JP2921900B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2921900B2 JP3902590A JP3902590A JP2921900B2 JP 2921900 B2 JP2921900 B2 JP 2921900B2 JP 3902590 A JP3902590 A JP 3902590A JP 3902590 A JP3902590 A JP 3902590A JP 2921900 B2 JP2921900 B2 JP 2921900B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、像担持体を加熱処理する装置、たとえば、
トナー画像を記録材上加熱定着する画像形成装置などの
定着装置に関し、さらには顕画像の表面性を改質して画
像を向上させた定着画像を得る定着装置に関する。
[従来の技術] 従来、この種の画像形成装置に用いられている定着装
置は、所定の温度に維持された加熱ローラと、弾性層を
有して該加熱ローラに圧接する加圧ローラとによって、
未定着トナー画像が形成された記録材を挾持搬送しつつ
加熱する加熱ローラ定着方式が多用されている。しかし
ながら、この加熱ローラ定着方式においては、加熱ロー
ラにトナーが転移するいわゆるオフセット現象を防止す
るために、加熱ローラを最適な温度に維持する必要があ
り、加熱ローラおよび加熱体の熱容量を大きくしなけれ
ばならなかったので、加熱ローラを所定の温度まで昇温
するための時間が長くなり、装置の使用の際に、待機時
間が長くなり、かつ、消費電力も大きくなるという欠点
があった。
またこのような欠点を解消するものとして、米国特許
第3578797号明細書に記載されているようなフィルム定
着方式が知られている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、このような定着装置においては、所定温度
への立上げ時間を短縮する目的で、低熱容量の加熱体お
よび40μ未満程度の薄膜の耐熱フィルム(たとえば、ポ
リイミドまたはポリエーテルイミド等)を使用し、加圧
部材により記録材を密着させて加熱定着させているが、
定着フィルムの駆動手段の駆動ローラは、たわみ等を考
慮して、金属芯金にて形成されるため、熱容量が非常に
大きくなる。そのため、加熱体の熱容量を小さくして
も、定着フィルム等を介して奪われるため、熱効率が悪
いという問題点があった。また記録材には水分が含まれ
ているため、加熱体を通過する際に水蒸気を発生させ
る。すると、駆動ローラが冷えているため、水蒸気が駆
動ローラもしくは定着フィルム上に結露し、この水滴が
未定着トナー画像上に落ちて画像を乱すという問題点が
あった。
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするも
のである。すなわち、本発明は、加熱体の熱効率を向上
させるとともに、記録材からの水蒸気に対して結露を防
止することができて、画像を乱さない定着装置を提供す
ることを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は、加熱体と、こ
の加熱体と摺動するエンドレス状のフィルムと、このフ
ィルムを介して前記加熱体とニップを形成する加圧部材
と、前記加熱体及び前記加圧部材から離れて設けられ前
記フィルムと接しフィルムを駆動する駆動ローラと、を
有し、前記ニップで未定着像を担持した記録材が挟持搬
送され、前記フィルムを介した前記加熱体からの熱によ
り未定着像が記録材上に定着される定着装置において、
前記駆動ローラは表面に断熱層を有することを特徴とす
るものである。
[作用] 上記した本発明の構成では、定着ニップを形成する加
熱体及び加圧部材は未定着像を溶融するため加熱体は高
温、また加圧部材もそれに伴い温度が上昇するが、駆動
ローラがこれら加熱体及び加圧部材から離れて設けられ
ているので、これらからの熱の影響がなくなり、前記駆
動ローラの温度が低いものとなる。このため、前記駆動
