JP2001256604A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JP2001256604A
JP2001256604A JP2001040005A JP2001040005A JP2001256604A JP 2001256604 A JP2001256604 A JP 2001256604A JP 2001040005 A JP2001040005 A JP 2001040005A JP 2001040005 A JP2001040005 A JP 2001040005A JP 2001256604 A JP2001256604 A JP 2001256604A
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悟 松沼
Kazunari Takemoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘッドと磁気ディスクとの双方の摺動部におけ
る損傷を防ぎ、かつ摺動時の摩擦係数の変化を小さくす
ることを可能とする改良された磁気ヘッドを備えた磁気
ディスク装置を実現する。 【解決手段】磁気記録再生素子の搭載されたスライダが
高速回転する磁気ディスク上を浮上するフローティング
タイプの磁気ヘッドを備えた磁気ディスク装置におい
て、磁気記録再生素子はスライダの摺動面に近接して、
しかも非摺動面を形成して配設され、スライダの摺動面
には、水素を含みビッカース硬度で1500Hv以上の
非晶質炭素薄膜が被覆されて成る磁気ヘッドと、この磁
気ヘッドのスライダ摺動面に被覆されたものと同質の炭
素薄膜をその記録媒体層上に保護層として被覆された磁
気ディスクとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として電子計算機
やワークステーションなどの外部記憶装置として用いら
れる磁気ディスク装置及びその主要部品である磁気ヘッ
ドにかかわり、特に耐摺動性にすぐれ、かつ磁気ディス
クの摩耗をも軽減できる磁気ヘッドとそれを使用して信
頼性を飛躍的に向上させ得る磁気ディスク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク、フロッピー(登録商標)
ディスク、磁気テープなどの磁気記録技術を利用した記
憶装置は計算機やワークステーションなどの外部記憶装
置として広く用いられており、近年の情報量の増大に伴
ってますます大容量のものが要求されている。
【0003】一方で装置の形状は、より小型、軽量のも
のが望まれており、これらを両立させるには記録媒体の
飛躍的な記録密度向上が不可欠となっている。例えば磁
気ディスク(以下、ディスクと略称)を記録媒体とする装
置では、従来は磁気ヘッド(以下、ヘッドと略称)がディ
スクから一定の浮上スペースをもって浮上しており、こ
れによって高速なリード・ライトを行うと共にヘッドが
媒体をこするために生ずる媒体の摩耗破壊を防いでい
る。
【0004】しかし、記録密度向上のためには前記の浮
上スペースをさらに下げヘッドをより媒体に近付けなけ
ればならず、ヘッド姿勢の変動や媒体面の凹凸、回転時
のうねりなどによってヘッドとディスクの接触の頻度が
ますます増えてくると予想される。また、究極的にはヘ
ッドとディスクが常に接触状態にあるような、いわゆる
コンタクトレコーディングの様な駆動方法も必要となっ
てくる。
【0005】さらに、記録再生を高速に行うためにはデ
ィスクの回転速度も現状よりさらに高速となる。以上の
ことを考慮すると、ヘッド、ディスク共にこのような高
速での接触時の摩耗や損傷を防ぎかつ摩擦係数を低く保
つような工夫が必要であることはいうまでもない。
【0006】上記の事情に鑑み従来からも磁気記録媒体
の表面を保護するために各種の工夫がなされてきた。例
えば、グラファイトをスパッタリングすることによって
得られるカーボン膜、SiO2膜、セラミックス系薄膜
などを保護膜として被覆する試みがなされている。これ
らの保護膜は主として磁気記録媒体の表面を摩耗から防
ぎ、かつヘッドとの摺動時の摩擦係数を低く保つことを
目的としている。
【0007】しかし、磁気記録媒体の摩耗を防ぐために
その強度を強くすればするほど、これと摺動する磁気ヘ
ッドの摩耗が促進され、摩耗粉の多量発生やヘッド表面
形状の変化を招き、結果として磁気記録装置自身の信頼
性が思ったほど向上しないということが問題となってき
た。
【0008】一方、磁気ヘッドの耐摺動性向上の点から
も被摺動部に保護層を設けることは知られており、例え
ば特開昭56−107326号公報にはポリビニルアル
キルエーテルからなる樹脂層を設けることが示されてい
る。このようなことは当然考えられるものであるが、実
際にはヘッドのスライダ面は浮上中を除いて常にディス
ク面と接触しており、摩耗の度合いが著しいので上記の
保護層はすぐに摩耗消失してしまい、保護効果がなくな
るばかりでなく、これによって生じた摩耗粉がディスク
やヘッドに付着し、かえってクラッシュの原因となるな
ど、実用にならないものであった。
【0009】また、ヘッドコアの摺動面に非晶質炭素膜
やダイヤモンド構造炭素膜、あるいはこれらの混合物か
らなるカーボン膜を保護膜として被覆する提案もなされ
ており、これらに関連するものとして例えば、特開昭6
0−193112号、特開昭63−58613号、特開
昭63−222314号公報等が挙げられる。
【0010】確かにこれらカーボン膜を保護膜とした場
合は、樹脂層を設けた前者の場合に比較して優れた膜強
度を有しているが、実用化する上ではまだ耐摩耗性が不
十分であったり、摺動時に摩耗粉がでてかえってクラッ
シュの原因になるなどの問題点があった。
【0011】特に上記の公知例はいずれもヘッドの素子
部を保護する目的で形成されたものであり、素子の表面
を覆うように形成されている。したがって、十分な寿命
を得るためには保護層を厚くせざるを得ず、厚くすると
ヘッド素子と記録媒体との間のギャップが広がり、高記
録密度にできないという欠点を持っていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は従来の炭素膜を保護膜とした場合の問題点を解消
することにあり、その第1の目的は、ヘッドと磁気ディ
スクとの双方の摺動部における損傷を防ぎ、かつ摺動時
の摩擦係数の変化を小さくすることを可能とする改良さ
れた磁気ヘッドを提供することにある。
【0013】そして、第2の目的はこの磁気ヘッドを備
えた磁気ディスク装置を提供することにあり、これによ
り優れた記録再生特性及び耐摺動信頼性を有する磁気デ
ィスク装置を実現することができる。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的のためには磁気
ヘッドが搭載されるスライダ摺動部に超薄膜でも耐摩耗
性が高くしかも摩耗粉が発生しにくく、かつ記録媒体へ
のダメージも少なくなるような材料を用いた保護層を形
成するのがよい。
【0015】例えば、ディスクが高速回転することによ
りこのディスク上にヘッドが浮上するフローティングタ
イプのヘッドを備えた固定型磁気ディスク装置の場合で
は、装置の起動停止の際にヘッドとディスクは20〜4
0m/secという高速で摺動し、動作時は0.1〜0.
