JP2909806B2 - 耐熱性成形シール材の製造法 - Google Patents
耐熱性成形シール材の製造法Info
- Publication number
- JP2909806B2 JP2909806B2 JP29598695A JP29598695A JP2909806B2 JP 2909806 B2 JP2909806 B2 JP 2909806B2 JP 29598695 A JP29598695 A JP 29598695A JP 29598695 A JP29598695 A JP 29598695A JP 2909806 B2 JP2909806 B2 JP 2909806B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sealing material
- silica sol
- weight
- molded
- molded product
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Sealing Material Composition (AREA)
Description
性シール材、特にグランドパッキン等の成形シール材を
製造する方法に関するものである。
におけるパッキン、ガスケット等のシール材としては、
耐熱性、気密性等に優れている石綿製品が多くの部分に
使われてきた。優れた耐熱性に加えて適度な軟らかさと
吸水・吸油性を有する石綿製品の特徴を生かした使用例
の一つは、自動車エンジンのEGRバルブ(排気還流制
御弁)操作桿のグランドパッキン(いわゆるガイドシー
ル)として、硬質カーボン摺動材と併用する例である
(実開昭56−37773号公報)。この場合、石綿製
品はシール部に侵入したススや水滴を捕捉してそれら異
物がカーボン材摺動部に達するのを阻止し、弁作動の円
滑性とカーボン材の寿命延長に貢献する。しかしなが
ら、近年、周知の環境衛生上の理由から石綿製品の使用
が規制されるようになったため、石綿を含まないシール
材が求められている。
製品に勝るとも劣らない内燃機関用シール材、特に上記
ガイドシールとしての適性を有する非石綿質耐熱性成形
シール材を提供しようとするものである。
熱性成形シール材の製造法は、フレーク状のバーミキュ
ライトまたは(および)マイカ、フレーク状もしくは粉
末状のグラファイト、およびウィスカの混合物からなる
無機質基材を該無機質基材に対して30重量%以下の結
合剤を用いてシート状その他任意の形状に成形し、シー
ト状成形物にした場合はそれを所望の形状に切断したの
ち切断片を2枚以上重ね合わせて圧縮することにより一
体化させ、得られた成形物にアルコール性シリカゾルを
含浸するかアルキルシリケートを含浸後該アルキルシリ
ケートを加水分解することにより成形物中の空隙にシリ
カゾルを充填し、次いで加熱乾燥して上記充填されたシ
リカゾルからシリカゲルを生成させることを特徴とす
る。
の望ましい配合比率は下記のとおりである。 バーミキュライトまたは(および)マイカ 10〜60重量% フレーク状もしくは粉末状のグラファイト 10〜45重量% ウィスカ 5〜40重量%
状成形物は、上記特有の配合の無機質基材からなること
により、そのままでも、ガスケットやパッキンに使用す
るのに適当な圧縮弾性と優れた耐熱性、圧縮破壊強度、
耐摩耗性、耐油性、耐燃料油性、および低い摩擦係数を
有する。
キュライトまたは(および)マイカ、フレーク状もしく
は粉末状のグラファイト、およびウィスから製造するに
は、これらの原料を好適には下記比率で混合し、水中に
分散させる(カッコ内数値は特に望ましい比率であ
る)。 バーミキュライトまたは(および)マイカ 10〜60重量% フレーク状もしくは粉末状のグラファイト 10〜45(15〜40)重量% ウィスカ 5〜40重量%
無機の結合剤を、全原料の約30重量%を超えない範囲
で添加する。さらに、必要に応じて補強用繊維を全原料
の約20重量%を超えない範囲で混合し、抄造または他
の任意の成形方法で脱水成形する。
キュライト粗粒を加熱して膨張させ、乾式または湿式の
撹拌等により薄片状にはがしたものであって、フレーク
径が約2500μm以下、望ましくは約10〜600μm
のものである。また、マイカとしては、マスコバイト、
フロゴバイト、バイオタイト等、いずれでもよく、フレ
ーク径が約10〜600μmのものが適当である。グラ
ファイトとしては、粒子径が約100μm以下、望まし
くは約0.5〜20μmのものが適当である。さらに、ウ
ィスカとしては、チタン酸カリウィスカ、炭化ケイ素、
窒化ケイ素、アルミナなどのウィスカが好ましい。
なく、種類も限定されないが、成形を抄造法によって行
う場合は抄造性を確保する必要上、少量を配合する。用
いる繊維としては、パルプ、ガラス繊維等が適当であ
る。
クリロニトリル-ブタジエンゴム、アクリルゴム、スチ
レン-ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴ
ム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、酢酸ビニル、デンプ
ン等のラテックス、エマルジョン、水溶液など、シート
成形用結合剤として周知のものを使用することができ
る。
ーまたはビーターで叩解度を調整した補強用繊維を水中
に分散させ、そこに所定量の無機質基材を加え、均一に
混合する。さらに、所定量の結合剤を添加し、必要に応
じて定着剤や凝集剤を添加してフロックを形成させる。
これを抄造機で抄紙し、乾燥して、厚さ約1〜6mmのシ
ートを製造する。
きる。すなわち、所定量の無機質基材と補強用繊維を撹
拌機に入れ、溶剤で溶かした結合剤その他の副原料を添
加し、十分混合して粘土状混合物を調製してから熱ロー
ルで加圧成形し、シート状にする。
他任意の形状に切り取り、それを、所定の厚さを得るの
に必要な枚数だけ重ね合わせ、厚さ方向に約1000〜
3000kgf/cm2の高圧を加えて圧縮する。圧縮によ
り、重ねられたシートは緻密化し且つ一体化する。この
