JP2918413B2 - 蒸発装置の硫酸カルシウムスケールの除去方法 - Google Patents

蒸発装置の硫酸カルシウムスケールの除去方法

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JP2918413B2 JP5082517A JP8251793A JP2918413B2 JP 2918413 B2 JP2918413 B2 JP 2918413B2 JP 5082517 A JP5082517 A JP 5082517A JP 8251793 A JP8251793 A JP 8251793A JP 2918413 B2 JP2918413 B2 JP 2918413B2
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、薄板状のヒーティン
グエレメントを複数枚並列に並べ一体としたヒーティン
グモジュールを内蔵するヒーティングエレメント内蔵型
蒸発装置のヒーティングエレメントに付着した硫酸カル
シウムスケールの除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸発装置とは、処理液中の水を蒸発させ
て純水を製造したり、処理液を濃縮するのに使用されて
いるが、特にヒーティンングエレメント内蔵型の蒸発装
置では、ヒーティンングエレメントの外部を流れる液体
が濃縮されて、結晶が形成され易くなる。このような結
晶は、スケールとして該ヒーティンングエレメント表面
に付着し易く、スケールができると、熱伝導率が低下し
て本来の蒸発能を発揮することができなくなる。そこ
で、スケール形成を抑制したり、析出したスケールを除
去する操作が必要となるが、この発明の処理対象である
硫酸カルシウムは硬い結晶で、強固にヒーティンングエ
レメント表面に付着しており、また、酸やアルカリにも
溶け難い性質を有しているなど、処理が非常に困難であ
る。
【0003】従来、硫酸カルシウムスケールの付着への
対策としては、イ) 運転員等が蒸発装置の停止中に高圧
流体を吹き付けてスケールを除去するジェット洗浄法、
ロ)薬品によりスケールを溶脱する化学的方法、ハ) 処
理される液中に結晶種を供給して結晶成分が過飽和にな
らないようにする結晶種添加法、ニ) スケール抑制剤を
添加してスケール析出を抑制する方法、ホ) 蒸発側と凝
縮側とを周期的に切り換えてスケール成長を抑制するロ
ーゼンブラッド法などが知られている。
【0004】これらの硫酸カルシウムスケール対策のう
ち、メッキ液のように循環再使用され、化学成分を十分
に管理する必要がある場合には、前記ロ) およびニ) で
は処理液中に望ましくない化学成分が混入する恐れがあ
り、前記ハ) は処理液中に結晶種が混入することが製品
品質上望ましくない場合には適用できない、前記ホ)で
は、処理される液を循環再使用する場合硫酸カルシウム
が系外に除かれないので、硫酸カルシウム濃度が高くな
ってスケールとして析出することが避けられない、など
の欠点がある。
【0005】そこで、一般によく行なわれるのが前記
イ) のジェット洗浄法であるが、この方法にも、人間が
ヒーティングエレメントの隅々までスケールを取り除く
のにかなり労力がかかり、また強固なスケールを除去す
るための高圧液体を人間が扱うのは危険を伴うなどの問
題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
安全且つ容易に操作でき、しかも処理液中に化学成分が
混入することがない、ヒーティングエレメント内蔵型蒸
発装置の硫酸カルシウムスケールの除去方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の対象となる、
所謂、ヒーティングエレメント内蔵型蒸発装置の概略
は、図1に示す通りであり、薄板状のヒーティングエレ
メントを複数枚並列に並 べ一体としたヒーティングモジ
ュールを内蔵し、このヒーティングエレメントの内部に
加熱源を通し、外部に処理液を流す。このヒーティング
エレメントの外観が図2に示されている。この蒸発装置
では、供給される処理液は循環ポンプ、ディストリビュ
ターボックスを経て、ヒーティングエレメント外表面を
流れ、ヒーティングエレメント内部を流れる加熱源(通
常は水蒸気)により加熱され、蒸発または濃縮されるも
のである。
【0008】本発明者らは、このようなヒーティングエ
