JP2928297B2 - 丸編機 - Google Patents

丸編機

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  • Textile Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は丸編機、特に、ダブルニット丸編機であっ
て、呼称サイズ(ニードルシリンダー直径)の変更に伴
い編成要部の一部部品の取付け位置を共通化し、これに
より種々の異なる呼称サイズの変更に際し交換部品個数
を減らすことができると共に、一台の丸編機で多数の呼
称サイズを変更可能とした丸編機に関する。
[従来の技術] 従来、各給糸口においては、編成具(編針等)を作動
させるための制御部を保持する保持手段(カムホルダ
ー)が各給糸口に設けられている。これらの各給糸口は
分割された各セグメント上に多数個配設され、環体を構
成している。
丸編機の給糸口の個数は、呼称サイズにより増減し、
その取り付け位置も呼称サイズによって異なる位置に設
けられている。これは一給糸口の占めるスペース、すな
わち、その一弧状部分の弧長を基準に等分に分割して各
給糸口の増減を調整し、呼称サイズの給糸口が決定され
ているからである。これに伴って種々の異なる呼称サイ
ズに対して、各セグメントの分割数も決定されるのであ
る。
例えば、呼称サイズが20インチで給糸口数が41個の丸
編機の場合、環体の円周を41等分にする。そうすると1
セグメントには4給糸口を配設したとすると10セグメン
トに分割され、残りの1給糸口[41−(4×10)=1]
が、前記1セグメントの1/4の大きさの別のセグメント
に配設される。また、呼称サイズが19インチで給糸口数
が39個の丸編機の場合、9セグメントに分割され、残り
の3給糸口[39−(4×9)=3]が、前記1セグメン
トの3/4の大きさの別のセグメントに配設される。
このように、各給糸口を等分に各セグメントに配設
し、そして残りの給糸口が別の大きさのセグメントに配
設されるようになっている。
一方、セグメントを載置するカムリングが各呼称サイ
ズ毎に設けられているために、各呼称サイズのカムリン
グおよびセグメントの取付位置も異なっている。
[発明が解決しょうとする課題] 丸編機では、機種が同じであっても呼称サイズの異な
る機械が一台毎に製造されており、この中からニッター
が最終製品の要望にあった呼称サイズの編機を選択して
保有しているのが現状である。
しかも、常時、編地を製造しているわけではなく、編
地の生産計画に合わせて機械を停台させたり格納したり
して生産調整が行われている。
もし、一台の丸編機で多数の呼称サイズの変更がニッ
ター側で簡便に実施することができたら機械を停台させ
たり格納したりする必要もなくなり、これによって保有
台数を減らすことが可能となり、編機の管理上ひいては
経済的にも非常に有利になる。そのためには編成要部の
交換部品を最小限度にとどめると共に交換部品の取付位
置を共通化することが課題であった。
本発明はこれらの課題を解消するために行われるもの
である。本発明の目的は、一台の丸編機で多数の呼称サ
イズの変更が可能な丸編機を提供することである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成する本発明の丸編機は、編成具を作動
させるためのカムを備え、かつ、不等分割されて複数給
糸口にも対応可能なカムセグメントと、このカムセグメ
ントを載置するカムリングを有する丸編機において、前
記カムセグメントは、カム作用面から取付位置までの長
さの異なる少なくとも2種類を用意し、前記カムリング
には少なくとも円周方向において前記カムセグメントの
取付孔が設けられており、これにより近接する各呼称サ
イズの少なくとも2サイズの丸編機用カムセグメントを
グループ毎に区分し、その1グループ内でカムリングを
共通化することにより一台の丸編機で多数の呼称サイズ
に変更可能にしたことを特徴とする。
本発明は別の見方によれば、編成具を作動させるため
のカムを備えた、1給糸口に対応するカムセグメント
と、このカムセグメントを載置するカムリングを有する
丸編機において、前記カムセグメントは、カム作用面か
ら取付位置までの長さの異なる少なくとも2種類を用意
し、前記カムリングには少なくとも円周方向において前
記カムセグメントの取付孔が設けられており、これによ
り近接する各呼称サイズの少なくとも2サイズの丸編機
用カムセグメントをグループ毎に区分し、その1グルー
プ内でカムリングを共通化することにより一台の丸編機
で多数の呼称サイズに変更可能にしたことを特徴とす
る。
[作用] 本願発明によれば、呼称サイズが変更されても2種類
の異なる取付位置を有するセグメントに対してこのセグ
