JP2930427B2 - 歯周疾患を判断するためのおよびその疾患が進行する危険を予報するための方法とその試験キット - Google Patents

歯周疾患を判断するためのおよびその疾患が進行する危険を予報するための方法とその試験キット

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、好中球ゼラチナーゼ結合リポカリン(NGA
L)を測定できる試験キットを用いて、各種形態の歯周
疾患、ペリ−インプラント破壊症(peri−implantiti
s)およびHIV(+)関連歯周疾患の迅速、高信頼性、特
異的および高感度のチュアサイド(chair−side)診断
を行う方法、ならびに、特に前記諸疾患が進行する危険
を予報する方法に関する。
発明の背景 歯周炎の進行を検査する伝統的な方法は、所定の機関
にわたって歯周組織に起こった損傷の程度を、プロービ
ングで評価する方法である。あいにく、歯周プロービン
グ法は、測定法として誤りの原因を幾つか漏っておりそ
のため不正確である。
X線写真が、歯の周囲の歯槽骨の高さと損失を評価す
るのに長年にわたって使用されてきた。しかし、骨の小
さな変化を視覚で検出することは不可能である。従っ
て、X線写真を日常的な方法で読み取る場合、骨の破壊
/損失の大きさは実際より低く評価される傾向がある。
この10年間に、歯周炎の存在と進行を早く検出するた
めの診断用補助具の開発、試験および改良を行うことに
関心が高まっている。進行する歯周疾患の診断試験およ
び/または予後試験が、疾患の従来の指標を超える何ら
かの利益を提供する情報を与えなければならないことは
明らかである。
表皮学的研究(epidermiological study)由来のデー
タによって、歯周疾患は事実上、多因性疾患であること
が確認されている(Armitage,G.C.,CDA Journal、36
巻、35〜41頁,1993年)。このデータは、歯周疾患が一
種以上の少数の歯周病原微生物による感染症で起こるこ
とを示している。これらの微生物としては、ポルフィロ
モナス・シンジバリス(Porphyromonas gingivalis)
(Pg)、プレボテラ・インターメディア(Prevotella i
ntermedia)(Pi)、バクテロイデス・ホーシサス(Bac
teroides forsythus)(Bf)、アクチノバシラス・アク
チノミセテムコミタンス(Actinobacillus actinomycet
emcomitans)(Aa)、カンピロバクター・レクタス(Ca
mpylobacter rectus)、フソバクテリウム・ヌクレアタ
ム(Fusobacterium nucleatum)、およびスピロヘータ
属(Spirochaeta)の細菌がある。
進行中の疾患と最も強く関連している特定グループの
歯肉下微生物を決定するために多くの研究がなされてき
たが、決定的で明白な解決は与えられなかった(Armita
ge,G.C.CDA Journal,36巻,35〜41頁,1993年)。標的微
生物類は、酵素試験、培養分析、顕微鏡分析およびDNA
プローブによって評価されてきた。
歯肉溝滲出液(GCF)は、歯周ポケットから口腔中に
流入する炎症滲出液である。この滲出液は、歯肉下細
菌、炎症細胞、細菌が産生する多種類の物質および存在
している宿主細胞を含有している。この滲出液は隣接す
る歯周組織に起こるいくつもの炎症反応による炎症滲出
液である(Birkedal−Hansen,H.,J.Periodontol.,64巻,
474〜484頁,1993年)。臨床上の慣行で、GCFは、歯周ポ
ケットの開口に帯状濾紙を入れることによって容易に集
められる。これらの特徴によって、GCFは、歯周炎の進
行を示す有望なマーカーの魅力的な供給源になった。こ
れらのマーカーとしては、1)組織の再成形と分解に関
連する産物;2)炎症媒体;および3)宿主細胞由来の酵
素がある(Birkedal−Hansen,H.,J.Periodontol.,64巻,
474〜484頁,1993年)。
歯周炎の主な特徴の一つは、結合組織と骨の破壊であ
る。歯周疾患の過程で、これらの組織から多量の組織分
解産物が放出される。横断的研究では、歯周炎が見られ
る部位から集めたGCFが、例えばコラーゲンの分解由来
のヒドロキシプロリンを高濃度で含有していることが報
告されている(Talonpoika,I.,“Changes in the compo
sition of gingival crevicular fluid after periodon
tal treatment,Thesis,Ann.Univ.Turku,142,1994年)。
しかし縦断的研究は、これらの物質が存在していること
が進行性疾患と強く関連しているかどうかを決定するた
めになされていない。これら産物が実際の歯周組織の破
壊または再成形を関連しているかどうかまだ分かってい
ない。
歯周炎および歯周炎に冒されている歯周組織は多種類
の炎症媒体を産生している。これらの媒体のうち幾つか
は、歯周炎の症例に見られる破壊プロセスに中心的な役
割を演じているようである。このことに基づいていくら
かの研究者が特定の炎症媒体を進行性疾患のマーカーと
して使用できる可能性を研究している(Sorsa,T.ら,Arc
h.Oral.Biol.,35巻,193S〜196S,1990年;Page,R.C.,J.Pe
riodont.Res.,26巻,230〜242頁,1991年)。
しかし、GCF中の炎症媒体のレベルを評定する、進行
性歯周炎の十分に検討・実証された診断試験法または予
後試験法は今までのところ存在していない。予備的研究
によって、次の物質:プロスタグランジンE2と腫瘍壊死
因子αが歯周炎に冒されている部位に関連しているかも
しれないと示唆されている(Page,R.C.,J.Periodont.Re
s.,26巻,230〜242頁,1991年)。しかし、これらの炎症
媒体は全て、身体の他の部位の骨吸収とも強く関連して
いる。これら炎症媒体は全て歯周炎の進行に関与してい
るようであるが、これらが、臨床で評価する場合に疾患
の進行の有効なマーカーとして役立つかどうかを決定す
るには更に研究する必要がある。
歯周炎の進行に関連しているかもしれないGCF中に酵
素類の試験法を開発するため多くの研究がなされてき
た。GCF中に存在する宿主由来の酵素類の中で最も注目
されてきたのは、アスパラギン酸アミノトランスフェラ
ーゼとコラゲナーゼ(Page,R.C.,J.Periodont.Res.,26
巻,230〜242頁,1991年);ゼラチナーゼ(Birkedal−Ha
nsen,H.,Crit.Rev.Oral Biol.Med.,4巻,197〜250頁,199
3年およびSorsa,T.ら,Ann.N.Y.Acad.Sci.,732巻,112〜1
31頁,1994年)および類縁のニュートラルプロテアーゼ
巻(Teng,Y.T.ら,J.Periodont.Res.,27巻,544〜552頁,1
993年);β−グルクロニダーゼ(Page,R.C.,J.Periodo
nt.Res.,26巻,230〜242頁,1991年);ならびにエラスタ
ーゼ(Ingman,T.ら,Oral Microbiol.Immunol.,8巻,298
〜305頁,1993年)である。これら酵素のうちの幾つか
は、歯周組織の死んだ細胞または瀕死の細胞から放出さ
れ、幾つかは多形核好中球(PMN)から放出され、そし
て残りのものは、他の炎症細胞(PMN/単球/マクロファ
ージ)、冒された部位の、上皮細胞および結合組織の細
胞が産生する(Sorsa,T.ら,Arch.Oral.Biol.,35巻,193S
〜196S、1990年;Birkedal−Hansen,H.ら,Crit.Rev.Oral
Biol.Med.,4巻,197〜250頁,1993年;Sorsa,T.ら,Ann.N.
