JP2916435B2 - 熱プレス成形用クッション材およびその製造方法ならびにプリント基板の製造方法 - Google Patents
熱プレス成形用クッション材およびその製造方法ならびにプリント基板の製造方法Info
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Description
ント基板等のシート状物を熱プレスで成形する際に使用
される熱プレス成形用クッション材およびその製造方法
に関するものである。また、この発明は、そのような熱
プレス成形用クッション材を用いたプリント基板の製造
方法に関するものである。
シート状物を熱プレスで成形する場合、成形材料を熱盤
と熱盤との間に挟み込んで一定の圧力と熱をかける方法
が一般に用いられている。このようなプレス成形は、通
常被成形物と直接接触する面に金属鏡面板を配置する一
方、被成形物の全面に均等な圧力と熱を加えるために、
熱盤と鏡面板との間に平板状のクッション材を介在させ
た状態で行なわれている。したがって、このようなクッ
ション材には、クッション性、耐熱性、耐久性等に優れ
ていることが要求される。
は、一般的に、芳香族ポリアミド繊維、ガラス繊維等の
有機あるいは無機の耐熱性繊維からなる織布あるいは不
織布の層や、耐熱性合成ゴム層など、種々の層を被成形
物品の種類、プレス条件等に応じて適宜選択し、組合せ
て積層一体化した積層材が用いられており、材質や組合
せの異なる数多くの種類のものが提供されている。
ン材の構成の一例を示す。図において、(1)は耐熱性
繊維層、(2)は接着材層、(3)は表面離型層であ
る。そして、接着材層(2)としては、エポキシ樹脂を
ガラスクロスに含浸し、プリプレグ化したいわゆるガラ
スエポキシ系の感熱接着材が従来用いられていた。
キシ系の接着材は耐熱性、強度において優れた特性を示
す反面、硬質の接着材であるため、圧縮力を受けたとき
の被着体の形状変化に追従できず、ガラスクロスの破損
を引起こし、被着体との間に早期に剥離が生じるという
問題があった。
変化に追従することができるため、剥離、衝撃、振動、
繰返し圧縮、曲げ応力等に対する耐久性に優れているこ
とが知られている。しかし、ゴム系接着剤として一般的
に用いられているものは、天然ゴム、SBR、NBR、
CR、IIR、再生ゴムなどであり、いずれも耐熱性に
劣るという欠点があった。
撃、振動、繰返し圧縮、曲げ応力等に対する耐久性に優
れた熱プレス成形用クッション材およびその製造方法な
らびにそれを用いたプリント基板の製造方法を提供する
ことにある。
め、本発明者はふっ素ゴムを接着剤として用いようと試
み、研究を重ねた。ふっ素ゴムは耐熱性に優れている反
面、溶液の貯蔵安定性が悪いために従来は接着剤として
使用することが困難であった。つまり、接着機能を持た
せるためには十分に加硫する必要があるために、活性度
の高い加硫剤および促進剤を配合しなければならない。
しかも、ふっ素ゴムの中でも耐熱性に優れているポリオ
ール加硫系またはアミン加硫系のふっ素ゴムはイオン反
応により加硫が進められるため、一般的なふっ素ゴムの
溶剤であるメチルエチルケトン(MEK)を用いた場合
には、貯蔵中や塗工中に加硫が進み、ゲル化が発生して
しまう。本発明者は研究を重ねた結果、溶剤の比誘電率
とふっ素ゴム溶液の貯蔵安定性との間に密接な関係があ
ることを見いだし、ふっ素ゴム溶液の貯蔵安定性を改良
