JP2928758B2 - 植物栽培装置 - Google Patents

植物栽培装置

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JP2928758B2
JP2928758B2 JP8338732A JP33873296A JP2928758B2 JP 2928758 B2 JP2928758 B2 JP 2928758B2 JP 8338732 A JP8338732 A JP 8338732A JP 33873296 A JP33873296 A JP 33873296A JP 2928758 B2 JP2928758 B2 JP 2928758B2
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哲雄 関山
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/20Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2
    • Y02P60/21Dinitrogen oxide [N2O], e.g. using aquaponics, hydroponics or efficiency measures

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、植物栽培装置に関
する。より詳しくは、本発明は、上下複数段の栽培空間
で植物を栽培する多段式の植物栽培装置に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】近年、野菜等の植物を工場的に生産する
植物栽培装置が開発され普及しつつある。この種の植物
栽培装置は建物の中に設置されており、照明装置を主体
的にあるいは太陽光の補助として使用し、植物を工場の
生産ラインの如く移送しながら栽培している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の植物栽培装置をより普及させるためには、生産コスト
をいかにして下げるかがポイントとなる。生産コストを
下げるためには、生産規模を拡大することが必要である
が、ただ単に植物栽培装置を平面的に大型化したので
は、広大な設置スペースが必要となって却ってコスト的
に不利になると共に、屋内の設置が困難になる。また、
多数の照明装置が必要になることから、電気代等のコス
トが多大になる。さらに、植物の病気を防ぐ等の為には
植物を植え付けるホルダを衛生的に管理しておく必要が
あるが、その衛生管理の為の労力を軽減することが必要
である。一方、異なる種類の植物の同時栽培を可能にす
ることも、植物栽培装置をより普及させためには有効で
ある。 【0004】本発明は、栽培コストの低減が図られ、且
つ複数の種類の植物を同時に栽培できる植物栽培装置を
提供することを目的とする。 【0005】 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、植物が1列に植えられたホ
ルダを所定方向に移送しながら植物を生長させて収穫を
行う植物栽培装置において、植物を栽培する栽培空間を
上下方向に複数段設置すると共に、最上段以外の段の栽
培空間を照らす照明を備え、各段毎に移送用のガイドレ
ールを2本ずつ設置すると共に、これら各ガイドレール
にホルダの両端を懸垂移動手段によって吊り下げて構成
されている。したがって、植物栽培装置の設置スペース
を増加させることなく栽培面積が増加する。また、各段
毎に栽培する植物を変えることができ、しかもこれら異
なった種類の植物を同時に栽培できる。植物が植えられ
たホルダは、その両端を懸垂移動手段によってガイドレ
ールに吊り下げられながら移送される。 【0007】また、請求項記載の発明は、植物が1列
に植えられたホルダを所定方向に移送しながら植物を生
長させて収穫を行う植物栽培装置において、植物を栽培
する栽培空間を上下方向に複数段設置すると共に、最上
段以外の段の栽培空間を照らす照明を備え、且つ最上段
の栽培空間とその下の段の栽培空間との間に開閉可能な
遮光手段を設けて構成されている。したがって、植物栽
培装置の設置スペースを増加させることなく栽培面積が
増加する。また、各段毎に栽培する植物を変えることが
でき、しかもこれら異なった種類の植物を同時に栽培で
きる。また、遮光手段を閉めることで、人工光が最上段
の栽培空間に漏れるのを防いで最上段の栽培空間の植物
への影響を防止しながら植物栽培を行える。一方、遮光
手段を開けることで、人工光の最上段の栽培空間への漏
れを許容しながら植物栽培を行える。 【0008】また、請求項記載の発明は、ホルダを、
両端が支持されて移送され且つ培養液の流路を形成する
樋状容器と、該樋状容器内に設置されて植物を保持する
植物保持手段を備えて構成されている。 【0009】したがって、ホルダの組み付けは、樋状容
器内に植物保持手段を置くことで完了する。また、樋状
容器内から植物保持手段を取り外すことで、ホルダを分
解できる。 【0010】また、請求項記載の発明は、植物保持手
段を流路内に配置された高さ調整部材によって培養液の
上方に持ち上げるように構成している。したがって、播
種直後の種子や伸び出た芽が流路内を流れる培養液の中
に沈んでしまうことがない。 【0011】また、請求項記載の発明は、植物保持手
段を流路内を流れる培養液に浮く材料で形成している。
したがって、ホルダ内を流れる培養液の水位の変化に応
