JP2926135B2 - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JP2926135B2 JP31135990A JP31135990A JP2926135B2 JP 2926135 B2 JP2926135 B2 JP 2926135B2 JP 31135990 A JP31135990 A JP 31135990A JP 31135990 A JP31135990 A JP 31135990A JP 2926135 B2 JP2926135 B2 JP 2926135B2
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は主として電子計算機やワークステーションな
どの外部記憶装置として用いられる磁気ディスク装置及
びその主要部品である磁気ヘッドにかかわり、特に耐摺
動性にすぐれ、かつ磁気ディスクの摩耗をも軽減できる
磁気ヘッドに関する。
[従来の技術] 磁気ディスク、フロッピーディスク、磁気テープなど
の磁気記録技術を利用した記憶装置は計算機やワークス
テーションなどの外部記憶装置として広く用いられてお
り、近年の情報量の増大に伴ってますます大容量のもの
が要求されている。
一方で装置の形状は、より小型、軽量のものが望まれ
ており、これらを両立させるには記録媒体の飛躍的な記
録密度向上が不可欠となっている。例えば磁気ディスク
(以下、ディスクと略称)を記録媒体とする装置では、
従来は磁気ヘッド(以下、ヘッドと略称)がディスクか
ら一定の浮上スペースをもって浮上しており、これによ
って高速なリード・ライトを行うと共にヘッドが媒体を
こするために生ずる媒体の摩耗破壊を防いでいる。しか
し、記録密度向上のためには前記の浮上スペースをさら
に下げヘッドをより媒体に近付けなければならず、ヘッ
ド姿勢の変動や媒体面の凹凸、回転時のうねりなどによ
ってヘッドとディスクの接触の頻度がますます増えてく
ると予想される。また、究極的にはヘッドとディスクが
常に接触状態にあるような、いわゆるコンタクトレコー
ディングの様な駆動方法も必要となってくる。
さらに、記録再生を高速に行うためにはディスクの回
転速度も現状よりさらに高速となる。
以上のことを考慮すると、ヘッド、ディスク共にこの
ような高速での接触時の摩耗や損傷を防ぎかつ摩擦係数
を低く保つような工夫が必要であることはいうまでもな
い。
上記の事情に鑑み従来からも磁気記録媒体の表面を保
護するために各種の工夫がなされてきた。例えば、グラ
ファイトをスパッタリングすることによって得られるカ
ーボン膜、SiO2膜、セラミックス系薄膜などを保護膜と
して被覆する試みがなされている。これらの保護膜は主
として磁気記録媒体の表面を摩耗から防ぎ、かつヘッド
との摺動時の摩擦係数を低く保つことを目的としてい
る。しかし、磁気記録媒体の摩耗を防ぐためにその強度
を強くすればするほど、これと摺動する磁気ヘッドの摩
耗が促進され、摩耗粉の多量発生やヘッド表面形状の変
化を招き、結果として磁気記録装置自身の信頼性が思っ
たほど向上しないということが問題となっきた。
一方、磁気ヘッドの耐摺動性向上の点からも被摺動部
に保護層を設けることは知られており、例えば特開昭56
−107326号公報にはポリビニルアルキルエーテルからな
る樹脂層を設けることが示されている。このようなこと
は当然考えられるものであるが、実際にはヘッドのスラ
イダ面は浮上中を除いて常にディスク面と接触してお
り、摩耗の度合いが著しいので上記の保護層はすぐに摩
耗消失してしまい、保護効果がなくなるばかりでなく、
これによって生じた摩耗粉がディスクやヘッドに付着
し、かえってクラッシュの原因となるなど、実用になら
ないものであった。
また、ヘッドコアの摺動面に非晶質炭素膜やダイヤモ
ンド構造炭素膜、あるいはこれらの混合物からなるカー
ボン膜を保護膜として被覆する提案もなされており、こ
れらに関連するものとして例えば、特開昭60−193112
号、特開昭63−58613号、特開昭63−222314号公報等が
挙げられる。確かにこれらカーボン膜を保護膜とした場
合は、樹脂層を設けた前者の場合に比較して優れた膜強
度を有しているが、実用化する上ではまだ耐摩耗性が不
十分であったり、摺動時に摩耗粉がでてかえってクラッ
シュの原因になるなどの問題点があった。特に上記の公
知例はいずれもヘッドの素子部を保護する目的で形成さ
れたものであり、素子の表面を覆うように形成されてい
る。したがって、十分な寿命を得るためには保護層を厚
くせざるを得ず、厚くするとヘッド素子と記録媒体との
