JP2913657B2 - 成膜方法、エッチング方法及びプラズマ装置 - Google Patents

成膜方法、エッチング方法及びプラズマ装置

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Description

【発明の詳細な説明】 以下の順序に従って本発明を説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.背景技術[第11図] D.発明が解決しようとする問題点 E.問題点を解決するための手段 F.作用 G.実施例[第1図乃至第10図] a.第1の実施例[第1図乃至第3図] b.第2の実施例[第4図乃至第9図] c.第3の実施例[第10図] H.発明の効果 (A.産業上の利用分野) 本発明はプラズマ装置、特に電子サイクロトロン共鳴
を利用してプラズマを発生させるプラズマ生成室のプラ
ズマ引出窓に面して試料の支持部材を備える試料室を設
けたプラズマ装置を用いた成膜方法、同じくエッチング
方法及びこれ等に用いるプラズマ装置に関する。
(B.発明の概要) 本究明は、上記のプラズマ装置を用いた成膜方法、同
じくエッチング方法及びこれ等に用いるプラズマ装置に
おいて、 形成する膜の膜厚の均一性あるいはエッチングする深
さの均一性を高めることができるようにするため、 プラズマ引出窓を当初狭くして成膜し、その後、広く
してエッチングする、或いは、プラズマ引出窓を当初狭
くして薄膜に対するプラズマエッチングをし、その後、
広くしてその薄膜を成膜し、或いは、プラズマ引出窓
を、当初、試料周縁部を掴むクランプよりも内側にしか
プラズマ流があたらないように狭くして成膜し、その
後、クランプにプラズマ流があたるようにしつつガス中
にスパッタ用ガスを含ませてクランプと同じ材質のもの
を成膜する、或いはプラズマ装置の反応ガス噴出口の試
料に対する高さを可変にし、或いは試料室に反応ガスを
導入するガス導入手段としてガス噴出口の試料に対する
高さの異なるものを複数個を設ける、あるいはプラズマ
生成室内で発生した光(プラズマ光)を試料室内の試料
の一部分へ導くようにするというものである。
(C.背景技術)[第11図] 電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズマを発生さ
せるプラズマ生成室のプラズマ引出窓に面して試料の支
持部材を備える試料室を設けたプラズマ装置は、低ガス
圧で活性度の高いプラズマを生成することができ、イオ
ンエネルギの広範囲な選択が可能であり、また大きなイ
オン電流を得ることができるという利点を有している
(特開昭62−276823号公報)。そして、かかるプラズマ
装置は絶縁膜等のCVDに好適であるので半導体装置の製
造に用いる装置の一つとして注目されている。
第11図はプラズマ装置を示す模式的縦断面図である。
図面において、1はプラズマ生成室、2は冷却水の通流
室、3はプラズマ生成室1の上部を閉塞する石英ガラス
板、4はプラズマ生成室1の上側に設けられたマイクロ
波導波管、5はプラズマ生成室1の底部に形成されたプ
ラズマ引出窓で、図示しない引出用の電極を有してい
る。6はプラズマ生成室1の周囲に配置された励磁コイ
ル、7はプラズマ生成室1の下側に配置された試料室
で、この内部の上記プラズマ引出窓5の下側に当たる部
分に試料を支持する支持台8が配置され、該支持台8上
に試料、例えば半導体ウエハ9が支持されている。
このプラズマ装置は、プラズマ生成室1、試料室7ヘ
ガス(1)、ガス(2)を供給し、励磁コイル6によっ
て磁界を形成しつつマイクロ波を導入することによりプ
ラズマ生成室1内にガス(1)のプラズマを生成し、生
成されたプラズマイオンを上記図示しない引出用の電極
の作用と、励磁コイル6が作る発散磁界によって上記試
