または必要移動領
域内にて、磁気ヘッドを所定位置へ移動させるための回
転モーメントに変換される。
【0016】また、第3の特徴による磁気ディスク装置
は、磁性体が、磁気ディスクの停止時に磁気ヘッドが磁
気記録円板の内周方向に向かうように設けたことによ
り、変換された回転モーメントによって磁気ヘッドは磁
気ディスクの内周に設けられたシッピング領域に移動さ
れる。
は、磁性体が、磁気ディスクの停止時に磁気ヘッドが磁
気記録円板の内周方向に向かうように設けたことによ
り、変換された回転モーメントによって磁気ヘッドは磁
気ディスクの内周に設けられたシッピング領域に移動さ
れる。
【0017】また、第4特徴による磁気ディスク装置
は、磁性体の中心位置が、ボイスコイルモータの永久磁
石のコイルに対向する面と垂直な平面を通過する垂線で
かつ磁性体の中心位置からおよそ永久磁石の中心方向を
狙って向かうベクトルが、キャリッジの回転軸に対して
負の回転モーメントを持つように設けられ、さらに磁気
ヘッドはキャリッジの回転軸に対して負の回転によって
磁気記録円板の内周方向に向かうように設けたことによ
り、磁気ヘッドに働く回転モーメントの方向は、磁気ヘ
ッドが磁気ディスクの内周移動する方向になる。
は、磁性体の中心位置が、ボイスコイルモータの永久磁
石のコイルに対向する面と垂直な平面を通過する垂線で
かつ磁性体の中心位置からおよそ永久磁石の中心方向を
狙って向かうベクトルが、キャリッジの回転軸に対して
負の回転モーメントを持つように設けられ、さらに磁気
ヘッドはキャリッジの回転軸に対して負の回転によって
磁気記録円板の内周方向に向かうように設けたことによ
り、磁気ヘッドに働く回転モーメントの方向は、磁気ヘ
ッドが磁気ディスクの内周移動する方向になる。
【0018】また、第5の特徴による磁気ディスク装置
は、磁性体の中心位置が、ボイスコイルモータの永久磁
石のコイルに対向する面と垂直な平面を通過する垂線で
かつ磁性体の中心位置からおよそ永久磁石の中心方向を
狙って向かうベクトルが、キャリッジの回転軸に対して
正の回転モーメントを持つように設けられ、さらに磁気
ヘッドはキャリッジの回転軸に対して正の回転によって
磁気記録円板の内周方向に向かうように設けたことによ
り、磁気ヘッドに働く回転モーメントの方向は、磁気ヘ
ッドが磁気ディスクの内周移動する方向になる。
は、磁性体の中心位置が、ボイスコイルモータの永久磁
石のコイルに対向する面と垂直な平面を通過する垂線で
かつ磁性体の中心位置からおよそ永久磁石の中心方向を
狙って向かうベクトルが、キャリッジの回転軸に対して
正の回転モーメントを持つように設けられ、さらに磁気
ヘッドはキャリッジの回転軸に対して正の回転によって
磁気記録円板の内周方向に向かうように設けたことによ
り、磁気ヘッドに働く回転モーメントの方向は、磁気ヘ
ッドが磁気ディスクの内周移動する方向になる。
【0019】
【実施例】以下、本発明による磁気ディスク装置の一実
施例を図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施例
の磁気ディスク装置のキャリッジ部の詳細図である。図
2は、本実施例による磁気ディスク装置のヘッド.ディ
スク.アッセンブリー(以下HDAと略す)の内部構造
を説明するための平面図及び側面図である。図1及び図
2において、本発明による磁気ディスク装置の機構的本
体を構成するHDAは、データを磁気的に記録するため
の磁気記録円板1、これを一定速度で回転させるスピン
ドルモータ2、磁気記録円板1に対しデータのリード/
ライトを行なう磁気ヘッド3、磁気ヘッド3を支持し、
ピボットベアリング4の回転軸を中心に回転可能なキャ
リッジ5、キャリッジ5を回転駆動し、磁気ヘッド3を
データのリード/ライトのために磁気記録円板1に位置
決めするボイスコイルモータ(以下VCMと略す)6、
磁気ヘッド3からの信号を回路部へ転送するFPC7及
びこれらを搭載するためのベース8等を主に構成されて
いる。キャリッジ5は、磁気ヘッド3を支持するロード
スプリング20(図1)とヘッドアーム10とボビン1
3を含み、ボビン13と複数のヘッドアーム10がネジ
11によって回転軸4に固定され、キャリッジ5が形成
される。ボビン13は、ボイスコイルモータを形成する
