JP2931210B2 - 分散補償装置および分散補償方法 - Google Patents

分散補償装置および分散補償方法

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JP2931210B2
JP2931210B2 JP6211792A JP21179294A JP2931210B2 JP 2931210 B2 JP2931210 B2 JP 2931210B2 JP 6211792 A JP6211792 A JP 6211792A JP 21179294 A JP21179294 A JP 21179294A JP 2931210 B2 JP2931210 B2 JP 2931210B2
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dispersion
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light
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正信 清水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバや半導体レ
ーザの波長分散を補償する光ファイバ型の分散補償装置
および分散補償方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ等の光をパルス信号で変調
し、光ファイバに入射させ、その光ファイバを伝送路と
して用いる通信方式が実用化されている。
【0003】ところで、光ファイバは、通常、石英系ガ
ラスにより形成されており、この石英系ガラスの屈折率
は、光の波長が長いほど小さくなる。そのため、光ファ
イバは、周知の光の材料分散に起因して、光ファイバを
伝搬する光波の波長が長いほど、その光の伝搬速度が速
くなり、光波の波長が短いほど、その光の伝搬速度が遅
くなる、いわゆる正の分散特性(波長分散)を有するこ
とが知られている。そして、このような分散特性を有す
る光ファイバに、一般に、中心波長に対してある程度広
がりを有する半導体レーザの光を入射させた場合は、そ
の入射光のパルス幅に比べて、光ファイバを伝搬した後
の出射光のパルス幅が広くなる。
【0004】このため、前記出射光を光受信側で受信し
たときに、その出射光の独立したパルスを識別できるよ
うにするためには、光ファイバに入射させる入射光のパ
ルス間隔を十分に広く取る必要が生じ、そのように入射
光のパルス間隔を広くすると、高速通信を行うことが困
難となり、そのままでは、半導体レーザと光ファイバを
用いた高速、大容量の通信システムの構築が妨げられて
しまうことになる。
【0005】そこで、例えば、図5の(a)に示すよう
に、半導体レーザ1と伝搬用の伝搬用光ファイバ5との
間に分散補償装置4を介設したり、同図の(b)に示す
ように、伝搬用光ファイバ5の出射端側に分散補償装置
4を設けたりして、この分散補償装置4により、伝搬用
光ファイバ5の分散特性を補償(分散補償)して伝送光
路全体の分散値をほぼ零とする通信方式(通信システ
ム)が提案されている。
【0006】分散補償装置4は、光ファイバの光を伝搬
する部分であるコアの屈折率分布を特殊な分布構造とし
た光ファイバの構造分散により、光波の伝搬速度を、波
長が長いほど遅く、短いほど速くした、いわゆる負の分
散特性を有する分散補償光ファイバ3を、例えば、コイ
ル状に複数回巻き廻して形成した分散補償光ファイバコ
イル6を有して構成されており、分散補償光ファイバ3
の負の分散値は、伝搬用光ファイバ5の正の分散値と等
価となっている。また、上記のように、分散補償光ファ
イバ3をコイル状に巻くことにより、分散補償光ファイ
バ3の占有スペースをできるだけ小さくし、小型の分散
補償装置4となるようにしている。
【0007】図5に示したような通信システムによれ
ば、分散補償装置4により伝搬用光ファイバ5の分散特
性が補償されるために、前記のように、伝搬用光ファイ
バ5から出射される出射光のパルス幅が広くなることを
防止できると考えられており、例えば、アメリカ合衆国
では、伝送波長1300mm用に設計した伝搬用光ファイバ5
を波長1550mmで使用するために、伝搬用光ファイバ5の
長さの5分の1の長さの分散補償光ファイバ3を備えた
分散補償装置4を用いて、伝搬用光ファイバ5の波長分
散を補償する検討が行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記分
散補償装置4は、分散補償光ファイバ3を小径のコイル
状に巻いて形成した分散補償光ファイバコイル6を有し
