JP2926257B2 - 抗ウイルス性で高い水溶性を持ち且つ安定な結晶性2′,3′‐ジデオキシイノシン・モノ水和物塩、2′,3′‐ジデオキシ‐2′,3′‐ジデヒドロチミジン・モノ水和物塩及び2′,3′‐ジデオキシ‐2′‐フルオロイノシン・ヘミ水和物塩 - Google Patents

抗ウイルス性で高い水溶性を持ち且つ安定な結晶性2′,3′‐ジデオキシイノシン・モノ水和物塩、2′,3′‐ジデオキシ‐2′,3′‐ジデヒドロチミジン・モノ水和物塩及び2′,3′‐ジデオキシ‐2′‐フルオロイノシン・ヘミ水和物塩

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JP2926257B2 JP12326390A JP12326390A JP2926257B2 JP 2926257 B2 JP2926257 B2 JP 2926257B2 JP 12326390 A JP12326390 A JP 12326390A JP 12326390 A JP12326390 A JP 12326390A JP 2926257 B2 JP2926257 B2 JP 2926257B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、2′,3′−ジデオキシイノシン、2′,3′
−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロチミジン及び
2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノシンの非常
に高い水溶性を持ち且つ安定な結晶性の抗ウイルス活性
(抗レトロウイルス活性も含まれる)塩、特にはそのナ
トリウム塩に関する。
(従来技術) 感染性のウイルスによる疾患は、医学上の重大な問題
であることが認識せられている。感染性ウイルス疾患に
対する進展のためには、正常なセルラインには害を及ぼ
さない選択性を持つ抗ウイルス活性剤の開発が求ゆられ
ている。最近ある程度の選択性を持つと考えられる多く
の抗ウイルス剤が研究され、それらはヌクレオシドアナ
ローグである。一般的には、これらの化合物は天然由来
のヌクレオシドの構造アナローグである。プリンまたは
ピリミジン塩基骨格及び/又は糖部分のいずれにおける
その構造上の修飾は、修飾された合成ヌクレオシド誘導
体を生じ、それらはウイルスの核酸形成プロセスのうち
に取り込まれて、ウイルスの核酸のさらなる合成を中断
せしめるように作用する。
これら抗ウイルス剤の作用は、宿主の酵素ではなく
て、ウイルスの酵素による相当するヌクレオチドアナロ
ーグへの変換の選択性により影響される。というのは、
その変換された相当するヌクレオチドアナローグは、ト
リホスフエート体に変換され、次にウイルスの核酸に取
り込まれるからである。このウイルスに対する作戦上の
問題点は、そのヌクレオシドアナローグを僅かにしかホ
スホリル化しない酵素を持つある種のウイルス株がある
ことである。この問題を克服するためには、インタクト
なヌクレオチドアナローグが、そのウイルス核酸への取
り込み用の抗ウイルス剤として大変有効で優れているこ
とがわかつた。
Mitsuya及びBroder,PCT国際出願公開WO87/01284号に
は、2′,3′−ジデオキシイノシンのAIDSに対する使用
が記載されている。
Lin及びPrusottの欧州特許出願公開第273,277号に
は、2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロチミ
ジンのレトロウイルス感染患者を治療するための使用が
記載されている。Erik De Clereq,「Petential Drugs f
or the Treatment of AIDS」,Journal of Antimicrobi
al Chemotherapy23,Suppl.A、35−46、(1989)に
は、ジデオキシヌクレオシドアナローグをヒトの免疫不
全症候群ウイルス(HIV)の感染性及び細胞傷害作用を
阻止するのに使用されることが記載されている。
欧州特許出願公開第287,313号には、2′,3′−ジデ
オキシ−2′−フルオロイノシン(F−dd I)及びそれ
がHIVに対して活性であることが記載されている。
(課題の解決) 本発明は、非常に高い水溶性を持ち且つ安定で結晶性
の塩である、 式 の2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロチミジ
ン(「D4T」)塩、及び 式 の2′,3′−ジデオキシイノシン(「DDI」)塩、及び 式 の2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノシン(F
−dd I)塩 (上記式(I)、(II)及び(III)において、Xは陽
イオン、例えば、Na、KまたはMgである) に関する。
本発明を以下さらに詳しく説明すると、上記したよう
に、本発明は、例えば、Na+、Li+、K+、Ca++またはMg++
を含有している、2′,3′−ジデオキシ−イノシン、
2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロチミジン
または2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノシン
の薬学的に許容しうる非毒性塩に関するものである。こ
のような塩としては、有機陽イオン及び更にはアルカリ
金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンまたはアンモ
ニウムイオンまたは第四級アンモニウムイオンのような
適当な陽イオンを含有するものであつてよい。好適な塩
としてはナトリウム塩があげられる。該金属塩は、
2′,3′−ジデオキシイノシン、2′,3′−ジデオキシ
−2′,3′−ジデヒドロチミジンまたは2′,3′−ジデ
オキシ−2′−フルオロイノシンを該金属水酸化物と反
応させることにより製造することができる。溶解性の少
ない金属塩は、それより溶解性の大きい塩の溶液に適当
な金属イオンを添加することにより沈殿させることがで
きる。
本発明の化合物は、大変優れた抗ウイルス活性を有し
ている。本発明の化合物は、抗ウイルス活性、例えば、
一例として挙げれば、ヘルペスシンプレツクス(Herpes
Simplex)ウイルスI、ヘルペスシンプレツクスウイ
ルスII、サイトメガロウイルス(cytomegalovirus)、
水痘−帯状疱疹ウイルス(varicella−zoster viru
s)、インフルエンザウイルス、ワクシニアウイルス(v
accinia virus)、風疹ウイルス(rubella virus)、痘
瘡ウイルス(smallpox virus)、牛痘ウイルス(cowpox
virus)、EBウイルス(Epstein−Barr virus)、麻疹
ウイルス(measles virus)、ヒト呼吸器ウイルス(hum
an respiratory virus)、乳頭腫ウイルス(papilloma
virus)、シンドビス(Sindbis)ウイルスに対して活性
を持ち、更にレトロウイルス、例えばヒト免疫不全症候
群ウイルス(HIV)に対し活性を有している。
上記したように、本発明の化合物は、レトロウイルス
に起因する病気の治療及び予防用の医薬及び獣医薬の活
性成物として有用である。ヒトに対する医薬としてのレ
トロウイルスに関連した適応症の例としては次のような
ものがあげられる: (1) ヒトレトロウイルス感染症の治療及び予防、 (2) HIV(ヒト免疫不全症候群ウイルス;以前はHTL
V III/LAVまたはAIDSと呼称)に起因する病気及びARC
(AIDS関連複合症)及びLAS(リンパ筋腫脹症)のよう
なHIVに関連した症状、及び本レトロウイルスに起因す
る免疫の低下及び脳障害の治療及び予防、 (3) HTLV I感染症またはHTLV II感染症の治療及び
予防、 (4) AIDS保菌(キヤリヤー)状態(AIDS伝搬状態)
の治療及び予防、 (5) 肝炎B型ウイルスに起因する病気の治療及び予
防。
獣医薬における適応型の例としては、次のものがあげ
られる: (1) 進行性肺炎(Maedivisna)(ヒツジ及びヤ
ギ)、 (2) 進行性肺炎ウイルス(progressive pneumonia
virus,PPV)(ヒツジ及びヤギ) (3) ヤギ関節炎脳炎ウイルス(ヒツジ及びヤギ) (4) ツヴエケルツークテ(Zwoegerziekts)ウイル
ス(ヒツジ)、 (5) 感染性貧血症ウイルス(ウマ)、 (6) ネコ白血病ウイルスに起因する感染症。
ウイルス感染症に対する用途のためには、本発明の化
合物は、医薬用製剤に製剤かされることができる。この
ような製剤としては、薬学的に許容しうる担体と共に1
種以上の本発明の化合物から成るものがあげられる。典
型的な製剤用担体及び調製法は、文献Reminglon´s Pha
rma−ceutical Sciences,17 th Edition,A.R.Gennaro,e
ditor(Mack Publishing Company,1985)に記載があ
る。
本発明の化合物は、温血動物、例えば、ヒトに系統的