することによってこの発明を完成させるに至った。
ン材は、耐熱性材料からなるクッション材本体と、耐熱
性材料からなる単一フィルムの表層とが、耐熱性材料か
らなるシート状の基材の両面にふっ素ゴムが塗布された
接着シートを間に挟んで積層されており、上記ふっ素ゴ
ムの加硫によって全体が接着一体化されている。
に向く面に不織布層を備える。好ましくは、基材は、耐
熱性繊維の織布である。この発明の他の局面に従った熱
プレス成形用クッション材は、少なくともクッション材
本体を含み、このクッション材本体は、耐熱性材料から
なる不織布層が多段に積層され、これらの不織布層は、
耐熱性繊維の織布からなるシート状の基材の両面にふっ
素ゴムが塗布された接着シートを間に挟んで積層されて
おり、ふっ素ゴムの加硫によって不織布層および接着シ
ートが接着一体化された構造を含む。
硫系のふっ素ゴムである。
形用クッション材の製造方法は、耐熱性材料からなるシ
ート状の基材の両面に未加硫ふっ素ゴム溶液を塗布した
後、ふっ素ゴムを未加硫のまま乾燥させて接着シートを
作成する第1の工程と、耐熱性材料からなりクッション
材の本体を構成する第1の被着体、および耐熱性材料か
らなりクッション材の表層を構成する第2の被着体を、
上記接着シートを間に挟んで積層する第2の工程と、全
体に圧力と熱を加えて未加硫ふっ素ゴムを加硫すると同
時に全体を接着一体化する第3の工程とを含む。
用クッション材の製造方法は、耐熱性材料からなるシー
ト状の基材の両面に未加硫ふっ素ゴム溶液を塗布した
後、ふっ素ゴムを未加硫のまま乾燥させて接着シートを
作成する工程と、2層以上の不織布層を前記接着シート
を間に挟んで多段に積層する工程と、圧力と熱を加えて
未加硫ふっ素ゴムを加硫すると同時に前記不織布層およ
び前記接着シートを接着一体化する工程とを含んでクッ
ション材本体を形成する。
誘電率(ε)が17以下の溶剤中に未加硫ふっ素ゴムの
コンパウンド100重量部および酸0.5〜5重量部を
溶かして作製される。また、好ましくは、ふっ素ゴム
は、ポリオール加硫系のふっ素ゴムである。
用の被成形材料を、平板状のクッション材を介在させた
状態で熱盤と熱盤との間に挟み込み、圧力と熱をかける
方法であって、上記クッション材として、請求項1〜請
求項5のいずれかに記載の熱プレス成形用クッション材
を用いることを特徴とする。
ルム、織布、不織布、紙といったシート状のものであれ
ばいずれでもよく、また、その材質も特に限定されな
い。しかし、作業の容易性、基材とふっ素ゴムとの接着
性、耐熱性、強度、形状安定性、柔軟性等を考慮すれ
ば、耐熱性繊維の織布を基材に用いるのが最も好まし
い。このような耐熱性繊維としては、ポリアミド繊維、
芳香族ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、ポリアミドイ
ミド繊維、ポリエステル繊維、芳香族ポリエステル繊
維、ポリアリレート繊維、ふっ素繊維、アクリル繊維、
ポリビニルアルコール繊維等の有機繊維や、ガラス繊
維、カーボン繊維、スラグ・ロック繊維、セラミックス
繊維、金属繊維等の無機繊維を挙げることができる。
要以上に多くすることは好ましくないが、塗布量が少な
すぎると十分な接着力が得られない。好ましいふっ素ゴ
ムの塗布量は、その乾燥時の厚みが片面につき3〜30
0μmとなる程度である。
することができる。すなわち、比誘電率(ε)が17以
下、好ましくは12以下の溶剤中に未加硫ふっ素ゴムの
