JP2922360B2 - 中空部を有する樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

中空部を有する樹脂成形品の成形方法

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JP2922360B2
JP2922360B2 JP4140061A JP14006192A JP2922360B2 JP 2922360 B2 JP2922360 B2 JP 2922360B2 JP 4140061 A JP4140061 A JP 4140061A JP 14006192 A JP14006192 A JP 14006192A JP 2922360 B2 JP2922360 B2 JP 2922360B2
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    • B29C49/02Combined blow-moulding and manufacture of the preform or the parison
    • B29C49/04Extrusion blow-moulding

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中空部を有する樹脂成形
品の成形方法に係り、特に、熱可塑性樹脂が成形される
成形型のキャビティ内にガスを注入して中空部を形成さ
せる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下型上に供給された溶融状態の熱可塑性
樹脂を上型との間で成形する際に、それら下型および上
型により形成されるキャビティ内にガス注入手段により
加圧されたガスを注入することにより、その熱可塑性樹
脂を上記キャビティに一様に密着する状態に膨張させ
て、内部にガスによる中空部を形成する樹脂成形品の成
形方法が知られている。特開平2−102021号公報
等に記載されている方法はその一例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
キャビティ内にガスを注入する形式の成形方法において
は、成形型内に供給される熱可塑性樹脂の体積はキャビ
ティの体積よりも少なく双方の間に隙間が存在すること
から、熱可塑性樹脂の内部に一定の条件でガスを送り込
んでもガスに押し拡げられる樹脂の流動変形がその時々
によって一定しない。このため、隙間が均等に減少する
よう適正に熱可塑性樹脂を膨張させることが難しく、中
空部の位置が偏るとともにその周辺の樹脂の肉厚が不均
一となり、不良品の発生する割合が多いという問題があ
った。また、中空部の位置ずれによる薄肉部の発生を考
慮して樹脂の肉厚を厚めに設定する必要があるため、形
成できる中空部の大きさにも限度があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、中空部周辺の樹脂の
肉厚を均一にでき、且つ大きな中空部を形成することが
可能な成形方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明方法の要旨とするところは、溶融状態の熱可
塑性樹脂を下型上に供給する工程と、上型を下降させて
型閉することによりその下型との間にキャビティを形成
する工程と、そのキャビティ内にガス注入手段により加
圧されたガスを注入する工程とを有し、上記熱可塑性樹
脂の内部にそのガスによる中空部が形成されるように樹
脂成形品を成形する成形方法であって、前記下型上に供
給する前記溶融状態の熱可塑性樹脂を2層以上の多層構
造とし、その層の境界面に前記ガスが入り込んで前記中
空部が形成されるようにしたことにある。
【0006】
【作用および発明の効果】上記中空部を有する樹脂成形
品の成形方法においては、熱可塑性樹脂が2層以上の多
層構造とされて下型上に供給されるため、キャビティ内
に注入されたガスは、その多層構造の熱可塑性樹脂内に
おいて、注入により貫通した第1の層とそれよりも内部
側の第2の層との間の境界面に専ら入り込む。このた
め、熱可塑性樹脂はその境界面に沿って第1の層と第2
の層とが互いに分離するように押し拡げられ、上型およ
び下型の成形面に一様に密着する状態に膨張させられ
る。これにより、成形された樹脂成形品には適正な中空
部が安定して形成されてその周辺の樹脂の肉厚が均一と
なり、不良品の発生を僅少に抑えることができる。加え