とき、圧縮後の密度が約1.3〜1.8g/cm3になるよう
にすることが望ましい(前記無機質基材の配合比が不適
当であると、この圧縮による緻密化が困難である)。
ゾル(アルキルシリケートの加水分解により生成したシ
リカゾルのアルコール中懸濁液)を含浸するか、アルキ
ルシリケートを含浸後に水蒸気暴露等の方法により該ア
ルキルシリケートを加水分解してシリカゾルを生成させ
る。含浸は、浸漬、吹き付け、塗布など、任意の方法に
よって行うことができる。これにより、成形物中の空隙
にシリカゾルが充填される。次いで加熱乾燥すると、上
記充填されたシリカゾルがシリカゲルに変換される。生
成させるシリカゲルの量は、製品の重量基準で約20重
量%を超えないようにすることが望ましく、特に望まし
いのは約7〜15重量%にすることである。
初から用途に合わせた十分な厚さの板状に成形した場合
や最終的な製品の形状に合わせて成形した場合は、積層
工程を経ることなく(ただし必要ならば厚さ方向圧縮だ
けを行なって緻密化した後)、前述の積層型成形シール
材の製造法の場合と同様にしてアルコール性シリカゾル
を含浸するかアルキルシリケートを含浸後該アルキルシ
リケートを加水分解することにより成形物中の空隙にシ
リカゾルを充填し、次いで加熱乾燥して上記充填された
シリカゾルからシリカゲルを生成させる。
シリカゲルは製品を適度の吸水性を有するものとし、し
かも形状安定性を高めて吸水による寸法変化の少ないも
のとする。シリカゲルはまた、製品の耐薬品性を向上さ
せ、圧縮破壊強度を高くするのに役立つ。製品は、必要
に応じて切削加工してシール材としての利用に供する。
12mm) パルプ:針葉樹晒しクラフトパルプ 結合剤:アクリロニトリル-ブタジエンゴムラテックス
gf/cm2で測定した。 圧縮破壊強度:速度5mm/minで圧縮し、破壊したときの
最大荷重を圧縮破壊強度とした。 浸漬後厚さ変化率:下記条件による。 浸漬液体 浸漬条件 潤滑油(ASTM No.3 オイル) 100℃×5時間 燃料油(ASTM Fuel C) 25℃×5時間 蒸留水 25℃×5時間 摺動抵抗:EGRバルブのグランドパッキンとして装着
し、95℃の熱水に5時間浸漬後、弁操作捍を軸方向に
動かすときの摺動抵抗を測定する。
量2800〜3600g/m2、厚さ4mmのシート状シール
材を製造した。得られたシート状シール材を更に外径
8.1mm、内径2.4mmの環状に打ち抜き、それを2枚重
ね合わせ、1,500kgの荷重を加えて圧縮成形した。
上記圧縮成形前後のシール材の特性値および圧縮成形性
を表1に併せて示す。
ルシリケートの加水分解により生成させたシリカゾルの
エタノール中懸濁液(SiO2含有率約18重量%)に5
分間浸漬し、その後、100℃で30分間加熱乾燥して
成形シール材を得た。
例4と同様にして、成形シール材を製造した。 比較例2 シリカゾル含浸処理を行わないほかは実施例4と同様に
して、成形シール材を製造した。実施例4,5および比
較例2の製品の特性値を表2に示す。
カ、グラファイト、およびウィスカを基材としてなるシ
ール材は、上記基材構成材料の協同作用により、耐熱
性、圧縮破壊強度、耐摩耗性、耐油性、耐燃料油性等に
優れ、且つ低い摩擦係数を示し、内燃機関のガスケット
等、各種シール材として石綿製品に代わり得る性能を有
する。本発明はこれにシリカゾル含浸加工を施して適度
な吸湿性付与と形状安定化を行うので、EGRバルブ用
ガイドシールにおける石綿製品にも代わり得る優れた成
形シール材が得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 フレーク状のバーミキュライトまたは
(および)マイカ、フレーク状もしくは粉末状のグラフ
ァイト、およびウィスカの混合物からなる無機質基材を
該無機質基材に対して30重量%以下の結合剤を用いて
シート状に成形し、得られたシート状成形物を所望の形
状に切断し、切断されたシート2枚以上を重ね合わせて
圧縮することにより一体化させ、得られた成形物にアル
コール性シリカゾルを含浸するかアルキルシリケートを
含浸後該アルキルシリケートを加水分解することにより
成形物中の空隙にシリカゾルを充填し、次いで加熱乾燥
して上記充填されたシリカゾルからシリカゲルを生成さ
せることを特徴とする耐熱性成形シール材の製造法。 - 【請求項2】 フレーク状のバーミキュライトまたは
(および)マイカ、フレーク状もしくは粉末状のグラフ
ァイト、およびウィスカの混合物からなる無機質基材を
該無機質基材に対して30重量%以下の結合剤を用いて
所望の形状に成形し、得られた成形物にアルコール性シ
リカゾルを含浸するかアルキルシリケートを含浸後該ア
ルキルシリケートを加水分解することにより成形物中の
空隙にシリカゾルを充填し、次いで加熱乾燥して上記充
填されたシリカゾルからシリカゲルを生成させることを
特徴とする耐熱性成形シール材の製造法。 - 【請求項3】 バーミキュライトまたは(および)マイ
カ10〜60重量%、グラファイト10〜45重量%、
ウィスカ5〜40重量%の混合物からなる無機質基材を
用いる請求項1または請求項2記載の耐熱性成形シール
材の製造法。 - 【請求項4】 無機質基材に20重量%以下の補強用非
石綿質繊維を混合する請求項1ないし請求項3のいずれ
かに記載の耐熱性成形シール材の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29598695A JP2909806B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 耐熱性成形シール材の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29598695A JP2909806B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 耐熱性成形シール材の製造法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35427891A Division JP2510448B2 (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 耐熱性シ―ル材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08209112A JPH08209112A (ja) | 1996-08-13 |