じて植物保持手段が昇降し、種子や芽が水没から保護さ
れる。 【0012】また、請求項記載の発明は、各段毎に移
送用のガイドレールを2本ずつ設置すると共に、これら
各ガイドレールにホルダの両端を懸垂移動手段によって
吊り下げた構成である。したがって、各ホルダは両端を
ガイドレールに吊り下げられながら移送される。 【0013】また、請求項記載の発明は、懸垂移動手
段を、ガイドレール上を転がる1個又は2個の車輪と、
この車輪に吊り下げられたホルダ支持部材とを備えて構
成している。したがって、各ホルダは1個又は2個の車
輪に吊り下げられてスムーズに移送される。また、ホル
ダを支持するホルダ支持部材が車輪より吊り下げられて
いるので、懸垂移動手段の重心が低くなり、ホルダの転
倒を防止する。 【0014】また、請求項記載の発明は、最上段の栽
培空間とその下の段の栽培空間との間に開閉可能な遮光
手段を設けた構成である。したがって、遮光手段を閉め
た場合には、この遮光手段が照明手段の光を遮り、最上
段の栽培空間で栽培される植物への影響が防止される。
また、遮光手段を開けた場合には、遮光手段を設けてい
ない植物栽培装置と同様に使用できる。 【0015】また、請求項記載の発明は、各段の栽培
空間にホルダを搬入するリフタと、前記各段の栽培空間
より前記ホルダを搬出するリフタとを備えた構成であ
る。したがって、作業をし易い高さにホルダを上げ下げ
して作業を行うことができる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の一形態に基づいて詳細に説明する。 【0017】図1及び図2に、本発明に係る植物栽培装
置の実施形態の一例を示す。この植物栽培装置は、例え
ば上下3段の栽培空間53,54,57を有する3段式
の水耕栽培装置であり、栽培装置本体1に催芽機58、
リフタ59、リフト牽引機2を付属させている。この植
物栽培装置は、例えば植物を保持するホルダ3を一定方
向に移送しながら常に培養液の循環を行い水耕栽培を行
うものである。本実施形態では、各段の栽培空間53,
54,57毎に各ホルダ3を架台8の一端側から他端側
に向けて移送する。即ち、栽培装置本体1の一端側が搬
入位置、他端側が収穫位置となっている。 【0018】栽培装置本体1は、樋状の流路を有し且つ
植物が1列に並べられたホルダ3を複数備えており、こ
れら各ホルダ3を懸垂移動手段4によってガイドレール
5に別々に吊り下げると共に、これら各ホルダ3を連結
して牽引しながら各ホルダ3の間隔を植物の生長に合わ
せて調節する移送手段6を設け、さらに、各ホルダ3へ
の培養液の供給を培養液循環手段7によって行ってい
る。 【0019】ガイドレール5は、例えば2本が1組とな
って1段を構成し、上下方向に所定の間隔をあけて3段
設置されている。各ガイドレール5の断面形状はほぼC
字形状を成し、栽培装置本体の架台8にそれぞれ固着さ
れている。各段毎に1組ずつ設けられているガイドレー
ル5のうち、一方のガイドレール5の設置高さは途中で
滑らかに変化している。即ち、図3に示すように、当該
ガイドレール5の途中は部分的に滑らかに傾斜してお
り、ホルダ3の移送方向上流側では2本のガイドレール
5の設置高さは同じになっているが、下流側では2本の
ガイドレール5の設置高さは互いに異なり段違いになっ
ている。したがって、ホルダ3を各ガイドレール5に吊
り下げて移送すると、ホルダ3の姿勢は水平状態から傾
斜状態に自動的に変化する。本実施形態では、一方のガ
イドレール5の途中を約3mかけて0.2m程度高くし
てあり、ホルダ3を5度程度傾斜させることができる。 【0020】播種後間もなくて植物の根が比較的短い場
合、即ち育苗の段階では、ホルダ3を水平にして使用す
る。ホルダ3を水平にすることで、ホルダ3に供給され
る培養液の水位が高くなり、根が短い場合であっても栄
養分の供給を可能にする。一方、植物の根がある程度伸
びた後には、ホルダ3を傾斜させることで培養液の流れ
をある程度速めて溶存酸素の供給を十分に行う。 【0021】ホルダ3は、例えば図4に示すように、両
端が支持されて移送され且つ培養液の流路12を形成す
る樋状容器60と、この樋状容器60内に設置されて植
物を保持する植物保持手段61を備えて構成されてい
る。樋状容器60は、例えばその横断面形状がほぼU字
形状を成す細長い樋状の容器であり、例えばプラスチッ
クにより一体成形されている。樋状容器60の両端に
は、詳しくは後述する懸垂移動手段4の吊り下げ棒68
を挿入するための一対の穴60aが形成されている。 【0022】植物保持手段61には、例えば2通りの方
法がある。先ず第1の構造は、図5に示すように、ウレ
タンフォームにより成形された板材で、樋状容器60と
ほぼ同じ長さ及び幅に成形されている。植物保持手段
(以下、植物保持板という)61の幅方向中央には、所
定間隔で種子保持用の孔61aが多数形成されている。
この植物保持板61は、流路12内に配置された高さ調
整部材62によって培養液の上方に持ち上げられてい
る。高さ調整部材62は、例えば幅方向中央が山状に曲
げられたプラスチック製の網で、植物保持板61を持ち
上げ可能な程度の剛性を有している。この高さ調整部材
(以下、高さ調整網という)62は、植物保持板61の
各孔61aが形成されている位置を下から支えており、
各孔61a内に一粒ずつ播種された種子63の落下を防
止する。高さ調整網62には、例えばフェルトより成る
保水材64が被されている。また、播種後の植物保持板
