JP2925339B2 - 高解像走査光学系 - Google Patents

高解像走査光学系

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JP2925339B2
JP2925339B2 JP1210091A JP1210091A JP2925339B2 JP 2925339 B2 JP2925339 B2 JP 2925339B2 JP 1210091 A JP1210091 A JP 1210091A JP 1210091 A JP1210091 A JP 1210091A JP 2925339 B2 JP2925339 B2 JP 2925339B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ビームを被走査面上
に結像させつつ走査するレーザプリンタなどに用い得る
走査光学系の高解像化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】偏向器としてポリゴンミラーを用いるレ
ーザプリンタ用の走査光学系は一般に次のような性質を
有する。先ず第一に、ポリゴンミラーより後側の光学系
が偏向面(主走査面)内においてfθ特性(光学系にθ
の角度で入射する平行ビームが像面において結像する像
高をyとするとy=fθとなる性質。fは光学系の焦点
距離。)を満足しており、結像面上でビームが等速走査
される。
【0003】ここで、偏向面とは偏向器であるポリゴン
ミラーの偏向反射面で偏向走査された光ビームが、経時
的に形成する光線束面を指す。尚、以後はビームが走査
される方向を主走査方向と記す。
【0004】第二に、ポリゴンミラーのビーム反射面と
被走査面とが、ポリゴンミラーと結像面との間の光学系
により偏向面と直交する面(副走査面)内で共役になっ
ており、ポリゴンミラーの面倒れ誤差を補正している。
尚、以後はビームが走査される方向と直角の方向を副走
査方向と記す。
【0005】第三に、光学系の像面湾曲が焦点深度内に
入るように良好に補正されている。これらの各性質を有
する公知の走査光学系としては、例えば本件出願人によ
る特公平1−15046号に記載されている光学系があ
る。この例におけるポリゴンより後側の光学系(fθレ
ンズ)は、球面単レンズとトーリックレンズとから構成
されている。
【0006】前記球面単レンズの形状は両凹レンズ又は
平凹レンズであり、前記トーリックレンズの副走査方向
の断面形状は正のメニスカスになっている。
【0007】これに記載されている実施例としては8例
が記載されているが、何れも主走査方向のFナンバーが
60の場合である。
【0008】この仕様は主走査方向のビームスポット直
径が約80μmであることを示し、300dpi(do
ts per inch)程度のドット密度のレーザプ
リンタ用走査光学系として使用できることを示してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の実施例は、主走査方向のスポット径が30〜40
μm(ドット密度で600〜900dpi相当)の高解
像の走査光学系として使用することはできない。その理
由は、前記高解像の走査光学系として使用するには球面
収差・コマ収差・像面湾曲が大きすぎる為である。この
点について以下に説明する。
【0010】一例として、30μmスポット径の走査光
学系を波長780nmのレーザで実現するための条件を
算出する。30μmスポット径の走査光学系を波長78
0nmのレーザで実現するためには、FナンバーはF=
22.5程度が必要である。このFナンバー22.5は
従来例(Fナンバー60)の0.375倍である。ま
た、焦点深度はFナンバーの2乗に比例するため従来例
の0.14倍という小さな値となる。次に、3次球面収
差は、Fナンバーの2乗に反比例し3次球面収差係数に
比例する量であるが、この収差が前記焦点深度内に入ら
なければならないという条件から、3次球面収差係数の
許容値は従来例の0.02倍と非常に小さくなる。次
に、3次コマ収差は、Fナンバーの2乗に反比例し3次
コマ収差係数に比例する量であるが、この収差がスポッ
ト径に比例して小さくならなければならないという条件
から、3次コマ収差係数の許容値は従来例の0.05倍
という小さな値になる。次に、像面湾曲は焦点深度内に
入らなければならないことから、像面湾曲許容値は従来
例の0.14倍という小さな値になる。前記従来例にお
ける実施例は前記各許容値を同時に満たしてはいないの
で、高解像の走査光学系として使用することができない
という欠点があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前記従来例の欠
点を除去し、球面収差・コマ収差・像面湾曲を良好に補