に投与される。系統的な投与方法としては、経口投与、
直腸投与または非経口投与(すなわち、筋肉内投与、静
脈内投与、皮下投与及び経鼻投与)があげられる。一般
的には、本発明の化合物は経口投与された場合には、非
経口的に投与された場合に得られる効果と同じ効果を得
るためにはその活性成分を多くする必要がある。臨床的
に好ましく使用するにあたつては、有害な作用あるいは
望ましくない副作用を起こさないで有効な抗ウイルス活
性を生ぜしめるような濃度レベルで本発明化合物を投与
することが好ましい。
治療及び予防にあたつては、本発明の化合物は通常上
記したように本発明の化合物の抗ウイルス活性に有効な
量と一種以上の薬学的に許容しうる担体から成る医薬組
成物として投与される。このような処置に用いられる医
薬組成物は、少なくとも一つの本発明の化合物を主要な
量または少量、例えば100〜0.5%の量として、医薬用担
体(但し、該担体は、非毒性で且つ不活性であつて、薬
学的に許容しうるところの固体、半固体または液体状希
釈剤、充填剤及び製剤化添加剤の1種以上のものからな
る)と共に含んでいるものでよい。
このような医薬組成物は、好ましくは単位投与剤形の
もの、すなわち、所期の治療効果を生ずるように計算せ
られた用量を含むものまたはそれを複数の分割したもの
に相当する薬剤の所定量を含む物理的に別々にされてい
る単位物のものである。またその他の治療薬を含んでい
てもよい。
単位投与量当たり約50mg〜2gの活性成分を与えるよう
な医薬組成物が好ましく、錠剤、ロゼンジ剤、カプセル
剤、粉末、顆粒剤、水性懸濁剤または油性懸濁剤、シロ
ツプ剤、エリキシアル剤、及び水溶液剤として通常調製
される。好ましい経口用組成物としては錠剤またはカプ
セル剤の形態にあるもので、結合剤(例えば、シロツ
プ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガントま
たはポリビニルピロリドン)、充填剤(例えば、ラクト
ース、白糖、コーンスターチ、リン酸カルシウム、ソル
ビトール、またはグリシン)、滑沢剤(例えば、ステア
リン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコー
ル、またはシリカ)、崩壊剤(例えば、スターチ)、緩
衝化剤(無機緩衝剤または有機緩衝剤)及び湿化剤(例
えば、ラウリル硫酸ナトリウム)のような通常用いられ
る賦形剤を含んでいてよい。通常用いられる医薬用担体
を有している本発明の化合物の溶液剤または懸濁剤は静
脈注射用の水溶液剤または筋肉内注射用の油性懸濁剤の
ような非経口用組成物用に使用される。非経口用に適し
た所定の透明度及び安定性及び適応性を有するところの
このような組成物は、0.1重量%〜35重量%の本発明の
活性化合物を、水、又はグリセリン、プロピレングリコ
ール及びポリエチレングリコールまたはそれらの混合物
のようなポリヒドロキシ脂肪酸アルコールを含有してい
る担体に溶解せしめることにより得られる。該ポリエチ
レングリコールとしては、水及び有機溶媒の双方に可溶
性であり且つ約200〜1500の分子量を有しているところ
の非揮発性で、通常は液体のポリエチレングリコールの
混合物を包含するものである。
本発明の化合物は、酸による加水分解を受けやすい。
最適なバイオベイラビリテイーを得るためには、経口投
与のための錠剤、カプセル剤及び顆粒剤は、腸溶性の被
覆がされるか、または胃酸に対して強く緩衝化される
か、またはその双方がされるべきである。
本発明の塩は、非常に安定で結晶性のものであり且つ
大変に大きな水溶性(>300mg/ml)を持つており、理論
的に高濃度のIV−IM注射可能物とし、少量のIV−IM注射
可能物とするに適している。大変にそして非常に重要な
ことに、本発明の新規塩は、高いアルカリ性(pH9.5−1
1)であり、それは胃酸に対して自己緩衝化作用を示す
ことである。かくして経口投与剤においてより少ない緩
衝剤で済むことになる。
本発明の塩は、エノール型に可逆的に“不動化(unmo
bilized)”されており、エノールエステル類(プロド
ラツグ)やエノールエステル類のような種々のバイオ活
性の強い誘導体を合成するための中間体と考えることが
できる。またそのエステル及びエーテルは、保護基(ブ
ロツキング剤)として機能して、他の官能基または分子
構造を合成したりする場合にも有用である。
本発明の化合物の有するところの生物活性としては、
抗ウイルス活性、特にウイルス感染症を治療するのに使
用するに適した抗ウイルス活性を有していることがわか