コイル14を固定するもので、好ましくはプラスチック
等の非磁性材料で形成する。ボビン13の一部には、磁
気ヘッドをリトラクトさせるための磁性体12を設け
る。コイル14に対向する面、すなわち図1の紙面方向
に永久磁石15a、15bが配置され、ヨーク16a、
16b(図2)とともにVCM6の磁気回路を構成す
る。
施例を図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施例
の磁気ディスク装置のキャリッジ部の詳細図である。図
2は、本実施例による磁気ディスク装置のヘッド.ディ
スク.アッセンブリー(以下HDAと略す)の内部構造
を説明するための平面図及び側面図である。図1及び図
2において、本発明による磁気ディスク装置の機構的本
体を構成するHDAは、データを磁気的に記録するため
の磁気記録円板1、これを一定速度で回転させるスピン
ドルモータ2、磁気記録円板1に対しデータのリード/
ライトを行なう磁気ヘッド3、磁気ヘッド3を支持し、
ピボットベアリング4の回転軸を中心に回転可能なキャ
リッジ5、キャリッジ5を回転駆動し、磁気ヘッド3を
データのリード/ライトのために磁気記録円板1に位置
決めするボイスコイルモータ(以下VCMと略す)6、
磁気ヘッド3からの信号を回路部へ転送するFPC7及
びこれらを搭載するためのベース8等を主に構成されて
いる。キャリッジ5は、磁気ヘッド3を支持するロード
スプリング20(図1)とヘッドアーム10とボビン1
3を含み、ボビン13と複数のヘッドアーム10がネジ
11によって回転軸4に固定され、キャリッジ5が形成
される。ボビン13は、ボイスコイルモータを形成する
コイル14を固定するもので、好ましくはプラスチック
等の非磁性材料で形成する。ボビン13の一部には、磁
気ヘッドをリトラクトさせるための磁性体12を設け
る。コイル14に対向する面、すなわち図1の紙面方向
に永久磁石15a、15bが配置され、ヨーク16a、
16b(図2)とともにVCM6の磁気回路を構成す
る。
【0020】ここで、磁性体には、強磁性体のみなら
ず、反磁性体も含まれる。多少、高価であっても、ディ
スク装置を小型化するために、磁性体配置の制約を緩和
させることが必要な場合があるからである。強磁性体や
反強磁性体以外の物質は、磁化の程度がずっと小さく、
多かれ少なかれ皆多少の磁性を有する。それらのうち、
外部磁場をかけたとき、その方向に正磁荷、反対側に負
磁荷が現れるものを常磁性体とよぶ。逆に、外部磁場の
方向に負磁荷、反対側に正磁荷が現れるものを反磁性体
とよぶ。ここでは、これらの強磁性体及び反強磁性体以
外の物質を、非磁性体と呼ぶことにする。
ず、反磁性体も含まれる。多少、高価であっても、ディ
スク装置を小型化するために、磁性体配置の制約を緩和
させることが必要な場合があるからである。強磁性体や
反強磁性体以外の物質は、磁化の程度がずっと小さく、
多かれ少なかれ皆多少の磁性を有する。それらのうち、
外部磁場をかけたとき、その方向に正磁荷、反対側に負
磁荷が現れるものを常磁性体とよぶ。逆に、外部磁場の
方向に負磁荷、反対側に正磁荷が現れるものを反磁性体
とよぶ。ここでは、これらの強磁性体及び反強磁性体以
外の物質を、非磁性体と呼ぶことにする。
【0021】主な強磁性体、反強磁性体及び永久磁石材
料を次に示す。 強磁性体:CoPt、コバルトフェライト(CoFe2
O4)、CrO2、CrTe、アルミニウムホイスラー
合金(Cu2MnAl)、Fe3Al、Fe3C、Fe
Co、マグネタイト(Fe3O4)、FeNi3、Mn
4N、Mn2Sb、ニッケルフェライト(NiFe2O
4)、Ni3Mn、イットリウム鉄ガーネット(Y3F
e5O12) 反強磁性体:CoO、Cr2O3、CrSb、Cr、α
Fe2O3、MnTe、NiO 永久磁石材料:炭素鋼、タングステン鋼、KS鋼(以
上、焼入硬化磁石)、Alnico 5、Cunife
1(以上、析出硬化磁石)、希土類コバルト磁石(S
mCo5 ; 磁場成型磁石)、OP磁石(Co0.7
5Fe2.25O4)、Ferroxdure 2(B
aFe12O19)(以上、酸化物磁石)。
料を次に示す。 強磁性体:CoPt、コバルトフェライト(CoFe2
O4)、CrO2、CrTe、アルミニウムホイスラー
合金(Cu2MnAl)、Fe3Al、Fe3C、Fe