正した高解像度の走査光学系を提供することを目的とす
るものである。
【0012】そのために本発明は、レーザビームを偏向
器により偏向し、2枚レンズ構成のfθレンズによって
被走査面上に結像させる走査光学系において、前記fθ
レンズを構成する2枚のレンズが、偏向器側からそれぞ
れ両凹形状の球面レンズと正のパワーをもつトーリック
レンズであり、前記トーリックレンズの偏向面内におけ
る形状が偏向器側に曲率0の面を向けた平凸形状であ
り、かつ前記トーリックレンズの偏向面と直交する面内
における形状が偏向器側に凹面を向けた凸メニスカス形
状であって、更に次の各条件式を満足することを特徴と
する。
【0013】 −0.7<Pa/P<−0.3…(1) 0.2<r 4/r4<0.4…(2) 3.0<r 3/r 4<5.0…(3) n 3>1.72…(4) 但し、Pは前記fθレンズの偏向面内におけるパワー、
Paは前記両凹形状の球面レンズのパワー、r 3は前
記トーリックレンズの偏向面に直交する面内における偏
向器側の面の曲率半径、r 4は前記トーリックレンズ
の偏向面に直交する面内における被走査面側の面の曲率
半径、r4は前記トーリックレンズの偏向面内における
被走査面側の面の曲率半径、n 3は前記トーリックレ
ンズの使用波長における屈折率である。
【0014】
【実施例】図1は本発明の走査光学系の構成を示す図で
あり、偏向面、換言すれば後述するトーリックレンズの
主軸と球面レンズの光軸を含む平面に平行な断面であ
る、主走査方向の形状を示す断面である。図2は後述す
る球面レンズの光軸を含み且つ偏向面と垂直な断面であ
る、図1の副走査方向の形状を示す断面図である。
【0015】図1,図2において、1は半導体レーザ、
2はコリメータレンズ、3はアパーチャ、4は副走査方
向に正のパワーをもつシリンドリカルレンズ、5は回転
ポリゴンミラー、5aは前記ポリゴンミラー5のビーム
反射面、6は両凹形状の球面レンズ、7は正のパワーを
もつトーリックレンズ、8は被走査面である感光体であ
る。
【0016】同図において、半導体レーザ1から出射し
たレーザビームは、コリメータレンズ2によって平行ビ
ームに変換される。その平行ビームはアパーチャ3を通
過後、シリンドリカルレンズ4に入射し、副走査方向の
みに収束作用を受けて、回転ポリゴンミラー5の反射面
5a近傍に線状に結像する。
【0017】回転ポリゴンミラー5で反射され、主走査
方向に偏向をうけたレーザビームは、球面レンズ6とト
ーリックレンズ7とから構成されるfθレンズを通過し
た後、被走査面8上に小さなビームスポットを形成す
る。そして前記ビームスポットは、回転ポリゴンミラー
5の等速回転とともに主走査方向に等速で移動する。
【0018】トーリックレンズ7は主走査方向と副走査
方向とで異なるパワーをもつアナモフィックレンズであ
り、これを用いることにより主走査方向でfθ特性を満
足させながら、同時に副走査方向でポリゴンミラー5の
ミラー面5aと被走査面8とを光学的にほぼ共役関係に
してミラー面5aの副走査方向への倒れを補正してい
る。
【0019】トーリックレンズ7の主走査方向の面形状
はポリゴンミラー5側の面が曲率0の面であり被走査面
8側の面が凸面である。一方、トーリックレンズ7の副
走査方向の面形状はポリゴンミラー5側の面が曲率のゆ
るい凹面であり被走査面8側の面が曲率のきつい凸面で
あるので全体としてメニスカス凸レンズの形状をしてい
る。トーリックレンズ7の材料は高屈折率材料である。
尚、図1及び図2は基本的な走査光学系の構成のみを示
しているので、必要に応じ他の光学部品を追加してもよ
い。例えば、トーリックレンズ7の後ろに平面ミラーを
挿入し、光路を折り曲げてもよい。また例えば、トーリ
ックレンズ7と被走査面8との間に平行平面板を挿入し
てもよい。感光媒体としてフィルムを用い、前記フィル
ムを数mm厚の平行平面板で押さえてフィルムを平面状
に保ったまま前記平行平面板を通して露光するような場
合がこれに当たる。
【0020】以下に6種類の本発明の走査光学系の実施
例を掲げる。各実施例において、 ri及びrciは第i面の主走査方向の曲率半径、 r i及びr ciは第i面の副走査方向の曲率半径、 d′i及びd′ciは第i面と第i+1面との面間隔、 n′i及びn′ciは第i面と第i+1面との間の媒質の
使用波長における屈折率である。また特に、d′c2はシ
リンドリカルレンズの第2面からポリゴン反射面5aま
での距離を、d′oはポリゴン反射面5aからfθレン
ズ第1面までの距離を、bfはfθレンズ第4面から被
走査面までの距離を示す。
【0021】(実施例1)1.半導体レーザ 波長 λ=780nm ビーム拡がり角(半値全角)=26°(主走査方向)×
