JP2914431B2 - 高速apc回路 - Google Patents

高速apc回路

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JP2914431B2
JP2914431B2 JP6237496A JP6237496A JP2914431B2 JP 2914431 B2 JP2914431 B2 JP 2914431B2 JP 6237496 A JP6237496 A JP 6237496A JP 6237496 A JP6237496 A JP 6237496A JP 2914431 B2 JP2914431 B2 JP 2914431B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力するパルス信
号に従った駆動電流により発光素子を駆動する際、この
発光素子から出力される光強度を駆動電流を制御するこ
とによって所定値に高速に収束し保持する高速APC
(Automatic Power Control )回路に関し、特に、光送
信装置を立ち上げる際、瞬時に所望の光強度で送信が開
始でき、かつ無発光の期間に環境温度が急激に変化した
場合も次の発光の際の光強度を補償できる半導体集積回
路化に適した高速APC回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の高速APC回路では、図
7に示されるような、バースト信号に対応する高速動作
が可能な回路が知られている(例えば、「パッシブダブ
ルスター用LDドライバーICの開発」、1993年、電子
情報通信学会春季大会予稿集、B-984,P4-122)。
【0003】図示される高速APC回路は、D形フリッ
プフロップ回路(以後、D−FF)1、駆動部2、発光
素子のレーザーダイオード(以後、LD)3、受光素子
のフォトダイオード(以後、PD)4、電流電圧変換部
5、基準電圧発生部91、ピーク検出部92、および比
較部93を備えている。
【0004】D−FF1は、パルス状の送信データDA
TAおよびクロック信号CLKを入力し、入力データD
ATAのパルスデューティを補正して駆動部2へ出力す
る。駆動部2は、D−FF1のパルス出力を入力し、入
力パルスが“1”レベルの期間、LD3に駆動電流を供
給してLD3を発光させると共に、比較部93から入力
する制御電圧により、LD3の発光が弱い場合には大き
くする一方、LD3の発光が強い場合には小さくするよ
うに、駆動電流を制御する。
【0005】PD4はLD3から出力された光を強度に
応じた電流に変換し出力する。電流電圧変換部5はPD
4から出力される電流を電圧に変換しピーク検出部92
へ出力する。
【0006】基準電圧発生部91は入力データDATA
から基準電圧を生成し比較部93へ出力する。ピーク検
出部92は、電流電圧変換部5から電圧を入力し、図示
されるように、演算増幅器およびMOS(Metal Oxide
Semiconductor )トランジスタを介して、入力した電圧
のピーク値を検出し比較部93へ出力する。比較部93
は基準電圧発生部91から出力された基準電圧とピーク
検出部92で検出されたピーク電圧値との差分を演算増
幅器を使用して算出し、この差分を、LD3の駆動電流
を制御する制御電圧として駆動部2へ供給している。
【0007】この構成により、LD3から出力される光
が弱い場合、比較部93から出力される差分が大きくな
って駆動部2によりLD3の駆動電流を大きくする一
方、LD3から出力される光が強い場合、比較部93か
ら出力される差分が小さくなって駆動部2によりLD3
の駆動電流を小さくするように負帰還がかけられるの
で、LD3から出力される光の強度を一定に保つという
目的が達成できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の高速A
PC回路では、図示し説明したように、ピーク検出部お
よび比較部において基本構成要素として演算増幅器が用
いられるが、光の強度を所定の誤差の範囲内で一定に高
速に収束させるため、用いられる演算増幅器のスルーレ
ート、駆動能力等の性能を向上させる必要がある。この
性能の向上のためには、消費電流が大きくなることは避
けられないという問題点がある。
【0009】また、上述した従来の高速APC回路で
は、光の出力パワーを高速で一定値に収束させた後、そ
の値をバースト信号の間、保持する必要があるため、ピ