コンパウンドを溶かし、この溶液を基材に塗布した後、
ふっ素ゴムを未加硫のまま乾燥させることを要旨とする
方法である。また、比誘電率(ε)が17以下、好まし
くは12以下の溶剤中に未加硫ふっ素ゴムのコンパウン
ド100重量部および酸0.5〜5重量部を溶かし、こ
の溶液を耐熱性材料からなるシート状の基材に塗布した
後、ふっ素ゴムを未加硫のまま乾燥させてもよい。
下のものを単独で用いるだけでなく、単独では比誘電率
(ε)が17より大きいものでも、2種以上の溶剤を混
合し、比誘電率(ε)を17以下に調整すれば用いるこ
とができる。
な主電極(L)、対電極(H)、ガード電極(G)から
なる平行円板型の三端子電極を用いて電極間を溶剤
(X)で満たしたときの電気容量(C′)を1MHzで
測定し、式1に代入することにより求めることができ
る。
2で与えられる。
の測定については、「新実験化学講座5−基礎技術4電
気」((社)日本化学会編、昭和51年丸善(株)発
行)の279頁〜280頁および同297頁〜298
頁)に詳しい説明がある。
その誘電率(ε)を例示するならば、メチルn−プロピ
ルケトン(MPK;ε=15.1)、メチルn−ブチル
ケトン(MBK;ε=12.2)、メチルイソブチルケ
トン(MIBK;ε=13.3)、メチルn−アミルケ
トン(MAK;ε=9.8)、ジエチルケトン(DE
K;ε=17.0)、ギ酸メチル(ε=8.5)、ギ酸
エチル(ε=9.1)、ギ酸プロピル(ε=7.7)、
ギ酸アミル(ε=6.5)、酢酸メチル(ε=7.
0)、酢酸エチル(ε=6.0)、酢酸n−プロピル
(ε=5.7)、酢酸n−ブチル(ε=5.2)、酢酸
イソブチル(ε=5.2)、酢酸n−アミル(ε=4.
8)、酢酸イソアミル(ε=4.6)、テトラヒドロフ
ラン(THF;ε=7.6)等を挙げることができる。
部の酸を添加することができるが、この場合の酸は、乾
燥時に溶剤と一緒に蒸発するものを用いる。このような
酸としては、ギ酸、酢酸、無水酢酸、氷酢酸、酪酸、無
水酪酸等が挙げられる。
フコート方式、ロールコート方式、または浸漬によって
行なうことができる。ふっ素ゴム溶液の粘度が低い場合
はロールコート方式や浸漬が適しており、この場合は基
材の表面にふっ素ゴムが付着するとともに、基材の全体
に、あるいは部分的にふっ素ゴムが含浸されることとな
る。一方、被着体と接着シートとの強固な接着力を得た
い場合には、基材の表面に付着させるふっ素ゴムの固形
分を多くすることが好ましいため、ふっ素ゴム溶液の粘
度を高くし、ナイフコート方式で塗工するのが好まし
い。
塗工しづらくなる。逆に、低すぎる場合は固形分濃度が
低いために塗工回数を増やさなければならなくなり、作
業に手間がかかる。また、基材に織布を用いる場合に
は、織目の大きさにもよるが、粘度が低すぎると溶液が
織目を通過してしまい、うまく塗布できなくなる。この
ような理由から、ふっ素ゴム溶液の粘度は300〜40
000cpに保つことが好ましく、さらに好ましい粘度
は2000〜20000cpである。
材は、耐熱性材料からなる被着体(以下、耐熱性材料か
らなる被着体は単に「被着体」と記載することあり)を
前記接着シートを介して2層以上積層し、圧力と熱を加
えて未加硫ふっ素ゴムを加硫すると同時に全体を接着一
体化して得ることができる。被着体は、単層構造として
も多層構造としても構わない。
耐熱性合成ゴム、金属、セラミックス等の種々の物質の
