JP2909547B2 - 制御用モータのコントローラ - Google Patents

制御用モータのコントローラ

Info

Publication number
JP2909547B2
JP2909547B2 JP63206896A JP20689688A JP2909547B2 JP 2909547 B2 JP2909547 B2 JP 2909547B2 JP 63206896 A JP63206896 A JP 63206896A JP 20689688 A JP20689688 A JP 20689688A JP 2909547 B2 JP2909547 B2 JP 2909547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
control motor
operation information
controller
feedback
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63206896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0255594A (ja
Inventor
康己 川端
淳仁 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP63206896A priority Critical patent/JP2909547B2/ja
Publication of JPH0255594A publication Critical patent/JPH0255594A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2909547B2 publication Critical patent/JP2909547B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Multiple Motors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、所定の手順に従って制御用モータの入力を
調節する制御用モータのコントローラに関する。
(従来の技術) 入力に対して忠実に作動し、制御対象を所定の回転
数、位置、速度、角度に制御する制御用モータが各方面
で利用されている。これら制御用モータの入力を所定手
順に従って調節するものが制御用モータのコントローラ
であり、個々の制御用モータの特性に応じた入力を制御
用モータに順次与えることで、制御用モータに一連の制
御を実行させている。例えば、工作機に利用される制御
用モータのコントローラは、更に上位のプログラム・コ
ントローラからの指令および制御用モータの特性に応じ
て制御用モータに与える入力を調節し、ツールを所定手
順で駆動してワークの加工などを実行する。
また、この様なコントローラは、制御用モータを含む
制御系に何らかの異常が発生したときに予定された一連
の作業を実行することが不可能となるため、その旨を作
業者に報知する、いわゆる異常報知機能を備えている。
すなわち、コントローラの制御系や制御手順に何らかの
不具合が存在するとき、これを放置するならばその不具
合が発生した後に実行される一連の制御に波及してワー
クの加工などに悪影響を及ぼすことになる。そこで、こ
の様な不具合の検出機能をコントローラ自体に備え、例
えば制御用モータのトルクを検出する検出器の検出結果
が基準値を超えると、何らかの不具合が発生したと判定
し直ちに制御用モータの制御を中止すると共に不具合の
発生を報知する制御用モータのコントローラが提案され
ている。この際、不具合解消に要する時間を短縮するた
め、本願出願人は、不具合の発生原因情報を保守要員へ
提供する技術を既に提案している(特願昭63−7260
号)。
この種の制御用モータのコントローラによれば、上記
不具合の発生による被害を最小限度に抑えることがで
き、要求される一連の作業を正確に実行することができ
るため、広く利用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記従来の制御用モータのコントローラも未
だに十分なものではなく、次のような課題が残されてい
る。
上記制御用モータのコントローラは、一連の作業が手
順通りに完了することのみを目的とするもので、その目
的に反することになる制御系の異常が発生したとき、上
記のごとく異常報知を実行し制御を中止する。従って、
異常報知後から不具合が解消する間は、ワークを加工す
る等の一連の作業が行われず稼働率が大きく低下する。
このため、上位のプログラム・コントローラのプログラ
ムはワーク加工に関する不変的な加工情報であり、容易
に変更するものではないが、検出器の基準値を大きくし
て不具合の発生頻度を少なくしたり、上位のプログラム
・コントローラのプログラムを変更したりすることで稼
働率の低下を補っている。ところが、基準値を大きくす
ると、異常検出の精度が低下するとともに同一の刃先を
長期間使用することになるのでワークの加工精度が低下
してしまい好ましくない。又、プログラムの変更により