ーク検出部に用いられる保持用容量は容量リークを考慮
した大きさが必要である。このため、バースト信号の間
隔が大きく、無発光の期間が長い程、大きな保持用容量
を必要とし、高速性を損なうという実用上の面で問題点
がある。
【0010】更に、バースト信号の間隙に急激な周囲温
度の変化が生じた場合には、次のバースト信号で発生す
る光出力パワーを補償することが困難であるという問題
点がある。
【0011】本発明の課題は、光送信装置を立ち上げる
際、瞬時に所望の光強度で送信が開始でき、かつ無発光
の期間に環境温度が急激に変化した場合も次の発光の際
の光強度を補償できると共に半導体集積回路化に適し、
かつ低消費電力化を図ることができる高速APC回路を
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による高速APC
回路は、入力するパルス信号に従った駆動電流により発
光素子を駆動する際に、この発光素子から出力される光
強度を前記駆動電流を制御することによって所定値に高
速に収束し保持する高速APC回路において、入力する
パルス信号に従った駆動電流で前記発光素子を駆動する
と共に制御電圧を入力して前記駆動電流を制御する駆動
部と、前記発光素子から出力される光信号をモニターし
この光信号の強度に応じたレベルの電流信号を出力する
受光素子と、この受光素子により出力された電流信号の
レベルを検出し変換電圧として出力する電流電圧変換部
と、この変換電圧を所定の温度に対して設定された所定
基準電圧に収束させ帰還電圧として出力する比較手段
と、バイポーラトランジスタを備えこのバイポーラトラ
ンジスタが有するバンドギャップ電圧の温度特性から
記発光素子の周囲温度に応じた補償電圧を出力する温度
補償電圧発生手段と、前記帰還電圧およびこの補償電圧
を入力して演算増幅し制御電圧として前記駆動部に供給
する制御電圧供給部とを備えている。
【0013】また、前記温度補償電圧発生手段の一つの
具体的な回路は、バイポーラトランジスタを備えこのバ
イポーラトランジスタが有するバンドギャップ電圧の温
度特性から前記発光素子の周囲温度に応じた補償電流を
出力する温度補償電流発生部と、この補償電流を入力し
て補償電圧を出力する温度補償電圧発生部とを備えてい
る。
【0014】本構成によれば、比較手段から出力される
帰還電圧が制御電圧供給部、駆動部、発光素子、受光素
子、および電流電圧変換部を介して比較手段に帰還され
るAPC帰還制御回路が構成されており、更に、APC
帰還制御の際、温度補償電圧発生手段が発光素子の周囲
温度に応じた温度補償をすることにより、周囲温度に応
じた初期値から制御が開始される。このように、発光素
子を駆動する駆動電流の制御は、発光素子の周囲温度の
変化に瞬時に対応し、従って、光強度を所定の誤差の範
囲で所望値に高速に収束させている。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0016】図1は本発明の実施の一形態を示す機能ブ
ロック図である。図1に示された高速APC回路では、
従来同様のD−FF1、駆動部2、LD3、PD4、お
よび電流電圧変換部5に加えて、S/H(Sample & Hol
d )回路部6、比較部7、温度補償電流発生部8、温度
補償電圧発生部9、および制御電圧供給部10が設けら
れている。
【0017】従来と大きく相違する点は、発光素子であ
るLD3の周囲温度をモニターし温度変化に応じて変化
する補償電流Jを出力する温度補償電流発生部8を備
え、この補償電流Jにより送信開始の際にLD3が出力
する光強度の初期値を設定していることである。
【0018】D−FF1は、パルス状のデータDATA
およびクロック信号CLKを入力し、入力されたデータ
DATAのパルスデューティを補正してデータ出力Aを
駆動部2へ送出するD形フリップフロップ回路であるも
のとする。
【0019】駆動部2は、図2に示されるように、MO
Sトランジスタにより主に構成される発光素子駆動回路
であり、一方で、D−FF1から入力したデータ出力A
をバッファ33を介し、更にインバータ34およびMO
Sトランジスタ35のゲート・ドレインによる直列回路
とMOSトランジスタ36のゲート・ドレインとの並列
回路を介してMOSトランジスタ37のゲートに接続し
ている。MOSトランジスタ37は二つのカレントミラ
ー回路31・32の出力素子を構成しており、他方で、