料室7内の半導体基板9上に投射し、該試料室7内に供
給された原料ガス(2)の気相反応によって半導体ウエ
ハ9の表面に成膜を行うようになっている。
(D.発明が解決しようとする問題点) ところで、プラズマ装置においては、励磁コイル6に
よって形成した発散磁界を利用してプラズマイオンを下
側へ投射するようにするので、プラズマ流10は第11図に
示すように発散した流れとなる。その結果、試料例えば
半導体ウエハ9表面におけるプラズマ流10の密度が不均
一になり、延いてはCVDにより形成される膜の厚さが不
均一になるという問題があった。具体的には、プラズマ
流10の密度はプラズマ流の中心軸で最も高く、周辺に行
く程薄くなるので膜成長速度もプラズマ流の中心軸に当
たる部分で速く、周辺に行く程遅くなる。従って、CVD
膜の膜厚には半導体ウエハ9の中央部で厚く、周囲に行
く程薄くなるという半導体ウエハ半径方向における不均
一性が生じる。
また、プラズマ装置をエッチングに用いた場合にはエ
ッチング深さに半導体ウエハ半径方向における不均一性
が生じることになる。即ち、半導体ウエハ9の周辺に行
く程反応が緩慢になるのでエッチング深さが浅くなるこ
とになる。
勿論、磁界が発散磁界にならないように試料室7の周
辺にも励磁コイルを設けることにより磁界のどこをとっ
ても磁束密度が一定になり、延いてはプラズマ流の密度
が半導体ウエハ9表面上において均一になるようにする
ことも考えられなくはない。しかしながら、このように
すると装置の複雑化、大型化を招き、延いては高価格化
を招くので現実的ではない。
そこで、本発明は、形成する膜の膜厚の均一性あるい
はエッチング深さの均一性を高めることを目的とする。
(E.問題点を解決するための手段) 上記問題点を解決するため、本発明成膜方法の第1の
ものは、プラズマ装置としてプラズマ引出窓の大きさが
可変のものを用い、該プラズマ引出窓を当初広くして成
膜し、その後該引出窓を狭くしてその膜をエッチングす
ることを特徴とする。
本発明エッチング方法の第1のものは、プラズマ装置
としてプラズマ引出窓の大きさが可変のものを用い、該
プラズマ引出窓を当初広くしてスパッタエッチングを行
い、その後、該プラズマ引出窓を狭くして被エッチング
物の成膜を行うことを特徴とする。
本発明成膜方法の第2のものは、プラズマ装置として
プラズマ引出窓の大きさが可変のものを用い、プラズマ
引出窓を、当初、試料周縁部を掴むクランプよりも内側
にしかプラズマ流があたらないように狭くしてクランプ
と同じ物質を成膜し、その後、クランプにプラズマ流が
あたるようにプラズマ引出窓を広く且つガス中にスパッ
タ用ガスを含ませて成膜とスパッタエッチングを並行し
て行うことを特徴とする。
本発明プラズマ装置の第1のものは、プラズマ装置の
反応ガス導入口の試料に対する高さを可変にしてなるこ
とを特徴とする。
本発明プラズマ装置の第2のものは、試料室に反応ガ
スを導入するガス導入手段としてガス導入口の試料に対
する高さの異なるものを複数個を設けたことを特徴とす
る。
本発明プラズマ装置の第3のものは、プラズマ生成室
内で発生した光(プラズマ光)を試料室内の試料の一部
分へ導くようにしたことを特徴とする。
(F.作用) 本発明成膜方法乃至エッチング方法の第1のものによ
れば、最初プラズマ引出窓を広くして成膜あるいはエッ
チングをし、その後プラズマ引出窓を狭くして厚い試料
の中央部に対してエッチングあるいは成膜をするという
ようにして膜厚の均一性、エッチング深さの均一性の向
上を図ることができる。
本発明成膜方法の第2のものによれば、プラズマ引出
窓を、当初、試料周縁部を掴むクランプよりも内側にし
かプラズマ流があたらないように狭くして成膜するの
で、その膜厚は試料の中央部で厚く、周辺部で薄くなる
という不均一性が生じる。しかし、その後、プラズマ流