3μmという狭い間隔スペースを保って浮上している。
したがって、上記保護層はこの浮上間隔スペースに大き
く影響しないような厚さでなければならず、しかも上記
摺動を何万回も繰り返しても摩耗により特性が落ちない
ようにしなければならない。
【0016】ヘッドの摺動部に保護層を設けることが容
易に実現しないのは、正に上記のような条件を満たす適
切な保護層材料がなかったからにほかならない。本発明
者らは各種の材料でコーティングを試み、種々実験検討
の結果、特定のカーボン系保護膜が上記目的に適してい
るという知見を得た。
【0017】本発明は、かかる知見に基づいて為された
ものであり、その具体的な目的達成手段につき以下に順
次説明する。
【0018】上記本発明の第1の目的は、(1).磁気記
録再生素子の搭載されたスライダが高速回転する磁気デ
ィスク上を摺動し浮上するフローティングタイプの磁気
ヘッドにおいて、前記磁気記録再生素子はスライダの摺
動面に近接して、しかも非摺動面を形成して配設され、
前記スライダの摺動面には、水素を1〜30原子%含有
し、密度1.7〜2.2を有する非晶質炭素薄膜が被覆さ
れて成る磁気ヘッドにより、達成される。
【0019】非晶質炭素薄膜中に含まれる水素の含有量
及び炭素薄膜の密度は膜の強度を左右することから、上
記の範囲が望ましく、水素について更に好ましくは3〜
15原子%である。水素が多すぎると膜質が軟らかくな
り、摩耗速度が大きいか、脆く壊れ易くなり、また、少
ないと安定した非晶質薄膜が得られない。密度について
は、低いと隙間の多い脆い膜となり、高すぎると炭素の
安定状態であるグラファイトに近づくことから柔らかく
摩耗しやすい膜となる。したがって、密度の実用的な上
限、下限は上記の範囲が好ましい。
【0020】また、上記本発明の第1の目的は、(2).
磁気記録再生素子の搭載されたスライダが高速回転する
磁気ディスク上を摺動し浮上するフローティングタイプ
の磁気ヘッドにおいて、前記磁気記録再生素子はスライ
ダの摺動面に近接して、しかも非摺動面を形成して配設
され、前記スライダの摺動面には、平均面粗さRaが2
〜50nm、最大突起高さ100nm以下、近接する突
起間の平均距離が10〜1000nmの微細な凹凸面を
有する炭素薄膜が被覆されて成る磁気ヘッドにより、達
成される。そして、好ましくは、(3).上記微細な凹凸
面を有する炭素薄膜が、水素を1〜30原子%含有し、
密度1.7〜2.2を有する非晶質炭素薄膜から構成され
ることであり、更に好ましくは、(4).上記(2)もしく
は(3)記載の微細な凹凸面を有する炭素薄膜として、格
子状に揃った凹凸を形成し、かつ格子の向きをスライダ
の摺動方向から30°以内の角度に傾斜させることであ
り、(5).上記(1)乃至(4)何れか記載の炭素薄膜の表
面を更に液状潤滑層で覆うことである。
【0021】上記本発明の第2の目的は、(1).上記
(1)乃至(5)何れか記載の磁気ヘッドと、磁気記ディス
クの記録媒体層上に前記磁気ヘッドのスライダ摺動面に
被覆されたものと同質の炭素薄膜を保護層として被覆さ
れた磁気ディスクと、前記磁気ヘッドを前記ディスクの
有効記録範囲の中の所定の位置に前記磁気ヘッドを移動
させる機構と、前記磁気ディスクを回転させる機構と、
前記磁気ヘッドを介して前記磁気ディスクに情報を書き
込みもしくは読み出すアクセス機構とを具備して成る磁
気ディスク装置により、達成される。即ち、この磁気デ
ィスク装置は本発明の特徴ある炭素薄膜を、ヘッドとデ
ィスクの双方の摺動面に保護膜として被覆して構成され
るものであり、双方の摺動面が同質の摩耗特性を有して
いることから信頼性の高い磁気ディスク装置が実現され
る。
【0022】ここで、上記本発明の特徴ある炭素薄膜に
ついて本発明者等が得た知見につき更に詳述すると以下
の通りである。
【0023】上記(1)記載の非晶質炭素薄膜について
は、特にカーボン系の中でも炭化水素ガスをプラズマ中
で分解し、負のバイアス電圧のかかる基板に堆積させる
ことにより形成される非晶質水素化カーボン膜がよいこ
とがわかった。これはプラズマCVDと称される周知の
成膜技術であるが、また、これと同様に炭化水素をイオ
ン化して負のバイアス電圧のかかる基板に引き付け成膜
する所謂イオンビームデポジションも有効であった。こ
れらの成膜法で得られた材料は硬度が高い上にクラック
が発生しにくく、摩擦係数も低く、かつ摩耗粉が発生し
にくいという、本発明に最も適した性質を有している。
また、摩耗速度がきわめて小さいためにごく薄い膜でも
大きな効果を発揮することができる。
【0024】この非晶質水素化カーボン膜は、前述のと
おり適量の水素を含有するが、この水素含有量のコント
ロールはCVD条件、例えば原料ガス圧、プラズマを発
生させる際に投入する電力等を適切に制御すれば容易に
行なうことができる。水素は炭化水素が分解して炭素膜
になる際に、大部分は分解脱離するが一部は膜中にトラ
ップされ、炭素鎖の末端に結合して膜を安定化する効果
を持つと考えられる。
【0025】また、上記(2)記載の微細な凹凸面を有す
る炭素薄膜については、前記(1)記載の非晶質水素化カ
ーボン薄膜が好ましいが、これに限らず例えばダイヤモ
ンド微結晶を含む炭素系薄膜であっても良い。重要なの
は微細な凹凸を有する炭素系薄膜を摺動部に形成するこ
とである。
【0026】このようにして形成した微細な凹凸はヘッ
ドとディスクとの間の接触面積を小さくし、摩擦係数を
低減する効果がある。この微細な凹凸の程度については
上記(2)に記したように、平均粗さ(Ra)で約2〜5
0nm、最大突起高さ100nm以下のものであり、近
接する突起間の平均距離が10〜1000nmのもので
ある。これよりも平均粗さが粗いか、最大突起高さが高
いとディスクを傷つける恐れがある。また、平均粗さが
上記より小さいと摩擦係数低減の効果が小さくなる。
