JP2917954B2 - 多重同期遅延回路 - Google Patents

多重同期遅延回路

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JP2917954B2
JP2917954B2 JP9040701A JP4070197A JP2917954B2 JP 2917954 B2 JP2917954 B2 JP 2917954B2 JP 9040701 A JP9040701 A JP 9040701A JP 4070197 A JP4070197 A JP 4070197A JP 2917954 B2 JP2917954 B2 JP 2917954B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルス信号の入力
直前のパルス間隔に対応した遅延時間を持つ遅延信号を
出力する、多重構成の同期遅延回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クロック信号を利用する半導体回
路装置では、図24(a)に示すように、外部のクロッ
ク信号701を受信回路702で受信し、増幅回路70
3で増幅しクロック信号制御の回路704で使用する内
部のクロック信号708を発生していた。従って、受信
回路702で受信し、増幅回路703で増幅する過程で
図24(b)に示すように外部クロック信号801と内
部クロック信号802の間に遅延時間803が生じてい
た。この遅延時間803は、半導体回路装置は、製造技
術の進歩、半導体基板の大口径化により回路規模が増大
してきたため、増大する傾向にある。一方、半導体回路
装置は、搭載するシステムの高速化により、回路動作、
使用クロック信号も高速化してきた。この結果、クロッ
ク信号周期804に対し、遅延時間803が相対的に大
きくなり、回路動作に障害が出てきた。
【0003】この対策として、これまで、位相同期ルー
プ(Phase−Locked Loop、以下PLL
と記述する。)が、用いられてきた。図30にPLLの
基本的な回路構成を示す。位相比較器901では、受信
回路902を介した外部クロック信号903と受信回路
902と同等の遅延を有する遅延回路904を介した内
部クロック信号905の位相差から位相誤差信号906
を出力する。位相誤差信号906は、ループフィルタ9
07を介して制御信号908となり、電圧制御発振器9
09に入る。電圧制御発振器909では、制御信号90
8に応じた周波数のクロック信号910を発生する。ク
ロック信号910は、増幅回路911で増幅され、クロ
ック信号制御の回路912で使用する内部のクロック信
号905になる。位相誤差信号906及び、制御信号9
08は、外部のクロック信号903と内部のクロック信
号905の位相差がなくなるように電圧制御発振器90
9を制御し、最終的に位相差が検知できなくなるまで電
圧制御発振器909を制御する。従って、PLLでは、
外部クロック信号と内部クロック信号の遅延が無くな
り、クロック信号周期に対し、遅延時間が相対的に大き
くなり、回路動作に障害がでる問題点を回避できた。
【0004】また、dutyが整数比であるクロック信
号,または周波数が外部クロック信号の整数倍である周
波数を利用する半導体回路装置では、図26に示すよう
なPLLに分周回路を組み込んだ構成が、用いられてき
た。
【0005】遅延回路1004は受信回路1002と同
等の遅延を有し、位相比較器1001では、受信回路1
002を介した外部クロック信号1003と遅延回路1
004を介した内部クロック信号1005との位相差か
ら位相誤差信号1006を出力する。位相誤差信号10
06は、ループフィルタ1007を介して制御信号10
08となり、電圧制御発振器1009に入る。電圧制御
発振器1009では、制御信号1008の電圧に対応し
た周波数のクロック信号1010を発生する。このクロ
ック信号1010は、分周回路1013を通過し、分周
され、クロック信号1014になり、増幅回路1011
で増幅され、クロック信号制御の回路1012で使用す
る内部のクロック信号1005になる。また、クロック
信号1010は、増幅回路1015で増幅され、クロッ
ク信号制御の回路1012で使用する内部のクロック信
号1016になる。
【0006】ここで、位相誤差信号1006および制御
信号1008は、外部のクロック信号1003と内部の
クロック信号1005の位相差がなくなるように電圧制
御発振器1009を制御し、最終的に位相差が検知でき
なくなるまで電圧制御発振器1009を制御する。
【0007】従って、クロック信号1005は、外部ク
ロック信号1003と位相,周期が等しく、かつdut
yが整数比のクロック信号になる。また、クロック信号
1016は、クロック信号1005の分周される前のク
ロック信号と同じ周波数なので、外部クロック信号に対
し分周の逆数倍の周波数のクロック信号になる。
【0008】上記PLLを用いた回路には、以下の欠点
があった。 1.内部クロック信号と外部クロック信号の位相差が無
くなるまでに時間(数十周期以上)を要する。 2.欠点1の結果、外部クロック信号の位相差の無い内
部クロック信号を所望のタイミングで用いるために常に
PLLを動作させる必要があり、消費電力が増大する。 3.電圧制御発振器は、電圧で発振を制御するため、電
源電圧が低くなると制御電圧の幅が狭くなるため、制御
周波数の精度が落ちる。 4.一定の制御周波数の精度を保って、広い周波数に渡
って制御する場合、周波数範囲の異なる電圧制御発振器
を複数用いる必要があり、電圧制御発振器を代えた場
合、位相差がなくなるまで、時間を有する。 5.位相差を無くせる条件(電圧、デバイス条件)が限
られており、事前の調査を要し、事前の調査も困難であ
る。 6.回路の種類が多く、不良の対応が困難である。
【0009】これらの欠点を解決した従来の遅延回路装
置として、Synchronous Mirror Delay(1996 ISSCC #2
3.4 2.5ns 250MHz 256Mbit SDRAM with Synchronous M
irrorDelay T.Saeki et.al),特願平6−3168
75がある。
【0010】この従来の遅延回路装置例について、図2
7を参照して説明する。この従来の遅延回路装置は、カ
スケード接続の複数段ゲートからなりパルス信号に対応
した信号を入力および順次遅延し各段ゲートの出力を入
力側からのゲート段順にそれぞれ並列出力する第1の遅
延回路列1101と、この第1の遅延回路列1101の
各段ゲート出力を並列入力しパルス信号に同期して並列
それぞれ転送し並列出力する制御回路1103と、第
1の遅延回路列の信号伝達経路の逆向きに並べて配置さ
れたカスケード接続の複数段ゲートからなりそれら各段
ゲートに制御回路の各出力を出力側からのゲート段順に
それぞれ並列入力し順次遅延および出力する第2の遅延
回路列1102と、負荷調整素子1104と、を備えて
いる。
【0011】さらに、外部信号を入力しパルス信号を出
力する受信回路1105と、増幅回路1106と、受信
回路1105と同等の遅延時間をもつ遅延回路1107
と、増幅回路1105と同等の遅延時間をもつ遅延回路
1108と、を有する。ここで、受信回路1105の出
力は、遅延回路1107の入力と制御端子1109とに
接続する。また、遅延回路1107の出力は遅延回路1
108の入力と接続し、遅延回路1108の出力は遅延
回路列1101の入力と接続する。遅延回路列1102
の出力は、増幅回路1106の入力と接続する。
【0012】次に、遅延回路列1101,遅延回路列1
102,制御回路1103,負荷調整素子1104の内
部の構成について、図28を用いて説明する。
【0013】遅延回路列1101,遅延回路列1102
は、インバータとNAND回路との交互配置からなり、
制御回路1103,負荷調整素子1104は、NAND
回路からなる。遅延回路列1101は、入力側からNA
ND回路FN1、インバータFI1、NAND回路FN
2、インバータFI2・・・NAND回路FNn、イン
バータFIn、NAND回路FNn+1、インバータF
In+1・・・の順で接続した構成からなる。遅延回路
列1102は、出力側から、インバータRI1、NAN
D回路RN1、インバータRI2、NAND回路RN2
・・・インバータRIn、NAND回路RNn、インバ
ータRIn+1、NAND回路RNn+1・・・の順で
接続した構成からなる。また、制御回路1103は、入
力端子の1つが、制御端子1109と接続したNAND
回路列、NAND回路CN1、NAND回路CN2・・
・NAND回路CNn、NAND回路CNn+1・・・
から構成される。負荷調整素子1104は、入力端子の
1つが、接地線1110と接続したNAND回路列、N
AND回路GN1、NAND回路GN2・・・NAND
回路GNn、NAND回路GNn+1・・・から構成さ
れる。
【0014】次に、遅延回路列1101,遅延回路列1
102,制御回路1103,負荷調整素子1104の相
互の接続をそれぞれのn番目の素子で説明する。
【0015】遅延回路列1101のインバータFInの
出力は、NAND回路FNn+1に入力するとともに、
制御回路1103のNAND回路CNnの2つの入力端
子の1つで制御端子1109と接続しない入力端子と接
続する。制御回路1103のNAND回路CNnの出力
は、遅延回路列1101のNAND回路FNn+2の2
つの入力端子の1つでインバータFIn+1の出力と接
続しない入力端子と接続のしかつ、遅延回路列1102
のNAND回路RNnの2つの入力端子の1つでインバ
ータRIn+1の出力と接続しない入力端子と接続す
る。遅延回路列1102のNAND回路RNnの出力
は、遅延回路列1102のインバータRInの入力に接
続する。
【0016】遅延回路列1102のインバータRInの
出力は、NAND回路RNn−1に入力するとともに、
負荷調整素子1104のNAND回路GNnの2つの入
力端子の1つで接地線1110と接続しない入力端子と
接続する。負荷調整素子1104のNAND回路GNn
の出力は、どこにも接続しない。また、遅延回路列11
01のNAND回路FN1の2つの入力端子の1つで遅
延回路列1101の入力端子とは接続しない入力端子及
び、NAND回路FN2の2つの入力端子の1つでイン
バータFI1の出力と接続しない入力端子及び、遅延回
路列1102の最後尾のNAND回路の2つ入力のう
ち、制御回路1103の最後尾のNAND回路の出力と
接続しない入力は、電源線1111と接続する。
【0017】次に、この従来の遅延回路装置例の動作に
ついて説明する。図29は、図27の従来の遅延回路装
置例の波形出力を示す波形図である。
【0018】入力クロック信号1201は、立ち上がり
エッジを用いる定周期Hパルスである。クロック信号群
1202は、遅延回路列1101内の全てのインバータ
出力で、遅延回路列1101内を進行するクロック信号
を表す。クロック信号1203は、受信回路1105の
出力で、制御端子1109に入力するクロック信号を表
す。クロック信号群1204は、遅延回路列1102内
の全てのインバータ出力で、遅延回路列1102内を進
行するクロック信号を表す。クロック信号1205は、
増幅回路1106の出力を表す。
【0019】クロック信号は、周期的に入力されるた
め、実使用時には、個々の区別をすることはないが、こ
こでは、動作をわかりやすくするため、任意のクロック
信号パルスの1つをm番クロック信号と名付け、次のク
ロック信号パルスをm+1番クロック信号と名付け、次
のクロック信号パルスをm+2番クロック信号と名付け
る。
【0020】m番クロック信号は、外部信号の受信回路
1105の次に、受信回路1105,増幅回路1105
とそれぞれ同等の遅延時間の遅延回路1107,遅延回
路1108を介して、遅延回路列1101に入り、遅延
回路列1101内を進行し、クロック信号群1202中
のm番クロック信号群で表される。遅延回路列1101
内のインバータ出力は、m番クロック信号の進行により
Hレベルになり、m番クロック信号のパルス幅の期間、
Hレベル出力を保つ。m番クロック信号が受信回路11
05を出てから、クロック信号1周期後、m+1番クロ
ック信号が受信回路1105から制御端子1109に入
力し、クロック信号1203のm+1番クロック信号と
して表される。このとき、m番クロック信号は、遅延回
路列1101内を進行しており、たとえば、遅延回路1
101内のj番目のインバータFIjから、j−k番目
のインバータFIj−kをm番クロック信号の幅で進行
中とするとj番目のインバータFIjから、j−k番目
