JP2932382B2 - 自動車走行可能試験装置及び記録媒体 - Google Patents

自動車走行可能試験装置及び記録媒体

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JP2932382B2
JP2932382B2 JP10026332A JP2633298A JP2932382B2 JP 2932382 B2 JP2932382 B2 JP 2932382B2 JP 10026332 A JP10026332 A JP 10026332A JP 2633298 A JP2633298 A JP 2633298A JP 2932382 B2 JP2932382 B2 JP 2932382B2
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謙二 浅田
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/82Elements for improving aerodynamics

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車が所定の
走行可能領域を走行できるかどうかを調べることができ
る自動車走行可能試験装置及び記録媒体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】走行可能領域が、最小旋回半径及び車体
寸法等の運転仕様下で所定の走行可能領域を実際に走行
できるかの試験を、自動車を現場へ持ち込んで、実際に
走行して行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自動車を実際に現場に
持ち込んで、走行させることにより、走行可能か否かを
調べることは大変手間がかかり、また、走行試験では、
最初の走行障害に来ると、それ以上、先へ進めず、それ
より先の走行についてどうかは調べることができなくな
る。
【0004】なお、机上で作図により求めようとする場
合は、自動車の姿勢角込み出発自動車位置から姿勢角込
み到達自動車位置まで一気に自動車軌跡を作図すること
はできず、通常、姿勢角込み出発自動車位置に基づいて
所定距離先の姿勢角込み自動車位置を求め、その姿勢角
込み自動車位置に基づいてさらに所定距離先の姿勢角込
み自動車位置を求める、と言うように、姿勢角込み出発
自動車位置から姿勢角込み到達自動車位置へ向けて所定
の刻みで自動車位置を付け足していくような工程が予想
され、労力上、実際に作図することを困難にしていると
ともに、クロソイド曲線等の曲線を利用したりすること
はない。
【0005】この発明の目的は、上述の問題点を克服で
きる自動車走行可能試験装置及び記録媒体を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の自動車走行可
能試験装置は次の(a)〜(c)を有している。 (a)走行可能領域(10)及び走行不能領域(11)をディス
プレーに表示する領域表示手段 (b)姿勢角込み自動車位置をオペレータにより指示さ
れその姿勢角込み自動車位置において自動車(15)をディ
スプレーに走行可能領域(10)及び走行不能領域(11)の表
示に重ねて表示する自動車位置表示手段 (c)オペレータにより指示された姿勢角込み出発自動
車位置(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)における
自動車(15)の基準点(30)を結ぶクロソイド曲線(31)を設
定するクロソイド曲線設定手段 (d)クロソイド曲線(31)上を基準点(30)が移動したと
してクロソイド曲線(31)に基づいてクロソイド曲線(31)
の両端範囲の自動車軌跡(20)を計算しディスプレーに走
行可能領域(10)及び走行不能領域(11)の表示に重ねて表
示する自動車軌跡表示手段
【0007】領域表示手段がディスプレーに表示する走
行可能領域(10)及び走行不能領域(11)は、オペレータが
作成したものだけでなく、地図データベースから読み出
したもの、あるいは本人又は他人が以前に作成して、記
憶しておいたものも含む。走行可能領域(10)とは、通
常、道路であるが、道路の概念には包含されないよう
な、例えば駐車場、港湾施設域、工場施設域、及びバス
ターミナル等の走行可能領域も含む。自動車軌跡(20)に
は、車体の軌跡に限定されず、車輪、特に旋回方向最内
側及び最外側の車輪の軌跡も含む。車体軌跡は、走行不
能領域(11)上の障害が、所定高さを有し、車体と接触す
る場合の自動車走行状況を調べるのに役立つ。車輪軌跡
は、走行不能領域(11)上の障害が溝等のように、車輪脱
落の原因になる場合の運転状況を調べるのに役立つ。
【0008】姿勢角とは、自動車(15)の向きと定義す
る。なお、クロソイド曲線(31)の設定に使用する姿勢角
込み自動車位置には、姿勢角は要素として含まれるが、
ステアリング角は要素として含まれていない。すなわ
ち、姿勢角込み出発自動車位置(P1)及び姿勢角込み到達
自動車位置(P2)における自動車(15)の基準点(30)を結ぶ
クロソイド曲線(31)は、姿勢角込み出発自動車位置(P1)
及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)における自動車(15)
のステアリング角に関係なく、設定される。そして、こ
のように設定されたクロソイド曲線(31)のクロソイドパ
ラメータ(後述の図10の(2)式等に現れるA)より
クロソイド曲線(31)上の各自動車位置におけるステアリ
ング角が決まることになる。
【0009】運転者は、旋回時では、自動車(15)を等速
で走行させつつ、ステアリングホィールを等速度で回転
操作し、これはクロソイド曲線(31)の性質に一致する。
したがって、実際の旋回走行を適切に模擬した自動車軌
跡(20)を描くことができる。こうして、ディスプレー上
に、走行可能領域(10)及び走行不能領域(11)と共に、適
切な自動車軌跡(20)が表示され、走行可能領域(10)及び