がクランプにもあたるようにプラズマ引出窓を拡げ、し
かも、試料室に供給するガス中にスパッタエッチング用
ガスを含ませるので、成膜しつつクランプがスパッタさ
れその一部が試料周辺部上により厚く付着するので成膜
の膜厚の均一性を高めることができる。
本発明プラズマ装置の第1のものによれば、ガス導入
手段をガス噴出口の高さを可変にしたので、成膜を膜厚
の例えば80%程度まではガス噴出口の高さを高くして行
い、残り、例えば20%程度をガス噴出口の高さを試料近
くまで低くして行うことにより、膜厚均一性を高めるこ
とができることが確認されている。
本発明プラズマ装置の第2のものによれば、ガス噴出
口の高さの異なる複数のガス導入手段を通じて適宜に反
応ガスを供給することにより成膜の膜厚の均一性を高め
ることができることが確認されている。
本発明プラズマ装置の第3のものによれば、プラズマ
生成室内で発生したプラズマ光を試料の一部分へ導くよ
うにするので、プラズマ流密度の低い部分にプラズマ光
を導くことにより低プラズマ流密度によるエネルギー不
足を補い、膜厚の均一性あるいはエッチング深さの均一
性の向上を図ることができる。
(G.実施例)[第1図乃至第10図] 以下、本発明を図示実施例に従って詳細に説明する。
(a.第1の実施例)[第1図乃至第3図〕 第1図乃至第3図は本発明の第1の実施例を説明する
ためのもので、第1図は用いるプラズマ装置の模式的縦
断面図、第2図は支持部材の断面図、第3図(A)、
(B)は成膜方法を工程順に示す断面図である。本プラ
ズマ装置はプラズマ引出窓5の大きさが可変である点と
支持部材(サセプタ)8が噴出ガスにより無接触で試料
を支持するようになっている点で第11図に示したプラズ
マ装置と異なっているが、それ以外の点では共通してお
り、その共通点については第11図において用いたと同じ
符号を付して図示するに留め、説明は省略する。
本プラズマ装置のプラズマ引出窓5は径が例えば2段
階で変化させることができるようになっている。
また、支持部材であるサセプタ8は冷却ガスを噴出す
ることにより半導体ウエハ9を搬送支持するようになっ
ている。11は外部から冷却ガスを導入するガス導入孔、
12、12、…は該ガス導入孔11によってサセプタ8内に導
入された冷却ガスをサセプタ8の表面から上方へ噴出す
るガス噴出孔、13、13はサセプタ13の表面に突出形成さ
れたところの半導体ウエハ9を案内するガイドである。
このように冷却ガスを噴出することにより半導体ウエハ
9を支持すると単に半導体ウエハ9を非接触で支持して
ゴミの発生を少なくすることができるだけでなく、半導
体ウエハ9のイオン衝撃による温度上昇を冷却ガスによ
る冷却効果により防止することができる。
第1図及び第2図に示すプラズマ装置を用いての成膜
方法の一例を第3図(A)、(B)に従って説明する。
(A)先ず、同図(A)に示すようにプラズマ引出窓5
の径を大きくしてECR−CVD法、特に、バイアスECR−CVD
法により例えばSiO2膜を形成する。すると、前述のとお
り半導体ウエハ9の中央部で厚く周辺部で薄いSiO2膜が
できる。
(B)次に、反応ガスの供給を停止しプラズマ引出窓5
の径を第3図(B)に示すように小さくし、その状態で
アルゴンArのみによりスパッタエッチングを行う。する
と、SiO2膜の膜厚が厚くなっている半導体ウエハ9中央
部表面がエッチングされるのでSiO2膜の膜厚が均一化す
る。そして、膜厚が均一化したところでエッチングを停
止する。
従って、本プラズマ装置によれば膜厚が均一なSiO2
を形成することができる。
尚、本プラズマ装置により例えば絶縁膜等のエッチン
グを行う場合には、先ずプラズマ引出窓5の径を大きく
してエッチングを行い、次にプラズマ引出窓5の径を小
さくして絶縁膜等の成膜を行うことによりエッチング深