のインバータFIj−kの出力は、前述の通りHレベル
出力である。したがって、m番クロック信号の進行中の
インバータFIj〜FIj−kの出力と接続する制御回
路1103のNAND回路CNj〜CNj−kの入力
は、2入力共Hになり、出力は、Lになる。
【0021】この結果、遅延回路1102内のNAND
回路入力は、2入力ともHで待機しているが、このう
ち、制御回路1103のNAND回路CNj〜CNj−
kと接続する遅延回路1102内のNAND回路RNj
〜RNj−kの2入力の1つがLになり出力は、Hから
Lに転じ、遅延回路1102内をm番クロック信号がL
パルスとなって進行し、クロック信号群1204中のm
番クロック信号群で表される。また、遅延回路1101
内のNAND回路FNj+2〜FNj−k+2の2つの
入力のうち制御回路1103のNAND回路CNj〜C
Nj−kと接続する入力がLになり、この結果、インバ
ータFIj+2〜FIj−k+2の出力がすべてLにな
り、遅延回路1101内のm番クロック信号は、リセッ
トされる。遅延回路1102を出たm番クロック信号
は、増幅回路1106を介して出力され、クロック信号
1204のm番目のクロック信号で表される。
【0022】次に、遅延時間について説明する。受信回
路1105,遅延回路1107の遅延時間は、前述の通
り等しく、それぞれd1とする。増幅回路1106,遅
延回路1108の遅延時間は、前述の通り等しくそれぞ
れd2とする。クロック信号の周期は、tCKとする。
入力クロック信号1201のm番クロック信号の立ち上
がりエッジと受信回路の出力クロック信号1203のm
番クロック信号立ち上がりエッジとの間の遅延は、d1
である。受信回路の出力クロック信号1203のm番ク
ロック信号と遅延回路1101を進行するクロック信号
群1202のm番目のクロック信号群の先頭クロック信
号の立ち上がりエッジとの間の遅延は、受信回路の出力
クロック信号1203のm番クロック信号と受信回路の
出力クロック信号1203のm+1番クロック信号の立
ち上がりエッジとの間の遅延に等しく、tCKとなる。
したがって、遅延回路1101をクロック信号の立ち上
がりエッジが進行する時間は、クロック信号の周期tC
Kから、遅延回路1107,遅延回路1108の遅延時
間d1,d2を引いた時間 tCK−d1−d2であ
る。
【0023】遅延回路1102をクロック信号のLパル
スの立ち上がりエッジが進行する遅延回路は、遅延回路
1101をクロック信号の立ち上がりエッジが進行した
遅延回路と等しい構成段数になるので、遅延回路110
2をクロック信号のLパルスの立ち上がりエッジが進行
する時間は、遅延回路1101をクロック信号の立ち上
がりエッジが進行する時間と等しく、クロック信号の周
期tCKから、遅延回路1107,遅延回路1108の
遅延時間d1,d2を引いた時間 tCK−d1−d2
である。増幅回路1106を通過するのに要する時間
は、前述の通り、d2である。以上、クロック信号が、
受信回路1105,遅延回路1107,遅延回路110
8,遅延回路列1101,遅延回路列1102,増幅回
路1106を通過するのに要した時間は、2tCKにな
り、m番クロック信号は、m+2番クロック信号と等し
いタイミングで内部回路に出力される。
【0024】この従来の遅延回路装置例では、遅延回路
列1101と遅延回路列1102の遅延時間を等しくす
るため、たとえば、NAND回路FNn,インバータF
In,NAND回路CNnのマスクパターンとNAND
回路RNn,インバータRIn,NAND回路GNnの
マスクレイアウトとを鏡像パターンとし、負荷を等しく
している。また、この回路に供給される電源は、半導体
回路装置上に搭載された定電圧供給回路から供給されの
で、遅延回路の遅延時間は、外部電源電圧に依存しな
い。さらに、定電圧供給回路から供給される電圧を調整
することにより、遅延回路列1101、遅延回路列11
02の使用ゲート段数を調整できる。
【0025】この従来の遅延回路装置例を用いることに
より、外部クロック信号と内部クロック信号との間の遅
延時間差の外部クロック信号サイクルの依存性を含む
が、外部クロック信号と遅延差の無い内部クロック信号
が最小2クロック信号後に確実に得ることが可能であ
る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】この従来の遅延回路装
置例では、遅延回路列1101,遅延回路列1102
は、インバータとNAND回路からなるデジタル回路で
あり、その遅延時間はデジタルな値を有するので、外部
クロック信号(m+2番クロック信号)と内部クロック
信号(m番クロック信号の増幅回路1106からの出
力)との間の遅延時間差の外部クロック信号サイクルの
依存性を持つ。
【0027】ここで、次に、外部クロック信号(m+2
番クロック信号)と内部クロック信号(m番クロック信
号の増幅回路1106からの出力)との間の遅延時間差
の外部クロック信号サイクルの依存性について説明す
る。
【0028】前々段で動作説明したように、「m番クロ
ック信号パルスがj番目のインバータFIjから、j−
k番目のインバータFIj−kにある期間」に「m+1
番目のクロック信号が制御端子1109に入力する」よ
うなクロック信号サイクルのとき、m番クロック信号パ
ルスは、「遅延回路列1102内のNAND回路RNj
〜RNj−kに転送され遅延回路1102内を進行す
る」ので、遅延回路列1102内のNAND回路RNj
〜RNj−kに転送されるクロック信号サイクルは、m
番クロック信号がNAND回路FNjから、NAND回
路FNj+1まで進行する時間tdFの幅がある。一
方、遅延回路列1102をNAND回路RNj〜RNj
−kから進行するパルスの遅延時間は、一定である。こ
の結果、第一の同期遅延回路1100の出力を増幅回路
1106を介して出力した場合、図30に示すように、
m番目のクロック信号パルスの増幅回路1106出力と
m+2番目の外部クロック信号パルスとの間の遅延時間
差の外部クロック信号サイクル依存性は、遅延回路列1
101内のNAND回路FNjからNAND回路FNj
+1までの進行時間の周期を有し、NAND回路RNj
からNAND回路RNj+1までの進行時間tdBの振
幅を有する、ノコギリ波状の特性を示す。
【0029】このように、外部クロック信号と内部クロ
ック信号との間の遅延時間差の外部クロック信号サイク
ルの依存性を示すノコギリ波状の特性は、遅延回路を構
成する基本ゲート段の遅延時間に相当する分解能を示し
ている。
【0030】この外部クロック信号サイクル依存性によ
る分解能の時間を改善することが、本発明の課題であ
る。
【0031】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明の多重
同期遅延回路は、カスケード接続の複数段ゲートにパル
ス信号を入力し各段ゲートごとに順次遅延して伝搬させ
これら各段ゲートの出力を前記パルス信号に同期して並
列にそれぞれ転送またはラッチし並列出力しこれら各並
列出力に基づき前記パルス信号の入力直前のパルス間隔
に対応した遅延時間を持つ遅延信号をそれぞれ出力し且
つ同等の遅延時間差を保ち順に出力する複数の同期遅延
回路と、前記各遅延信号を入力しそれらの論理出力によ
り多重化し多重遅延信号として出力する多重化回路と、
を備えている。
【0032】また、前記各同期遅延回路が、前記パルス
信号に対応した信号を入力し前記各遅延時間差を同等に
調整する入力遅延調整回路と、カスケード接続の複数段
ゲートからなり前記入力遅延調整回路の出力を入力およ
び順次遅延し前記各段ゲートの出力を入力側からのゲー
ト段順にそれぞれ並列出力する第1の遅延回路列と、こ
の第1の遅延回路列の各段ゲート出力を並列入力し前記
パルス信号に同期して並列にそれぞれ転送し並列出力す
る制御回路と、前記第1の遅延回路列の信号伝達経路の
逆向きに並べて配置されたカスケード接続の複数段ゲー
トからなりそれら各段ゲートに前記制御回路の各出力を
出力側からのゲート段順にそれぞれ並列入力し順次遅延
および出力する第2の遅延回路列と、この第2の遅延回
路列の出力を入力し前記各遅延時間差を同等に調整し前
記遅延信号として出力する出力遅延調整回路と、をそれ
ぞれ備えている。
【0033】また、本発明の他の多重同期遅延回路は、
前記第2の遅延回路列が、前記第1の遅延回路列の信号
伝達経路の逆向きに並べて配置されたカスケード接続の
複数段ゲートからそれぞれなるm列の副遅延回路列を備
え、これらm列の各副遅延回路列のd列目の前記副遅延
回路列が出力側からn段目ごとのゲートに前記制御回路
のd段目からm段目ごとのゲート出力をそれぞれ並列入
力し順次遅延および出力し、これらm列の各副遅延回路
列の出力に対し同等の遅延時間差を保ち順に出力し、そ
れらの論理出力により多重化し前記遅延信号として出力
している。
【0034】また、前記第2の遅延回路列が、前記m列
の各副遅延回路列の出力をそれぞれ入力し前記各副遅延
時間差を同等に調整しそれぞれ出力するm個の副出力遅
延調整回路と、これらm個の副出力遅延調整回路の出力
を入力しそれらの論理出力により多重化し前記遅延信号
として出力する副多重化回路と、を備えている。
【0035】さらに、本発明の他の多重同期遅延回路
は、前記各同期遅延回路が、前記パルス信号に対応した
信号を入力し前記各遅延時間差を同等に調整する入力遅
延調整回路と、カスケード接続および環状接続の複数段
ゲートからなり前記入力遅延調整回路の出力を入力およ
び順次遅延し前記各段ゲートの出力を入力側からのゲー
ト段順にそれぞれ並列出力する第1の遅延回路列と、こ
の第1の遅延回路列の各段ゲート出力を並列入力し前記
パルス信号に同期して並列にそれぞれ転送し並列出力す
る制御回路と、前記第1の遅延回路列の信号伝達経路の
逆向きに並べて配置されたカスケード接続および環状接
続の複数段ゲートからなりそれら各段ゲートに前記制御
回路の各出力を出力側からのゲート段順にそれぞれ並列
入力し順次遅延および出力する第2の遅延回路列と、前
記パルス信号に対応した信号が前記第1の遅延回路列内
を環状に周回するごとに増数し前記第2の遅延回路列内
を環状に周回するごとに減数し前記第1および第2の遅
延回路列内の周回回数が等しいことを示す信号を出力す
るカウント手段と、このカウント手段の出力に対応して
前記第2の遅延回路列内を周回している前記パルス信号
に対応した信号を出力から取り出すセレクタ回路と、こ
のセレクタ回路の出力を入力し前記各遅延時間差を同等
に調整し前記遅延信号として出力する出力遅延調整回路
と、をそれぞれ備えている。
【0036】また、前記カウント手段が、前記パルス信
号に対応した信号が前記第1の遅延回路列内を環状に周
回するごとに増数する加算器と、この加算器出力を並列
入力し前記パルス信号に同期してそれぞれ並列出力する
転送器と、この転送器の出力を並列入力し前記パルス信
号に対応した信号が前記第2の遅延回路列内を環状に周
回するごとに減数する減算器と、を備えている。
【0037】また、本発明の他の多重同期遅延回路は、
前記各同期遅延回路が、前記パルス信号に対応した信号
を入力し前記各遅延時間差を同等に調整する入力遅延調
整回路と、カスケード接続の複数段ゲートからなり前記
入力遅延調整回路の出力を入力および順次遅延し前記各
段ゲートの出力を入力側からのゲート段順にそれぞれ並
列出力する第1の遅延回路列と、この第1の遅延回路列
の各段ゲート出力を並列入力し前記パルス信号に同期し
並列にそれぞれラッチし並列出力するラッチ回路と、
前記第1の遅延回路列の信号伝達経路の同じ向きに並べ
て配置されたカスケード接続の複数段ゲートからなり前
記パルス信号を入力および順次遅延し前記各段ゲートの
出力を入力側からのゲート段順にそれぞれ並列出力する
第2の遅延回路列と、この第2の遅延回路列の各段ゲー
ト出力を並列入力しそれぞれを前記ラッチ回路の各並列
出力に対応して制御しOR出力する制御回路と、この制
御回路の出力を入力し前記各遅延時間差を同等に調整し
前記遅延信号として出力する出力遅延調整回路と、をそ
れぞれ備えている。
【0038】また、本発明の他の多重同期遅延回路は、
前記第1の遅延回路列の各段ゲートが、互いに異なる遅
延時間を持つ複数信号をそれぞれ出力し且つ同等の遅延
時間差を保ち順に出力する複数のゲート出力端子をそれ
ぞれ備え、これら各ゲート出力端子の1つを次段にカス
ケード接続し、前記制御回路が、前記第1の遅延回路列
の各段ゲートの複数出力を並列入力し前記パルス信号に
よりそれぞれ同期化しこの同期化前後の各遅延時間差を
それぞれ等しく遅延調整し論理出力により各段で局所多
