JP2923456B2 - ステアリングホイール - Google Patents

ステアリングホイール

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JP2923456B2
JP2923456B2 JP7271230A JP27123095A JP2923456B2 JP 2923456 B2 JP2923456 B2 JP 2923456B2 JP 7271230 A JP7271230 A JP 7271230A JP 27123095 A JP27123095 A JP 27123095A JP 2923456 B2 JP2923456 B2 JP 2923456B2
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steering wheel
inflator
boss
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正樹 原田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ装置を
備えたステアリングホイールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、特公平6−45330号
公報に記載されているように、自動車などにおいて、ス
テアリングホイール本体のボス部の上側にエアバッグ装
置を装着したステアリングホイールが用いられている。
そして、このエアバッグ装置は、金属製のベースプレー
トを備え、このベースプレートに、ガスを噴射するイン
フレータ、折り畳んで収納された袋状のエアバッグ、お
よびこれらエアバッグなどを覆うカバー体などが取り付
けられている。また、インフレータの底部には、樹脂製
の保護カバーが取り付けられている。そして、この保護
カバーには、コード保護部が底面側に向かって一体に突
設され、インフレータの底部中央から導出されたコード
を側方に案内しつつ保護するようになっている。
【0003】そして、自動車が衝突した際には、図示し
ないコントローラが衝撃を検出してインフレータを作動
させる。すると、このインフレータが噴射したガスの圧
力により、カバー体を破断しながらエアバッグが膨張展
開して乗員の前面に突出する。この状態で、前側に投げ
出された乗員は、膨張展開したエアバッグに受け止めら
れ、いわゆる一次衝撃が吸収される。続けて、ステアリ
ングホイール本体のリム部の傾斜を許容するようにスポ
ーク部などが変形し、いわゆる二次衝撃が吸収されて、
乗員が保護されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
スポーク部などが変形して二次衝撃を吸収する際に、ボ
ス部内の空間を縮小するようにしてエアバッグ装置が傾
動するため、エアバッグ装置の保護カバーの下側の空間
の大きさに応じて、ステアリングホイール本体の変形ス
トロークが制限されることになる。そこで、コード保護
部を突設した保護カバーをインフレータの底部に取り付
けた構成では、ステアリングホイールの小形化が困難に
なる問題を有している。特に、ステアリングホイール本
体のボス部にコントローラを収納した、いわゆるセンサ
一括搭載型エアバッグステアリングホイールでは、ボス
部内の空間が小さくなり、ステアリングホイールが大形
化しやすい問題を有している。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、エアバッグ装置とステアリングホイール本体の変
形とにより衝撃を効果的に吸収できるとともに、小形化
も可能なステアリングホイールを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のステアリ
ングホイールは、ステアリングシャフトに固定されるボ
ス部、操作用のリム部、およびこれらボス部とリム部と
を連結するスポーク部を備えたステアリングホイール本
体と、エアバッグ、このエアバッグにガスを導入するイ
ンフレータ、およびこのインフレータの前記ボス部側を
覆う保護カバーとを備え、前記ステアリングホイール本
体に取り付けられたエアバッグ装置とを具備し、前記保
護カバーには、前記ステアリングホイール本体のボス部