て、中空部の位置ずれによる薄肉部の発生を考慮して樹
脂の肉厚を厚めに設定する必要がないので、必要充分な
肉厚まで落として比較的大きな中空部を形成させること
が可能となる。
【0007】また、本発明方法によれば、例えば多層構
造における上記第1層,第2層あるいはそれ以降の層の
肉厚や樹脂材料の種類を適当に定めることにより、成形
品における剛性等の強度を中空部を境にして任意に設定
することができるため、中空部を有する樹脂成形品の強
度設計の自由度が拡がり、必要強度を確保しつつ最少量
の材料で中空部を有する樹脂成形品を成形することが可
能である。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0009】図1は、本発明の成形方法を適用してスタ
ンピング成形を行う成形装置の成形型12を示す断面図
であり、この成形型12は、図7に示す中空部を有する
樹脂成形品としての車両用の内装品(例えばパッケージ
トレイなど)10を成形するものである。図1におい
て、成形型12は、ボルスタ14上に固定された下型1
6と、予め定められたプレスストロークで下方へ駆動さ
れるラム18に固定された上型20とから構成されてい
る。ラム18が初期位置である上昇端に位置させられて
成形型12が型開された状態において、下型16上に溶
融状態の熱可塑性樹脂22が供給されるとともにその上
に重ね合わせるように表皮材24が配置されると、ラム
18が下降端まで駆動されて成形型12が型閉され、下
型16および上型20のそれぞれの成形面26および2
8によって、熱可塑性樹脂22を所定の形状にプレス成
形すると同時にその熱可塑性樹脂22と表皮材24とを
一体的に貼り合わせるようになっている。図7に示す内
装品10は最終的な仕上がり状態のものであり、成形後
または成形と同時に端縁部が切りそろえられたものであ
る。下型16の成形面26には、型閉時にその下型16
および上型20によって形成されるキャビティ48(図
4参照)内に加圧されたガスを注入するためのガス孔3
0を一箇所以上備えており、下型16内の通路32を通
してガス供給源34からの高圧ガスが供給され得るよう
になっている。本実施例においては、上記ガス孔30、
通路32、およびガス供給源34がガス注入手段を構成
している。
【0010】上記熱可塑性樹脂22としては、ABS、
ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂などの単味或いはそ
れらのブレンドやポリマーアロイ、さらにそれらに強化
繊維や無機・有機フィラーを混在させたものなどが用い
られ、成形されることにより所定の形状を保持して物理
的な強度性能が備えさせられる。また、表皮材24とし
ては、不織布、編布、織布、或いはそれらで裏打ちされ
た塩化ビニルフィルム等の軟質樹脂フィルム、さらには
クッション層をそれらでラミネートしたものなどが用い
られ、外観的な表面性状および感触に対する物性が内装
品10にもたらされる。熱可塑性樹脂22は、図1から
明らかなように、上層部36および下層部38から成る
2層構造とされており、下層部38には、上層部36に
比較して、溶融状態からの温度低下に対する粘性変化の
少ない材料が用いられる。
【0011】上記のような2層構造の熱可塑性樹脂22
を下型16上に供給するための樹脂供給装置40を図2
に示す。樹脂供給装置40は、成形型12の側方から延
び出してノズル44を下型16の上方に配置させること
が可能なように図示しないスライダ装置等を備えて成形
装置の近傍に配設され、そのノズル44が下型16に対
する所定の方向、すなわち図2における前後左右方向に
水平移動させることが可能に構成されている。本実施例
のスタンピング成形は熱間流動スタンピング成形であ
り、熱可塑性樹脂22の上層部36および下層部38を
成す2種類の樹脂は、予め溶融温度160゜C〜250
゜C程度でそれぞれ溶融状態とされ、ノズル44へ導か
れるようになっている。この樹脂供給装置40が作動さ
せられると、ノズル44の水平移動に連動して上層部3
および下層部38が一体となった熱可塑性樹脂22を
下方に絞り出す。このときの供給量は、成形型12のキ
ャビティ48を満たすに不充分な量、すなわち図7の内
装品10における中空部50の体積を差し引いた量に略
対応する量とされている。図3は熱可塑性樹脂22が下
型16上に供給された状態を示す斜視図である。なお、
ノズル44には、溶融状態の熱可塑性樹脂22の温度低