重化し前記第2の遅延回路列に並列出力している。
【0039】また、本発明の他の多重同期遅延回路は、
前記第1,第2の遅延回路列が、同じ向きに並べて配置
されたカスケード接続の複数段ゲートから成ると共に、
これら各段ゲートが、互いに異なる遅延時間を持つ複数
信号をそれぞれ出力し且つ同等の遅延時間差保ち順に並
列出力する複数のゲート出力端子をそれぞれ備え、それ
らの1つのゲート出力端子を次段にカスケード接続し、
前記ラッチ回路が、前記第1の遅延回路列の各段ゲート
の複数出力をそれぞれ各段ゲート各出力順に並列入力
し、前記パルス信号に同期して並列にそれぞれラッチし
各段ゲート各出力順に並列出力し、前記制御回路が、前
記第2の遅延回路列の各段ゲートの複数出力をそれぞれ
各段ゲート各出力順に並列入力しそれぞれを前記ラッチ
回路の各段ゲートの複数出力に対応して制御しOR出力
している。
【0040】さらに、前記多重化回路または前記副多重
化回路が、前記各遅延信号としてHレベルパルスまたは
Lレベルパルスを入力し前記Hレベルパルスの論理和信
号または前記Lレベルパルスの論理積信号を前記多重遅
延信号として出力する論理回路から構成されている。
【0041】また、前記入力遅延調整回路または前記出
力遅延調整回路が、前記第1または第2の遅延回路列の
各段ゲートと等しい遅延時間をもつ単位遅延回路と、こ
の単位遅延回路の入出力をそれぞれ入力する各入力トラ
ンジスタ間サイズ比を設定し前記各遅延時間差を同等に
調整し出力する2入力ゲートと、を備えている。
【0042】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は、本発明の多重同期遅延回路の実
施形態1を示すブロック図である。本実施形態の多重同
期遅延回路は、カスケード接続の複数段ゲートにパルス
信号を入力し各段ゲートごとに順次遅延して伝搬させこ
れら各段ゲートの出力をパルス信号に同期して並列にそ
れぞれ転送し並列出力しこれら各並列出力に基づきパル
ス信号の入力直前のパルス間隔に対応した遅延時間を持
つ遅延信号をそれぞれ出力し且つ同等の遅延時間差を保
ち順に出力する第一,第二の同期遅延回路100A,1
00Bと、各遅延信号を入力しそれらの論理出力により
多重化し多重遅延信号として出力する多重化回路100
Cと、を備えている。
【0043】また、本実施形態の多重同期遅延回路は、
図22の従来の遅延回路装置と同様に、受信回路10
5,遅延回路107および108,増幅回路106を有
している。
【0044】受信回路105においては、入力信号を幅
tPWのパルスに生成するパルス幅生成をする機能を有
し、遅延回路107,108においては、受信回路10
5,増幅回路106の遅延時間和からパルス幅tPWを
引いた時間と同等の遅延時間和を有する。受信回路10
5の出力は、遅延回路107の入力,各同期遅延回路1
00Aおよび100Bの制御端子109Aおよび109
Bとに接続する。遅延回路107の出力は、遅延回路1
08の入力と接続する。遅延回路108の出力は、第一
の同期遅延回路100A内の遅延回路101AA,第二
の同期遅延回路100B内の遅延回路101BAの入力
と接続する。増幅回路106の入力は、多重化回路10
0Cの出力に接続し、多重遅延信号を増幅出力してい
る。
【0045】図2は、図1に示す第一の同期遅延回路1
00Aの詳細構成を示す回路図である。この同期遅延回
路100Aは、パルス信号に対応した信号を入力し各遅
延時間差を同等に調整する入力遅延調整回路である遅延
回路101AAと、カスケード接続の複数段ゲートから
なり遅延回路101AAの出力を入力および順次遅延し
各段ゲートの出力を入力側からのゲート段順にそれぞれ
並列出力する第1の遅延回路列101Aと、この第1の
遅延回路列101Aの各段ゲート出力を並列入力しパル
ス信号に同期して並列にそれぞれ転送し並列出力する制
御回路103Aと、第1の遅延回路列101Aの信号伝
達経路の逆向きに並べて配置されたカスケード接続の複
数段ゲートからなりそれら各段ゲートに制御回路103
Aの各出力を出力側からのゲート段順にそれぞれ並列入
力し順次遅延および出力する第2の遅延回路列102A
と、この第2の遅延回路列102Aの出力を入力し各遅
延時間差を同等に調整し遅延信号として出力する出力遅
延調整回路である遅延回路102AAと、を備えてい
る。また、第二の同期遅延回路100B内も同様に構成
されている。
【0046】次に、これら各同期遅延回路の内部構成,
動作,遅延時間,外部クロック信号サイクル依存性など
について、詳細説明を続ける。ここでは、第一の同期遅
延回路100Aと第二の同期遅延回路100Bは、構成
および動作が等しいので、第一の同期遅延回路100A
について、それぞれ説明することにする。まず、第一の
同期遅延回路100A内の各ブロックの内部構成につい
て、図2を用いて詳細に説明する。
【0047】遅延回路列101A,遅延回路列102A
は、インバータとNAND回路との交互配置からなり、
制御回路103A及び負荷調整素子104Aは、NAN
D回路からなる。遅延回路列101Aは、入力側からN
AND回路FN1、インバータFI1、NAND回路F
N2、インバータFI2・・・NAND回路FNn、イ
ンバータFIn、NAND回路FNn+1、インバータ
FIn+1・・・の順で接続した構成からなり、遅延回
路列102Aは、出力側から、インバータRI1、NA
ND回路RN1、インバータRI2、NAND回路RN
2・・・インバータRIn、NAND回路RNn、イン
バータRIn+1、NAND回路RNn+1・・・の順
で接続した構成からなる。制御回路103Aは、入力端
子の1つが、制御端子109Aと接続したNAND回路
列、NAND回路CN1、NAND回路CN2・・・N
AND回路CNn、NAND回路CNn+1・・・から
構成される。負荷調整素子104Aは、入力端子の1つ
が、接地線110と接続したNAND回路列、NAND
回路GN1、NAND回路GN2・・・NAND回路G
Nn、NAND回路GNn+1・・・から構成される。
【0048】次に、この第一の同期遅延回路100A内
の遅延回路列101A,遅延回路列102A,制御回路
103A,負荷調整素子104Aの相互の接続をそれぞ
れのn段目のゲート段で説明する。
【0049】遅延回路列101AのインバータFInの
出力は、NAND回路FNn+1に入力すると共に、制
御回路103AのNAND回路CNnの2つの入力端子
の1つで制御端子109Aに接続しない入力端子と接続
する。制御回路103AのNAND回路CNnの出力
は、遅延回路列101AのNAND回路FNn+2の2
つの入力端子の1つでインバータFIn+1の出力に接
続しない入力端子と接続し、且つ、遅延回路列102A
のNAND回路RNnの2つの入力端子の1つでインバ
ータRIn+1の出力に接続しない入力端子と接続す
る。遅延回路列102のNAND回路RNnの出力は、
遅延回路列102AのインバータRInの入力に接続す
る。
【0050】遅延回路列102AのインバータRInの
出力は、NAND回路RNn−1に入力するとともに、
負荷調整素子104AのNAND回路GNnの2つの入
力端子の1つで接地線110Aに接続しない入力端子と
接続する。負荷調整素子104AのNAND回路GNn
の出力は、どこにも接続しない。また、遅延回路列10
1AのNAND回路FN1の2つの入力端子の1つで遅
延回路列101Aの入力端子に接続しない入力端子と、
NAND回路FN2の2つの入力端子の1つでインバー
タFI1の出力に接続しない入力端子と、遅延回路列1
02Aの最後尾のNAND回路の2つ入力の1つで制御
回路103Aの最後尾のNAND回路の出力に接続しな
い入力とは、電源線111Aに接続する。
【0051】次に、この第一の同期遅延回路100Aの
動作について、詳細に説明する。
【0052】図3は、第一の同期遅延回路100Aの内
部波形を示す波形図である。入力クロック信号201
は、立ち上がりエッジを用いる定周期Hパルスである。
クロック信号パルス群202は、遅延回路列101A内
の全てのインバータの出力波形を表す。クロック信号パ
ルス203は、受信回路105の出力波形で、制御端子
109Aに入力するクロック信号パルスを表す。クロッ
ク信号パルス群204は、遅延回路列102A内の全て
のインバータ出力波形を表す。クロック信号パルス20
5は、増幅回路106の出力を表す。クロック信号パル
スは、周期的に入力されるため、実使用時には個々に区
別することはないが、ここでは、動作を解りやすくする
ため、任意のクロック信号パルスの1つをm番クロック
信号と名付け、さらに次のクロック信号パルスをm+1
番クロック信号パルスと名付け、次のクロック信号パル
スをm+2番クロック信号パルスと名付ける。
【0053】m番クロック信号パルスは、外部信号の受
信回路105の次に、遅延回路107,遅延回路10
8,遅延回路AAを介して、遅延回路列101Aに入
り、遅延回路列101A内を進行する。遅延回路101
A中を進行中のm番クロック信号パルスは、クロック信
号パルス群202中のm番クロック信号パルス群で表さ
れる。遅延回路列101A内のインバータ出力は、m番
クロック信号パルスの進行によりHレベルになり、m番
クロック信号パルスのパルス幅の期間Hレベル出力を保
つ。m番クロック信号パルスが受信回路105を出てか
ら、1クロック周期の後、受信回路105からm+1番
クロック信号パルスが制御端子109Aに入力し、クロ
ック信号203のm+1番クロック信号パルスとして表
される。このとき、m番クロック信号パルスは遅延回路
列101A内を進行しており、たとえば、遅延回路10
1A内のj番目のインバータFIjからj−k番目のイ
ンバータFIj−kを進行中とすると、インバータFI
j〜FIj−kの出力は、前述の通りH出力である。し
たがって、m番クロック信号パルスの進行中のインバー
タFIj〜FIj−kの出力に接続する制御回路103
AのNAND回路CNj〜CNj−kの入力は、2入力
共Hレベルになり、出力は、Lレベルになる。
【0054】この結果、遅延回路102A内のNAND
回路入力は、2入力ともHレベルで待機しているが、こ
のうち、制御回路103AのNAND回路CNj〜CN
j−kと接続する遅延回路102A内のNAND回路R
Nj〜RNj−kの2入力の1つがLレベルになり出力
は、HからLレベルに転じ、遅延回路102A内をm番
クロック信号パルスがLパルスとなって進行し、クロッ
ク信号パルス群204中のm番クロック信号パルスパル
ス群で表される。また、遅延回路101内のNAND回
路FNj+2〜FNj−k+2の2つの入力のうち制御
回路103AのNAND回路CNj〜CNj−kに接続
する入力がLレベルになり、この結果、インバータFI
j+2〜FIj−k+2の出力がすべてLレベルにな
り、遅延回路101内のm番クロック信号パルスは、リ
セットされる。遅延回路102Aを出たm番クロック信
号パルスは、遅延回路102AA、多重化回路100
C、増幅回路106を介する間に反転してHパルスとし
て出力され、クロック信号205のm番目のクロック信
号で表される。
【0055】次に、この第一の同期遅延回路100Aの
遅延時間について詳細に説明する。
【0056】受信回路105の遅延時間は、d1とす
る。増幅回路106の遅延時間は、d2とする。前述の
通り、「遅延回路107、遅延回路108においては、
入力信号を幅tPWのパルスに生成するパルス幅生成を
する機能を有し、外部信号の受信回路105の遅延時間
と増幅回路106の遅延時間からパルス幅tPWを引い
た時間と同等の遅延時間を有する」ので遅延回路107
の遅延時間と遅延回路108の遅延時間の和は、d1+
d2ーtPWである。クロック信号の周期は、tCKと
する。入力クロック信号201のm番クロック信号パル
スの立ち上がりエッジと受信回路の出力クロック信号2
03のm番クロック信号パルス立ち上がりエッジとの間
の遅延は、d1である。受信回路の出力クロック信号2
03のm番クロック信号パルスと遅延回路101を進行
するクロック信号パルス群202のm番目のクロック信
号パルス群の先頭クロック信号の立ち上がりエッジの間
の遅延は、受信回路の出力クロック信号203のm番ク
ロック信号パルスと受信回路の出力クロック信号203
のm+1番クロック信号パルスの立ち上がりエッジの間
の遅延に等しくtCKとなる。
【0057】したがって、遅延回路101をクロック信
号の立ち上がりエッジが進行する時間は、クロック信号
の周期tCKから、遅延回路107と遅延回路108の
遅延時間を引いた時間 tCK−d1−d2+tPWで
ある。遅延回路102をクロック信号のLパルスの立ち