側に突出した変形可能な突設部が設けられ、この突設部
には、一端が自由端となる保持片が備えられたものであ
る。
【0007】そして、この構成では、保護カバーによ
り、インフレータが保護されるとともに、保護カバーの
突設部により、インフレータから突出したコードなどが
保護される。また、衝突などの衝撃が加わった際には、
乗員は、インフレータから導入されるガスにより膨張展
開するエアバッグにより、一次的に衝撃が吸収され、さ
らに、ステアリングホイール本体のボス部あるいは、ス
ポーク部などが変形することによりリム部の傾動を許容
して、2次的に衝撃が吸収される。そして、保護カバー
の突設部は、他の部材に当接した際に変形可能であるた
め、保護カバーとボス部とを近接して配置し、あるいは
ボス部にエアバッグ装置のコントローラなどを配置し
て、保護カバーのボス部側の空間が小さくなる場合で
も、ステアリングホイール本体のリム部の変形ストロー
クを大きく確保することが可能になり、ステアリングホ
イールの小形化が可能になる。さらに、この構成では、
突設部は、一端が自由端となる保持片を備えたので、他
の部材に当接した際に突設部が容易に変形し、リム部が
円滑に傾動する。
【0008】請求項2記載のステアリングホイールは、
ステアリングシャフトに固定されるボス部、操作用のリ
ム部、およびこれらボス部とリム部とを連結するスポー
ク部を備えたステアリングホイール本体と、エアバッ
グ、このエアバッグにガスを導入するインフレータ、お
よびこのインフレータの前記ボス部側を覆う保護カバー
とを備え、前記ステアリングホイール本体に取り付けら
れたエアバッグ装置とを具備し、前記保護カバーには、
前記ステアリングホイール本体のボス部側に突出した変
形可能な突設部が設けられ、この突設部には、破断可能
な脆弱部が形成されたものである。
【0009】そして、この構成では、保護カバーによ
り、インフレータが保護されるとともに、保護カバーの
突設部により、インフレータから突出したコードなどが
保護される。また、衝突などの衝撃が加わった際には、
乗員は、インフレータから導入されるガスにより膨張展
開するエアバッグにより、一次的に衝撃が吸収され、さ
らに、ステアリングホイール本体のボス部あるいは、ス
ポーク部などが変形することによりリム部の傾動を許容
して、2次的に衝撃が吸収される。そして、保護カバー
の突設部は、他の部材に当接した際に変形可能であるた
め、保護カバーとボス部とを近接して配置し、あるいは
ボス部にエアバッグ装置のコントローラなどを配置し
て、保護カバーのボス部側の空間が小さくなる場合で
も、ステアリングホイール本体のリム部の変形ストロー
クを大きく確保することが可能になり、ステアリングホ
イールの小形化が可能になる。さらに、この構成では、
突設部は、破断可能な脆弱部を形成したので、他の部材
に当接した状態で、突設部は脆弱部で破断して容易に変
形可能になるとともに、他の状態では、インフレータお
よびこのインフレータから突設されたコードなどを覆っ
て確実に保護することが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のステアリングホイ
ールの一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】図2において、1は自動車のステアリング
ホイールで、このステアリングホイール1は、ステアリ
ングホイール本体2と、このステアリングホイール本体
2の乗員側となる上側に装着されたエアバッグ装置(エ
アバッグモジュール)4となどから構成されている。
【0012】そして、ステアリングホイール本体2は、
図2ないし図4に示すように、円環状をなすリム部(リ
ング部)5と、このリム部5の内側に位置するボス部6
と、これらリム部5とボス部6とを連結する4本のスポ
ーク部7とから構成されている。また、ボス部6の車体
側となる下部には、図示しないステアリングシャフトに
嵌着されるボス8が設けられているとともに、このボス
8に、ボスプレート9が溶接などして固着されている。
そして、このボスプレート9に、スポーク部7の芯金7a
が溶接などして固着され、あるいは一体に延設されてい
る。さらに、このスポーク部7の芯金7aに、リム部5の
芯金5aが溶接などして固着されている。また、これらリ
