JP2931456B2 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュールの製造方法

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JP2931456B2
JP2931456B2 JP3245390A JP24539091A JP2931456B2 JP 2931456 B2 JP2931456 B2 JP 2931456B2 JP 3245390 A JP3245390 A JP 3245390A JP 24539091 A JP24539091 A JP 24539091A JP 2931456 B2 JP2931456 B2 JP 2931456B2
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thermoplastic resin
resin sheet
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cell module
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賢治 増利
洋一 東
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池モジュールの
製造方法に関し、特に太陽電池素子を複数の熱可塑性樹
脂シートで挟んで形成する太陽電池モジュールの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池モジュールの製造方法を
図3に示す。図3(a)は太陽電池モジュールの分解断
面図、同図(b)は同図(a)のA−A線矢視図であ
る。この太陽電池モジュールは、透光性基板1上に、透
光性の第1の熱可塑性樹脂シート2、インナーリード3
で接続された複数の太陽電池素子4、透光性もしくは非
透光性の第2の熱可塑性樹脂シート5、およびアルミ箔
等を耐候性樹脂などで挟んだ裏面シート6を順次積層し
て配設するとともに、太陽電池素子4の裏面側に出力リ
ード線7を這わせて太陽電池モジュールの幅方向に於け
る中央部に導いて裏面シート6に形成された孔から太陽
電池モジュールの外部に取り出す。このような状態に設
定して減圧容器内に入れ、外圧を加えながら100〜2
00℃で加熱することによって第1の熱可塑性樹脂シー
ト2と第2の熱可塑性樹脂シート5を架橋させていた。
加熱した際に、第1の熱可塑性樹脂シート2と第2の熱
可塑性樹脂シート5が太陽電池素子4の周辺部にも回り
込み、気泡などを完全に追い出した状態で封着される。
なお、図示されていないが、出力リード線7はポリエチ
レン樹脂などで被覆されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ところが、この従来
の太陽電池モジュールの製造方法では、図4に拡大して
示すように、出力リード線7が複数の太陽電池素子4を
跨いで中央に引き寄せているために、出力リード線7が
配設された部分では、第1の熱可塑性樹脂シート2と第
2の熱可塑性樹脂シート5が加熱されても、この出力リ
ード線7が邪魔になって、この太陽電池素子4の間のX
部への樹脂の回り込み量は他の部分に比べて極端に少な
く、気泡が実際に残ったり、気泡が実際には残らなくて
も透光性基板1側から見ると気泡のように見えて外観不
良になるという問題があった。なお、図4(b)は、同
図(a)のB−B線断面図である。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みて成さ
れたものであり、出力リード線が位置する太陽電池素子
の間にも熱可塑性樹脂を充分に回り込ませて、気泡の残
留や外観不良を解消した太陽電池モジュールの製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、透光
性基板上に、第1の熱可塑性樹脂シート、インナーリー
ド線で接続された複数の太陽電池素子、第2の熱可塑性
樹脂シート、および裏面シートを順次積層して配設する
とともに、前記太陽電池素子の出力リード線を前記太陽
電池素子と前記第2の熱可塑性樹脂シート間を経由して
前記裏面シートに形成された孔から取り出すように配設
して加熱する太陽電池モジュールの製造方法において、
前記複数の太陽電池素子間の第1の熱可塑性樹脂シート
と出力リード線との間に第3の熱可塑性樹脂シートを配
設して加熱することにより、上記目的が達成される。
【0006】
【作用】上記のように構成することにより、熱可塑性樹
脂シートが加熱された際には、第3の熱可塑性樹脂シー
トが溶融して、出力リード線が位置する太陽電池素子の
間にも充填される。したがって、出力リード線が位置す
る太陽電池素子の間に気泡が残ったり、気泡のように見
えて外観不良になることを防止できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づき詳
細に説明する。図1は、本発明に係る太陽電池モジュー
ルの製造方法の第1の実施例を説明するための図であ
り、1は透光性基板上、2は第1の熱可塑性樹脂シー
ト、3はインナーリード線、4は太陽電池素子、5は第
2の熱可塑性樹脂シート、6は裏面シート、7は出力リ
ード線、8は第3の熱可塑性樹脂シートである。
【0008】前記透光性基板1は、白板ガラスなどで構
成される。前記第1の熱可塑性樹脂シート2と第2の熱
可塑性樹脂シート5としては、エチレン−酢酸共重合樹
脂、ポリビニルブチラールなどがある。これらの樹脂
は、厚み0.4〜0.8mm程度のものが用いられる。
第1の熱可塑性樹脂シート2は、太陽電池素子4の受光
面側に配設されることから、できるだけ光の透過率の高
いものが望ましい。第2の熱可塑性樹脂シート5は、太
陽電池素子4の裏面側に到達した光を反射できるように
白色のものが望ましい。第2の熱可塑性樹脂シート5を