上がりエッジが進行する遅延回路は、遅延回路101を
クロック信号の立ち上がりエッジが進行した遅延回路と
等しい構成段数になるので、遅延回路102をクロック
信号のLパルスの立ち上がりエッジが進行する時間は、
遅延回路101をクロック信号の立ち上がりエッジが進
行する時間と等しく、クロック信号の周期tCKから、
遅延回路107と、遅延回路108の遅延時間を引いた
時間 tCK−d1−d2+tPWである。増幅回路1
06を通過するのに要する時間は、前述の通り、d2で
ある。
【0058】以上から、クロック信号が 受信回路10
5及び、遅延回路107、遅延回路108、遅延回路列
101、遅延回路列102、増幅回路106を通過する
のに要した時間は、2tCKになり、m番クロック信号
パルスは、NAND回路FNmおよびインバータFIm
の遅延時間tdFとNAND回路RNmおよびインバー
タRImの遅延時間tdBとを無視すれば、m+2番ク
ロック信号パルスと等しいタイミングで内部回路に出力
される。
【0059】また、遅延回路列101A,遅延回路列1
02Aの遅延時間を等しくするため、たとえば、NAN
D回路FNn,インバータFIn,NAND回路CNn
のマスクパターンとNAND回路RNn,インバータR
In,NAND回路GNnのマスクレイアウトとを鏡像
パターンとし、負荷を等しくした。本実施形態の上記回
路に供給される電源は、本実施形態の回路が搭載される
半導体回路装置上に搭載された定電圧供給回路から供給
される。したがって、本実施形態の遅延回路の遅延時間
は、外部電源電圧に依存しない、また、定電圧供給回路
から供給される電圧または、トランジスタのスレッショ
ルド電圧を調整することにより、遅延回路列101A、
遅延回路列102Aの遅延時間が調整可能になり、これ
により、使用ゲート段数を調整できる。
【0060】次に、この第一の同期遅延回路100Aの
外部クロック信号(m+2番クロック信号パルス)と内
部クロック信号(m番クロック信号パルスの増幅回路1
06からの出力)との間の遅延時間差の外部クロック信
号サイクルの依存性について、詳細に説明する。
【0061】第一の同期遅延回路100Aの外部クロッ
ク信号(m+2番クロック信号パルス)と内部クロック
信号(m番クロック信号パルスの増幅回路106からの
出力)との間の遅延時間差の外部クロック信号サイクル
の依存性について説明する。
【0062】前々段で動作説明したように、「m番クロ
ック信号パルスがj番目のインバータFIjからj−k
番目のインバータFIj−kにある期間」に「m+1番
目のクロック信号が制御端子109に入力する」ような
クロック信号サイクルのとき、m番クロック信号パルス
は、「遅延回路列102内のNAND回路RNj〜RN
j−kに転送され遅延回路102内を進行する」ので、
遅延回路列102内のNAND回路RNj〜RNj−k
に転送されるクロック信号サイクルは、m番クロック信
号がNAND回路FNjからNAND回路FNj+1ま
で進行する時間tdFの幅がある。一方、遅延回路列1
02をNAND回路RNj〜RNj−kから進行するパ
ルスの遅延時間は、一定である。この結果、第一の同期
遅延回路100Aの出力を増幅回路106を介して出力
した場合、図4に示すように、m番目のクロック信号パ
ルスの増幅回路106出力とm+2番目の外部クロック
信号パルスとの間の遅延時間差の外部クロック信号サイ
クル依存は、遅延回路列101内のNAND回路FNj
からNAND回路FNj+1までの進行時間の周期を有
し、NAND回路RNjからNAND回路RNj+1ま
での進行時間tdBの振幅を有する、ノコギリ波状の特
性を示す。
【0063】次に、本発明の多重同期遅延回路の特徴で
ある、外部クロック信号と内部クロック信号との間の遅
延時間差の外部クロック信号サイクル依存性が縮小する
原理を本実施形態の多重同期遅延回路について説明す
る。
【0064】本実施形態の多重同期遅延回路では、これ
まで説明したように、第一の同期遅延回路100Aまた
は第二の同期遅延回路100Bの出力を増幅回路106
を介して直接出力した場合、m番目のクロック信号パル
スの増幅回路106出力とm+2番目の外部クロック信
号パルスとの間の遅延時間差は、ノコギリ波状の外部ク
ロック信号サイクル依存性をそれぞれ示す。
【0065】しかし、本実施形態では、第一,第二の同
期遅延回路100A,100Bには、外部クロック信号
サイクル依存性を変える要素として、遅延回路101A
A,102AAおよび遅延回路101BA,102BA
を備え、遅延回路101AA,102AAと遅延回路1
01BA,102BAの間に遅延時間差をそれぞれ有し
ている。遅延回路101AAと遅延回路101BAとの
間の遅延時間差は、丁度、前述のtdFの半分と等し
く、遅延回路102AAと遅延回路102BAとの間の
遅延時間差は、前述のtdBの半分と等しい。このた
め、前述の各ノコギリ波状の外部クロック信号サイクル
依存性は、図5に示すように、丁度、「tdFの半分の
時間」ずれたタイミングを持つ。本実施形態では、これ
ら各タイミングを持つ遅延回路102AAおよび遅延回
路102BAの出力を、多重化回路101Cにより、さ
らに論理出力し多重化している。そのため、図5の多重
化回路出力100Wに見られるように、内部クロック信
号出力と外部クロック信号パルスの遅延時間の外部クロ
ック信号サイクル依存を縮小することが出来る。
【0066】本実施形態の多重同期遅延回路を用いるこ
とにより、外部クロック信号と遅延差の無い内部クロッ
ク信号が僅か2クロック信号後に確実に得ることが可能
であり、かつ、完全なデジタル回路の構成でありなが
ら、クロック信号パルスの増幅回路106出力と外部ク
ロック信号パルスの遅延時間の外部クロック信号サイク
ル依存をデジタル回路の遅延時間単位より小さくするこ
とが可能である。
【0067】なお、本実施形態の遅延回路列101,遅
延回路列102,制御回路103,負荷調整素子104
は、NAND回路及びインバータから構成されたが、他
の素子にて、構成することも可能である。
【0068】また、本実施形態は、2組の同期遅延回路
で構成されていたが、図6に示すように、同期遅延回路
の数を増やすことで、図7に示すように外部クロック信
号のサイクル依存をさらに小さくすることが可能であ
る。
【0069】図8,図9は、本発明の多重同期遅延回路
の実施形態2を示すブロック図である。図9は、図8の
第一の同期遅延回路300Aの詳細構成を示すブロック
図である。
【0070】図8を参照すると、本実施形態の多重同期
遅延回路は、図1の実施形態1の多重同期遅延回路の多
重化回路と増幅回路との間に、パルス補正回路310,
遅延回路311,多重化回路312,分周器313,増
幅回路314とを追加したブロック構成をもつ。ここ
で、多重化回路300Cの出力は、パルス補正回路31
0、遅延回路311、多重化回路312を介し、増幅回
路306と接続し、また、多重化回路312の出力は、
分周器313を介し増幅回路314と接続している。
【0071】本実施形態の多重同期遅延回路の特徴は、
各同期遅延回路300A,300Bにあり、それぞれ構
成および動作が等しいので、図9を参照し、第一の同期
遅延回路300Aについて説明する。
【0072】本実施形態の各同期遅延回路において、遅
延回路列301Aは、実施形態1の遅延回路列101A
とほぼ等しい「カスケード接続の複数段ゲート」からな
り、各段が「NAND回路およびインバータからなる遅
延単位素子」からなるが、遅延時間の補正用遅延回路3
01ARを入力部分に有する。補正用遅延回路301A
Rは、遅延回路列301Aの各段「NAND回路FN
m、インバータFIm」と等しい遅延時間tdFを有す
る。
【0073】遅延回路列302Aは、実施形態1の遅延
回路列102Aと等しい「カスケード接続の複数段ゲー
ト」からなるが、図にみられるように、遅延回路列30
1Aの奇数段,偶数段の並列出力を制御回路303Aを
介してそれぞれ並列入力接続したそれぞれ並列2列の副
遅延回路列の組み合わせからなる。すなわち、遅延回路
列301Aの奇数段目ゲートの出力は、制御回路303
Aを介して遅延回路列302Aの内の副遅延回路列30
2AOと接続し、遅延回路列301の偶数段目ゲートの
出力は、制御回路303Aを介して遅延回路列302A
の内の副遅延回路列302AEと接続する。
【0074】副遅延回路列302AOの出力は、多重化
回路302AMにそのまま入力し、副遅延回路列302
AEの出力は、副出力遅延調整回路である遅延回路30
2ARを介して多重化回路302AMに入力する。遅延
回路302ARは、副遅延回路列302AO,302A
Eの各段「NAND回路RNm、インバータRIm」の
遅延時間tdBの1/2の遅延時間を有する。遅延回路
列302A内の2列の副遅延回路列302AO,302
AEは、それぞれ、遅延回路列301Aの半分の素子で
構成されているので、遅延時間は、遅延回路列301A
または遅延回路102Aの1/2の時間である。また、
遅延回路列301から転送されたパルスの幅は、1/2
になる。
【0075】また、本実施形態の追加各ブロックにおい
て、遅延回路311は、遅延回路307の遅延時間と遅
延回路308の遅延時間を加えた時間(d1+d2 )
の1/2の遅延時間(d1+d2)/2に受信回路10
5出力のパルス幅tPW の1/2の時間tPW/2を
加えた(d1+d2)/2+tPW/2を有する。本実
施形態では、実施形態1と同様に遅延回路列302の出
力を反転して用いるので、タイミング補正のため、受信
回路305出力のパルス幅tPWの1/2の時間tPW
/2を加えている。パルス幅補正回路310は、受信回
路305の出力のパルス幅tPWのパルス幅の1/2に
する。多重化回路312は、遅延回路は、遅延回路31
1の出力とパルス幅補正回路310の出力を合成する。
分周期313は、パルス幅補正回路307を分周して出
力する。
【0076】次に、本実施形態の各同期遅延回路の動作
を図10を参照して説明する。まず、遅延回路列302
Aの副遅延回路列302AOの動作について説明する。
【0077】受信回路305に入力したHクロック信号
パルスは、受信回路305で、パルス幅tPWに整形さ
れ、d1後に出力し、遅延回路307と遅延回路308
を時間d1+d2を経て通過し、遅延回路301AA、
補正用遅延回路301ARを介して遅延回路列301に
入力し、次の受信回路305出力のクロック信号パルス
が制御回路103に入力する時まで、遅延回路列301
A中を進行しつづける。このHクロック信号パルスの立
上りエッジの遅延回路列301A中の進行時間は、クロ
ック信号サイクルtCKから(d1+d2)を引いた時
間tCK−(d1+d2)であり、立下りエッジの進行
時間は、クロック信号サイクルtCKから(d1+d
2)とパルス幅tPWを引いた時間tCK−(d1+d
2)ーtPWである。次の受信回路305出力のクロッ
ク信号パルスが制御回路303に入力する時には、副遅
延回路列302AOに転送されLクロック信号パルスに
なる。
【0078】たとえば、このとき、クロック信号パルス
が補正用遅延回路301ARを介してから、遅延回路列
301A中の2nー1段目の奇数段ゲートまで進行した
ところで、副遅延回路列302AOに転送された場合、
パルスが通過する副遅延回路列302AOのゲート段数
は、n個である。ただし、前述したように補正用遅延回
路301ARの遅延時間は、遅延回路列301Aの各段
「NAND回路FNm、インバータFIm」と等しい遅
延時間を有するので、「クロック信号パルスが補正用遅
延回路301ARを介してから、遅延回路列301A中
の2nー1段目の奇数段ゲートまで進行したところ」ま
での遅延時間は、2n個のゲート段を通過した場合と等
しくなる。したがって、「クロック信号パルスが補正用
遅延回路301ARを介してから、遅延回路列301A
中の2nー1段目の奇数段ゲートまで進行したところ」
までの遅延時間、すなわち2n個のゲート段の通過時間
に対し、副遅延回路列302AOのゲート段をn個通過
する時間は、ゲート段数でみる限り丁度1/2になる。
【0079】次に、特に、遅延回路列302Aの副遅延
回路列302AEの動作について説明する。
【0080】受信回路305に入力したHクロック信号
パルスは、受信回路305でパルス幅tPWに整形され
時間d1後に出力し、遅延回路307,遅延回路308
を時間d1+d2を経て通過し、遅延回路301AA,
補正用遅延回路301ARを介して遅延回路列301に
入力し、次の受信回路305出力のクロック信号パルス
が制御回路103に入力する時まで、遅延回路列301