メントを取り付けるカムリングには、共通の取付孔がカ
ムリングに設けられているので、一台の丸編機で異なる
呼称サイズの変更を簡便に実施するすることができる。
これによって各セグメントを取り付ける相手部品の交
換の必要成がなくなるので、交換部品の個数を減らすこ
とができる。
[実施例] 以下、添付の図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。
第1図は編成部の要部を示した縦断面図であり、図に
おいて符号1はニードルシリンダーを示す。
ニードルシリンダー1の外周には、円形に並んだ軸線
方向に延びる多数の針溝1aが形成されている。各針溝1a
には垂直方向に滑動自在なシリンダー針が収容されてい
る。
編成時にシリンダー針と協動するダイアル針は水平方
向に配設され、ニードルダイアル2において半径方向に
摺動自在である。
上記回転ニードルシリンダー1は仲介部材3を介して
ベッド4内に収容されている大ギヤー5に連結されてお
り、一方ニードルダイアル2は機軸(図示せず)に連結
されている。これらのニードルシリンダー1およびニー
ドルダイアル2は通常、機械に配置されている駆動源か
ら駆動されるとき同速的に回転する。
ニードルシリンダー1と対向するカムセグメント6に
は編針を作動または制御させる少なくとも1個の制御カ
ム7が設けられている。シリンダーカムセグメント6は
カムリング8上に取り付けられている。
また、ニードルダイアル2と対向するダイアルカムセ
グメント9にはダイアル針を作動または制御させる少な
くとも1個の制御カム10が設けられている。ダイアルカ
ムセグメント9は内筒部を有する内筒支持部材(図示せ
ず)に取り付けられている。
なお、二点鎖線は呼称サイズを変更した場合におい
て、ニードルシリンダー1,仲介部材3,シリンダーカムセ
グメント6,大ギヤー5,ニードルダイアル2,ダイアルカム
セグメント9のそれぞれの位置を示したものである。
第2図a,bは本発明の第1実施例および第2実施例に
係わるシリンダー針を作動させる2種類のシリンダーカ
ムセグメント60,61の側面図である。
シリンダーカムセグメント60(第2b図)は、カム面か
ら取付穴60aまでの寸法L1がシリンダーカムセグメント6
1(第2a図)のカム面から取付穴61aまでの寸法L2よりも
大である。
第3図ないし第6図は第1図の3矢視した本発明の第
1実施例に係わるシリンダーカムセグメントとカムリン
グの平面図である。
以下、丸編機ニードルシリンダーの呼称サイズを、例
えば13インチおよび14インチについては2呼称サイズを
1グループにして第3図に示し、丸編機の最も需要の多
い呼称サイズ15インチないし18インチについては4呼称
サイズを1グループにして第4図および第5図に示し、
更に呼称サイズ19インチおよび20インチについては2呼
称サイズを1グループにして第6図に示し、それぞれ各
呼称サイズをグループ内でシリンダーカムセグメントに
対してカムリングが共通に使用できることを説明する。
第3図において、寸法L1(第2b図参照)が大であるシ
リンダーカムセグメント60(実線)は呼称サイズ13イン
チ丸編機用であり、寸法L2(第2a図参照)が小であるシ
リンダーカムセグメント61(点線)は呼称サイズ14イン
チ丸編機用であり、これらの呼称サイズ13インチと呼称
サイズ14インチを重ね合わせて示している。
シリンダーカムセグメント60,61はカッターで切断さ
れたそれぞれ切断部分C,C1を有する。
各セグメントに分割された1セグメントの占めるスペ
ースは、1給糸口の1ピッチの整数倍という条件のもと
で決定される。
第3図において、例えば、前記呼称サイズが13インチ
丸編機の場合セグメント数は8個、呼称サイズが14イン
チ丸編機の場合13インチよりも1個少ない7個にそれぞ
れ不等分割されている。
この呼称サイズの各セグメントには大径部に近接して
不等分割の2個の共通の取付孔60a,60b・・・(61a,61b
・・・)が設けられている。
実線で示すように、呼称サイズが13インチ丸編機であ
って、給糸口(F)数が19個ある場合、シリンダーカム
セグメント60の第1セグメントS1には2給糸口、第2セ
グメントS2には3給糸口、第3セグメントS3には2給糸
口、第4セグメントS4には3給糸口、第5セグメントS5
には3給糸口、第6セグメントS6には3給糸口、第7セ
グメントS7には2給糸口、第8セグメントS8には1給糸
口をそれぞれ配設する。
点線で示すように、呼称サイズが前よりも1インチ大
きい14インチ丸編機であって、給糸口(F)数が21個あ
る場合、シリンダーカムセグメント61の第1セグメント
S1には3給糸口、第2セグメントS2には4給糸口、第3