ており、このように長尺の分散補償光ファイバ3を小径
のコイル状に巻いた場合、光ファイバ3に曲げによる応
力歪が印可され、それによって分散補償光ファイバ3の
軸対称の屈折率の断面構造が崩れ、ファイバ断面(横断
面)の互いに直角をなすX軸とY軸の屈折率分布が異な
るように変化する複屈折という現象が生じる。このコイ
ル巻きによる複屈折は、主にコイル巻きによる曲げによ
り発生し、曲げ方向に鉛直な軸の屈折率が変化して生じ
る。この複屈折は、部分的には僅かなものであるが、長
尺の光ファイバではその複屈折の総量は大きなものとな
り、このため、光ファイバを伝搬する光路のうち、X軸
偏波成分とY軸偏波成分との伝搬速度が異なる現象、い
わゆる偏波分散が生じる。
【0009】例えば、長さ5kmの分散補償光ファイバ3
を、胴径60mmφ、胴幅42mmのアルミ製ポビンにコイル巻
きして分散補償光ファイバコイル6を形成すると、その
偏波分散値は11psecにもなる。
【0010】そして、このように、分散補償光ファイバ
コイル6に偏波成分が生じると、前記材料分散と同様
に、分散補償光ファイバ3に入射させたレーザのような
波長の広がりを有する光のパルス幅を広げ、高速、大容
量の通信システムの構築を妨げることになり、問題であ
った。
【0011】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、偏波分散が殆ど生じるこ
とのない分散補償装置および分散補償方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のように構成されている。すなわち、本
発明の分散補償装置は、コアの屈折率分布により生じる
負の波長分散特性を有する光ファイバの断面の直角2軸
方向に伝搬定数の異なる偏波成分軸がそれぞれ形成され
て入射光の偏波の状態が保持されている分散補償定偏波
光ファイバを有し、該分散補償定偏波光ファイバの入射
側には入射光を直線偏光として出射する波長板と偏光子
のいずれか或いはその組み合わせによる偏波調整手段が
設けられており、該偏波調整手段と前記分散補償定偏波
光ファイバの入射端との間には、偏波調整手段により直
線偏光とした光の偏光軸を分散補償定偏波光ファイバの
前記偏波成分軸のいずれか一方と一致させる軸合わせ手
段が設けられていることを特徴として構成されている。
【0013】また、前記分散補償定偏波光ファイバは、
コイル状の分散補償定偏波コイルを成していること、分
散補償定偏波光ファイバは、コアに応力を付与する応力
付与部を備えた応力付与型の光ファイバとしたことも本
発明の分散補償装置の特徴的な構成とされている。
【0014】さらに、本発明の分散補償方法は、コアの
屈折率分布により生じる負の波長分散特性を有する光フ
ァイバに複屈折を生じさせ、光ファイバの断面の直角2
軸方向に伝搬定数の異なる偏波成分軸をそれぞれ形成し
て入射光の偏波状態を保持するようにした分散補償定偏
波光ファイバを用意し、該分散補償定偏波光ファイバの
入射側には入射光を直線偏光として出射する波長板と偏
光子のいずれか或いはその組み合わせによる偏波調整手
段を設け、該偏波調整手段により直線偏光とした光の偏
光軸を分散補償定偏波光ファイバの前記偏波成分軸のい
ずれか一方と一致させて分散補償定偏波光ファイバに伝
搬させることを特徴として構成されている。
【0015】
【作用】上記構成の本発明において、入射光は偏波調整
手段により直線偏光とされ、軸合わせ手段により、その
直線偏光の偏光軸が分散補償定偏波光ファイバの偏波成
分軸のいずれか一方と一致させられる。そして、前記直
線偏光は、その状態で、入射光の偏波の状態が保持され
ている分散補償定偏波光ファイバを伝搬するために、特
定の偏波のみが分散補償定偏波光ファイバを伝搬するこ
ととなり、偏波分散が生じない状態で光の伝搬が行われ
る。また、このとき、分散補償定偏波光ファイバの負の
波長分散特性により波長分散補償は行われる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一名
称部分には同一符号を付しその詳細説明は省略する。図
1には、本発明に係わる分散補償装置の一実施例の要部
構成が伝搬用光ファイバ5と共に示されている。同図に
おいて、長さ5kmの分散補償定偏波光ファイバ8を、胴
径60mmφ、胴幅42mmのアルミ製ボビン(図示せず)にコ
イル巻きすることにより、分散補償定偏波コイル9が形
成されており、分散補償定偏波光ファイバ8の入射端22
側には、入射光を直線偏光として出射する偏波調整手段
として機能する波長板10が設けられている。波長板10と
分散補償定偏波光ファイバ8との間に軸合わせ手段11が
介設されており、分散補償装置4は、分散補償定偏波光