さの均一性を向上させることができる。というのは、最
初プラズマ引出窓5を大きくしてエッチングを行うと半
導体ウエハ9の中央部でエッチング深さが深くなるが、
その後プラズマ引出窓5を小さくして絶縁膜を成膜する
ので半導体ウエハ9のエッチング深さが深すぎた中央部
に絶縁膜が成膜し、エッチング深さが均一化する。
このように、本プラズマ装置によれば、CVD膜を形成
する場合には該CVD膜の膜厚の均一性を高めることがで
き、エッチングする場合にはエッチング深さの均一性を
高めることができる。
(b.第2の実施例)[第4図乃至第9図] 第4図乃至第6図は本発明の第2の実施例を説明する
ためのものであり、第4図はプラズマ装置の模式的縦断
面図、第5図は支持部材の断面図、第6図(A)、
(B)は成膜方法を工程順に示す断面図である。
本プラズマ装置は半導体ウエハを、その周辺部を石英
クランプで押えることによりサセプタによって支持して
いる点と、サセプタを所定温度に加熱するサーボ系を有
している点で第1図、第2図に示したプラズマ装置と異
なっているいるが、それ以外の点では全く共通してお
り、勿論プラズマ引出窓5の径を変化させることができ
るようになっている点でも共通している。
14はサセプタ8の上面に設けられた石英クランプで、
該石英クランプ14によって半導体ウエハ9の周辺部を押
えることによって半導体ウエハ9をサセプタ8上に支持
した状態を保つようになっている。
15はサセプタ8の内部に形成されたガス通路で、該ガ
ス通路15にはガス導入パイプ16を通じて例えばアルゴン
Arガスが供給され、そして、そのガスは排気パイプ16′
を通じて排出される。17はサセプタ8の上部の温度を検
出する温度検知器、18は該温度検知器17の検出温度と設
定温度を比較し、比較結果に基づいてヒーター制御信号
を作るサーボ回路、19は該回路18からのヒーター制御信
号に応じてヒーター20の加熱電流を変化させる駆動回路
である。該ヒーター20はガス導入パイプ16に巻回されて
いる。ヒーター20はサセプタ8内部のガス通路15に供給
されるガスをガス導入パイプ16において加熱し、加熱し
たガスを介してサセプタ8を間接的に加熱する。そし
て、温度を一定にするサーボの働きによってサセプタ8
は所定の温度に保たれるようになっている。このように
サセプタ8を所定温度に加熱するのは膜質を良くするた
めである。
即ち、低温成長(無加熱成長)では耐エッチングレー
ト等が低い等CVD膜の膜質が良好でない場合があり、こ
のような場合にはサセプタを加熱することにより半導体
ウエハを所定の温度に高めることが好ましい。従って、
サーボ系によってその要請に応えようとするのである。
そして、ヒーターで直接サセプタを加熱するのではな
く、ヒーターでガスを加熱しそのガスでサセプタを加熱
するのは、熱容量を大きくし、オーバーヒートの虞れを
なくすためである。
第4図及び第5図に示したプラズマ装置を用いての成
膜方法の一例を第6図(A)、(8)に従って工程順に
示す断面図である。
(A)先ず、同図(A)に示すようにプラズマ引出窓5
を狭くし(具体的には石英クランプ14よりも内側にプラ
ズマ流があたるようにする。)てSiH4+O2(+Ar)ガス
を供給してバイアスECR−CVDによりSiO2膜の形成を行
う。この場合、プラズマ流は絞られているからSiO2膜の
膜成長速度は速いが、半導体ウエハ9の中央部で厚く、
周辺部に行く程薄くなるという膜厚の不均一性がある。
(B)次に、同図(B)に示すようにプラズマ引出窓5
を広くし(具体的にはプラズマ流が石英クランプ14にも
充分にあたるように広くする)その状態でSiH4+O2+Ar
ガスを供給したバイアスECR−CVDによりSiO2膜の形成を
続ける。すると、アルゴンArイオンにより石英クランプ
14がスパッタされ、それを構成するSiO2の粒子が生じ、