Co、マグネタイト(Fe3O4)、FeNi3、Mn
4N、Mn2Sb、ニッケルフェライト(NiFe2O
4)、Ni3Mn、イットリウム鉄ガーネット(Y3F
e5O12) 反強磁性体:CoO、Cr2O3、CrSb、Cr、α
Fe2O3、MnTe、NiO 永久磁石材料:炭素鋼、タングステン鋼、KS鋼(以
上、焼入硬化磁石)、Alnico 5、Cunife
1(以上、析出硬化磁石)、希土類コバルト磁石(S
mCo5 ; 磁場成型磁石)、OP磁石(Co0.7
5Fe2.25O4)、Ferroxdure 2(B
aFe12O19)(以上、酸化物磁石)。
【0022】また、本実施例では、強磁性体を用いたと
きの力の作用する方向を説明しているが、反強磁性体を
用いたときは、力の向きが逆になることは言うまでもな
い。更に、磁性体の代わりに磁石を用いることもできる
が、この場合には、磁石がVCMの強力な漏洩磁束によ
り磁性体とみなし得るまでにその磁力を失うまで、リト
ラクト動作が安定しない。
きの力の作用する方向を説明しているが、反強磁性体を
用いたときは、力の向きが逆になることは言うまでもな
い。更に、磁性体の代わりに磁石を用いることもできる
が、この場合には、磁石がVCMの強力な漏洩磁束によ
り磁性体とみなし得るまでにその磁力を失うまで、リト
ラクト動作が安定しない。
【0023】本実施例による磁気ディスク装置におい
て、VCM6の永久磁石15a、15bと、コイル14
をはさんだ反対側のヨーク16bとの間、いわゆるVC
Mギャップ間には平面図で見て垂直方向(回転軸4の軸
方向)に磁束が発生しており、この磁束の磁束密度を等
高線501(図3)で示す。磁束密度等高線501は、
永久磁石15a、または15bの外形にほぼ沿った同心
円上(より正確には同心台形上)になり、磁束密度は永久
磁石の外縁とほぼ平行に、磁束密度の中心方向に行くほ
ど密度が高くなる。ここで、この付近に平面方向(回転
軸4と垂直方向)にのみ自由度を持つ磁性体を置いた場
合、磁性体は、磁束密度等高線(つまり永久磁石の外
縁)に対して垂直方向、即ち回転軸と垂直方向に力が働
き、磁束密度の最も高い箇所、すなわち永久磁石の中心
方向に運ばれる。
て、VCM6の永久磁石15a、15bと、コイル14
をはさんだ反対側のヨーク16bとの間、いわゆるVC
Mギャップ間には平面図で見て垂直方向(回転軸4の軸
方向)に磁束が発生しており、この磁束の磁束密度を等
高線501(図3)で示す。磁束密度等高線501は、
永久磁石15a、または15bの外形にほぼ沿った同心
円上(より正確には同心台形上)になり、磁束密度は永久
磁石の外縁とほぼ平行に、磁束密度の中心方向に行くほ
ど密度が高くなる。ここで、この付近に平面方向(回転
軸4と垂直方向)にのみ自由度を持つ磁性体を置いた場
合、磁性体は、磁束密度等高線(つまり永久磁石の外
縁)に対して垂直方向、即ち回転軸と垂直方向に力が働
き、磁束密度の最も高い箇所、すなわち永久磁石の中心
方向に運ばれる。
【0024】以上を踏まえ、図3を用いてさらに説明す
る。磁性体12(図1)をピボットベアリング4の回転軸
4a(図3)を中心に回転する1自由度を持つ位置に置い
た場合、磁性体12は磁束密度等高線501に対して垂
直方向(永久磁石の外縁15b に対して垂直方向)に
力が働く。例えば磁性体12bの位置では力Fbが働
き、ピボットベアリング4の回転軸4aに対して、反時
計回りの回転モーメントMbが発生する。すなわち磁性
体12bはピボットベアリング4の回転軸4aを中心に
反時計回りに移動する。また、磁性体12cの位置にお
いても力Fcが働き、ピボットベアリング4の回転軸4
aに対して、反時計回りの回転モーメントMcが発生
し、磁性体12cはピボットベアリング4の回転軸4a
を中心に反時計回りに移動する。しかし、磁性体12a
の位置では力Faは発生するが、力Faの向きがピボッ
トベアリング4の回転軸4aに向かっているため、その
反力とつり合い、回転モーメントは発生しない。ちなわ
ち磁性体12aはその位置に固定される。さらに磁性体
12dの位置では力Fdが働き、ピボットベアリング4
の回転軸4aに対して、時計回りの回転モーメントMd
が発生する。すなわち磁性体12dは逆にピボットベア
リング4の回転軸4aを中心に時計回りに移動すること
になる。