61の上には、種子63の乾燥を防止する水分保持フィ
ルム65が被せられる。この水分保持フィルム65は催
芽時にのみ使用され、発芽後に取り除かれる。 【0023】このホルダ3を組み付けるには、樋状容器
60内に先ず高さ調整網62と保水材64とを重ねて置
き、その上に植物保持板61を載せれば良い。一方、ホ
ルダ3を分解するには、植物保持板61、保水材64及
び高さ調整網62を順番に取り外せば良い。樋状容器6
0及び高さ調節部材は、例えばプラスチック製であり、
洗浄作業が容易である。なお、樋状容器60及び高さ調
節部材を、例えばステンレス等の金属製としても良く、
この場合であっても洗浄作業が容易になる。 【0024】また、樋状容器60等をプラスチック製に
した場合には射出成形等の加工方法で製造することがで
きるので、また、金属製にした場合にはプレス加工等の
加工方法で製造することができるので、多数使用するホ
ルダ3の製造コスト、換言すると、植物栽培装置の製造
コストを抑制することができる。 【0025】植物栽培手段61のもう一つの構造を図1
5に示す。植物保持手段61は、流路12内を流れる培
養液に浮くものであっても良い。例えば、図15〜図1
8に示すように、植物保持手段61を発泡板72と多数
のウレタンキューブ73で構成しても良い。即ち、発泡
板72に所定間隔をおいて多数のウレタンキューブ73
をはめ込むと共に、各ウレタンキューブ73の上面に凹
部73aを形成し、当該凹部73aに種子63を一粒ず
つ播くようにしても良い。ウレタンキューブ73及び発
泡板72は培養液に浮くので、図15に示すように、培
養液の液面の高さの変化に応じて上下動し、種子の水没
を防止する。種子63から伸び出た根は、ウレタンキュ
ーブ73を突き抜けて生長する。また、ウレタンキュー
ブ73の上面に凹部73aを形成する代われに、図19
に示すように、発泡板72の各孔72aを各ウレタンキ
ューブ73で下から塞ぐようにして種子63を播く場所
を形成しても良い。 【0026】樋状容器60の一端には、培養液を流路1
2に流し込む漏斗13が取り付けられている。一方、樋
状容器60の他端の所定位置には、流路12内の培養液
を抜くための排出孔が形成されている。したがって、漏
斗13から流路12に導かれた培養液は、この流路12
を一端側から他端側に向けて流れた後、排出孔より排出
される。 【0027】懸垂移動手段4はガイドレール5に吊り下
がって移動するスライダであり、例えば、図6及び図7
に示すように、ガイドレール5の上を転がる1つの車輪
66と、この車輪66に吊り下げられたホルダ支持部材
67と、このホルダ支持部材67の下端に所定の間隔を
あけて固着された一対の吊り下げ棒68より構成されて
いる。ホルダ支持部材67は上端から下端に向けて広が
るほぼ三角形状を成し、その重心を低くしている。した
がって、各吊り下げ棒68を樋状容器60の各穴60a
に挿入することで当該懸垂移動手段4に取り付けられた
ホルダ3を反転し難いものとし、当該ホルダ3に植えら
れている植物の転倒防止を図っている。 【0028】懸垂移動手段4はガイドレール5に対して
その幅方向(ホルダ3の長手方向)に若干ずれること及
び傾くことができる。したがって、各ガイドレール5に
吊り下げた各ホルダ3を傾斜させた場合であっても、懸
垂移動手段4に無理な力が作用することなく傾斜した各
ホルダ3の移送をスムーズに行うことができる。つま
り、ホルダ3を傾斜させることで水平面に対する当該ホ
ルダ3の見かけ上の長さが短くなった場合であってもそ
の短縮量を懸垂移動手段4のずれや傾きによって吸収す
ることができ、ホルダ3の長さとガイドレール間隔との
位置関係のずれを吸収する。 【0029】移送手段6は、各段毎に一対ずつ設けられ
ている。移送手段6は、各懸垂移動手段4に取り付けら
れたフック19と、各フック19を連結して各懸垂移動
手段4を一体化する牽引チェーン20を備えて構成され
ている。各牽引チェーン20は、図8に示すように、並
べられた催芽機58、リフタ59、栽培装置本体1及び
リフト牽引機2の一端から他端までを往復できる長さの
ループ状を成しており、往路側は各フック19に掛け渡
され、復路側は栽培装置本体1に取り付けられたパイプ
74内に通されている。このパイプ74は、各段の栽培
空間53,54,57の下方に配置され、架台8に固着
されている。 【0030】牽引チェーン20はフック19に対して位
置をずらして掛け替えを行うことができ、フック19と
その隣のフック19との間の牽引チェーン20の長さ
(以下、フック間チェーン長という)を植物の生長に合
わせて段階的に伸ばすことができる。即ち、例えば毎日
少なくとも1回牽引チェーン20の掛け替えを行って牽
引チェーン20のフック19に掛ける位置をずらし、栽
培日数の経過とともにフック間チェーン長を所定長(例
えば5cm)ずつ段階的に伸ばしていく。そして、両方
の牽引チェーン20の掛け替えを行った状態でこれらの
牽引チェーン20を同時に引っ張ると、各ホルダ3が移
送されると共に各ホルダ3の間隔がフック間チェーン長
に応じた距離に設定される。即ち、各ホルダ3の両端に
係る2本の牽引チェーン20を同時に引っ張るだけでス
ペーシングと各ホルダ3の移送を行うことができる。 【0031】2本の牽引チェーン20を同時に引っ張る
手段としては、モータやエンジン等の機械力、あるいは
人力のいずれでも良い。ただし、各懸垂移動手段4はガ
イドレール5に沿ってスムーズに動くので、各牽引チェ
ーン20の牽引力は軽いもので足り、人力によって軽く
