JP2928343B2 - 冷凍冷蔵庫 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、庫内に仕切板を介して区画形成した冷凍冷
蔵庫に関するもので、特に発泡前に内箱に形成した透孔
に対向する仕切板より一体に形成した挿入片を挿入固定
した仕切板を備えたものである。

従来の技術 従来例を第６図〜第８図にて説明する。１は冷凍庫断
熱箱本体、２は外箱、３は各室を区画するよう内方に一
体に形成した内箱である。４は下室を左右に仕切る仕切
板である。仕切板４は、箱体１の前部ではコ字状に、仕
切壁５を形成し前後に伸び、且つ後部は内箱３の内面に
接するようＬ型に屈曲し屈曲片６に数個の長穴７を有し
取付ビス８で内箱３に固定されている。９は仕切壁５の
内部に挿入する断熱仕切材、10は仕切壁５の前面を覆う
前当板である。11は前記外箱２と内箱３に充填される発
泡断熱材である。12は仕切板４から一体成形した棚受
け、13は庫内棚である。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、内箱を一体に上下に分割し、更に下室
を合成樹脂等でできた仕切板を発泡前に下室内箱内面に
当接するよう挿入固定し下室を左右に分割する従来の構
造にあっては、従来の技術に記述したように仕切板と内
箱を固定する背面の仕切板に形成した数個の長穴が仕切
板を製作する金型を簡素化し合理化するため丸穴と違い
長穴に形成されているため背面の数個の取付位置がA,B
方向に位置ズレによる取付バラツキが発生しＣ寸法が入
口と奥と異なり仕切板で一体に形成した棚受けへ庫内棚
を設置すると棚受け間（左右寸法）が狭く入らない又入
って棚摺動時、棚受けに当たる又逆の場合もあり（棚が
左右にガタ付く）等左右幅寸法にバラツキを発生させる
という課題を有していた。

本発明は、この様な従来の課題を解決するものであり
内箱内面に当接させ下室を分割する仕切板で従来の如く
背面取付部は仕切板製作の型合理化のため長穴に形成し
ているが、仕切板の左右の位置ズレ防止のため別に内箱
背面に設けた透孔へ対向する挿入片を仕切板より一体に
形成して挿入しその先端が発泡断熱材内へ延出し更に長
穴を介して取付ビスで固定される仕切板取付構造のた
め、庫内棚を設置又摺動時の当り又ガタ付きのない左右
の位置ズレを発生させない仕切板を提供する事を目的と
する。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の冷凍冷蔵庫は、外
箱と内箱の間に注入発泡した発泡断熱材と、庫内の一室
を左右に区画する仕切板と、前記室の壁を構成する内箱
の背面に上下方向にわたって形成した溝部と、前記溝部
に形成した透孔と、前記仕切板の背面側に突出して形成
された挿入片とを有し、前記仕切板の天面、背面、下面
がそれぞれ対向する前記室の各壁面に接して固定され、
しかも前記仕切板の背面側が前記溝部に挿入嵌合され、
かつ前記挿入片が前記透孔に挿入されているものであ
る。

作用 上記した構成によって、仕切板の背面側が溝部に挿入
嵌合され、そして挿入片が透孔に挿入されるとともに、
仕切板が室内の天面，背面，下面それぞれに接触し固定
されているので、仕切板が左右方向に位置ズレを起こさ
ず、仕切板に庫内棚を設置する場合でも、適正な幅寸法
を確保でき、組立性をこうじょうできる。

実施例 以下本発明の一実施例を第１図〜第５図に従い説明す
る。13は冷蔵庫断熱箱本体、14は外箱、15は内箱であ
り、冷蔵庫断熱箱本体13内を上下に区画された室となる
よう内方に一体成形し延びる断熱仕切壁15aで上下に区
画されている。区画された下室16には背面15bに溝部15c
を有しこの溝部15cに数個の透孔15dを穿設し又底面15e
は内方に突出した仕切壁15fをそれぞれ一体に成形した
内箱である。17は下室16を左右に仕切る合成樹脂からな
る仕切板である。仕切板17は、箱体13の前部では横断面
は略コ字状に形成した断熱仕切壁17aと一体に形成した
前後伸びる仕切板で、内箱15の上面，背面，下面の内面
に接するようＬ型に屈曲したフランジ片17bを有し特に
背面には、前記内箱15に設けた溝部15c又数個の透孔15d
に嵌合又挿入する段差部17c,挿入片17dを一体に仕切板1
7より成形されている。17eは長穴を有する取付片で、18
は仕切板17を固定するビスである。17fは仕切板17から
一体に形成したレール、17gは仕切板17の後方に設けた
庫内棚19を保持する固定レール20の収納部、17hは固定
レール20の取付ボス、21は取付ビスである。22は前記断
熱仕切壁17aの内部に挿入する断熱仕切材、23は断熱仕
切壁17aの前面を覆う前当板である。

