JP2909688B2 - 波形解析装置 - Google Patents

波形解析装置

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JP2909688B2
JP2909688B2 JP28500492A JP28500492A JP2909688B2 JP 2909688 B2 JP2909688 B2 JP 2909688B2 JP 28500492 A JP28500492 A JP 28500492A JP 28500492 A JP28500492 A JP 28500492A JP 2909688 B2 JP2909688 B2 JP 2909688B2
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  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スペクトラムアナライ
ザやオシロスコープ等の波形解析装置のうち、被解析波
形が極大変化あるいは極小変化する点をその波形の特徴
点として検出する機能を備えた波形解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、被測定信号に含まれる周波数成
分の各レベルを測定するために、図13に示すスペクト
ラムアナライザ1が用いられている。
【0003】スペクトラムアナライザ1は、入力端子1
aからの入力信号Sを測定部2で受信して検波する。測
定部2の受信周波数は、周波数掃引制御部3によって所
定の周波数範囲を所定ステップで掃引され、入力信号S
に含まれる各周波数毎の検波出力が測定部2からA/D
変換器4へ出力される。A/D変換器4は、測定部2の
受信周波数のステップ掃引に同期して、検波出力をディ
ジタル信号に変換して波形メモリ5へ出力する。
【0004】波形メモリ5は、A/D変換器4から出力
される検波出力データを、受信周波数に対応するアドレ
スに順番に記憶する。したがって、波形メモリ5には、
入力信号Sに含まれる所定周波数範囲内の周波数毎のス
ペクトラムデータが周波数順に記憶されることになる。
【0005】表示装置6は、波形メモリ5に記憶された
スペクトラムデータを、一連の波形データとして周波数
順に読出して、横軸を周波数とする表示画面6aに例え
ば図14のように表示する。
【0006】したがって、このスペクトラム波形から入
力信号Sに含まれる基本波成分および歪み成分の周波数
やレベル等を読みとることができる。しかし、これら各
成分の周波数やレベルを画面上のスケールから正確に読
取ることは困難なため、従来のスペクトラムアナライザ
1では、特徴点検出手段7によってこの波形が極大変化
あるいは極小変化する点を特徴点として検出し、検出し
た特徴点の位置を波形上にマークmで指示するととも
に、各マークの例えば上の位置にその周波数F1
2 、…とレベルL1 、L2 、…を表示するようにして
いる。
【0007】極大点や極小点の一般的な検出方法は、デ
ータを周波数順(アドレス順)に読出し、n番目のデー
タが1つ前のn−1番目のデータおよび次のn+1番目
のデータより大きいとき、このn番目を極大点と判定
し、逆にn番目のデータがn−1番目のデータおよび次
のn+1番目のデータより小さいとき、このn番目を極
小点と判定する方法であるが、波形メモリ5に記憶され
る波形データには、小刻みに変化する雑音成分も含まれ
ている。特に無線信号等のスペクトラムを解析する場
合、観測しようとする信号に多くの広帯域な雑音が含ま
れ、そのスペクトラム波形は例えば図15のように、激
しく小刻みにレベル変動しながら大きく変化する波形と
なり、このような波形の極大点や極小点を前記の方法で
検出すると、目的の特徴点m以外に不要の特徴点m′が
多数検出されてしまう。
【0008】このため、特徴点検出手段7は、データが
直前の特徴点から所定値Δr以上の変化幅をもって極大
変化または極小変化したとき、その点を次の特徴点と判
定するようにしていた。
【0009】この特徴点の判別の基準となる前記所定値
は判別分解能として、特徴点検出手段7に対して予め固
定設定されているか、あるいは測定者が波形を観測しな
がら手動で可変できるようにしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ように判別分解能が固定値で設定されている場合には、
測定部2等の感度を変化させて測定を行なうと、波形メ
モリに記憶されるデータの大きさも変化して、不要な特
徴点が多数検出されたり、逆に本来の特徴点が検出でき
なかったする等の不都合が生じる。
【0011】また、手動による判別分解能の設定では、
測定する信号の切り換え毎に波形をみながら調整しなけ
ればならず、測定の自動化に全く対応することができな
い。しかも、設定のバラツキによって特徴点の検出に大
きな差が生じてしまうという問題があった。