引っ張ることができる。本実施形態では、各牽引チェー
ン20毎に駆動用スプロケット21を設けると共に、各
段の2個の駆動用スプロケット21を同時に回転させる
操作ハンドル22(図10,図11)を各段毎に設けて
いる。作業者が各牽引チェーン20を駆動用スプロケッ
ト21に巻き付け、そして操作ハンドル22を手で回す
と、対応する段の2本の牽引チェーン20が同時に駆動
され、各ホルダ3の移送及びスペーシングが行われる。
各駆動用スプロケット21及び各操作ハンドル22は、
例えばリフト牽引機2に取り付けられている。ただし、
これら各駆動用スプロケット21及び各操作ハンドル2
2を、栽培装置本体1の架台8に取り付けても良いこと
は勿論である。また、各操作ハンドル22の操作によっ
て、各牽引チェーン20を正逆両方向に引っ張ることが
できる。 【0032】培養液循環手段7は、図1及び図9に示す
ように、牽引された各ホルダ3の一端が通過する空間
(以下、通過空間という)24の上方に並んで配置され
た多数の滴下孔25と、通過空間24の下方に配置され
て各滴下孔25より滴下された培養液のうち、各ホルダ
3の間を通り抜けて落下したものを回収する第1回収部
26と、各ホルダ3の他端より培養液を回収する第2回
収部27を備えて構成されている。 【0033】各滴下孔25は、通過空間24の上方に配
置され且つ架台8に固定されたパイプ(以下、多孔管と
いう)28の底部に一定間隔をおいて、例えば5cm間
隔で形成されている。第1及び第2回収部26,27
は、例えば集液樋であり、架台8に取り付けられてい
る。第1回収部(以下、第1集液樋という)26は、通
過空間24の下方に配置されている。また、第2回収部
(以下、第2集液樋という)27は、牽引されたホルダ
3の他端が通過する空間37の下方に配置されている。 【0034】したがって、多孔管28の各滴下孔25か
らは培養液がシャワー状に滴下される。滴下された培養
液のうち、ホルダ3の一端の漏斗13によって受け止め
られたものはホルダ3内の流路12を流れながら植物に
栄養を与えた後、当該ホルダ3の他端から第2集液樋2
7に落下する。一方、ホルダ3とホルダ3の間を通り抜
けて落下した培養液は、第1集液樋26に落下して回収
される。 【0035】多孔管28と第1及び第2集液樋26,2
7は、各段の栽培空間53,54,57毎に別々に設け
られている。各多孔管28の上流端には、図2に示す循
環ポンプ29によって培養液タンク30内の培養液が供
給される。循環ポンプ29は、培養液を連続または間断
的に圧送する。一方、各段の第1及び第2集液樋26,
27によって回収された培養液はフィルタ31によって
濾過された後、培養液タンク30に戻される。 【0036】植物栽培装置には、最上段とその下の段と
の間に、最上段以外の段の栽培空間を照らす照明が設け
られている。本実施形態では、植物栽培装置を3段式に
しているので、上段と中段、中段と下段の間に上段以外
の段、即ち中段及び下段の栽培空間54,57を照らす
照明、例えば蛍光灯36が複数設置されている。各蛍光
灯36は、架台8の上段の栽培空間53と中段の栽培空
間54の間及び中段の栽培空間54と下段の栽培空間5
7の間に掛け渡された各梁49に取り付けられている。
各蛍光灯36は、ホルダ3の移送方向下流側に設置され
るものほど間隔をつめて設置される。なお、照明として
は蛍光灯36に限るものではなく、高圧ナトリウムラン
プや白熱灯等であっても良い。 【0037】また、この植物栽培装置には、上段と中段
の栽培空間53,54の間に開閉可能な遮光カーテン
(遮光手段)50が設けられている。遮光カーテン50
は、例えば図12に示すように、上段の栽培空間53と
中段の栽培空間54とを仕切る天井部50aと、該天井
部50aの両側より垂らされて中段及び下段の栽培空間
54,57を隠す側部50bより構成され、例えばホル
ダ3の移動方向に2分割されている。遮光カーテン50
は、例えばワイヤによって支持されている。即ち、架台
8の両側には、一端から他端に向けて二対のワイヤが張
られており、これら各ワイヤに遮光カーテン50がかけ
られている。したがって、遮光カーテン50を開ける場
合には、分割された各々を架台8の一端又は他端に向け
て手繰り寄せれば良い。一方、遮光カーテン50を閉め
る場合には、分割された各々を引き延ばしてこれらの先
端を若干重ね合わせれば良い。なお、遮光カーテン50
を架台8や梁49に直接取り付けても良い。また、架台
8の一端及び他端に、中段及び下段の栽培空間54,5
7を隠すカーテン等の遮光手段を取り付けても良く、こ
の場合には中段及び下段の栽培空間54,57を完全に
遮光部材で囲むことができる。 【0038】リフト牽引機2は、架台8の他端側に配置
され、各段の栽培空間53,54,57よりホルダ3を
搬出するリフタである。このリフト牽引機2は、図10
及び図11に示すように、一対のホルダ搭載レール38
と、各ホルダ搭載レール38に連結された一対の昇降ワ
イヤ39と、各昇降ワイヤ39を別々に巻き取る一対の
巻き取りドラム40,41を備えて構成されている。各
ホルダ搭載レール38は、栽培装置本体1の各ガイドレ
ール5と同じ間隔で配置され、例えば複数本のクロスシ
ャフト42により枠状に連結されて一体化されている。
各ホルダ搭載レール38は、それぞれ対応する昇降ワイ
ヤ39によって吊り下げられている。 【0039】各巻き取りドラム40,41は、リフト牽
引機2のフレーム43の上部に回転自在に取り付けられ
たシャフト44の両端近傍位置に固定されている。この