JP2909806B2 true JP2909806B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=17827663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29598695A Expired - Lifetime JP2909806B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 耐熱性成形シール材の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2909806B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5800630B2 (ja) * | 2011-08-02 | 2015-10-28 | ニチアス株式会社 | シール材 |
CN102766434B (zh) * | 2012-06-21 | 2015-05-06 | 陈兴举 | 用于车载尾气气体传感器的低渗透性可压缩密封材料 |
WO2014076737A1 (ja) * | 2012-11-16 | 2014-05-22 | ニチアス株式会社 | シール材 |
-
1995
- 1995-10-20 JP JP29598695A patent/JP2909806B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08209112A (ja) | 1996-08-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4271228A (en) | Sheet material containing exfoliated vermiculite | |
US4529653A (en) | Flexible, asbestos-free gasket material | |
US4443517A (en) | Gasketing material | |
US4529663A (en) | Flexible, asbestos-free gasket material | |
EP0133307B1 (en) | Process for preparing ceramic molding | |
EP1836271B1 (en) | A gasket material and its process of production | |
EP0023512B1 (en) | Sheet material containing exfoliated vermiculite | |
AU723822B2 (en) | Method for making compressed articles of ceramic fibers and compressed articles obtained thereby | |
JP2510448B2 (ja) | 耐熱性シ―ル材 | |
CN101575829A (zh) | 一种密封垫片用抄取板材的制备方法 | |
JP2909806B2 (ja) | 耐熱性成形シール材の製造法 | |
EP0646101B1 (en) | Non-asbestos flexible sheet material | |
JPH027349B2 (ja) | ||
JPH07108809B2 (ja) | 耐熱性無機質シート材 | |
JPH037793A (ja) | 高温用ガスケット | |
JPS5920706B2 (ja) | ジヨイントシ−ト | |
CN1228507C (zh) | 一种无石棉抄取纸的制备方法 | |
GB2118985A (en) | Gasket material and method of manufacture thereof | |
JPH02283784A (ja) | 高温用ガスケット | |
GB2138854A (en) | Gasket paper | |
JPH04288388A (ja) | 高温用ガスケットとその製造方法 | |
CN102585763B (zh) | 一种耐高温密封软填料及其制造方法 | |
JPH0157156B2 (ja) | ||
JPH03229785A (ja) | 高温用ガスケットとその製造方法 | |
EP0953031B1 (en) | Sealing material |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090409 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100409 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110409 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110409 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110409 Year of fee payment: 12 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 13 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120409 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120409 Year of fee payment: 13 |