A中を進行し続ける。このHクロック信号パルスの立上
りエッジの遅延回路列301A中の進行時間は、クロッ
ク信号サイクルtCKから(d1+d2)を引いた時間
tCK−(d1+d2)であり、立下りエッジの進行時
間は、クロック信号サイクルtCKから(d1+d2)
とパルス幅tPWを引いた時間tCK−(d1+d2)
ーtPWである。次の受信回路305出力のクロック信
号パルスが制御回路303に入力する時には、遅延回路
列の副遅延回路列302AEに転送されLクロック信号
パルスになる。
【0081】たとえば、このときクロック信号パルスが
補正用遅延回路301ARを介してから、遅延回路列3
01A中の2n段目の奇数段ゲートまで進行したところ
で、副遅延回路列302AEに転送された場合、パルス
が通過する副遅延回路列302AOのゲート段数は、n
個である。ただし、前述したように補正用遅延回路30
1ARの遅延時間は、遅延回路列301Aの各段「NA
ND回路FNm、インバータFIm」と等しいの遅延時
間を有するので、「クロック信号パルスが補正用遅延回
路301ARを介してから、遅延回路列301A中の2
n段目の偶数段ゲートまで進行したところ」までの遅延
時間は、2n+1個のゲート段を通過した場合と等しく
なる。また、副出力遅延調整回路である遅延回路302
ARは副遅延回路列302AO,302AEの各段「N
AND回路FNm、インバータFIm」の1/2の遅延
時間を有するので、副遅延回路列302AOのゲート段
数をn個通過し、遅延回路302ARを通過する遅延時
間は、n+1/2個のゲート段を通過した時間に等し
い。したがって、「クロック信号パルスが補正用遅延回
路301ARを介してから、遅延回路列301A中の2
n段目の偶数段目のゲートまで進行したところ」までの
遅延時間、すなわち、2n+1個のゲート段の通過時間
に対し、「副遅延回路列302AEのゲート段をn個通
過しさらに遅延回路302ARを通過する遅延時間」
は、ゲート段数でみる限り丁度1/2になる。
【0082】したがって、副遅延回路列302AO,3
02AEを進行するLクロック信号パルスの立ち上がり
エッジは、遅延回路列301A中を進行する時間tCK
−(d1+d2)の1/2に進行する。遅延回路列30
2Aを進行するLクロック信号パルスの立ち下がりエッ
ジは、遅延回路列301中を進行する時間tCK−(d
1+d2)−tPWの1/2に進行する。遅延回路列3
02Aを出たLパルスは、遅延回路311内で反転され
Hパルスになる。遅延回路列302Aの遅延時間は、
(d1+d2)/2+tPW/2である。従って、遅延
回路列302AO,302AEに転送された時から遅延
回路302Aを出る時までに要した時間は、遅延回路列
302Aを進行するLクロック信号パルスの立ち下がり
エッジとして遅延回路列301中を進行した時間(tC
K−(d1+d2)−tPW)/2に、遅延回路305
内で反転されHパルスになって進行した時間(d1+d
2)/2+tPW/2を加えた時間tCK/2である。
【0083】次に、本実施形態の同期遅延回路の外部ク
ロック信号(m+2番クロック信号パルス)と内部クロ
ック信号(m番クロック信号パルスの増幅回路306か
らの出力)との間の遅延時間差の外部クロック信号サイ
クルの依存性について説明する。
【0084】まず、副遅延回路列302AOの遅延時間
の外部クロック信号サイクルの依存性は、実際には、副
遅延回路列302AOのn個のゲート段が利用されるク
ロック信号サイクルは、クロック信号パルスが2n−1
段目のゲートから2n+1段目のゲートに移る期間に、
パルスが副遅延回路列302AOに転送されるとき発生
する。従って、外部クロック信号と副遅延回路列302
Aの出力との間の遅延時間差のクロック信号サイクル依
存性は、図11(a)の点線302AOWに示すよう
に、2n−1段目のゲートから2n+1段目のゲートに
移る期間のサイクルに対し、副遅延回路列302Aのゲ
ートがn段からn+1段に移る時間の遅延時間の振幅を
有する、ノコギリ波状の特性を示す。
【0085】また、副遅延回路列302AEの遅延時間
の外部クロック信号サイクルの依存性は、実際には、副
遅延回路列302AEのn個のゲート段が利用されるク
ロック信号サイクルは、クロック信号パルスが2n段目
のゲートから2n+2段目のゲートに移る期間に、パル
スが副遅延回路列302AEに転送されるとき発生す
る。従って、外部クロック信号と副遅延回路列302A
の出力の遅延時間のクロック信号サイクル依存は、図1
1(a)の302AEWに示すように、2n段目のゲー
トから2n+2段目のゲートに移る期間のサイクルに対
し、副遅延回路列302Aのゲートがn段からn+1段
に移る時間の遅延時間の振幅を有する、ノコギリ波状の
特性を示す。
【0086】さらに、副遅延回路列302AO,302
AEの外部クロック信号依存は、図11(a)に示すよ
うに、丁度、クロック信号パルスが2n段目のゲートか
ら2n+1段目のゲートに移る期間分のずれがあり、実
際の遅延回路列302Aの出力の外部クロック信号の周
期依存は、実線302AEWと点線302AOWの論理
出力により多重化しているので、2n段目のゲートから
2n+1段目のゲートに移る期間のサイクルに対し、遅
延回路列302Aのゲートがn段からn+1段に移る時
間の遅延時間の1/2振幅を有する、ノコギリ波状の特
性を示す。
【0087】次に、第二の同期遅延回路300Bの遅延
回路列302Bの外部クロック信号サイクルの依存性に
ついて説明する。第一の同期遅延回路300Aと第二の
同期遅延回路300Bの構成は、ほぼ等しいので、遅延
回路列302Bの出力の外部クロック信号の周期依存性
は、図3(b)の302BEWと302BOWに示すよ
うに、遅延回路列301Bの2n段目のゲートから2n
+1段目のゲートに移る期間のサイクルに対し、遅延回
路列302Bのゲートがn段からn+1段に移る時間の
遅延時間tdBの1/2振幅を有する、ノコギリ波状の
特性を示す。
【0088】さらに、第二の同期遅延回路300Bの出
力の外部クロック信号サイクルの依存性が遅延回路30
1BA,遅延回路302BAにより、第一の同期遅延回
路300Aより丁度ゲート1/2段分のずれ1/2td
Fがあるので、本発明の遅延回路の出力の外部クロック
信号周期依存は、図11(c)の302Wに示すように
遅延回路列301Aまたは301Bのゲート段の遅延時
間tdFの1/2サイクルに対し、遅延回路列302A
または302Bのn段からn+1段に移る時間の遅延時
間tdBの1/4振幅を有する、ノコギリ波状の特性を
示す。
【0089】また、 多重化回路312の出力は、分周
期313を介して、パルス幅が丁度クロック信号周期の
1/2倍になり、増幅回路306で所望の駆動能力まで
増幅出力される。
【0090】以上説明したように、本実施形態では、従
来PLLでは、数十サイクルから、数万サイクル要し
た、2倍サイクルのクロック信号の生成、および、デュ
ーティ50%のクロック信号を1クロック信号サイクル
後から得ることができ、かつ、出力の位相誤差の外部ク
ロック信号サイクルの依存を従来の1/4にすることが
可能になった。また、実施形態1の回路と組み合わせる
ことにより外部クロック信号と遅延差または、位相差の
無い2倍サイクルのクロック信号の生成、および、デュ
ーティー50%のクロック信号をクロック信号サイクル
依存を小さく生成することができる。
【0091】また、本実施形態では、遅延回路列302
A,302Bを遅延回路列301A,301Bの1/2
の素子数の比率に分割することでクロック信号の周期の
1/2のタイミングのパルスを発生させた。しかし、他
の構成例として、図12に示すように、第2の同期遅延
回路列302A−f,302B−fが、第1の遅延回路
列301A−f,301B−fの信号伝達経路の逆向き
に並べて配置されたカスケード接続の複数段ゲートから
それぞれなるm列の副遅延回路列を備え、これらm列の
各副遅延回路列のd列目の副遅延回路列が出力側からn
段目ごとのゲートに制御回路303A−f,303B−
fのd段目からm段目ごとのゲート出力をそれぞれ並列
入力し順次遅延および出力し、これらm列の各副遅延回
路列の出力に対し同等の遅延時間差を保ち順に出力し、
それらの論理出力により多重化し遅延信号として出力
し、ゲートの比率を任意(図12では、m:n,m>
n)に分けることで、任意のタイミングのクロック信号
パルスを発生させることができる。
【0092】また、それぞれm列並列した副遅延回路列
の出力側に、遅延時間比が丁度m:nになるように遅延
回路を付加してから、多重化回路302AM−fまた
は、多重化回路302BM−fを介して出力することに
より、多重化回路302AM−f,302BM−fの出
力の外部クロック信号サイクルの丁度n/mのタイミン
グに対する時間差の外部クロック信号の周波数依存は、
遅延回路列301A−f,301B−fの各段ゲートの
遅延時間tdFの周期で、遅延回路列302A−f,3
02B−fの各段ゲートの遅延時間tdBのn/mの振
幅のノコギリ波状の特性を示す。さらに、多重化回路3
00C−fを通すことにより、図13に示すように外部
クロック信号との周波数依存は、遅延時間tdFの1/
2の周期で遅延時間tdBのn/2mの振幅のノコギリ
波状の特性になる。
【0093】図14は、本発明の多重同期遅延回路の実
施形態3を示すブロック図である。図14を参照する
と、本実施形態の多重同期遅延回路は、図1の実施形態
1の多重同期遅延回路の各同期遅延回路100A,10
0Bを第一,第二の同期遅延回路400A,400Bに
置き換えた構成からなる。他ブロックは同様の構成およ
び動作を示すので、重複説明を省略する。
【0094】本実施形態の多重同期遅延回路の特徴であ
る第一の同期遅延回路400Aは、パルス信号に対応し
た信号を入力し各遅延時間差を同等に調整する入力遅延
調整回路である遅延回路401AAと、カスケード接続
および環状接続の複数段ゲートからなり遅延回路401
AAの出力を入力および順次遅延し各段ゲートの出力を
入力側からのゲート段順にそれぞれ並列出力する第1の
遅延回路列401Aと、この第1の遅延回路列401A
の各段ゲート出力を並列入力しパルス信号に同期して
列にそれぞれ転送し並列出力する制御回路403Aと、
第1の遅延回路列401Aの信号伝達経路の逆向きに並
べて配置されたカスケード接続および環状接続の複数段
ゲートからなりそれら各段ゲートに制御回路403Aの
各出力を出力側からのゲート段順にそれぞれ並列入力し
順次遅延および出力する第2の遅延回路列402Aと、
パルス信号に対応した信号が第1の遅延回路列401A
内を環状に周回するごとに増数し第2の遅延回路列40
2A内を環状に周回するごとに減数し第1および第2の
遅延回路列401Aおよび402A内の周回回数が等し
いことを示す信号を出力するカウント手段400AC
と、このカウント手段400ACの出力に対応して第2
の遅延回路列402A内を周回しているパルス信号に対
応した信号を出力から取り出すセレクタ回路400AS
と、このセレクタ回路の出力を入力し各遅延時間差を同
等に調整し遅延信号として出力する出力遅延調整回路4
02AAと、を備えている。また、第二の同期遅延回路
400Bも同様構成である。
【0095】さらに、この同期遅延回路400Aの構成
例を示すブロック図である図15を参照すると、カウン
ト手段400ACは、パルス信号に対応した信号が第1
の遅延回路列401A内を環状に周回するごとに増数す
る加算器410Aと、この加算器出力を並列入力しパル
ス信号に同期してそれぞれ並列出力する転送器411A
と、この転送器の出力を並列入力しパルス信号に対応し
た信号が第2の遅延回路列402A内を環状に周回する
ごとに減数する減算器412Aと、を備えている。
【0096】これら第一,第二の同期遅延回路400
A,400Bは、図2の実施形態1の第一,第二の同期
遅延回路100A,100Bとほぼ等しいが、次の相違
点1,2を有する。
【0097】相違点1は、遅延回路列401A,402
Aが環状接続されていることである。すなわち、図15
に示すように、遅延回路列401Aの最後のインバータ
FIzの出力が遅延回路401Aの最初のNAND回路
FN1に入力し、制御回路403Aの最後から2番目の
NAND回路CNz−1の出力が遅延回路401Aの最
初のNAND回路FN1に入力し、制御回路403Aの
最後のNAND回路CNzの出力が遅延回路401Aの
最初から2番目のNAND回路FN2に入力し、NAN
D回路FN1の次段にインバータFI1の代わりにNA
ND回路FNINが配置され、遅延回路401AAの出
力をインバータを介して入力している。また、遅延回路