下を防ぐための図示しないヒータが備えられている。
【0012】次に、上述のスタンピング成形装置による
内装品10の成形工程を詳しく説明する。
【0013】まず、材料供給工程においては、ラム18
が上昇端にあって成形型12が型開された状態で、図2
の如く前記樹脂供給装置40が側方から伸び出してきて
そのノズル44が下型16の上方に位置させられた後、
所定速度で図2の右方向へ水平移動させられることによ
り、ノズル44から絞り出された上層部36および下層
部38からなる溶融状態の熱可塑性樹脂22が下型16
上に供給される。これに続いて、他所より搬送された表
皮材24が図1の如く熱可塑性樹脂22上に位置決めさ
れて配置される。このとき、熱可塑性樹脂22の下層部
38は、下型16に接触してある程度冷却された状態と
なるが、前記したように下層部38を構成する樹脂はこ
の冷却により温度が低下しても粘性が大きく変化しない
ため、この後のプレス工程やガス注入工程において、樹
脂の流動性が確保されるとともにガスの注入抵抗が増大
しないことなどから、内装品10の成形が良好に行われ
得る。なお、表皮材24には、弛みによって成形じわを
生じないようにテンション装置等により所定の張力で周
囲から引張り力を作用させることもできる。また、熱可
塑性樹脂22と表皮材24との中間に接着フィルム等の
中間接着層を介在させる場合もある。
【0014】次に、プレス工程が開始されると、ラム1
8が上昇端から下方に駆動されて上型20が下型16に
向かって下降させられる。上型20が表皮材24および
熱可塑性樹脂22を押圧しつつ下降端まで下降して成形
型12が型閉され、下型16および上型20によりキャ
ビティ48が形成される。図4はこのときの状態を示し
ており、キャビティ48の狭い部分では熱可塑性樹脂2
2および表皮材24が下型16および上型20のそれぞ
れの成形面26および28によりプレス成形される。キ
ャビティ48の広い部分では、上型20の成形面28と
表皮材24との間に隙間が存在しているため、その部分
においては未成形状態となっている。
【0015】続いて、ガス注入工程に入ると、前記ガス
供給源34から高圧ガスが通路32を通して下型16内
のガス孔30に供給され、キャビティ48内に注入され
る。上記高圧ガスのガス圧は、40kgf/cm2 〜150kg
f/cm2 の範囲で内装品10の成形に適した所定値に予め
定められている。図5はこのときの過渡状態を示す図で
あり、注入されたガスは、図5の左側に示すように、下
層部38を貫通したあと下層部38と上層部36との境
界面52に専ら入り込み、続いて図5の右側に示すよう
に、その境界面52を拡げて上層部36と下層部38と
を分離させるように圧力を作用させつつ内装品10の中
空部50を形成していく。このため、上層部36は上型
20の成形面28に向かって表皮材24を押し上げ、極
端な肉厚変化を生じることなく拡張される。一方、下層
部38は下型16の成形面26に沿ってキャビティ48
の外周側へ向かって流動させられる。
【0016】ひき続きガスが供給されて充分なガス圧が
作用させられると、境界面52を境に分離する状態に押
し拡げられた熱可塑性樹脂22の上層部36および下層
部38が、下型16および上型20の成形面26および
28に一様に密着する状態に拡張させられる。図6に示
すように、上層部36および下層部38が所定の形状に
成形されて表皮材24が上層部36と一体的に貼り合わ
されるとともに、内部に所定の体積を有する適正な中空
部50が形成され、内装品10のスタンピング成形が完
了する。ここで、中空部50は、ガスにより境界面52
が拡げられるように上層部36および下層部38が良好
に分離させられて位置ずれすることなく安定して形成さ
れるため、上層部36および下層部38の肉厚が適正な
肉厚寸法となり且つ均一となる。
【0017】このような中空部を有する内装品10の成
形方法においては、ガス境界面52に流入して上層部
36および下層部38が良好に分離することにより、熱
可塑性樹脂22の内部に適正な中空部50が安定して形
成され、その周辺における上層部36および下層部38
の肉厚が均一となって極端な薄肉部が生じないことか
ら、内装品10の不良品の発生を僅少に抑えることがで
きる。加えて、中空部50の位置ずれを考慮して上層部
36および下層部38の肉厚を厚めに設定する必要がな
いので、中空部50の周囲における肉厚を必要充分な肉
厚まで落として比較的大きな中空部50を形成すること
が可能となる。
【0018】また、本実施例では、下層部38を成す樹