シャフト44はギヤボックス45,55内に収容された
減速歯車列に接続されており、減速歯車列は上下移動ハ
ンドル46に接続されている。したがって、上下移動ハ
ンドル46を回転操作した場合、減速歯車列によって増
幅されたトルクにより各巻き取りドラム40,41が同
じ速度で回転駆動され、各昇降ワイヤ39が巻き取られ
又は引き出されて各ホルダ搭載レール38が上昇又は下
降する。各段において、2本のホルダ搭載レール38は
栽培装置本体1の各段の2本のガイドレール5を延長す
るように配置される。リフト牽引機2には車輪47が取
り付けれており、独立して移動させることができる。 【0040】リフタ59は、各段の栽培空間53,5
4,57にホルダ3を搬入することができる。即ち、リ
フタ59は、催芽機58と栽培装置本体1との橋渡しを
行うもので、催芽機58の段数を栽培装置本体1の段数
よりも多くして催芽段階でのホルダ3の収容数を増加さ
せる場合に必要となる。このリフタ59はリフト牽引機
2と同様にホルダ3を昇降させる機能を有するが、駆動
用スプロケット21は取り付けられておらず牽引チェー
ン20を引く機能は設けられていない。 【0041】催芽機58は、ホルダ3の植物保持板61
の各孔61aに一粒ずつ播かれた種子63を発芽させ
る。催芽機58には、駆動用スプロケット21が取り付
けられている。 【0042】この植物栽培装置は、例えば図13に示す
ように、太陽光が透過する温室やプラスチックハウス等
の施設69内に設置され、植物の栽培を最上段の栽培空
間53については太陽光により、最上段以外の段、具体
的には中段及び下段の栽培空間54,57については人
工的な照明により行う。 【0043】この施設69には、開閉可能な遮光・保温
カーテン70が設けられている。この遮光・保温カーテ
ン70により、施設69内に射し込む太陽光は50%程
度遮光されると共に、施設内がより一層保温される。ま
た、施設69の天井には、多数の高圧ナトリウムランプ
71が取り付けられている。各高圧ナトリウムランプ7
1は、天候不良時や日長不足の季節等に使用され、太陽
光の不足分を補う。 【0044】次に、この植物栽培装置による植物の栽培
について説明する。 【0045】上段の栽培空間53については、太陽の光
によって植物を栽培する。一方、中段及び下段の栽培空
間54,57については、蛍光灯36の光によって植物
を栽培する。即ち、遮光カーテン50により上段の栽培
空間53と中段及び下段の栽培空間54,57とを互い
に独立させる。これによって、最上段とそれ以外の段と
の間で光の出入りを阻止しながら、最上段の栽培空間5
3では太陽光と場合によっては即ち天候不良時や日照時
間の不足する季節等には高圧ナトリウムランプ71の光
を併用して植物栽培を行う一方、最上段以外の段の栽培
空間54,57については蛍光灯36によって照射時間
をコントロールしながら人工光による植物栽培を行うこ
とができる。このようにすることで、中段及び下段の栽
培空間54,57の照射時間を昼夜逆転させることが可
能になり、冬期は照射に伴う発熱を夜間暖房の一部とし
て利用でき、夏期は蛍光灯36の放熱を夜間にすること
により最大冷房負荷を小さくすることができると共に、
経済的な夜間電力の利用が可能になってコスト低減を図
ることが出る。また、中段及び下段の栽培空間54,5
7を24時間照射し、植物の生長を促進することも可能
である。これらの場合、中段及び下段の栽培空間54,
57を照射する蛍光灯36の光は遮光カーテン50によ
って遮られて上段の栽培空間53に漏れることはないの
で、上段の栽培空間53で日長反応を示すほうれん草等
の植物を同時進行的に栽培することができる。なお、蛍
光灯36を使用せずに中段及び下段の栽培空間54,5
7を暗室にし、もやし等の光が不要な植物の栽培を行っ
ても良い。 【0046】植物の栽培空間を多段式にすることで、植
物の収容量(栽培量)が増加し、したがって、生産量も
増加する。例えば栽培空間を3段にした場合には栽培植
物の収容量は3倍になり、栽培する植物の種類や栽培を
行う段等によって異なるものの、生産量は収容量にほぼ
比例して約3倍に増加する。 【0047】次に、植物栽培装置の作動について説明す
る。なお、ホルダ3の移送及びスペーシングは、各段の
栽培空間53,54,57とも同様に行われる。 【0048】この植物栽培装置では、栽培装置本体1の
一端側が搬入位置、他端側が収穫位置となっている。即
ち、栽培装置本体1の一端側より各段の各ガイドレール
5にホルダ3を吊り下げる。この場合の種子63の状態
は催芽機58を使用して予め発芽させてある。 【0049】次に、新規に吊り下げたホルダ3の両端の
懸垂移動手段4を各牽引チェーン20で既に吊り下げら
れている懸垂移動手段4に連結する。このとき、一つ前
のホルダ3との間に、例えば5cmのフック間チェーン
長を設けておく。同様にして、必要数のホルダ3を各ガ
イドレール5に新たに吊り下げた後、牽引チェーン20
で連結する。また、既に吊り下げて日数が経っている他
のホルダ3についても、必要に応じてチェーンの掛け替
えを行いフック間チェーン長を調節しておく。即ち、ス
ペーシングを行う必要があるホルダ3については、フッ
ク間チェーン長を例えば5cmずつさらに伸ばしてお
く。 【0050】次に、操作ハンドル22を回転操作して2
本の牽引チェーン20を所定距離だけ同時に引っ張る。
各牽引チェーン20には一の段の全てのホルダ3が連結
されているので、これら各ホルダ3は次々に引っ張られ