単体または複合体を、板、フィルム、織布、不織布、紙
といった種々の形態で用いることができる。
維、芳香族ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、ポリアミ
ドイミド繊維、ポリエステル繊維、芳香族ポリエステル
繊維、ポリアリレート繊維、ふっ素繊維、アクリル繊
維、ポリビニルアルコール繊維等の有機繊維や、ガラス
繊維、カーボン繊維、スラグ・ロック繊維、セラミック
ス繊維、金属繊維等の無機繊維が挙げられる。
樹脂、メラミン樹脂、ふっ素樹脂、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹
脂、熱硬化性アクリル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂等の単体ま
たはブレンド系または共重合体が挙げられる。
R、ふっ素ゴム、EPM、EPDM等の単体またはブレ
ンド系または共重合体が挙げられる。
誘電率(ε)が17以下、好ましくは12以下であるた
め、ふっ素ゴム溶液の加硫反応を遅らせることができ、
溶液の貯蔵安定性が向上する。
ム溶液のゲル化日数との関係についての測定結果を示
す。測定を行なったふっ素ゴム溶液の配合は、表1のと
おりである。
ドはポリオール加硫系のものを用いた。また、酸(酢
酸)1重量部と加硫促進剤(水酸化カルシウム)5重量
部を添加した。上記配合で、溶剤の異なる種々のふっ素
ゴム溶液を作成し、温度条件を40℃に保って密閉保存
しながら溶液の粘度変化を測定した。そして、溶液の粘
度が100000cpに達するまでの日数をゲル化日数
とした。
とふっ素ゴムのゲル化日数との間には密接な関係があ
り、比誘電率(ε)が17以下の溶剤を用いれば、ふっ
素ゴム溶液の貯蔵安定性が良くなることがわかる。そし
て、特に比誘電率(ε)が12以下の溶剤を用いた場合
には貯蔵安定性は著しく向上することがわかる。
いて述べる。溶剤に酸を添加することによって、加硫反
応をさらに遅らせ、ふっ素ゴム溶液の貯蔵安定性を向上
させることができる。また、酸を添加することによっ
て、溶剤の粘度を増大させる作用もあることが実験によ
りわかった。酸を添加する場合の添加量は、ふっ素ゴム
コンパウンド100重量部に対して0.5〜5重量部と
し、好ましくは1〜3重量部とする。0.5重量部より
少ない場合は、酸を添加する効果があまり表われない。
5重量部より多い場合、溶液粘度が上がりすぎて塗工が
困難となり、また乾燥後の酸の残留率が多くなるために
後に加硫に悪影響を及ぼし好ましくない。
のゲル化日数および溶液粘度との関係についての測定結
果を示す。測定を行なったふっ素ゴム溶液の配合は、表
2のとおりである。
用いられる代表的な溶剤であるメチルエチルケトン(M
EK)を用いた。ふっ素ゴムコンパウンドはポリオール
加硫系のものを用いた。また、加硫促進剤として、水酸
化カルシウムを添加した。そして、この配合で酢酸の添
加量の異なる多数のふっ素ゴム溶液を作成し、初期の溶
液粘度と、温度条件を40℃に保って密閉したときのゲ
ル化日数とを測定した。なお、ゲル化日数は、前記同様
溶液の粘度が100000cpに達するまでの日数とし
た。
た後、2本のロールによって未加硫ふっ素ゴムのリボン
を作成した。そして、これをペレタイザでペレット状に
粉砕した。
した。ここで用いた溶剤は、酢酸n−ブチル(ε=5.
2)とメチルイソブチルケトン(MIBK;ε=13.