ローラによりフィルムの熱が奪われると、フィルムに記
録材から発生した水蒸気が結露し、その水滴により、前
記フィルムが巻回されている前記駆動ローラのスリップ
を招き、また未定着画像の乱れを招くという問題がある
が、本発明では、駆動ローラは表面に断熱層を有してい
るので、フィルムの熱が駆動ローラに奪われることが防
止でき、水滴による駆動ローラのスリップや未定着画像
の乱れを防止することができることになる。
[実 施 例] 第1図は本発明の一実施例を示した側面断面図であ
る。
同図において、1はアルミナ基板表層(厚さ1mm、幅7
mm)に抵抗層およびガラス層をオーバーコートした低熱
容量の加熱体である。該加熱体1は定着のステイに固定
された耐熱性樹脂(液晶ポリマー、PPS等)の保持部材
2にマレイミド系耐熱接着剤により固着されている。ま
た加熱体1の裏面には温度検知素子3がシリコン系接着
剤により固着されている。なお該温度検知素子3は加熱
体1の長手方向に対し、装置として通紙可能な最小サイ
ズの用紙(本実施例では名刺幅)の通過領域内に設定さ
れている。また加熱体1の両サイドには、電極層(Ag
層)が露出しており、第2図に示すように、接点4には
抜け止めの突起4aと弾性を有する接触部4bがあり、保持
部材2の端部には接点挿入のガイド部2aと該突起4aと係
合する接点固定部2bの形状を有し、保持部材2および加
熱体1を挟み込む形で接点4の接触圧が設定される。こ
れにより、加熱体1の端部のはがれ防止も兼ねている。
また加熱状態において、保持部材2および加熱体1の熱
膨脹によるスラスト変位に対しても接点圧の変動を受け
ず、抜け止めもなされているため、安定した通電が行な
われる。保持部材2の端部には加熱体1のスラスト止め
用のリブ2cを設けており、リブ2cの高さを加熱体1の下
面より0.3〜1mm程度出張らせる。これは、加熱体基板が
アルミナなため、加工上どうしても、端面がエッジ状態
となるため、接点挿抜時に接触部4bを傷付けるおそれが
あり、その防止策としてリブ2cを出張らせてガイドとし
ている。
また5はベース層(ポリイミド:25μ未満)に離型層
としてふっ素樹脂をコーティングした総厚35μ未満の定
着フィルムで、直径45mmのエンドレスベルト形状を有
し、周速47mm/sのスピードでニップ下流側の駆動ローラ
6により矢印aの方向へ駆動される。この駆動ローラ6
は直径18.4mmで、表層には厚さ75μの導電性シリコンゴ
ム層がコーティングされている。図から明らかな様に、
駆動ローラ6は加熱体1及び後述する加圧部材24から離
れて設けられている。ニップ部上流側には、図示されて
いないばね部材により総テンション3kgで定着フィルム
5への張力を与える金属のテンションローラ7が定着フ
ィルム5の回転に従動可能に支持されている。駆動ロー
ラ6の定着フィルム5に対する摩擦係数μをテンション
ローラ7よりも大きく設定し、さらに、外径についても
同様に、駆動ローラ6のほうを大きくし、かつ、駆動ロ
ーラ6の中心をテンションローラ7の中心よりも高く配
置することにより、駆動ローラ6に対する定着フィルム
5の巻きつけ角を大きくとり、安定したフィルム駆動を
実現する。本実施例では、テンションローラ7の径を外
径14mmの金属ローラとし、駆動ローラ6に対する定着フ
ィルム5の巻きつけ角αは141.6゜に配置している。ま
た定着フィルム5と加熱体1の接触面には、ふっ素グリ
ースを潤滑の目的に少量(本実施例では160±25mg)塗
布しており、これにより、固定された加熱体1の表面と
圧接しながら摺擦駆動される定着フィルム5との間の、
びびり、振動、はりつきによるトルクアップ防止を行な
っている。また駆動ローラ6の定着フィルム5に対する
摩擦係数μは、0.3<μ<3の範囲とするのが適切で、
これは、定着フィルム5のスリップ防止と定着フィルム
5が薄膜なため、折れ重なるあびせ状態を発生させない
のに適当な値で、この値はグリース無の場合にも必要な
設計値である。
さらに、本実施例の定着装置では、定着フィルム5の