脂として上層部36よりも溶融状態からの温度低下に対
する粘性変化の少ない材料が用いられているため、プレ
ス工程において樹脂流動性が良く且つガス注入工程にお
いて注入抵抗が小さく維持され、中空部50の形成が良
好に行われる利点がある。
【0019】また、本実施例の成形方法によれば、2層
構造における境界面52の上下で上層部36および下層
部38の肉厚を適当に変更して設定することにより、内
装品10における剛性等の強度を中空部50の上側と下
側とで任意に設定することができるため、内装品10の
強度設計の自由度が拡がり、必要な強度を確保しつつ最
少量の材料で内装品10を成形することが可能である。
【0020】なお、車両用パッケージトレイは、従来で
は板金部材等の補強材をインサートして成形されていた
が、中空部50を形成した本実施例の内装品10によれ
ば、補強材が不要となって重量が軽減されるとともに、
リサイクルの際の分別処理が容易になるなどの利点があ
る。
【0021】次に、本発明方法における材料供給工程の
他の態様を説明する。
【0022】図8に示す樹脂供給装置60による材料供
給工程では、前述の実施例の場合とは異なる供給形態で
樹脂が供給されるようになっている。樹脂供給装置60
は、前記樹脂供給装置40と同様に、下型62の上方位
置に側方から延び出し可能に成形装置の近傍に配設さ
れ、下型62に対する所定の方向に沿って熱可塑性樹脂
64をノズル66から絞り出すことが可能に構成されて
いる。この熱可塑性樹脂64は同心2軸構造であり、図
8におけるIX−IX視断面図である図9から判るように、
内層部68とその内層部68を同心状に取り巻く外層部
70とから構成されている。それらの内層部68および
外層部70を成す2種類の樹脂は、溶融状態で樹脂供給
装置60の内部を通してノズル66へ導かれるようにな
っている。外層部70には、前記下層部38と同様に、
内層部68よりも溶融状態からの温度低下に対する粘性
変化の少ない材料が用いられる。図10は、図8におけ
るX−X視断面図である。
【0023】図示は省略するが、この樹脂供給装置60
により供給された熱可塑性樹脂64にガス孔74からガ
スが注入されると、ガスは内層部68および外層部70
の境界面72に専ら入り込んで、その境界面72を拡げ
て内層部68と外層部70とを分離させるように圧力を
作用させるため、熱可塑性樹脂64の内部に適正な中空
部が安定して形成され得る。これにより、外層部70が
膨張した際の肉厚として一定以上の厚みを確保しつつ比
較的大きな中空部を形成することができ、局部的に薄肉
となったり中空部が開口したりするなどによる不良品の
発生を抑えることができる。
【0024】図11に示す樹脂供給装置80は、前述の
樹脂供給装置60における熱可塑性樹脂64の内層部6
8を空気層82に置き換えたもので、図11における X
II−XII 視断面図である図12に示すように、熱可塑性
樹脂84を中空円筒状にしてノズル86から絞り出すよ
うになっている。下型88上に供給された状態の熱可塑
性樹脂84は、自重によって空気層82が潰れた状態と
なるが、図11におけるXIII−XIII視断面図の図13
(a)または図13(b)に示すように、内部には部分
的に空気層82が存在している。この熱可塑性樹脂84
にガス孔92からガスが注入されると、ガスはこの潰れ
た空気層82内に専ら入り込んで、その空気層82を復
元させるように圧力を作用させるため、熱可塑性樹脂8
4の内部に適正な中空部が安定して形成され得る。これ
により、熱可塑性樹脂84の肉厚が均一となり、必要強
度を確保しつつ比較的大きな中空部を有する樹脂成形品
を成形することができる。
【0025】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0026】例えば、前述の実施例は、熱可塑性樹脂2
2に表皮材24を一体的に貼り合わせた車両用の内装品
10の成形に本発明の成形方法を適用した場合であった
が、このほかにも、屋内壁や建具、或いは家具類等にお
ける中空部を有する樹脂成形品の成形に対しても同様に
本発明の成形方法をそれぞれ適用することが可能であ
る。
【0027】また、前述の実施例においては、熱可塑性
樹脂22が溶融温度160゜C〜250゜C程度で溶融
状態とされる熱間流動スタンピング成形であったが、1
30゜C〜150゜Cに加熱された熱可塑性樹脂を固相
スタンピング成形する場合においても同様に本発明の成
形方法を適用することが可能である。