3)とメチルエチルケトン(MEK;ε=18.8)と
の3種類の混合溶剤であり、この混合溶剤の比誘電率
は、ε=11.1であった。
層に投入し、次に酢酸を投入して攪拌した。その後、上
記作成済のペレット状のふっ素ゴムコンパウンドを攪拌
しながら投入した。なお、溶解温度は50℃以下で実施
し、溶解終了後、一昼夜熟成した。
に示す配合で混合した。そして、この混合溶液をナイフ
コート方式で基材に塗布し、乾燥室で溶剤を揮発させて
ふっ素ゴムを未加硫のまま乾燥させ、図1に示す第1の
接着シートを作成した。なお、塗工中は、随時トルエン
を追加することによってふっ素ゴム混合溶液の粘度を1
0000〜20000cpに保った。
示す。この接着シート(4)は、厚み約170μmのガ
ラスクロス(ユニチカ株式会社製;ユーエムグラスH2
01SD)からなる基材の両面に上記混合溶液を3回ず
つ塗り重ねて両面接着用の接着シートとした。できあが
った接着シートは、ガラスクロスからなる基材(5)の
両面に未加硫ふっ素ゴム(6)、(6)を塗布してなる
構成である。なお、この接着シート(4)の全体厚みは
210μmであった。
積層構成を示す。この実施例では、被着体Aを多層構造
で構成し、内層として用いた。被着体Aは、芳香族ポリ
アミド繊維よりなる紙にエポキシ樹脂系プリプレグ粉末
を内添したシート(9)の両面にスラグ・ロック繊維を
主成分とする抄造紙にエポキシ樹脂系プリプレグ粉末を
内添したシート(10)、(10)を積層し、さらにそ
の両面にガラスエポキシ系の接着シート(11)、(1
1)を積層し、さらにその両面に芳香族ポリアミド繊維
(帝人株式会社製;コーネックス(登録商標))よりな
る基布補強ニードルパンチ不織布(12)、(12)を
積層したものである。また、被着体Bは、四ふっ化エチ
レン−六ふっ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)から
なるふっ素樹脂フィルム(ダイキン工業株式会社製;ネ
オフロン(登録商標)FEP)(13)、(13)を、
表層として用いた。
1の接着シート(4)、(4)を積層し、さらにその両
面に被着体B(13)、(13)を積層し、これらを温
度180℃、面圧20kg/cm2 で70分間プレスし
て未加硫ふっ素ゴムを加硫すると同時に全体を接着一体
化した。このようにして得られた耐熱性積層材は、特に
熱プレス成形用クッション材として好適である。
積層構成を示す。この実施例では、被着体Cとして芳香
族ポリアミド繊維(帝人株式会社製;コーネックス(登
録商標))よりなる基布補強ニードルパンチ不織布(1
4)を3枚用いた。
4)を第1の接着シート(4)、(4)を介して3層積
層し、クッション材本体とした。さらにその両面に表層
用となる第2の接着シート(7)、(7)を積層し、こ
れらを温度180℃、面圧20kg/cm2 で70分間
プレスして未加硫ふっ素ゴムを加硫すると同時に全体を
接着一体化した。
示す。第2の接着シート(7)は、第1の接着シートで
用いたガラスクロスからなる基材の片面には上記混合溶
液を3回塗り重ね、他面には上記混合溶液を1回だけ塗
りつけた上から耐熱性塗料として芳香族アクリル樹脂液
をナイフコート方式で1回塗りつけたものである。でき
あがった第2の接着シート(7)は、ガラスクロスから
なる基材(5)の両面に未加硫ふっ素ゴム(6)、
(6)を塗布し、さらにその上から片面に芳香族アクリ
ル樹脂系の耐熱塗料(8)を塗布してなる構成である。
なお、この接着シート(7)の全体厚みは200μmで
あった。
特に熱プレス成形用クッション材として好適である。
積層構成を示す。比較例1では、実施例1において、第
1の接着シート(4)、(4)に代えて、第1の接着シ
ートで用いたガラスクロスからなる基材にエポキシ樹脂
を含浸してプリプレグ化したガラスエポキシ系の接着シ
ート(11)、(11)を用いた。つまり、実施例1で
用いた被着体Aの両面に従来のガラスエポキシ系の接着
シート(11)、(11)を積層し、さらにその両面に
実施例1で用いた被着体B(13)、(13)を積層
し、これらを温度180℃、面圧20kg/cm2 で7
0分間プレスしてガラスエポキシ系プリプレグを硬化さ