寄り制御を行なっている。
第3図に示すように、定着フィルム5の端部には、フ
ィルム位置を検出する検知レバー8がフィルム寄りに追
従可能に設置されており、非接触のセンサ9により、定
着フィルム5の位置を読み取る。また定着フィルム5の
端部は斜めにカットされており、これにより、検知レバ
ー8がセンサ9を断続的にON/OFFする。そして、このON
/OFFの時間の変化により寄り方向および寄り制御の領域
を判断するものである。
つぎに、上記寄り方向の変換は、第4図に示すよう
に、テンションローラ7の軸受10が上下方向に動作可能
になっており、揺動可能な制御アーム11により上下動す
るものである。上下動駆動手段としてラッチングソレノ
イド12が制御アーム11と連動するように設けられ、上述
のセンサ9により反転信号が出ると、ラッチングソレノ
イド12を動作させて制御アーム11を上下動させ、テンシ
ョンローラ7を連動させている。また軸受10には上方向
へ付勢する第1ばね13と下方向へ付勢する第2ばね14が
あり、軸受10が上方へ位置している時には、第1ばね13
の付勢力がゼロ、第2ばね14の下方付勢力が最大とな
り、軸受10が下方へ位置する時は、第1ばね13の上方へ
の付勢力が最大、第2ばね14の付勢力がゼロとなるよう
に設定している。これは、ラッチングソレノイド12の吸
引力に対し、引き上げ時、落とし時にのみ、ばねによる
付勢を有効にきかせ、ラッチングソレノイド12のストロ
ークをかせぎ、よりコンパクトなソレノイド、より少な
い電流により上下動を可能とする手段である。つぎに、
寄り方向については、テンションローラ7が上にある場
合は、上がっている側へ寄って、下にある場合は、その
反対側へ寄っていくものである。このようにして、定着
フィルム5を一定範囲内で移動させることで、定着フィ
ルム5の安定駆動を行なっている。この種の寄り制御を
設けているのは、定着フィルム5が薄膜なため、従来の
ベルトのようなフランジ受けやパーフォレーションで
は、定着フィルム自体が破損してしまう。またフィルム
ベース層がポリイミド等の耐熱フィルムのため、弾性が
ほとんどなく、テーパーローラや太鼓ローラ等による寄
り安定化も不可能である。また寄り制御の切換えをニッ
プ上流側のテンションローラ7で行なっているのは、ニ
ップ下流側で行なうと、記録材の分離部への影響がでる
ため、ニップ上流側のローラまたは別部材で行なうほう
がよい。
また前述の低熱容量の加熱体1、保持部材2、温度検
知素子3、定着フィルム5、駆動ローラ6、テンション
ローラ7、寄り制御構成(軸受10、制御アーム11、ラッ
チングソレノイド12)、フィルム位置検出手段(検知レ
バー8)は全て上ユニットとして一体構成となってい
る。
これらは第5図に示すヘッドステイ15を基本として取
り付く構成となっており、片側はフィルム組付けができ
るように、定着フィルム5の断面積より小さな側板15a
を設け、フィルム投入後にローラ等を締結するサブ側板
16により上ユニットとして一体に構成される。この上ユ
ニットはこの単体での寄り制御および寄りの安定化調整
が行なえるため、市場等での定着フィルム破損、逆に加
圧部材等の交換、清掃が単独で行なうことができ、定着
装置全体でなく、上ユニットのみの交換も可能で、サー
ビス性の向上を実現している。
上述の寄り安定化調整は、駆動ローラ6の偏心軸受17
を回転させることで、定着フィルム5の円筒度、加熱体
1の位置等のばらつきに対して、駆動ローラ6の相対的
位置を変動させることにより行なっている。なお本実施
例での偏心量は高さ方向で±0.6mmと設定している。ま
た偏心方向は水平方向でもよいが、水平方向は定着フィ
ルム5へのテンションによりキャンセルされるため、上
下方向のほうが寄りへの影響度が大きく、偏心量を小さ
く設定できるので有効である。また前述のテンションロ
ーラ7の上下動ストロークは3mmで行なっているが、上
下動手段によっては、より大きく設定して、他の部品の
ばらつきを吸収することも可能で、さらには、上下スト
ローク自体を調整して寄りを安定化することも可能であ