【0027】なお、ヘッド摺動部に凹凸をつける方法に
は、気相成長法によりダイヤモンド微結晶からなる微細
な凹凸を有する堆積物を形成するほか、非晶質炭素薄膜
をヘッドのスライダ摺動面、ディスク表面に形成した
後、この炭素薄膜上にレジスト膜を設け、フォトリソグ
ラフィーによりレジストのパターニングを行い微細なマ
スクを形成して、レジストマスクのない部分の非晶質炭
素膜を例えば酸素プラズマなどで選択的にエッチング除
去してもよい。
【0028】このリソグラフィーによる選択エッチング
方法によると所望の形状の凹凸を形成することができ
る。例えば、ヘッドの摺動方向にそろった格子状の凹凸
を形成すると、ディスクに対するダメージが小さく、高
速回転時に有利である。
【0029】また、上記(4)に記したように、この格子
状の凹凸をスライダの摺動方向と30°以内、好ましく
は5〜30°傾斜させて形成すると、摺動により発生し
た微粉等の汚れのかきとり、排除の効果があり更に信頼
性が向上する。
【0030】また、摺動時の摩擦係数をさらに下げるた
めには、上記(5)に記したようにヘッド摺動部に潤滑剤
を付着させるのがよい。この潤滑剤とは例えばパーフロ
ロポリエーテルまたはパーフロロアルキルからなる主鎖
を持ち、少なくとも一方の末端がエーテル基、エステル
基、水酸基、カルボニル基、アミノ基、アミド基などの
極性基で置換された分子量1000〜10000程度の
ものを使うのが最もよい。このほかに飽和脂肪酸やその
誘導体、高級アルコールやその誘導体なども用いること
ができる。
【0031】
【発明の実施の形態】〔磁気ヘッドについての具体的
な説明〕 つぎに、本発明による磁気ヘッドの具体的構造を図を参
照しながら説明する。
【0032】図1は本発明の磁気ヘッドの構造をスライ
ダ底面側からみた斜視図を模式的に示したものである。
ヘッドのスライダ本体1は酸化ジルコニア、アルミナ含
有チタンカーバイド、フェライトなどの材料でできてお
り、2本のスライダ摺動部2が機械加工やエッチング処
理などで形成されている。
【0033】このスライダ摺動部2の後部側面には磁気
信号を電気信号に変えるための記録再生素子3が摺動面
に近接して、ただし摺動面上から若干後退して非摺動面
を形成して配設、搭載されている。スライダ摺動部2は
橇の形状をしており、先頭2aおよび末尾2bの部分は
ヘッド走行時にエッジが当たらないようにテーパがつけ
られている。図の斜線部の摺動面に本発明の特徴あるカ
ーボンからなる保護層4が設けられている。
【0034】図2は、スライダ摺動部2の摺動面をカー
ボン保護層4で覆ったヘッド裏面の平面図を模式的に示
したものであり、図2(a)は上記(1)記載の非晶質炭
素薄膜保護膜を形成した例、図2(b)は上記(2)及び
(3)に記載した微細な凹凸を有するカーボン保護層を形
成した例、図2(c)は上記(4)に記載したようにスラ
イダの摺動方向に格子の長手方向がそろった格子状の微
細な凹凸を有するカーボン保護層を形成した例、図2
(d)は同じく上記(4)に記載したように格子の向きを
スライダの摺動方向に対して30°以内の角度θを持た
せて形成した例である。
【0035】図3はスライダ摺動部2の摺動面にカーボ
ン保護層4を形成した図1のX−X′断面拡大図を示し
たものであり、図3(a)は均一な厚さの膜を設けた場
合、図3(b)は微細な凹凸のある膜を設けた場合、図
3(c)は粒子状堆積物5を設けた場合、図3(d)は
粒子状堆積物5の上に均一な厚さの保護膜4を設けた場
合である。
【0036】また、図4(a)〜(d)は上記(5)に記
載したように図3(a)〜(d)の上にさらに潤滑層6
を設けた場合の断面拡大図である。
【0037】上記の例ではスライダ摺動部2を左右に2
本持つ薄膜磁気ヘッドについて説明したが、本発明はも
ちろんこの型のヘッドに限定されるものではなく、ヘッ
ドと記録媒体との摺動、接触が生じるような構造のヘッ
ドであればいずれの場合でも効果がある。
【0038】本発明における保護膜は主として炭素から
なる硬質かつ非晶質の薄膜であり、これを例えば1μm
以上の厚さに形成した場合はマイクロビッカース硬さに
して約1500Hv以上、密度にして1.7〜2.4とな
るものでり、また水素を含む場合はその原子数比率が3
〜30原子%のものである。上記の範囲以外の皮膜は柔
らかく、摩耗速度が大きいか、脆く壊れやすいため好ま
しくない。上記の炭素薄膜は例えば次のような方法によ
り形成することができる。
【0039】〔ヘッドへの炭素薄膜の具体的な形成例
の説明〕 -1).炭化水素ガスを単独または他のガスと混合して
原料とし、プラズマを発生させて、基板表面がプラズマ
電位に対し100V以上電位降下を生じるような条件で
CVD(ケミカルベイパーデポジション)を行う。最も
簡便には被処理基板を一方の電極とし、この面積より十
分に広い電極との間に商用高周波(13.56MHz)
などの高周波電圧を印加し、プラズマを発生させて、基
板近傍に発生する自己バイアス電圧によりイオンを加速
するようにして膜形成するのがよい。この方法に用いる
装置の例を図5(a)に示す。
【0040】-2).炭化水素ガスを単独または他のガ
スと混合して原料とし、このガスをイオン化室でイオン
化し、発生するイオンを電界で100〜1000V程度
に加速して基板に衝突させる。この方法に用いる装置の
例を図5(b)に示す。
【0041】また、前記のダイヤモンド微結晶を含む堆
積物を成長させるには次のような方法が周知であり、こ
れらのうちから生成速度、設定できる基板温度の上限な
どを考慮して選択するのがよい。
【0042】-3).主として炭化水素系のガスと水素
との混合ガスを原料としてマイクロ波プラズマを発生さ
せると共に基板を200℃〜700℃に加熱する。上記
のプラズマ領域に磁場を印加し、いわゆるエレクトロン
サイクロトロン共鳴とよばれる現象が発生する条件で処