間のギャップが広がり、高記録密度にできないという欠
点を持っていた。
[発明が解決しようとする課題] したがって、本発明の目的は従来の炭素膜を保護膜と
した場合の問題点を解消することにあり、ヘッドと磁気
ディスクとの双方の摺動部における損傷を防ぎ、かつ摺
動時の摩擦係数の変化を小さくすることを可能とする改
良された磁気ヘッドを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的のためには磁気ヘッドが搭載されるスライダ
摺動部に超薄膜でも耐摩耗性が高くしかも摩耗粉が発生
しにくく、かつ記録媒体へのダメージも少なくなるよう
な材料を用いた保護層を形成するのがよい。
例えば、ディスクが高速回転することによりこのディ
スク上にヘッドが浮上するフローティングタイプのヘッ
ドを備えた固定型磁気ディスク装置の場合では、装置の
起動停止の際にヘッドとディスクは20〜40m/secという
高速で摺動し、動作時は0.1〜0.3μmという狭い間隔ス
ペースを保って浮上している。したがって、上記保護層
はこの浮上間隔スペースに大きく影響しないような厚さ
でなければならず、しかも上記摺動を何万回も繰り返し
ても摩耗により特性が落ちないようにしなければならな
い。
ヘッドの摺動部に保護層を設けることが容易に実現し
ないのは、正に上記のような条件を満たす適切な保護層
材料がなかったからにほかならない。
本発明者らは各種の材料でコーティングを試み、種々
実験検討の結果、特定のカーボン系保護膜が上記目的に
適しているという知見を得た。
本発明は、かかる知見に基づいて為されたものであ
り、その具体的な目的達成手段につき以下に順次説明す
る。
上記本発明の目的は、 (1).磁気記録再生素子の搭載されたスライダが高速
回転する磁気ディスク上を浮上するフローティングタイ
プの磁気ヘッドにおいて、前記磁気記録再生素子はスラ
イダの摺動面に近接して、しかも非摺動面を形成して配
設され、前記スライダの摺動面には、水素を1〜30原子
%含有し、密度1.7〜2.2を有する非晶質炭素薄膜が被覆
されて成る磁気ヘッドにより、達成される。
非晶質炭素薄膜中に含まれる水素の含有量及び炭素薄
膜の密度は膜の強度を左右することから、上記の範囲が
望ましく、水素について更に好ましくは3〜15原子%で
ある。水素が多すぎると膜質が軟らかくなり、摩耗速度
が大きいか、脆く壊れ易くなり、また、少ないと安定し
た非晶質薄膜が得られない。密度については、低いと隙
間の多い脆き膜となり、高すぎると炭素の安定状態であ
るグラファイトに近づくことから柔らかく摩耗しやすい
膜となる。したがって、密度の実用的な上限、下限は上
記の範囲が好ましい。
また、上記本発明の目的は、 (2).磁気記録再生素子の搭載されたスライダが高速
回転する磁気ディスク上を浮上するフローティングタイ
プの磁気ヘッドにおいて、前記磁気記録再生素子はスラ
イダの摺動面に近接して、しかも非摺動面を形成して配
設され、前記スライダの摺動面には、平均面粗さRaが2
〜50nm、最大突起高さ100nm以下、近接する突起間の平
均距離が10〜1000nmの微細な凹凸面を有する炭素薄膜が
被覆されて成る磁気ヘッドにより、達成される。そし
て、好ましくは、 (3).上記微細な凹凸面を有する炭素薄膜が、水素を
1〜30原子%含有し、密度1.7〜2.2を有する非晶質炭素
薄膜から構成されることであり、更に好ましくは、 (4).上記(2)もしくは(3)記載の微細な凹凸面
を有する炭素薄膜として、格子状に揃った凹凸を形成
し、かつ格子の向きをスライダの摺動方向から30゜以内
の角度に傾斜させることであり、 (5).上記(1)乃至(4)何れか記載の炭素薄膜の
表面を更に液状潤滑層で覆うことである。
ここで、上記本発明の特徴ある炭素薄膜について本発
明者等が得た知見につき更に詳述すると以下の通りであ
る。
上記(1)記載の非晶質炭素薄膜については、特にカ
ーボン系の中でも炭化水素ガスをプラズマ中で分解し、
負のバイアス電圧のかかる基板に堆積させることにより
形成される非晶質水素化カーボン膜がよいことがわかっ
た。これはプラズマCVDと称される周知の成膜技術であ
るが、また、これと同様に炭化水素をイオン化して負の
バイアス電圧のかかる基板に引き付け成膜する所謂イオ
ンビームデポジションも有効であった。これらの成膜法
で得られた材料は硬度が高い上にクラックが発生しにく
く、摩擦係数も低く、かつ摩耗粉が発生しにくいとい
う、本発明に最も適した性質を有している。また、摩耗
速度がきわめて小さいためにごく薄い膜でも大きな効果
を発揮することができる。
この非晶質水素化カーボン膜は、前述のとおり適量の