る。磁性体12(図1)をピボットベアリング4の回転軸
4a(図3)を中心に回転する1自由度を持つ位置に置い
た場合、磁性体12は磁束密度等高線501に対して垂
直方向(永久磁石の外縁15b に対して垂直方向)に
力が働く。例えば磁性体12bの位置では力Fbが働
き、ピボットベアリング4の回転軸4aに対して、反時
計回りの回転モーメントMbが発生する。すなわち磁性
体12bはピボットベアリング4の回転軸4aを中心に
反時計回りに移動する。また、磁性体12cの位置にお
いても力Fcが働き、ピボットベアリング4の回転軸4
aに対して、反時計回りの回転モーメントMcが発生
し、磁性体12cはピボットベアリング4の回転軸4a
を中心に反時計回りに移動する。しかし、磁性体12a
の位置では力Faは発生するが、力Faの向きがピボッ
トベアリング4の回転軸4aに向かっているため、その
反力とつり合い、回転モーメントは発生しない。ちなわ
ち磁性体12aはその位置に固定される。さらに磁性体
12dの位置では力Fdが働き、ピボットベアリング4
の回転軸4aに対して、時計回りの回転モーメントMd
が発生する。すなわち磁性体12dは逆にピボットベア
リング4の回転軸4aを中心に時計回りに移動すること
になる。
【0025】一般に磁気ディスク装置の動作時、磁気ヘ
ッド3(図2)は磁気記録円板1のデータエリア内をわず
かに浮上しながらデータのリード/ライトを行なってい
る。磁気ディスク装置の動作が停止すると、磁気ヘッド
3は磁気記録円板1と接触し、摺動しながら停止するこ
とになる。ここで、磁気ヘッド3は磁気ディスク1と接
触した何れの位置にもかかわらず、移動し、最終的に磁
気ディスク1のシッピング領域にて停止させる必要があ
る。よってシッピング領域を除き、全ての磁気ヘッド3
の移動可能領域でシッピング領域(本実施例では磁気デ
ィスク1の最内周位置)方向の回転モーメントが発生す
る位置に磁性体12を設定すれば、磁気ヘッド3は磁気
ディスク1の回転停止の際に常にリトラクトを開始する
ことができる。さらに、リトラクト開始後は永久磁石1
5b(図3)と磁性体12によって作用する力の釣り合う
位置にて静止する。この釣り合う位置を、磁気ヘッド3
が磁気ディスク1のシッピング領域(本実施例では磁気
ディスク1の最内周位置)に位置するように設定すれ
ば、磁気ヘッド3はシッピング領域にて停止することが
できる。また、シッピング領域を含む全ての磁気ヘッド
3の移動可能領域にてシッピング領域方向の回転モーメ
ントが発生する位置に磁性体12を設定し、さらにスト
ッパ(本実施例ではINストッパ17b(図1))を設
けて、磁気ヘッド3がシッピング領域に移動すると、ボ
ビン13がストッパに当ることによって停止する構造で
も磁気ディスク1の回転停止時に常に磁気ヘッド3はリ
トラクトすることができる。
ッド3(図2)は磁気記録円板1のデータエリア内をわず
かに浮上しながらデータのリード/ライトを行なってい
る。磁気ディスク装置の動作が停止すると、磁気ヘッド
3は磁気記録円板1と接触し、摺動しながら停止するこ
とになる。ここで、磁気ヘッド3は磁気ディスク1と接
触した何れの位置にもかかわらず、移動し、最終的に磁
気ディスク1のシッピング領域にて停止させる必要があ
る。よってシッピング領域を除き、全ての磁気ヘッド3
の移動可能領域でシッピング領域(本実施例では磁気デ
ィスク1の最内周位置)方向の回転モーメントが発生す
る位置に磁性体12を設定すれば、磁気ヘッド3は磁気
ディスク1の回転停止の際に常にリトラクトを開始する
ことができる。さらに、リトラクト開始後は永久磁石1
5b(図3)と磁性体12によって作用する力の釣り合う
位置にて静止する。この釣り合う位置を、磁気ヘッド3
が磁気ディスク1のシッピング領域(本実施例では磁気
ディスク1の最内周位置)に位置するように設定すれ
ば、磁気ヘッド3はシッピング領域にて停止することが
できる。また、シッピング領域を含む全ての磁気ヘッド
3の移動可能領域にてシッピング領域方向の回転モーメ
ントが発生する位置に磁性体12を設定し、さらにスト
ッパ(本実施例ではINストッパ17b(図1))を設
けて、磁気ヘッド3がシッピング領域に移動すると、ボ
ビン13がストッパに当ることによって停止する構造で
も磁気ディスク1の回転停止時に常に磁気ヘッド3はリ