制御電圧供給部10から入力された制御電圧Gが、MO
Sトランジスタ38のゲート・ドレインを介してカレン
トミラー回路31・32に接続されている。
【0020】すなわち、駆動部2は、D−FF1からデ
ータ出力Aを入力し、入力パルスが“1”レベルの期
間、トランジスタ35が“OFF”、かつトランジスタ
36が“ON”となることにより、制御電圧供給部10
から入力された制御電圧Gをトランジスタ38で電流変
換したのち、二つのカレントミラー回路31・32を介
してカレントミラー回路32の出力素子を構成するトラ
ンジスタ37によりLD3に駆動電流Bを供給して発光
させている。
【0021】PD4はLD3から出力された光を受け、
この光の強度に応じた電流値に変換した電流信号を電流
電圧変換部5に供給する。電流電圧変換部5はI/V
(電流電圧変換)回路とLPF(Low Pass Filter )と
を有し、I/V回路がPD4から出力される電流信号を
電圧信号に変換した後、LPFがこの電圧信号のノイズ
を取り除いて変換電圧Cを有する変換信号としてS/H
回路部6へ出力するものとする。
【0022】S/H回路部6の主要部は基準電圧Vr1、
スイッチS1・S2、および容量C1を有している。基
準電圧Vr1は本回路を搭載した装置を出荷する際に、所
定の温度でLD3の光強度が所望の値になるように初期
調整されている。スイッチS1・S2はD−FF1のデ
ータ出力Aにより制御され、スイッチS1は基準電圧V
r1、またスイッチS2は変換電圧C、それぞれを容量C
1に接続している。
【0023】装置に電源投入の際、D−FF1のデータ
出力Aにより最初のデータが入力されるまではスイッチ
S1が基準電圧Vr1を容量C1に接続している。次い
で、最初のデータが入力されるた際、スイッチS1は容
量C1から基準電圧Vr1を開放し、この後、スイッチS
2が、電流電圧変換部5の出力の変換電圧Cを、データ
“1”が入力された際に容量C1に接続してサンプルす
る一方、データ“0”が入力された際には接続を開放し
て容量C1にサンプルした電圧をS/H電圧Dとしてホ
ールドするという動作を繰り返す。
【0024】比較部7は演算増幅器21、NMOSトラ
ンジスタ22および抵抗R1を有し、演算増幅器21が
S/H回路部6にホールドされたS/H電圧Dと基準電
圧Vr1とを入力して比較しその差電圧を増幅してNMO
Sトランジスタ22のゲートに接続している。NMOS
トランジスタ22および抵抗R1は直列回路を形成し、
NMOSトランジスタ22が演算増幅器21から出力さ
れた電圧を電流変換し、この電流により抵抗R1が帰還
電圧Eを発生して制御電圧供給部10へ出力している。
【0025】一方、温度補償電流発生部8は、図3に示
されるように、エミッタ接地されたバイポーラトランジ
スタ41、定電流源42、演算増幅器43、および電圧
電流変換回路44により構成されている。エミッタ接地
されたバイポーラトランジスタ41がベース・コレクタ
を定電流源42と共に演算増幅器43の入力に接続し、
演算増幅器43が出力する電圧を電圧電流変換回路44
が電流に変換する。このようにして、エミッタ接地され
たバイポーラトランジスタ41により、そのバンドギャ
ップ電圧の温度特性から温度によりリニアに変化する補
償電流Jが温度補償電圧発生部9に出力されている。
【0026】温度補償電圧発生部9は、演算増幅器23
および抵抗R2により構成されている。演算増幅器23
は、温度補償電流発生部8からの入力と出力とを抵抗R
2により接続されており、更に入力側に基準電圧Vr2を
接続して、温度補償電流発生部8から出力される補償電
流Jを補償電圧Fに変換して制御電圧供給部10へ出力
している。電流電圧変換係数である抵抗R2は、図4に
示されるような、発光素子LD3の温度特性を考慮した
抵抗値を有するものとする。具体的には、この抵抗R2
の抵抗値は図4に示される直線αおよび直線βの傾きを
決めている。
【0027】また、制御電圧供給部10は演算増幅器2
4により構成されており、演算増幅器24が、比較部7
により出力される帰還電圧Eと温度補償電圧発生部9か
ら出力される補償電圧Fとを入力して差分を演算増幅
し、制御電圧Gとして駆動部2へ供給している。
【0028】この構成により、駆動部2では、制御電圧
供給部10から入力する制御電圧Gが駆動電流Bを、L
D3の発光が弱い場合には大きくする一方、LD3の発
光が強い場合には小さくするように、制御している。
【0029】次に、図4に図1から図3までを併せ参照