理するとプラズマ密度が高まり、ダイヤモンド粒子の成
長速度を高めることができる。上記より成長速度は小さ
くなるが、上記のマイクロ波プラズマの代わりに高周波
プラズマや直流プラズマを用いてもよい。この方法に用
いる装置の例を図5(c)に示す。
【0043】-4).基板を700℃〜1000℃程度
に加熱し、炭化水素ガスと水素ガスの混合ガスを導入し
て基板面に熱反応によりダイヤモンド粒子を生成させ
る。
【0044】-5).炭化水素ガスと水素ガスの混合ガ
スを大気圧以下に保持し、基板に近接して配置されたタ
ングステンなどのフィラメントに電流を流して発生する
熱電子を利用して原料ガスを反応させる。
【0045】-6).炭化水素分子をイオン化し、30
0V〜2000Vのエネルギーで基板に衝突させる。
【0046】-7).大気圧下で炭化水素ガスの燃焼炎
のうち還元炎の部分に基板を配置し、基板表面にダイヤ
モンド粒子を生成させる。
【0047】実際には磁気ヘッドの素子の耐熱性が低い
場合が考えられるので、できるだけ低温で形成できるこ
とが好ましく、-3)のマイクロ波CVD法が最も適し
ている。
【0048】なお、上記の方法では往々にしてダイヤモ
ンドの他に非晶質炭素も同時に生成するが、これは非晶
質炭素ではあっても往々にして密度が低くもろいもので
あり、本発明の特徴ある適量の水素を含有する非晶質炭
素とは異なり、場合によっては本発明の目的とする耐摺
動性の向上に悪影響を及ぼす。したがってこのような場
合にはO2やH2のプラズマにより非晶質部分をアッシン
グまたはエッチングして取り除いた方がよい。
【0049】上記の非晶質炭素薄膜またはダイヤモンド
粒子を含む炭素薄膜の生成方法に用いられる原料は、主
として炭素と水素からなる炭化水素化合物であり、酸素
その他の原子を含んでいてもかまわない。
【0050】具体的には、メタン、エタン、プロパン、
ブタン、ペンタン、ヘキサンなどの飽和炭化水素類、エ
チレン、アセチレン、プロペン、ブテンなどの不飽和炭
化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノールな
どのアルコール類、アセトアルデヒド、アセトン、メチ
ルエチルケトンなどのケトン類、ジメチルエーテル、メ
チルエチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル
類などが用いられる。
【0051】また、これらの2種以上の混合ガス、ある
いはXr、Ar、He、Ne、O2、H2O、N2など
との混合ガスを用いてもよい。さらに、上記の炭化水素
分子の中の一部の水素がフッ素で置換されたものを用い
ることもできる。
【0052】上記主として非晶質炭素からなる薄膜ある
いはダイヤモンド微結晶を含む堆積物の厚さは、厚すぎ
るとヘッドと磁性層の間の実質的な間隔が広がりS/N
の低下を招くので50nm以下が好ましい。一方で薄す
ぎると摩耗により効果が小さくなるので10nm以上が
好ましい。
【0053】〔ヘッドへの潤滑膜の具体的な形成例〕 上記(5)に記載したヘッドを実現するために、ヘッドス
ライダ摺動部の保護膜に潤滑剤を塗布する方法としては
次のようなものがある。
【0054】-1).潤滑剤分子を溶かした溶液にヘ
ッドを浸し、一定時間保持したのち引き上げるディップ
法。
【0055】-2).潤滑剤分子を溶かした溶液をス
プレーし、溶剤を揮発させるスプレー法。
【0056】-3).潤滑剤分子を真空槽のなかで蒸
発させ、ヘッドスライダ部表面に蒸着させる蒸着法。
【0057】もちろん、これらの方法に限られるもので
はない。また、潤滑剤の量は多すぎるとヘッドと磁気記
録媒体の接触部分に集まり、ヘッドを固定してしまう粘
着現象が起こり、また少ないと潤滑作用が小さくなるの
である範囲に制御することが必要である。この量は潤滑
剤の種類や分子量にも依存するが、一般には膜厚換算に
して1〜50nm、好ましくは2〜10nmがよい。
【0058】また、潤滑剤分子として末端または分子鎖
中にカルボニル基、カルボキシル基、エステル基、エー
テル結合、アミド基、アミノ基、水酸基など分極性の大
きな基をもっているものを用い、前記保護層表面にA
l、Fe、Ni、Co、Agなどの金属またはその化合
物を微量存在させるようにすると保護層と潤滑剤との間
に強い結合ができ、粘着現象を低減することができる。
【0059】〔磁気ディスクへの炭素薄膜の形成〕 磁気ディスクの摺動信頼性をさらに向上させるために
は、本発明の磁気ヘッドに適用した特定の保護膜と同質
のものを磁気ディスクの保護膜として設けるのがよい。
特に好ましいのは上記磁気ヘッドの保護膜に用いたのと
同じ方法で形成される非晶質水素化カーボン膜である。
また、この保護膜の上に潤滑層を設けるとさらに信頼性
を向上できる。この潤滑層の材料や形成方法も上記磁気
ヘッドの場合に説明したものと同様のものを用いること
ができる。
【0060】本発明により磁気ディスク装置の信頼性が
向上するのは次のような理由による。磁気ディスクが故
障する際はほとんどディスク側が損傷する。これは磁気
記録媒体の機械的強度が弱いためであり、このために従
来から耐摩耗性の高い保護層を設けたり潤滑層を設けた
りする工夫がなされている。
【0061】しかし、本発明者らは、磁気ヘッドと磁気
ディスクの摺動における磁気ヘッドの役割あるいは影響
が大きいと考え、磁気ヘッドが磁気ディスクと摺動する
部分も適当な材質および形状にする必要があると考え
た。なぜならば、磁気ヘッドと磁気ディスクの摺動にお
いて発生する両者の接触面積に依存するはずであり、摺
動前は表面の微細な凹凸により比較的小さな接触面積が
摺動と共に摩耗で大きくなり、これが摩擦力増加ひいて
はヘッドクラッシュにつながると思われるからである。
【0062】すなわち、磁気ヘッドの摩耗を防ぐことに
より摩擦力の変化が小さくなり、磁気ディスク側のダメ