10°(副走査方向) 2.コリメータレンズ Fナンバー=1.64、焦点距離=21.82mm 3.アパーチャ 13.3mm(主走査方向)×7.9mm(副走査方
向) 4.シリンドリカルレンズ 主走査方向 副走査方向 rc1=∞ r′c1=57.481 d′c1=10.00 n′c1=1.510 72 rc2=∞(平面) d′c2=106.36 5.ポリゴン 外接円直径=φ80、6面ミラー 6.fθレンズ〔出射側Fナンバー 22.5(主走査
方向)、41.3(副走査方向)〕 主走査方向 副走査方向 d′0=42.49 r1=−780.55(球面) d′1=14.30 n′1=1.60910 r2=1170.40(球面) d′2=36.32 n′2=1 r3=∞ r 3=−178.10 d′3=24.50 n 3=1.7932 3 r4=−183.46 r 4=−48.619 bf=323.87mm(n′=1.51072,d′=8.0の平行平板挿 入時)又は321.14mm(空気中) fθレンズの焦点距離=300.19mm(主走査方向) (実施例2)1.半導体レーザ 波長 λ=670nm ビーム拡がり角(半値全角)=30°(主走査方向)×
9°(副走査方向) 2.コリメータレンズ Fナンバー=1.63、焦点距離=21.70mm 3.アパーチャ 13.3mm(主走査方向)×7.9mm(副走査方
向) 4.シリンドリカルレンズ 主走査方向 副走査方向 rc1=∞ r′c1=57.481 d′c1=10.00 n′c1=1.513 44 rc2=∞(平面) d′c2=104.92 5.ポリゴン 外接円直径=φ80、6面ミラー 6.fθレンズ〔出射側Fナンバー 22.4(主走査
方向) 41.2(副走査方向)〕 主走査方向 副走査方向 d′0=42.49 r1=−780.55(球面) d′1=14.30 n′1=1.61421 r2=1170.40(球面) d′2=36.32 n′2=1 r3=∞ r 3=−178.10 d′3=24.50 n 3=1.7992 9 r4=−183.46 r 4=−48.619 bf=321.41mm(n′=1.51344,d′=8.0の平行平板挿 入時)又は318.67(空気中)。 fθレンズの焦点距離=297.80mm(主走査方向) (実施例3)1.半導体レーザ 波長λ=780nm ビーム拡がり角(半値全角)=26°(主走査方向)×
10°(副走査方向) 2.コリメータレンズ Fナンバー=2.0、焦点距離=26.6mm 3.アパーチャ φ13.3mm 4.シリンドリカルレンズ 主走査方向 副走査方向 rc1=∞ r′c1=82.501 d′c1=10.00 n′c1=1.5107 2 rc2=∞(平面) d′c2=155.32 5.ポリゴン 外接円直径=φ60、6面ミラー 6.fθレンズ[出射側Fナンバー 22.5(主走査
方向),41.6(副走査方向)] 主走査方向 副走査方向 d′0=49.20 r1=−295.77(球面) d′1=14.30 n′1=1.60910 r2=2926.40(球面) d′2=12.20 n′2=1 r3=∞ r 3=−178.10 d′3=24.50 n 3=1.79323 r4=−152.57 r 4=−42.648 bf=322.95(空気中) fθレンズの焦点距離=300.45mm(主走査方向) (実施例4)1.半導体レーザ 波長λ=670nm ビーム拡がり角(半値全角)=30°(主走査主方向)
×9°(副走査方向) 2.コリメータレンズ Fナンバー=2.0、焦点距離=22.8mm 3.アパーチャ φ11.4mm 4.シリンドリカルレンズ 主走査方向 副走査方向 rc1=∞ r′c1=82.501 d′c1=10.00 n′c1=1.5134 4 rc2=∞(平面) d′c2=154.37 5.ポリゴン 外接円直径=φ60、6面ミラー 6.fθレンズ[出射側有効Fナンバー 26(主走査
方向),40(副走査方向)] 主走査方向 副走査方向 d′0=50.00 r1=−745.23(球面) d′1=15.00 n′1=1.61421 r2=1293.10(球面) d′2=28.25 n′2=1 r3=∞ r 3=−178.10 d′3=25.00 n 3=1.79929 r4=−183.46 r 4=−48.619 bf=318.90(空気中) fθレンズの焦点距離=300.61mm(主走査方向) (実施例5)1.半導体レーザ 波長λ=780nm ビーム拡がり角(半値全角)=26°(主走査主方向)
×10°(副走査方向) 2.コリメータレンズ Fナンバー=2.0、焦点距離=20.0mm 3.アパーチャ φ10.0mm 4.シリンドリカルレンズ 主走査方向 副走査方向 rc1=∞ r′c1=69.661 d′c1=10.00 n′cl=1.5107 2 rc2=∞(平面) d′c2=130.16 5.ポリゴン 外接円直径=φ60、6面ミラー 6.fθレンズ[出射側有効Fナンバー 30.0(主