セグメントS3には4給糸口、第4セグメントS4には4給
糸口、第5セグメントS5には3給糸口、第6セグメント
S6には2給糸口、第7セグメントS7には1給糸口をそれ
ぞれ配設する。
一方、カムリング80にはシリンダーカムセグメント6
0,61の取付孔60a,60b・・・(61a,61b・・・)に対応す
る共通のネジが設けられている。
前述のように、丸編機の最も需要の多い呼称サイズ15
インチないし18インチ丸編機については、第4図および
第5図に分けて説明する。
第4図において、寸法L1が大であるシリンダーカムセ
グメント62(実線)は呼称サイズ15インチ丸編機用であ
り、寸法L2が小であるシリンダーカムセグメント63(点
線)は呼称サイズ16インチ丸編機用であり、これらの呼
称サイズ15インチと呼称サイズ16インチを重ね合わせて
示している。
例えば、実線で示す呼称サイズが15インチ丸編機およ
び点線で示す呼称サイズが前よりも1インチ大きい16イ
ンチ丸編機であって、給糸口(F)数がそれぞれ同じ23
個である場合、シリンダーカムセグメント62,63の第1
セグメントS1には4給糸口、第2セグメントS2ないし第
5セグメントS5には各3給糸口、第6セグメントS6には
各4給糸口、第7セグメントS7には2給糸口、第8セグ
メントS8には1給糸口をそれぞれ配設する。
第5図において、寸法L1が大であるシリンダーカムセ
グメント64(実線)は呼称サイズ17インチ丸編機用であ
り、寸法L2が小であるシリンダーカムセグメント65(点
線)は呼称サイズ18インチ丸編機用であり、これらの呼
称サイズ17インチと呼称サイズ18インチを重ね合わせて
示している。
例えば、実線で示すように、呼称サイズが17インチ丸
編機であって、給糸口(F)数が25個ある場合、シリン
ダーカムセグメント64の第1セグメントS1ないし第4セ
グメントS4は3給糸口、第5セグメントS5には各4給糸
口、第6セグメントS6,第7セグメントS7には各3給糸
口、第8セグメントS8には2給糸口、第9セグメントS9
には1給糸口をそれぞれ配設する。
点線で示すように、呼称サイズが前よりも1インチ大
きい18インチ丸編機であって、給糸口(F)数が27個あ
る場合、シリンダーカムセグメント65の第3セグメント
S3,第5セグメントS5,第6セグメントS6には各4給糸
口、その他は前記呼称サイズ17インチ丸編機と同様にそ
れぞれ配設する。
一方、カムリング81にはシリンダーカムセグメント6
2,63の取付孔62a,62b・・・(63a,63b・・・)に対応す
る共通のネジが設けられている。更にカムリング81には
後述するシリンダーカムセグメント64,65の取付孔64a,6
4b・・・(65a,65b・・・)に対応する共通のネジが前
記シリンダーカムセグメント62,63の取付孔62a,62b・・
・(63a,63b・・・)の外側に設けられている。
これによって、4種類の呼称サイズ15インチ,16イン
チ,17インチおよび18インチの各丸編機の場合、カムリ
ング81を共通に使用できるようになっている。
第6図において、寸法L1が大であるシリンダーカムセ
グメント60(実線)は呼称サイズ19インチ丸編機用であ
り、寸法L2が小であるシリンダーカムセグメント67(点
線)は呼称サイズ20インチ丸編機用であり、これらの呼
称サイズ19インチと呼称サイズ20インチを重ね合わせて
示している。呼称サイズが19インチ,20インチ丸編機の
場合それぞれ9個にそれぞれ不等分割されたセグメント
からなる。
例えば、実線で示すように、呼称サイズが19インチ丸
編機および点線で示す呼称サイズが前よりも1インチ大
きい20インチ丸編機であって、給糸口(F)数がそれぞ
れ同じ29個ある場合、シリンダーカムセグメント66,67
の第1セグメントS1には3給糸口、第2セグメントS2,
第3セグメントS3には各4給糸口、第4セグメントS4に
は3給糸口、第5セグメントS5ないし第7セグメントS7
には各4給糸口、第8セグメントS7には2給糸口、第9
セグメントS9には1給糸口をそれぞれ配設する。
一方、カムリング82にはシリンダーカムセグメント6
6,67の取付孔66a,66b・・・(67a,67b・・・)に対応す
る共通のネジが孔設されている。
第7図は本発明に係わる第2実施例を示したシリンダ
ーカムセグメント68,69とカムリング83であり、上述し
た本発明の第1実施例と異なるところは、1セグメント
に1給糸口が配設されていることである。
この図において、実線のシリンダーカムセグメント68
(第2b図のL1寸法が大のもの)は、呼称サイズ13インチ
丸編機用であって、点線のシリンダーカムセグメント69
(第2a図のL2寸法が小のもの)は呼称サイズ14インチ丸
編機用を示している。
シリンダーカムセグメント68,69は、例えば、ダイキ