る。しかしながら、テンションローラ7の位置が記録材
進入のポイントと同一もしくは低い場合には、記録材が
進入する際に、記録材のばたつきやカール状態により触
れるおそれがあり、未定着トナー画像を乱す欠点がある
ので、テンションローラ7の位置、つまりは、定着フィ
ルム5のニップ入射角(第1図のβ)は、水平方向に対
し、10〜30゜程度とすることが望ましく、本実施例では
20゜である。
上述してきた上ユニットは、加圧部材、加圧手段、記
録材の搬送ガイド等からなる下ユニットと合体して1つ
の定着装置となるが、第6図に示すように、上ユニット
18、下ユニット19には、それぞれ係合する係合穴とピン
を有し、係合後にビス等による締結手段により一体化す
るものである。この際に、下ユニット19の4か所の係合
ピン20のうち、少なくとも1か所を偏心ピン21として、
前と奥での高さ、ねじれ角度を補正することにより、合
体時の上ユニット18へのひねれ低減を実現し、寄りへの
弊害を最小にすることができる。
つぎに、定着フィルム5の帯電防止策として、フィル
ム表層とテンションローラ7に接するブラシ等の除電手
段22を設け、バリスタ23を介してグランドへ接地する。
また駆動ローラ6は表層のシリコンゴム6aが導電性のた
め、これにより駆動ローラ6の芯金についても定着フィ
ルム5を介してバリスタアースとなるので、チャージア
ップが防止でき、定着フィルム5へのトナーオフセット
等の問題が解決される。また駆動ローラ6の表層の該ゴ
ム6aは断熱効果があり、定着フィルム5の急激な温度低
下や駆動ローラ6もしくはローラ部の定着フィルム5へ
の結露を防止する役目も果たしている。しかし、前記シ
リコンゴム6aをあまり厚くすると、ローラ昇温時の該ゴ
ム6aの膨脹が大きくなり、駆動ローラ6の直径の変化、
つまり、定着フィルム5の周速変化を引きおこしてしま
う。そこで、上記の断熱効果、径変化のバランスを考え
ると、該シリコンゴム6aの厚さ、つまり、ゴム層の厚さ
は、20μ〜1.5mm程度が妥当な範囲であることがわかっ
た。
さらに、下ユニット19について述べると、第1図に示
すように、加圧部材24が下方より定着フィルム5を介し
て加熱体1へ圧接されており、記録材上のトナー画像
は、加圧部材24により挾持搬送され、加熱定着する。該
加圧部材24は弾性層を有するローラで、表層にはふっ素
コーティング加工され、トナーによる汚れを防止し、離
型性を高めている。外径は20mm、硬度は約40゜の構成で
ある。記録材は入口ガイド25によりニップへ案内され、
分離ガイド26により加圧部材24への記録材の巻き込みを
防止し、外部へ案内されている。この定着方式において
は、前述したように、加熱体1が低熱容量であるため、
急速に立上がり、定着可能となるメリットの反面、加圧
部材24の温度が低く、排出される記録材の表裏の温度差
が大きくなり、カール量が大きくなる欠点がある。とく
に本実施例の装置では、下カールが大きいため、カール
取りとして排出用の対のローラ27を記録材分離ポイント
よりも高くし、カールの矯正をしている。つぎに、排紙
カバー28は定着装置に固定されており、開閉しない構成
としている。その理由は、従来のような開放可能な排紙
部とすると、フィルム部品が大きく露出してしまうた
め、ユーザによって定着フィルム5を破損させたり、何
か異物を落下させて定着フィルム5、加圧部材24へ損傷
を与えるためで、その防止策として排紙構成を固定方式
としているのである。
つぎに、加圧部材24の解除について説明する。JAM処
理時において、フイルム保護やJAM紙引き抜きダウンの
観点から、本実施例では、圧解除機構を有している。
第7図(a)は加圧部材24の加圧状態を、第7図
(b)は加圧解除状態を示している。すなわち、同一軸
上に回動可能に支持された上加圧レバー29、下加圧レバ
ー30があり、これら対のレバー29,30には加圧ばねが設
けられており、これらのばねは、図示されていないが、
前奥に1組ずつ設けられている。つぎに、解除レバー31