して図面に示されたLDの温度特性と温度補償電流との
関係について詳細に説明する。
【0030】図示されるように、LD3の所望の光強度
を保持する駆動電流Bに対する温度特性は、周囲温度T
0 において電流値IOP(T0)、また周囲温度T1 において
電流値IOP(T1)となる。一般に、レーザーダイオード等
の発光素子の温度特性は周囲温度Tの上昇に伴って周囲
温度Tの低い状態では徐々に上昇し、高くなると急激に
上昇する曲線を描く。
【0031】無発光の期間に、LD3の周囲温度T0 が
周囲温度T1 に変化した場合、温度の補償電流が変化す
ることにより、駆動電流Bの設定値は直線α上を電流値
IOP(T0)から電流値IOP′(T1)に変化する。この後、L
D3の発光の間にAPC機能により駆動電流Bが電流値
IOP′(T1)から電流値IOP(T1)に補正されたものとす
る。
【0032】次の無発光の期間に再び変化があり、LD
3の周囲温度T1 が周囲温度T0 に戻った場合、温度の
補償電流が変化することにより、駆動電流Bの設定値は
補正された電流値IOP(T1)から電流値IOP′(T0)へ直線
β上を変化する。
【0033】次に、図1から図3までに図4および図5
を合わせ参照してD−FF1にデータDATAが入力し
た際の動作原理について説明する。
【0034】図示された本回路では、時刻t0 (図5参
照)に回路に電源が投入された後、初めてのデータ入力
があるまでS/H回路部6では、スイッチS1が基準電
圧Vr1を容量C1に接続しており、スイッチS2は容量
C1との接続回路を開放している。この回路状態ではS
/H回路部6の出力のS/H電圧Dは基準電圧Vr1とな
っている。
【0035】基準電圧Vr1は、この回路状態で、出荷の
際に周囲温度T0 において駆動電流Bを電流値IOP(T0)
に収束させるように調整し設定されているものとする。
【0036】ここで、図5に示されるように、データD
ATA“1”が入力され、D−FF1のデータ出力A
“1”が開始される場合、開始時刻t1 の直前に周囲温
度がT1 であったものとすれば、上述のように、温度補
償電流発生部8から発生する補償電流Jにより駆動電流
Bの設定値は電流値IOP′(T1)になっている。(従来で
は温度補償がないため、初期の駆動電流Bは電流値IOP
(T0)のまま変化しない。)一方、S/H回路部6では、
データ出力A“1”の入力によりスイッチS1が基準電
圧VR1と容量C1との接続回路を開放し、容量C1には
基準電圧Vr1が保持されている。
【0037】この結果、次の時刻t2 に、LD3は駆動
電流Bの電流値IOP′(T1)により光強度Kinitで発光を
開始する。
【0038】次の時刻t3 では、PD4がLD3の発光
をモニターして光強度Kinitに対応した電流信号に変換
し、この電流信号が電流電圧変換部5により変換電圧C
としてS/H回路部6に出力される。一方、S/H回路
部6では、精度を高めるためデータ出力A“1”の入力
より時間的なディレイをもってスイッチS2が電流電圧
変換部5の出力を容量C1に接続している。
【0039】従って次の時刻t4 では、LD3が発光し
ている間、すなわちデータ出力A“1”の間、S/H回
路部6が変換電圧Cを容量C1にサンプルしてS/H電
圧Dを発生する。
【0040】次の時刻t5 では、比較部7がS/H電圧
Dを基準電圧Vr1と比較してその差分を演算増幅し帰還
電圧Eとして制御電圧供給部10へ出力する。
【0041】ここで、説明を簡単にするため、周囲温度
T1は、時刻t1 から時刻t13までの間、変化しないも
のとする。つまり、温度補償電流発生部8では、バンド
ギャップ電圧で決まる補償電流Jの電流値は変化せず、
従って図5に示されるように温度補償電圧発生部9は周
囲温度T1 に対応する補償電圧Fを継続して出力してい
る。
【0042】次の時刻t6 では、補償電圧Fの電圧値が
変化せず一定なので、制御電圧供給部10から駆動部2
へ出力される制御電圧Gは、比較部7から入力する帰還
電圧Eの変化にしたがって変化する。
【0043】次の時刻t7 では、駆動部2が、制御電圧
供給部10から入力する制御電圧Gの変化により、それ
まで出力していた駆動電流Bの電流値IOP′(T1)を図4
を参照して説明したように電流値IOP(T1)に収束するよ
うに補正して出力しLD3へ供給する。この結果、LD
3は駆動電流Bの電流値IOP(T1)により所望の光強度K