作業速度を低下せざるを得なくなり、目標とする稼働率
を実現できなくなる場合もある。しかも、不具合の発生
原因は一般に特定できないので、基準値の再設定やプロ
グラムの変更が不具合の再発防止の恒久的な対策となる
とは限らない。
一方、今日の技術進歩により工場などの機械化が進
み、最終的な目的物を生産するにあたって複数の制御用
モータが関与することが一般的となった。例えば、工場
にはワークに対する穴明け加工、研削加工などを実行す
る制御用モータ、またワークを載置するテーブルの回
転、x−y移動などを実行する制御用モータなど多種多
様のものが存在する。
これら複数の制御用モータはそれぞれ独立して管理さ
れ各制御用モータ相互の連携作業が十分でないため、上
記異常報知がなされる以前にコントローラにより個々の
制御用モータが定められた手順通りに正常に作動しよう
とも、稼働率を所定以上に向上させることができないで
いる。例えば、複数の制御用モータを使ってワークを切
削加工するような場合には、刻一刻と刃先の状態は変化
していくとともに、ワークの削り代も一定とは限らな
い。このため、制御系の異常を検出する検出結果が基準
値未満であり何らの異常が発生していないときでも、刃
先の変化等に応じて加工精度が悪化するので、精度維持
のための刃物交換、プログラム変更等が必要となり稼働
率が低下する。
従って、複数の制御用モータの稼働率を低下させるこ
となく工場の設備を十分に作動させ、生産効率を向上さ
せるには、コントローラの制御性能を熟知した先任者が
必要となり、工場の機械化、効率化を阻害する要因とな
っている。
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、制御用モ
ータのコントローラの有する能力を最大限に引出し、高
効率の稼働状態を維持するとともに、目的とする一連の
作業の作業精度を高精度に維持することのできる優れた
制御用モータのコントローラを提供することを目的とし
ている。
発明の構成 (課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本発明の構成した手段は第
1図の基本的構成図に示すごとく、 複数の制御用モータSMにより駆動対象をフィードバッ
ク制御により駆動制御する制御用モータのコトローラで
あって、 各制御用モータSMのフィードバック制御に使用される
フィードバック情報を実作動情報として検出する実作動
情報検出手段C1と、 各制御用モータSM毎に、該制御用モータSMの制御のた
め予め定められた目標値と前記実作動情報検出手段C1に
て検出される第1の実作動情報との偏差に基づいて、該
制御用モータをフィードバック制御するフィードバック
制御手段C2と、 前記複数の制御用モータSMのうち監視対象となる制御
用モータSMについて、理想的な状態にある前記駆動対象
を駆動制御した時のあるべきフィードバック情報を基準
作動情報として予め記憶してなる基準作動情報記憶手段
C3と、 前記実作動情報検出手段C1にて検出される前記監視対
象についての第2の実作動情報と前記基準作動情報記憶
手段C3に記憶された基準作動情報との偏差に基づいて、
該偏差が小さくなるように、前記複数の制御用モータSM
のうち変更対象となる制御用モータSMの前記目標値を変
更する目標値変換手段C4と を備えることを特徴とする制御用モータのコントロー
ラ。
(作用) 本発明のコントローラでは、駆動対象を駆動制御する
複数の制御用モータSMについて、実作動情報検出手段C1
が、各制御用モータSMの各種作動状況を表すフィードバ
ック情報を実作動情報として検出し、フィードバック制
御手段C2が、各制御用モータSM毎に、この検出された第
1の実作動情報と、制御用モータSMの制御のため予め定
められた目標値との偏差に基づいて、制御用モータSMを
フィードバック制御する。
ところで、基準作動情報記憶手段C3には、複数の制御
用モータSMのうち監視対象となる制御用モータSMについ
て、理想的な状態にある駆動対象を駆動制御したときの
あるべき作動状況を表すフィードバック情報が基準作動
情報として予め記憶されている。
そして、目標値変更手段C4は、実作動情報検出手段C1
にて検出される監視対象についての第2の実作動情報と
基準作動情報記憶手段C3に記憶された基準作動情報との
偏差に基づいて、その偏差が小さくなるように、複数の
制御用モータSMのうち変更対象となる制御用モータSMの
目標値を変更する。
なお、変更対象となる制御用モータSMは、監視対象と
なる制御用モータSMと異なっていても、またこれと同一
であっても良い。
以下、本発明をより具体的に説明するために実施例を
挙げて説明する。
(実施例) 第2図は、旋盤に実施例の制御用モータのコントロー
ラを適用したハード構成を説明するための構成ブロック
図である。
実施例のコントローラ10は、ツールTが載置されるテ
ーブル20をx方向、およびz方向に移動させる制御用モ
ータ30x,30zおよびワークWが把持されるチャック21を
正逆方向に回転させる制御モータ30sの電気的入力を制
御する、いわゆる3軸のコントローラである。そのハー
ド構成は、簡略化、汎用性を考慮して図に示すようにマ