ファイバ8、波長板10、軸合わせ手段11を有して構成さ
れている。
【0017】分散補償装置4の波長板10の入射側には、
通常の正の波長分散特性を有する伝搬用光ファイバ5が
設けられており、伝搬用光ファイバ5の入射側には、図
示されていない半導体レーザ等の光源が接続されてい
る。
【0018】図2に示すように、前記分散補償定偏波光
ファイバ8は、コア14とコア14を覆うクラッド15を有し
ており、コア14にゲルマニュームをドープしてコア14の
屈折率分布を特殊な分布構造とし、その構造分散により
−80psec/nm/kmの負の分散特性を有するように構成し
た光ファイバである。また、クラッド15には、コア14を
間隔を介して挟む態様で円形状の応力付与部13が設けら
れており、分散補償定偏波光ファイバ8は、この応力付
与部13によりコア14に応力を付与する応力付与型の光フ
ァイバとなっている。そして、この応力付与部13により
コア14に応力を付与することにより、光ファイバ8に複
屈折を生じさせ、光ファイバ断面の直角2軸方向に、伝
搬定数の異なる偏波成分軸であるX偏波軸(X偏波成分
軸)とY偏波軸(Y偏波成分軸)がそれぞれ形成され、
入射光の偏波の状態が保持されるようになっている。
【0019】前記軸合わせ手段11は、波長板10により直
線偏光とした光の偏光軸を、分散補償定偏波光ファイバ
8の前記偏波成分軸(X偏波軸、Y偏波軸)のうち、Y
偏波軸と一致させるものである。
【0020】前記分散補償定偏波コイル9は、上記のよ
うに、偏波の状態が保持される分散補償定偏波光ファイ
バ8をコイル巻きしているために、複屈折の度合がコイ
ル巻きの曲げにより変化することは少なく、したがっ
て、分散補償装置4の分散補償定偏波コイル9の偏波分
散値は、コイル巻きする前の分散補償定偏波光ファイバ
8の偏波分散値とほぼ同様の値となるようになってい
る。
【0021】実際に、本実施例の分散補償装置4の分散
補償定偏波コイル9の偏波特性をジョーンズマトリクス
法で測定した結果、偏波分散値は0.08psecであり、従来
の分散補償装置4の分散補償光ファイバコイル6の偏波
分散値(11psec)に比べて極めて小さく、コイル巻きす
る前の分散補償定偏波光ファイバ8の偏波分散値(0.04
psec)とほぼ等しい値となり、偏波分散値の増加は殆ど
ないことが確認されている。また、本実施例の分散補償
装置4の波長分散は−392 psec/nmであり、従来の分散
補償装置4と同等の補償効果を有していることが確認さ
れている。
【0022】本実施例は以上のように構成されており、
次のその動作について説明する。伝搬用光ファイバ5に
入射光を入射させると、その光は、伝搬用光ファイバ5
に形成されるランダムな方向の偏波軸に沿って、伝搬用
光ファイバ5を伝搬し、伝搬用光ファイバ5の出射端20
側からは、ランダムな偏波面を有する光が出射される
が、その出射光が波長板10に入射すると、光は波長板10
を通って直線偏光となって波長板10から出射される。そ
して、その直線偏光の偏光軸が軸合わせ手段11により分
散補償定偏波光ファイバ8のY偏波軸に一致させられ
て、分散補償定偏波光ファイバ8に入射させられ、前記
直線偏波光が分散補償定偏波光ファイバ8のY偏波軸に
沿って伝搬していく。
【0023】なお、本実施例の分散補償装置4の分散補
償定偏波コイル9は、偏波の状態が保持される分散補償
定偏波光ファイバ8をコイル巻きしているために、複屈
折の度合がコイル巻きの曲げにより変化することは少な
く、そのため、分散補償定偏波コイル9の偏波分散値
が、コイル巻きする前の分散補償定偏波光ファイバ8の
偏波分散値に比べて大きく増加することはないために、
分散補償定偏波光ファイバ8を伝搬する光は従来の分散
補償装置4の分散補償光ファイバコイル6の分散補償光
ファイバ3を伝搬する光と異なり、あまり偏波分散が生
じることのない状態で伝搬される。
【0024】また、伝搬用光ファイバ5で生じる波長分
散は、分散補償定偏波光ファイバ8を伝搬するときに、
分散補償定偏波光ファイバ8の負の波長分散特性により
分散補償される。
【0025】したがって、例えば、図3の(a)に示す
ようなパルス形状の入射光を伝搬用光ファイバ5の入射
端21側から入射させると、その光のパルス幅は伝搬用光
ファイバ5の波長分散により広がり、同図の(b)に示
すようなX偏波、Y偏波となってランダムな偏波軸に沿
って伝搬し、伝搬用光ファイバ5の出射端20側からは、
X,Yの合成波となって出射されるが、その光が分散補
償装置4の波長板10に入射すると、その光は波長板10に
より、図3の(c)に示すようなパルス形状の直線偏光
となって波長板10から出射し、その直線偏光の偏光軸
が、軸合わせ手段11により分散補償定偏波光ファイバ8