走査方向),39.5(副走査方向)] 主走査方向 副走査方向 d′0=42.49 r1=−597.83(球面) d′1=14.30 n′1=1.60910 r2=1263.20(球面) d′2=36.32 n′2=1 r3=∞ r 3=−178.10 d′3=24.50 n 3=1.79323 r4=−177.78 r 4=−48.619 bf=325.06(空気中) fθレンズの焦点距離=300.07mm(主走査方向) (実施例6) 1.半導体レーザ 波長λ=670nm ビーム拡がり角(半値全角)=30°(主走査方向)×
9°(副走査方向) 2.コリメータレンズ Fナンバー=2.0、焦点距離=17.2mm 3.アパーチャ φ8.6mm 4.シリンドリカルレンズ 主走査方向 副走査方向 rc1=∞ r′cl=69.661 d′cl=10.00 n′cl=1.5134 4 rc2=∞(平面) d′c2=128.65 5.ポリゴン 外接円直径=φ60、6面ミラー 6.fθレンズ[出射側有効Fナンバー 34.6(主
走査方向),46.0(副走査方向)] 主走査方向 副走査方向 d′0=42.49 r1=−597.83(球面) d′1=14.30 n′1=1.61421 r2=1263.20(球面) d′2=36.32 n′2=1 r3=∞ r 3=−178.10 d′3=24.50 n 3=1.79929 r4=−177.78 r 4=−48.619 bf=322.57(空気中) fθレンズの焦点距離=297.65mm(主走査方向)
【0022】
【外1】
【0023】
【表1】
【0024】このように、本実施例は従来例に比べてビ
ームスポット径が一段と微小化されている。
【0025】次に実施例の特徴について述べる。
【0026】
【表2】
【0027】表2は本実施例の走査光学系について3個
の量の値を計算して示したものである。1番目の量Pa
/Pは球面レンズ6のパワーPaをfθレンズの主走査
方向の合成パワーPで割った値である。この値が不等式 −0.7<Pa/P<−0.3 を満たすことが収差補正上望ましい。この値が下限値を
下まわると主走査方向の像面湾曲がオーバー側に発生
し、また、この値が上限値を上まわると主走査方向の像
面湾曲がアンダー側に発生し、、高解像化が困難にな
る。
【0028】次に、2番目の量r 4/r4はトーリック
レンズの後ろ側の面の副走査方向曲率半径r 4を主走
査方向曲率半径r4で割った値である。この量は次の不
等式を満たすことが非点隔差補正上望ましい。 0.2<r 4/r4<0.4 この量が下限値を下まわると、副走査方向の像面が主走
査方向の像面よりもアンダー側に離れ、上限値を上まわ
ると副走査方向の像面が主走査方向の像面よりもオーバ
ー側に離れ、共に非点隔差が大きく発生する。非点隔差
をより一層補正するためには 0.25<r 4/r4<0.30 であることが一層望ましい。
【0029】次に、3番目の量はr 3/r 4はトーリ
ックレンズ7の前側の面の副走査方向曲率半径r 3
後側の面の副走査方向曲率半径r 4で割った値であ
る。この量は副走査方向の像面湾曲に関係あり、この値
が小さすぎると画角の大きな部分で副走査像面湾曲がオ
ーバーになり、この値が大きすぎると副捜査像面湾曲が
アンダーに発生する。
【0030】この量は 3.0<r 3/r 4<5.0 を満足することが望ましい。更に副走査像面湾曲をより
一層補正するためには 3.5<r 3/r 4<4.2 であることが一層望ましい。
【0031】また、本実施例は次の条件を満たしてい
る。 n 3>1.72 即ち、トーリックレンズ7の屈折率は1.72より大き
い。
【0032】この条件は球面収差と主走査方向の像面湾
曲量とをより小さくするための条件である。この値が下
限値を下まわると、球面収差と主走査方向の像面湾曲の
ために高解像化が困難になる。またn 3>1.75を
満足すればより一層望ましい。n 3は大きい程、収差
補整上有利である。
【0033】また、実施例は次の条件を満たしている。 0.10<d′0P<0.25 但し、Pはfθレンズの主走査面内でのパワーである。
【0034】この式の下限値を下まわると球面レンズ6
とポリゴン面5aとの間隔が小さくなりすぎ、上限値を
上まわると球面レンズ6及びトーリックレンズ7のサイ
ズが大きくなり製造上望ましくない。
【0035】また、実施例は次の条件を満たしている。 0.10<(d′2+d′3)P<0.25 この式の下限値を下まわると球面収差が大きく発生し高
解像化が難しくなり、上限値を上まわるとトーリックレ
ンズ7のサイズが大きくなり製造上好ましくない。
【0036】更にまた、実施例は次の条件を満たしてい
る。 0.30<(d′0+d′1+d′2+d′3)P<0.4