【0012】本発明はこの課題を解決し、入力信号に対
する感度の影響がなく、無調整でバラツキが少ない特徴
点を検出できる波形解析装置を提供することを目的とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の波形解析装置は、ディジタル化された一連
の被解析波形のデータを記憶する記憶手段(13、1
5)と、前記記憶手段によって記憶されたデータから最
大値と最小値を検出し、該最大値と最小値の差を前記被
解析波形の最大変化幅として出力する最大変化幅検出手
段(18)と、前記被解析波形の極大変化または極小変
化を判別するための判別分解能の値を、前記最大変化幅
検出手段によって検出された最大変化幅の大小に応じて
増減させて出力する判別分解能可変手段(19)と、前
記記憶手段によって記憶されたデータを順番に読出しな
がら、該データが前記判別分解能可変手段からの前記判
別分解能以上の変化幅で極大変化または極小変化する点
を前記被解析波形の特徴点として検出する特徴点検出手
段(17)とを備えている。
【0014】
【作用】このようにしたため、本発明の波形解析装置で
は、記憶手段によって記憶された被解析波形のデータの
最大変化幅が最大変化幅検出手段によって検出され、判
別分解能がこの最大変化幅に応じた値に可変され、その
判別分解能で、被解析波形の特徴点が検出される。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図1は前記同様に入力信号Sのスペクトラムの
波形を解析する一実施例のスペクトラムアナライザ10
の構成を示している。
【0016】図1において、入力信号Sは入力端子10
aを介して測定部12のミキサ12aへ入力される。ミ
キサ12aでは、シンセサイザ構成の局発回路12bか
らの局発信号と入力信号Sとが混合され、その混合成分
のうち所定の中間周波数Fiの成分のみが中間周波フィ
ルタ12cで選択されて検波回路12dへ出力され、検
波回路12dで例えば直線(あるいは対数検波)検波さ
れる。
【0017】局発回路12bは、周波数掃引制御部13
からの受信周波数データFrに対して、常にFiだけ高
い(または低い)周波数FL の局発信号をミキサ12a
に出力しているため、検波回路12dでは、入力信号S
に含まれる周波数Frの信号成分が検波されて、その検
波出力はA/D変換器14へ出力される。
【0018】周波数掃引制御部13は、受信周波数デー
タFrを、予め設定されたスタート周波数FsからΔF
のステップでエンド周波数Feまでステップ可変させ、
A/D変換器14は、このステップ可変に同期して検波
出力をディジタル値に変換して波形メモリ15へ出力す
る。
【0019】波形メモリ15は0番地からN−1番地ま
でのN個のアドレスを有し、A/D変換器14の出力
を、周波数掃引制御部13の受信周波数データFrのス
テップ可変と同期して1つずつ増加するアドレス信号A
によって0番地から順番に記憶させる。
【0020】表示装置16の表示制御手段16aは、波
形メモリ15に記憶された一連の波形データをアドレス
順に読出して、横軸を周波数する一連のスペクトラム波
形を表示器16bに表示させる。また、この表示制御手
段16aは、特徴点検出手段17で検出される特徴点の
アドレスと、掃引のスタート周波数Fsおよびそのステ
ップΔFとを受けて、表示器16bのスペクトラム波形
に特徴点をマーク表示し、マークに対応する位置にその
周波数とレベルとを表示させる。
【0021】特徴点検出手段17は、波形メモリ15に
記憶された波形データの中から、後述する判別分解能可
変手段19から出力された判別分解能(以下、単に分解
能と記す)Δrに基づいて、特徴点のアドレスを検出す
る。
【0022】最大変化幅検出手段18は、図2に示すフ
ローチャートに従って波形メモリ15に記憶された波形
データのなかから最大値MAXと最小値MINを検出
し、その差MAX−MINを被解析波形の最大変化幅W
として、判別分解能可変手段19へ出力する。
【0023】即ち、波形メモリ15に記憶された最初の
波形データD0 で、仮りの最大値Xと仮の最小値Yを初
期化した後、次のデータを読出し、読出したデータDn
がXより大ならばXをDn で更新し、データDn がYよ
り小以下ならばYをDn で更新する(S1〜S7)。
【0024】また、読出したデータDn がX以下あるい
はY以上と判定された場合には、X、Yの更新はなされ
ない。以下、N個のデータがすべて読出されるまで同様
の処理がなされ、N個のデータに対する処理が終了する
と、Xの最終値が最大値MAX、Yの最終値が最小値M
INとして登録され、その差がこの波形の最大変化幅W
として算出される(S8〜S10)。
【0025】このようにして算出された最大変化幅Wを
受けた判別分解能可変手段19は、予め決められた係数
kを最大変化幅Wに乗算して、その結果k・Wを分解能