Y.Acad.Sci.,732巻,112〜131頁,1994年)。
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)
[以前はグルタミン酸オキサロトランスフェラーゼ(GO
T)と呼ばれていた]は死んだ宿主細胞と瀕死の宿主細
胞が放出する。内科医学において、この酵素は、心筋梗
塞の後の心筋または肝臓病の肝臓に生成する、細胞死の
有用なマーカーである。実際に、この酵素は、身体の事
実上全ての組織の死んだ細胞から放出される。臨床アタ
ッチメント(clinical attachment)の損失の増大を症
状進行の基準として用いた、進行性歯周炎がみられる患
者のいくつもの縦断的研究の試験結果は、GCF中のASTの
レベルが部位毎ベースの疾患の進行のマーカーとして役
立つかもしれないことを示唆している(Page,R.C.,J.Pe
riodont.Res.,26巻,230〜242頁,1991年)。GCF中の上記
酵素の迅速なチェアサイド試験法が開発されている。酵
素活性によってASTを測定すると、ASTは歯周炎と非進行
性の歯周炎が見られる部位で幾分増大している。従っ
て、ASTのGCF中のレベルによって、破壊している炎症部
位と破壊していない炎症部位を有効に識別できるかどう
か確認されないままになっている(Page,R.C.,J.Period
ont.Res.,26巻,230〜242頁,1991年)。従って、AST検定
法を使用しても、歯周炎の明白な診断を行えない。その
上に、この酵素検定法は、血液由来のASTがGCFを汚染す
る可能性があるので不正確である。
多形核白血球(PMN)は、歯肉炎または歯周炎が見ら
れる部位からのGCFに見られる顕著な炎症細胞である。
これらの細胞は、歯周ポケットにコロニーを作る細菌に
対する防御の最前線である。PMNは、細菌に攻撃される
と、広範囲のリソソーム酵素とやや顆粒状の酵素(subg
ranular enzyme)、炎症媒体およびプロティナーゼを放
出する。これら酵素の幾つかが、歯周炎の進行のマーカ
ーとして役立つかもしれないと言う考えのもとになって
いる理論は簡単なことである。すなわち、歯周炎が進行
すると、歯肉下細胞が宿主の局所防御(PMNを含む)を
圧倒して、死んだ好中球からリソソーム酵素、プロテア
ーゼ/炎症媒体が大量にGCF中に放出される。リソソー
ム酵素類(すなわちニュートラルプロテアーゼ類)の群
に対する迅速なチュアサイド試験法が開発されている
[Periocheck(登録商標)]。進行した歯周炎が見られ
る部位からのGCF中にこれら酵素が増大していないこと
が報告されている(Teng,Y.T.ら,J.Period.Res.,27巻,5
44〜552頁,1993年)。しかし、PeriocheckはPMNプロテ
アーゼに対して十分に特異的でないので、微生物のプロ
ティナーゼ類はGCFに含有されている基質を十分に分解
することができる。上記試験法が、進行する危険が高ま
っている部位を確認できるかどうかを決定する縦断的な
試験はなされていない。
一つの縦断的研究による予備的な報告に、もう一つの
リソソーム酵素:β−グルクロニダーゼのGCF中レベル
が、1年間の観察期間に臨床アタッチメントの損失の増
大が検出された患者に増大したことが記載されている
(Armitage,G.C.,CDA Journal,36巻,35〜41頁,1993年;P
age,R.C.,J.Periodont.Res.,26巻,230〜242頁,1991
年)。非進行性の疾患が見られる患者の上記酵素のレベ
ルが低いことが見出された。しかし、GCF中のβ−グル
クロニダーゼの迅速なチェアサイド試験法はまだ開発さ
れておらず、その上、β−グルクロニダーゼの迅速なチ
ェアサイドGCF試験法を、歯周炎の進行を部位毎に検出
する有用な方法にまで開発できるかどうかは決定されな
いままになっている。
エラスターゼは、PMNがGCF中に放出する顕著なニュー
トラルセリンプティナーゼ類の一つである。しかし他の
細胞が前記酵素を産生することが知られている(McCull
ough,C.A.G.,J.Clin.Periodontol.,21巻,497〜506頁,19
94年)。GCF中の酵素の迅速チェアサイド試験法が、酵
素の活性に基づいて開発されており、、一部、臨床試験
で試験されている(McCullough,C.A.G.,J.Clin,Periodo
ntol.,21巻,497〜506頁,1994年)。サブトラクションX
線撮影法で検出されるような追加の骨の損失を進行の基
準として利用した、歯周炎の治療をしていない患者の縦
断的研究は、GCF中のエラスターゼのレベルが上昇した
ことは、部位毎に、歯周炎の進行と強く関連しているこ
とを示唆している(McCullough,C.A.G.,J.Clin.Periodo
ntol.,21巻,497〜506頁,1994年)。エラスターゼのGCF
中レベルが高い部位は、エラスターゼのレベルが低い部
位より、6ヶ月以内に追加の骨損失が起こる可能性が高
いことが発見された(McCullough,C.A.G.,J.Clin.Perio
dontol.,21巻,497〜506頁,1994年)。
GCFベースの酵素試験法は有望のようであるが、一層
多くの研究を行った後、十分にかつ厳密に試験して確認
する必要がある。
PMNタンパク質、特にエラスターゼ欠失特異性に基づ
いて今まで開発された試験法では、エラスターゼが特異
性を欠いている合成のプロテアーゼ基質(SAAVNA−ペプ
チド)で検定される。というのはその基質がヒトと細菌
の両方のペプチダーゼ類/プロテアーゼ類/プロティナ
ーゼ類で効果的に分解されるからである。従って、被検
試料中にたとえエラスターゼが存在していなくても、上
記酵素試験法で明確な結果が得られるかもしれない(So
rsa,T.ら,J.Periodont.Res.,22巻,375〜380頁,1987年;I
ngman,T.ら,Oral Microbiol.Immunol.,8巻,298〜305頁,
1993年)。このような試験法は歯周疾患の進行を診断す
るのに決定的なものではないと考えられる。
フィンランド特許願第943939号には、ヒトの活性マト
リックス・メタロプロティナーゼ−8、(MMP−8)−
好中球コラゲナーゼの測定に基づいて、骨の破壊/およ
び損失に関連する活動性歯周疾患の迅速かつ高信頼性の
チェアサイド診断を行う新規な方法と試験キットが記載
されている。上記フィンランド特許願第943939号では、
従来の他の多くの歯周疾患診断法が広範囲にわたって考
察されているが、その開示内容は全て本明細書に援用す
るものである。
当然のことながら,チェアサイド試験法で、活動性疾
患の高信頼性の診断を行えることが非常に重要である。
しかし、歯周炎を予防するためには、好ましくは歯科医
が自らの医院でチェアサイド試験を行うことによって、
疾患の進行について信頼性の高い予後を行えることが非
常に大切である。
Kjeldsen,L.ら(J.Biol.Chem.,268巻,10425〜10432
頁,1993年)は、最近、ヒト末梢血液のPMN由来の新規な
好中球ゼラチナーゼ結合リポカリン(NGAL)の精製、特
性解析および一次構造について報告した。NGALは、92kD
のヒトPMNゼラチナーゼすなわちマトリックスメタロプ
ロティナーゼ−9(MMP−9)に結合している25kDのタ
ンパク質である。活性化されたPMNは、二次PMN(特異
的)顆粒から、大部分の25kD NGALを脱顆粒する(Kjeld
sen,L.ら,L.Biol.Chem.,268巻,10425〜10432頁,1993
年)。NGALは、PMN以外に、PMNの三次もしくはC−形の
顆粒から脱顆粒された92kDaのMMP−9と共有結合して12
0kDの複合体を形成することができる(Kjeldsen,L.ら,
L.Biol.Chem.,268巻,10425〜10432頁,1993年)。このNG
AL/MMP−9複合体が生成することは、120kD形のMMP−9
がPMNとそのゼラチナーゼ(MMP−9)にとって独特なも
のであることを説明している(Sorsa,T.ら,Arch.Oral.B
iol.,35巻,193S〜197S、1990年;Kjeldsen,L.ら,L.Biol.