ム部5の芯金5aの外周部と、スポーク部7の芯金7aのリ
ム部5側の部分の外周部とには、軟質の表皮一体発泡ポ
リウレタンなどからなる表皮部10が形成されている。
【0013】また、ボス部6の下側部は、樹脂製の下部
カバー11により覆われている。そして、この下部カバー
11には、両側部および後側部に、それぞれ作業用開口部
12,12,14が形成されているとともに、これら作業用開
口部12,12,14は、それぞれ着脱可能な蓋体15,15,16
により覆われるようになっている。さらに、この下部カ
バー11には、ボス8が挿通する下部開口部17が形成され
ているとともに、この下部開口部17の周囲には、接続装
置取付部18が形成され、この接続装置取付部18に、車体
側とステアリングホイール1側とを電気的に接続するク
ロックスプリングなどの接続装置が取り付けられるよう
になっている。
【0014】さらに、ステアリングホイール本体2に
は、両側一対のホーンスイッチ装置21,21が取り付けら
れている。すなわち、ボスプレート9の両側部からは、
前方に向かって、両側一対の前側取付座部23,23が延設
されているとともに、後側のスポーク部7の芯金7aに
は、後側取付座部24,24が形成されている。そして、こ
れら取付座部23,24には、それぞれ図示しない固定接点
が設けられているとともに、これら取付座部23,24に螺
合する4本の段付ボルト25により、両側一対のホーンプ
レート26,26が上下方向に所定範囲で進退自在に案内さ
れている。そして、これらホーンプレート26は、金属板
をプレス加工して前後方向を長手方向とする略箱状に形
成され、前後の端部近傍に、固定接点に接離される可動
接点が設けられている。そして、これらホーンプレート
26は、各段付ボルト25にそれぞれ巻装された付勢手段と
なるコイルスプリング27により上側に付勢されて、可動
接点と固定接点とが離間するようになっている。さら
に、各ホーンプレート26の前後部には、それぞれ上下一
対のインシュレータ28,29が取り付けられ、各段付ボル
ト25およびコイルスプリング27がホーンプレート26から
絶縁されている。また、これらホーンプレート26の外側
部からは、それぞれ下方に向かってエアバッグ取付片部
31が延設されているとともに、これらエアバッグ取付片
部(延設部)31に形成された取付孔の内側に、それぞれ
外側に開口したナット32が溶着あるいはかしめにより固
着されている。
【0015】そして、これらナット32,32に螺合する図
示しない両側一対のボルトにより、ホーンプレート26,
26にエアバッグ装置4が締結して固定され、これらホー
ンスイッチ装置21を介して、ボス部6の上側に位置する
エアバッグ装置4が支持されている。そこで、このエア
バッグ装置4をコイルスプリング27の付勢力に抗して下
方に押動することにより、可動接点が固定接点に接触し
て、ホーンが吹鳴されるようになっている。
【0016】さらに、ボスプレート9の上側には、複数
のボルト34によりコントローラ35が固定されている。こ
のコントローラ35は、衝撃センサを内蔵し、ステアリン
グシャフトを通じてステアリングホイール本体2に伝わ
る車両の減速度を検出してエアバッグ装置4を作動させ
るようになっている。
【0017】また、エアバッグ装置4は、図2および図
5に示すように、ベースプレート41を備え、このベース
プレート41の上側から、エアバッグ42、リテーナ43、お
よびカバー体44を取り付ける一方、ベースプレート41の
下側から、インフレータ46および保護カバー47を取り付
けて構成されている。
【0018】そして、ベースプレート41は、金属板をプ
レス加工して、平面略矩形状をなす上板部41a と、この
上板部41a の周縁部から下方に向かう周壁部41b とが形
成された偏平な箱状に形成されている。また、この上板
部41a には、中央部に円孔状をなすインフレータ取付孔
41c が形成されているとともに、このインフレータ取付
孔41c の周囲に位置して、複数のボルト通孔41d と図示
しないリベット通孔などとが形成されている。さらに、
両側の周壁部41b からは、下方に向かって支持片部(延
設部)41e が延設され、この支持片部41e に、取付孔41
f が形成されている。また、四面の周壁部41b には、リ