ージも押さえられ、信頼性が向上するはずである。これ
を実現するためには耐摩耗性の高い保護層が必要であ
り、本発明者らは各種材料を比較検討し、特定の炭素系
材料が優れていることを見いだしたのである。特定の炭
素系材料とは、先に述べたように非晶質炭素およびダイ
ヤモンド微結晶を含む堆積物である。これらは次のよう
な特徴を持ち、これが耐摺動性向上に作用していると考
えられる。
【0063】すなわち、(a)硬度が高い(ビッカース
硬度で1500 〜5000)。 (b)摺動時に大きな摩耗粉が発生しにくい。 (c)摺動相手の材料に付着しにくい。
【0064】本発明においては上記磁気ヘッドも磁気デ
ィスクも共に相互の摺動面に同質の炭素系保護膜を設け
ている。一般に摩擦摩耗の分野では所謂ともずりと称さ
れる同質の材料同志の組み合わせは摩耗を促進するとさ
れる。しかし、本発明のカーボン系材料に限っては、逆
に同質の材料で相乗効果があり、飛躍的に耐摩耗性が向
上することがわかった。これは前記の炭素系材料の特徴
からいって一般的に同質材料同志の摺動で問題となる凝
着現象がおきにくいためと考えられる。
【0065】本発明を用いて磁気ディスク装置の摺動信
頼性以外の性能を向上させることもできる。すなわち、
磁気ヘッド側の摩耗が低減すれば磁気ヘッドの摺動部の
表面粗さを粗くしてやることにより磁気ディスク側の表
面を粗くしなくても前記の摩擦力上昇を防ぐことができ
る。したがって、磁気ディスクの表面を平滑にすること
ができ、磁気ヘッドの浮上量を低減でき、記録密度向上
およびS/N向上に効果がある。
【0066】また、本発明により磁気ヘッド、磁気ディ
スクの摩耗が大きく低減されるので、磁気ヘッドと磁気
ディスクが常時または断続的に接触するような状態で記
録再生を行ういわゆるコンタクトレコーディングのよう
な厳しい条件においても好適に使用することができる。
【0067】
【実施例】以下に実施例を示し、更に本発明を具体的に
説明する。 〈実施例1〉酸化ジルコニアなど透磁率の高い材料でで
きた厚さ4mmのウエハを用意し、この表面に真空蒸
着、めっき、スパッタリングなどの薄膜形成工程とフォ
トリソグラフィ工程を用いてコア材料およびコイル材
料、電極、保護層などの必要パターンを形成する。この
ようにして形成した薄膜磁気ヘッド素子3をウエハから
切りだし、機械加工により図1の様な形状のヘッド本体
1とした。
【0068】つぎにスライダ摺動部2の摺動面を鏡面研
磨し、テーパ部2aと側面エッジ部2bの面とり加工を
行い、橇状の摺動部2を形成した。このヘッド本体1を
洗浄し加工残渣を取り除いた後、スライダ摺動部側を表
にして図5(a)に示すような内部電極型高周波プラズマ
発生装置のバイアスのかかる側の電極に置き、メタンガ
スを50sccmの流量で導入してガス圧が50mTo
rrになるように排気速度を調整した。
【0069】反応室内のガス圧が安定した後、高周波電
圧を印加し、反射電力が最小になるように定在波比SW
R(Standing WaveRatio)のマッチング調整を行
い、実効電力1kWで1分間放置した。これによりスラ
イダ摺動部表面に膜厚20nmの水素含有量約10原子
%の非晶質水素化カーボン膜が形成された。
【0070】このようにして製作した磁気ヘッドを、ス
パッタリングによりカーボン保護膜が形成された磁気デ
ィスクと組み合わせてCSS試験機に組み込み、荷重1
0gをかけてディスクを回転させ、一旦ヘッドが浮上し
たのち回転を緩めて再びヘッドとディスクを接触させ、
回転を停止するサイクルを繰り返すいわゆるCSS試験
を行い、ヘッドに発生する摩擦力(gf)の変化と30k回
試験後のヘッドおよびディスクの損傷の程度を評価し
た。
【0071】また、比較のため、水素を含まないスパッ
タカーボン膜を形成したヘッドについても同じ試験を行
った。結果は表1に示す通りであり、スパッタカーボン
を形成した場合に比べ、摩擦力の増加が少なく、ヘッ
ド、ディスクの摺動面の損傷も軽微であった。また、上
記のCSS試験におけるヘッドにかかる摩擦力の摺動回
数依存性を図6に示す。図示の通りCSS回数が増える
に伴い両者の特性の差が明瞭である。 〈実施例2〜7〉実施例1と同様に非晶質炭素保護膜の
形成された磁気ヘッドを作成し、これと下記のような磁
気ディスクとを組み合わせてそれぞれCSS試験を行っ
た。 結果は表1に示すように摩擦力(gf)の増加が少なく、ヘ
ッド、ディスクの摺動面の損傷も軽微であった。実施例
1と3とを対比してみれば明らかなように、ディスクの
保護膜の種類としてヘッド側と同一の非晶質カーボンを
被覆したものは格段に特性が改善され、さらに実施例4
に示すように潤滑剤膜を被覆した場合には一層良好とな
る。
【0072】
【表1】 〈実施例8〉実施例1の非晶質水素化カーボン薄膜を形
成する際の投入電力、ガス流量等をコントロールして非
晶質水素化カーボン薄膜中の水素含有量を変えると共
に、水素量と薄膜の強度(硬度で表示)との関係について
調べた。
【0073】図8(a)は投入電力と水素含有量との関係
を、図8(b)はガス流量と水素含有量との関係をそれぞ
れ示したものであり、いずれの場合によっても水素含有
量のコントロールは可能である。
【0074】また、図9は水素含有量とカーボン薄膜の
強度(硬度で表示)との関係を示した特性図であり、含有
量1〜30原子%において良好な強度を示し、特に3〜
15原子%において好ましいことがわかる。 〈実施例9〜15〉実施例1と同様の工程で、先ずスラ
イダを構成する材料として酸化ジルコニアのウエハを準
備し、この表面にコア材料及びコイル材料、電極、保護
層などの必要パターンを形成し、素子をウエハから切り
だし、機械加工によりヘッド形状としたのち、スライダ
摺動部2の摺動面を鏡面研磨し、テーパ部2aと側面エ
ッジ部2bの面とり加工を行い、ヘッド本体1を準備し
た。
【0075】このヘッド本体1を洗浄し加工残渣を取り