る。本発明の別の態様としては、本発明の化合物の有効
量をウイルス(レトロウイルスを含む)感染症治療の必
要な哺乳動物に系統的に投与してそのウイルス感染症を
治療する方法にある。
試験したところによれば、その有効量は約0.1〜約5mg
/kg体重、好ましくは約1〜約4mg/kg体重であることが
期待される。臨床上抗ウイルスのための適用にあたつて
は、本発明の化合物は、対照薬ジドルジン(sidorudin
e,AZT)と同様にして投与されよう。しかし、臨床上使
用するにあたつては、その投与量及び投与方法は、正確
な専門的判断を利用したり、受容者の年令、体重及び身
体状態、投与ルート及び疾病の性状及び重度を考慮に入
れたりしてそれぞれの場合に注意深く合わせねばならな
い。一般的には、毎日の経口投与の量は、約150mg〜約5
g、好ましくは50−1500mgの本発明の化合物を1日当た
り1〜3回に分けて投与されるものから成る。ある場合
においては、充分な治療効果はもつと少ない投与量で得
られようし、一方他の場合においてはもつと多くの量が
必要とされる場合もあろう。
本発明を更に具体的な例をあげて説明する。
本発明を構成する化合物及びその製造法は、次なる実
施例を参照することによりより一層理解されよう。但し
該実施例は単に本発明を具体的に説明するためのもので
あつて、本発明の意図するところ及びその範囲を限定す
るためのものではない。そのすべての温度は、特に規定
のない限り、℃で示されていると理解すべきである。す
べての化合物は満足すべき元素分析値を与えた。
実施例 1. DDI−ナトリウム・モノ水和物 MW:DDI=236.14 MW:NaOH=40 1. 1gの2′,3′−ジデオキシイノシン(DDI)を4.51m
lの1N−NaOH水溶液(1.05モル当量)におだやかに撹拌
しながら10−25℃で5分間かけて加えた。溶液(pH9.5
−11)、あるいはほぼ溶液状のものを得る。
2. もし必要なら、該溶液を当量の0.2−0.45ミクロン
のGelman HT−Tuffrynフイルターを通して清澄化する。
工程1及び2は、1.5時間以内に完結されるべきであ
る。
3. 該DDI−Na溶液を10−15分間かけて、50−75mlの激
しくよく撹拌したイソプロパノール(別法として、アセ
トンも使用できる)に添加する。結晶が形成される。2
時間激しく撹拌を続ける(閉鎖系)。
4. 該結晶を適当な減圧濾過法を用いて集める。沢山の
量と空気をフイルターケーキに通さない。形成されるか
も知れないクラツクあるいは割れを除くため(減圧下)
結晶性のフイルターケーキをとんとんとたたいて詰め
る。該ケーキを通して過剰な量の空気を吸引しないこ
と。
5. 該フイルターケーキをそれぞれ15mlのイソプロパノ
ールで3回洗い、次にそれぞれ20mlのアセトンで3回洗
う。洗滌の間該フイルターケーキを通して過剰な量の空
気を吸引しないこと。とんとんとたたいて詰めることに
より洗滌の間に形成されるかも知れないクラツクあるい
は割れを除く。
6. 24−35℃で24時間高減圧下乾燥する。収量:1−1.1g 7. 所望により、アセトンをイソプロパノールに置き換
えることができるし、所望により添加法を逆にできる、
すなわち、30分間かけて撹拌しているDDI水溶液にその
溶媒を加えることができる。KOH及び/又はその他の有
機の強塩基または無機の強塩基がNaOHに代えて用いて、
相当する塩を形成させるのに使用できる。
DDI−Na・H2Oの化学的及び物理的特性 1. 水溶性:>300mg/ml(pH9.5−11) 2. 水溶液の安定性:1週間50℃で5%のロス;1週間70℃
で10%のロス 3. 固体の安定性:5週間70℃で何らのロスもない 4. 元素分析:C10H11N4O3Na・H2O(C10H13N4O4Na)MW−
276.26 理論値 実測値 %C 43.5 43.18 %H 4.7 4.6 %N 20.3 20.16 %Na(灰分) 8.3(モノ水和物) 8.26 %H2O KF 6.5 6.57 5. IR:第1図参照 6. TGA:第2図参照 7. DSC:第3図参照 8. X−Ray(フイルム): 9. NMR:第4図参照(何ら溶媒は存在しない) 実施例 2. D4T−ナトリウム・水和物の製造 MW:D4T=224.2 MW:NaOH=40 1. 1gのD4Tを、4.7mlのIN−NaOH水溶液(1.05モル当
量)中に5分間かけて15−25℃でおだやかに撹拌しなが
ら加える。溶液(pH9.5−11)またはほぼ溶液のものが
得られる。
2. DDI−Na・H2Oの製造に関する実施例1に記載された
工程2−7を繰り返し行う。