ベット孔41g と、係止孔41h とが形成されている。
【0019】また、インフレータ46は、略円柱状のイン
フレータ本体46a を備え、このインフレータ本体46a の
上側部に、ガスを噴射するガス噴射口46b が所定の間隔
で複数形成されている。そして、このインフレータ本体
46a からは、外周側に向かうフランジ部46c が突設さ
れ、このフランジ部46c に、複数のボルト通孔46d が形
成されている。さらに、インフレータ本体46a の底部に
は、下方に突出した突部46e が形成されているととも
に、この突部46e からコード46f が導出され、このコー
ド46f の先端部には、コネクタ46g が設けられている。
【0020】一方、エアバッグ42は、2枚の円形の織布
などを重ねて外周を縫合するなどして袋状に形成され、
下面中央部に、円孔状の開口部42a が形成されていると
ともに、この開口部42a の周囲に位置して、複数のボル
ト通孔42b および図示しないリベット通孔などが形成さ
れている。
【0021】また、リテーナ43は、断面略コの字状をな
すリテーナ本体43a を備え、このリテーナ本体43a に、
下側に突出するスタッドボルト43b が溶接などにより固
着されている。また、各スタッドボルト43b には、それ
ぞれナット43c が螺合されるようになっている。
【0022】そして、カバー体44は、軟質の各種エラス
トマーなどの合成樹脂により、ステアリングホイール本
体2のボス部6などを覆う被覆部44a と、この被覆部44
a の裏面から下側に突設された取付片部44b とが一体に
射出成形されている。また、被覆部44a の裏面側は、平
面略H字状をなして凹設され、被覆部44a の他の部分よ
り脆弱なテアライン44c が形成されている。また、取付
片部44b は、ベースプレート41の周壁部41b の外側に嵌
合する略角筒状をなし、この周壁部41b のリベット孔41
g に連通するリベット孔44d が形成されているととも
に、係止孔41h に係合する図示しない係止突部が形成さ
れている。
【0023】さらに、保護カバ47ーは、合成樹脂にて一
体形成され、図2、図5ないし図7に示すように、イン
フレータ本体46a の下側部に嵌合する略円筒状をなす円
筒状部51を備えている。そして、この円筒状部51の上端
部からは、外方に向かう平面略矩形状のフランジ部52が
形成されている。そして、このフランジ部52の外周部か
らは、上側に向かって上部フランジ部53が突設されてい
るとともに、この上部フランジ部53の内側に位置して、
上面が中心に向かって下降するように傾斜した放射状の
係止突片54を設けた取付孔55が形成されている。また、
円筒状部51の下端部からは、インフレータ本体46a の底
部に当接する、略円弧状をなす一対の底部フランジ部56
と、略扇状をなす底部当接部57とが内側に向かって突設
されている。
【0024】また、円筒状部51の中央部で、かつ、底部
フランジ部56および底部当接部57の下方に位置して、イ
ンフレータ本体46a の底部の突部46e に対向する略矩形
板状をなす底部保護部61が形成されている。また、この
底部保護部61は、傾斜した傾斜板部を介して底部当接部
57に連設して支持されている。
【0025】さらに、この保護カバ47ーには、底部保護
部61側から外周側に向かって、突設部63が形成され、こ
の突設部63により、突部46e から導出されたコード46f
が保護されつつ外周側に案内されるようになっている。
そして、この突設部63は、底部当接部57を切り欠いた溝
部64と、この溝部64の一側の縁部から突設された複数の
保持片66,66とから構成されている。また、各保持片66
は、底部当接部57から下方に傾斜して延設された傾斜部
66a と、この傾斜部66a の先端部から略水平に延設され
た水平部66b とからなり、コード46f は、インフレータ
本体46a の底部と各保持片66の水平部66b との間に配置
されるようになっている。さらに、各保持片66は、上下
方向に弾性的に変形可能、あるいは所定以上の力が加わ
った際に破断可能に形成されている。
【0026】そして、このエアバッグ装置4を組み立て
る際には、まず、リテーナ43を開口部42a からエアバッ
グ42の内側に挿入し、エアバッグ42のボルト通孔42b に