除いた後、スライダ摺動部側を表にして図5(c)に示し
たような有磁場マイクロ波プラズマ発生装置の真空槽に
入れ、基板となる上記ヘッド本体1を250℃に加熱
し、メタンと水素との混合比2:98の混合ガスを流速
100sccmの流量で導入し、ガス圧が100mTo
rrになるように排気速度を調整した。
【0076】反応室内のガス圧が安定した後、磁界発生
用コイルに電流を流し、500Wのマイクロ波を導入し
てプラズマを発生させた。5分間後にマイクロ波を停止
して真空槽を大気開放し、ヘッド本体を取り出したとこ
ろスライダ摺動面に微細な凹凸のある堆積物が形成され
た。
【0077】これをラマン散乱スペクトルおよび薄膜X
線回折で分析したところ、ダイヤモンド微粒子と非晶質
炭素が混在することが確認された。また、その表面形状
は、平均厚さが20nmであり平均粗さRaで10nm
であることがわかった。また、非晶質炭素に含まれる水
素量は約7原子%であった。
【0078】一方、磁気ディスクについては、表1の実
施例1〜7と同一のものを準備した。このようにして製
作した磁気ヘッドと磁気ディスクとを用いて実施例1と
同様にCSS試験を行い、ヘッドに発生する摩擦力(g
f)の変化と30k回試験後のヘッド及びディスクの損
傷の程度を評価した。結果は表2に示す通りであり、表
1の実施例1〜7に比べ、摩擦力の増加が少なく、ヘッ
ド、ディスクの摺動面の損傷も軽微であった。
【0079】
【表2】 〈実施例16〉実施例1と同様の工程で、先ずスライダ
を構成する材料として酸化ジルコニアのウエハを準備
し、この表面にコア材料及びコイル材料、電極、保護層
などの必要パターンを形成し、素子をウエハから切りだ
し、機械加工によりヘッド形状としたのち、スライダ摺
動部2の摺動面を鏡面研磨し、テーパ部2aと側面エッ
ジ部2bの面とり加工を行い、ヘッド本体1を準備し
た。
【0080】このヘッド本体1を洗浄し加工残渣を取り
除いた後、スライダ摺動部側を表にして実施例1と同様
に内部電極型高周波プラズマ発生装置のバイアスのかか
る側の電極に置き、メタンガスを50sccmの流量で
導入してガス圧が50mTorrになるように排気速度
を調整した。実効電力1kWで1分間放置した所スライ
ダ表面に20nmの膜厚の非晶質水素化カーボン膜(水
素含有量約10原子%)が形成された。
【0081】このようにして形成したカーボン薄膜上に
厚さ200nmのポジ型レジストを塗布し、乾燥させた
後、幅1ミクロン、間隔5μmの格子状パターンを持つ
マスク原版を介して紫外線を照射することによって露光
し、現像リンスすることによって上記の寸法を持つレジ
ストマスクパターンを形成した。
【0082】つぎにこの磁気ヘッドのスライダ摺動部側
を表にして再度前記のプラズマ発生装置に入れ、酸素ガ
スを導入してガス圧を0.2Torrに保ち、500W
の電力をかけて2分間保持した。これによりレジストの
ない露出部分のカーボン膜が選択的にエッチングされ、
前記の格子状マスク寸法を持つカーボン薄膜のパターン
を形成した。その後レジストマスクを剥離して実施例1
と同様にスパッタカーボン保護膜の設けられた磁気ディ
スクと組み合わせてCSS試験を行った。
【0083】結果は、30k回の試験後も摩擦係数の増
加は3g以下であり、摩擦力の増加が少なく、ヘッド、
ディスクの摺動面の損傷も軽微であった。
【0084】なお、ヘッドスライダ摺動部に設けた格子
状マスク寸法を持つカーボン薄膜のパターンにつき、格
子の方向をスライダ摺動部の摺動方向に一致させたも
の、摺動方向からθ角傾斜したものをそれぞれ準備して
摺動特性を測定したところ、摺動方向に一致させた場合
には、ディスクに対するダメージが小さく、高速回転に
有利であること、また、30°以内、好ましくは5°〜
30°であれば、傾斜させた方がヘッドに付着した汚れ
のかき取りに効果あり、更に信頼性の向上に有効である
ことがわかった。 〈実施例17〉実施例1〜7及び9〜16で実施した磁
気ヘッドと磁気ディスクとの組み合わせを用い、図7に
示したように磁気ディスク10枚をスピンドルに一定間
隔で取り付け、磁気ヘッドを磁気ディスクの各面に一本
づつ取り付け磁気ヘッド位置決め機構及び信号記録再生
用回路基板を取り付けて磁気ディスク装置を組み立て
た。この装置を稼動させて磁気ヘッドを浮上量0.1μ
mで浮上させ、すべてのトラックに信号を書き込み順次
読み出すサイクルを連続して行う寿命試験を行った。
【0085】連続5000時間の動作のあと装置を分解
して磁気ヘッドと磁気ディスクの表面を光学顕微鏡で観
察したところ、磁気ヘッドのスライダ摺動部のテーパ部
2aにごくわずかに汚れがついているものがあったが、
それ以外は磁気ヘッド、磁気ディスク共に傷や付着物は
見られなかった。
【0086】比較のため、グラファイト板をターゲット
としてスライダ摺動面にカーボン保護膜をスパッタ成膜
した磁気ヘッドを各装置に1本ずつ組み込んだところ、
このヘッドには摺動方向に数本の傷が発生し、付着物も
多かった。また、磁気ディスクにも汚れが多く付着し、
なかにはクラッシュに至ったものもあった。なお、この
カーボン保護膜には水素が含まれていない。 〈実施例18〉実施例17で用いた磁気ディスク装置を
用い、ヘッド荷重と回転数を調整して磁気ヘッドがほぼ
連続的に磁気ディスク表面に当たる条件(コンタクトレ
コーディングと称される)とし、前記実施例17と同様
の試験を行った。
【0087】連続2000時間の試験の後、装置を分解
して磁気ヘッドと磁気ディスクの損傷を調べたところ、
磁気ディスク側に光学顕微鏡で判別できる軽微な摩耗痕
が数個所見られたが、保護膜のみの摩耗であり、磁気記
録媒体には達していなかった。同装置内において、実施
例17内で示した比較例の磁気ヘッド(スパッタカーボ
ン膜)と組んだ磁気ディスクはクラッシュし、磁気ヘッ