は上加圧レバー29のフックピン32と係合する回動可能な
構成となっており、解除レバー31はフックピン32と係合
する方向へばね33により付勢されている。これにより上
加圧レバー29の位置が固定され、加圧ばねにより下加圧
レバー30が上方に加圧され、下加圧レバー30上の軸受34
を介して加圧部材24を加熱体1に圧接するものである。
そして、図示されていない本体カバーに、スライド可能
に支持される圧解除ボタン35を矢印bの方向に押し込む
ことにより、解除レバー31と上加圧レバー29のフックピ
ン32が外れ、上加圧レバー29、下加圧レバー30が連動し
て下方に回動することで、加圧部材24が加熱体1より離
間するものである。
また再加圧時には、加圧カム36が矢印cの方向に、図
示されていない駆動手段により回転して、上加圧レバー
29の突起部37を押し上げるに伴い、ばね33により付勢さ
れる解除レバー31が回動し、上加圧レバー29のフックピ
ン32と係合することで、再び加圧状態に復帰するのであ
る。
上述の手動加圧解除と自動再加圧において、再加圧手
段としては、第8図のように、一部歯欠けのギア38と該
加圧カムと同一軸上に設け、加圧状態では、ギアの歯欠
け部により、加圧カムへの駆動が切られ、加圧カムは停
止状態となる。加圧解除により、前記歯欠けギア38が加
圧カム36により回転し、ギア部が定着装置の他のギア系
列39と噛み合う。そして、装置の再スタートに伴い、歯
欠けギア38が回転し、加圧カム36を回すことで、上述の
再加圧動作が自動的に行なわれ、再び、ギアの歯欠け部
により加圧カム動作が停止し、加圧状態となるのであ
る。つまり、本実施例では、排紙部開放を禁止すること
で、定着フィルム5の露出を最低限に抑えられ、フィル
ム破損等を防止するとともに、加圧解除を設けたこと
で、JAM処理時のJAM紙引き抜き圧を低減し、さらには、
定着フィルム5のダメージをなくすことができる。また
本実施例では、定着装置と本体との間において、カプラ
ーアーム等による駆動切断手段を設けていない。それ
は、従来の熱ローラ方式のように、JAM処理時などに定
着上ローラを回すことは、本実施例においては、薄膜の
定着フィルム5を回すことになるため、JAM紙の引き抜
き方向によっては、定着フィルム5を破ることがあるた
めで、さらには、スラスト方向に動いて、画像搬送領域
からずれてしまったり、寄り制御を有する場合には、制
御域から飛び出すおそれもあるためで、その対策として
は本体側からの駆動切断手段をなくし、圧解除時、JAM
処理にも、定着フィルム5を回さないという構成をとっ
ている。
また本実施例においては、記録材から発生する水蒸気
に対する結露対策が実施されている。この定着方式で
は、低熱容量の加熱体1による所定温度への急速立上げ
を実現しているが、反面、加圧部材24や駆動ローラ6が
低温のまま、記録材が搬送されるため、とくに、記録材
自身が吸湿している場合、どうしても、多量の水分を発
散し、上述の温度の低い部分での結露が発生し、この水
滴が画像を乱すという欠点がある。そこで、本実施例で
は、第1図に示すように、分離ガイド26等に風抜き穴26
aを設け、加圧部材24の周囲の空気を抜く風路を形成し
ている。該風路により、加圧部材24の周囲に水蒸気をこ
もらせないと同時に、本実施例では、装置本体側に強制
風抜き手段(ファン)を設けて、水蒸気を装置外部へ排
出している。また加圧部材24の下部には、水滴捕集用の
シート40を設けて、周囲蒸気を吸収するとともに、多量
に水分が出た場合に、装置が傾けられて装置外へ水がこ
ぼれるのを防止しており、これにより、結露への効果
が、さらに向上している。また上ユニット側も同様に排
紙カバー等に風抜き穴28aを設けて、定着フィルム5の
周囲の空気を抜く効果をだしている。この場合、定着フ
ィルム5の周囲の空気を外部へ排出、もしくはファンな
どによる吸引、さらには、装置内を通してある程度昇温
した空気を吹きつけることや、循環させることでも、同
様の効果を得ることができる。
つぎに、本定着装置における画像形成装置本体への取
