JP2927591B2 - 履き物の底用ゴム組成物 - Google Patents
履き物の底用ゴム組成物Info
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- JP2927591B2 JP2927591B2 JP3357404A JP35740491A JP2927591B2 JP 2927591 B2 JP2927591 B2 JP 2927591B2 JP 3357404 A JP3357404 A JP 3357404A JP 35740491 A JP35740491 A JP 35740491A JP 2927591 B2 JP2927591 B2 JP 2927591B2
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、水で濡れた場所、
積雪した場所又は氷結した場所で履かれる履き物の大底
に使用されるゴム組成物の改良に関するものである。
積雪した場所又は氷結した場所で履かれる履き物の大底
に使用されるゴム組成物の改良に関するものである。
【０００２】
【従来技術】水で濡れた場所、積雪した場所又は氷結し
た場所を歩くときは滑り易いので、そのような場所で履
かれる履き物は、大底にスポンジゴムを用いたり、コの
字型に曲げた鋼鉄線の先端がわずかに表面からでるよう
にして大底に埋め込んだりして滑るのを防いでいた。
た場所を歩くときは滑り易いので、そのような場所で履
かれる履き物は、大底にスポンジゴムを用いたり、コの
字型に曲げた鋼鉄線の先端がわずかに表面からでるよう
にして大底に埋め込んだりして滑るのを防いでいた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】大底にスポンジゴムを
用いた履き物は、通常のゴム組成物で大底を形成した場
合に比べて水で濡れた場所、積雪した場所又は氷結した
場所での滑り易さ改良効果は認められるが、その作用は
小さく、一方耐摩耗性が劣る難点がある。
用いた履き物は、通常のゴム組成物で大底を形成した場
合に比べて水で濡れた場所、積雪した場所又は氷結した
場所での滑り易さ改良効果は認められるが、その作用は
小さく、一方耐摩耗性が劣る難点がある。
【０００４】コの字型に曲げた鋼鉄線を大底に埋め込ん
だ履き物の場合は、上記場所では滑りにくいが、板状の
石やタイルを敷きつめた路面、鉄板等の固い面の上を歩
くときには、通常のゴム組成物で大底を形成した場合に
比べて滑り易く、大底の製造においては、鋼鉄線の曲が
った部分を表面に垂直に立てるため、多くの工数が必要
で製造費が高くなる欠点があった。
だ履き物の場合は、上記場所では滑りにくいが、板状の
石やタイルを敷きつめた路面、鉄板等の固い面の上を歩
くときには、通常のゴム組成物で大底を形成した場合に
比べて滑り易く、大底の製造においては、鋼鉄線の曲が
った部分を表面に垂直に立てるため、多くの工数が必要
で製造費が高くなる欠点があった。
【０００５】この発明の目的は、水で濡れた場所、積雪
した場所又は氷結した場所でも固い面の上でも滑りにく
い履き物の大底に適したゴム組成物を提供することにあ
る。
した場所又は氷結した場所でも固い面の上でも滑りにく
い履き物の大底に適したゴム組成物を提供することにあ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的に適したゴム組
成物は、ジエン系ゴム１００重量部に対して通常用いら
れる配合剤の他に、吸水性の種子の殻、果実の核及び皮
革の粉砕物の少なくとも一種を３〜３０重量部配合した
ものである。
成物は、ジエン系ゴム１００重量部に対して通常用いら
れる配合剤の他に、吸水性の種子の殻、果実の核及び皮
革の粉砕物の少なくとも一種を３〜３０重量部配合した
ものである。
【０００７】ジエン系ゴムとしては、ゴム分子の主鎖に
ブタジエン又はイソプレンが重合した成分を持つもの
で、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンスチレンゴ
ム、ブタジエンゴム又はイソプレンブタジエンゴムが例
示され、これらの単独又は混用のいずれであってもよ
い。
ブタジエン又はイソプレンが重合した成分を持つもの
で、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンスチレンゴ
ム、ブタジエンゴム又はイソプレンブタジエンゴムが例
示され、これらの単独又は混用のいずれであってもよ
い。
【０００８】種子の殻としては、クルミ、椰子、栗等の
殻が、果実の核としては、桃、梅等の核が、皮革として
は牛、豚、馬等の家畜の皮革が例示される。この中で
も、含水状態で加熱して組織を分解した後、粉砕した皮
革は、平衡水分率が大きいので特に好ましい。
殻が、果実の核としては、桃、梅等の核が、皮革として
は牛、豚、馬等の家畜の皮革が例示される。この中で
も、含水状態で加熱して組織を分解した後、粉砕した皮