列402Aの最初のインバータRI1の出力が遅延回路
402Aの最後のNAND回路RNz,セレクタ400
ASに入力し、遅延回路列402Aの最後のNAND回
路RNzの次段のインバータRIzの代わりにNAND
回路RNINが配置され、カウント手段であるカウンタ
400ACの出力をインバータを介して入力し、セレク
タ400ASに出力し、遅延回路415Aを介して減算
器412Aに出力している。
【0098】受信回路405から出力されたパルス信号
は、遅延回路407,制御回路403Aに入力し、遅延
回路413A,遅延回路414を介し加算器410A,
転送器411Aに入力し、インバータ,NOR回路41
7Aを介してRSーF/F418Aに入力する。また、
遅延回路407の出力は、遅延回路408,遅延回路4
01AAを介して遅延回路列401Aに入力する。遅延
回路列401Aに入ったHパルスは、次に受信回路40
5のHパルスが出るまでの期間、遅延回路列401A中
を進行し、遅延回路列401Aの最後のインバータFI
zに達したら、最初のNAND回路FN1に戻り回転し
続ける。
【0099】相違点2は、カウンター400ACなどを
備えていることである。このカウンター400ACは、
主に、加算器410A、転送器411A、減算器412
Aからなる。加算器410Aは、受信回路405のHパ
ルスが出てから次にHパルスが出るまでの期間に、遅延
回路列401AのインバータFIzから出力されたHパ
ルス出力数をカウントする。加算器410Aの出力は、
本実施形態では、加算した結果を4ビット出力410A
−1,410A−1B,410A−2,410A−2
B,410A−3,410A−3B,410A−4,4
10A−4Bで示す。受信回路405のHパルスが出た
とき、加算器410Aの出力は、転送器411Aを介し
て、4ビット出力411A−1、411A−1B,41
1A−2,411A−2B,411A−3,411A−
3B,411A−4,411A−4Bとして減算器41
2Aに転送される。
【0100】また、受信回路405のHパルスが出たと
き、遅延回路列401A中のHパルスは、遅延回路列4
02Aに転送され、遅延回路列402A中をLパルスと
して進行し、インバータRI1に達したら、NAND回
路RNzに入力し、再び遅延回路列402A中を進行す
る。この遅延回路列402AのRI1からのLパルス出
力で減算器412Aに転送されたカウント数は、減算さ
れ、0になったとき、減算器の出力419Aは、Lから
Hレベルに状態変化し、遅延回路列402A中のNAN
D回路RNINの出力をHレベル固定にすると同時に、
遅延回路列402中のインバータRI1の出力をセレク
ター400ASを介して出力させ、遅延回路402A
A,多重化回路400C,増幅回路406を介して出力
させる。
【0101】このとき、受信回路405のHパルスがで
てから、次のHパルスがでるまでの期間までに、遅延回
路列401A中のHパルスが、遅延回路列401Aの最
後のインバータFIzに達し無い場合は、減算器412
Aの出力419Aは、H状態のままなので、遅延回路列
401Aから遅延回路列402Aに転送されたパルス
は、、NAND回路420Aから遅延回路列402A中
のインバータRI1の出力をセレクター400AS,遅
延回路402AA,多重化回路400C,増幅回路40
6を介して出力させる。
【0102】さらに、加算器410Aのカウント値が最
大値を示したとき、すなわち、4ビット出力411A−
1〜4がすべてH出力のときは、加算器410Aから最
大周期違反信号425Aが出力される。
【0103】次に、このカウンタ400ACの加算器4
10A、転送器411A、減算器412Aの詳細な構成
について、図16を参照して説明する。
【0104】加算器410Aは、リセット付きDフリッ
プフロップ回路4台D−F/F1〜4からなり、D−F
/F1のC端子には、遅延回路列401A中のインバー
タFIzの出力を反転するインバータおよび遅延回路4
13Aの出力のNORゲート出力を入力し、他のD−F
/F2〜4のC端子には、前段D−F/F1〜3のQ端
子出力410A−1〜3を入力する。また、各D−F/
F1〜4のQ端子出力410A−1〜4は、それぞれ自
段D−F/FのD端子,インバータIA1〜4,4入力
NAND回路ADNAND,転送器411Aにそれぞれ
出力される。
【0105】転送器411Aは、加算器410AのQ端
子出力410A−1〜4,その反転出力410A−1B
を並列入力し、遅延回路414Aの出力によりそれぞれ
ゲートし、出力411A−1〜4,411A−1B〜4
Bを減算器412Aに並列出力するNAND11,2
1,31,41およびNAND12,22,32,42
とを備える。
【0106】減算器412Aは、セット、リセット付き
Dフリップフロップ4台D−F/F5〜8からなり、D
−F/F5のC端子には、遅延回路列402AのNAN
D回路RNINの出力を遅延回路415Aを介して入力
し、他のD−F/F6〜8のC端子には、前段D−F/
F5〜7のQ端子出力をそれぞれ入力する。各D−F/
F5〜8のリセット端子,セット端子は、転送器411
Aの出力411A−1〜4,411A−1B〜4Bをそ
れぞれ並列入力する。また、各D−F/F5〜8のQ端
子出力は、それぞれ自段D−F/FのD端子,4入力N
AND回路REDNANDにそれぞれ出力される。この
4入力NOR回路REDNORの出力は、減算器412
Aの出力419AとしてRS−F/F418Aに入力す
る。
【0107】以上説明したように、本実施形態は、遅延
回路列401A、遅延回路列402Aをループ状に接続
しかつカウンタを設けることで、遅延回路列401A、
遅延回路列402Aの最大遅延時間のカウンタで計数で
きる数の倍数分長い周期のクロック信号を制御可能にし
た。
【0108】すなわち、遅延回路401Aの任意のNA
ND回路FNnと次のインバータFInまでの遅延時間
dFと、遅延回路402Aの任意のNAND回路RNn
と次のインバータFInの遅延時間dRを定義したと
き、遅延回路401Aの最初のNAND回路FN1から
最後のインバータFIzまでの遅延時間は、zdFにな
り、遅延回路402Aの最初のNAND回路RNzから
最後のインバータRI1までの遅延時間は、zdRとな
るが、内部クロック信号と外部クロック信号のDela
yを除去する場合には、dFとdRが等しくなるように
設定し、これに伴いzdFとzdRを等しくする。
【0109】このとき、遅延回路107および遅延回路
108の遅延時間をd1+d2とすると、入力のクロッ
ク信号周期が、zdF+d1+d2より短いときは、実
施形態1〜2に示したように、遅延回路列401Aを進
行中のクロック信号パルスは、次のクロック信号パルス
で遅延回路列401Aから遅延回路列402Aにクロッ
ク信号パルスが転送され、遅延回路401A中と遅延回
路402A中を同じ段数のNAND回路、インバータを
通過する。
【0110】一方、入力のクロック信号周期がzdF+
d1+d2より長いときは、次のクロック信号が入るま
でパルスは、遅延回路列401A中を循環し続け、遅延
回路列401Aの端から端までパルスが通過した回数が
加算機410Aで計数され、次のクロック信号が入った
ときに遅延回路列401Aから遅延回路列402Aのパ
ルスが転送されると同時に加算機410Aで計数された
遅延回路列401Aの端から端までパルスが通過した回
数が減算器412Aに転送され、遅延回路列402Aの
インバータRI1をパルスが通る度に減算される。遅延
回路列401Aの端から端までパルスが通過した回数と
同じ回数遅延回路列402Aの端から端までパルスが循
環するので、遅延回路列401A、遅延回路列402A
を何度も使用するが、入力のクロック信号周期がzdF
+d1+d2より短いときと同じように遅延回路401
A中と遅延回路402A中を同じ段数のNAND回路,
インバータを通過するので、長いサイクルのクロック信
号でも同じ効果が期待できる。
【0111】第二の同期遅延回路400Bの回路構成,
動作特性は、遅延回路401AA,遅延回路402AA
と遅延回路401BA,遅延回路402BAとのそれぞ
れの遅延時間差をのぞいて第一の同期遅延回路400A
と等しい。遅延回路401AAと遅延回路401BAの
遅延時間差は、前段で説明したtdFの1/2に等し
く、遅延回路402AAと遅延回路402BAの遅延時
間差は、前段で説明したtdBの1/2に等しい。した
がって、外部クロック信号と内部クロック信号の遅延時
間の外部クロック信号サイクルの依存性は、図17に示
すように、実施形態1,2と同様、第一の同期遅延回路
400Aのみの場合の1/2の周期、振幅を有する。
【0112】図18は、本発明の多重同期遅延回路の実
施形態4を示すブロック図である。図18を参照する
と、本実施形態の多重同期遅延回路は、図1の実施形態
1の多重同期遅延回路の各同期遅延回路100A,10
0Bを第一,第二の同期遅延回路500A,500Bに
置き換えた構成からなる。他ブロックは同様の構成およ
び動作を示すので、重複説明を省略する。
【0113】本実施形態の多重同期遅延回路の特徴であ
る第一の同期遅延回路500Aは、パルス信号に対応し
た信号を入力し各遅延時間差を同等に調整する入力遅延
調整回路である遅延回路501AAと、カスケード接続
の複数段ゲートからなり遅延回路501AAの出力を入
力および順次遅延し各段ゲートの出力を入力側からのゲ
ート段順にそれぞれ並列出力する第1の遅延回路列50
1Aと、この第1の遅延回路列501Aの各段ゲート出
力を並列入力しパルス信号に同期して並列にそれぞれラ
ッチし並列出力するラッチ回路503LAと、第1の遅
延回路列501Aの信号伝達経路の同じ向きに並べて配
置されたカスケード接続の複数段ゲートからなりパルス
信号を入力および順次遅延し各段ゲートの出力を入力側
からのゲート段順にそれぞれ並列出力する第2の遅延回
路列502Aと、この第2の遅延回路列502Aの各段
ゲート出力を並列入力しそれぞれをラッチ回路503A
の各並列出力に対応して制御しワイヤードOR出力する
制御回路503SAと、この制御回路503SAの出力
を入力し各遅延時間差を同等に調整し遅延信号として出
力する出力遅延調整回路である遅延回路502AAと、
を備える。また、第二の同期遅延回路500Bも同様構
成である。
【0114】次に、これら各同期遅延回路の動作につい
て説明する。これまで説明した実施形態1〜3と同様
に、第一の同期遅延回路500Aと第二の同期遅延回路
500Bの構成が等しいので、まず、第一の同期回路5
00Aの動作について説明する。また、実施形態1の説
明と同様に、クロック信号パルスは周期的に入力される
ため、実使用時には、個々の区別をすることはないが、
ここでは、動作をわかりやすくするため、任意のクロッ
ク信号パルスの1つをm番クロック信号と名付け、次の
クロック信号パルスをm+1番クロック信号パルスと名
付け、次のクロック信号パルスをm+2番クロック信号
パルスと名付ける。
【0115】m番クロック信号パルスは、受信回路50
5の次に、この受信回路505,増幅回路505とそれ
ぞれ同等の遅延時間を持つ遅延回路507,遅延回路5
08を介して、遅延回路列501Aに入り、遅延回路列
501A内を進行する。m番クロック信号パルスが、受
信回路505をでてから、クロック信号の1サイクル
後、受信回路505からのm+1番クロック信号パルス
がラッチ回路503LAに入力する。このとき、m番ク
ロック信号パルスは、遅延回路列501A内を進行して
おり、たとえば、遅延回路501A内のj番目の遅延素
子を進行中とするとj番目の遅延素子の出力は、前述の
通りHレベル出力である。
【0116】したがって、m番クロック信号パルスの進
行中のj番目の遅延素子出力と接続するj番目のラッチ
回路503LAは、2入力共Hレベルになり、j番目の
ラッチ回路503LAの出力は、j番目の制御回路50
3SAを出力可能な状態にする。このとき、遅延回路5
02Aには、受信回路505からm+1番クロック信号
パルスが入力し、遅延回路102A内をj番目の遅延素
子まで進行し、j番目の制御回路503SAを介し多重
化回路500Cを介して、増幅回路506から出力す
る。
【0117】本実施形態においても、遅延回路501A
を通過するパルスの進行時間は、クロック信号サイクル
より遅延回路507および遅延回路508の遅延時間を
引いた時間に等しく、遅延回路502A中を通過するパ
ルスの進行時間は、遅延回路501A中をパルスが進行
する時間に等しいので、遅延回路502Aを通過するパ
ルスの受信回路501に入って増幅回路506から出力