Chem.,268巻,10425〜10432頁,1993年)。その上に、NGA
Lは一量体の25kD形と二量体の46kD形で存在し、これら
両者はともに、PMNが活性化されると開口分泌される(K
jeldsen,L.ら,L.Biol.Chem.,268巻,10425〜10432頁,199
3年)。NGALにはゼラチナーゼに対する調節作用が全く
ないので、NGALの機能はまだ完全には解明されていな
い。
PMNは、メタロマトリックスタンパク質類(MMP)(So
rsa,T.ら,J.Periodont.Res.,23巻,380〜393頁,1988年,S
orsa,T.ら,Ann.N.Y.Acad.Sci.,732巻,112〜131頁,1994
年;Golub,L.M.ら,J.Clin.Perio.,22巻,100〜109頁,1995
年)およびそれらに関連する因子たとえばNGALの主な起
源であり、従って特に歯周炎に特異的な120kDの複合体:
NGAL/MMP−9の主要起源である。HIV(+)の患者の歯
周炎部位由来のGCFは、活性PMN由来のMMPの含有量が増
大していることが報告されているが(Saloら,Ann.N.Y.A
cad.Sci.,732巻,476〜478頁,1994年)、これらのPMN由
来のタンパク質がNGALも含有していることはまだ報告さ
れていない。PMN由来のタンパク質に基づいた歯周炎の
進行を示す信頼性の高いチェアサイド試験法は全く開発
されていない。
歯周炎の進行の満足すべき診断法を提供するため、莫
大な数の研究がなされてきたが、十分に決定的であると
考えられる解決策は開発も示唆もされていない。従っ
て、本日に至るまで依然として、臨床家達は、局所のプ
ローブ検査およびX線写真によって歯周炎と歯周炎を評
定する古い従来の方法にすっかり頼らざる得ない。更
に、現在までに開発された試験法はいずれも、歯周疾患
が起こる危険を、全く示すことができない。これらの試
験法はむしろ口腔中の高くなった酵素活性を評定するこ
とに基づいているが、この活性は全く異なる起源、例え
ば扁桃炎、シェーグレン症候群などで十分に高くなる。
換言すれば、上記の酵素試験法は、酵素活性が高くなる
実際の唯一の原因が歯周疾患であるということを明白に
は示していない。この活性の増大は細菌によって同様に
起こる。
先にすでに指摘したように、成熟した疾患は、臨床家
が肉眼で識別できることが多い。当該技術分野で必要な
ことは、歯周疾患が進行する危険が増大していること
を、目に見えるシグナルが得られる前に、迅速かつ高感
度で正確に評定する方法を得ることである。
また、歯科医達は、診断した歯周疾患がどの程度進行
したかをチェアサイドで評定する高感度かつ特異的で迅
速な試験法を得て、その後、歯周を治療した効果を監視
し評定することを要望している。
本発明の発明者達は、特異的な免疫化学的な方法によ
って活性化PMNの存在を監視することによって、歯周疾
患の危険が増大しているという警告を与えかつ早い段階
でこの疾患の進行の程度を示すことができる検定法を提
供することによって、当該技術分野で長年にわたって考
えられてきた要望が満たされることが分かったのであ
る。従来知られているPMNマーカーのタンパク質、例え
ばMMP−9、エラスターゼおよびミエロペルオキダーゼ
などの幾つかは十分に特異的ではない。というのは、こ
れらタンパク質は細菌(エラスターゼ)と他の細胞(単
球/マクロファージ)が産生し、そして上皮細胞がミエ
ロペルオキシダーゼとMMPを同様に産生するからであ
る。本発明によれば、歯周疾患が発生する危険について
診断しかつ適正な予後を行うため、新しい特定のPMNマ
ーカータンパク質すなわちNGALを患者のGCFからチェア
サイドで検出・測定する迅速な免疫学的試験法が提供さ
れる。前記NGALは、患者から採取したGCF試料、または
前記患者から得た唾液または口腔すすぎ液の試料から、
免疫チェアサイドキットによって評定される。本発明に
よれば、前記NGALは、HIV(+)感染症関連歯周炎とペ
リ−インプラント破壊症を含む各種形態の歯周疾患の経
過と治療を監視しかつ歯周とペリ−インプラントの健康
を管理するための生化学的補助マーカーとして役立つ。
NGALは、炎症の早い段階で前記危険を示し、かつその活
動性疾患のみならずその特異性が、NGALが時々MMP−9
と複合体を形成することによって妨害されないので特に
有用である。
従って、本発明の目的は、特異的な免疫化学的方法を
用いて特異的なPMNマーカー、NGALを測定することに基
づいた迅速かつ高信頼性のチェアサイド試験法によっ
て、異なる形態の歯周疾患および特に前記疾患の危険の
迅速かつ特異的で高信頼性の診断、予報および評定を行
う方法を提供することである。また本発明は、前記方法
で使用して該疾患の早い段階で診断と予後を行うことが
できる試験キットを提供するものである。
発明の要約 本発明は、特異的PMNマーカータンパク質のNGAL(こ
れを認識するモノクローナル抗体によって検出される)
を用いて、歯肉溝滲出液(GCF)の試料中の活性化PMNの
存在を検出することによる特に歯周疾患の危険を監視す
る診断方法に関する。
本発明は特に、歯周疾患が進行する危険を検出しかつ
予報するのに用いるチェアサイド試験用キットに関す
る。本発明のチェアサイド試験キットには、NGALを特異
的に試験する少なくとも一種のモノクローナル抗体が入
っている。
上記マーカーを認識するモノクローナル抗体に加え
て、NGALに対する任意のポリクローナル抗体も、特異的
な試験キットを作製するのに使用できる。
また本発明の試験キットには、選択された免疫試験法
を実施するのに必要な、任意の検出可能な直接的もしく
は間接的な標識および任意の固体もしくは液体の担体が
入っている。チェアサイド試験用キットは、PMNマーカ
ータンパク質である前記NGALを、高信頼性で容易に解釈
できる方法で検出できるように製造される。
また、本発明は、各種形態の歯周疾患、HIV感染症/
エイズ関連歯周炎およびペリ−インプラント破壊症なら
びに特に前記諸疾患が進行する危険を診断し、予報しお
よび評定する方法に関する。その検出法は免疫学的検出
法として実施される。
本発明の他の実施態様によれば、歯周炎とペリ−イン
プラント破壊症は、唾液の試料または口腔すすぎ液の試
料のチェアサイド予備選別試験法を用いて予報される。
陽性の症状の場合は部位特異的方法で継続管理を行
い、その場合、試料は固体の吸収性のサンプリング器具
で収集し、本発明の好ましい実施態様では例えば免疫学
的検定法を実施する。
NGALは上記目標を達成するのに特に有用である。とい
うのは、NGALは、炎症の早い段階で前記危険を示し、活
動性の疾患のみならずその特異性が、NGALが時々MMP−
9と複合体を形成することによって妨害されないからで
ある。
本発明の特別な特徴は、本明細書に含まれている特許
請求の範囲に開示されている。
図面の簡単な説明 図1は、NGALを含有するヒトの歯槽粘膜の凍結切片の
組織学的染色物(a)および免疫化学的染色物(b〜
f)を示す。(a〜c)と(e)において表面上皮は
(E)で示し結合組織は(CT)で示す。バーの長さは、
(a〜c)と(e)では150μmであり、(d)と
(f)では50μmである。血管周囲の炎症細胞は上記結
合組織中、(矢印)で示す。MMP−9(c,d)およびNGAL
(e,f)の明白な免疫染色が、好中性顆粒球(PMN)と関
連して認められる。(c−f)における小矢印は血管内
好中球(PMN)を示し、長い矢印は血管外遊出好中球(P
MN)を示す。拡大図(d,f)に見られるように、血管内
に位置しているPMNは細胞質免疫反応性を示し、血管外
に遊出しているPMNは、染色反応が結合組織の近くまで
広がっている。NGALの僅かに検出可能な反応性(e)
が、結合組織全体、基底膜領域(矢じり印)および幾つ
かの繊維芽細胞(矢じり印)(f)にも存在している。
定義 本明細書において、用語“NGAL"は、一量体と二量体
のNGALを含む異なる形態の好中球ゼラチナーゼ結合リポ
カリンおよびNGAL/MMP−9複合体を意味する。
本明細書において、用語“歯周疾患”は、各種形態の
歯周炎とペリ−インプラント破壊症およびHIV(+)感