走行不能領域(11)と自動車軌跡(20)とが対照されるの
で、自動車(15)が走行可能か否かを明確に知ることがで
きる。
【0010】この発明の自動車走行可能試験装置は次の
(a)〜(c)を有している。 (a)姿勢角込み自動車位置をオペレータにより指示さ
れその姿勢角込み自動車位置において自動車(15)をディ
スプレーに表示する自動車位置表示手段 (b)オペレータにより指示された姿勢角込み出発自動
車位置(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)における
自動車(15)の基準点(30)を結ぶクロソイド曲線(31)を設
定するクロソイド曲線設定手段 (c)クロソイド曲線(31)上を基準点(30)が移動したと
してクロソイド曲線(31)に基づいてクロソイド曲線(31)
の両端範囲の自動車軌跡(20)を計算しディスプレーに表
示する自動車軌跡表示手段 (d)オペレータの指示に基づいて走行可能領域(10)及
び走行不能領域(11)を修正可能にディスプレーに自動車
軌跡(20)の表示に重ねて表示する領域表示手段
【0011】こうして、ディスプレー上に自動車軌跡(2
0)を表示した上で、オペレータの指示に基づいて走行可
能領域(10)及び走行不能領域(11)を修正可能に表示し
て、自動車(15)を支障なく走行させるために適切な走行
可能領域(10)及び走行不能領域(11)を能率良く設計でき
る。
【0012】この発明の自動車走行可能試験装置によれ
ば、クロソイド曲線設定手段は、オペレータにより追加
指示された姿勢角込み到達自動車位置(P3,P4,P5,P6,P7)
に対して、その姿勢角込み到達自動車位置(P3,P4,P5,P
6,P7)及びそれより1回前に指示された姿勢角込み到達
自動車位置(P2,P3,P4,P5,P6)をそれぞれ姿勢角込み到達
自動車位置(P2)及び姿勢角込み出発自動車位置(P1)に置
き換えて両自動車位置の基準点(30)間のクロソイド曲線
(31)を追加設定し、自動車軌跡表示手段は、追加クロソ
イド曲線(31)に基づいて追加自動車軌跡(20)を計算しデ
ィスプレーに追加表示する。
【0013】走行可能領域(10)が複雑になっている場
合、運転者が、経路全体においてステアリングホィール
を等しい速度で回転操作するのではなく、全経路を複数
の区間に分け、各区間内のみ、自動車(15)を等速で走行
させつつ、ステアリングホィールを等しい速度で回転操
作する。こうして、姿勢角込み到達自動車位置(P2)を適
宜追加するごとに、追加区間の自動車軌跡(20)がその区
間特有のクロソイド曲線(31)に基づいて算出されるの
で、複雑な走行可能領域(10)における自動車軌跡(20)を
知ることができる。
【0014】この発明の自動車走行可能試験装置によれ
ば、クロソイド曲線設定手段は、ディスプレーにおいて
ユーザ座標系でオペレータにより指示された2個の姿勢
角込み自動車位置の基準点(30)間を結ぶクロソイド曲線
(31)を設定するに当たり、クロソイド座標系を設定し、
このクロソイド座標系において、原点における曲率半径
が∞で、2個の姿勢角込み自動車位置の基準点(30)を通
るクロソイド座標系用クロソイド曲線(32)を設定し、ク
ロソイド座標系用クロソイド曲線(32)の部分クロソイド
曲線(31)を、ユーザ座標系における2個の基準点(30)間
を結ぶクロソイド曲線(31)として設定する。
【0015】オペレータは、姿勢角込み自動車位置をユ
ーザ座標系において指示するが、ユーザ座標系における
姿勢角込み自動車位置の姿勢角は、0°、すなわちユー
ザ座標系のx軸の向きには必ずしもなっていない。クロ
ソイド曲線は、曲率半径∞、すなわち姿勢角=0°から
描画するようになっているので、ユーザ座標系における
オペレータによる姿勢角込み出発自動車位置(P1)及び姿
勢角込み到達自動車位置(P2)の任意の指示に対して、ユ
ーザ座標系でクロソイド曲線(31)を描画することは困難
である。そこで、原点においてクロソイド曲線の曲率半
径が∞となるクロソイド座標系を求め、クロソイド座標
系においてクロソイド座標系用クロソイド曲線(32)を設
定し、その部分クロソイド曲線(31)を、姿勢角込み出発
自動車位置(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)の基
準点(30)を結ぶクロソイド曲線(31)として設定すること
により、ユーザ座標系におけるオペレータによる姿勢角
込み出発自動車位置(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置
(P2)の任意の指示に対して、姿勢角込み出発自動車位置
(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)の基準点(30)を
結ぶクロソイド曲線(31)を設定できる。
【0016】この発明の自動車走行可能試験装置は、複
数の車種の自動車(15)についての諸元を記憶する記憶手
段、及びディスプレーに自動車軌跡(20)を表示する自動
車(15)の車種を、記憶手段が記憶している複数車種の中
からオペレータに選択させる車種選択手段を有してい
る。
【0017】自動車(15)についての諸元には、その自動
車(15)についての最小旋回半径や車体寸法等が含まれ
る。これにより、種々の自動車(15)について走行可能性
を能率良く検討することができる。
【0018】この発明の自動車走行可能試験装置は、自
動車(15)の走行位置とステアリング角との関係をディス
プレーにグラフ表示するグラフ表示手段を有している。
【0019】これにより、走行中のステアリング角の変
化をグラフで見ることができる。
【0020】この発明の記録媒体は次の(a)〜(c)
の処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録し
ている。 (a)走行可能領域(10)及び走行不能領域(11)をディス
プレーに表示する。 (b)姿勢角込み自動車位置をオペレータにより指示さ