のY偏波軸に一致させられて分散補償定偏波光ファイバ
8に入射させられる。
【0026】そして、この直線偏光が分散補償定偏波光
ファイバ8を伝搬していくときに、伝搬用光ファイバ5
側で生じた波長分散が、分散補償定偏波光ファイバ8の
負の波長分散特性により、分散補償されることにより光
のパルス形状の広がりが抑制され、光は同図の(d)に
示すような、パルス幅の広がりが殆どないパルス形状の
光波となって分散補償定偏波光ファイバ8の出射端23側
から出射される。
【0027】本実施例によれば、分散補償装置4の入射
端側に伝搬用光ファイバ5を接続し、上記動作により、
偏波分散が殆ど生じない状態で伝搬用光ファイバ5の波
長分散を分散補償することが可能となり、伝搬用光ファ
イバ5の入射端21側から、半導体レーザからの入射光を
入射させたときに、その入射光のパルス幅を殆ど広げる
ことはなく、入射光と同様のパルス形状・パルス幅の光
を分散補償定偏波コイル9の出射端23側から出射するこ
とができる。そのため、入射光のパルス幅を充分に狭く
した場合でも、分散補償装置4の出射端側に受光装置を
接続してその光を受光したときに、受光装置側では独立
したパルスの識別が可能となり、それにより、高速、大
容量の通信システムの構築が可能となる。
【0028】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では、分散補償定偏波光ファイバ8は、図2に示
したように、円形状の応力付与部13が間隔を介してコア
14を挟む態様で設けられている応力付与型の光ファイバ
としたが、分散補償定偏波光ファイバ8は、例えば、図
4の(a)に示すような形状の応力付与部13により間隔
を介してコア14を挟む態様として、コア14に応力を付与
する応力付与型の光ファイバとしてもよく、図4の
(b)に示すように、コア14を囲む態様で楕円形状の応
力付与部13を設けて、この応力付与部13によりコア14に
応力を付与する応力付与型の光ファイバとしてもよい。
このように、分散補償定偏波光ファイバ8は、光ファイ
バ横断面上の直角2方向に非対称に形成された応力付与
部によりコア14に応力が付与されて、それにより、複屈
折が生じて入射光の偏波状態が保持されるように構成さ
れていればよい。
【0029】また、分散補償定偏波光ファイバ8は、図
4の(c)に示すように、コア14が例えば、楕円形状に
形成されている構造型の複屈折光ファイバとして、入射
光の偏波の状態が保持されるようにしても構わない。
【0030】さらに、上記実施例では、分散補償定偏波
コイル9を形成する分散補償定偏波光ファイバ8は、ゲ
ルマニュームをドープしたコア14を有し、−80psec/nm
/kmの分散特性を有する5kmの分散補償定光ファイバと
したが、分散補償定偏波光ファイバ8の長さや分散特性
等は特に限定されるものではなく、分散補償定偏波光フ
ァイバ8は、コア14の屈折率分布により生じる負の分散
特性を有し、かつ、入射光の状態を保持することができ
る光ファイバであればよい。また、その分散補償定偏波
光ファイバ8により形成される分散補償定偏波コイル9
のコイル巻き回数や、コイルを巻くためのボビンの胴径
や胴幅等も特に限定されるものではなく、適宜設定され
るものである。
【0031】さらに、上記実施例では、分散補償定偏波
光ファイバ8は、コイル状の分散補償定偏波コイル9を
形成していたが、分散補償定偏波光ファイバ8は必ずし
もコイル状の分散補償定偏波コイル9を形成していると
は限らない。ただし、分散補償定偏波光ファイバ8をコ
イル状にした方が、分散補償定偏波光ファイバ8の占有
スペースを小さくすることが可能となり、分散補償装置
4を小型の装置とすることができる。
【0032】さらに、上記実施例では、分散補償定偏波
光ファイバ8の入射端22側に波長板10を設け、この波長
板10が偏波調整手段として機能するように構成したが、
波長板10の代わりに、分散補償定偏波光ファイバ8の入
射端22側に偏光子を設け、この偏光子が偏波調整手段と
して機能するように構成しても構わないし、波長板と偏
光子とを組み合わせて偏波調整手段としてもよい。ま
た、偏波調整手段としては波長板や偏光子に限らず、偏
光プリズム,偏光反射鏡等の他の手段を用いても構わな
い。
【0033】さらに、上記実施例では、波長板10により
直線偏光とされた光の偏光軸を、軸合わせ手段により分
散補償定偏波光ファイバ8のY偏波軸と一致させたが、
直線偏光の偏光軸を、軸合わせ手段によりX偏波軸と一
致させるようにしても構わない。また、上記実施例のよ
うに、波長板10のような偏波調整手段と分散補償定偏波
光ファイバ8との間に軸合わせ手段11を介設する代わり
に、手動により、直線偏光の偏光軸を分散補償定偏波光