染症/エイズ疾患関連の歯周疾患を意味する。
本明細書において、“診断”という用語は、試験キッ
トを使って行う測定または検定に基づいて開業歯科医が
行う評定または評価を意味する。
本明細書において“予後”という用語は、各種形態の
歯周疾患とペリ−インプラント破壊症の過程と治療の監
視および歯周とペリ−インプラントの健康の管理と継続
管理を含む、疾患の進行すなわち疾患のパターンを予報
するため開業歯科医が行う評定または評価を意味する。
健常者に対しては予後は行わない。
用語“チェアサイド”は、開業歯科医が自らの医院内
でそのチェアのそばで試験キットを用いて行うことがで
きる診断または予後を意味する。
“サンプリング器具”という用語は通常、帯状濾紙を
意味するが、他の固体の吸収スティックならびに試験器
具自体がサンプリング器具として用いられることがあ
る。唾液の試料および口腔すすぎ液の試料の場合、特別
のサンプリング器具は不要である。
発明の詳細な説明 本発明の発明者らは、炎症を起こしたヒトの歯肉のMM
P−9とNGALの起源が一義的にPMNであることを、免疫組
織化学および組織学で評価することによって発見したの
である。また本発明の発明者らは、限局性若年歯周炎
(LJP)の歯周組織の試料に比べて、より多くのPMN由来
のMMP−9とNGALの免疫反応性およびより多くのPMN関連
形態の歯周炎が、成人歯周炎(AP)に見られることも発
見した。これらの発見に基づいて、本発明の発明者ら
は、炎症を起こした歯肉が原因の歯周疾患の信頼性の高
い診断と予後を、該疾患の早い段階で行うための本発明
の試験キットを開発するものである。
また本発明の発明者らは、口腔/歯肉のケラチン細胞
がMMP−9とNGALの両者を生体外で産生することも示し
た。しかし、MMP−9/NGALの陽性シグナルは、生体内
で、単球/マクロファージまたは歯肉/口腔と歯肉溝の
上皮には全く検出されなかった。このことはNGALとMMP
−9の唯一の起源はGCF中のPMNであることを示してい
る。これら両タンパク質は、生体内で産生され、そして
歯周炎部位のPMNから特異的に誘導され、他の細胞の例
えば上皮細胞またはケラチン細胞からは誘導されない。
ことことは、特に歯周疾患が発生する危険を予報するた
め特異的なPMNマーカータンパク質としてNGALを使用す
る高信頼性試験キットを創製するさらなる根拠である。
さらに、記録された知見(図1と実施例1の試験結
果)は、PMNが炎症を起こした歯肉結合組織の血管の内
腔中に存在している場合、MMP−9とNGALの両者はPMNの
細胞質中に存在し、そしてPMNが歯肉結合組織中に遊出
している場合、MMP−9とNGALの両者はPMNの近くに常に
見られることを示している。このことは、PMNが歯周/
歯肉の炎症中にトリガーされ、トリガーされて遊出した
PMNが次にそのタンパク質因子、例えばMMP−8、MMP−
9、エラスターゼおよびNGALなど、ならびに他の因子、
例えばミエロペルオキシダーゼおよびエラスターゼなど
を歯肉結合組織中に脱顆粒するということを強く示唆し
ている。MMP−9とNGALが歯肉中に存在しているのは、
歯肉/歯周の炎症と関連があるようである。というの
は、MMP−9またはNGALの免疫反応性が、炎症を起こし
ていない未萌出歯由来の歯髄結合組織中には全く検出さ
れなかったからである。
上記の免疫化学的および機能上のデータに基づき、結
論として、PMNは、特にAP中の、MMPおよびMMP(NGAL)
に関連する因子の関連起源であると考えられる。PMNの
役割はLJPなどの他の形態の歯周疾患ではあまり重要で
ないであろう。また、HIV(+)患者の歯周炎部位由来
のGCFには、活性PMN由来の分子例えばMMP−8とMMP−9
などの含有量が増大していることが報告されている(Sa
lo,T.ら,Ann.N.Y.Acad.Sci.,732巻,476〜478頁,1994
年)。
従って、本発明の発明者が実施した試験は、各種形態
のPMN由来のNGALは、チェアサイドキットを使用して歯
肉溝滲出液(GCF)について免疫学的に評定すると、歯
周疾患の過程と治療を部位特異的に監視し、かつ歯周の
健康を管理するための正確で高信頼性の生化学的補助マ
ーカーとして役立つことを示している。
従って、本発明によって、歯周疾患の迅速かつ高感度
の選択的診断を行うためのチェアサイド試験キットを製
造することができる。本発明のキットには一種以上のNG
AL認識抗体が入っているが、異なる形態のNGALを認識す
る少なくとも一種のモノクローナル抗体および抗体に結
合させるかまたは試験キットに別個に入れる少なくとも
一種の検出可能な標識が入っていることが好ましい。そ
れは任意の固体または液体の担体に結合させてもよい。
診断および予後を行う方法は、基本的に、好ましくは
血液を含有していてはならない試料を集め、次にその試
料を、その特異的NGALを特異的に認識する少なくとも一
種のモノクローナルもしくはポリクローナルの抗体と接
触させるステップで構成されている。前記抗体は試験キ
ット中に適当な方法で組み入れられる。NGALの前記抗体
に対する結合を検出して診断時の解釈に利用する。
好ましいモノクローナル抗体は、遊離形態またはMMP
−9に複合した形態のNGALを認識することができる。換
言すれば、そのモノクローナル抗体は好ましくはエピト
ープへ誘導されなければならず、このことはMMP−9と
の複合体形成によって妨害されない。これらの細胞系
は、通常のハイブリドーマ法で製造され、続いて本発明
の試験キットと方法に必要な所望のタイプのモノクロー
ナル抗体を産生する細胞系が選別される。
NGALを認識するポリクローナル抗体は、ゼラチナーゼ
またはMMP−9に対するゼラチナーゼ抗体をアフィニテ
ィー精製法で精製することによって得ることができる
(Kjeldsen,L.,J.Biol.Chem.,268巻,10425〜10432頁,19
93年)。
NGALを認識するモノクローナル抗体は、以下のステッ
プからなる従来の方法で得ることができる。最初にマウ
スをNGALで免疫化する。なおこのNGALは粗製のまたは高
度に精製された製剤でもよい。ハイブリドーマ細胞系
は、マウスの脾臓細胞を用いる従来のハイブリドーマ法
で製造され、NGAL抗体の産生について試験されそして各
種のモノクローナル抗体を見つけるために選別される。
最も望ましいモノクローナル抗体は、NGALを認識しかつ
高感度であり、そして歯周疾患がみられる患者由来の歯
肉溝滲出液中に存在する他のタンパク質もしく酵素との
交差反応は最も少ない。
選択された好ましい免疫学的方法に最もよく適した各
種の試験キットを製造することができる。その方法は以
下の方法から選択することが好ましい。すなわち、免疫
クロマトグラフィー法、免疫測定法(immunometric met
hod)、放射線免疫検定法(radioimmunoassay)、放射
線免疫測定法(radioimmunometric assay)、酵素免疫
検定法、蛍光免疫検定法、発光免疫検定法、免疫凝集
法、ヘム凝集法、凝集阻害法、濁度測定免疫検定法(tu
rbidimetric immunoassay)、および比濁測定免疫検定
法(nephelometric immunoassay)から選択される。検
出可能な標識と任意の担体は適当な方法によって選択さ
れる。
公知の免疫学的検定法は大部分、本発明の試験法に適
用できる。このような検定法は当該技術分野の当業者に
とって公知なので、本明細書に詳細には記載しない。最
も好ましい迅速な検定モードは、側方流動の原理(late
ral flow principle)による免疫クロマトグラフィー法
およびフロースルーの原理(flow−through principl
e)に基づいた免疫化学的方法に基づいている。利用可
能な方法は、例えばヨーロッパ特許第B1−291194号、同
第B1−212599号および国際特許願公開第WO94/00765号に
記載されている。なおこれら特許の開示事項は本明細書
に援用するものである。先に記載した方法と同様に利用
可能な他の公知の方法が多数ある。
歯周疾患を診断するかまたは該疾患が進行する危険を
予報する方法には、特に、下記ステップからなる免疫学
的検定法として実施する。最初に、歯肉溝滲出液(GC