せると同時に接着一体化した。
積層構成を示す。比較例2では、実施例2で用いた被着
体C(14)、(14)、(14)を従来のガラスエポ
キシ系の接着シート(11)、(11)を介して三層積
層し、さらにその両面にガラスエポキシ系の接着シート
(11)、(11)を介して実施例1で用いた被着体B
(13)、(13)を積層し、これらを温度180℃、
面圧20kg/cm2 で70分間プレスしてガラスエポ
キシ系プリプレグを硬化させると同時に接着一体化し
た。
ゴムおよび従来の接着シートに用いたエポキシ樹脂の硬
化物の熱分解温度を、示差熱熱重量同時測定装置(セイ
コー電子工業株式会社製;SSC5200H)によって
測定した。その結果を図11に示す。図11において、
横軸は温度(℃)であり、縦軸は重量減少度(%)であ
る。この図から、第1および第2の接着シートに用いた
ふっ素ゴムは、従来のエポキシ樹脂に比べて約20〜4
0℃耐熱性に優れていることがわかる。
ション材について、加熱温度220℃×加圧力120k
g/cm2 の熱プレス試験を、加熱時間60分間、冷却
時間15分間のプレスサイクルで繰返し行ない、熱プレ
ス成形用クッション材の耐久性を比較した。その結果を
表6に示す。
ョン材は、50回のプレスによって、内層には異常はな
かったが、表層に剥離が生じた。また、比較例2の熱プ
レス成形用クッション材は、100回のプレスで内層に
も剥離が生じた。これに対して、実施例1および2の熱
プレス成形用クッション材は、300回のプレスを行な
っても、内層、外層ともに剥離を生じることはなかっ
た。
からなるシート状の基材を含んだ接着シートによって単
一フィルムの表層が接着されているので、表層の形状が
安定する。また、基材の両面に塗布されたふっ素ゴムに
よって、クッション材本体の表面の凹凸や基材表面の凹
凸が緩和される。その結果、均一な熱および均一な圧力
を被成形材料に伝達することができる。また、耐熱性材
料からなる基材の両面にふっ素ゴムが塗布された接着シ
ートを使用するため、接着部が耐熱性に優れ、しかも基
材に塗布したふっ素ゴムはクッション材本体の形状変化
に追従できるとともに基材を保護する役目も果たすた
め、熱プレスに繰返して使用しても剥離が生じない。し
たがって、請求項1に記載の熱プレス成形用クッション
材は耐熱性および耐久性に優れたものとなる。
面に塗布されたふっ素ゴムによって不織布層表面の凹凸
や基材表面の凹凸が緩和され、その結果、均一な熱およ
び均一な圧力を被成形材料に伝達することができる。ま
た、基材に塗布したふっ素ゴムがクッション材本体、特
に不織布層の形状変化に追従するとともに、基材を保護
する役目も果たし、熱プレスに繰返して使用したときの
剥離を防止できる。
トの基材として耐熱性繊維の織布を使用することで、接
着シートの耐熱性、強度、水平方向の形状安定性、垂直
方向の柔軟性が得られる。その結果、熱プレス成形用ク
ッション材全体として、水平方向の補強効果および形状
安定性が得られるとともに、垂直方向には十分なクッシ
ョン性が得られる。
ト状の基材を含んでいるため、水平方向に対する補強効
果があり、水平方向の形状が安定する。また、シート状
の基材にふっ素ゴムを塗布した本発明の接着シートは、
不織布層の垂直方向の形状変化にも追従できるとともに
基材を保護する役目も果たすため、熱プレスに繰返して
使用しても層間に剥離が生じず、熱プレス成形用クッシ
ョン材の耐久性が良好となる。さらに、本発明では、不
織布層を多段に積層するため、クッション材全体として
のクッション性が良好なものとなる。さらに、不織布層
を多段に積層することで、個々の不織布層が持つ目付け
むらを相殺できる結果、クッション材全体の目付け精度
が良くなり、均一な熱および均一な圧力を被成形材料に
伝達することができる。さらに、基材が耐熱性繊維の織
布であるので、前述したように、熱プレス成形用クッシ
ョン材全体として、水平方向の補強効果および形状安定
性が得られるとともに、垂直方向には十分なクッション
性が得られる。
トのふっ素ゴムとしてポリオール加硫系のふっ素ゴムを
使用することにより、接着シートの耐熱性が良好なもの
となり、熱プレス成形用クッション材の耐熱性および耐