水素を含有するが、この水素含有量のコントロールはCV
D条件、例えば原料ガス圧、プラズマを発生させる際に
投入する電力等を適切に制御すれば容易に行なうことが
できる。水素は炭化水素が分解して炭素膜になる際に、
大部分は分解脱離するが一部は膜中にトラップされ、炭
素鎖の末端に結合して膜を安定化する効果を持つと考え
られる。
また、上記(2)記載の微細な凹凸面を有する炭素薄
膜については、前記(1)記載の非晶質水素化カーボン
薄膜が好ましいが、これに限らず例えばダイヤモンド微
結晶を含む炭素系薄膜であっても良い。重要なのは微細
な凹凸を有する炭素系薄膜を摺動部に形成することであ
る。このようにして形成した微細な凹凸はヘッドとディ
スクとの間の接触面積を小さくし、摩擦係数を低減する
効果がある。この微細な凹凸の程度については上記
(2)に記したように、平均粗さ(Ra)で約2〜50nm、
最大突起高さ100nm以下のものであり、近接する突起間
の平均距離が10〜1000nmのものである。これよりも平均
粗さが粗いか、最大突起高さが高いとディスクを傷つけ
る恐れがある。また、平均粗さが上記より小さいと摩擦
係数低減の効果が小さくなる。
なお、ヘッド摺動部に凹凸をつける方法には、気相成
長法によりダイヤモンド微結晶からなる微細な凹凸を有
する堆積物を形成するほか、非晶質炭素薄膜をヘッドの
スライダ摺動面、ディスク表面に形成した後、この炭素
薄膜上にレジスト膜を設け、フォトリソグラフィーによ
りレジストのパターニングを行い微細なマスクを形成し
て、レジストマスクのない部分の非晶質炭素膜を例えば
酸素プラズマなどで選択的にエッチング除去してもよ
い。このリソグラフィーによる選択エッチング方法によ
ると所望の形状の凹凸を形成することができる。例え
ば、ヘッドの摺動方向にそろった格子状の凹凸を形成す
ると、ディスクに対するダメージが小さく、高速回転時
に有利である。
また、上記(4)に記したように、この格子状の凹凸
をスライダの摺動方向と30゜以内、好ましくは5〜30゜
傾斜させて形成すると、摺動により発生した微粉等の汚
れのかきとり、排除の効果があり更に信頼性が向上す
る。
また、摺動時の摩擦係数をさらに下げるためには、上
記(5)に記したようにヘッド摺動部に潤滑剤を付着さ
せるのがよい。この潤滑剤とは例えばパーフロロポリエ
ーテルまたはパーフロロアルキルからなる主鎖を持ち、
少なくとも一方の末端がエーテル基、エステル基、水酸
基、カルボニル基、アミノ基、アミド基などの極性基で
置換された分子量1000〜10000程度のものを使うのが最
もよい。このほかに飽和脂肪酸やその誘導体、高級アル
コールやその誘導体なども用いることができる。
〔磁気ヘッドについての具体的な説明〕
つぎに、本発明による磁気ヘッドの具体的構造を図を
参照しながら説明する。
第1図は本発明の磁気ヘッドの構造をスライダ底面側
からみた斜視図を模式的に示したものである。ヘッドの
スライダ本体1は酸化ジルコニア、アルミナ含有チタン
カーバイド、フェライトなどの材料でできており、2本
のスライダ摺動部2が機械加工やエッチング処理などで
形成されている。このスライダ摺動部2の後部側面には
磁気信号を電気信号に変えるための記録再生素子3が摺
動面に近接して、ただし摺動面上から若干後退して非摺
動面を形成して配設、搭載されている。スライダ摺動部
2は橇の形状をしており、先頭2aおよび末尾2bの部分は
ヘッド走行時にエッジが当たらないようにテーパがつけ
られている。図の斜線部の摺動面に本発明の特徴あるカ
ーボンからなる保護層4か設けられている。
第2図は、スライダ摺動部2の摺動面をカーボン保護
層4で覆ったヘッド裏面の平面図を模式的に示したもの
であり、第2図(a)は上記(1)記載の非晶質炭素薄
膜保護膜を形成した例、第2図(b)は上記(2)及び
(3)に記載した微細な凹凸を有するカーボン保護層を
形成した例、第2図(c)は上記(4)に記載したよう
にスライダの摺動方向に格子の長手方向がそろった格子
状の微細な凹凸を有するカーボン保護層を形成した例、
第2図(d)は同じく上記(4)に記載したように格子
の向きをスライダの摺動方向に対して30゜以内の角度θ
を持たせて形成した例である。
第3図はスライダ摺動部2の摺動面にカーボン保護層
4を形成した第1図のX−X′断面拡大図を示したもの
であり、第3図(a)は均一な厚さの膜を設けた場合、
第3図(b)は微細な凹凸のある膜を設けた場合、第3
図(c)は粒子状堆積物5を設けた場合、第3図(d)
は粒子状堆積物5の上に均一な厚さの保護膜4を設けた
場合である。