F)の試料をサンプリング器具で集める。なおそのサン
プリング器具は通常、帯状濾紙であり、これから試料を
抽出して試験装置に入れる。任意にサンプリング器具
は、試験装置として使用することができる。簡単な固体
の器具を部位特異的試料を集めるのに使用できる。サン
プリングを行った後、試料を少なくとも一種のモノクロ
ーナル抗体と接触させる。なおそのモノクローナル抗体
は予めサンプリング器具または試験装置に付着されてい
るかまたは試験装置に添加してもよい。あるいは、サン
プリング器具は試験装置に入れるかもしくは、試験装置
の上にのせてもよく、または試料をサンプリング器具か
ら抽出して、NGALを認識するモノクローナル抗体が入っ
ている試験装置に入れてもよい。
最も好ましい方法では、歯周疾患の危険は、試料を、
固体の、サンプリング器具と試験装置を組み合わせたも
ので集める部位特異的方法で検出される。
本発明の方法の一実施態様によれば、歯周疾患の危険
は、唾液の試料または口腔すすぎ液によって集めた試料
中のNGALのレベルが増大しているのを試験することによ
って前もって選別できる。この前もって行う歯周疾患の
選別は、以下のステップを用いる免疫学的検定法として
実施することができる。試料を含有する唾液または口腔
すすぎ液の試料を任意の方法で集め、次にその試料を、
異なる形態のNGALを認識する少なくとも一種の抗体と接
触させる。
前記NGALのレベルの増大は、免疫学的方法によって検
出できる。Kjeldsen,L.らは、MMP−9に対するELISA試
験法を、European Journal Haematology、49巻,180〜19
2頁,1992年に報告している。本発明の発明者らは、NGAL
のレベルの増大は、Kjeldsen,L.が報告したELISA試験法
に相当するELISA試験法で測定できることを示した。健
常者の、GCFの部位特異的試料中のNGALのレベルはゼロ
同様に低く、一方、約50〜100ng/mlのNGALレベルは、何
かがGCF中で進行している指標である。歯周疾患がみら
れるヒトは、そのNGAL試料中のNGALのレベルは有意に高
い。GCFの直接部位特異的試料中、50〜100ng/mlのレベ
ルは歯周疾患が進行する危険があることを示す。唾液試
料中、対応するレベルは決してゼロであることはない。
唾液中のNGALのレベルはいくつもの歯からのGCFの合計
である。健常者のNGALの基本的なレベルは、唾液試料の
場合、50〜100ng/mlと高い。150ng/mlのレベルは歯周炎
が進行している危険があることを示している。一方、歯
周疾患がみられる人はNGALのレベルが、上記ELISA試験
法で測定した場合400〜500ng/mlと高い。
従って、GCF中および唾液中それぞれ50ng/mlおよび約
150ng/mlを超える値は、NGALのレベルが増大している指
標と考えられる。その絶対値は、いくつもの因子、例え
ば抗体の種類と濃度とアフィニティー、サンプリング法
などによって変化する。しかし、最も重要な要因は、健
康な試料と炎症を起こしている試料の比率が、得られる
絶対値とは無関係にほぼ同じであることである。
本発明の試験キットと方法を開発するのに利用した方
法と材料を、以下の実施例で一層詳細に考察する。
実施例1. 歯周炎の患者由来の炎症を起こしているヒト歯肉溝滲
出液(GCF)および唾液中のNGALの量が健常者成人と比
べて増大していることの実証。
患者 この試験に参加した患者らは、歯周を治療するため、
ヘルシンキ大学、歯周療法学部に紹介された人々であ
る。成人の歯周炎(AP)グループ(n=10)には女性6
名(年齢範囲32〜47歳)と男性4名(年齢範囲35〜42
歳)が含まれていた。限局性若年歯周炎(LJP)グルー
プ(n=11)には女性8名(年齢範囲18〜21歳)および
男性3名(年齢範囲17〜21歳)が含まれていた。系統的
健常者の対照グループ(n=10)は女性(n=6)と男
性(n=4)の医学生(年齢範囲20〜25歳)で構成され
ていた。この対照グループには、臨床およびX線医学に
よって歯周疾患の検出可能な徴候は全く認められなかっ
た。APの臨床基準は、ポケットの深さの標準測定値、X
線写真の喪失(loss)、可視歯垢指数、および前記のよ
うにプロービングを行った後の出血から判定した。
歯周溝滲出液(GCF)と唾液試料の収集。
GCFと唾液試料を集める前に、被検者は口腔を水道水
ですすぎ次にパラフィンを30秒間そしゃくした。歯肉の
上方の歯垢は全て除いてから、帯状濾紙(Periopaper G
CF strip;米国ニューヨーク州アミティービル所在のIDE
Interstate社)でGCF試料を採取した。その濾紙は、AP
とLJPの患者のみならず歯周が健康な対照群の歯肉溝の
開口部中に、ゆるやかな抵抗が感じられるまで挿入し
た。その帯状濾紙は正しい位置に30秒間残しておいた。
その帯状濾紙を取り出し、中性の生理食塩水の緩衝液で
溶出させた。全唾液を収集してNGALの測定に使用した。
歯肉組織の試料。
上下の永久歯から得られる各種の態様の歯肉縁、歯肉
溝ポケットの上皮の歯肉組織の試料は、7名のAP患者か
ら次のようにして採取した。すなわち、歯肉除去および
歯根プレーニング(root planing)からなる従来の成功
しない歯周の治療を行った後、深い(>5mm)歯周ポケ
ットを除くために行われる日常的な歯周組織片外科手術
法および歯肉切除法で採取した。免疫組織化学的分析を
行うため、同様に、6名のLJP患者から歯肉組織の試料
を得た。比較を行うため、炎症が全くない口腔/歯の組
織、十分に発達した未萌出の上第3大臼歯を、正当な臨
床上の理由のため若い成人から外科手術で取り出し、次
いでその歯髄組織を下記のようにして分析した。上記未
萌出第3大臼歯の取り出しに伴い、その下側の正常に見
える歯槽粘膜由来の組織試料をこれら患者から採取し
た。
免疫組織化学的染色を行うための組織試料の調製。
手術をした後、直ちに、軟組織の試料を、1片のコル
クの上に置いて、Tissue−TEK II O.C.T.埋包培地(米
国イリノイ州ネーパービル所在のMiles Laboratories I
nc.社)で埋包し、次に液体窒素で凍結させた。厚み6
μmの切片をクリオトーム(cryotome)で切り取り、接
着を改善するため3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン(米国ミズリー州セントルイス所在のSigma社)でコ
ートしたスライドガラスの上に集め、使用するまで−20
℃で保存した。また抜いた歯を直ちに液体窒素で凍結
し、粘稠な水性カルボキシメチルセルロースナトリウム
(スイス、バルク所在のFluka社)中に埋包し、約15μ
mの厚みで切り取った。組織が崩壊しないように、これ
ら切片を粘着テープの上に集め、一夜−20℃で風乾し、
99%の冷メタノールで30分間固定し、再び風乾した。保
存中(−20℃にて)組織が乾燥するのを避けるため、こ
れら切片を透明フィルムにはりつけた。
免疫組織化学的な染色。
凍結した粘膜、歯肉および歯の試料を免疫染色するの
に、Vectastain ABC rabbit Elite Kit(米国カリフォ
ルニア州バーリンゲーム所在のVector Laboratories
社)を使用した。内因ペルオキシダーゼの活性を阻害す
るため、これら切片は0.5%H2O2含有メタノールで10〜2
0分間、前処理し次いでリン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄
した(3回×10分)。その後の操作段階で抗体の非特異
的接着が起こらないように、これら切片は正常ヤギ血清
で処理した(20mgウシ血清アルブミン×BSA×/ml PBSを
含有するPBSで1:5の比率で希釈、37℃で30分間処理)。
抗体は0.2〜1μg/mlの希釈度で使用した。PBSで3回洗
浄後、切片を、1mg BSA/ml PBSを含有するPBSで1:250の
比率で希釈したビオチニル化ヤギ抗ウサギIgGで37℃に
て30分間処理した。これら切片を再度洗浄し、PBSで希
釈した試薬AとBの1:1混合物とともに37℃で30分間イ
ンキュベートし、ABC染料で染色してGlycergal(デンマ