れその姿勢角込み自動車位置において自動車(15)をディ
スプレーに走行可能領域(10)及び走行不能領域(11)の表
示に重ねて表示する。 (c)オペレータにより指示された姿勢角込み出発自動
車位置(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)における
自動車(15)の基準点(30)を結ぶクロソイド曲線(31)を設
定する。 (d)クロソイド曲線(31)上を基準点(30)が移動したと
してクロソイド曲線(31)に基づいてクロソイド曲線(31)
の両端範囲の自動車軌跡(20)を計算しディスプレーに走
行可能領域(10)及び走行不能領域(11)の表示に重ねて表
示する。
【0021】この発明の記録媒体は次の(a)〜(c)
の処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録し
ている。 (a)姿勢角込み自動車位置をオペレータにより指示さ
れその姿勢角込み自動車位置において自動車(15)をディ
スプレーに表示する。 (b)オペレータにより指示された姿勢角込み出発自動
車位置(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)における
自動車(15)の基準点(30)を結ぶクロソイド曲線(31)を設
定する。 (c)クロソイド曲線(31)上を基準点(30)が移動したと
してクロソイド曲線(31)に基づいてクロソイド曲線(31)
の両端範囲の自動車軌跡(20)を計算しディスプレーに表
示する。 (d)オペレータの指示に基づいて走行可能領域(10)及
び走行不能領域(11)を修正可能にディスプレーに自動車
軌跡(20)の表示に重ねて表示する。
【0022】この発明の記録媒体は次の処理をコンピュ
ータに実行させるプログラムを記録している。オペレー
タにより追加指示された姿勢角込み到達自動車位置(P3,
P4,P5,P6,P7)に対して、その姿勢角込み到達自動車位置
(P3,P4,P5,P6,P7)及びそれより1回前に指示された姿勢
角込み到達自動車位置(P2,P3,P4,P5,P6)をそれぞれ姿勢
角込み到達自動車位置(P2)及び姿勢角込み出発自動車位
置(P1)に置き換えて両自動車位置の基準点(30)間のクロ
ソイド曲線(31)を追加設定し、追加クロソイド曲線(31)
に基づいて追加自動車軌跡(20)を計算しディスプレーに
追加表示する。
【0023】この発明の記録媒体は次の処理をコンピュ
ータに実行させるプログラムを記録している。ディスプ
レーにおいてユーザ座標系でオペレータにより指示され
た2個の姿勢角込み自動車位置の基準点(30)間を結ぶク
ロソイド曲線(31)を設定するに当たり、クロソイド座標
系を設定し、このクロソイド座標系において、原点にお
ける曲率半径が∞で、2個の姿勢角込み自動車位置の基
準点(30)を通るクロソイド座標系用クロソイド曲線(32)
を設定し、クロソイド座標系用クロソイド曲線(32)の部
分クロソイド曲線(31)を、ユーザ座標系における2個の
基準点(30)間を結ぶクロソイド曲線(31)として設定す
る。
【0024】この発明の記録媒体は次の処理をコンピュ
ータに実行させるプログラムを記録している。複数の車
種の自動車(15)についての諸元を記憶し、ディスプレー
に自動車軌跡(20)を表示する自動車(15)の車種を、記憶
手段が記憶している複数車種の中からオペレータに選択
させる。
【0025】この発明の記録媒体は次の処理をコンピュ
ータに実行させるプログラムを記録している。自動車(1
5)の走行位置とステアリング角との関係をディスプレー
にグラフ表示する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図1はディスプレー上に姿勢
角込み出発自動車位置P1から姿勢角込み到達自動車位
置P2までの車体軌跡20を表示させている画面図であ
る。オペレータは、CADや図形ソフトの要領で、ディ
スプレー上に走行可能領域10及び走行不能領域11を作図
する。12は走行可能領域10と走行不能領域11との境界で
あり、走行可能領域10及び走行不能領域11は、視覚上区
別できるように、例えば色分けや塗り潰しパターン分け
等される。このディスプレーでは、走行可能領域10及び
走行不能領域11の区分けは、オペレータにより作図され
たが、地図データベースを呼出して表示することもでき
る。自動車位置には、自動車15の姿勢角(=向き)も含
むものとして、自動車位置(以下、「姿勢角込み自動車
位置」と言う。)が指定される。キーボードの[SHI
FT]キーを押しながら、マウスを動かすと、サークル
18がディスプレー上を移動する。マウスを動かしても、
[SHIFT]キーを押しながらでないと、ディスプレ
ー上のサークル18は移動しない。また、サークル18の移
動中、姿勢角は、保持される。また、[CTRL]キー
を押しながら、マウスを使って、ディスプレー上のカー
ソルをサークル18の回りで動かすと(マウスの操作ボタ
ンは押さない。)、位置が保持されつつ、サークル18が
円中心を中心に回転し、サークル18の矢印が牽引車16の
向き、すなわち姿勢角になる。所望の姿勢角込み自動車
位置になると、画面下の「決定」ボタンをクリックし、
姿勢角込み自動車位置が決定される。こうして、姿勢角
込み出発自動車位置P1及び姿勢角込み到達自動車位置
P2が決まると、後で詳述するように、両位置間をクロ
ソイド曲線又は円弧で結べる場合には、姿勢角込み出発
自動車位置P1から姿勢角込み到達自動車位置P2への
車体軌跡20が表示される。なお、姿勢角込み到達自動車
位置P2は一度決定してからも、変更自在であり、変更
の都度、変更後の姿勢角込み到達自動車位置P2に基づ
く車体軌跡20が、再計算、表示される。車体軌跡20は、
姿勢角込み出発自動車位置P1から姿勢角込み到達自動
車位置P2までの走行経路において所定距離の刻みで自
動車位置を取り、各自動車位置における車体輪郭を表示
したものである。この車体軌跡20により、自動車15の最
左端及び最右端が移動して行く経路が読み取られ、自動