て移動し、フック間チェーン長に応じた間隔をあけなが
ら全体として所定位置まで移送される。各フック間チェ
ーン長は日数の経過と共に段階的に長くされるので、吊
り下げ日数(植物の栽培日数)が経過して大きく生長し
た植物が植えられているホルダ3ほど、大きく移送され
て間隔が広くあけられる。 【0051】移送途中の各ホルダ3の一端は多孔管28
の下方を移動するので、植物の移送中に培養液の供給を
行うことができる。また、スペーシングを行った後の状
態では、各ホルダ3の間隔は全て5cmの倍数となって
いる。したがって、全てのホルダ3の一端は5cm間隔
で設けられた各滴下孔25の真下あるいはその近傍に同
様の配置関係で位置しており、漏斗13によって培養液
の供給を受けることができる。即ち、スペーシングと移
送を行っている最中であっても、また、終了後であって
も常に培養液を供給し続けることができ、しかも特別な
作業や手間は不要である。 【0052】いま、各ガイドレール5に各ホルダ3を吊
り下げた直後では、各ホルダ3の姿勢は水平になってい
るので、絶え間なく培養液の供給を受けることによって
各ホルダ3内の培養液の水位は比較的高い位置に達して
いる。各ガイドレール5に吊り下げた直後のホルダ3の
植物は若くて根の長さは比較的短いものが殆どである
が、ホルダ3内の培養液の水位が高くなっているので、
植物は栄養分を良好に吸収することができる。 【0053】各ホルダ3は、植物の生長に合わせて毎日
少なくとも1回スペーシングされながら栽培装置本体1
の他端に向けて移送される。そして、ある程度移送され
ると、2本のガイドレール5のうちの一方の高さが変わ
るので、この高さの変化に伴ってホルダ3が傾斜する。
このとき、ホルダ3は懸垂移動手段によって吊り下げら
れているので、各ホルダ3は傾きながらスムーズに移送
される。ホルダ3の傾斜により、多孔管28の各滴下孔
25から各ホルダ3の一端の漏斗13に滴下した培養液
は、ホルダ3内の流路12を勢い良く流れて他端の孔か
ら落下し、第2集液樋27によって集められる。 【0054】そして、植物が収穫可能なまでに生長する
頃に、当該植物が植えられているホルダ3が栽培装置本
体1の他端に到達する。栽培装置本体1の他端に到達し
たホルダ3は、その後の移送によってリフト牽引機2の
各ホルダ搭載レール38に引き込まれる。即ち、この状
態では、各ホルダ搭載レール38はホルダ3の移送を行
った段に配置されており、収穫適期の植物を保持するホ
ルダ3の全てが各ホルダ搭載レール38に引き込まれて
収穫される。作業者はリフト牽引機2の上下移動ハンド
ル46を回転操作することで、各ホルダ3を作業し易い
高さまで昇降させて収穫作業を行うことができる。 【0055】なお、催芽機58、リフタ59及びリフト
牽引機2を栽培装置本体1の隣から別の場所に移動させ
る場合には、催芽機58やリフト牽引機2の各駆動用ス
プロケット21から各牽引チェーン20を外してそのル
ープ端を垂らしておく。一方、リフタ59又はリフト牽
引機2を栽培装置本体1の隣に設置する場合には、架台
8の隣にこれらを止めた後、垂らされている各牽引チェ
ーン20のループ端を各駆動用スプロケット21に掛け
回せば良い。 【0056】この植物栽培装置では、各懸垂移動手段4
を牽引チェーン20によって連結した後、当該牽引チェ
ーン20をハンドル操作によって引っ張るだけで各ホル
ダ3の移送とスペーシングを同時に簡単に行うことがで
きる。また、リフタ59による各ホルダ3の持ち上げ
も、ハンドル操作によって簡単に行うことができる。こ
れらの作業は軽作業であり、しかも作業者の数も1名で
足りる。このため、栽培作業の省力化が達成される。 【0057】また、この植物栽培装置は3段式であり、
設置スペースを広くせずに栽培面積を広くできる。した
がって、収穫量を増やすことができると共に、1株当た
りの空調費や光熱費を減少させることができ、大変経済
的である。 【0058】また、この植物の栽培装置では、太陽光の
採光が可能な施設69内に設置されているので、最上段
の栽培空間53を補助的に照らす高圧ナトリウムランプ
71の設置数を太陽光を使用しない場合の約1/2に減
少させることができる。また、高圧ナトリウムランプ7
1は補助的に使用されるので、その照射時間が減少す
る。これらのため、消費電力量が太陽光を使用しない場
合の約1/15に抑えられる。 【0059】さらに、催芽機58、リフタ59、リフト
牽引機2を栽培装置本体1から切り離して別々に移動さ
せることができるので、数台の栽培装置本体1で1台の
リフト牽引機2等を共有することができ、設備費の増加
を抑えて経済的である。 【0060】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、上述の説明では、ホルダ3の樋状容器60
の横断面形状をほぼU字形状としているが、図14に示
すように、ほぼW字形状にしても良い。樋状容器60の
横断面形状をほぼW字形状にした場合には、この樋状容
器60で植物保持板61を持ち上げることができるの
で、高さ調整網62を省略することができる。 【0061】また、上述した各種構造のホルダ3に代え
て、本件出願人が先に出願した植物栽培装置(出願番
号:平2−311021号)を用いても良い。 【0062】また、3段式の栽培装置について説明した
が、必ずしも3段式に限るものではなく、2段式栽培装
置又は4段以上の多段式栽培装置に適用しても良いこと
は勿論である。 【0063】また、架台8の一端側から他端側に向けて