革は、平衡水分率が大きいので特に好ましい。
【０００９】これらは平均粒径１０〜５００μｍに粉砕
して用いられ、マトリックスゴムとの接着性をよくする
ために、使用に先立ってデスモジュールＲ、デスモジュ
ールＲＦ或いはＭＤＩの商品名又は慣用名で呼ばれる多
官能イソシアネート化合物の有機溶剤溶液に浸漬した後
乾燥して処理をしておくのが好ましい。
して用いられ、マトリックスゴムとの接着性をよくする
ために、使用に先立ってデスモジュールＲ、デスモジュ
ールＲＦ或いはＭＤＩの商品名又は慣用名で呼ばれる多
官能イソシアネート化合物の有機溶剤溶液に浸漬した後
乾燥して処理をしておくのが好ましい。
【００１０】
【作用】これら吸水性の種子の殻、果実の核、皮革の粉
砕物を配合したゴム組成物は水の濡れが好くなり、水で
濡れた路面、積雪した路面又は氷結した路面の表面に形
成された水の薄膜との間の粘着性が増加して滑性が減少
し、このゴム組成物で大底を構成した履き物は、上記場
所で使用しても滑りにくくなる。
砕物を配合したゴム組成物は水の濡れが好くなり、水で
濡れた路面、積雪した路面又は氷結した路面の表面に形
成された水の薄膜との間の粘着性が増加して滑性が減少
し、このゴム組成物で大底を構成した履き物は、上記場
所で使用しても滑りにくくなる。
【００１１】これら粉砕物の配合量は、ゴム１００重量
部に対して３〜３０重量部の範囲が好ましく、３部未満
では防滑作用が小さく、３０よりも多くなると、耐摩耗
性が悪くなる。粉砕物の平均粒径は１０〜５００μｍの
範囲が好ましく、１０μｍ未満では防滑作用が小さく、
５００μｍよりも大きくなると耐摩耗性が悪くなる。
部に対して３〜３０重量部の範囲が好ましく、３部未満
では防滑作用が小さく、３０よりも多くなると、耐摩耗
性が悪くなる。粉砕物の平均粒径は１０〜５００μｍの
範囲が好ましく、１０μｍ未満では防滑作用が小さく、
５００μｍよりも大きくなると耐摩耗性が悪くなる。
【００１２】
【実施例】表１に示す配合をバンバリーミキサを用いて
混合した後、アクロン摩耗試験及び滑り試験用試験片を
加硫成型して、それぞれの試験を行い、粉砕物を配合し
ていないゴム組成物（配合番号６）をコントロール（１
００）にして、それぞれの測定結果を指数で表１に示し
た。なお、値の大きい方が優れている。
混合した後、アクロン摩耗試験及び滑り試験用試験片を
加硫成型して、それぞれの試験を行い、粉砕物を配合し
ていないゴム組成物（配合番号６）をコントロール（１
００）にして、それぞれの測定結果を指数で表１に示し
た。なお、値の大きい方が優れている。
【００１３】滑り試験はＲｕｂｂｅｒ Ｃｈｅｍｉｃａ
ｌ ａｎｄ Ｔｅｃｎｏｌｏｇｙ３８巻８４０ページ
（１９６５年）に記載する方法に準じてポータブルスキ
ッドテスターを用い、零下１０℃の温度で氷面での滑り
量を測定した。ここで用いた皮革粉砕物は水分率１５％
の牛皮のチップを約１０５℃温度で２時間加熱した後、
平均粒径１００μｍに粉砕したもので、椰子殻粉砕物は
平均粒径１５０μｍに粉砕し、デスモジュールＲＦをト
ルエンで５０倍に希釈した溶液に浸漬処理して乾燥した
ものであった。また、補強性充填剤として、シリカ、ク
レーを８５重量部配合し、さらにプロセスオイルを５重
量部配合した。
ｌ ａｎｄ Ｔｅｃｎｏｌｏｇｙ３８巻８４０ページ
（１９６５年）に記載する方法に準じてポータブルスキ
ッドテスターを用い、零下１０℃の温度で氷面での滑り
量を測定した。ここで用いた皮革粉砕物は水分率１５％
の牛皮のチップを約１０５℃温度で２時間加熱した後、
平均粒径１００μｍに粉砕したもので、椰子殻粉砕物は
平均粒径１５０μｍに粉砕し、デスモジュールＲＦをト
ルエンで５０倍に希釈した溶液に浸漬処理して乾燥した
ものであった。また、補強性充填剤として、シリカ、ク
レーを８５重量部配合し、さらにプロセスオイルを５重
量部配合した。
【００１４】
【表１】
【００１５】皮革粉砕物及び椰子殻粉砕物を配合した配
合番号１ないし４は、これらの配合されていない配合番
号５及び６よりも防滑性はよく、配合量が多くなるに従
って防滑性が大きくなるが、３５重量部配合した配合番
号４は耐摩耗性がコントロールに比較して劣り、実使用
したとき摩耗が大きいので好ましくない。配合番号１、
２及び３はコントロールに比較して摩耗は劣るが、その
差は小さく実用上許せる範囲である。
合番号１ないし４は、これらの配合されていない配合番
号５及び６よりも防滑性はよく、配合量が多くなるに従
って防滑性が大きくなるが、３５重量部配合した配合番
号４は耐摩耗性がコントロールに比較して劣り、実使用
したとき摩耗が大きいので好ましくない。配合番号１、
２及び３はコントロールに比較して摩耗は劣るが、その
差は小さく実用上許せる範囲である。
【００１６】
【発明の効果】ゴム組成物に皮革粉砕物、種子の殻、果
実の核の粉砕物を３〜３０重量部配合することによっ
て、水で濡れた面、積雪した面又は氷結した面での防滑
性が大きくなり、これを大底に使用した履き物は上記状