車15の最左端及び最右端の差異も知ることができる。走
行可能領域10、走行不能領域11、自動車15、及び車体軌
跡20の縮尺は同一であり、ディスプレー上ではない現地
での走行可能領域10及び走行不能領域11における実際の
自動車15の車体軌跡20も、ディスプレー上の表示と一致
する。この場合、車体軌跡20は、一部厳しいものの、走
行可能領域10内に収まっているので、自動車15は、一
応、姿勢角込み出発自動車位置P1から姿勢角込み到達
自動車位置P2へ移動できると判断される。姿勢角込み
到達自動車位置P2は、確定後、適宜、変更可能であ
り、種々の姿勢角込み到達自動車位置P2について、姿
勢角込み出発自動車位置P1から姿勢角込み到達自動車
位置P2までの車体軌跡20を表示させることができる。
【0027】複数の車種の自動車15について、その諸元
(車体寸法や最小旋回半径等を含む。)が記憶されてお
り、オペレータは、適宜、車種選択画面を呼出して、自
動車15の車種を指定し、指定した車種の自動車15につい
ての車体軌跡20をディスプレー上で見ることができる。
また、自動車の諸元に係るデータが記憶されているデー
タベースの車種には、単独車だけでなく、自動車15のよ
うな連結車のデータも含まれており、さらに、牽引車16
及び被牽引車17のそれぞれについてのデータが記憶され
ている。したがって、オペレータは、自動車15の牽引車
16及び被牽引車17の任意の組合わせを選択して、その自
動車15について車体軌跡20を表示させることができる。
【0028】図1では、先に、走行可能領域10及び走行
不能領域11を確定し、その後に、車体軌跡20を表示させ
て、自動車15が走行可能であるか否かを検討したが、先
に、姿勢角込み出発自動車位置P1及び姿勢角込み到達
自動車位置P2を指定して、車体軌跡20を表示させ、そ
の後、オペレータにより走行可能領域10及び走行不能領
域11を修正自在に表示させて、自動車15が円滑に走行で
きるための走行可能領域10及び走行不能領域11の道路設
計を行うことができる。
【0029】図2は図1の車体軌跡20をさらに延長させ
た車体軌跡20を表示させている画面図である。図1のオ
ペレータは、さらに、姿勢角込み到達自動車位置P3,
P4,P5,P6,P7を順次指定することにより、車
体軌跡20を姿勢角込み到達自動車位置P2からさらに、
姿勢角込み到達自動車位置P3,P4,P5,P6,P
7へと順次延長していくことができる。こうして、自動
車15の最終的な姿勢角込み到達自動車位置P7まで車体
軌跡20を表示して、走行可能領域10全体にわたる自動車
15の走行可能性をディスプレー上で検討できる。
【0030】図3は図2の姿勢角込み到達自動車位置P
4近辺において自動車15の走行経路が走行不能領域11へ
最接近したと想定した場合の画面表示の詳細図である。
オペレータは、図2の画面において、自動車15の走行経
路について、最も厳しい自動車位置、すなわち境界12に
最接近する姿勢角込み自動車位置、及び自動車15が境界
12と干渉したり、境界12を僅かでも越えたりする車体軌
跡20の範囲に対してマーク表示を指示することができ
る。図3の場合は、境界12との干渉及び乗り越えはな
く、最接近のみであるので、マーク表示の指示により、
最接近の姿勢角込み自動車位置に対応する境界12にマー
ク25が表示される。さらに、マークの表示された個所に
おける走行不能領域11への自動車15の最接近距離が数値
表示される(図示せず)。
【0031】図4は自動車15の走行経路におけるステア
リング角の変化を示すグラフである。オペレータは、図
1及び図2の画面より適宜、図4のグラフをディスプレ
ーに呼出すことができる。ディスプレーでは、複数ウィ
ンドウの並べて表示、及び重ねて表示が可能であるとと
もに、各ウィンドウの移動も可能となっており、図1及
び図2の車体軌跡画面と対比しつつ、あるいは図1及び
図2の車体軌跡画面に代えて、図4のグラフを見ること
ができる。グラフでは、縦軸がステアリング角であり、
横軸が走行経路上の自動車位置として姿勢角込み出発自
動車位置P1からの走行距離となっている。図4の特性
は、姿勢角込み出発自動車位置P1から姿勢角込み到達
自動車位置P2まではステアリング角を所定値に固定し
て走行し、姿勢角込み到達自動車位置P2から姿勢角込
み到達自動車位置P3まではステアリング角を等速度で
低減している。運手者の一般的な旋回走行では、走行速
度は低速の所定値に保持し、ステアリングホィールを等
速度で回転操作する。図1等の車体軌跡20も、これに倣
い、計算がなされている。後述のフローチャートから分
かるように、運転者がステアリングホィールを所定回転
位置に保持して、自動車15を等速走行させる場合もあ
り、その場合の車体軌跡20にも対処できる。
【0032】図5は自動車15の走行を動画でディスプレ
ーに表示している最中の途中図である。オペレータは、
図2の車体軌跡20に対して姿勢角込み出発自動車位置P
1から姿勢角込み到達自動車位置P5までの自動車15の
走行を動画でディスプレーに見ることができる。自動車
15が走行可能領域10の走行に伴い占めて来た部分は、車
体占有領域24として走行可能領域10とは色分けで表示さ
れ、自動車15が走行するのに必要な領域を明確に知るこ
とができる。
【0033】図6は図1の車体軌跡20を計算する基本概
念の説明図である。自動車15について後車軸中心30が選
定される。そして、姿勢角込み出発自動車位置P1の自
動車15の後車軸中心30と姿勢角込み到達自動車位置P2
の自動車15の後車軸中心30とがクロソイド曲線31で結ば
れる。クロソイド曲線31は、曲率が漸増又は漸減する性
質であるので、運転者が自動車15の旋回時にステアリン
グ角を等速で変化させるステアリング操作に適切に対応
している。こうして、姿勢角込み出発自動車位置P1か
ら姿勢角込み到達自動車位置P2までのクロソイド曲線
31が決まると、後車軸中心30はクロソイド曲線31に沿っ
て移動するとし、クロソイド曲線31を等間隔で刻み、各
刻み位置に後車軸中心30が有るものとして車体輪郭を作