Δrとして特徴点検出手段17へ出力する。この比例係
数kは、予め決められた値であって、例えば0.1程度
の値が用いられ、Wが例えば100(mV)の場合には
Δrは10(mV)となる。
【0026】特徴点検出手段17は、前記したようにこ
の分解能Δrに基づいて、波形メモリ15に記憶された
波形の特徴点のアドレスを検出する。
【0027】図3は、特徴点として極大特徴点と極小特
徴点とを検出するための処理手順の概略のフローチャー
トを示している。
【0028】即ち、始めに波形メモリ15に記憶されて
いる最初のデータD0 が基準データRとして初期化され
た後、次のデータが順次読出され、読出されたデータD
n がR±Δrの範囲内にあるか否かが判定される(S2
1〜S24)。この判定は、被解析波形の最初の変化が
極大方向であるか極小方向であるかを判定しており、こ
こで図4の(a)に示すようにアドレスPのデータDP
が最初にR+Δr以上になった場合には、この波形の最
初の変化は極大方向であると判定されて、そのときのn
の値(=P)が最初の極大候補アドレスTに初期設定さ
れ、極大特徴点検出処理が実行される(S25、S2
6)。また図4の(b)に示すようにアドレスPのデー
タDP が最初にR−Δr以下になった場合には、波形の
最初の変化が極小方向であると判断されて、そのときの
nの値が最初の極小候補アドレスUとして初期設定さ
れ、極小特徴点検出処理が実行される(S27、S2
8)。
【0029】極大特徴点検出処理で極大特徴点が検出さ
れた後、最終のデータの読出しが終了していない場合に
は、極小特徴点検出処理へ移行し、極小特徴点検出処理
で極小特徴点が検出された後、最終のデータの読出しが
終了していない場合には極大特徴点検出処理に移行する
(S29、S30)。
【0030】そして、すべてのデータの読出しが終了し
た場合には、検出された極大特徴点、極小特徴点のアド
レスが表示制御手段16aへ出力される(S31)こと
になる。
【0031】図5は、極大特徴点検出処理の具体的な手
順を示している。この処理では、始めに現在のデータD
n と前のデータDn-1 との比較がなされ、データDn
データDn-1 より大きいときには、データDn と極大候
補データDT が比較され、Dn がDT より大きいとき、
極大候補アドレスTがnで更新され、最終データに達し
たか否かの判定後に、次のデータの読出しがなされる
(S261 〜S265 )。
【0032】S261 でデータDn が前のデータDn-1
と等しいか、あるいはS262 でDn がDT 以下と判定
された場合には、極大候補アドレスTの更新はなされず
に次のデータの読出しに移る。また、データDn が前の
データDn-1 より小さい場合には、極大候補データDT
からDn を減じた値がΔr以上か否かが判定される(S
266 )。
【0033】S266 でDT −Dn がΔrより小さいと
判定された場合にはS264 へ移行し、DT −Dn がΔ
r以上と判定された場合には、Tの値が1つの極大特徴
点のアドレスデータaとして登録され、この極大特徴点
のデータDT で基準データRが更新され、さらに極小候
補アドレスUがnで更新されて極小特徴点検出処理へ移
行する(S267 〜S269 )。
【0034】図6は、極小特徴点検出処理の手順を示し
ており、判定処理の符号、不等号の向きが変わる点を除
いて、図5の極大特徴点検出処理と基本的に同様の処理
がなされる。即ち、現在のデータDn が前のデータDn
より小さく、データDn がそれ以前の極小候補データD
U より小さい場合には、極小候補アドレスUがこのとき
のnの値で更新され、nがN−1に達していなければ次
のデータが読出される(S281 〜S285 )。現在の
データDn が前のデータDn-1 と等しい場合には、極小
候補アドレスUの更新はなされず、次のデータの読出し
に移る。またデータDn がデータDn-1 より大きい場合
には、現在のデータDn から極小候補データDU を減じ
た値が判別分解能Δr以上であるか否かが判定される
(S286)。
【0035】S286 でDn −DU がΔrより小さいと
判定された場合にはS284 へ移り、Dn −DU がΔr
以上と判定された場合には、Uの値が1つの極小特徴点
のアドレスデータbとして登録され、この極小特徴点デ
ータDU で基準データRが更新され、極大候補アドレス
Tがnで更新されて極大特徴点検出処理へ移行する(S
287 〜S289 )。
【0036】次にこのスペクトラムアナライザ10の動
作を説明する。周波数掃引制御部13によって、測定部
12の受信周波数がFsからΔFステップでFe=Fs
+(N−1)ΔFまで1回掃引されると、入力信号Sに
含まれるFsからFeの範囲のスペクトラム成分が検波
回路12dで例えば直線検波され、その検波出力がA/
D変換器14へ出力され、ディジタル値に変換されて波
形メモリ15に出力される。このため、波形メモリ15