ーク、グロストラップ所在のDakopatts社)とともにス
ライドガラスにのせた。反応性の細胞/組織の性質を測
定するため、幾つかの切片をヘマトキシリンで対比染色
した。より詳細な組織学的試験を行うため、各試験の切
片(免疫染色されていない)はヘマトキシリンとエオシ
ンで染色した。
ELISA測定。
APのGCFと唾液の中のNGALに対し特異的なELISA測定
を、Kjeldsen,L.ら,European Journal of Haematolog
y、49巻,180〜1992頁,1992年に記載されているようにし
て実施した。
AP患者らは、歯周炎タイター(titer)由来のGCF試料
中のNGALの量(200〜300μg/ml)が、歯周が健康な対照
者のGCF中のNGALの量(10〜50ng/ml)と比べて増大して
いることが見出された。またAP患者らの唾液中のNGALの
量(>250ng/ml)は、歯周が健康な対照者の唾液試料中
のNGALの量(50〜100ng/ml)に比べて増大していた。
試験結果。
免疫組織化学的データとELISAのデータが全てとも
に、歯周炎歯肉中のNGALの主な/目立った起源はPMNで
あり、そして唾液中のみならず隣接する歯周炎のGCF中
に存在するPMN NGALの量が増大していることを示してい
る。図1は、ヒト歯槽粘膜の凍結切片の組織学的染色
(a)と免疫化学的染色(b−f)を示す。(a−c)
と(e)において表面上皮は(E)で示しそして結合組
織は(CT)で示す。バーは、(a−c)と(e)では15
0μmであり、(d)と(f)では50μmである。
パラケラチン化した重曹扁平細胞の上皮の下側の結合
組織中の頻繁に分散している血管周囲炎症細胞(矢印)
が、ヘマトキシリンとエオキシンによる染色によって示
されている。
正常ウサギ免疫グロブリンの画分で処理された対照の
切片は、組織のどの要素にも染色は認められない。MMP
−9(c,d)とNGAL(e,f)の明白な免疫染色が、好中性
顆粒球(PMN)と関連して認められ、c〜fにおける小
さい矢印が血管内好中球(PMN)を示し、長い矢印は血
管外遊出PMNを示す。拡大図(d,f)で分かるように、血
管内に位置しているPMNは細胞質免疫反応性を示し、そ
して血管外に遊出しているPMNの染色反応は結合組織の
近くまで広がっている。NGALのわずかに検出可能な反応
性(e)が、結合組織全体、基底膜領域(矢じり印)お
よび幾つかの繊維芽細胞(矢じり印)(f)にも存在し
ている。
限局性若年歯周炎のみならず成人の場合のNGALの反応
性は、顕著にPMNを含有する炎症細胞の部分と明らかに
関連しているが、その上に、弱い染色が結合組織全体に
見られた。これらの試験結果に励まされて、本発明の発
明者らは、下記実施例に記載されているようなモノクロ
ーナル抗体を用いる免疫クロマトグラフィー法に基づい
た迅速かつ高信頼性の特異的チェアサイド試験キットを
開発中である。
実施例2. NGALに対するモノクローナル抗体。
NGALを、Kjeldsen,L.ら、J.Biol.Chem.,268巻,10425
〜10432頁,1993年に記載されているようにして精製し
た。なおこの文献は本明細書に援用するものである。本
発明の試験法に用いるモノクローナル抗体は、Khler
とMilsteinの最初の方法(Nature,256巻,495号、1975
年)に従って基本的に製造される。しかし本発明の発明
者らは、Stenmanら,J.Immunol.Meth.,46巻,337頁,1981
年に発表された、上記方法を限定して利用する方法を使
用する。
実施例3. 免疫化、融合およびクローン化。
BALB/cマウスにNGALの試料を腹腔内に注入して免疫化
し次いでブースト注入を行った。最初のブーストを行っ
た後、抗体力価(試験法は以下の実施例4参照)を有す
るマウスに、食塩水中の上記抗原50〜100μgを腹腔内
にブースト注入する。最後のブースト注入を行ってから
3〜4日後に脾臓を取り出し、次いで脾臓細胞を、ポリ
エチレングリコール中で(PEG、Boehringer Mannheim C
at.No.1243268)、骨髄腫細胞と融合される。融合を行
った後、細胞を、マイクロプレート中の、7.5%のウマ
血清含有RPMI1640培地内で培養する。1日後、その培養
物に、選択HAT培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン
およびチミジンの混合物2%を含有するRPMI−1640、Gi
bco 50×HAT、Cat.No.043−01060H)を添加する。
2週間培養した後、細胞を、HT培養培地(アミノプテ
リンなしの2%HAT、Gibco 50×HT、Cat.No.043−01065
H)に移し、2週間後、最終的に、RPMI−1640−7.5%ウ
マ血清に戻す。抗体産生培養物を選別して特性解析を行
う(方法については下記参照)。選択したハイブリドー
マの培養物をクローン化する。さらに特性解析を行うた
め、抗体をマウスの腹水中に産生させる。
実施例4. 選別と滴定 NGALに対する抗体の産生を検出するために放射線検定
法を使用する。
高度に精製したNGALを、クロラミンT法(Greenwood,
F.C.ら,Biochem.J.,89巻,114頁,1963年)を用いて放射
線ヨウ素で標識化し、選別検定法における標識として使
用する。この検定法では、微量滴定プレート由来の上澄
み液50μlを、0.33%のBSAを含有するリン酸塩−EDTA
−NaCl緩衝液(pH7.4)中の抗原の125I−標識(約10000
cpm)150μlとともにインキュベートする。一夜インキ
ュベートした後、リン酸緩衝液中のウシγグロブリン10
0μlおよびリン酸緩衝液中の20%PEG6000 1mlを添加し
て結合した標識を沈澱させる。生成した沈澱の放射能を
カウントする。沈澱した放射能がバックグランド(培地
の上澄み液ではなくて増殖培地)より有意に大きい場
合、すなわち、結合した放射能が対照として使用したポ
リクローナル製剤の最大結合量の50%より大きい場合、
その試料は抗体産生について陽性とみなされる。
滴定を行う場合、力価は、大過剰の抗体が特異的に結
合する標識の最大量の50%に結合する希釈度と定義す
る。NGALを認識するポリクローナル抗体を対照の抗体と
して使用する。
実施例5. 試験法と特性解析法 選別によって陽性であることが分かったハイブリドー
マ培養物は、NGALおよびMMP−9と複合したNGALを検出
するその感度ならびに最も重要な交差反応(すなわちMM
P−9)についてさらに試験する。標識が、選別検定法
で用いられる放射性ヨウ素で標識化されたNGALの同じ製
剤である場合は、RIA法を使用する。100μlの標識、50
μlの標識または試験される交差反応剤および50μlの
抗体溶液(これらは全て0.33%BSAを含有するリン酸−E
DTA−NaCl緩衝液pH7.4中に含まれている)を一夜インキ
ュベートする。結合した放射能を、上記選別法と同様に
して分離した。各抗体を希釈してその最大結合量の約50
%を結合させる。標準は、1〜1000ng/mlの範囲の濃度
のNGALで製造される。
感度が最高でかつ発明の背景の項で述べた他の歯周疾
患関連のタンパク質と酵素による妨害交差反応がないハ
イブリドーマを選択してクローン化する。次に新しいモ
ノクローンの特異性の特性解析を行う。
免疫測定法の場合、抗体が同時に同じ抗原分子に結合
するときには抗体対(antibody pair)が必要である。
従ってこれらの抗体は、抗原分子の異なるエピトープを
認識しなければならないので、それらエピトープは、ア
フィニティーの損失を起こす立体障害なしで結合が起こ
りうるよう十分に隔たっていなければならない。また、
NGALとの結合がMMP−9との複合体形成で妨害されない
モノクローナル抗体を選ぶことが重要である。
このような抗体対を選ぶため、候補のモノクローンを
対で試験して、優れた同時結合を見つける。
実施例6. 歯周疾患が進行する危険を予報する診断試験法。
上記の方法で増殖させた、NGALに特異的なモノクロー
ナル抗体を用いて、歯周疾患の活動を評定するのに有用