成する。各走行位置での自動車15の姿勢角は、クロソイ
ド曲線31上の各位置においてクロソイド曲線31の接線方
向となる。非連結車の自動車15では、全体の輪郭はほぼ
長方形であり、輪郭上の点、特にコーナの点は後車軸中
心30からの寸法が決まっているので、クロソイド曲線31
上の各後車軸中心30の位置より自動車15の車体輪郭が作
図できる。こうして、姿勢角込み出発自動車位置P1か
ら姿勢角込み到達自動車位置P2までの車体軌跡20を描
画することができる。なお、自動車15には最小旋回半径
があり、クロソイド曲線31より最小曲率半径が求まる。
その最小曲率半径(現尺換算)が自動車15の最小旋回半
径より小さければ、その旨をオペレータに知らせるとと
もに、自動車15は旋回不能として車体軌跡20は描画しな
い。また、牽引車16及び被牽引車17から成る自動車15の
場合には、各姿勢角込み到達自動車位置において牽引車
16及び被牽引車17の車体軌跡に相互の干渉があるとき
も、自動車15は旋回不能として車体軌跡20は描画しな
い。
【0034】図7は姿勢角=0°の姿勢角込み自動車位
置P1から姿勢角<>0°(姿勢角は0°でないことを
意味する。)の姿勢角込み自動車位置P2へクロソイド
曲線31を引いた状況を示している。Rはクロソイド曲線
31の曲率半径であり、τは姿勢角込みクロソイド座標系
のX軸に対する自動車位置P2における自動車15の中心
線の傾斜角としての姿勢角であり、φは自動車15の前輪
の操舵角であり、wは前車軸と後車軸との距離である。
姿勢角込み自動車位置P1の後車軸中心30を原点とし、
その原点より、姿勢角込み自動車位置P2の後車軸中心
30を通るクロソイド曲線31を描画する。姿勢角=0°の
自動車位置のクロソイド曲線31を原点とするので、クロ
ソイド曲線31の描画は簡単である。
【0035】図8は図7に続けて自動車15がさらに姿勢
角込み自動車位置P3へ移動したときのクロソイド曲線
31の状況を示している。自動車15の走行する道路は、通
常、紆余曲折するので、運行範囲全部にわたり、所定の
等速度の1回のステアリングホィール回転操作だけでは
済まされない。図8のように、区間に分けて、各区間に
おいてステアリングホィール回転操作の等速度の値を変
更する必要がある。図8の区間bでは、区間aとは別の
クロソイド曲線31を設定する必要があるが、姿勢角込み
自動車位置P2及び姿勢角込み自動車位置P3は共に姿
勢角<>0°であるので、図8の座標系上に直ちに区間
bのクロソイド曲線31を描画することはできない。
【0036】図9はユーザ座標系において2点共に姿勢
角<>0°でない場合にその2点を通るを描画する方法
を説明する図である。後車軸中心30を結ぶ2点を始点及
び終点とし、始点のユーザ座標系及びクロソイド座標系
における座標をそれぞれ(xs,ys)、(Xs,Ys)と
し、終点のユーザ座標系及びクロソイド座標系における
座標をそれぞれ(xe,ye)、(Xe,Ye)とし、ユー
ザ座標系の原点はクロソイド座標系の座標では(Xu,
Yu)とする。また、クロソイド座標系に対するユーザ
座標系の傾斜角をΘとし、ユーザ座標系において、始点
及び終点における姿勢角をそれぞれθs,θeとする。ユ
ーザ座標系の原点において曲率半径R=∞として始点及
び終点を通るは引けないので、原点において曲率半径R
=∞として始点及び終点を通るの引けるクロソイド座標
系を設定し、クロソイド座標系においてクロソイド座標
系用クロソイド曲線32を設定し、そのクロソイド座標系
用クロソイド曲線32の内の始点及び終点の間の範囲の部
分クロソイド曲線31を設定し、始点及び終点間の車体軌
跡20の基にする。
【0037】図10は図9の始点及び終点を通るを求め
る計算式を示している。τs,τeをそれぞれクロソイド
座標系の始点及び終点における姿勢角とすると、τs,
τeは図10の(1)式のように表される。図9より図
10の(2)及び(3)式が成り立つ。ただし、Aは、
クロソイドパラメータであり、クロソイド曲線の大きさ
を表わす。さらに、図9より、始点及び終点のクロソイ
ド座標系の座標位置(Xs,Ys),(Xe,Ye)は、ユ
ーザ座標系の座標位置(xs,ys),(xe,ye)で表
わすと、図10の(4)及び(5)式のようになる。
(1)〜(5)式から未知数Θの方程式を作成すると、
図10の(6)式のようになる。関数F,Gは級数を含
むため、(6)式は超越方程式となるが、コンピュータ
により容易に解が求まる。こうして、Θと(2)〜
(5)式からA及びXu,Yuを算出し、始点及び終点を
通るクロソイド曲線が設定される。
【0038】図11はセミトレーラ34の車体軌跡20を計
算する基本概念の説明図である。セミトレーラ34を牽引
する牽引車16の車体軌跡20は図6に基づいて算出する。
35はキングピン、36は後車軸中心、37はSの位置、38は
SとQとの中点、41は後ろ車軸中心線である。自動車軌
跡(20)セミトレーラ34の軌跡の求め方はJASO Z0
06−92に従う。牽引車16とセミトレーラ34とはキン
グピン(第5輪中心とも言う。)35で連結されており、
キングピン35の軌跡は、キングピン35が牽引車16の一部
であるので、牽引車16の車体軌跡20に基づいて定まる。
セミトレーラ34において、キングピン35及び後車軸中心
36をそれぞれk,Qとする。セミトレーラ34が、車体軌
跡20の知られているセミトレーラ34の実線位置(以下、
「既知の自動車位置」と言う。)から、これから車体軌
跡20を求めようとするセミトレーラ34の二点鎖線位置
(以下、「未知の自動車位置」と言う。)へ移動したと
する。kがk’へ変位し、k’から長さM(=線分kQ
の長さ)の円を描き、その円と既知の自動車位置の車両
中心線40との交点をSとする。次に、SQの中点Tを求
め、k’とTとを直線で結び、これを未知の自動車位置
の車両中心線40とする。未知の自動車位置の車両中心線
40上で、k’からMの距離にある点をQ’とする。求め
たk’及びQ’に基づいて未知の自動車位置の車体軌跡
20を作成する。姿勢角込み出発自動車位置P1の車体軌