5 この下限値を下まわると収差が良好に補正されず、上限
値を上まわるとトーリックレンズ7が大型化し製造上好
ましくない。
【0037】更にまた、実施例においては、r 3とr4
の値が大略等しい値になっているが、こうすることが非
点隔差補正等のために有効である。
【0038】次に本実施例におけるアパーチャ3につい
て説明する。実施例3〜6においてはアパーチャ3とし
て円形開口のものをもちいているが、実施例1〜2にお
いては図9又は図10に示すような長円形のアパーチャ
を用いている。同図に於いて、DMは主走査方向の開口
直径、DSは副走査方向の直径を示し、DM>DSの関係
を満たしている。図9は半径R=1/2DSの円弧と直
線とから形成される開口であり、図10は楕円形の開口
である。実施例1,2のアパーチャ3としては図9,図
10のうちどちらの形状のものを用いてもよい。
【0039】これらのアパーチャ3をコリメータレンズ
2とシリンドリカルレンズ4との間に挿入し、シリンド
リカルレンズ4の焦点距離を適切な値に選ぶと、被走査
面8における副走査方向のビームスポット径を小さな値
にすることができる。その理由は、アパーチャによって
副走査方向のビーム径を絞ることにより副走査方向の球
面収差を小さくできるからである。
【0040】また、実施例のコリメータレンズ2の構成
は特に示されなかったが、例えば球面レンズ3枚程度か
ら構成される光学系や非球面レンズ1枚から構成される
光学系などを用いることができる。
【0041】以上説明したように本実施例は高解像のレ
ーザプリンタに好適な走査光学系を提供するものであ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明した本発明の走査光学系は次の
ような効果をもつ。 (1)大きな走査幅である。(A3判出力に対応) (2)高解像である。(主走査スポット径30μm) (3)高速である。(ポリゴン使用可能) (4)低コストである。(1.ポリゴンの面倒れ補正を
光学系が行う。2.fθレンズの枚数が従来と同じ2枚
からなる) 従って本発明の走査光学系を用いることにより、A3版
出力に対応した高速・高解像・低コストのレーザプリン
タの実現が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査光学系の構成を説明する主走査方
向の断面図である。
【図2】本発明の走査光学系の構成を説明する副走査方
向の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例の収差図である。
【図4】本発明の第2実施例の収差図である。
【図5】本発明の第3実施例の収差図である。
【図6】本発明の第4実施例の収差図である。
【図7】本発明の第5実施例の収差図である。
【図8】本発明の第6実施例の収差図である。
【図9】長円開口のアパーチャの説明図である。
【図10】長円開口のアパーチャの説明図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 コリメータレンズ 3 アパーチャ 4 シリンドリカルレンズ 5 ポリゴンミラー 6 球面レンズ 7 トーリックレンズ 8 被走査面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームを偏向器により偏向し、2
    枚レンズ構成のfθレンズによって被走査面上に結像さ
    せる走査光学系において、前記fθレンズを構成する2
    枚のレンズが、偏向器側からそれぞれ両凹形状の球面レ
    ンズと正のパワーをもつトーリックレンズであり、前記
    トーリックレンズの偏向面内における形状が偏向器側に
    曲率0の面を向けた平凸形状であり、かつ前記トーリッ
    クレンズの偏向面と直交する面内における形状が偏向器
    側に凹面を向けた凸メニスカス形状であって、更に次の
    各条件式を満足することを特徴とする高解像走査光学
    系。 −0.7<Pa/P<−0.3…(1) 0.2<r 4/r4<0.4…(2) 3.0<r 3/r 4<5.0…(3) n 3>1.72…(4) 但し、Pは前記fθレンズの偏向面内におけるパワー、
    Paは前記両凹形状の球面レンズのパワー、r 3は前
    記トーリックレンズの偏向面に直交する面内における偏
    向器側の面の曲率半径、r 4は前記トーリックレンズ
    の偏向面に直交する面内における被走査面側の面の曲率
    半径、r4は前記トーリックレンズの偏向面内における
    被走査面側の面の曲率半径、n 3は前記トーリックレ
    ンズの使用波長における屈折率である。
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