イクロコンピュータを中心としたディジタル回路により
構成されている。すなわち、論理演算を実行するCPU10
a、該CPU10aの実行する各種制御プログラムを不揮発的
に記憶しているROM10b、情報の一時的記憶を実行してCP
U10aの演算を補助するRAM10cを有し、これらの論理回路
と3系統の他の制御機器との情報の授受をそれぞれ受け
持つ3つの入出力ポート10dないし10fを主要部としてい
る。
3系統の他の制御機器としては、入出力ポート10dな
いし10fより入力する制御信号に従ったPWM信号を出力す
るPWM回路10gないし10i、そのPWM信号に基づきパワート
ランジスタにより構成されたパワーアンプ10jないし10l
を駆動するプリドライバー10m,10n,10pが設けられてい
る。このパワーアンプ10jないし10lによってPWM制御さ
れた三相交流が制御用モータ30x,30z,30sの電機子電流
として供給されるため、制御用モータ30x,30z,30sの駆
動は入出力ポート10dないし10fから出力される制御信号
により、すなわちCPU10aを中心とした論理回路により制
御されることになる。
また、本実施例の制御用モータのコントローラ10は、
制御用モータ30x,30z,30sをより高精度に安定して制御
するため、フィードバック制御方式を採用している。帰
還された制御用モータ30x、30z,30sの出力の情報は、制
御用モータ30x,30z,30sの発生するトルクを検出するた
めに電機子電流値を検出する電流検出コイル32x,32z,32
s,34x,34z,34sの検出出力および制御用30x,30z,30sの回
転軸の回転状況を検出するエンコーダ36x,36z,36sの検
出出力である。
制御用モータ30x,30zの各回転軸はテーブル20と螺合
するボールネジ40x,40zにそれぞれ連結され、制御用モ
ータ30sの回転軸はチャック21に連結されている。従っ
て、制御用モータ30xの回転軸が正逆回転するとボール
ネジ40xが回転し、螺合しているテーブル20を図面左右
方向(x方向)に移動させることができる。同様に、制
御用モータ30zの正逆回転によりボールネジ40zが回転
し、テーブル20を図面上下方向(z方向)に移動させる
ことができる。従って、各回転軸の回転量がテーブル20
の移動量に、回転軸の回転速度がテーブル20の移動速度
に対応する。尚、チャック21は制御用モータ30sと同一
方向に回転し、該モータの回転軸の回転量はチャック21
の回転量に、回転軸の回転速度はチャック21の回転速度
にそれぞれ対応する。
以上のようにハード構成される実施例の制御用モータ
のROM10bには、以下に説明する各種のソフト情報が記憶
されている。
まず、ワークWに所定の旋削加工を施すため、ツール
Tが載置されるテーブル20を移動させるタイミング,速
度、およびワークWが把持されるチャック21を回転させ
るタイミング,速度を指示する制御手順が、3つの軸毎
に記憶されている。以下、この3つの軸毎に用意される
制御手順を制御データDx,Dz,Dsという。なお、この制御
データDx,Dzは相互に関連付けられて定められるもので
あって、2つの制御用モータ30x,30zを互いに同期させ
つつ駆動し、テーブル20の斜め方向の移動も円滑に行え
るように配慮されている。
更に、上記制御データDx,Dz,Dsに従って制御用モータ
30x,30z,30sを実際に駆動するため、そのデータに示さ
れた内容に則った制御信号を入出力ポート10dないし10f
から順次出力するための各種プログラムが記憶されてい
る。公知のように、CPU10aを中心とした論理回路は各種
電子部品の集合体のようなものであり、これらに所定の
プログラムを実行させることで、目的とする各種の電子
回路を構成することができる。
なお、これ各種プログラムも制御データDx,Dz,Ds同様
に各軸毎に用意されるが、その内容は各軸共に同一であ
り、以下では説明の重複を避けるために、x軸制御のプ
ログラムを例にとって記述する。z軸およびs軸制御に
関しては、、以下の説明に使用する変数を添え字「x」
を「z」又は「s」と置き換えることで簡単に理解する
ことができる。
本実施例のROM10bに記憶されるx軸制御用プログラム
のフローチャートを第3図、第4図および第5図に示し
ている。これらのプログラムは、コントローラ10を含む
サーボシステムの起動がなされたときから繰り返し実行
されるものであり、第3図の2m sec割込みルーチンは2m
sec毎に、第4図の200μsec割込みルーチンは200μsec
毎にCPU10aに割り込むことで繰り返し実行される。以
下、各割込みルーチンの処理について説明する。
第3図の2m sec割込みルーチンの処理が開始される
と、まず現在の制御用モータ30xの駆動状態を検出する
ため、エンコーダ36xの検出結果より回転位置Pxn(添え
字のnは、経過時間を表している)の検出(ステップ10
0)が実行される。そして、この状態の制御用モータ30x
を次にどの様に駆動すればよいかを指示している前記制
御データDxnの読み出しが実行され(ステップ110)、こ
れらのデータPxn,Dxnに基づき制御用モータ30xの回転位