ファイバ8の偏波成分軸のいずれか一方と一致させるよ
うにしても構わない。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、偏波調整手段により入
射光を直線偏光とし、その光の偏光軸を、軸合わせ手段
等により分散補償定偏波光ファイバの偏波成分軸のいず
れか一方と一致させて分散補償定偏波光ファイバに伝搬
させるために、特定の偏波のみを分散補償定偏波光ファ
イバに伝搬させて、偏波分散を殆ど生じさせずに光の伝
搬を行うことができる。
【0035】そして、このとき、分散補償定偏波光ファ
イバの負の波長分散特性により波長分散補償を行うこと
ができるために、例えば、レーザ光のようにある程度波
長の広がりを有する光を、通常の正の波長分散特性を有
する伝搬用の光ファイバに伝搬させたときに生じる波長
分散を補償することが可能となり、しかも、このとき、
従来の分散補償装置のように偏波分散によりレーザ光等
のパルス幅を広げることもないために、入射光のパルス
幅を広げることなく受信側に伝搬させることが可能とな
り、それにより、高速、大容量の通信システムの構築が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる分散補償装置の一実施例を伝搬
用の光ファイバと共に示す要部構成図である。
【図2】上記実施例で用いられている分散補償定偏波光
ファイバの横断面構成図である。
【図3】図1における伝搬用光ファイバ5への入射光
(a)と、伝搬用光ファイバ5を伝搬出射する光(b)
と、波長板10からの出射光(c)と、分散補償定偏波光
ファイバ8からの出射光(d)の信号パルス形状を示す
説明図である。
【図4】本発明に係わる分散補償装置の他の実施例に用
いられる分散補償定偏波光ファイバの例を示す説明図で
ある。
【図5】従来の分散補償装置4を用いた通信システムの
例を示す説明図である。
【符号の説明】
4 分散補償装置 8 分散補償定偏波光ファイバ 9 分散補償定偏波コイル 10 波長板 11 軸合わせ手段 13 応力付与部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/00 G02B 6/17 H04B 10/02 H04B 10/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアの屈折率分布により生じる負の波長
    分散特性を有する光ファイバの断面の直角2軸方向に伝
    搬定数の異なる偏波成分軸がそれぞれ形成されて入射光
    の偏波の状態が保持されている分散補償定偏波光ファイ
    バを有し、該分散補償定偏波光ファイバの入射側には入
    射光を直線偏光として出射する波長板と偏光子のいずれ
    か或いはその組み合わせによる偏波調整手段が設けられ
    ており、該偏波調整手段と前記分散補償定偏波光ファイ
    バの入射端との間には、偏波調整手段により直線偏光と
    した光の偏光軸を分散補償定偏波光ファイバの前記偏波
    成分軸のいずれか一方と一致させる軸合わせ手段が設け
    られていることを特徴とする分散補償装置。
  2. 【請求項2】 分散補償定偏波光ファイバは、コイル状
    の分散補償定偏波コイルを成していることを特徴とする
    請求項1記載の分散補償装置。
  3. 【請求項3】 分散補償定偏波光ファイバは、コアに応
    力を付与する応力付与部を備えた応力付与型の光ファイ
    バとしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    分散補償装置。
  4. 【請求項4】 コアの屈折率分布により生じる負の波長
    分散特性を有する光ファイバに複屈折を生じさせ、光フ
    ァイバの断面の直角2軸方向に伝搬定数の異なる偏波成
    分軸をそれぞれ形成して入射光の偏波状態を保持するよ
    うにした分散補償定偏波光ファイバを用意し、該分散補
    償定偏波光ファイバの入射側には入射光を直線偏光とし
    て出射する波長板と偏光子のいずれか或いはその組み合
    わせによる偏波調整手段を設け、該偏波調整手段により
    直線偏光とした光の偏光軸を分散補償定偏波光ファイバ
    の前記偏波成分軸のいずれか一方と一致させて分散補償
    定偏波光ファイバに伝搬させることを特徴とする分散補
    償方法。
JP6211792A 1994-08-12 1994-08-12 分散補償装置および分散補償方法 Expired - Lifetime JP2931210B2 (ja)

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