跡20は既知であるので、これに基づいて姿勢角込み到達
自動車位置P2までの各走行位置の車体軌跡20を作図で
きる。
【0039】図12はフルトレーラ55の車体軌跡20を計
算する基本概念の説明図である。フルトレーラ55はセミ
トレーラ34とドーリ46との総体と看做すことができる。
フルトレーラ55は、前部の連結点47(ピントルフック)
において牽引車16に連結されるドーリ46と、前部の連結
点49においてドーリ46に連結されるセミトレーラ34とか
ら成る。ドーリ46も一種のセミトレーラであるので、ド
ーリ46であるセミトレーラの後ろにさらにセミトレーラ
34が連結されたものと考えることができる。したがっ
て、フルトレーラ55の軌跡も、JASO Z 006−
92に従って求めることができる。フルトレーラ55にお
いて前側のセミトレーラとしてのドーリ46は図11のセ
ミトレーラ34にあてはめて、車体軌跡20を求められる。
フルトレーラ55において、ドーリ46の後ろ側に連結され
るセミトレーラ34は、ドーリ46を図11のセミトレーラ
34の場合の牽引車16と看做して、車体軌跡20を求められ
る。
【0040】図13は図6で説明した原理に基づいて車
体軌跡20を表示するルーチンのフローチャートである。
S60では、姿勢角込み出発自動車位置P1の座標位置
x1,y1及び姿勢角θ1をPoint1に代入して、
Point1(x1,y1,θ1)とするとともに、F
LGにTRUEを代入する。S61では、所定の処理と
してのループ1を実行する。S62では、オペレータに
より選択されたステアリング状態を入力する。オペレー
タはステアリング状態を回転及び固定に適宜切替えて、
車体軌跡20を表示させることができる。S63では、ス
テアリング状態が回転及び固定のいずれに選択されたか
を判定し、回転が選択された場合は、S64へ進み、固
定が選択された場合は、S65へ進む。S64では、フ
ラグFLGにTRUEを代入し、S65では、FLGに
FALSEを代入する。S66では、姿勢角込み到達自
動車位置P2の座標位置x2,y2及び姿勢角θ2をP
oint2に代入して、Point2(x2,y2,θ
2)とする。S70では、FLGがTRUEかFALS
Eかを判定し、TRUEであれば、S71へ進み、FA
LSEであれば、S74へ進む。S71では、Poin
t1(x1,y1,θ1)とPoint2(x2,y
2,θ2)とをクロソイド曲線31で結べるか否かを判定
し、結べれば、S72へ進んで、車体軌跡20をディスプ
レーに表示し、結べなければ、S73へ進んで、車体軌
跡20は表示しない。クロソイド曲線31が結べない場合と
は、Point1(100,100,50)とPoin
t2(100,100,20)のように、座標位置が同
じで、姿勢角(=姿勢角)のみが異なる場合の他、
(a)クロソイド曲線31は描けるが、その最小曲率半径
(現尺換算)が、選択した自動車15の最小旋回半径より
小さい場合、及び(b)クロソイド曲線31は描けるが、
牽引車16及び被牽引車17から成る自動車15において、各
姿勢角込み到達自動車位置において牽引車16及び被牽引
車17の車体軌跡に相互の干渉がある場合である。S71
におけるの設定の詳細は後述の図14において行う。S
74では、Point1(x1,y1,θ1)とPoi
nt2(x2,y2)とを定常円曲線(円のこと。)で
結べるか否かを判定し(なお、Point2においてθ
2は使用しない。)、結べれば、S75へ進んで、定常
円曲線に基づいた車体軌跡20をディスプレーに表示し、
結べなければS76へ進んで、車体軌跡20は表示しな
い。定常円曲線が結べない場合とは、Point1(1
00,100,50)とPoint2(100,10
0,20)のように、座標位置が同じで、姿勢角のみが
異なる場合の他、(a)定常円曲線は描けるが、その半
径(現尺換算)が、選択した自動車15の最小旋回半径よ
り小さい場合、及び(b)定常円曲線は描けるが、牽引
車16及び被牽引車17から成る自動車15において、各姿勢
角込み到達自動車位置において牽引車16及び被牽引車17
の車体軌跡に相互の干渉がある場合である。S80で
は、ディスプレーに表示した車体軌跡20について決定す
るか否かをオペレータに選択させ、決定が選択させれ
ば、S81へ進み、選択されなければ、S62へ戻る。
S81では、x1,y1,θ1にx2,y2,θ2を代
入する。S82では、車体軌跡20の計算をさらに続ける
か否かをオペレータに選択させ、続ける場合には、S6
1へ戻り、止める場合には、該ルーチンを終了する。
【0041】図14は図13のS71におけるの設定処
理の詳細なフローチャートである。S90では、(6)
式(図10)よりΘを導き、S91では、Θの解がある
か否かを判定する。Θの解があれば、S92へ進み、解
が無ければ、リターンする。S92では、Θと(2)〜
(5)式(図10)よりAを導き、S93では、Aの解
があるか否かを判定する。Aの解があれば、S94へ進
み、解が無ければ、リターンする。S94では、Θと
(2)〜(5)式(図10)からXu,Yu(ユーザ座標
系の原点についてのクロソイド座標系の座標位置)を導
く。S95では、Point1とPoint2とを結ぶ
を設定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスプレー上に姿勢角込み出発自動車位置P
1から姿勢角込み到達自動車位置P2までの車体軌跡を
表示させている画面図である。
【図2】図1の車体軌跡をさらに延長させた車体軌跡を
表示させている画面図である。
【図3】図2の姿勢角込み到達自動車位置P4近辺にお
いて自動車の走行経路が走行不能領域へ最接近したと想
定した場合の画面表示の詳細図である。
【図4】自動車の走行経路におけるステアリング角の変
化を示すグラフである。
【図5】自動車の走行を動画でディスプレーに表示して
いる最中の途中図である。
【図6】図1の車体軌跡を計算する基本概念の説明図で
ある。
【図7】姿勢角=0°の姿勢角込み自動車位置P1から
姿勢角<>0°の姿勢角込み自動車位置P2へクロソイ