それぞれスタッドボルト43b を挿入する。続いて、エア
バッグ42から突出したスタッドボルト43b を、上側から
ベースプレート41のボルト通孔41d に挿入する。この状
態で、図示しないリベットなどを用いて、リテーナ43と
ベースプレート41とをかしめて固定し、これらリテーナ
43とベースプレート41との間にエアバッグ42を挾持して
固定する。
【0027】続いて、エアバッグ42を、ベースプレート
41の上側で折り畳み、このエアバッグ42を覆うようにし
て、ベースプレート41にカバー体44を被せる。そして、
カバー体44の取付片部44b をベースプレート41の周壁部
41b に嵌合し、係止突部を係止孔41h に係合して位置決
めした状態で、複数のリベットRをリベット孔44d ,41
g に挿入してかしめ、カバー体44の取付片部44b をベー
スプレート41の周壁部41b に固定する。
【0028】さらに、ベースプレート41の下側からは、
インフレータ46のインフレータ本体46a を、ベースプレ
ート41のインフレータ取付孔41c を介してエアバッグ42
の開口部42a に挿入するとともに、ベースプレート41の
下側に突出したスタッドボルト43b をフランジ部46c の
ボルト通孔46d に挿入し、下側からナット43c を螺合し
て締め付け固定する。
【0029】続いて、ベースプレート41に固定されたイ
ンフレータ46の下側から、保護カバー47を嵌合する。す
なわち、インフレータ本体46a に円筒状部51を嵌合する
とともに、各取付孔55にスタッドボルト43b を圧入す
る。すると、スタッドボルト43b のねじ溝に各取付孔55
の放射状の係止突片54が係合して、保護カバ47ーが固定
される。また、この状態で、底部フランジ部56と底部当
接部57とがインフレータ本体46a の底部に当接する。さ
らに、この状態で、インフレータ46の底部の突部46e に
底部保護部61が対向して、この突部46e を保護するよう
になっているとともに、複数の保持片66からなる突設部
63により、突部46e から導出されたコード46f が保護さ
れつつ外周側に案内される。そして、このコード46f の
先端部に設けたコネクタ46g を、クロックスプリングな
どの接続装置に電気的に接続する。
【0030】このようにして組み立てられたエアバッグ
装置4は、このベースプレート41の取付孔41f に挿入さ
れた図示しない取付ボルトを各ホーンプレート26のエア
バッグ取付片部31のナット32に螺合して締め付けること
により、ステアリングホイール本体2のボス部6のコン
トローラ35の上側に上下動可能に支持され、このエアバ
ッグ装置4を下方に押動することにより、ホーンが吹鳴
されるようになっている。
【0031】また、自動車が衝突した際などには、コン
トローラ35がステアリングシャフトを介して伝わる衝突
の衝撃を検出して信号を出力する。すると、この信号
は、コード46f を介してインフレータ46に伝わる。この
状態で、点火器が起動され、充填した推進薬が反応する
ことにより、周面のガス噴射口46b からエアバッグ42の
内部に窒素ガスなどの不活性ガスが急速に噴射されて、
折り畳まれたエアバッグ42が急激に膨張する。すると、
このエアバッグ42の膨張の圧力により、カバー体44の被
覆部44a がテアライン44c に沿って略H字状に開裂し、
図1に示すように、前後一対の扉片部68a ,68b が形成
される。さらに、これら扉片部68a ,68bが前後に回動
して、エアバッグ42の突出口70が形成され、この突出口
70からエアバッグ42が突出して乗員の前面に膨張展開す
る。この状態で、前側に投げ出された乗員はエアバッグ
42に受け止められ、衝突の一次的な衝撃(一次衝撃)が
吸収される。
【0032】続いて、乗員が前方に移動する力が加わる
と、リム部5を介してスポーク部7に力が加わり、スポ
ーク部7の芯金7aあるいはボスプレート9などが変形し
ながらリム部5が傾動することにより、衝突の二次的な
衝撃(二次衝撃)が吸収される。そして、この二次衝撃
を吸収する際には、乗員の腹部がリム部5の後方下側に
当接するいわゆる腹打ちなどにより、乗員に対する手前
側の2本のスポーク部7の芯金7aが変形し、ボス部6内
の手前側の空間が縮小される。この状態で、手前側の2