該粒子が半導体ウエハ9の周辺部に付着する。
従って、半導体ウエハ9の周辺部において膜厚が薄く
なろうとする傾向をなくし膜厚の均一性を高めることが
できる。
第7図は支持部材の加熱手段の変形例を示すものであ
る。
本変形例は、サセプタにガスArを導入する経路を2つ
にし、一方の経路16aは加熱せず、他方の経路16bをヒー
ター20によって常に一定の加熱電流によって加熱し、経
路16a及び16bのバルブ21、21、21、21の開閉をサーボ回
路(第7図では図示せず)により制御することによりサ
セプタ8の温度を制御するものである。このようにすれ
ば、熱応答特性が非常に良くすることができる。特に、
アルゴンイオンの衝撃による急激な温度上昇が起きたと
きに対する対応が迅速にでき、温度の安定性を高めるこ
とができる。
尚、ガスの加熱をヒーターにより行うのではなくマイ
クロ波電源や導波管で発生する熱を利用することにより
行うようにしても良い。というのは、このようにすれ
ば、マイクロ波電源や導波管の冷却が不要になるからで
ある。即ち、サセプタ8の加熱と、マイクロ波電源や導
波管の冷却とを兼ねることができ、一石二鳥となるので
ある。
第8図は本発明プラズマ装置の試料室へのガス導入手
段の第1の変形例を示す模式的縦断面図である。本変形
例はガス導入パイプ22を上下方向に移動可能にしたもの
である。
即ち、普通のプラズマ装置は試料室7のサセプタ8よ
りも相当に高いところに(プラズマ引出窓5のすぐ下
側)に反応ガス(2)が供給され、反応ガスの供給され
るところは位置が固定されている。しかし、これだと反
応ガスの流れに起因して半導体ウエハ9中央郡で膜厚が
厚く、周辺部で薄くなる膜厚不均一性が生じる。そこ
で、ガス導入パイプ22を下側に移動できるようにするの
である。というのは、ガス導入パイプ22を半導体ウエハ
9と同程度の高さまで下げると、逆に半導体ウエハ9の
周辺部の方が中央部よりも膜成長速度が速くなるので、
ガス導入パイプ22を上側に位置させてCVDを行い、ある
時間経過したらガス導入パイプ20を降下させてCVDを行
うことにより膜厚の均一性を高めることができるからで
ある。
尚、ガス導入パイプ22はガス噴出部がリング状に形成
されリング状ガス噴出部から内側ヘガスが噴出されるよ
うになっている。ちなみに、第1図、第4図に示したプ
ラズマ装置においても試料室1内に反応ガス(2)を供
給するガス導入パイプの内端をそのようなリング状にし
ても良い。尚、本プラズマ装置による成膜は、必要な膜
厚の80%位までをガス導入パイプ22を高いところに位置
させた状態で行い、残りの20%の成膜をガス導入パイプ
22を半導体ウエハ9と同程度に低くした状態で行うと最
も膜厚の均一性を高めることができることが確認されて
いる。
また、CVD中ガス導入パイプ22を上から下へあるいは
下から上へ徐々に移動させることとし、その移動速度を
適宜コントロールすることにより成膜を行うようにして
も良い。
また更に、1つの導ガス導入パイプ22を上下方向に移
動するのではなく、試料室7の上部に反応ガスを導入す
る高位置のガス導入パイプ22と、サセプタ8と略と同じ
高さのところに反応ガスを導入する低位置のガス導入パ
イプ22とを設け、反応ガス(2)を両方のパイプ22、22
から供給するようにしても良い。
第9図は本発明プラズマ装置の試料室へのガス導入手
段の第2の変形例を示す模式的縦断面図である。
本プラズマ装置は、ガス導入パイプ22の数を4個(22
a〜22d)にしてより膜厚の均一性を高めるようにしたも
のである。
本プラズマ装置によりSiO2膜の成膜を行う方法の一例
を述べると、プラズマ生成室1ヘガス(1)として酸素
ガスを40プラズマ装置導入し、ガス導入パイプ22aからS
iH4を24プラズマ装置導入し、マイクロ波電力800W、圧