ャスト等によって製造されたものである。
各シリンダーカムセグメント68,69には大径部に近接
して等分割された2個の取付孔68a,68a,69a,69aが設け
られている。
一方、カムリング83にはシリンダーカムセグメント6
8,69の取付孔68a,68a・・・(69a,69a・・・)に対応す
る共通のネジが設けられている。
各セグメントに分割された1セグメントの占めるスペ
ースは1給糸口の1ピッチを1セグメントに設けるいう
条件のもとで決定される。
上記第2実施例は呼称サイズ13インチおよび14インチ
丸編機のシリンターカムセグメント68,69およびカムリ
ング83について述べたが、勿論、15インチないし20イン
チの丸編機についても第1実施例のシリンダーカムセグ
メントおよびカムリングのグループ毎の区分にしたがっ
て同様に行なえることはいうまでもない。更に、呼称サ
イズ21インチ以上についても同様に行うことができる。
上記第1,第2実施例のシリンダーカムセグメントとカ
ムリングのグループ毎の区分およびグループ内で取付位
置を共通にするための呼称サイズの決定は、単なる2実
施例を示したものであって、本発明を制限するものでな
く、特許請求の範囲内でさまざまな変更、改良、修正が
可能である。
上述の第1,第2実施例ではシリンダーカムセグメント
のみについて説明したが、ダイアルカムセグメントにも
同様に実施するすることも可能である。勿論、インター
ロック機からリブ機、この逆のリブ機からインターロッ
ク機の機種変更も可能である。
[効果] 本発明によれば、各呼称サイズのグループ毎に区分し
て一台の丸編機で多数の呼称サイズを変換可能にしたこ
とにより、編地の生産計画に合わせて機械を停台させた
り格納したりして生産調整を行う必要もなく、したがっ
て丸編機の保有台数を減らすことができる。また、呼称
サイズの変更に伴う関連主要構成部品についても僅かな
スペースでもって管理することが可能である。
【図面の簡単な説明】
附図は本発明の実施例を示したものであり、 第1図は本発明の編成部の要部を示した縦断面図であ
り、二点鎖線は呼称サイズを変更したときの位置を示し
ている。 第2a図,第2b図はそれぞれ本発明の第1,第2実施例に係
わるシリンダー針を作動させる2種類のシリンダーカム
セグメントの側面図である。 第3図ないし第6図は第1図の3矢視した本発明の第1
実施例に係わるシリンダーカムセグメントとカムリング
の平面図である。 第7図は本発明の第2実施例に係わるシリンダーカムセ
グメントとカムリングの平面図である。 [第1実施例] 6(60,61)……カムセグメント S1,S2,S3……保持セグメント 80,81,82……カムリング [第2実施例] 6(8,69)……カムセグメント 83……カムリング 68a,68b……取付孔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】編成具を作動させるためのカム(7)を備
    え、かつ、不等分割されて複数給糸口にも対応可能なカ
    ムセグメント(6<60,61>)と、このカムセグメント
    を載置するカムリング(80,81,82)を有する丸編機にお
    いて、 前記カムセグメント(6<60,61>)は、カム作用面か
    ら取付位置までの長さの異なる少なくとも2種類を用意
    し、 前記カムリング(80,81,82)には少なくとも円周方向に
    おいて前記カムセグメントの取付孔が設けられており、 これにより近接する各呼称サイズの少なくとも2サイズ
    の丸編機用カムセグメントをグループ毎に区分し、その
    1グループ内でカムリングを共通化することにより一台
    の丸編機で多数の呼称サイズに変更可能としたことを特
    徴とする丸編機。
  2. 【請求項2】編成具を作動させるためのカム(7)を備
    えた、1給糸口に対応するカムセグメント(6<68,69
    >)と、このカムセグメントを載置するカムリング(8
    0,81,82)を有する丸編機において、 前記カムセグメント(6<68,69>)は、カム作用面か
    ら取付位置までの長さの異なる少なくとも2種類を用意
    し、 前記カムリング(83)には少なくとも円周方向において
    前記カムセグメントの取付孔が設けられており、 これにより近接する各呼称サイズの少なくとも2サイズ
    の丸編機用カムセグメントをグループ毎に区分し、その
    1グループ内でカムリングを共通化することにより一台
    の丸編機で多数の呼称サイズに変更可能としたことを特
    徴とする丸編機。
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