本のスポーク部7に支持されたインフレータ46が傾動
し、このインフレータ46に取り付けられた保護カバー47
の突設部63が、ボスプレート9側に固定されたコントロ
ーラ35に当接する。すると、この突設部63を構成する各
保持片66が、弾性的に変形し、インフレータ46すなわち
ボス部6の変形ストロークを拡大する。そして、ボス部
6の変形ストロークが僅かでも拡大すれば、リム部5の
変形ストロークは大きく確保され、二次衝撃を十分に確
保できるようになっている。
【0033】このように、本実施の形態のステアリング
ホイール1によれば、衝突などの衝撃が加わった際に
は、インフレータ46から導入されるガスにより膨張展開
するエアバッグ42により、一次衝撃を吸収して乗員を保
護できるとともに、ステアリングホイール本体2のスポ
ーク部7などが変形することによりリム部5の傾動が許
容され、2次衝撃を吸収して乗員を保護することができ
る。
【0034】また、インフレータ46は、インフレータ本
体46a の底部に取り付けた保護カバー47により、インフ
レータ本体46a とコード46f とを保護できる。さらに、
保護カバー47の下側に突出した突設部63は、先端を自由
端とした上下方向に弾性的に変形可能な複数の保持片66
により形成され、他の部材に当接した際に容易に変形す
るため、保護カバー47の下側の空間を小さくしても、特
に、ボスプレート9の上側にコントローラ35を配置した
いわゆるセンサ一括搭載型エアバッグステアリングホイ
ールにおいても、ステアリングホイール本体2の変形ス
トロークを大きく確保でき、円滑に、かつ、十分に衝撃
を吸収するステアリングホイール1を小形化することが
できる。
【0035】なお、上記の実施の形態においては、突設
部63を、先端を自由端とした上下方向に弾性的に変形可
能な複数の保持片66により形成したが、コードを保護す
る突設部には、脆弱な部分を設ければよく、例えば、図
8ないし図10に示す第2ないし第4の実施の形態のよ
うに、略コの字状のアーチ状をなす突設部71,72,73を
形成することもできる。そして、図8に示す第2の実施
の形態では、突設部71の根本部すなわち底部当接部57へ
の接続部分に沿って肉薄な脆弱部71a を形成し、図9に
示す第3の実施の形態では、突設部71の底部中央に長手
方向に沿って肉薄な脆弱部72a を形成し、また、図10
に示す第4の実施の形態では、突設部73の底部の両側の
角部に所定間隔で複数の開口した脆弱部73a を形成して
いる。
【0036】そこで、これら第2ないし第4の実施の形
態では、コード保護部となる裏面側に突出した突設部7
1,72,73に破断可能な脆弱部71a ,72a ,73a を形成
したため、二次衝撃が加わり、インフレータ46とともに
保護カバー47が傾動した際には、これら突設部71,72,
73が他の部材に当接して所定以上の力が加わった状態
で、各脆弱部71a ,72a ,73a が破断して容易に変形
し、リム部5を円滑に傾動させて、衝撃を円滑に吸収す
ることができる。また、スポーク部7が変形するような
力が加わっていない状態では、アーチ状をなす突設部7
1,72,73により、インフレータ46およびこのインフレ
ータ46から突設されたコード46f などを覆って確実に保
護することができる。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載のステアリングホイールに
よれば、保護カバーにより、インフレータを保護できる
とともに、保護カバーの突設部により、インフレータか
ら突出したコードなどを保護することができる。また、
衝突などの衝撃が加わった際には、インフレータから導
入されるガスにより膨張展開するエアバッグにより、一
次的に衝撃を吸収して乗員を保護できるとともに、ステ
アリングホイール本体のスポーク部などが変形すること
によりリム部の傾動が許容され、2次的に衝撃を吸収し
て乗員を保護できる。そして、保護カバーの突設部は、
他の部材に当接した際に変形するため、保護カバーのボ
ス部側の空間が小さくても、ステアリングホイール本体
の変形ストロークを大きく確保でき、ステアリングホイ
ールを小形化することができる。さらに、この構成で
は、突設部に、一端が自由端となる保持片を備えたた
め、他の部材に当接した際に突設部が容易に変形し、リ