ド曲線を引いた状況を示す図である。
【図8】図7に続けて自動車がさらに姿勢角込み自動車
位置P3へ移動したときのクロソイド曲線の状況を示す
図である。
【図9】ユーザ座標系において2点共に姿勢角<>0°
でない場合にその2点を通るを描画する方法を説明する
図である。
【図10】図9の始点及び終点を通るを求める計算式を
示す図である。
【図11】セミトレーラの車体軌跡を計算する基本概念
の説明図である。
【図12】フルトレーラの車体軌跡を計算する基本概念
の説明図である。
【図13】図6で説明した原理に基づいて車体軌跡を表
示するルーチンのフローチャートである。
【図14】図13のS71におけるの設定処理の詳細な
フローチャートである。
【符号の説明】
10 走行可能領域 11 走行不能領域 15 自動車 16 牽引車 20 車体軌跡(自動車軌跡) 30 後車軸中心(基準点) 31 クロソイド曲線 32 クロソイド座標系用クロソイド曲線 P1 姿勢角込み出発自動車位置 P2 姿勢角込み到達自動車位置
フロントページの続き (56)参考文献 東急車輌技報 第44号 12−19頁 浅 田謙二「セミトレーラ任意角旋回軌跡図 作成プログラムの開発」 日本機械学会九州支部地方講演会講演 論文集 1993年 鹿児島 195−197頁 長谷川勉ほか「非ホロノミック移動ロボ ットの動作計画」 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/50 JICSTファイル(JOIS)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)走行可能領域(10)及び走行不能領
    域(11)をディスプレーに表示する領域表示手段、(b)
    姿勢角込み自動車位置をオペレータにより指示されその
    姿勢角込み自動車位置において自動車(15)を前記ディス
    プレーに前記走行可能領域(10)及び前記走行不能領域(1
    1)の表示に重ねて表示する自動車位置表示手段、(c)
    オペレータにより指示された姿勢角込み出発自動車位置
    (P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)における自動車
    (15)の基準点(30)を結ぶクロソイド曲線(31)を設定する
    クロソイド曲線設定手段、及び(d)前記クロソイド曲
    線(31)上を前記基準点(30)が移動したとして前記クロソ
    イド曲線(31)に基づいてクロソイド曲線(31)の両端範囲
    の自動車軌跡(20)を計算し前記ディスプレーに前記走行
    可能領域(10)及び前記走行不能領域(11)の表示に重ねて
    表示する自動車軌跡表示手段、を有していることを特徴
    とする自動車走行可能試験装置。
  2. 【請求項2】 (a)姿勢角込み自動車位置をオペレー
    タにより指示されその姿勢角込み自動車位置において自
    動車(15)をディスプレーに表示する自動車位置表示手
    段、(b)オペレータにより指示された姿勢角込み出発
    自動車位置(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P2)にお
    ける自動車(15)の基準点(30)を結ぶクロソイド曲線(31)
    を設定するクロソイド曲線設定手段、及び(c)前記ク
    ロソイド曲線(31)上を前記基準点(30)が移動したとして
    前記クロソイド曲線(31)に基づいて前記クロソイド曲線
    (31)の両端範囲の自動車軌跡(20)を計算し前記ディスプ
    レーに表示する自動車軌跡表示手段、及び(d)オペレ
    ータの指示に基づいて走行可能領域(10)及び走行不能領
    域(11)を修正可能に前記ディスプレーに前記自動車軌跡
    (20)の表示に重ねて表示する領域表示手段、を有してい
    ることを特徴とする自動車走行可能試験装置。
  3. 【請求項3】 前記クロソイド曲線設定手段は、オペレ
    ータにより追加指示された姿勢角込み到達自動車位置(P
    3,P4,P5,P6,P7)に対して、その姿勢角込み到達自動車位
    置(P3,P4,P5,P6,P7)及びそれより1回前に指示された姿
    勢角込み到達自動車位置(P2,P3,P4,P5,P6)をそれぞれ姿
    勢角込み到達自動車位置(P2)及び姿勢角込み出発自動車
    位置(P1)に置き換えて両自動車位置の基準点(30)間のク
    ロソイド曲線(31)を追加設定し、前記自動車軌跡表示手
    段は、追加クロソイド曲線(31)に基づいて追加自動車軌
    跡(20)を計算し前記ディスプレーに追加表示することを
    特徴とする請求項1又は2記載の自動車走行可能試験装
    置。
  4. 【請求項4】 前記クロソイド曲線設定手段は、前記デ
    ィスプレーにおいてユーザ座標系でオペレータにより指
    示された2個の姿勢角込み自動車位置の基準点(30)間を
    結ぶクロソイド曲線(31)を設定するに当たり、クロソイ
    ド座標系を設定し、このクロソイド座標系において、原
    点における曲率半径が∞で、2個の姿勢角込み自動車位
    置の基準点(30)を通るクロソイド座標系用クロソイド曲
    線(32)を設定し、クロソイド座標系用クロソイド曲線(3
    2)の部分クロソイド曲線(31)を、ユーザ座標系における
    2個の基準点(30)間を結ぶクロソイド曲線(31)として設
    定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の自動車走行可能試験装置。
  5. 【請求項5】 複数の車種の自動車(15)についての諸元
    を記憶する記憶手段、及び前記ディスプレーに自動車軌
    跡(20)を表示する自動車(15)の車種を、前記記憶手段が
    記憶している複数車種の中からオペレータに選択させる