また、第4図(a)〜(d)は上記(5)に記載した
ように第3図(a)〜(d)の上にさらに潤滑層6を設
けた場合の断面拡大図である。
上記の例ではスライダ摺動部2を左右に2本持つ薄膜
磁気ヘッドについて説明したが、本発明はもちろんこの
型のヘッドに限定されるものではなく、ヘッドと記録媒
体との摺動、接触が生じるような構造のヘッドであれば
いずれの場合でも効果がある。
本発明における保護膜は主として炭素からなる硬質か
つ非晶質の薄膜であり、これを例えば1μm以上の厚さ
に形成した場合はマイクロビッカース硬さにして約1500
Hv以上、密度にして1.7〜2.4となるものでり、また水素
を含む場合はその原子数比率が3〜30原子%のものであ
る。上記の範囲以外の皮膜は柔らかく、摩耗速度が大き
いか、脆く壊れやすいため好ましくない。上記の炭素薄
膜は例えば次のような方法により形成することができ
る。
〔ヘッドへの炭素薄膜の具体的な形成例の説明〕 −1).炭化水素ガスを単独または他のガスと混合し
て原料とし、プラズマを発生させて、基板表面がプラズ
マ電位に対し100V以上電位降下を生じるような条件でCV
D(ケミカルベイパーデポジション)を行う。最も簡便
には被処理基板を一方の電極とし、この面積より十分に
広い電極との間に商用高周波(13.56MHz)などの高周波
電圧を印加し、プラズマを発生させて、基板近傍に発生
する自己バイアス電圧によりイオンを加速するようにし
て膜形成するのがよい。この方法に用いる装置の例を第
5図(a)に示す。
−2).炭化水素ガスを単独または他のガスと混合し
て原料とし、このガスをイオン化室でイオン化し、発生
するイオンを電界で100〜1000V程度に加速して基板に衝
突させる。この方法に用いる装置の例を第5図(b)に
示す。
また、前記のダイヤモンド微結晶を含む堆積物を成長
させるには次のような方法が周知であり、これらのうち
から生成速度、設定できる基板温度の上限などを考慮し
て選択するのがよい。
−3).主として炭化水素系のガスと水素との混合ガ
スを原料としてマイクロ波プラズマを発生させると共に
基板を200℃〜700℃に加熱する。上記のプラズマ領域に
磁場を印加し、いわゆるエレクトロンサイクロトロン共
鳴とよばれる現象が発生する条件で処理するとプラズマ
密度が高まり、ダイヤモンド粒子の成長速度を高めるこ
とができる。上記より成長速度は小さくなるが、上記の
マイクロ波プラズマの代わりに高周波プラズマや直流プ
ラズマを用いてもよい。この方法に用いる装置の例を第
5図(c)に示す。
−4).基板を700℃〜1000℃程度に加熱し、炭化水
素ガスと水素ガスの混合ガスを導入して基板面に熱反応
によりダイヤモンド粒子を生成させる。
−5).炭化水素ガスと水素ガスの混合ガスを大気圧
以下に保持し、基板に近接して配置されたタングステン
などのフィラメントに電流を流して発生する熱電子を利
用して原料ガスを反応させる。
−6).炭化水素分子をイオン化し、300V〜2000Vの
エネルギーで基板に衝突させる。
−7).大気圧下で炭化水素ガスの燃焼炎のうち還元
炎の部分に基板を配置し、基板表面にダイヤモンド粒子
を生成させる。
実際には磁気ヘッドの素子の耐熱性が低い場合が考え
られるので、できるだけ低温で形成できることが好まし
く、−3)のマイクロ波CVD法が最も適している。
なお、上記の方法では往々にしてダイヤモンドの他に
非晶質炭素も同時に生成するが、これは非晶質炭素では
あっても往々にして密度が低くもろいものであり、本発
明の特徴ある適量の水素を含有する非晶質炭素とは異な
り、場合によっては本発明の目的とする耐摺動性の向上
に悪影響を及ぼす。したがってこのような場合にはO2
H2のプラズマにより非晶質部分をアッシングまたはエッ
チングして取り除いた方がよい。
上記の非晶質炭素薄膜またはダイヤモンド粒子を含む
炭素薄膜の生成方法に用いられる原料は、主として炭素
と水素からなる炭化水素化合物であり、酸素その他の原
子を含んでいてもかまわない。具体的には、メタン、エ
タン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサンなどの飽
和炭化水素類、エチレン、アセチレン、プロペン、ブテ
ンなどの不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類、アセトアルデヒ
ド、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジ
メチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエー
テルなどのエーテル類などが用いられる。また、これら
の2種以上の混合ガス、あるいはXr、Ar、He、Ne、O2
H2O、N2などとの混合ガスを用いてもよい。さらに、上
記の炭化水素分子の中の一部の水素がフッ素で置換され
たものを用いることもできる。
上記主として非晶質炭素からなる薄膜あるいはダイヤ
モンド微結晶を含む堆積物の厚さは、厚すぎるとヘッド
と磁性層の間の実質的な間隔が広がりS/Nの低下を招く
ので50nm以下が好ましい。一方で薄すぎると摩耗により
効果が小さくなるので10nm以上が好ましい。
〔ヘッドへの潤滑膜の具体的な形成例〕
上記(5)に記載したヘッドを実現するために、ヘッ
ドスライダ摺動部の保護膜に潤滑剤を塗布する方法とし
ては次のようなものがある。
−1).潤滑剤分子を溶かした溶液にヘッドを浸し、
一定時間保持したのち引き上げるディップ法。
−2).潤滑剤分子を溶かした溶液をスプレーし、溶
剤を揮発させるスプレー法。
−3).潤滑剤分子を真空槽のなかで蒸発させ、ヘッ
ドスライダ部表面に蒸着させる蒸着法。
もちろん、これらの方法に限られるものではない。ま
た、潤滑剤の量は多すぎるとヘッドと磁気記録媒体の接
触部分に集まり、ヘッドを固定してしまう粘着現象が起
こり、また少ないと潤滑作用が小さくなるのである範囲
に制御することが必要である。この量は潤滑剤の種類や
分子量にも依存するが、一般には膜厚換算にして1〜50
nm、好ましくは2〜10nmがよい。また、潤滑剤分子とし
て末端または分子鎖中にカルボニル基、カルボキシル
基、エステル基、エーテル結合、アミド基、アミノ基、
水酸基など分極性の大きな基をもっているものを用い、
前記保護層表面にAl、Fe、Ni、Co、Agなどの金属または
その化合物を微量存在させるようにすると保護層と潤滑
剤との間に強い結合ができ、粘着現象を低減することが
できる。
〔磁気ディスクへの炭素薄膜の形成〕
磁気ディスクの摺動信頼性をさらに向上させるために
は、本発明の磁気ヘッドに適用した特定の保護膜と同質
のものを磁気ディスクの保護膜として設けるのがよい。
特に好ましいのは上記磁気ヘッドの保護膜い用いたのと
同じ方法で形成される非晶質水素化カーボン膜である。
また、この保護膜の上に潤滑層を設けるとさらに信頼性
を向上できる。この潤滑層の材料や形成方法も上記磁気
ヘッドの場合に説明したものと同様のものを用いること
ができる。
[作用] 本発明により磁気ディスク装置の信頼性が向上するの
は次のような理由による。
磁気ディスクが故障する際はほとんどディスク側が損
傷する。これは磁気記録媒体の機械的強度が弱いためで
あり、このために従来から耐摩耗性の高い保護層を設け
たり潤滑層を設けたりする工夫がなされている。
しかし、本発明者らは、磁気ヘッドと磁気ディスクの
摺動における磁気ヘッドの役割あるいは影響が大きいと
考え、磁気ヘッドが磁気ディスクと摺動する部分も適当
な材質および形状にする必要があると考えた。なぜなら
ば、磁気ヘッドと磁気ディスクの摺動において発生する
両者の接触面積に依存するはずであり、摺動前は表面の
微細な凹凸により比較的小さな接触面積が摺動と共に摩
耗で大きくなり、これが摩擦力増加ひいてはヘッドクラ
ッシュにつながると思われるからである。
すなわち、磁気ヘッドの摩耗を防ぐことにより摩擦力
の変化が小さくなり、磁気ディスク側のダメージも押さ
えられ、信頼性が向上するはずである。これを実現する
ためには耐摩耗性の高い保護層が必要であり、本発明者
らは各種材料を比較検討し、特定の炭素系材料が優れて
いることを見いだしたのである。特定の炭素系材料と
は、先に述べたように非晶質炭素およびダイヤモンド微
結晶を含む堆積物である。これらは次のような特徴を持
ち、これが耐摺動性向上に作用していると考えられる。
すなわち、 (a)硬度が高い(ビッカース硬度で1500〜5000)。
(b)摺動時に大きな摩耗粉が発生しにくい。
(c)摺動相手の材料に付着しにくい。
本発明においては上記磁気ヘッドも磁気ディスクも共
に相互の摺動面に同質の炭素系保護膜を設けている。
一般に摩擦摩耗の分野では所謂ともずりと称される同
質の材料同志の組み合わせは摩耗を促進するとされる。
しかし、本発明のカーボン系材料に限っては、逆に同質
の材料で相乗効果があり、飛躍的に耐摩耗性が向上する
ことがわかった。これは前記の炭素系材料の特徴からい
って一般的に同質材料同志の摺動で問題となる凝着現象
がおきにくいためと考えられる。
本発明を用いて磁気ディスク装置の摺動信頼性以外の
性能を向上させることもできる。
すなわち、磁気ヘッド側の摩耗が低減すれば磁気ヘッ
ドの摺動部の表面粗さを粗くしてやることにより磁気デ