するまでの進行時間は、丁度、1サイクルになる。従っ
て、遅延回路の遅延素子の遅延時間を考慮しなければ、
本実施形態においても、外部クロック信号と内部クロッ
ク信号の遅延時間を消去できる。
【0118】また、本実施形態においても、実施形態1
と同様に、外部クロック信号(m+2番クロック信号パ
ルス)と内部クロック信号(m番クロック信号パルスの
増幅回路106からの出力)との間の遅延時間差の外部
クロック信号サイクル依存性が生じる。しかし、本実施
形態においても、遅延回路501AA,遅延回路502
AAと遅延回路501BA,遅延回路502BAとの遅
延時間差を調整し、第一,第二の同期遅延回路500
A,500Bの外部クロック信号と内部クロック信号と
の間の遅延時間差の外部クロック信号サイクル依存性が
ずれる。そのため、第一,第二の同期遅延回路500
A,500Bの出力を多重化回路500Cにより多重化
した多重遅延信号と外部クロック信号との間の遅延時間
差の外部クロック信号サイル依存性を縮小できる。
【0119】次に、本発明の多重同期遅延回路の実施形
態5,6と、各実施形態1〜6の多重同期遅延回路にお
ける多重化回路,副多重化回路,入力遅延調整回路,出
力遅延調整回路の詳細構成例とについて、図面を参照し
て追加説明する。
【0120】図19は、本発明の多重同期遅延回路の実
施形態5における各同期遅延回路を示す部分ブロック図
である。本実施形態の多重同期遅延回路は、図1の実施
形態1の多重同期遅延回路の各同期遅延回路100A,
100Bの内部構成を除き、同構成であり、同期遅延回
路以外のブロックについての重複説明を省略する。
【0121】図19を参照すると、本実施形態の多重同
期遅延回路における同期遅延回路100Aは、図1の実
施形態1を1部変更した第1の遅延回路列101,制御
回路103を備えている。
【0122】第1の遅延回路列101は、実施形態1と
同様に「カスケード接続の複数段ゲート」から成ると共
に、これら各段ゲートが、互いに異なる遅延時間を持つ
複数信号をそれぞれ出力し且つ同等の遅延時間差保ち順
に並列出力する複数インバータFIn,FIna,FI
nb,FIncをそれぞれ備え、それらの1つのインバ
ータFInを次段にカスケード接続する。
【0123】制御回路103は、第1の遅延回路列10
1の各段ゲートの複数インバータFIn,FIna,F
Inb,FIncの出力を並列入力しパルス信号109
Aによりそれぞれ同期化する複数NAND回路CNn,
CNna,CNnb,CNncと、この同期化前後の各
遅延時間差をそれぞれ等しく遅延調整する複数インバー
タBIn,BIna,BInb,BIncと、これらイ
ンバータの各出力の論理出力により各段で局所多重化し
第2の遅延回路列102に並列出力する論理回路BOn
と、を備える。
【0124】ここで、制御回路103の各段内の各イン
バータBIn,BIna,BInb,BIncと、第1
の遅延回路列101の各段ゲート内の各インバータFI
n,FIna,FInb,FIncとは、並列配置さ
れ、制御回路103の各段内の各インバータBIn,B
Ina,BInb,BInc間の各遅延時間差は、第1
の遅延回路列101の各段ゲート内の各インバータFI
n,FIna,FInb,FIncの出力間の各遅延時
間差と対応してそれぞれ等しく設計されている。
【0125】本実施形態の多重同期遅延回路は、同期遅
延回路の遅延回路列の各段ゲートごとに多重化を実現し
ているため、第一の遅延回路列の遅延時間の分解能が実
施形態1と比較し、約1/4になった。さらに、図1の実
施形態1の多重同期遅延回路に示すような同期遅延回路
の並列多重化により、ジッターは、最低でも1/(並列
数X局所多重数)程度になる。このように、各段での局
所多重化は、実施形態2,3においても、適用可能であ
る。
【0126】図20は、本発明の多重同期遅延回路の実
施形態6における各同期遅延回路を示す部分ブロック図
である。本実施形態の多重同期遅延回路は、図18の実
施形態4の多重同期遅延回路の各同期遅延回路500A
の内部構成を除き、同構成であり、同期遅延回路以外の
ブロックについての重複説明を省略する。
【0127】図20を参照すると、本実施形態の多重同
期遅延回路における各同期遅延回路500Aは、図18
の実施形態4の第1,第2の遅延回路列501A,50
2A,ラッチ回路503LA,制御回路503SAを1
部変更したものである。
【0128】本実施形態の第1,第2の遅延回路列50
1A,502Aは、図19の実施形態5の第1の遅延回
路列501と同じであり、実施形態4と同様に「同じ向
きに並べて配置されたカスケード接続の複数段ゲート」
から成ると共に、これら各段ゲートが、互いに異なる遅
延時間を持つ複数信号をそれぞれ出力し且つ同等の遅延
時間差保ち順に並列出力する複数のゲート出力端子をそ
れぞれ備え、それらの1つのゲート出力端子を次段にカ
スケード接続する。
【0129】ラッチ回路503LAは、図18の実施形
態4と同様に、第1の遅延回路列501Aの各段ゲート
の複数出力をそれぞれ各段ゲート各出力順に並列入力
し、パルス信号に同期してそれぞれラッチし各段ゲート
各出力順に並列出力する。
【0130】制御回路503SAも、図18の実施形態
4と同様に、第2の遅延回路列502Aの各段ゲートの
複数出力をそれぞれ各段ゲート各出力順に並列入力しそ
れぞれをラッチ回路503LAの各段ゲートの複数出力
に対応して制御しワイヤードOR出力する。
【0131】本実施形態の多重同期遅延回路は、第1お
よび第2の遅延回路列501Aおよび502A,ラッチ
回路503LA,制御回路503SAの各段において局
所多重化を実現することができ、実施形態5と同様に、
一組の同期遅延回路の遅延時間の分解能,ジッターを改
善できる効果がある。また、本実施形態では、図18の
実施形態4と同様に、一組の同期遅延回路の各段が全く
同じ構成で形成でき、設計が容易になる効果もある。
【0132】図21は、各実施形態1〜6の多重同期遅
延回路における多重化回路または副多重化回路の詳細構
成例を示す回路図である。図21を参照すると、この多
重化回路または副多重化回路は、各遅延信号としてHレ
ベルパルスまたはLレベルパルスを入力し、Hレベルパ
ルスの論理和信号またはLレベルパルスの論理積信号を
多重遅延信号として出力する論理回路からなり、ここで
は、各同期遅延回路などから立上りエッジ・タイミング
のずれたHレベルパルスを各遅延信号として入力し、2
入力の何れがHレベルになると、Hレベルが多重遅延信
号として出力されるOR回路からなる。
【0133】図22は、この多重化回路または副多重化
回路の動作例を示す特性図であり、外部クロックと内部
クロックとの遅延時間差の外部クロック信号サイクル依
存性を示す。図22を参照すると、各同期遅延回路から
入力される各Hレベルパルス18D1,18D2におけ
る外部クロックと内部クロックとの遅延時間差の外部ク
ロック信号サイクル依存性は、各同期遅延回路内の各遅
延回路ゲートの遅延転送特性を考慮すると、図4で示し
たノコギリ波状特性が実際上崩れ、遅延時間差そのもの
も小さくなり、また、サイン波に近くなってきている。
さらに、この多重化回路または副多重化回路の並列入力
特性により、その出力18D3における外部クロックと
内部クロックとの遅延時間差の外部クロック信号サイク
ル依存性が、互いにキャンセルするため、図5に示した
ように単純に入力の1/2ならず、1/6程度になる効
果がある。
【0134】図23は、各実施形態1〜6の多重同期遅
延回路における入力遅延調整回路または出力遅延調整回
路の詳細構成例を示す回路図である。図23を参照する
と、この入力遅延調整回路または出力遅延調整回路は、
第1または第2の遅延回路列の各段ゲートと等しい遅延
時間をもつ単位遅延回路18A1と、この単位遅延回路
の入出力をそれぞれ入力する各入力トランジスタ間サイ
ズ比を設定し各遅延時間差を同等に調整し出力する2入
力ゲート18A2と、を備える。
【0135】次に、この入力遅延調整回路または出力遅
延調整回路の動作を説明する。仮に、入力INから遅延
単位回路18A1の入力までの遅延時間をKとし、遅延
単位回路18A1の入出力18A1A,18A1B間の
遅延時間をtとし、2入力ゲート18A2の出力が接続
する端子容量をCとし、2入力ゲート18A2の1入力
がLレベルに変化したとき端子容量CをチャージするO
N電流をIon とする。
【0136】遅延時間tの間、1入力がLレベルに変化
しているため、端子容量CはON電流Ion によりt×Io
n だけチャージされる。遅延時間t後に、2入力がLレ
ベルに変化したとき、ON電流2×Ion が端子容量Cを
電圧Vまでチャージする時間は、(CV−t×Ion )/
(2×Ion )となる。
【0137】このとき、この入力遅延調整回路または出
力遅延調整回路の入力INから出力OUTまでの遅延時
間tBAは、次の式により、与えられる。 遅延時間tBA=K+t+(CV−t×Ion )/(2×
Ion )=K+CV/(2×Ion )+t/2 ここで、この式の第2項CV/(2×Ion )は、2入力
が同時にLレベルに変化したとき2入力ゲート18A2
が端子容量Cを電圧Vまでチャージする時間であり、2
入力ゲート18A2の各入力トランジスタ・サイズの合
計が一定である限り、一定である。また、この式の第3
項t/2は、2入力ゲート18A2の各入力トランジス
タ間サイズ比を1:1に設定し、各入力のLレベル変化
により同じON電流Ion が流れると設定したことによる
遅延時間である。
【0138】したがって、この式の第3項は、2入力ゲ
ート18A2の各入力トランジスタ間サイズ比のみを任
意に設定することにより、単位遅延回路18A1の遅延
時間を単位として任意に設定でき、各入力遅延調整回路
または出力遅延調整回路の出力間の各遅延時間差を同等
に調整し出力することができる。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による多重
同期遅延回路は、複数の同期遅延回路を備え、これら各
同期遅延回路を構成する遅延回路列の各段ゲートの遅延
時間より小さい遅延時間差を同期遅延回路の信号経路の
入出力部分に配置し、これら同期遅延回路の出力を論理
出力により多重化することにより、遅延信号と外部クロ
ック信号との間の遅延時間差の外部クロック信号サイク
ル依存性を縮小できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多重同期遅延回路の実施形態1を示す
ブロック図である。
【図2】図1における第一の同期遅延回路100Aの内
部構成例を示す回路図である。
【図3】図1の多重同期遅延回路の内部動作を示す波形
図である。
【図4】図2の第一の同期遅延回路100Aにおける外
部クロックと内部クロックとの遅延時間差の外部クロッ
ク信号サイクル依存性を示す特性図である。
【図5】図1の多重同期遅延回路における外部クロック
と内部クロックとの遅延時間差の外部クロック信号サイ
クル依存性を示す特性図である。
【図6】実施形態1の多重同期遅延回路の他の構成例を
示すブロック図である。
【図7】図6の多重同期遅延回路における外部クロック
と内部クロックとの遅延時間差の外部クロック信号サイ
クル依存性を示す特性図である。
【図8】本発明の多重同期遅延回路の実施形態2を示す
ブロック図である。
【図9】図8における第一の同期遅延回路300Aの内
部構成例を示す回路図である。
【図10】図8の多重同期遅延回路の内部動作を示す波
形図である。
【図11】図8,9の多重同期遅延回路における外部ク
ロックと内部クロックとの遅延時間差の外部クロック信
号サイクル依存性を示す特性図である。
【図12】実施形態2の多重同期遅延回路の他の構成例
を示すブロック図である。
【図13】図12の多重同期遅延回路における外部クロ
ックと内部クロックとの遅延時間差の外部クロック信号
サイクル依存性を示す特性図である。
【図14】本発明の多重同期遅延回路の実施形態3を示
すブロック図である。
【図15】図14における第一の同期遅延回路400A
の内部構成例を示す回路図である。
【図16】図14,15におけるカウンタ400Aの内
部構成例を示す回路図である。
【図17】図14の多重同期遅延回路における外部クロ
ックと内部クロックとの遅延時間差の外部クロック信号
サイクル依存性を示す特性図である。
【図18】本発明の多重同期遅延回路の実施形態4を示
すブロック図である。
【図19】本発明の多重同期遅延回路の実施形態5を示
す部分ブロック図である。
【図20】本発明の多重同期遅延回路の実施形態6を示
す部分ブロック図である。
【図21】本発明の多重同期遅延回路の各実施形態にお