ム部を円滑に傾動させて、衝撃を円滑に吸収することが
できる。
【0038】請求項2記載のステアリングホイールによ
れば、保護カバーにより、インフレータを保護できると
ともに、保護カバーの突設部により、インフレータから
突出したコードなどを保護することができる。また、衝
突などの衝撃が加わった際には、インフレータから導入
されるガスにより膨張展開するエアバッグにより、一次
的に衝撃を吸収して乗員を保護できるとともに、ステア
リングホイール本体のスポーク部などが変形することに
よりリム部の傾動が許容され、2次的に衝撃を吸収して
乗員を保護できる。そして、保護カバーの突設部は、他
の部材に当接した際に変形するため、保護カバーのボス
部側の空間が小さくても、ステアリングホイール本体の
変形ストロークを大きく確保でき、ステアリングホイー
ルを小形化することができる。さらに、この構成では、
突設部に破断可能な脆弱部を形成したため、他の部材に
当接した状態で、突設部が脆弱部で破断して容易に変形
し、リム部を円滑に傾動させて、衝撃を円滑に吸収する
ことができるとともに、他の状態では、インフレータお
よびこのインフレータから突設されたコードなどを覆っ
て確実に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステアリングホイールの一実施の形態
を示す車両の衝突時の動作の説明図である。
【図2】同上ステアリングホイールの図2のI−I断面
図である。
【図3】同上ステアリングホイール本体の平面図であ
る。
【図4】同上ステアリングホイール本体の分解斜視図で
ある。
【図5】同上エアバッグ装置の分解斜視図である。
【図6】同上保護カバーの平面図である。
【図7】同上保護カバーの裏面側から視た斜視図であ
る。
【図8】本発明の保護カバーの第2の実施の形態を示す
説明図である。 (a)は、裏面側から視た斜視図 (b)は、図8(a)のII−II断面図
【図9】本発明の保護カバーの第3の実施の形態を示す
説明図である。 (a)は、裏面側から視た斜視図 (b)は、図9(a)のIII −III 断面図
【図10】本発明の保護カバーの第4の実施の形態を示
す説明図である。 (a)は、裏面側から視た斜視図 (b)は、図10(a)のIV−IV断面図
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 ステアリングホイール本体 4 エアバッグ装置 5 リム部 6 ボス部 7 スポーク部 42 エアバッグ 46 インフレータ 47 保護カバー 63,71,72,73 突設部 66 保持片 71a ,72a ,73a 脆弱部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングシャフトに固定されるボス
    部、操作用のリム部、およびこれらボス部とリム部とを
    連結するスポーク部を備えたステアリングホイール本体
    と、 エアバッグ、このエアバッグにガスを導入するインフレ
    ータ、およびこのインフレータの前記ボス部側を覆う保
    護カバーとを備え、前記ステアリングホイール本体に取
    り付けられたエアバッグ装置とを具備し、 前記保護カバーには、前記ステアリングホイール本体の
    ボス部側に突出した変形可能な突設部が設けられ、この
    突設部には、一端が自由端となる保持片が備えられたこ
    とを特徴とするステアリングホイール。
  2. 【請求項2】 ステアリングシャフトに固定されるボス
    部、操作用のリム部、およびこれらボス部とリム部とを
    連結するスポーク部を備えたステアリングホイール本体
    と、 エアバッグ、このエアバッグにガスを導入するインフレ
    ータ、およびこのインフレータの前記ボス部側を覆う保
    護カバーとを備え、前記ステアリングホイール本体に取
    り付けられたエアバッグ装置とを具備し、 前記保護カバーには、前記ステアリングホイール本体の
    ボス部側に突出した変形可能な突設部が設けられ、この
    突設部には、破断可能な脆弱部が形成されたことを特徴
    とするステアリングホイール。
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