ィスク側の表面を粗くしなくても前記の摩擦力上昇を防
ぐことができる。したがって、磁気ディスクの表面を平
滑にすることができ、磁気ヘッドの浮上量を低減でき、
記録密度向上およびS/N向上に効果がある。
また、本発明により磁気ヘッド、磁気ディスクの摩耗
が大きく低減されるので、磁気ヘッドと磁気ディスクが
常時または断続的に接触するような状態で記録再生を行
ういわゆるコンタクトレコーディングのような厳しい条
件においても好適に使用することができる。
[実施例] 以下に実施例を示し、更に本発明を具体的に説明す
る。
実施例1. 酸化ジルコニアなど透磁率の高い材料でできた厚さ4m
mのウエハを用意し、この表面に真空蒸着、めっき、ス
パッタリングなどの薄膜形成工程とフォトリソグラフィ
工程を用いてコア材料およびコイル材料、電極、保護層
などの必要パターンを形成する。このようにして形成し
た薄膜磁気ヘッド素子3をウエハから切りだし、機械加
工により第1図の様な形状のヘッド本体1とした。
つぎにスライダ摺動部2の摺動面を鏡面研磨し、テー
パ部2aと側面エッジ部2bの面とり加工を行い、橇状の摺
動部2を形成した。このヘッド本体1を洗浄し加工残渣
を取り除いた後、スライダ摺動部側を表にして第5図
(a)に示すような内部電極型高周波プラズマ発生装置
のバイアスのかかる側の電極に置き、メタンガスを50sc
cmの流量で導入してガス圧が50mTorrになるように排気
速度を調整した。反応室内のガス圧が安定した後、高周
波電圧を印加し、反射電力が最小になるように定在波比
SWR(Standing Wave Ratio)のマッチング調整を行い、
実効電力1kWで1分間放置した。これによりスライダ摺
動部表面に膜厚20nmの水素含有量約10原子%の非晶質水
素化カーボン膜が形成された。
このようにして製作した磁気ヘッドを、スパッタリン
グによりカーボン保護膜が形成された磁気ディスクと組
み合わせてCSS試験機に組み込み、荷重10gをかけてディ
スクを回転させ、一旦ヘッドが浮上したのち回転を緩め
て再びヘッドとディスクを接触させ、回転を停止するサ
イクルを繰り返すいわゆるCSS試験を行い、ヘッドに発
生する摩擦力(gf)の変化と30k回試験後のヘッドおよ
びディスクの損傷の程度を評価した。
また、比較のため、水素を含まないスパッタカーボン
膜を形成したヘッドについても同じ試験を行った。
結果は第1表に示す通りであり、スパッタカーボンを
形成した場合に比べ、摩擦力の増加が少なく、ヘッド、
ディスクの摺動面の損傷も軽微であった。また、上記の
CSS試験におけるヘッドにかかる摩擦力の摺動回数依存
性を第6図に示す。図示の通りCSS回数が増えるに伴い
両者の特性の差が明瞭である。
実施例2〜7. 実施例1と同様に非晶質炭素保護膜の形成された磁気
ヘッドを作成し、これと下記のような磁気ディスクとを
組み合わせてそれぞれCSS試験を行った。
結果は第1表に示すように摩擦力(gf)の増加が少な
く、ヘッド、ディスクの摺動面の損傷も軽微であった。
実施例1と3とを対比してみれば明らかなように、ディ
スクの保護膜の種類としてヘッド側と同一の非晶質カー
ボンを被覆したものは格段に特性が改善され、さらに実
施例4に示すように潤滑剤膜を被覆した場合には一層良
好となる。
実施例8. 実施例1の非晶質水素化カーボン薄膜を形成する際の
投入電力、ガス流量等をコントロールして非晶質水素化
カーボン薄膜中の水素含有量を変えると共に、水素量と
薄膜の強度(硬度で表示)との関係について調べた。
第8図(a)は投入電力と水素含有量との関係を、第
8図(b)はガス流量と水素含有量との関係をそれぞれ
示したものであり、いずれの場合によっても水素含有量
のコントロールは可能である。
また、第9図は水素含有量とカーボン薄膜の強度(硬
度で表示)との関係を示した特性図であり、含有量1〜
30原子%において良好な強度を示し、特に3〜15原子%
において好ましいことがわかる。
実施例9〜15. 実施例1と同様の工程で、先ずスライダを構成する材
料として酸化ジルコニアのウエハを準備し、この表面に
コア材料及びコイル材料、電極、保護層などの必要パタ
ーンを形成し、素子をウエハから切りだし、機械加工に
よりヘッド形状としたのち、スライダ摺動部2の摺動面
を鏡面研磨し、テーパ部2aと側面エッジ部2bの面とり加
工を行い、ヘッド本体1を準備した。
このヘッド本体1を洗浄し加工残渣を取り除いた後、
スライダ摺動部側を表にして第5図(c)に示したよう
な有磁場マイクロ波プラズマ発生装置の真空槽に入れ、
基板となる上記ヘッド本体1を250℃に加熱し、メタン