には、例えば図7に示す一連のスペクトラム波形を形成
するN個のデータD0 〜DN-1 が0番地からN−1番地
に順番に記憶される。
【0037】この掃引が終了すると、最大変化幅検出手
段18によって、N個のデータのなかから最大値MAX
と最小値MINが前記図2のフローチャートにしたがっ
て検出され、その差Wが判別分解能可変手段19へ送ら
れ、k・Wの演算によってWの値に比例した分解能Δr
が出力される。
【0038】特徴点検出手段17は、分解能Δrに基づ
いてこの波形の極大特徴点と極小特徴点とを、前記図
3、図5および図6のフローチャートに従って検出す
る。
【0039】特徴点検出手段17は、図8の(a)に示
すように、1番目のデータD0 を最初の基準データRと
して、R±Δrの範囲を最初に越えるデータDP を検出
する。この波形では、データDP がR−Δr以下である
から、極小特徴点検出処理を実行する。データDP の値
は最初の極小候補データDU に初期設定され、図6の処
理に従って極小特徴点の検出がなされる。この波形では
データDP からデータDP1まで上昇変化しているが、こ
の間の変化幅はΔr以上とならないので、DPは極小特
徴点と判定されない。DP1に続くデータは、小刻みに変
化しながら最小値MINまで減少変化するため、その間
極小候補アドレスUが更新され続け、最小値MINのデ
ータに達すると、そのデータのアドレスb1 で極小候補
アドレスUが更新される。Db1以後のデータが増大変化
して、Db1からの変化幅がΔr以上大きくなると、Uの
値、即ちDb1のアドレスb1 が最初の極小特徴点のアド
レスデータとして登録される。そして基準データRがD
U (=Db1)の値に更新された後、極大特徴点検出処理
に移る。
【0040】データDb1に続くデータは、図8の(b)
に示すように小刻みに変化しながら増大変化しているた
め、この間極大候補アドレスTが更新され続け、アドレ
スa1 のデータDa1に達すると、このDa1のアドレスa
1 で極大候補アドレスTが更新される。このデータDa1
(=DT )は、基準データRに対してΔr以上大きく、
しかも、その後のデータが減少変化してDa1よりΔr以
上小さくなるので、このときのTの値、即ち、データD
a1のアドレスa1 が最初の極大特徴点のアドレスデータ
として登録される。そして基準データRがDa1の値に更
新された後、極小特徴点検出処理に移る。以下同様にし
て、分解能Δr以下の変化を無視した状態で、この波形
の極大特徴点のアドレスa1 、a2 、…と極小特徴点の
アドレスb1 、b2 、…とが図7に示すように交互に検
出される。
【0041】これら特徴点のアドレスは、掃引のスター
ト周波数Fs、ステップΔFとともに、表示制御手段1
6aに出力される。表示制御手段16aは、特徴点の検
出が終了すると、波形メモリ15に記憶されているデー
タを0番地から順番に読み出して、表示器16bに一連
のスペクトラム波形として図9に示すように表示させ
る。このとき、特徴点検出手段17からのアドレスデー
タa1 、a2 、…、b1、b2 、…と一致するアドレス
のデータの表示位置に所定のマークmを施し、各マーク
の上にその特徴点の周波数Fa1 、Fa2 、…、F
1 、Fb2 、…およびそのレベルLa1 、La2
…、Lb1 、Lb2 、…を表示する。なお、表示制御手
段16aは、各特徴点の周波数を次式 Fan =Fs+an ΔF Fbn =Fs+bn ΔF によって算出して表示している。
【0042】ここで例えば、波形を拡大して観測するた
めに、入力信号Sの入力レベルが、図示しない減衰器の
減衰量の減少によって増大可変されて、掃引が行なわれ
ると、入力信号Sのレベルが上昇した分だけ波形データ
が増加して波形メモリ15に記憶される。このため、表
示器16bには、図10に示すように、図9の波形に対
して縦軸方向に拡大された波形が表示される。図10の
波形では、雑音成分等による小刻みな変化が大きくなる
が、その波形の最大変化幅Wも大きくなり、これに比例
して分解能Δrも増大可変されるため、特徴点の数が増
加することはなく、その周波数軸上の位置は図9の波形
の場合と変わらない。
【0043】また、逆に減衰量を増して入力信号Sのレ
ベルを低下させた場合には、図11に示すように、図9
の波形に比べて縦軸方向に圧縮された波形が表示される
が、この場合には、波形の最大変化幅Wも小さくなり、
分解能Δrも最大変化幅Wに比例して小さく可変される
ので、特徴点の数が減ることはなく、図9の特徴点と同
一の周波数位置に特徴点が表示される。
【0044】このように、入力信号のレベル可変に対し
て従来のような分解能の再設定をしないでも、入力信号
の大きさに応じた分解能が自動設定され、波形解析が容
易に行なえる。
【0045】なお、前記実施例では、分解能を波形の最
大変化幅に応じて可変するための比例係数kを0.1程
度としていたが、解析波形の状態に応じてkを0.15