3. 次なる収量を得る。D4T・H2O=1−1.1g。
D4T・Na・H2Oの化学的及び物理的特性 1. 水溶性:>300mg/ml(pH9.5−11) 2. 水溶液の安定性:1週間50℃−20%残存 3. 固体の安定性:1週間70℃で何らのロスもない 4. 元素分析:C10H11N2O4Na・H2O(C10H13N2O5Na)MW:2
64.22 理論値 実測値 %C 45.5 45.05 %H 5.0 4.89 %N 10.6 10.37 %Na 8.7 8.43 %H2O KF 6.8(モノ水和物) 6.9 5. IR:第5図参照 6. TGA:第6図参照 7. DSC:第7図参照 8. X−Ray:第8図参照 HPLC分析法 カラム:IBM Phenyl,5ミクロン,4.5×150nm 移動相:98%0.015M NH4H2PO4のMilli−Q Water液,(濃
NH4OH/2%アセトニトリルでpH7.1とする) 流速:0.1ml/分 注入量:25マイクロリツター 処理時間:20分間 波長:254nm 温度:常温,20−30℃ サンプル温度:約0.1mg/ml水溶液 おおよその d4T:8分間 滞留時間:チミン:3分間 実施例 3. F−dd I−ナトリウム・ヘミ水和物の製造 MW:FDDI=254.24 MW:NaOH=40 1. FDDI(426mg)を、1.8mlの1N NaOH液に入れスラリ
ーとする(256mg/ml FDDI−Na)。pH9.9の溶液を2分間
して得た。
2. 2mlのイソプロパノールを加える。溶液を透明に保
たれた。
3. イソプロパノールをゆつくりと加えて、スラリーと
する。15mlのイソプロパノールを加えた時に重味のある
針状の結晶が生じはじめた。混合物を10分間かけスラリ
ーとした。
4. 15mlのアセトンを加え、混合物をさらに15分間かけ
てスラリーとした。
5. 結晶物を減圧過して取り出し、15mlのアセトンで
洗い次に20mlのエーテルで洗い、そして減圧下乾燥した
(50℃で2時間そして次に24℃で24時間P2O5で乾燥)。
収量:430mg。
21mgのサンプル物質は、0.05mlの水に簡単に溶解した
(400mg/ml;pH10.0)。
元素分析:C10H10N4FO3Na 理論値 実測値 %C 42.0 41.19 %H 3.9 3.73 %N 19.6 18.8 %F 6.6 6.13 %Na 8.0 8.11 %H2O KF 3.23(ヘミ水和物) 3.23 X−Ray(フィルム): X−Ray d−線 I/Io 16.20 50 9.40 50 6.91 50 5.81 50 5.40 100 NMR:第11図参照。その値は提案した構造と一致してい
る。どんなアセトンもエーテルも存在しない。どんな異
性体も存在しない。
IR:第10図参照 TGA:第13図参照 DSC:第12図参照 本明細書及びその特許請求の範囲は、それを限定する
ためでなく、それを説明するためのものであり、本発明
の精神及びその範囲から逸脱することなく種々の修飾及
び変形を成しうることは認められよう。
【図面の簡単な説明】
第1図は2′,3′−ジデオキシイノシン・ナトリウム・
モノ水和物のIR図である。 第2図は2′,3′−ジデオキシイノシン・ナトリウム・
モノ水和物の熱解析TGA図である。 第3図は2′,3′−ジデオキシイノシン・ナトリウム・
モノ水和物の熱解析DSC図である。 第4図は2′,3′−ジデオキシイノシン・ナトリウム・
モノ水和物のNMR図である。 第5図は2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロ
チミジン・ナトリウム・モノ水和物のIR図である。 第6図は2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロ
チミジン・ナトリウム・モノ水和物の熱解析TGA図であ
る。 第7図は2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロ
チミジン・ナトリウム・モノ水和物の熱解析DSC図であ
る。 第8図は2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロ
チミジン・ナトリウム・モノ水和物のX線解析図であ
る。 第9図は2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロ
チミジン・ナトリウム・モノ水和物のNMR図である。 第10図は、2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノ
シン・ナトリウム・ヘミ水和物のIR図である。 第11図は、2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノ
シン・ナトリウム・ヘミ水和物のNMR図である。 第12図は2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノシ
ン・ナトリウム・ヘミ水和物の熱解析DSC図である。 第13図は2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノシ
ン・ナトリウム・ヘミ水和物の熱解析TGA図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/70 A61K 31/70 (72)発明者 ジヨセフ バラード ボーガルダス アメリカ合衆国ニユーヨーク州 13104 シラキユーズ ペンストック ウェー 8239 (56)参考文献 特開 昭63−215632(JP,A) 特表 昭62−501712(JP,A) 欧州公開287313(EP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 405/04 C07D 473/30 C07H 19/16 A61K 31/505 A61K 31/52 A61K 31/70 (54)【発明の名称】 抗ウイルス性で高い水溶性を持ち且つ安定な結晶性2′,3′‐ジデオキシイノシン・モノ水和 物塩、2′,3′‐ジデオキシ‐2′,3′‐ジデヒドロチミジン・モノ水和物塩及び2′,3 ′‐ジデオキシ‐2′‐フルオロイノシン・ヘミ水和物塩

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中Xは、有機陽イオンまたは無機陽イオンである)
    の2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロチミジ
    ン塩、または 式 (式中Xは、有機陽イオンまたは無機陽イオンある)の
    2′,3′−ジデオキシイノシン塩または 式 (式中Xは、有機陽イオンまたは無機陽イオンである)
    の2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノシン塩の
    高い水溶性を持ち且つ安定な結晶塩。
  2. 【請求項2】該塩が、式 (式中Xは、有機陽イオンまたは無機陽イオンである)
    の2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロチミジ
    ンの高い水溶性を持ち且つ安定な結晶塩である請求項1
    記載の塩。
  3. 【請求項3】該X基がNaである請求項2記載の塩。
  4. 【請求項4】該塩が、式 (式中Xは、有機陽イオンまたは無機陽イオンである)
    の2′,3′−ジデオキシイノシンの高い水溶性を持ち且
    つ安定な結晶塩である請求項1記載の塩。
  5. 【請求項5】該X基がナトリウムである請求項4記載の
    塩。
  6. 【請求項6】該塩が、式 (式中Xは、有機陽イオンまたは無機陽イオンである)
    の2′,3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノシンの高
    い水溶性を持ち且つ安定な結晶塩である請求項1記載の
    塩。
  7. 【請求項7】該X基がNaである請求項6記載の塩。
  8. 【請求項8】式 (式中Xは有機陽イオンまたは無機陽イオンである)の
    高い水溶性を持ち且つ安定な結晶塩を製造する方法にお
    いて; 2′,3′−ジデオキシ−2′,3′−ジデヒドロチミジ
    ン、または2′,3′−ジデオキシイノシンまたは2′,
    3′−ジデオキシ−2′−フルオロイノシンを所望の有
    機または無機陽イオンを供与する塩基と不活性な水性媒
    質中で反応させ、溶液中より目的物の塩を結晶化せしめ
    ることを特徴とする方法。
JP12326390A 1989-05-15 1990-05-15 抗ウイルス性で高い水溶性を持ち且つ安定な結晶性2′,3′‐ジデオキシイノシン・モノ水和物塩、2′,3′‐ジデオキシ‐2′,3′‐ジデヒドロチミジン・モノ水和物塩及び2′,3′‐ジデオキシ‐2′‐フルオロイノシン・ヘミ水和物塩 Expired - Lifetime JP2926257B2 (ja)

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