トラクトすることができる。
【0026】図1に示す本実施例では、磁気ヘッド3が
最内周にあるとき磁性体12c(図3)の位置、最外周に
るとき磁性体12bの付近に位置するように磁性体12
をボビン13に接着固定する。以上により、磁気ヘッド
3の全移動領域内において、ピボットベアリング4の回
転軸4aに対して、磁性体12に反時計回りの回転モー
メントが発生し、磁気ディスク1の回転停止時には、磁
気ヘッド3は磁気ディスク1の最内周たるシッピング領
域に移動する。また磁気ヘッド3が内周側に移動する
と、キャリッジのボビン13が、INストッパ17b
(図1)に当ることにより、この位置にて磁気ヘッドは安
定して静止させることができる。
最内周にあるとき磁性体12c(図3)の位置、最外周に
るとき磁性体12bの付近に位置するように磁性体12
をボビン13に接着固定する。以上により、磁気ヘッド
3の全移動領域内において、ピボットベアリング4の回
転軸4aに対して、磁性体12に反時計回りの回転モー
メントが発生し、磁気ディスク1の回転停止時には、磁
気ヘッド3は磁気ディスク1の最内周たるシッピング領
域に移動する。また磁気ヘッド3が内周側に移動する
と、キャリッジのボビン13が、INストッパ17b
(図1)に当ることにより、この位置にて磁気ヘッドは安
定して静止させることができる。
【0027】なお、本実施例では最内周位置をシッピン
グ領域としたが、磁性体12の位置を12d付近とする
とともにOUTストッパ17aを用いて最外周付近に静
止させることができることはいうまでもない。
グ領域としたが、磁性体12の位置を12d付近とする
とともにOUTストッパ17aを用いて最外周付近に静
止させることができることはいうまでもない。
【0028】図4は、第2の実施例を示した図である。
図4において、キャリッジ105は磁気ヘッド103を
支持するヘッドアーム、ボビンが一体になっており、さ
らに、磁性体112は、図1の実施例ではVCM6の永
久磁石15a、15bに対しピボットベアリング4の反
対側に位置していたのに対し、図4では、VCM永久磁
石115a、115bに対しピボットベアリング4aの
側に位置する。図5において、磁性体112は、磁気ヘ
ッド103が最外周にあるときに磁性体112aの位
置、ディスク中央にあるときに磁性体112bの位置、
そして最内周にあるときは磁性体112cに位置する。
それぞれの位置において、磁性体112には磁束密度等
高線502(図5)に対して垂直方向(VCM永久磁石の
外縁115a に対して垂直方向)の力、Fa、Fb、
Fcが発生し、さらに、Fa、Fb、Fcはピボットベ
アリングの回転軸104aに対して、反時計回りの回転
モーメントMa、Mb、Mcの分力が発生ことにより、
磁性体112bはピボットベアリングの回転軸4aを中
心に反時計回りに移動する。すなわち、磁気ヘッド10
3は最外周時から最内周時における全移動領域におい
て、磁気ディスク101のシッピング領域に移動する。
図4において、キャリッジ105は磁気ヘッド103を
支持するヘッドアーム、ボビンが一体になっており、さ
らに、磁性体112は、図1の実施例ではVCM6の永
久磁石15a、15bに対しピボットベアリング4の反
対側に位置していたのに対し、図4では、VCM永久磁
石115a、115bに対しピボットベアリング4aの
側に位置する。図5において、磁性体112は、磁気ヘ
ッド103が最外周にあるときに磁性体112aの位
置、ディスク中央にあるときに磁性体112bの位置、
そして最内周にあるときは磁性体112cに位置する。
それぞれの位置において、磁性体112には磁束密度等
高線502(図5)に対して垂直方向(VCM永久磁石の
外縁115a に対して垂直方向)の力、Fa、Fb、
Fcが発生し、さらに、Fa、Fb、Fcはピボットベ
アリングの回転軸104aに対して、反時計回りの回転
モーメントMa、Mb、Mcの分力が発生ことにより、
磁性体112bはピボットベアリングの回転軸4aを中
心に反時計回りに移動する。すなわち、磁気ヘッド10
3は最外周時から最内周時における全移動領域におい
て、磁気ディスク101のシッピング領域に移動する。
【0029】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明による磁気デ