各ホルダ3、即ち植物を移送する場合について説明した
が、他端側から一端側に向けて植物を移送しても良いこ
とは勿論である。このように、植物の移送方向をコント
ロールすることでホルダ3の搬入作業や植物の収穫作業
を行う位置を変えることができ、植物の種類等に応じて
作業し易い位置で作業を行うことが可能になり、作業労
力をより一層軽減することができる。 【0064】また、上述の説明では、各段のガイドレー
ル5を2本で1組とし、これら各ガイドレール5に各ホ
ルダ3の両端を吊り下げる構成としているが、例えばガ
イドレールを1本追加して3本で1組とし、追加した1
本で各ホルダ3の中央を吊り下げるようにしても良く、
あるいはガイドレール5を4本以上で1組としても良
い。ガイドレール5の本数を増やすことで、装置の大型
化に対応することができる。 【0065】また、上述の説明では、図3に示すように
各段の2本のガイドレール5のうちの一方を途中で傾斜
させることで各ガイドレール5の設置高さを途中から変
えていたが、必ずしもこの様にする必要はなく、全長に
亘って2本のガイドレール5を同じ高さ又は互いに異な
る高さにしても良い。また、一方のガイドレール5を全
体として斜めに設置して徐々に高さを変えるようにして
も良い。即ち、植物の生長に合わせて必要なホルダ3の
傾斜角が得られるようにすれば良い。 【0066】また、催芽機58、リフタ59及びリフト
牽引機2は必ずしも必要ではなく、省略しても良い。催
芽機58を省略した場合には、植物栽培装置を用いてホ
ルダ3を移送しながら種子63を発芽させることになる
が、発芽するまでの間に移送されるスペース、即ち催芽
スペースに水分保持と温度調節のための催芽カバーを設
けることが望ましい。 【0067】また、リフタ59とリフト牽引機2とを同
一のものにしても良い。 【0068】さらに、上述の説明では、ホルダ3を各ガ
イドレール5に吊り下げて移送していたが、このような
懸垂移送式の植物栽培装置に限るものではなく、例えば
各ホルダ3を台車に並べ、当該台車毎に植物を移送させ
るタイプの植物栽培装置に適用しても良いことは勿論で
ある。 【0069】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の植
物栽培装置は、植物を栽培する栽培空間を上下方向に複
数段設置すると共に、最上段以外の段の栽培空間を照ら
す照明を備え、各段毎に移送用のガイドレールを2本ず
つ設置すると共に、これら各ガイドレールにホルダの両
端を懸垂移動手段によって吊り下げているので、植物栽
培装置の設置スペースを増加させることなく栽培面積を
増加させことができる。このため、生産量を増加させる
ことができると共に、1株当たりの空調費を低減するこ
とができ、低コストでの植物栽培が可能になる。また、
上段以外の段の栽培空間を照明によって照らすことがで
きるので、照射時間の管理を行いながら植物を栽培でき
る。さらに、各ガイドレールにホルダの両端を吊り下げ
ているので、下の段の植物の上に各ガイドレールの影が
落ち難くなり、太陽光の有効利用が可能になると共に、
ホルダを安定して移送することができる。 【0070】また、請求項記載の植物栽培装置は、植
物を栽培する栽培空間を上下方向に複数段設置すると共
に、最上段以外の段の栽培空間を照らす照明を備え、且
つ最上段の栽培空間とその下の段の栽培空間との間に開
閉可能な遮光手段を設けているので、植物栽培装置の設
置スペースを増加させることなく栽培面積を増加させこ
とができる。このため、生産量を増加させることができ
ると共に、1株当たりの空調費を低減することができ、
低コストでの植物栽培が可能になる。また、上段以外の
段の栽培空間を照明によって照らすことができるので、
照射時間の管理を行いながら植物を栽培できる。さら
に、開閉可能な遮光手段を設けているので、必要に応じ
て照明の明かりが最上段の栽培空間に漏れることを防止
することができ、同時に栽培できる植物の種類の組み合
わせの自由度が向上する。 【0071】また、請求項記載の発明は、ホルダを、
両端が支持されて移送され且つ培養液の流路を形成する
樋状容器と、該樋状容器内に設置されて植物を保持する
植物保持手段を備えて構成しているので、ホルダの組立
作業及び分解作業が容易になる。また、樋状容器をプラ
スチック成形品としているので、ホルダの洗浄作業も容
易になる。このため、作業効率が向上し、植物の栽培コ
ストを抑えることができる。 【0072】また、請求項記載の発明は、植物保持手
段を流路内に配置された高さ調整部材によって培養液の
上方に持ち上げているので、一方、請求項記載の発明
は、植物保持手段を流路内を流れる培養液に浮く材料で
形成しているので、播種直後の種子や伸び出た芽の水没
を防止し、健全な植物の生育を図ることができる。 【0073】また、請求項記載の発明は、各段毎に移
送用のガイドレールを2本ずつ設置すると共に、これら
各ガイドレールにホルダの両端を懸垂移動手段によって
吊り下げているので、下の段の植物の上に各ガイドレー
ルの影が落ち難くなり、太陽光の有効利用が可能にな
る。また、各ホルダはその両端でガイドレールに吊り下
げられるので、ホルダを安定して移送することができ
る。 【0074】また、請求項記載の発明は、懸垂移動手
段を、ガイドレール上を転がる1個又は2個の車輪と、
この車輪に吊り下げられたホルダ支持部材とを備えてい
るので、各ホルダは各ガイドレールに沿って軽く動き、
スペーシング作業及び移送作業を軽作業にすることがで
きる。また、懸垂移動手段の重心が低くなり、ホルダの