ド側の傷も大きかった。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると磁気
ヘッドのみならず、磁気ディスク側の耐摺動特性をも向
上させることができ、磁気ディスク装置の長寿命化に大
きな効果がある。また、磁気ディスクと磁気ヘッドの間
の浮上スペースを小さくしても必要な信頼性を確保でき
るため、磁気ディスクの記録密度をさらに向上させるこ
とができる。
【0089】これまでは磁気ディスクに限って説明をし
てきたが、このほかヘッドを用いて記録再生を行う記憶
装置であれば本発明をまったく同様に用いることがで
き、長寿命化を実現できることはいうまでもない。この
ような例としては、例えば、磁気テープ、フロッピーデ
ィスク、浮上型ヘッドを用いる光磁気ディスクなどがあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例となる磁気ヘッドを模
式的に示した斜視図。
【図2】図2は同じく本発明の実施例となる磁気ヘッド
の摺動面に炭素薄膜を形成した平面図。
【図3】図3は同じく本発明の他の実施例となる磁気ヘ
ッド摺動部の断面図。
【図4】図4は同じく本発明の他の実施例となる磁気ヘ
ッド摺動部の断面図。
【図5】図5は炭素薄膜を形成する成膜装置の概略図。
【図6】図6は本発明の磁気ヘッドを用いたCSS試験
の結果を示す特性曲線図。
【図7】図7は本発明の磁気ディスク装置の構造を示す
見取り図。
【図8】図8は炭素薄膜中の水素含有量をコントロール
する一実施例を示した特性曲線図。
【図9】図9は炭素薄膜中の水素含有量と硬度との関係
を示した特性曲線図。
【符号の説明】
1…ヘッド本体、 2…スライダ摺動部、 3…記録再生用素子、 4…保護膜。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月15日(2001.3.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として電子計算機
やワークステーションなどの外部記憶装置として用いら
れる磁気ディスク装置にかかわり、特に耐摺動性にすぐ
れ、かつ磁気ディスクの摩耗をも軽減できる磁気ヘッド
を使用して信頼性を飛躍的に向上させ得る磁気ディスク
装置に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は従来の炭素膜を保護膜とした場合の問題点を解消
することにあり、その目的は、ヘッドと磁気ディスクと
の双方の摺動部における損傷を防ぎ、かつ摺動時の摩擦
係数の変化を小さくすることを可能とする改良された磁
気ヘッドを備えた磁気ディスク装置を提供することにあ
り、これにより優れた記録再生特性及び耐摺動信頼性を
有する磁気ディスク装置を実現することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】例えば、回転するディスク上にヘッドが浮
上するフローティングタイプのヘッドを備えた固定型磁
気ディスク装置の場合では、装置の起動停止の際にヘッ
ドとディスクは20〜40m/secという高速で摺動
し、動作時は0.1〜0.3μmという狭い間隔スペース
を保って浮上している。したがって、上記保護層はこの
浮上間隔スペースに大きく影響しないような厚さでなけ
ればならず、しかも上記摺動を何万回も繰り返しても摩
耗により特性が落ちないようにしなければならない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】上記本発明の目的は、磁気記録再生素子の
搭載されたスライダが回転する磁気ディスク上を浮上す
るフローティングタイプの磁気ヘッドを備えた磁気ディ
スク装置において、前記スライダが非磁性体であって、
前記スライダの摺動面に近接して、しかも非摺動面を形
成するように前記磁気記録再生素子が配設され、前記ス
ライダの摺動面には、ビッカース硬度で1500Hv以
上の非晶質炭素薄膜が被覆されて成る磁気ヘッドと、前
記磁気ヘッドのスライダ摺動面に被覆されたものと同質
の非晶質炭素薄膜をその記録媒体層上に保護層として被
覆された磁気ディスクと、前記磁気ヘッドを前記ディス
クの有効記録範囲の中の所定の位置に前記磁気ヘッドを
移動させる機構と、前記磁気ディスクを回転させる機構
と、前記磁気ヘッドを介して前記磁気ディスクに情報を
書き込みもしくは読み出すアクセス機構とを具備して成
る磁気ディスク装置により、達成される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】本発明における保護膜は主として炭素から
なる硬質かつ非晶質の薄膜であり、これを例えば1μm
以上の厚さに形成した場合はマイクロビッカース硬さに
して約1500Hv以上、密度にして1.7〜2.4とな
るものでり、また水素を含む場合はその原子数比率が3
〜30原子%のものである。上記の範囲以外の皮膜は柔
らかく、摩耗速度が大きいか、脆く壊れやすいため好ま
しくない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】上記の非晶質炭素薄膜については、特にカ
ーボン系の中でも炭化水素ガスをプラズマ中で分解し、
負のバイアス電圧のかかる基板に堆積させることにより
形成される非晶質水素化カーボン膜がよいことがわかっ
た。これはプラズマCVDと称される周知の成膜技術で
あるが、また、これと同様に炭化水素をイオン化して負
のバイアス電圧のかかる基板に引き付け成膜する所謂イ
オンビームデポジションも有効であった。これらの成膜
法で得られた材料は硬度が高い上にクラックが発生しに
くく、摩擦係数も低く、かつ摩耗粉が発生しにくいとい
う、本発明に最も適した性質を有している。また、摩耗
速度がきわめて小さいためにごく薄い膜でも大きな効果