レメント内蔵型蒸発装置を模擬した小型装置を使用し
て、硫酸カルシウムスケール(以下、単に「スケール」
という。)の析出・除去試験を行なったところ、スケー
ルを加熱乾燥後、スケールおよびヒーティングエレメン
トを水冷することにより、スケールとヒーティングエレ
メントとの熱膨張差を利用してスケールを剥離すやすく
するだけでは、完全にスケールが除去できず、図3に示
すように、ヒーティングエレメント端部にスケールが強
固に残着していた。そこで、スケールを効率よく除去す
る方法について鋭意検討した結果、この発明を完成する
に至ったものである。
【0009】即ち、この発明は、薄板状のヒーティング
エレメントを複数枚並列に並べ一体としたヒーティング
モジュールを内蔵する、所謂、ヒーティングエレメント
内蔵型蒸発装置のヒーティングエレメントに付着した硫
酸カルシウムスケールを除去する方法において、前記
スケールを加熱乾燥し、前記スケールおよびヒーティ
ングエレメントを冷却し、前記ヒーティングエレメン
ト表面を液体で洗浄し、ついで、ヒーティングエレメ
ント端部に残着する前記スケールに、前記蒸発装置のヒ
ーティングエレメント端部の側方に設けたノズルから
高圧流体を吹き付けることからなる工程を1回以上行な
うことを特徴とする。
【0010】以下、図4〜8を参照して、この発明を具
体的に説明する。
【0011】通常のヒーティングエレメント内蔵型蒸発
装置に上記の工程を行うためのノズルを設けた平面図
を図4に示す。ここで、1はノズルおよび高圧流体配
管、2は薄板状のヒーティングエレメントを複数枚並列
に並べ一体としたヒーティングモジュールである。ま
た、図4のE−E線でのノズルの平面図が図5に、側面
図が図6に、それぞれ示されている。図5および図6に
おいて、2は薄板状のヒーティングエレメント、3はノ
ズル、4は高圧流体配管である。
【0012】図4〜6に示すように、ノズルおよび高圧
流体配管はヒーティングエレメント端部の両側の側方に
設けられる。ノズルは、スケールの発生しやすい場所に
集中的に配置するのが好ましい。またノズルの数および
設置密度は、スケールの残着状態に応じて選定される。
したがって、ノズルの設置箇所、数および設置密度は、
個々のヒーティングエレメントや処理液が流れる区域の
設計、処理液の性状、蒸発装置の運転期間等に応じて変
化し得ることは、理解できるであろう。
【0013】さらに、ノズルおよび高圧流体配管の設計
や配置に当たっては、ヒーティングエレメント外部での
処理液の流れに支障がなく、またスケールの形成を助長
することがないように、化学工学的に配慮することが必
要である。この発明の各工程について説明する。停止直
後の蒸発装置のヒーティングエレメントには、図7に示
すように、スケールが全面に付着している。
【0014】このようなスケールを除去するために、ま
ずスケールが析出した蒸発装置を停止して、スケール
を加熱乾燥する。加熱乾燥には、処理液を抜いたのち、
ヒーティングエレメント外部に乾燥空気を流す方法等が
用いられる。
【0015】ついで、スケールおよびヒーティングエ
レメントを冷却する。この冷却は、スケールとヒーティ
ングエレメントとの熱膨張差を利用して、スケールに亀
裂を発生させ、ヒーティングエレメントから剥離し易く
するためのものである。従って、加熱乾燥後直ちに冷却
するのが好ましい。冷却用媒体としては、冷気等の気体
でもよいが、熱容量の大きな冷水が好ましく、また、冷
却用媒体は必ずしもスケールを溶解することが必要では
ないので、冷水以外にも、処理液の品質上特に問題とな
らない限り、種々の液体を使用することもできるが、使
用後除去しやすいものであることが好ましい。
【0016】さらに、冷却後のヒーティングエレメン
ト表面を液体で洗浄する。これにより、前記の処理に
より剥離し易くなった、あるいは、剥離しかかったスケ
ールが洗い落とされる。この洗浄媒体としては、水のほ
か、上記で挙げたような液体を使用することができ
る。
【0017】以上の〜までの処理により、ヒーティ
ングエレメント平面部に付着したスケールはかなり除去
することができるが、図8に示すように、これらの処理
のみでは、まだ、ヒーティングエレメント端部にかなり
のスケールが付着して残っている。このスケールは強固
であり、〜の処理を繰り返しても、容易に除去する
ことはできないものである。
【0018】そこで、ヒーティングエレメント端部に残