【0028】また、前述の実施例においては、熱可塑性
樹脂22が上層部36および下層部38の2層から成
り、また熱可塑性樹脂64が内層部68および外層部7
0の2層から成っていたが、それぞれ3層以上の多層構
造であっても良いし、その内部に空気層を含んでいても
差し支えない。
【0029】また、前述の実施例においては、熱可塑性
樹脂22の下層部38や熱可塑性樹脂64の外層部70
が、プレス工程における樹脂流動性の確保やガス注入工
程における注入抵抗の低減を目的として、下型16,6
2に接触した際の温度低下に対する粘性変化の少ない材
料が用いられていたが、そのような樹脂を選択すること
は本発明において必須ではない。
【0030】また、前述の実施例においては、樹脂供給
装置40,60,80から絞り出された熱可塑性樹脂2
2,64,84がそれぞれ下型16,62,88上に供
給されるようになっていたが、これ以外にも、成形装置
から離れた他所において加熱された熱可塑性樹脂が搬送
されて多層構造となるように重ねられて、或いは予め多
層構造の状態で加熱および搬送されて、図3に示す状態
に供給されても差し支えなく、種々の供給形態が実施さ
れ得る。
【0031】また、前述の実施例においては、ガス孔3
0,74,92がそれぞれ下型16,62,88に設け
られてキャビティ48内にガスが注入されるようになっ
ていたが、ガスは必ずしも下型から注入する必要はな
い。また、ガス孔の数は成形品の形状に対応して適宜変
更され得、1以上いくつであっても差し支えない。
【0032】また、前述の実施例においては、プレス工
程における上型20および下型16の型閉後にガス注入
工程に入って高圧ガスが供給されるようになっていた
が、プレス工程の途中からガス注入工程が開始されても
差し支えない。
【0033】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形方法を適用した一実施例であるス
タンピング成形装置の成形型の断面図である。
【図2】図1の成形装置の樹脂供給装置による材料供給
工程を示す図である。
【図3】図1の成形装置において下型上に供給された熱
可塑性樹脂を示す斜視図である。
【図4】図1の成形装置におけるプレス工程を示す断面
図である。
【図5】図1の成形装置におけるガス注入工程の過渡状
態を示す断面図である。
【図6】図1の成形装置におけるガス注入工程の完了し
た状態を示す断面図である。
【図7】図1の成形装置により成形された中空部を有す
る樹脂成形品の最終仕上げ状態を示す断面図である。
【図8】本発明の成形方法における材料供給工程の他の
態様を示す断面図である。
【図9】図8におけるIX−IX視断面図である。
【図10】図8におけるX−X視断面図である。
【図11】本発明の成形方法における材料供給工程の他
の態様を示す断面図である。
【図12】図11における XII−XII 視断面図である。
【図13】図11におけるXIII−XIII視断面図である。
【符号の説明】
10:内装品(中空部を有する樹脂成形品) 16,62,88:下型 20:上型 22,64,84:熱可塑性樹脂 30,74,92:ガス孔 32:通路 34:ガス供給源 36:上層部 38:下層部 48:キャビティ 50:中空部 68:内層部 70:外層部 82:空気層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 22:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 49/00 - 49/80

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態の熱可塑性樹脂を下型上に供給
    する工程と、上型を下降させて型閉することにより該下
    型との間にキャビティを形成する工程と、該キャビティ
    内にガス注入手段により加圧されたガスを注入する工程
    とを有し、該熱可塑性樹脂の内部に該ガスによる中空部
    が形成されるように樹脂成形品を成形する成形方法であ
    って、 前記下型上に供給する前記溶融状態の熱可塑性樹脂を2
    層以上の多層構造とし、該層の境界面に前記ガスが入り
    込んで前記中空部が形成されるようにしたことを特徴と
    する中空部を有する樹脂成形品の成形方法。
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