JP2926856B2 - 高温延性の優れた非調質快削鋼 - Google Patents

高温延性の優れた非調質快削鋼

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、クランク軸等の機械構造用熱間鍛造部品と
して使用するに適した高温延性の優れた非調質快削鋼に
関するものである。
(従来の技術) 熱間鍛造部品の製造に関しては、鍛造後、焼入焼戻等
の熱処理によって所定の強度を得ることとしているが、
近年、コストダウンを目的として熱間鍛造のままで所定
の強度を得るいわゆる非調質鋼が採用されるようになっ
てきた。
かかる非調質鋼では、高強度化を目的としてVを、ま
た被削性の向上を目的としてS、Pbを添加するのが一般
的である。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記したS、Pbを含む非調質快削鋼は
高温延性が低く、連続鍛造法で製造すると熱間での鋳片
割れが発生し易いという問題があった。そこで、これま
ではかかる非調質快削鋼はインゴットでしか製造でき
ず、歩留り等コストアップの要因となっていた。
なお、前記連続鋳造時に発生する高温割れは、S等の
脆化作用を助長する元素が添加されていることに加え
て、AlNがオーステナイト粒界に析出すること、及びオ
ーステナイト粒内にV等の強い析出強化元素が析出する
ことにより、粒内に対する粒界の相対的延性が低下し、
連続鋳造鋳片の矯正曲げの際に鋳片の表面又は表面直下
に微小亀裂が生成し、圧延時にその亀裂が開口すること
が原因である。
本発明はかかる問題点に鑑みて成されたものであり、
S、Pbを含有した非調質快削鋼において、高温延性を改
善し連続鋳造法によっても製造可能な非調質快削鋼を提
供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上記した本発明の目的を達成するために、本発意者ら
は、鋭意実験・研究を重ねた結果、高温延性を改善し連
続鋳造法によっても製造可能な非調質快削鋼を得るため
には、以下の条件を満足することが有効であることを知
見した。
高温延性を向上するには、AlNの析出を抑制するこ
とが有効であり、これには鋼中のNの含有量を下げるこ
とが対策となるが、非調質鋼ではNはVと結合して化合
物を生成し、析出強化に寄与するため、鋼中のNの含有
量は下げることができない。
従って、Alの添加量をほぼ脱酸剤として寄与する量だ
けとすれば有効であること。
析出強化元素であるVの添加量を高温延性が低下し
ない範囲に限定することが有効であること。
本発明は、かかる知見に基づいて成されたものであ
り、その要旨は、重量%で、C:0.60%以下、Si:1.5%以
下、Mn:2.0%以下、P:0.035%以下、S:0.040〜0.50%、
Pb:0.30%以下、Cr:0.50%以下、V:0.03〜0.15%、N:0.
0070〜0.0150%、Al:0.001〜0.005%を含有し、必要に
応じて更に、Ca:0.01%以下、Bi:0.30%以下の1種以上
を含有し、残部は実質的にFe及び不可避的不純物から成
る高温延性の優れた非調質快削鋼である。
(作用) 以下に本発明における鋼の成分組成の限定理由につい
て説明する。
C:Cは固溶強化及びV、Crなどと炭化物を形成して鋼の
強度を増すのに必須の元素であるが、0.60%を超えると
必要以上に硬化し加工性が低下することから本発明では
その含有量を0.60%以下とした。
Si:Siは鋼の脱酸剤として有効な成分であるが、その含
有量が1.5%を超えると介在物が増加し、延性が低下す
るため、本発明ではその含有量を1.5%以下と定めた。
Mn:Mnは母材の強度及び靭性を向上させる作用がある
が、その含有量が2.0%を超えると、靭性劣化及び偏析
が増加するため、本発明ではその含有量を2.0%以下と
定めた。
P:Pの含有量を低減させることは鋼の強靭化に極めて有
効であり、好ましくはPは極力少ない方が良いが、完全
になくすることはできない。しかし、本発明鋼の性能を
安定して発揮させるためには、Pは0.035%以下とする
必要がある。
S:Sは被削性の改善に不可欠な元素であるが、0.040%未
満では顕著な効果が認められず、他方0.50%を超えると
熱間加工性を劣化させるため、本発明ではその含有量を
0.040%〜0.50%と定めた。
Pb:Pbは被削性を向上するのに有効な元素であるが、多
く添加すると機械的性質が著しく低下するから本発明で
はその上限を0.30%とした。
Cr:Crは炭化物の形成により硬度を向上するのに有効な
元素であるが、コスト上から本発明では上限を0.50%と
した。
V:Vは高強度化に有効な元素であり、その効果を発揮す
るためには少なくとも0.03%以上の添加が必要である、
しかし、その含有量が0.15%を超えると熱間加工性を劣
化させるため、本発明ではその上限を0.15%以下と定め
た。
N:NはVと化合物を形成し、析出強化に寄与するため非
調質鋼には必須の元素である。しかし、含有量が0.0070
%未満では添加の効率は少なく、他方0.0150%を超える
と青熱脆性の問題が発生する。このため、本発明では添
加量を0.0070%〜0.0150%と定めた。
Al:Alは脱酸剤として寄与するが、その効果を発揮する
ためには少なくとも0.001%以上の添加が必要である。
しかし、過剰に添加するとVN析出による強化のために添
加したNと結合してAlNの析出が増加するので、AlNの析
出を抑制するため、本発明ではその上限を0.005%以下
と定めた。
Ca:Caは鋼中の酸化物を被削性に適したものに変化させ
る性質があり、その結果、被削性改善に有効な元素であ
るが、添加量が多くなると介在物が増加し、逆に被削性
が低下することから本発明ではその上限を0.01%とし
た。
Bi:BiはPbに類似した効果があり、主にS、Pbと複合添
加して使用されるが、コスト及び添加効果の向上の点か
ら本発明ではその上限を0.30%とした。
(実 施 例) 次に本発明を実施例により比較例と対比しながら説明
する。なお、これらの実施例は本発明の効果を示す例示
であって、本発明の技術的範囲を何等制限するものでな
いことは勿論である。
先ず通常の方法によって下記表に示す成分組成の鋼
(符号A〜H及びA′〜H′)を溶製した。
鋼A〜Hは本発明の範囲内の組成を有しているもの
で、鋼A′〜H′は表中*印を付した点において本発明
の範囲から外れたものである。
これらの溶製鋼を連続鋳造法によって150kg鋼塊とな
し、この表面部より試験片を採取し、高温引張試験を行
った。
上記表より、本発明鋼は高温延性に優れていることが
明らかである。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によると、従来鋼に比べ
て700〜1000℃の延性が大幅に増加し、しかも連続鋳造
法によって製造した場合にも鋳片割れが発生せず、従来
鋼と比較して大幅なコストダウンが図れる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、C:0.60%以下、Si:1.5%以下、
    Mn:2.0%以下、P:0.035%以下、S:0.040〜0.50%、Pb:
    0.30%以下、Cr:0.50%以下、V:0.03〜0.15%、N:0.007
    0〜0.0150%、Al:0.001〜0.005%を含有し、残部は実質
    的にFe及び不可避的不純物から成ることを特徴とする高
    温延性の優れた非調質快削鋼。
  2. 【請求項2】成分元素として、更に、Ca:0.01%以下、B
    i:0.30%以下の1種以上を含有することを特徴とする請
    求項1記載の高温延性の優れた非調質快削鋼。
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