久性が向上する。
は、熱プレス成形用クッション材を製造するにあたっ
て、耐熱性材料からなるシート状の基材の両面に未加硫
ふっ素ゴム溶液を塗布した後、ふっ素ゴムを未加硫のま
ま乾燥させて、熱プレス成形用クッション材の用途に好
適な接着シートを予め作製しておく、このようにすれ
ば、この接着シートを多品種の熱プレス成形用クッショ
ン材の層間接着用として適用できるため、多品種の熱プ
レス成形用クッション材の製造が容易となる。また、本
発明の接着シートは、シート状の基材に未加硫ふっ素ゴ
ムを塗布した後、乾燥させているので、取扱が容易であ
る点からも、熱プレス成形用クッション材の製造が容易
となる。
っ素ゴムのコンパウンド100重量部に対して酸を0.
5〜5重量部添加することによって、未加硫ふっ素ゴム
溶液の貯蔵安定性を向上させることができるとともに、
溶液の粘度を適度に増大させることができるので、熱プ
レス成形用クッション材の層間接着用として好適な接着
シートが作成できる。
を0.5〜5重量部添加することによって、未加硫ふっ
素ゴム溶液の貯蔵安定性が向上することを見いだした。
そこで、請求項9に記載の発明では、ふっ素ゴムがポリ
オール加硫系のふっ素ゴムであるとともに未加硫ふっ素
ゴム溶液中に酸を0.5〜5重量部添加することによっ
て、接着シートの耐熱性が向上し、熱プレスに繰返して
使用しても層間剥離の生じない、耐熱性および耐久性に
優れた熱プレス成形用クッション材を製造することがで
きる。
のいずれかに記載の熱プレス成形用クッション材を用い
てプリント基板を製造する方法である。使用する熱プレ
ス成形用クッション材は、耐熱性および耐久性に優れて
いるため、プリント基板の生産性が向上する。
積層構成を示す断面図である。
積層構成を示す断面図である。
積層構成を示す断面図である。
積層構成を示す断面図である。
一例を示す断面図である。
数との関係についての測定結果を示す図である。
および溶液粘度との関係についての測定結果を示す図で
ある。
を示す図である。
プリプレグ粉末を内添したシート 10 スラグ・ロック繊維を主成分とする抄造紙にエポ
キシ樹脂系プリプレグ粉末を内添したシート 11 ガラスエポキシ系の接着シート 12 基布補強ニードルパンチ不織布 13 ふっ素樹脂フィルム 14 基布補強ニードルパンチ不織布
Claims (10)
- 【請求項1】 耐熱性材料からなるクッション材本体
(被着体A)と、耐熱性材料からなる単一フィルムの表
層(被着体B)とが、耐熱性材料からなるシート状の基
材の両面にふっ素ゴムが塗布された接着シート(4)を
間に挟んで積層されており、上記ふっ素ゴムの加硫によ
って全体が接着一体化されてなる熱プレス成形用クッシ
ョン材。 - 【請求項2】 前記クッション材本体は、前記表層側に
向く面に不織布層(12、14)を備える、請求項1に
記載の熱プレス成形用クッション材。 - 【請求項3】 前記基材は耐熱性繊維の織布(5)であ
る、請求項1または2に記載の熱プレス成形用クッショ
ン材。 - 【請求項4】 少なくともクッション材本体を含む熱プ
レス成形用クッション材において、前記クッション材本
体は、耐熱性材料からなる不織布層(14)が多段に積
層され、これらの不織布層(14)は、耐熱性繊維の織
布(5)からなるシート状の基材の両面にふっ素ゴムが
塗布された接着シート(4)を間に挟んで積層されてお
り、前記ふっ素ゴムの加硫によって前記不織布層および
前記接着シートが接着一体化された構造を含む、熱プレ
ス成形用クッション材。 - 【請求項5】 前記ふっ素ゴムはポリオール加硫系のふ
っ素ゴムである、請求項1〜4のいずれかに記載の熱プ
レス成形用クッション材。 - 【請求項6】 耐熱性材料からなるシート状の基材
(5)の両面に未加硫ふっ素ゴム(6)溶液を塗布した
後、ふっ素ゴムを未加硫のまま乾燥させて接着シート
(4)を作製する第1の工程と、 耐熱性材料からなりクッション材の本体を構成する第1
の被着体(被着体A)、および耐熱性材料からなりクッ
ション材の表層を構成する第2の被着体(被着体B)
を、上記接着シート(4)を間に挟んで積層する第2の
工程と、 全体に圧力と熱を加えて未加硫ふっ素ゴムを加硫すると