や0.08等に切り換えられるようにしてもよい。ま
た、判別分解能可変手段19において、図12の(a)
のように被解析波形の最大変化幅の範囲に対して異なる
係数k1 、k2 、…を予め設定しておき、最大変化幅検
出手段18から出力されるWに応じた係数をk1
2 、…のなかから選択して、その係数で分解能Δrを
可変してもよく、あるいは、図12の(b)のようにW
の各範囲毎に異なる分解能Δr1 、Δr2 、…を予め設
定しておき、最大変化幅検出手段18からのWに対応し
た分解能を直接選択して特徴点検出手段17へ出力する
ようにしてもよい。
【0046】また、前記実施例では、波形解析装置の一
例としてスペクトラムアナライザについて説明したが、
これは本発明を限定するものでなく、ディジタル化され
た一連の波形データを記憶して、その波形の特徴点を検
出する機能を備えた種々の波形解析装置についても本発
明を適用できる。例えば、前記実施例のスペクトラムア
ナライザの測定部12の受信周波数と等しい周波数の測
定信号を被測定回路に対して出力する信号源を有し、被
測定回路の各種の周波数特性を測定するためのネットワ
ークアナライザや、入力信号Sを減衰器を介してA/D
変換器へ直接入力してディジタル値に変換する構成のオ
シロスコープのように、時間軸を横軸とする波形解析装
置についても本発明を同様に適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の波形解析
装置は、ディジタル化された一連の被解析波形のデータ
を記憶し、そのデータのうちの最大値と最小値との差か
ら波形の最大変化幅を検出し、その最大変化幅の大きさ
に応じて可変する判別分解能によって、被解析波形の特
徴点を検出している。
【0048】このため、入力信号の大きさに対応した判
別分解能で自動的にその特徴点を検出できる。また、入
力信号に対する感度の切り換えによって被解析波形のデ
ータ値が拡大あるいは圧縮された場合でも、これに応じ
て判別分解能の増大あるいは減少変化するので、検出さ
れる特徴点は変わらず、何ら調整することなく、常に安
定に被解析波形の特徴点を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】一実施例の要部の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図3】一実施例の要部の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図4】図3の処理を説明するための波形図である。
【図5】図3の極大特徴点検出処理のフローチャートで
ある。
【図6】図3の極小特徴点検出処理のフローチャートで
ある。
【図7】波形メモリに記憶されたデータの一例を示す図
である。
【図8】図7の一部の詳細図である。
【図9】図7のデータの表示波形を示す図である。
【図10】入力信号のレベルを増加させた場合の表示波
形を示す図である。
【図11】入力信号のレベルを低下させた場合の表示波
形を示す図である。
【図12】本発明の他の実施例を説明するための対応図
である。
【図13】従来装置の構成を示すブロック図である。
【図14】従来装置の表示波形の一例を示す図である。
【図15】従来装置の表示波形の他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 スペクトラムアナライザ 12 測定部 13 周波数掃引制御部 14 A/D変換器 15 波形メモリ 16 表示装置 17 特徴点検出手段 18 最大変化幅検出手段 19 判別分解能可変手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル化された一連の被解析波形のデ
    ータを記憶する記憶手段(13、15)と、 前記記憶手段によって記憶されたデータから最大値と最
    小値を検出し、該最大値と最小値の差を前記被解析波形
    の最大変化幅として出力する最大変化幅検出手段(1
    8)と、 前記被解析波形の極大変化または極小変化を判別するた
    めの判別分解能の値を、前記最大変化幅検出手段によっ
    て検出された最大変化幅の大小に応じて増減させて出力
    する判別分解能可変手段(19)と、 前記記憶手段によって記憶されたデータを順番に読出し
    ながら、該データが前記判別分解能可変手段からの前記
    判別分解能以上の変化幅で極大変化または極小変化する
    点を前記被解析波形の特徴点として検出する特徴点検出
    手段(17)とを具備した波形解析装置。
JP28500492A 1992-09-30 1992-09-30 波形解析装置 Expired - Lifetime JP2909688B2 (ja)

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