ける多重化回路または副多重化回路の詳細構成例を示す
回路図である。
【図22】図21の多重化回路または副多重化回路によ
る外部クロックと内部クロックとの遅延時間差の外部ク
ロック信号サイクル依存性を示す特性図である。
【図23】本発明の多重同期遅延回路の各実施形態にお
ける入力遅延調整回路または出力遅延調整回路の詳細構
成例を示す回路図である。
【図24】従来の半導体装置における内部クロック信号
発生回路および動作を示すブロック図および波形図であ
る。
【図25】従来のPLL回路による内部クロック信号発
生回路を示すブロック図である。
【図26】従来のPLL回路による他の内部クロック信
号発生回路を示すブロック図である。
【図27】従来の遅延回路装置例を示すブロック図であ
る。
【図28】図27の遅延回路装置例の同期遅延回路部分
の詳細構成を示す回路図である。
【図29】図27の遅延回路装置例の内部動作を示す波
形図である。
【図30】図27の多重同期遅延回路における外部クロ
ックと内部クロックとの遅延時間差の外部クロック信号
サイクル依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
100A,300A,300A−f,400A,500
A 第一の同期遅延回路 100B,300B,300B−f,400B,500
B 第二の同期遅延回路 100C,300C,300C−f,312,312−
f,400C,500C 多重化回路 101A,101B,102A,102B,301A,
301A−f,301B,301B−f,302A,3
02A−f,302B,302B−f,401A,40
1B,402A,402B,501A,501B,50
2A,502B1101,1102 遅延回路列 101AA,101BA,102AA,102BA,1
07,108,301AA,301AA−f,301B
A,301BA−f,302AA,302AA−f,3
02BA,302BA−f,307,307−f,30
8,308−f,311,311−f,401AA,4
01BA,402AA,402BA,407,408,
413A〜415A,501AA,501BA,502
AA,502BA,904,1004,1107,11
08 遅延回路 103A,103B,303A,303A−f,303
B,303B−f,403A,403B,503SA,
503SB1103 制御回路 104A,104B,304A,304A−f,304
B,304B−f,404A,404B,504A,5
04B,1104 負荷調整素子 109A,109B,303A−f,309A,309
A−f,309B,309B−f,409A,409
B,509A,509B,1109 制御端子 105,305,305−f,405,505,70
2,902,1002,1105 受信回路 106,306,306−f,314,314−f,4
06,506,703911,1011,1015,1
106 増幅回路 110A,310A,410A,1110 接地線 111A,311A,411A,1111 電源線 310,310−f,310A パルス補正回路 313,313−f,1013 分周器 400AC,400BC カウンタ 400AS,400BS セレクタ 410A 加算器 411A 転送器 412A 減算器 416A,418A RS−F/F 417A NOR回路 503LA,503LB ラッチ回路 704,912,1012 内部クロック信号が供給
される回路 901,1001 位相比較器 907,1007 ループフィルタ 909,1009 電圧制御発振器 d1 受信回路105,遅延回路107の遅延時間 d2 増幅回路106,遅延回路108の遅延時間 tCK クロック信号の周期

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カスケード接続の複数段ゲートにパルス
    信号を入力し各段ゲートごとに順次遅延して伝搬させこ
    れら各段ゲートの出力を前記パルス信号に同期して並列
    にそれぞれ転送またはラッチし並列出力しこれら各並列
    出力に基づき前記パルス信号の入力直前のパルス間隔に
    対応した遅延時間を持つ遅延信号をそれぞれ出力し且つ
    同等の遅延時間差を保ち順に出力する複数の同期遅延回
    路と、前記各遅延信号を入力しそれらの論理出力により
    多重化し多重遅延信号として出力する多重化回路と、を
    備える多重同期遅延回路。
  2. 【請求項2】 前記各同期遅延回路が、前記パルス信号
    に対応した信号を入力し前記各遅延時間差を同等に調整
    する入力遅延調整回路と、 カスケード接続の複数段ゲートからなり前記入力遅延調
    整回路の出力を入力および順次遅延し前記各段ゲートの
    出力を入力側からのゲート段順にそれぞれ並列出力する
    第1の遅延回路列と、 この第1の遅延回路列の各段ゲート出力を並列入力し前
    記パルス信号に同期して並列にそれぞれ転送し並列出力
    する制御回路と、 前記第1の遅延回路列の信号伝達経路の逆向きに並べて
    配置されたカスケード接続の複数段ゲートからなりそれ
    ら各段ゲートに前記制御回路の各出力を出力側からのゲ
    ート段順にそれぞれ並列入力し順次遅延および出力する
    第2の遅延回路列と、 この第2の遅延回路列の出力を入力し前記各遅延時間差
    を同等に調整し前記遅延信号として出力する出力遅延調
    整回路と、をそれぞれ備える、請求項1記載の多重同期
    遅延回路。
  3. 【請求項3】 前記第2の遅延回路列が、前記第1の遅
    延回路列の信号伝達経路の逆向きに並べて配置されたカ
    スケード接続の複数段ゲートからそれぞれなるm列の副
    遅延回路列を備え、これらm列の各副遅延回路列のd列
    目の前記副遅延回路列が出力側からn段目ごとのゲート
    に前記制御回路のd段目からm段目ごとのゲート出力を
    それぞれ並列入力し順次遅延および出力し、これらm列
    の各副遅延回路列の出力に対し同等の遅延時間差を保ち
    順に出力し、それらの論理出力により多重化し前記遅延
    信号として出力する、請求項2記載の多重同期遅延回
    路。
  4. 【請求項4】 前記第2の遅延回路列が、前記m列の各
    副遅延回路列の出力をそれぞれ入力し前記各副遅延時間
    差を同等に調整しそれぞれ出力するm個の副出力遅延調
    整回路と、これらm個の副出力遅延調整回路の出力を入
    力しそれらの論理出力により多重化し前記遅延信号とし
    て出力する副多重化回路と、を備える、請求項3記載の
    多重同期遅延回路。
  5. 【請求項5】 前記各同期遅延回路が、前記パルス信号
    に対応した信号を入力し前記各遅延時間差を同等に調整
    する入力遅延調整回路と、 カスケード接続および環状接続の複数段ゲートからなり
    前記入力遅延調整回路の出力を入力および順次遅延し前
    記各段ゲートの出力を入力側からのゲート段順にそれぞ
    れ並列出力する第1の遅延回路列と、 この第1の遅延回路列の各段ゲート出力を並列入力し前
    記パルス信号に同期して並列にそれぞれ転送し並列出力
    する制御回路と、 前記第1の遅延回路列の信号伝達経路の逆向きに並べて
    配置されたカスケード接続および環状接続の複数段ゲー
    トからなりそれら各段ゲートに前記制御回路の各出力を
    出力側からのゲート段順にそれぞれ並列入力し順次遅延
    および出力する第2の遅延回路列と、 前記パルス信号に対応した信号が前記第1の遅延回路列
    内を環状に周回するごとに増数し前記第2の遅延回路列
    内を環状に周回するごとに減数し前記第1および第2の
    遅延回路列内の周回回数が等しいことを示す信号を出力
    するカウント手段と、 このカウント手段の出力に対応して前記第2の遅延回路
    列内を周回している前記パルス信号に対応した信号を出
    力から取り出すセレクタ回路と、 このセレクタ回路の出力を入力し前記各遅延時間差を同
    等に調整し前記遅延信号として出力する出力遅延調整回
    路と、をそれぞれ備える、請求項1記載の多重同期遅延
    回路。
  6. 【請求項6】 前記カウント手段が、前記パルス信号に
    対応した信号が前記第1の遅延回路列内を環状に周回す
    るごとに増数する加算器と、この加算器出力を並列入力
    し前記パルス信号に同期してそれぞれ並列出力する転送
    器と、この転送器の出力を並列入力し前記パルス信号に
    対応した信号が前記第2の遅延回路列内を環状に周回す
    るごとに減数する減算器と、を備える、請求項5記載の
    多重同期遅延回路。
  7. 【請求項7】 前記各同期遅延回路が、前記パルス信号
    に対応した信号を入力し前記各遅延時間差を同等に調整
    する入力遅延調整回路と、 カスケード接続の複数段ゲートからなり前記入力遅延調
    整回路の出力を入力および順次遅延し前記各段ゲートの
    出力を入力側からのゲート段順にそれぞれ並列出力する
    第1の遅延回路列と、 この第1の遅延回路列の各段ゲート出力を並列入力し前
    記パルス信号に同期して並列にそれぞれラッチし並列出
    力するラッチ回路と、 前記第1の遅延回路列の信号伝達経路の同じ向きに並べ
    て配置されたカスケード接続の複数段ゲートからなり前
    記パルス信号を入力および順次遅延し前記各段ゲートの
    出力を入力側からのゲート段順にそれぞれ並列出力する
    第2の遅延回路列と、 この第2の遅延回路列の各段ゲート出力を並列入力しそ
    れぞれを前記ラッチ回路の各並列出力に対応して制御し
    OR出力する制御回路と、 この制御回路の出力を入力し前記各遅延時間差を同等に
    調整し前記遅延信号として出力する出力遅延調整回路
    と、をそれぞれ備える、請求項1記載の多重同期遅延回
    路。
  8. 【請求項8】 前記第1の遅延回路列の各段ゲートが、
    互いに異なる遅延時間を持つ複数信号をそれぞれ出力し
    且つ同等の遅延時間差を保ち順に出力する複数のゲート
    出力端子をそれぞれ備え、これら各ゲート出力端子の1
    つを次段にカスケード接続し、前記制御回路が、前記第
    1の遅延回路列の各段ゲートの複数出力を並列入力し前
    記パルス信号によりそれぞれ同期化しこの同期化前後の
    各遅延時間差をそれぞれ等しく遅延調整し論理出力によ
    り各段で局所多重化し前記第2の遅延回路列に並列出力
    する、請求項2〜6記載の多重同期遅延回路。
  9. 【請求項9】 前記第1,第2の遅延回路列が、同じ向
    きに並べて配置されたカスケード接続の複数段ゲートか
    ら成ると共に、これら各段ゲートが、互いに異なる遅延
    時間を持つ複数信号をそれぞれ出力し且つ同等の遅延時
    間差保ち順に並列出力する複数のゲート出力端子をそれ
    ぞれ備え、それらの1つのゲート出力端子を次段にカス
    ケード接続し、 前記ラッチ回路が、前記第1の遅延回路列の各段ゲート
    の複数出力をそれぞれ各段ゲート各出力順に並列入力
    し、前記パルス信号に同期して並列にそれぞれラッチし
    各段ゲート各出力順に並列出力し、 前記制御回路が、前記第2の遅延回路列の各段ゲートの
    複数出力をそれぞれ各段ゲート各出力順に並列入力しそ
    れぞれを前記ラッチ回路の各段ゲートの複数出力に対応
    して制御しOR出力する、請求項7記載の多重同期遅延
    回路。
  10. 【請求項10】 前記多重化回路または前記副多重化回
    路が、前記各遅延信号としてHレベルパルスまたはLレ
    ベルパルスを入力し前記Hレベルパルスの論理和信号ま
    たは前記Lレベルパルスの論理積信号を前記多重遅延信
    号として出力する論理回路からなる、請求項1〜9記載
    の多重同期遅延回路。
  11. 【請求項11】 前記入力遅延調整回路または前記出力
    遅延調整回路が、前記第1または第2の遅延回路列の各
    段ゲートと等しい遅延時間をもつ単位遅延回路と、この
    単位遅延回路の入出力をそれぞれ入力する各入力トラン
    ジスタ間サイズ比を設定し前記各遅延時間差を同等に調
    整し出力する2入力ゲートと、を備える、請求項2〜1
    0記載の多重同期遅延回路。
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