り付けについて説明する。
第9図に示すように、本体から駆動を受ける奥側を2
か所(左側の矢印部分参照)、手前側を1か所(右側の
矢印部分参照)の3点固定としている。これは、本実施
例では、定着フィルム5の寄り制御を行なっているた
め、定着装置へのひねれを最小限に抑える必要があるた
めで、3点とすることで、本体側の座面精度、ねじれに
対して有利となり、装置自体が不整地に置かれた際に
も、定着装置への影響が最小とできるのである。また駆
動側を2点としているのは、本体側から動力を与えられ
る際に、どうしても、ある一定方向へのねじれ力が定着
装置に与えられるからで、前述の上ユニット18へのねじ
れが最小となるように、駆動力が得られる近傍で上ユニ
ット18の側板等の真下近くへ位置され、取り付け部の剛
性を高めておくことが望ましい。またもう一方の1点に
ついては、本実施例で行なっているように、装置の重心
付近に位置させることで、落下または振動に対する影響
を抑えることができ、上ユニット18のねじれも少なくし
ている。また1点側の取り付け座面は影響を大きくでき
るので、球面等にして、弾性部材を介して固定すると
か、定着装置側に回動部を設けて、本体側取り付け座面
からのねじれを受けない形とすることも望ましい。
フィルム搬送性能の安定性においても、前述したきた
寄り制御の他に、定着フィルム5が薄膜で、かつ、弾性
のない材質であるため、定着フィルム5の皺、小波、折
り返し等に対する対応が必要である。まず、皺、小波は
定着画像上に不均一な状態を作り出すため、第10図のよ
うに、保持部材2の定着フィルム入射側、排出側の形状
を、該フィルム自体が長手方向に対し、両側へ押し広げ
られる力が加わるように、凹不可〜0.2mm程度ふくらま
せたクラウン形状をさせている。この場合、クラウン量
x,x′を大きくとると、定着フィルム5の弾性が小さい
ため、両端がたるんで逆効果が生ずるので、クラウン凸
量は0.8mm以下までとするのが望ましい。
また第11図のように、加熱体取り付け面についても、
定着フィルムの搬送方向に直交する方向で、下方向に中
凸状態のクラウンを形成している。本実施例では、0.1
〜0.3mm中凸クラウンを保持部材により形成している。
これにより定着フィルムの折り返しを防止できる。この
加熱体クラウンは、長手の中央が最大のクラウンとなる
のが望ましく、不均一なクラウンや凹凸が部分的に大き
いと、フィルム折り返しが発生するので、管理すること
が必要である。
さらに、加熱体1は、前述したようにアルミナ基板で
あるため、アルミナは一般に加工が困難であり、基板端
部はエッジ状態となる。そこで、定着フィルム5の摺擦
保護として、第12図のように、保持部材2の両サイドを
加熱体1より凸形状とすることで、定着フィルム5と加
熱体1の端面との摺擦を防止する必要があるが、この際
には、加圧部材の保持部材2への乗り上げを防止した凸
量等の設定をしなければならない。
つぎに、記録材搬送性に対する説明をする。上述の加
熱体1のクラウンにより、あまり中凸量が大きいと、記
録材に中央へ寄せられる力が発生し、記録材の皺が多発
する。そこで本実施例では、第11図のように、加圧部を
逆クラウン状の加圧ローラとして、記録材を両側へしご
くことにより、上記の皺を防止しようとした。第13図が
加熱体1と加圧部材24の斜視図である。しかし、こんど
は、加圧部材24の逆クラウンが大きい場合、記録材への
しごきが強くなりすぎて、記録材が定着突入後、記録材
後端がはね上がり、未定着のトナー画像が本体内でこす
れてしまい、乱れる欠点が生じた。そこで、加熱体平面
を加圧部材24に対して傾け、加熱体平面の水平面に対し
てなす角(第1図のニップ角γ)を8.5゜として記録材
を下方へ押しつける形としたが十分でないため、第12図
のように、記録材入射側の保持部材2を排出側よりも下
凸、つまり、Δ<Δとすることで、上記ニップ角よ
りも記録材入射角を大きくして、さらに、記録材を下方
へ押しつけるとともに、加熱体1のクラウン0.1〜0.3m
m、加圧部材24の逆クラウン0.05〜0.15mmと範囲を設定