同時に全体を接着一体化する第3の工程とを含む、熱プ
レス成形用クッション材の製造方法。 - 【請求項7】 耐熱性材料からなるシート状の基材
(5)の両面に未加硫ふっ素ゴム(6)溶液を塗布した
後、ふっ素ゴムを未加硫のまま乾燥させて接着シート
(4)を作製する工程と、 2層以上の不織布層(14)を前記接着シート(4)を
間に挟んで多段に積層する工程と、 圧力と熱を加えて未加硫ふっ素ゴムを加硫すると同時に
前記不織布層および前記接着シートを接着一体化する工
程とを含んでクッション材本体を形成する、熱プレス成
形用クッション材の製造方法。 - 【請求項8】 前記未加硫ふっ素ゴム溶液は、比誘電率
(ε)が17以下の溶剤中に未加硫ふっ素ゴムのコンパ
ウンド100重量部および酸0.5〜5重量部を溶かし
て作製される、請求項6または7に記載の熱プレス成形
用クッション材の製造方法。 - 【請求項9】 前記ふっ素ゴムはポリオール加硫系のふ
っ素ゴムである、請求項8に記載の熱プレス成形用クッ
ション材の製造方法。 - 【請求項10】 プリント基板用の被成形材料を、平板
状のクッション材を介在させた状態で熱盤と熱盤との間
に挟み込み、圧力と熱をかけるプリント基板の製造方法
において、 前記クッション材として、請求項1〜5のいずれかに記
載の熱プレス成形用クッション材を用いることを特徴と
するプリント基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9050678A JP2916435B2 (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 熱プレス成形用クッション材およびその製造方法ならびにプリント基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9050678A JP2916435B2 (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 熱プレス成形用クッション材およびその製造方法ならびにプリント基板の製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14531593A Division JP3221978B2 (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 熱プレス成形用クッション材およびその製造方法ならびに熱プレス成形用クッション材の耐熱性感熱接着シートおよびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH101644A JPH101644A (ja) | 1998-01-06 |
JP2916435B2 true JP2916435B2 (ja) | 1999-07-05 |
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JP9050678A Expired - Fee Related JP2916435B2 (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 熱プレス成形用クッション材およびその製造方法ならびにプリント基板の製造方法 |
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JP5492490B2 (ja) * | 2009-08-06 | 2014-05-14 | リンテック株式会社 | 離型シートおよびレーザ加工方法 |
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-
1997
- 1997-03-05 JP JP9050678A patent/JP2916435B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH101644A (ja) | 1998-01-06 |
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