な各種な試験法を設計する。定量法と定性法の別法を以
下に説明する。
本発明に従って試験法に使用できる一層新しい原理
は、フロースルー免疫測定法(米国特許第4336241号)
で2種の抗体を使用することである。この場合、吸収性
材料製のパッドを例えばニトロセルロースもしくはナイ
ロンなどで製造した膜でカバーされている器具で最高の
試験が実施される。この膜上に、1種の抗体を付着させ
た領域がある。液体の試料を上記膜の上にピペットで加
えると、該試料中に存在している可能性があるNGALが該
抗体に結合し、残りの試料は該膜を通過する。次に標準
化試薬を添加する。この標識は、第二抗体(第一抗体以
外のエピトープを認識する抗NGALモノクローナル抗体も
しくは抗NGALポリクローナル抗体)と西洋ワサビペルオ
キシダーゼのような酵素の接合体でもよい。この場合、
膜に結合したNGALがある場合、上記接合体は、そのNGAL
に結合するので、過剰の接合体を洗い流し次に可視色を
生成することができる、標識酵素に対する沈澱化基質を
加えることによって、可視化することができる。またそ
の基質は、肉眼では見えないシグナル(例えば蛍光また
は化学発光など)を発生する基質でもよい。色、蛍光ま
たは化学発光の強度は適当な装置で記録できるので、こ
れらの場合、濃度較正を行えば、試験結果は定量的に読
み取ることができる。また標識化試験は、第二抗体でコ
ートされた着色粒子または別の方法でシグナルを発する
粒子(例えばラテックス製)の懸濁液でもよい。この場
合、膜の細孔の大きさは、膜に免疫化学的に結合されて
いないこれら粒子がその細孔を通過するように調節され
る。洗浄ステップの後、結合した粒子は、肉眼で見える
場合に直接検出できるか、またはシグナル測定によって
間接的に測定できる。
歯周疾患の試験法を設計する場合、免疫クロマトグラ
フィーの原理を使用すると有利である。この方法はしば
しば側方流動法と呼ばれているが、次の文献に詳細に記
載されている。すなわちヨーロッパ特許第291194号に
は、中空ケーシング内に入れた膜および吸収性材料製パ
ッドで特に構成された試験装置による実施態様が記載さ
れ、そして国際特許願公開第WO94/15215号には、チャン
バー様ギャップで製造されたディップスティック中に入
れた膜および吸収性パッドで特に構成された試験装置に
よる実施態様が記載されている。2種の抗体を利用する
免疫測定法の変形では、第一NGAL抗体は標識として作用
する粒子上にコートされ、その標識粒子は、着色されて
いる場合には肉眼で検出可能であり、または蛍光もしく
は化学発光のシグナルを発する場合には適切な装置で検
出できる。これらの粒子は、例えばラテックス、コロイ
ド金属(金、セリン)または分散染料で製造したもので
もよい。これら標識粒子は試験器具に付着させてあり、
該器具の吸収性部分を液体試料と接触させて試料を吸収
させると、該粒子は液体の流れとともに移行し、同時に
その標識化抗体は、試料中に抗原のNGALが存在している
場合、その抗原NGALと結合するようになっている。液体
試料は試験器具の膜にさらに吸収される。膜には、第二
抗体(第一抗体以外のエピトープを認識する抗NGALモノ
クローナル抗体または抗NGALポリクローナル抗体)がゾ
ーン様領域に付着させてある。標識を保有する液体流が
このゾーンを通過すると、抗原が結合したこれら標識化
粒子はこのゾーンに結合する。従ってこのゾーンは試料
中に抗原が存在していた場合、検出可能である。
またこの方法は1種の抗体だけを使用してもよい。こ
の方法は、例えば、試料中に存在している可能性がある
抗原と競合する抗原でコートされた標識粒子を用いて実
施することができる。NGALに特異的なモノクローナル抗
体を膜の一ゾーンに付着させる。試料の抗原がそのゾー
ンの抗体結合部位を占めると、検出可能なゾーンは現れ
ない。
また免疫クロマトグラフィーは、既知の標準または未
知の試料が走行するときに、膜に結合される標識が発す
るシグナルを測定することによって、定量測定が可能に
なる。ゾーン中の抗体の量を増やした幾つかの抗体ゾー
ンを試験器具に用いると、視覚による半定量測定が可能
である。
上記の新しい方法は、短時間で実施できる(わずか数
分間で実施できることが多い)迅速チェアサイド試験法
を開発するのに有用である。肉眼で直接見ることができ
る標識を用いる試験法の変形は、実験室の操作に未熟な
職員が非常に高い信頼性で実施し解釈できる試験法を提
供する。
定量的な試験結果が必要な場合に適しているいくつも
の方法があり、例えば濁度測定法および比濁測定法を用
いることができる。放射性同位元素の標識を用いる古典
的な免疫化学的方法(競合検定法方式で1種の抗体を用
いる放射線免役検定法、および抗原対を用いる免疫放射
線測定法)を利用することができる。関連する方法で
は、同位体標識の代わりに、他の各種標識化合物が有用
である。西洋ワサビペルオキシダーゼまたはアルカリホ
スファターゼなどの酵素は、酵素免役検定法または免疫
酵素測定検定法の標識として作用させるために抗体に接
合してもよく、これら標識は、比色測定法用、蛍光測定
法用または化学発光測定法用の基質を用いて検出され
る。また、蛍光化合物は、抗体に直接、接合させて、蛍
光免疫検定法または蛍光免疫測定検定法に使用できる。
しかしこれらの方法は迅速チェア試験法を目的とするも
のではない。何故ならば、これらの方法は、特別な自動
計測可能な装備および/または特に訓練された職員が必
要だからである。
実施例7. 歯周疾患の危険を測定する部位特異的試験法および選別
試験法。
上記試験法は全て、原則として、部位特異的試験法と
選別試験法の両方に使用できる。しかしフロースルー法
と免疫クロマトグラフィー法が、上記両方の場合に最適
の迅速チェアサイド試験法に最もよく適している。選別
試験の場合、目的は、全NGALが増大したのは患者の唾液
なのかまたは口腔すすぎ液の試料なのかを見つけること
である。
唾液は、患者に最初の口腔すすぎを徹底的に行わせ次
にパラフィンをそしゃくさせた後、容易に集められる。
他の唾液分泌刺激剤も使用できる。分析する前に試料を
保存する必要がある場合は、Omni−SAL(登録商標)
(米国ワシントン州所在のSaliva Diagnostic Systems
社)のような特別の唾液収集器具を使うことができる。
あるいは、この試験法は、患者にパラフィンを30秒〜1
分間そしゃくさせ次に口腔内の液体を吐き出させ、その
後、患者はその空の口腔を3mlの水道水ですすいでその
水を試験用に集めることによって収集される口腔すすぎ
液試料で実施することができる。
部位特異的試験の場合、歯科医は、歯周ポケットの開
口に細長い濾紙を入れることによってGCFの試料を集め
ることができる。この帯状濾紙に、好ましくは標準化さ
れた時間、液体を吸収させる。次にその濾紙は、試料タ
ンパク質を抽出する十分な量の緩衝溶液が入っている試
験管に移す。免疫クロマトグラフィーのディップスティ
ック方式を用いる場合は、そのディップスティックは試
験管内に直接浸漬して試験を行う。細長い濾紙の外に、
多孔質のプラスチックまたはセラミックおよび有機また
は無機のシリカ化合物のような他の吸収性材料も利用す
ることができ、これらのものは便利に移動させるためた
ぶんホルダーが取り付けられるであろう。また液体はガ
ラスまたはプラスチック製の毛細管に集めることもでき
る。最終的に、ディップスティック形試験器具は、歯周
ポケットに入れる吸収末端を有し、そして試料が試験器
具中に直接吸収されるように設計される。
個々の部位に疾患がある可能性がないと判定したりま
たは臨床家にさらに試験するよう促す部位特異的ディッ
プスティック試験法は定性試験法でもよい。最適な感度
と特異性を与えるように、試験法の閾値(カットオフ濃
度)を選択する。歯周疾患の危険を試験する方法の場
合、ELISA試験法で試験されるNGALの濃度が約50ng/mlを
超えれば、GCF試料が陽性であるとみなすことができ
る。これに対応して、唾液/口腔すすぎ液の選別試験の
場合、ELISA試験法で測定したNGALの濃度が約150ng/ml
を超えれば、歯周炎の危険が増大していることを示唆し
ている。唾液または口腔すすぎ液に対するこの試験法
は、歯周炎の危険がある患者を発見しかつ歯周疾患が発