力10-3Torrで所望の膜厚の80%程度を成膜し、その後残
りの20%を上記状態で更にガス導入パイプ22dからもSiH
4を2プラズマ装置導入することにより行う。これによ
って非常に高い膜厚の均一性が得られることが確認され
ている。
次に、別の例を述べると、プラズマ生成室1へ酸素ガ
スを40プラズマ装置導入し、ガス導入パイプ22aからSiH
4を24プラズマ装置導入し、そして、ガス導入パイプ22b
または22cからはオゾンO3を導入し、そして、ガス導入
パイプ22dからはSiH4を導入する方法もある。オゾンO3
を試料室7内に導入するのはプラズマ流の下流で活性種
が失活する割合が多くなるので、失活分を活性なオゾン
O3によって補うためである。これにより成膜速度が速く
なるのである。
更に別の例として、プラズマ引出窓1へはN2Oを導入
し、ガス導入パイプ22aからはSiOH4を導入してSiOx膜を
形成する場合について述べる。この場合もガス導入パイ
プ22bまたは22cからはオゾンO3を導入し、そして、ガス
導入パイプ22dからはSiH4を導入する。このようにN2
プラズマの形成に用いるのは、SiH4−O2系を用いた場合
に生じる気相での反応が充分に行われてダストが発生し
たりカバレッジが悪くなるという問題を回避することが
できるからである。そして、このN2Oガス系を用いた場
合には膜成長速度はSiH4−O系の場合よりも低下する
が、オゾンO3によりその成長速度の低下分をカバーする
ことができる。
(c.第3の実施例)[第10図] 第3図は本発明の第3の実施例を示す模式的縦断面図
である。
本実施例は第11図に示した従来のプラズマ装置とはプ
ラズマ生成室で発生したプラズマ光を試料である半導体
ウエハの一部(周辺部)へ導く導光手段を有している点
で異なっているが、それ以外の点では共通しており、共
通している点については説明を省略する。
23はプラズマ生成室1の側壁に設けたプラズマ光取り
出し窓、24、24、…は該窓23を経て外側に出射されたプ
ラズマ生成室1内からのプラズマ光を試料室7内の半導
体ウエハ9の周辺部へ導く光ファイバである。
本プラズマ装置は、マイクロ波電力とこのマイクロ波
の周波数とで決まる電子サイクロトロン共鳴条件を満た
す磁場条件以上の磁場を印加してプラズマを形成し、こ
のプラズマの光エネルギーを上記プラズマ光取り出し窓
23から光ファイバー24、24、…によって半導体ウエハ9
の周辺部上に導いて該周辺部上に光CVDが行われるよう
にしたものである。このようにすれば、半導体ウエハ9
の周辺部でCVD膜の膜成長速度が低下する分を光VDによ
り補うことができ、従って成膜速度の均一化を図ること
ができるのでCVD膜の膜厚の均一性を高めることができ
るのである。
尚、本プラズマ装置において、プラズマ光取り出し窓
にプラズマ光の波長や光量を制御する装置を設けること
により膜厚の均一性をより高めるようにしても良い。ま
た、サセプタ8を回転させることにより膜厚の均一性を
高めることも有益である。更に、光ファイバー24、24、
…の先端に光を集光するシステムを設けてプラズマ光の
有効利用を図るようにしても良い。
このように、本発明プラズマ装置は種々の態様で実施
することができ、また種々のバリエーションが考えられ
る。
(H.発明の効果) 以上に述べたように、本発明成膜方法の第1のもの
は、プラズマ装置としてプラズマ引出窓の大きさが可変
のものを用い、該プラズマ引出窓を当初広くして成膜
し、その後該引出窓を狭くしてその膜をエッチングする
ことを特徴とする。
従って、本発明成膜方法の第1のものによれば、最初
プラズマ引出窓を広くして成膜をし、その後プラズマ引
出窓を狭くして厚い試料の中央部に対してエッチングを
するとことにより膜厚の均一性の向上を図ることができ
る。
本発明エッチング方法の第1のものは、プラズマ装置