着したスケールを除去するために、蒸発装置に設けられ
ている上記のノズルを使用する。その処理は、ヒーテ
ィングエレメント端部に残着したスケールに、ヒーティ
ングエレメント端部の両側方に設けたノズルから高圧流
体を吹き付けることからなり、これにより、前記の残着
したスケールが叩き落とされることになる。この高圧流
体には、空気、窒素ガス、炭酸ガス等の気体、水、前記
に挙げたものなどの液体が使用される。高圧流体の圧
力は、通常、2kg・f/cm2 程度で十分である。
【0019】この発明においては、以上述べた〜か
らなる工程を1単位として、スケールの量、性状、付着
箇所等に応じて、必要ならば、2回以上繰り返される。
【0020】
【発明の効果】この発明の〜の各工程は何れも遠隔
操作により自動で行なうことができるので、スケールの
除去を安全、かつ、確実に実施することができる。ま
た、それぞれ作用の異なる各操作が適切に組み合わされ
ているので、装置部品を損傷するおそれもなく、低コス
ト且つ効率よくスケールを除去することができる。工
程の高圧流体を噴射するためのノズルは、簡単な構造で
あり、安価且つ容易に従来の蒸発装置に取付けることが
できる。また、操作容易に組み込まれているので、スケ
ールの除去操作に不慣れや未経験な運転員であっても、
適切にスケール除去を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒーティングエレメント内蔵型蒸発装置の概略
図である。
【図2】ヒーティングエレメントの外形図である。
【図3】この発明の及びのみによる処理後のスケー
ルの残着状態を示す図である。
【図4】ヒーティングエレメント内蔵型蒸発装置にノズ
ルおよび高圧流体配管を設けた状態を示す平面図であ
る。
【図5】図4のE−E線でのノズルの平面図である。
【図6】図4のE−E線でのノズルの側面図である。
【図7】スケールがヒーティングエレメント全面に付着
している状態を示す写真である。
【図8】ヒーティングエレメント端部にスケールが残着
している状態を示す写真である。
【符号の説明】
1…ノズルおよび高圧流体配管、2…ヒーティングエレ
メント(ヒーティングモジュール)、3…ノズル、4…
高圧流体配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮井 寛高 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友 金属工業株式会社内 (72)発明者 村田 敦 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友 金属工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−293178(JP,A) 特開 昭62−166711(JP,A) 特開 昭52−112849(JP,A) 特開 昭63−116099(JP,A) 特開 平3−164696(JP,A) 特開 昭57−196099(JP,A) 実開 平4−10296(JP,U) 実開 平4−7346(JP,U) 実開 平5−45462(JP,U) 実開 昭54−17963(JP,U) 実公 昭58−30561(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28G 13/00 F28G 9/00 C02F 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状のヒーティングエレメントを複数
    枚並列に並べ一体としたヒーティングモジュールを内蔵
    するヒーティングエレメント内蔵型蒸発装置のヒーティ
    ングエレメントに付着した硫酸カルシウムスケールを除
    去する方法において、前記スケールを加熱乾燥し、
    前記スケールおよびヒーティングエレメントを冷却し、
    前記ヒーティングエレメント表面を液体で洗浄し、つ
    いで、 ヒーティングエレメント端部に残着する前記スケール
    に、前記蒸発装置のヒーティングエレメント端部の
    方に設けたノズルから高圧流体を吹き付けることからな
    る工程を1回以上行なうことを特徴とする硫酸カルシウ
    ムスケールの除去方法。
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