と水素との混合比2:98の混合ガスを流速100sccmの流量
で導入し、ガス圧が100mTorrになるように排気速度を調
整した。反応室内のガス圧が安定した後、磁界発生用コ
イルに電流を流し、500Wのマイクロ波を導入してプラズ
マを発生させた。5分間後にマイクロ波を停止して真空
槽を大気開放し、ヘッド本体を取り出したところスライ
ダ摺動面に微細な凹凸のある堆積物が形成された。これ
をラマン散乱スペクトルおよび薄膜X線回折で分析した
ところ、ダイヤモンド微粒子と非晶質炭素が混在するこ
とが確認された。また、その表面形状は、平均厚さが20
nmであり平均粗さRaで10nmであることがわかった。ま
た、非晶質炭素に含まれる水素量は約7原子%であっ
た。
一方、磁気ディスクについては、第1表の実施例1〜
7と同一のものを準備した。
このようにして製作した磁気ヘッドと磁気ディスクと
を用いて実施例1と同様にCSS試験を行い、ヘッドに発
生する摩擦力(gf)の変化と30k回試験後のヘッド及び
ディスクの損傷の程度を評価した。結果は第2表に示す
通りであり、第1表の実施例1〜7に比べ、摩擦力の増
加が少なく、ヘッド、ディスクの摺動面の損傷も軽微で
あった。
実施例16. 実施例1と同様の工程で、先ずスライダを構成する材
料として酸化ジルコニアのウエハを準備し、この表面に
コア材料及びコイル材料、電極、保護層などの必要パタ
ーンを形成し、素子をウエハから切りだし、機械加工に
よりヘッド形状としたのち、スライダ摺動部2の摺動面
を鏡面研磨し、テーパ部2aと側面エッジ部2bの面とり加
工を行い、ヘッド本体1を準備した。このヘッド本体1
を洗浄し加工残渣を取り除いた後、スライダ摺動部側を
表にして実施例1と同様に内部電極型高周波プラズマ発
生装置のバイアスのかかる側の電極に置き、メタンガス
を50sccmの流量で導入してガス圧が50mTorrになるよう
に排気速度を調整した。実効電力1kWで1分間放置した
所スライダ表面に20nmの膜厚の非晶質水素化カーボン膜
(水素含有量約10原子%)が形成された。
このようにして形成したカーボン薄膜上に厚さ200nm
のポジ型レジストを塗布し、乾燥させた後、幅1ミクロ
ン、間隔5μmの格子状パターンを持つマスク原版を介
して紫外線を照射することによって露光し、現像リンス
することによって上記の寸法を持つレジストマスクパタ
ーンを形成した。つぎにこの磁気ヘッドのスライダ摺動
部側を表にして再度前記のプラズマ発生装置に入れ、酸
素ガスを導入してガス圧を0.2Torrに保ち、500Wの電力
をかけて2分間保持した。これによりレジストのない露
出部分のカーボン膜が選択的にエッチングされ、前記の
格子状マスク寸法を持つカーボン薄膜のパターンを形成
した。その後レジストマスクを剥離して実施例1と同様
にスパッタカーボン保護膜の設けられた磁気ディスクと
組み合わせてCSS試験を行った。結果は、30k回の試験後
も摩擦係数の増加は3g以下であり、摩擦力の増加が少な
く、ヘッド、ディスクの摺動面の損傷も軽微であった。
なお、ヘッドスライダ摺動部に設けた格子状マスク寸
法を持つカーボン薄膜のパターンにつき、格子の方向を
スライダ摺動部の摺動方向に一致させたもの、摺動方向
からθ角傾斜したものをそれぞれ準備して摺動特性を測
定したところ、摺動方向に一致させた場合には、ディス
クに対するダメージが小さく、高速回転に有利であるこ
と、また、30゜以内、好ましくは5゜〜30゜であれば、
傾斜させた方がヘッドに付着した汚れのかき取りに効果
あり、更に信頼性の向上に有効であることがわかった。
実施例17. 実施例1〜7及び9〜16で実施した磁気ヘッドと磁気
ディスクとの組み合わせを用い、第7図に示したように
磁気ディスク10枚をスピンドルに一定間隔で取り付け、
磁気ヘッドを磁気ディスクの各面に一本づつ取り付け磁
気ヘッド位置決め機構及び信号記録再生用回路基板を取
り付けて磁気ディスク装置を組み立てた。この装置を稼
動させて磁気ヘッドを浮上量0.1μmで浮上させ、すべ
てのトラックに信号を書き込み順次読み出すサイクルを
連続して行う寿命試験を行った。連続5000時間の動作の
あと装置を分解して磁気ヘッドと磁気ディスクの表面を
光学顕微鏡で観察したところ、磁気ヘッドのスライダ摺
動部のテーパ部2aにごくわずかに汚れがついているもの
があったが、それ以外は磁気ヘッド、磁気ディスク共に
傷や付着物は見られなかった。
比較のため、グラファイト板をターゲットとしてスラ
イダ摺動面にカーボン保護膜をスパッタ成膜した磁気ヘ
ッドを各装置に1本ずつ組み込んだところ、このヘッド
には摺動方向に数本の傷が発生し、付着物も多かった。