としてプラズマ引出窓の大きさが可変のものを用い、該
プラズマ引出窓を当初広くしてスパッタエッチングを行
い、その後、該プラズマ引出窓を狭くして被エッチング
物の成膜を行うことを特徴とする。
従って、本発明エッチング方法の第1のものによれ
ば、最初プラズマ引出窓を広くしてエッチングをし、そ
の後プラズマ引出窓を狭くして厚い試料の中央部に対し
て成膜をするというようにしてエッチング深さの均一性
の向上を図ることができる。
本発明成膜方法の第2のものは、プラズマ装置として
プラズマ引出窓の大きさが可変のものを用い、プラズマ
引出窓を、当初、試料周縁部を掴むクランプよりも内側
にしかプラズマ流があたらないように狭くしてクランプ
と同じ物質を成膜し、その後、クランプにプラズマ流が
あたるようにプラズマ引出窓を広く且つガス中にスパッ
タ用ガスを含ませて成膜とスパッタエッチングを並行し
て行うことを特徴とする。
本発明成膜方法の第2のものによれば、プラズマ引出
窓を、当初、試料周縁部を掴むクランプよりも内側にし
かプラズマ流があたらないように狭くして成膜するの
で、その膜厚は試料の中央部で厚く、周辺部で薄くなる
という不均一性が生じる。しかし、その後、プラズマ流
がクランプにもあたるようにプラズマ引出窓を拡げ、し
かも、試料室に供給するガス中にスパッタエッチング用
ガスを含ませるので、成膜しつつクランプがスパッタさ
れその一部が試料周辺部上により厚く付着するので成膜
の膜厚の均一性を高めることができる。
本発明プラズマ装置の第1のものは、プラズマ装置の
反応ガス導入口の試料に対する高さを可変にしてなるこ
とを特徴とする。
従って、本発明プラズマ装置の第1のものによれば、
ガス導入手段をガス噴出口の高さを可変にしたので、成
膜を膜厚の例えば80%程度まではガス噴出口の高さを高
くして行い、残り、例えば20%程度をガス噴出口の高さ
を試料近くまで低くして行うことにより、膜厚均一性を
高めることができることが確認されている。
本発明プラズマ装置の第2のものは、試料室に反応ガ
スを導入するガス導入手段としてガス導入口の試料に対
する高さの異なるものを複数個を設けたことを特徴とす
る。
従って、本発明プラズマ装置の第2のものによれば、
ガス噴出口の高さの異なる複数のガス導入手段を通じて
適宜に反応ガスを供給することにより成膜の膜厚の均一
性を高めることができることが確認されている。
本発明プラズマ装置の第3のものは、プラズマ生成室
内で発生した光(プラズマ光)を試料室内の試料の一部
分へ導くようにしたことを特徴とする。
従って、本発明プラズマ装置の第3のものによれば、
プラズマ生成室内で発生したプラズマ光を試料の一部分
へ導くようにした場合には、プラズマ流密度の低い部分
にプラズマ光を導くことにより低プラズマ流密度による
エネルギー不足を補い、膜厚の均一性あるいはエッチン
グ深さの均一性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本発明の第1の実施例を説明するた
めのもので、第1図はプラズマ装置の模式的縦断面図、
第2図は支持部材の断面図、第3図(A)、(B)は成
膜方法を示す断面図、第4図乃至第6図は本発明の第2
の実施例を説明するためのもので、第4図はプラズマ装
置の模式的縦断面図、第5図は支持部材の断面図、第6
図(A)、(B)は成膜方法を示す断面図、第7図は支
持部材の加熱手段の変形例を示す構成図、第8図はガス
導入手段の第1の変形例を示す模式的縦断面図、第9図
は同じく第2の変形例を示す模式的縦断面図、第10図は
本発明の第3の実施例を示す模式的縦断面図、第11図は
背景技術を示す模式的縦断面図である。 符号の説明 1……プラズマ生成室、5……プラズマ引出窓、8……
支持部材、9……試料、14……クランプ、22……ガス導