ィスク装置では、ボビンは非磁性体でさらにその一部に
磁性体を設けたことにより、ホビンの磁性体がボイスコ
イルモータの永久磁石の漏洩磁束によって吸引され、そ
の吸引力によって磁気ヘッドを所定位置へ移動させるこ
とができる。
ィスク装置では、ボビンは非磁性体でさらにその一部に
磁性体を設けたことにより、ホビンの磁性体がボイスコ
イルモータの永久磁石の漏洩磁束によって吸引され、そ
の吸引力によって磁気ヘッドを所定位置へ移動させるこ
とができる。
【0030】また単純な構造で、専用マグネットも用い
ていないため、部品点数は少なく安価になり、さらに信
頼性は高い。
ていないため、部品点数は少なく安価になり、さらに信
頼性は高い。
【0031】また磁性体は、ボイスコイルモータのエア
ギャップ間の高さ位置に設けることができるため、より
小さな設置スペースでリトラクト構造を備えることがで
きる。
ギャップ間の高さ位置に設けることができるため、より
小さな設置スペースでリトラクト構造を備えることがで
きる。
【図1】本実施例のキャリッジ回りの詳細図。
【図2】本実施例のHDAの内部構造を説明するための
平面図、及び側面図。
平面図、及び側面図。
【図3】本実施例の原理説明図。
【図4】本実施例のキャリッジ回りの詳細図。
【図5】本実施例の原理説明図。
1,101:磁気ディスク、 3,103:磁気ヘッ
ド、 4a,104a:ピボットベアリングの回転
軸、 5,105:キャリッジ 12,12a,1
2b,12c,12d,112,112a,112b,
112c:磁性体、13:ボビン、 14,114:
コイル、 15a,15b,115a,115b:V
CM永久磁石、 16,116:VCMヨーク
ド、 4a,104a:ピボットベアリングの回転
軸、 5,105:キャリッジ 12,12a,1
2b,12c,12d,112,112a,112b,
112c:磁性体、13:ボビン、 14,114:
コイル、 15a,15b,115a,115b:V
CM永久磁石、 16,116:VCMヨーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石垣 龍哉 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 ストレージシステム事 業部内 (72)発明者 甲斐 健二郎 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 ストレージシステム事 業部内 (72)発明者 伊藤 厚 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 ストレージシステム事 業部内 (56)参考文献 特開 平2−214076(JP,A) 特開 平4−186565(JP,A) 特開 平5−67380(JP,A) 実開 平4−132664(JP,U) 実開 平5−8765(JP,U) 実開 平5−18278(JP,U) 実開 平5−36660(JP,U) 実開 平5−96952(JP,U) 特表 平4−501629(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 21/12 G11B 21/22 G11B 21/02
Claims (5)
- 【請求項1】データを記録する磁気記録円板と、前記磁
気記録円板に対しデータの記録/再生を行う磁気ヘッド
と、前記磁気ヘッドを支持するキャリッジと、前記キャ
リッジに固定されるコイルと、前記コイルに対向して配
置される永久磁石と、前記永久磁石を固定するヨークを
有する磁気ディスク装置であって、前記キャリッジのコ
イル取付部近傍に前記永久磁石と相互に作用して前記キ
ャリッジを所定の位置まで移動させるための磁性体を設
けたものにおいて、 前記永久磁石は前記コイルが移動する方向に沿って直線
状の外縁を有し、 前記磁性体は、前記永久磁石の厚み方向から見た場合に
おいて、前記磁性体と前記直線状の外縁との距離が、前
記コイルの移動に応じて小さくなるように、前記コイル
の近傍に設けられていることを特徴とする磁気ディスク
装置。 - 【請求項2】請求項1の磁気ディスク装置において、前
記永久磁石の厚み方向から見た場合において、前記コイ