また、磁気ディスクにも汚れが多く付着し、なかにはク
ラッシュに至ったものもあった。なお、このカーボン保
護膜には水素が含まれていない。
実施例18. 実施例17で用いた磁気ディスク装置を用い、ヘッド荷
重と回転数を調整して磁気ヘッドがほぼ連続的に磁気デ
ィスク表面に当たる条件(コンタクトレコーディングと
称される)とし、前記実施例17と同様の試験を行った。
連続2000時間の試験の後、装置を分解して磁気ヘッドと
磁気ディスクの損傷を調べたところ、磁気ディスク側に
光学顕微鏡で判別できる軽微な摩耗痕が数個所見られた
が、保護膜のみの摩耗であり、磁気記録媒体には達して
いなかった。同装置内において、実施例17内で示した比
較例の磁気ヘッド(スパッタカーボン膜)と組んだ磁気
ディスクはクラッシュし、磁気ヘッド側の傷も大きかっ
た。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によると磁気ヘッドのみな
らず、磁気ディスク側の耐摺動特性をも向上させること
ができ、磁気ディスク装置の長寿命化に大きな効果があ
る。また、磁気ディスクと磁気ヘッドの間の浮上スペー
スを小さくしても必要な信頼性を確保できるため、磁気
ディスクの記録密度をさらに向上させることができる。
これまでは磁気ディスクに限って説明をしてきたが、
このほかヘッドを用いて記録再生を行う記憶装置であれ
ば本発明をまったく同様に用いることができ、長寿命化
を実現できることはいうまでもない。このような例とし
ては、例えば、磁気テープ、フロッピーディスク、浮上
型ヘッドを用いる光磁気ディスクなどがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例となる磁気ヘッドを模式的に
示した斜視図、第2図は同じく本発明の実施例となる磁
気ヘッドの摺動面に炭素薄膜を形成した平面図、第3図
は同じく本発明の他の実施例となる磁気ヘッド摺動部の
断面図、第4図は同じく本発明の他の実施例となる磁気
ヘッド摺動部の断面図、第5図は炭素薄膜を形成する成
膜装置の概略図、第6図は本発明の磁気ヘッドを用いた
CSS試験の結果を示す特性曲線図、第7図は本発明の磁
気ディスク装置の構造を示す見取り図、第8図は炭素薄
膜中の水素含有量をコントロールする一実施例を示した
特性曲線図、第9図は炭素薄膜中の水素含有量と硬度と
の関係を示した特性曲線図である。 <符号の説明> 1……ヘッド本体、2……スライダ摺動部、 3……記録再生用素子、4……保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹元 一成 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 鬼頭 諄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−76417(JP,A) 特開 平1−251308(JP,A) 特開 平1−311482(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/60 G11B 21/21 101

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録再生素子の搭載されたスライダが
    高速回転する磁気ディスク上を浮上するフローティング
    タイプの磁気ヘッドにおいて、前記磁気記録再生素子は
    スライダの摺動面に近接して、しかも非摺動面を形成し
    て配設され、前記スライダの摺動面には、水素を1〜30
    原子%含有し、密度1.7〜2.2を有する非晶質炭素薄膜が
    被覆されて成る磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】磁気記録再生素子の搭載されたスライダが
    高速回転する磁気ディスク上を浮上するフローティング
    タイプの磁気ヘッドにおいて、前記磁気記録再生素子は
    スライダの摺動面に近接して、しかも非摺動面を形成し
    て配設され、前記スライダの摺動面には、平均面粗さRa
    が2〜50nm、最大突起高さ100nm以下、近接する突起間
    の平均距離が10〜1000nmの微細な凹凸面を有する炭素薄
    膜が被覆され、しかも前記炭素薄膜が、水素を1〜30原
    子%含有し、密度1.7〜2.2を有する非晶質炭素薄膜から
    成る磁気ヘッド。
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