を発揮することができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】また、上記の微細な凹凸面を有する炭素薄
膜については、前記の非晶質水素化カーボン薄膜が好ま
しいが、これに限らず例えばダイヤモンド微結晶を含む
炭素系薄膜であっても良い。重要なのは微細な凹凸を有
する炭素系薄膜を摺動部に形成することである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】このようにして形成した微細な凹凸はヘッ
ドとディスクとの間の接触面積を小さくし、摩擦係数を
低減する効果がある。この微細な凹凸の程度について
は、平均粗さ(Ra)で約2〜50nm、最大突起高さ
100nm以下のものであり、近接する突起間の平均距
離が10〜1000nmのものである。これよりも平均
粗さが粗いか、最大突起高さが高いとディスクを傷つけ
る恐れがある。また、平均粗さが上記より小さいと摩擦
係数低減の効果が小さくなる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】また、この格子状の凹凸をスライダの摺動
方向と30°以内、好ましくは5〜30°傾斜させて形
成すると、摺動により発生した微粉等の汚れのかきと
り、排除の効果があり更に信頼性が向上する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】また、摺動時の摩擦係数をさらに下げるた
めには、ヘッド摺動部に潤滑剤を付着させるのがよい。
この潤滑剤とは例えばパーフロロポリエーテルまたはパ
ーフロロアルキルからなる主鎖を持ち、少なくとも一方
の末端がエーテル基、エステル基、水酸基、カルボニル
基、アミノ基、アミド基などの極性基で置換された分子
量1000〜10000程度のものを使うのが最もよ
い。このほかに飽和脂肪酸やその誘導体、高級アルコー
ルやその誘導体なども用いることができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】図2は、スライダ摺動部2の摺動面をカー
ボン保護層4で覆ったヘッド裏面の平面図を模式的に示
したものであり、図2(a)は上記の非晶質炭素薄膜保
護膜を形成した例、図2(b)は上記した微細な凹凸を
有するカーボン保護層を形成した例、図2(c)は上記
したようにスライダの摺動方向に格子の長手方向がそろ
った格子状の微細な凹凸を有するカーボン保護層を形成
した例、図2(d)は同じく上記したように格子の向き
をスライダの摺動方向に対して30°以内の角度θを持
たせて形成した例である。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】また、図4(a)〜(d)は、図3(a)
〜(d)の上にさらに潤滑層6を設けた場合の断面拡大
図である。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】〔ヘッドへの潤滑膜の具体的な形成例〕上記した ヘッドを実現するために、ヘッドスライダ摺動
部の保護膜に潤滑剤を塗布する方法としては次のような
ものがある。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明において使用される磁気ヘッドを
模式的に示した斜視図。
【図2】図2は同じく本発明において使用される磁気ヘ
ッドの摺動面に炭素薄膜を形成した平面図。
【図3】図3は同じく本発明において使用される磁気ヘ
ッド摺動部の断面図。
【図4】図4は同じく本発明において使用される磁気ヘ
ッド摺動部の断面図。
【図5】図5は炭素薄膜を形成する成膜装置の概略図。
【図6】図6は本発明において使用される磁気ヘッドを
用いたCSS試験の結果を示す特性曲線図。
【図7】図7は本発明の磁気ディスク装置の構造を示す
見取り図。
【図8】図8は炭素薄膜中の水素含有量をコントロール
する一実施例を示した特性曲線図。
【図9】図9は炭素薄膜中の水素含有量と硬度との関係
を示した特性曲線図。
【符号の説明】 1…ヘッド本体、 2…スライダ摺動部、 3…記録再生用素子、 4…保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松沼 悟 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 竹元 一成 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 鬼頭 諒 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録再生素子の搭載されたスライダが
    回転する磁気ディスク上を浮上するフローティングタイ
    プの磁気ヘッドを備えた磁気ディスク装置において、前
    記スライダが非磁性体であって、前記スライダの摺動面
    に近接して、しかも非摺動面を形成するように前記磁気
    記録再生素子が配設され、前記スライダの摺動面には、
    ビッカース硬度で1500Hv以上の非晶質炭素薄膜が
    被覆されて成る磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドのスライ
    ダ摺動面に被覆されたものと同質の非晶質炭素薄膜をそ
    の記録媒体層上に保護層として被覆された磁気ディスク
    と、前記磁気ヘッドを前記ディスクの有効記録範囲の中
    の所定の位置に前記磁気ヘッドを移動させる機構と、前
    記磁気ディスクを回転させる機構と、前記磁気ヘッドを
    介して前記磁気ディスクに情報を書き込みもしくは読み
    出すアクセス機構とを具備して成る磁気ディスク装置。
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