生する危険を示す歯周部位を検出する新しい方法を提供
するのであり、この方法は、学童のような集団の選別に
利用することができ、または危険の増大が分かっている
特別のグループ(例えばエイズの患者)もしくは喫煙者
のように、歯周疾患の診断が通常より難しいグループに
用いることができる。
実施例8. NGAL用チェアサイド試験キットの製造。
ニトロセルロース帯状体(帯状体1、約50×300mm)
の狭いゾーンをNGALに対するモノクローナル抗体でコー
トする。抗体の濃度は、正常量を超えるNGAL量にのみ、
試験で陽性シグナルを発することができるよう十分に低
い濃度に調節する。着色したラテックス粒子を他のNGAL
抗体でコートする。そのコートされたラテックス粒子を
吸収性ポリエチレン材料製の帯状体(帯状体2、約50×
300mm)の中央部のゾーンの上で乾燥させる。これら粒
子の直径は、両方の帯状体材料の細孔を自由に通過でき
るように十分小さい。これら二つの帯状体は、プラスチ
ック製バッキング(約50×1000mm)上に、両者を接触さ
せて接着して、帯状体2の末端が試料液中に浸漬される
と、試料液が帯状体2から帯状体1に毛細管流動を行え
るようにする。過剰の試料液が吸収した場合は、濾紙の
パッドを、帯状体1の、帯状体2に対して反対側に接触
させる。製造したディップスティックは以下の説明に従
って迅速NGAL試験法を実施するのに用いられる。
免疫クロマトグラフィーNGAL試験法の実施。
1. ディップスティックの一方の末端(帯状体2の末
端)を試料液中に浸漬し、液の前部が帯状体1に到達す
るまでそのまま保持し、次に試料液から取り出す。
2. 5分間のインキュベーション中に、試料は帯状体中
に移行し、ラテックス粒子が試料液とともに、抗体をコ
ートしたゾーンを超えて移動してディップスティックの
他方の末端に到達する。
3. 帯状体1を検査する。着色ゾーンが形成されたなら
ば、試験結果は陽性である。
実施例9. モノクローナル抗体を用いて歯周疾患の危険を監視する
ためのチェアサイド試験キットの使用。
5名の患者からなるグループを、歯科医の医院で、NG
ALチェャアサイド試験法を用いて歯周炎について選別す
る。歯周炎に対する歯周プロービングおよび/または他
の評定法を実施する前に、GCF試料を集めるための帯状
濾紙(Periopaper GCF帯状体)を、歯周炎に冒されてい
ると思われる歯の歯周ポケットの開口(n=5)に入れ
る。30秒後、サンプリング帯状濾紙を取り出し、リン酸
緩衝液(1ml)が入っている試験管中に移す。帯状濾紙
中のGCFは緩衝液中に抽出される。その抽出物を、実施
例8に説明されているようにしてNGALディップスティッ
クで試験する。着色ゾーンが4本のスティックに出現す
れば、GCFの抽出物中のNGAL(遊離のNGALまたはMMP−9
と複合したNGAL)が増大していることを示している。さ
らに歯周プロービングとX線医学的評価を行うことによ
って、歯周の傷害の存在が確認され、そして陽性の症例
すなわちNGALのレベルが増大していることを示している
患者は管理を継続して適当な治療を行う。その治療の成
果は、特定の期間、一層詳細に監視する。
フロントページの続き (72)発明者 ルンドクヴィスト, レイラ クリステ ィーナ フィンランド, エフアイエヌ−02130 エスポー, ヴェンメルセーレンティ エ 2 エー 6 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/53

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検出を、下記ステップからなる免疫検定法
    として実施する、歯周疾患を判断し、および前記疾患が
    進行する危険を予報する方法: a) サンプリング器具を集めたまたは唾液試料もしく
    は口腔すすぎ液試料として集めた事実上血液を含有して
    いない歯肉溝滲出液(GCF)の試料を 好中球ゼラチナーゼ結合リポカリン(NGAL)を認識する
    抗体と接触させ;次いで b) 前記NGALの存在量が増大しているのを検出する。
  2. 【請求項2】部位特異的判断が、固体の吸収性サンプリ
    ング器具で集めた試料を用いて、判断の試験をサンプリ
    ング器具上で行うことによって実施される請求の範囲1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】多形核白血球(PMN)細胞由来のNGALのレ
    ベルが増大していることを、事実上血液を含有しないGC
    F試料中、NGALの濃度が健常者由来のGCF試料中より高い
    ことを検出することによって決定する請求の範囲1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】NGALの濃度を、免疫検定法で定量測定また
    は半定量測定を行う請求の範囲1記載の方法。
  5. 【請求項5】好中球ゼラチナーゼ結合リポカリン(NGA
    L)を特異的に認識する少なくとも1種の抗体を備えて
    なる、請求の範囲1〜4のいずれか一つに記載の方法で
    歯周疾患の判断および/または前記疾患が進行する危険
    の予報を行うのに用いる試験キット。
  6. 【請求項6】前記抗体がモノクローナル抗体である請求
    の範囲5記載の試験キット。
  7. 【請求項7】側方流動の原理に基づいた免疫クロマトグ
    ラフィー法用に製造される請求の範囲5記載の試験キッ
    ト。
  8. 【請求項8】フロースルーの原理に基づいた免疫学的方
    法用に製造される請求の範囲5記載の試験キット。
  9. 【請求項9】前記NGALを認識するモノクローナル抗体に
    加えて、前記NGALを認識する別のモノクローナル抗体で
    ある少なくとも1種の第二抗体を備えてなる請求の範囲
    6記載の試験キット。
  10. 【請求項10】前記NGALを認識するモノクローナル抗体
    に加えて、前記NGALを認識するポリクローナル抗体であ
    る少なくとも1種の第二抗体を備えてなる請求の範囲6
    記載の試験キット。
  11. 【請求項11】検出可能な標識を備えてなる請求の範囲
    5記載の試験キット。
  12. 【請求項12】NGALを認識する抗体および/または標識
    が、GCF中のNGALの濃度が健常者由来の試料中の濃度を
    超えるときのみ陽性のシグナルを与えるよう構成されて
    いる請求の範囲5記載の試験キット。
  13. 【請求項13】標識が、NGALを認識する別の抗体に結合
    されたシグナル発生物質である請求の範囲5記載の試験
    キット。
  14. 【請求項14】NGALを認識する抗体が、固相もしくは不
    溶性粒子に結合されているか、または該抗体の溶液から
    なる請求の範囲5記載の試験キット。
  15. 【請求項15】前記NGALを認識する抗体でコートされた
    着色粒子を含有する一つの標識ゾーン、およびNGALを認
    識するもう一つの抗体を含有するもう一つの試験ゾーン
    を備えてなる請求の範囲5記載の試験キット。
  16. 【請求項16】抗体がモノクローナル抗体である請求の
    範囲15記載の試験キット。
  17. 【請求項17】抗体が、サンプリングと試験をともに行
    う器具に含まれている請求の範囲5記載の試験キット。
  18. 【請求項18】歯周疾患を判断しおよび前記疾患が進行
    する危険を予報するための、好中球ゼラチナーゼ結合リ
    ポカリン(NGAL)を認識する抗体の使用方法。
  19. 【請求項19】歯周疾患を判断および前記疾患の進行の
    予報を行うために用いる試験キットを製造するための、
    好中球ゼラチナーゼ結合リポカリン(NGAL)を認識する
    抗体の使用方法。
  20. 【請求項20】歯周疾患が進行する危険を予報するため
    のPMNマーカーとしての好中球ゼラチナーゼ結合リポカ
    リン(NGAL)の使用方法。
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