して、記録材の皺、後端はね上げへの対策としている。
また最悪の場合を考慮して、本実施例では、定着装置
に記録材後端押さえ用の拍車部材を取りつけている。拍
車部材は、通常は記録材押さえ位置にばねにより付勢さ
れており、JAM処理時は、記録材の破損防止としてJAM引
き抜き方向に逃げる形で回動し、処理後は上述のばねに
より正規位置へ復帰する構成となっている。
なお以上述べてきた加熱体クラウン量、加圧部材逆ク
ラウン量、ニップ角およびニップ角に対する記録材入射
角(保持部材凸量)は、各装置、搬送径路、使用記録材
によって、それぞれ設定される数値であるが、これらの
条件設定のみで、記録材の皺、搬送性を解決することが
可能な手段で、他の部品追加や構造を複雑化することな
く、安価でコンパクトな定着装置を実現する上で有効な
方法である。
さて、本実施例における分離条件の設定であるが、第
1図のニップ中心から定着フィルム5の屈曲部まで距離
Aが6.5mm、屈曲部曲率半径Bを1.5mm、屈曲角θを50゜
としている。なおこのニップ中心から屈曲部までの距離
は、本実施例における加熱体1の幅寸法が7mmで発熱抵
抗層が中央に位置するため、加熱体中心から加熱体端面
まで3.5mm(7/2mm)、さらに、保持部材2の成型性や強
度を考して3mmとして、3.5+3=6.5(mm)と設定して
いるので、これは加熱体幅、保持部材材質により、自由
に設定できるし、屈曲部曲率半径も同様に設定は自由で
ある。また屈曲角については、前述したように、排紙部
によりカール取りを行なうことや、装置の大きさ、排出
径路によって設定されるもので、限定されるものではな
い。しかし、屈曲角が35゜以下の場合、記録材が分離不
良をおこし、巻き込まれたり、実装上でも、排紙部をニ
ップ上方へ位置させるのが困難で、装置の大型化、カー
ル取り機構の追加が必要となるのである。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、駆動ローラの
表面に断熱層が設けられているので、フィルムの熱が駆
動ローラで奪われることが防止でき、水滴による駆動ロ
ーラのスリップや、未定着画像の乱れを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示した側面断面図、第2図
は第1図の定着装置の加熱体と保持部材と接点の拡大詳
細側面図、第3図は同じく定着フィルム寄り制御手段の
拡大平面図、第4図は第3図の制御手段の構成の側面
図、第5図は第1図の定着装置の定着フィルムユニット
の拡大斜視図、第6図は第5図のユニットと下ユニット
の合体方法を示した斜視図、第7図(a),(b)は第
1図の定着装置の加圧解除機構の拡大側面図、第8図は
同じく再加圧駆動機構の説明図、第9図は第1図の定着
装置の本体への固定形態の説明図、第10図は第1図の定
着装置の保持部材の形状の拡大説明図、第11図は同じく
加熱体と加圧部のクラウン形状の拡大説明図、第12図は
同じく加熱体と保持部材の高さ関係の説明図、第13図は
同じく加熱体と加圧部材の圧接状態を示した拡大斜視図
である。 1……加熱体、2……保持部材 4……接点、5……定着フィルム 6……駆動ローラ、6a……弾性・断熱層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱体と、この加熱体と摺動するエンドレ
    ス状のフィルムと、このフィルムを介して前記加熱体と
    ニップを形成する加圧部材と、前記加熱体及び前記加圧
    部材から離れて設けられ前記フィルムと接しフイルムを
    駆動する駆動ローラと、を有し、前記ニップで未定着像
    を担持した記録材が挟持搬送され、前記フィルムを介し
    た前記加熱体からの熱により未定着像が記録材上に定着
    される定着装置において、 前記駆動ローラは表面に断熱層を有することを特徴とす
    る定着装置。
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