ルの移動に応じて、前記磁性体と前記直線状の外縁との
距離が、零となり、更に、前記磁性体が前記永久磁石の
外縁から前記永久磁石の上に移動する磁気ディスク装
置。 - 【請求項3】請求項1の磁気ディスク装置において、 前記コイルは非磁性体のボビンに巻かれており、前記磁
性体は前記ボビンの一部に設けられている磁気ディスク
装置。 - 【請求項4】請求項1、請求項2、又は、請求項3の磁
気ディスク装置において、更に、 前記磁気ディスクの回転が停止する際に、前記磁気ヘッ
ドが磁気記録円板の内周方向又は外周方向に向かうこと
を特徴とする磁気ディスク装置。 - 【請求項5】データを記録する磁気記録円板と、前記磁
気記録円板に対しデータの記録/再生を行う磁気ヘッド
と、前記磁気ヘッドを支持するキャリッジと、前記キャ
リッジに固定されるコイルと、前記コイルに対向して配
置される永久磁石と、前記永久磁石を固定するヨークを
有する磁気ディスク装置であって、前記キャリッジのコ
イル取付部近傍に前記永久磁石と相互に作用して前記キ
ャリッジを所定の位置まで移動させるための磁性体を設
けたものにおいて、 前記永久磁石は前記コイルが移動する方向に沿って直線
状の外縁を有し、 前記コイルは非磁性体のボビンに巻かれ、 前記磁性体は、前記永久磁石の厚み方向から見た場合に
おいて、前記磁性体と前記直線状の外縁との距離が、前
記非磁性体のボビンの一部における、前記コイルの移動
に応じて小さくなるような位置に、又は、小さくなり零
となって更に前記磁性体が前記永久磁石の外縁から前記
永久磁石の上に移動するような位置に設けられ、 前記磁気ディスクの回転が停止する際に、前記磁気ヘッ
ドが磁気記録円板の内周方向又は外周方向に向かうこと
を特徴とする磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4774693A JP2932885B2 (ja) | 1992-03-18 | 1993-03-09 | 磁気ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-61779 | 1992-03-18 | ||
JP6177992 | 1992-03-18 | ||
JP4774693A JP2932885B2 (ja) | 1992-03-18 | 1993-03-09 | 磁気ディスク装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0612803A JPH0612803A (ja) | 1994-01-21 |
JP2932885B2 true JP2932885B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=26387918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4774693A Expired - Fee Related JP2932885B2 (ja) | 1992-03-18 | 1993-03-09 | 磁気ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2932885B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08212737A (ja) * | 1995-02-02 | 1996-08-20 | Fujitsu Ltd | ディスク装置のロータリー型アクチュエータ |
JP2000170212A (ja) | 1998-07-07 | 2000-06-20 | Yutani Heavy Ind Ltd | 作業機械の油圧制御装置 |
JP2008004228A (ja) | 2006-06-26 | 2008-01-10 | Fujitsu Ltd | ディスク装置と磁気回路用磁石 |
-
1993
- 1993-03-09 JP JP4774693A patent/JP2932885B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0612803A (ja) | 1994-01-21 |
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