    車種選択手段、を有していることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の自動車走行可能試験装置。
  6. 【請求項6】 前記自動車(15)の走行位置とステアリン
    グ角との関係を前記ディスプレーにグラフ表示するグラ
    フ表示手段を有していることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の自動車走行可能試験装置。
  7. 【請求項7】 (a)走行可能領域(10)及び走行不能領
    域(11)をディスプレーに表示し、(b)姿勢角込み自動
    車位置をオペレータにより指示されその姿勢角込み自動
    車位置において自動車(15)を前記ディスプレーに前記走
    行可能領域(10)及び前記走行不能領域(11)の表示に重ね
    て表示し、(c)オペレータにより指示された姿勢角込
    み出発自動車位置(P1)及び姿勢角込み到達自動車位置(P
    2)における自動車(15)の基準点(30)を結ぶクロソイド曲
    線(31)を設定し、(d)前記クロソイド曲線(31)上を前
    記基準点(30)が移動したとして前記クロソイド曲線(31)
    に基づいてクロソイド曲線(31)の両端範囲の自動車軌跡
    (20)を計算し前記ディスプレーに前記走行可能領域(10)
    及び前記走行不能領域(11)の表示に重ねて表示する、処
    理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したこ
    とを特徴とする記録媒体。
  8. 【請求項8】 (a)姿勢角込み自動車位置をオペレー
    タにより指示されその姿勢角込み自動車位置において自
    動車(15)をディスプレーに表示し、(b)オペレータに
    より指示された姿勢角込み出発自動車位置(P1)及び姿勢
    角込み到達自動車位置(P2)における自動車(15)の基準点
    (30)を結ぶクロソイド曲線(31)を設定し、(c)前記ク
    ロソイド曲線(31)上を前記基準点(30)が移動したとして
    前記クロソイド曲線(31)に基づいて前記クロソイド曲線
    (31)の両端範囲の自動車軌跡(20)を計算し前記ディスプ
    レーに表示し、(d)オペレータの指示に基づいて走行
    可能領域(10)及び走行不能領域(11)を修正可能に前記デ
    ィスプレーに前記自動車軌跡(20)の表示に重ねて表示す
    る、処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録
    したことを特徴とする記録媒体。
  9. 【請求項9】 オペレータにより追加指示された姿勢角
    込み到達自動車位置(P3,P4,P5,P6,P7)に対して、その姿
    勢角込み到達自動車位置(P3,P4,P5,P6,P7)及びそれより
    1回前に指示された姿勢角込み到達自動車位置(P2,P3,P
    4,P5,P6)をそれぞれ姿勢角込み到達自動車位置(P2)及び
    姿勢角込み出発自動車位置(P1)に置き換えて両自動車位
    置の基準点(30)間のクロソイド曲線(31)を追加設定し、
    追加クロソイド曲線(31)に基づいて追加自動車軌跡(20)
    を計算し前記ディスプレーに追加表示する、処理をコン
    ピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴
    とする請求項7又は8記載の記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記ディスプレーにおいてユーザ座標
    系でオペレータにより指示された2個の姿勢角込み自動
    車位置の基準点(30)間を結ぶクロソイド曲線(31)を設定
    するに当たり、クロソイド座標系を設定し、このクロソ
    イド座標系において、原点における曲率半径が∞で、2
    個の姿勢角込み自動車位置の基準点(30)を通るクロソイ
    ド座標系用クロソイド曲線(32)を設定し、クロソイド座
    標系用クロソイド曲線(32)の部分クロソイド曲線(31)
    を、ユーザ座標系における2個の基準点(30)間を結ぶク
    ロソイド曲線(31)として設定する、処理をコンピュータ
    に実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請
    求項7〜9のいずれかに記載の記録媒体。
  11. 【請求項11】 複数の車種の自動車(15)についての諸
    元を記憶し、前記ディスプレーに自動車軌跡(20)を表示
    する自動車(15)の車種を、前記記憶手段が記憶している
    複数車種の中からオペレータに選択させる、処理をコン
    ピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴
    とする請求項7〜10のいずれかに記載の記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記自動車(15)の走行位置とステアリ
    ング角との関係を前記ディスプレーにグラフ表示する、
    処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録した
    ことを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の記
    録媒体。
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日本機械学会九州支部地方講演会講演論文集 1993年 鹿児島 195−197頁 長谷川勉ほか「非ホロノミック移動ロボットの動作計画」
東急車輌技報 第44号 12−19頁 浅田謙二「セミトレーラ任意角旋回軌跡図作成プログラムの開発」

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