白色にするためには、エチレン−酢酸共重合樹脂やポリ
ビニルブチラールに、例えば酸化チタン(TiO2 )な
どの着色材を添加すればよい。インナーリード線3とし
ては、例えば銀箔や銅箔などが用いられ、太陽電池素子
4としては、例えば方形状の単結晶あるいは多結晶のシ
リコン基板にp−n接合部を形成したものなどが用いら
れる。裏面シート6としては、例えば防湿性を確保する
ためのアルミ箔を耐候性を有するフッ化ビニルで挟持し
たものなどが用いられる。出力リード線7としては、銀
線あるいは銅線をポリエチレンで被覆したのもなどが用
いられる。この出力リード線7は、第2の熱可塑性樹脂
シート5を通し、裏面シート6に形成された孔から太陽
電池モジュールの外部に取り出される。なお、図示して
いないが、出力リード線7の取り出し部には、ジョイン
トボックスが設けられる。
【0009】太陽電池モジュールを製造するに当たって
は、上述の透光性基板1上に、第1の熱可塑性樹脂シー
ト2、インナーリード線3で接続された複数の太陽電池
素子4、第2の熱可塑性樹脂シート5、裏面シート6を
順次積層して配設するとともに、太陽電池素子4の裏面
側と第2の熱可塑性樹脂シート5に出力リード線7を這
わせて太陽電池モジュールの幅方向に於ける中央部に導
く。出力リード線7が太陽電池素子4の間を跨いで配設
された箇所では、出力リード線7と第1の熱可塑性樹脂
シート2の間に、小片の第3の熱可塑性樹脂シート8を
配設する。このような状態にして、減圧容器内に入れて
外圧を加えながら100〜200℃で例えば15分〜1
時間加熱することによって製造する。第1の熱可塑性樹
脂シート2と第2の熱可塑性樹脂シート5は、加熱され
た際に複数の太陽電池素子4の間に回り込み、インナー
リード3の腐食の原因となる気泡などが完全に追い出さ
れるとともに、出力リード線7が太陽電池素子4の間を
跨いで配設された箇所では、小片の第3の熱可塑性樹脂
シート8が溶融して太陽電池素子4間に充填される。し
たがって、太陽電池素子4の間には、出力リード線7が
存在する箇所も、他の箇所と同様に樹脂が回り込み、出
力リード線7の有無に拘らず、太陽電池モジュール全体
に亘ってすべて均一に樹脂が充填されることになる。
【0010】第3の熱可塑性樹脂シート8は、第1の熱
可塑性樹脂シート2を補充するものであり、材料などは
第1の熱可塑性樹脂シート2と同一のものを用いればよ
い。図2は、他の実施例を示す図である。この実施例で
も、透光性基板上1、第1の熱可塑性樹脂シート2、イ
ンナーリード線3、太陽電池素子4、裏面シート6、お
よび出力リード線7は、第1の実施例のものと同一であ
り、製造方法や製造条件も同一であるが、この第2の実
施例では、第2の熱可塑性樹脂シート5を、出力リード
線7の取り出し部を境に太陽電池素子4の直上部の熱可
塑性樹脂シート5aと出力リード線7直上部の熱可塑性
樹脂シート5bの二つに分けており、第3の熱可塑性樹
脂シート8は、太陽電池素子4の直上部の熱可塑性樹脂
シート5aにスリットSを介して連続して設けられてい
る。このような第3の熱可塑性樹脂シート8を用いる
と、第1の実施例に比べて小片の熱可塑性樹脂シートを
用いる必要がなくなり、太陽電池モジュールを組み立て
る際に熱可塑性樹脂シートの配設作業が行い易くなる。
このような第3の熱可塑性樹脂シート8を用いても、出
力リード線7が配設される太陽電池素子4間に熱可塑性
樹脂シートを充填することができる。
【0011】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る太陽電池モ
ジュールの製造方法によれば、出力リード線が複数の太
陽電池素子を跨いで配設された箇所では、出力リード線
と第1の熱可塑性樹脂シート間に、小片の第3の熱可塑
性樹脂シートを配設して加熱することから、出力リード
線の裏面側には、この第3の熱可塑性樹脂シートが回り
込み、太陽電池モジュール全体に亘ってすべて均一に樹
脂が充填される。したがって、太陽電池モジュール内に
気泡が残留したり、樹脂の充填ムラによる外観不良を解
消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法の
第1の実施例を説明するための図である。
【図2】本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法の
第2の実施例を説明するための図である。
【図3】(a)は従来の太陽電池モジュールの製造方法
を説明するための分解断面図であり、(b)は(a)の
A−A線矢視図である。
【図4】(a)は従来の太陽電池モジュールの製造方法
を説明するための拡大図であり、(b)は(a)のB−
B線断面図である。
【符号の説明】
1・・・透光性基板上、2・・・第1の熱可塑性樹脂シ
ート、3・・・インナーリード線、4・・・太陽電池素
子、5・・・第2の熱可塑性樹脂シート、6・・・裏面
シート、7・・・出力リード線、8・・・第3の熱可塑
性樹脂シート。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板上に、第1の熱可塑性樹脂シ
    ート、インナーリード線で接続された複数の太陽電池素
    子、第2の熱可塑性樹脂シート、および裏面シートを順
    次積層して配設するとともに、前記太陽電池素子の出力
    リード線を前記太陽電池素子と前記第2の熱可塑性樹脂
    シート間を経由して前記裏面シートに形成された孔から
    取り出すように配設して加熱する太陽電池モジュールの
    製造方法において、前記複数の太陽電池素子間の第1の
    熱可塑性樹脂シートと出力リード線との間に第3の熱可
    塑性樹脂シートを配設して加熱することを特徴とする太
    陽電池モジュールの製造方法。
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