を発光する。この所望の光強度Kの発光により以降の時
刻t8 、t9 、t10で、変換電圧C、S/H電圧D、帰
還電圧Eそれぞれが収束する。
【0044】一方、時刻t11で、データDATA“1”
が消えて入力D−FF1のデータ出力Aが“0”となっ
た際には、S/H回路部6のスイッチS2は変換電圧C
と容量C1との接続回路を開放する。従って、S/H回
路部6はデータ出力A“1”が入力するまでこの時刻の
S/H電圧Dをホールドする。
【0045】この結果、次の時刻t12では、LD3の駆
動電流Bが“0”となり、発光は停止する。従って、次
の時刻t13で、PD4がLD3の発光をモニターして電
流信号を“0”とするので、電流電圧変換部5による変
換電圧Cも“0”となる。しかし、前述のようにS/H
電圧Dはホールドされている。
【0046】この一連の動作手順を繰り返すことによ
り、収束精度を向上させることができる。
【0047】次に、時刻t21で、バースト信号の間に周
囲温度T1 が周囲温度T0 に変化した場合、バースト信
号の間ではLD3が無発光のため、PD4で光強度をモ
ニターできない。しかし、温度補償電流発生部8により
温度補償電圧発生部9の補償電圧Fは補正される。
【0048】従って、次の時刻t22では、制御電圧供給
部10の制御電圧Gは補正されている。この結果、デー
タDATAの入力で駆動部2から出力されるLD3の駆
動電流Bは図4に示されるように電流値IOP(T1)から電
流値IOP′(T0)に補正されている(従来の構成の場合、
駆動電流Bは、補正されず、電流値IOP(T1)のままであ
る。)。
【0049】従って、無発光の期間に周囲温度Tが急激
に変化しても発光開始の際の光強度の補正幅は少なくて
よい。
【0050】次に、本発明の別の実施の形態について図
面を参照して説明する。
【0051】図6は本発明の実施の第2の形態を示す機
能ブロック図である。図6に示された高速APC回路で
は、従来同様のD−FF1、駆動部2、LD3、PD
4、および電流電圧変換部5に加えて、S/H(Sample
& Hold )回路部6、比較部7、温度補償電流発生部
8、および制御電圧供給部10、ならびに抵抗R3およ
び温度補償電圧発生部11が設けられている。
【0052】図1に示される実施の第1の形態と大きく
相違する点は、温度補償電流発生部8が出力する補償電
流Jを抵抗R3に供給し、抵抗R3で発生する電圧を温
度補償電圧発生部11に入力することである。この結
果、温度補償電圧発生部11は入力する電圧と基準電圧
Vr2とを比較して差分を演算増幅し、補償電圧Fとして
出力する演算増幅器25を有している。
【0053】図6に示される回路の動作は、上述の図1
の代わりに図6を参照し、温度補償電圧発生部9を温度
補償電圧発生部11に読み替えればよいので、説明を省
略する。
【0054】上記説明では、発光素子をLD(レーザー
ダイオード)とし、受光素子をPD(フォトダイオー
ド)として説明したが、他の素子でもよい。また、回路
を構成するトランジスタも、同様な機能、性能を有する
ものであれば他の素子であってもよい。
【0055】上記説明では、2つの実施の形態を図示し
て説明したが、機能ブロックの構成において、機能の分
離併合等の分配は上記機能を満たす限り自由であり、上
記説明が本発明を限定するものではない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、L
Dのような発光素子が出力する光の強度を駆動電流の制
御により所定値に自動的に収束し保持する際、PDのよ
うな受光素子が発光素子の光強度をモニターして電気信
号として出力し、この電気信号を演算処理して生成した
制御電圧により駆動電流を制御する帰還制御機能に、発
光素子の周囲温度に応じた駆動電流値を発光開始前の初
期値として設定する機能を加えた高速APC回路が得ら
れる。
【0057】この構成によって、本発明による高速AP
C回路は、発光素子が発光を開始する際に、いかなる周
囲温度であっても温度補償によって駆動電流の収束値に
近い初期値を得ることができるので、所望の光強度に所
定の誤差の範囲内で高速に収束できる。すなわち、光送
信装置を立ち上げる際に、瞬時に所望の光強度で送信が
開始でき、かつ、無発光の期間に急激に周囲温度が変化
した場合も次の発光の際には光強度の変動幅を小さくで
きる。
【0058】また、上記構成で発光素子の周囲温度に応
じて、所望値に近い初期値を設定することにより所定の