反転を防止して植物の転倒防止を図ることができる。 【0075】また、請求項記載の発明は、最上段の栽
培空間とその下の段の栽培空間との間に開閉可能な遮光
手段を設けているので、照明手段が最上段の栽培空間で
栽培される植物に与える悪影響を防止することができ
る。即ち、最上段の栽培空間で日長効果によって栽培に
悪影響を受ける植物を栽培することが可能になり、同時
に栽培できる植物の種類の組み合わせの自由度が向上す
ると共に、この場合においても栽培面積の有効利用を図
ることができる。 【0076】また、請求項記載の発明は、各段の栽培
空間にホルダを搬入するリフタと、各段の栽培空間より
ホルダを搬出するリフタとを備えたので、作業し易い高
さにホルダを上げ下げして作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る植物栽培装置の実施形態の一例を
示し、植物の移送方向からみた概略構成図である。 【図2】図1の植物栽培装置の概略構成を示す平面図で
ある。 【図3】図1の植物栽培装置のガイドレールの位置関係
を示す概略構成図である。 【図4】図1の植物栽培装置のホルダの横断面図であ
る。 【図5】図4のホルダの植物保持手段の斜視図である。 【図6】図1の植物栽培装置の懸垂移動手段の正面図で
ある。 【図7】図7の懸垂移動手段の側面図である。 【図8】図1の植物栽培装置の牽引チェーンの位置関係
を示す概念図である。 【図9】図1の植物栽培装置のホルダの一端の付近を詳
しく示す断面図である。 【図10】図1の植物栽培装置に付属するリフト牽引機
の正面図である。 【図11】図10のリフト牽引機の側面図である。 【図12】図1の植物栽培装置の遮光カーテンの概略構
成図である。 【図13】図1の植物栽培装置が設置された温室施設の
概略構成図である。 【図14】図4のホルダの他の実施形態を示す横断面図
である。 【図15】図4のホルダの更に他の実施形態を示す横断
面図である。 【図16】図15のホルダの縦断面図である。 【図17】図15のホルダの植物保持手段の平面図であ
る。 【図18】図17の植物保持手段の要部を示す断面図で
ある。 【図19】図18の植物保持手段の他の実施形態を示す
断面図である。 【符号の説明】 1 栽培装置本体 2 リフト牽引機(リフタ) 3 ホルダ 4 懸垂移動手段 5 ガイドレール 12 流路 36 蛍光灯(照明) 50 遮光カーテン(遮光手段) 53,54,57 植物栽培空間 59 リフタ 60 樋状容器 61 植物保持手段 62 高さ調整部材 66 車輪 67 ホルダ支持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01G 7/00 601 A01G 9/00 A01G 31/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項】 植物が1列に植えられたホルダを所定方
    向に移送しながら前記植物を生長させて収穫を行う植物
    栽培装置において、前記植物を栽培する栽培空間を上下
    方向に複数段設置すると共に、最上段以外の段の栽培空
    間を照らす照明を備え、前記各段毎に移送用のガイドレ
    ールを2本ずつ設置すると共に、これら各ガイドレール
    に前記ホルダの両端を懸垂移動手段によって吊り下げる
    ことを特徴とする植物栽培装置。 【請求項】 植物が1列に植えられたホルダを所定方
    向に移送しながら前記植物を生長させて収穫を行う植物
    栽培装置において、前記植物を栽培する栽培空間を上下
    方向に複数段設置すると共に、最上段以外の段の栽培空
    間を照らす照明を備え、且つ最上段の栽培空間とその下
    の段の栽培空間との間に開閉可能な遮光手段を設けたこ
    とを特徴とする植物栽培装置。 【請求項】 前記ホルダは、両端が支持されて移送さ
    れ且つ培養液の流路を形成する樋状容器と、該樋状容器
    内に設置されて前記植物を保持する植物保持手段を備え
    ることを特徴とする請求項又は記載の植物栽培装
    置。 【請求項】 前記植物保持手段は、前記流路内に配置
    された高さ調整部材によって培養液の上方に持ち上げら
    れることを特徴とする請求項記載の植物栽培装置。 【請求項】 前記植物保持手段は、前記流路内を流れ
    る培養液に浮く材料で形成されていることを特徴とする
    請求項記載の植物栽培装置。 【請求項】 前記各段毎に移送用のガイドレールを2
    本ずつ設置すると共に、これら各ガイドレールに前記ホ
    ルダの両端を懸垂移動手段によって吊り下げることを特
    徴とする請求項からのいずれか記載の植物栽培装
    置。 【請求項】 前記懸垂移動手段は前記ガイドレール上
    を転がる1個又は2個の車輪と、この車輪に吊り下げら
    れたホルダ支持部材とを備えることを特徴とする請求項
    又は記載の植物栽培装置。 【請求項】 最上段の栽培空間とその下の段の栽培空
    間との間に開閉可能な遮光手段を設けたことを特徴とす
    る請求項記載の植物栽培装置。 【請求項】 前記各段の栽培空間に前記ホルダを搬入
    するリフタと、前記各段の栽培空間より前記ホルダを搬
    出するリフタとを備えることを特徴とする請求項から
    のいずれか記載の植物栽培装置。
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