態の場所で使用しても滑りにくく安全である。
実の核の粉砕物を３〜３０重量部配合することによっ
て、水で濡れた面、積雪した面又は氷結した面での防滑
性が大きくなり、これを大底に使用した履き物は上記状
態の場所で使用しても滑りにくく安全である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大原 利一郎 兵庫県伊丹市天津字藤ノ木100番地 東 洋ゴム工業株式会社タイヤ技術センター 内 (56)参考文献 特開 平２−167353（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−274740（ＪＰ，Ａ) 実公 昭39−16846（ＪＰ，Ｙ１) ラバーダイジェスト社、昭和43年５月 １日発行、便覧「ゴム・プラスチック配 合薬品」第206〜209頁 (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A43B 13/04 A43B 13/22 C08L 5/00 C08L 21/00
Claims (3)
- 【請求項１】吸水性の種子の殻、果実の核及び皮革の粉
砕物の少なくとも一種を平均粒径１０〜５００μｍの範
囲で、かつジエン系ゴム１００重量部に対して３〜３０
重量部配合して、防滑作用と耐摩耗性を確保した履き物
の底用ゴム組成物。 - 【請求項２】請求項１記載のゴム組成物中のオイルを、
同じく配合される補強性充填剤の５／８５倍配合した履
き物の底用ゴム組成物。 - 【請求項３】請求項１又は２記載の粉砕物として、多官
能イソシアネート化合物の有機溶剤溶液に浸漬した後乾
燥したものを使用した履き物の底用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3357404A JP2927591B2 (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 履き物の底用ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3357404A JP2927591B2 (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 履き物の底用ゴム組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05154005A JPH05154005A (ja) | 1993-06-22 |
| JP2927591B2 true JP2927591B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=18453952
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3357404A Expired - Fee Related JP2927591B2 (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 履き物の底用ゴム組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2927591B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100371557B1 (ko) * | 2000-02-26 | 2003-02-14 | 조헌영 | 피혁분을 이용한 신발용 중창의 물성 개선 방법 |
| JP4588303B2 (ja) * | 2003-08-11 | 2010-12-01 | ロンシール工業株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物及び床仕上げ材 |
| JP4784119B2 (ja) * | 2005-02-21 | 2011-10-05 | 広島化成株式会社 | 防滑靴底を製造する方法 |
| JP4918969B2 (ja) * | 2005-04-07 | 2012-04-18 | 広島化成株式会社 | 防滑靴底を製造する方法及び防滑靴底 |
| CN108440807B (zh) * | 2018-05-25 | 2020-11-03 | 中国皮革制鞋研究院有限公司 | 鞋底材料及其制备方法 |
-
1991
- 1991-11-29 JP JP3357404A patent/JP2927591B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| ラバーダイジェスト社、昭和４３年５月１日発行、便覧「ゴム・プラスチック配合薬品」第２０６〜２０９頁 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05154005A (ja) | 1993-06-22 |
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