誤差の範囲内で所望値に高速に収束することができの
で、APC回路を構成する演算増幅器等の機能およびパ
ワーが低減でき、低消費電力化を図ることができる。
【0059】更に、本発明による高速APC回路は、半
導体デバイスにより構成することが容易なので、半導体
集積回路化に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す機能ブロック図で
ある。
【図2】本発明の駆動部の実施の一形態を示す回路図で
ある。
【図3】本発明の温度補償電流発生部の実施の一形態を
示す回路図である。
【図4】発光素子の駆動電流・周囲温度特性の一形態を
示すグラフである。
【図5】図1による動作原理を説明するタイミングチャ
ートである。
【図6】本発明の実施の第2の形態を示す機能ブロック
図である。
【図7】従来の一例を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 D−FF(D形フリップフロップ回路) 2 駆動部 3 LD(レーザーダイオード、発光素子) 4 PD(フォトダイオード、受光素子) 5 電流電圧変換部 6 S/H回路部(サンプル・ホールド回路部) 7 比較部 8 温度補償電流発生部 9、11 温度補償電圧発生部 10 制御電圧供給部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 1/04 H04B 1/04 E 10/04 9/00 Y 10/06 10/14 10/26 10/28 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18 H01S 3/133 H01S 3/096

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力するパルス信号に従った駆動電流に
    より発光素子を駆動する際、該発光素子から出力される
    光強度を前記駆動電流を制御することによって所定値に
    高速に収束し保持する高速APC(Automatic Power Co
    ntrol )回路において、入力するパルス信号に従った駆
    動電流により前記発光素子を駆動すると共に制御電圧を
    入力して前記駆動電流を制御する駆動部と、前記発光素
    子から出力される光信号をモニターし該光信号の強度に
    応じたレベルの電流信号を出力する受光素子と、該受光
    素子により出力された電流信号のレベルを検出し変換電
    圧として出力する電流電圧変換部と、該変換電圧を所定
    の温度に対して設定された所定基準電圧に収束させ帰還
    電圧として出力する比較手段と、バイポーラトランジス
    タを備え該バイポーラトランジスタが有するバンドギャ
    ップ電圧の温度特性から前記発光素子の周囲温度に応じ
    た補償電圧を出力する温度補償電圧発生手段と、前記帰
    還電圧および該補償電圧を入力して演算増幅し制御電圧
    として前記駆動部に供給する制御電圧供給部とを備える
    ことを特徴とする高速APC回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記温度補償電圧発
    生手段は、バイポーラトランジスタを備え該バイポーラ
    トランジスタが有するバンドギャップ電圧の温度特性か
    前記発光素子の周囲温度に応じた補償電流を出力する
    温度補償電流発生部と、該補償電流を入力して補償電圧
    を出力する並列に接続された演算増幅器および抵抗を有
    する温度補償電圧発生部とを備えることを特徴とする高
    速APC回路。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記温度補償電圧発
    生手段は、バイポーラトランジスタを備え該バイポーラ
    トランジスタが有するバンドギャップ電圧の温度特性か
    前記発光素子の周囲温度に応じた補償電流を出力する
    温度補償電流発生部と、該温度補償電流発生部の出力を
    接続して電流供給する抵抗と、該抵抗により決定される
    電圧を入力して補償電圧を出力する演算増幅器を有する
    温度補償電圧発生部とを備えることを特徴とする高速A
    PC回路。
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