入手段、24……導光手段。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズ
    マを発生させるプラズマ生成室のプラズマ引出窓に面し
    て試料の支持部材を備える試料室を設け、上記プラズマ
    引出窓の大きさを可変にしたプラズマ装置を用い、 上記引出窓を広くした状態でプラズマECR−CVD法により
    上記試料室内に保持した試料表面に薄膜を形成し、 その後、上記引出窓を狭くして上記薄膜表面に対するス
    パッタエッチングを行って上記薄膜の膜厚の均一化を図
    る ことを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズ
    マを発生させるプラズマ生成室のプラズマ引出窓に面し
    て試料の支持部材を備える試料室を設け、上記プラズマ
    引出窓の大きさを可変にしたプラズマ装置を用い、 上記引出窓を広くした状態で上記試料室内に保持した試
    料表面のプラズマエッチングをし、 その後、上記引出窓を狭くして上記薄膜表面に被エッチ
    ング物と同じ物質をプラズマCVDにより形成してエッチ
    ング深さの均一化を図る ことを特徴とするエッチング方法。
  3. 【請求項3】電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズ
    マを発生させるプラズマ生成室のプラズマ引出窓に面し
    て試料の支持部材を備える試料室を設け、上記プラズマ
    引出窓の大きさを可変にしたプラズマ装置を用い、 上記試料室内にて試料を、表面に形成しようとする薄膜
    と同じ材質からなるクランプで周辺部を押さえることに
    よりサセプタ上に保持し、 上記引出窓を上記クランプよりも内側にプラズマ流が当
    たるように狭めた状態でプラズマECR−CVD法により上記
    試料室内に保持した試料表面に薄膜を形成し、 その後、上記引出窓をプラズマ流が上記クランプにもあ
    たるように拡げた状態で、成膜用のガスにスパッタ用の
    ガスを含ませてプラズマECR−CVD法による成膜を続けて
    クランプのスパッタによる粒子の試料周辺部への堆積に
    より薄膜の膜厚の均一化を図る ことを特徴とする成膜方法。
  4. 【請求項4】電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズ
    マを発生させるプラズマ生成室のプラズマ引出窓に面し
    て試料の支持部材を備える試料室を設けたプラズマ装置
    において、 上記試料室内に反応ガスを導入するガス導入手段のガス
    噴出ロの試料に対する高さを可変にしてなる ことを特徴とするプラズマ装置。
  5. 【請求項5】電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズ
    マを発生させるプラズマ生成室のプラズマ引出窓に面し
    て試料の支持部材を備える試料室を設けたプラズマ装置
    において、 上記試料室内に反応ガスを導入するガス導入手段を複数
    個ガス噴出口の試料に対する高さを異ならせて設けてな
    る ことを特徴とするプラズマ装置。
  6. 【請求項6】電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズ
    マを発生させるプラズマ生成室のプラズマ引出窓に面し
    て試料の支持部材を備える試料室を設けたプラズマ装置
    において、 上記プラズマ生成室内で発生した光を上記試料室内の試
    料の一部分へ導く導光手段を設けた ことを特徴とするプラズマ装置
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