24は前記外箱14と内箱15間に充填される発泡断熱材で
ある。25は仕切板17で左右に区割された区画室である。
ここで本発明の組立方法について第４図に従い説明す
る。冷蔵庫断熱箱本体13の外箱14,内箱15間に発泡断熱
材24を充填する前に、外箱14へ内箱15を挿入しその後内
箱15の下室16を左右に区画する仕切板17を予め仕切板後
方に位置する収納部17gに設けた取付ボス17hへ固定レー
ル20を挿入し取付ビス21にてサブ組立された前記仕切板
17を内箱15の前面から内箱15,天面，背面，下面の内面
に直角に接するよう挿入しこの時内箱に設けた背面の溝
部15c又透孔15dに対向する仕切板17に設けた段差部17c,
挿入片17dは互いに嵌合又挿入され挿入片17dの先端は内
箱15と外箱14間へ突出される。又その時同時に仕切板17
のフランジ片17bは、内箱15の下面より突出した仕切壁1
5fにも直角に接触するよう挿入装着される。その後仕切
板に設けた取付片17eの長穴を介して取付ビス18にて固
定して内箱への組立が完成する。その後、仕切板17の断
熱仕切壁17aの内部に断熱仕切材22又前当板23を装着さ
せ、左右区割された区割室25を有する発泡前箱体が完成
する。更に適合する発泡治具に装着させ外箱14の背面の
注入口（図示せず）よりウレタン等の発泡断熱材24を注
入することにより冷蔵庫断熱箱本体13が完成する。記述
した仕切板構成においては、内箱背面に設けた数個の穴
に仕切板の挿入片が嵌合挿入のため仕切板の左右又前後
への取付位置が確実に規制され、ズレが発生しない又仕
切板の天面，背面，下面が、内箱と完全に密着固定され
ると同時に挿入片がウレタン内へ延出されているため仕
切板を庫内棚の受けとして利用する本発明のような場合
強靱な仕切板構造ができる。

発明の効果 以上のように本発明によれば、仕切板の位置規制が確
実となり位置ズレのない仕切板の組立が可能となる又仕
切板背面の段差部が、内箱背面の溝部に当接するため挿
入片部からのウレタン洩れのない組立が確保できる。更
に挿入片の先端が内箱透孔を介してウレタン断熱材へ延
出し固定されるため、庫内棚の負荷等にも十分耐えうる
強靱な仕切板等の多々な効果を奏し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す冷凍冷蔵庫の断熱箱体
の正面斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線に沿って示す
断面図、第３図は本発明の一実施例を示す要部拡大図、
第４図は本発明の一実施例を示す分解斜視図、第５図は
第１図のＢ−Ｂ線に沿って示す断面図、第６図は従来の
断熱箱体の正面斜視図、第７図は従来の仕切部の断面
図、第８図は同要部の構成図である。 15c……溝部、15d……透孔、15f……仕切壁、15……内
箱、17……仕切板、17d……挿入片、24……発泡断熱
材、16……下室、25……区画室。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外箱14と内箱15の間に注入発泡した発泡断
   熱材24と、庫内の一室16を左右に区画する仕切板17と、
   前記室16の壁を構成する内箱15の背面に上下方向にわた
   って形成した溝部15cと、前記溝部15cに形成した透孔15
   dと、前記仕切板17の背面側に突出して形成された挿入
   片17dとを有し、前記仕切板17の天面、背面、下面がそ
   れぞれ対向する前記室16の各壁面に接して固定され、し
   かも前記仕切板17の背面側が前記溝部15cに挿入嵌合さ
   れ、かつ前記挿入片17dが前記透孔15dに挿入されている
   ことを特徴とする冷凍冷蔵庫。