置xのフィードバック制御系の演算が次式により実行さ
れる(ステップ120)。
Ox=Ax(Dxn−β・Pxn) すなわち、今回の制御データDxnに現在の回転位置Pxn
の情報を負帰還するのであり、回転位置の偏差を算出す
るため、制御データDxnから回転位置Pxnにフィードバッ
クゲインβを乗算したCPU(β・Pxn)が減算され、
これに増幅度Axを乗算して変数Oxとしている。ここで増
幅度Axとは、比例定数P1xおよび積分定数I1xを含むもの
であり、いわゆるPI制御を実行する。
この様にして算出される変数Oxは、第4図に示す200
μsecルーチンにて、次のように利用される。まず、200
μsec割込みルーチンでは、制御用モータ30xの駆動状態
を検出するためエンコーダ36xの検出結果より回転位置P
xnの検出を行い(ステップ200)、その結果を微分演算
して回転速度Vxnを演算する(ステップ210)。そして、
上記2m sec割込みルーチンにて算出される最新の変数Ox
の読み込みを実行し(ステップ220)、これらのデータ
に基づき次式により回転速度に対する負帰還の演算が実
行される(ステップ230)。
OVx=AVx(Ox−β・Vxn) ここで、βはフィードバックゲインを表している。
また、AVxは比例定数P2xおよび積分定数I2xを含む増幅
度であり、前記同様にPI制御を実行する。
更に、この200μsec割込みルーチンにて算出される変
数OVxは第5図の60μsec割込みルーチンにより利用さ
れ、最終的に目的としているPWM回路10fに出力する制御
信号OTxの決定がなされる。すなわち、初めにアナログ
情報である電流検出コイル32x、34xの検出結果をディジ
タル情報に変換したトルクTxnを算出して(ステップ30
0)以下の処理に備える。そして、上記200μsec割込み
ルーチンにて算出された最新の変数OVxの読み込みが実
行され(ステップ310)、変数OVxにステップ300にて検
出したトルクTxnを負帰還するため、次式による演算が
実行され、最終的な制御信号OTxの算出がなされる(ス
テッ320)。
OTx=ATx(OVx−β・Txn) ここで、βはフィードバックゲインを表している。
また、ATxは比例定数P3xおよび積分定数I3xを含む増幅
度である。
こうして最終的な制御信号OTxが算出されると、この
制御信号OTxを入出力ポート10dからPWM回路10gに出力し
(ステップ330)、一連の処理を完了する。
上記3つの割込みルーチンによる処理を要約するなら
ば、制御データDxnと現実の制御用モータ30xの回転位置
Pxnとの偏差が2m sec毎に検出され、速度の偏差が200μ
sec毎におよび電流(トルク)の偏差が60μsec毎に検出
され、これらを最少とするべく制御用モータ30xの電機
子電流がPWM制御されるのである。
以上のような各種プログラムは、3軸それぞれについ
て同期を取りつつ実行される。この各軸のプログラム処
理によりコントローラ10として構成される疑似的な電子
回路を、視覚的に示した図が第6図である。図示するよ
うに、CPU10aないし入出力ポート10fからなる論理回路
は、疑似的に3重のフィードバックループを有する3つ
のサーボ回路を構成している。
x軸サーボ系に関し簡単に説明すると、このサーボ系
に指令を与える指令部50aが、前述した制御データを記
憶しているROM10bおよびその制御データを適宜読み出し
出力するCPU10aに相当する。この指令値を段階的に増幅
する位置アンプ50b、速度アンプ50cおよび電流アンプ50
dの増幅度(伝達関数)は、CPU10a内で実行される論理
演算の際の係数に相当し、位置アンプ50bの増幅度は前
述ステップ120の係数Axに、速度アンプ50cの増幅度は前
述ステップ230の係数AVxに、電流アンプ50dの増幅度は
前述ステップ320の係数ATxに相当する。また、このサー
ボ系の帰還情報は、前述したごとく電流検出コイル32
x、34xおよびエンコーダ36xの検出出力であるが、電流
検出コイル32x、34xの検出出力はアナログ出力であるた
めA/D変換器50eによりディジタル情報に変換された後
に、所定のフィードバックゲインβを経て電流アンプ
50dの入力に帰還される。またエンコーダ36xの検出出力
はディジタルであるため、直接フィードバックゲインβ
を経て位置アンプ50bの入力に帰還され、また微分因
子sおよびフィードバックゲインβを経て速度アンプ
50cの入力に帰還される。
上記x軸サーボ系と同一の系が、各種アンプ50fない
し50hおよびA/D変換器50iによるz軸サーボ系、各種ア
ンプ50jないし50lおよびA/D変換器50mによるs軸サーボ
系についても構成される。
以上が論理回路により構成している3軸のサーボ系の
説明であが、更に本実施例の制御用モータのコントロー
ラ10には、上記構成に加えて次のような作動状況逐次記
憶部60x,60z,60s、基準作動状態記憶部60aおよび入力変
更実行部60bが疑似的に構成されている。
作動状況逐次記憶部60x,60z,60sとは、第6図に示す
疑似的なサーボ系において各構成機器が現在どの様な作
動状況にあるかを逐次監視し、記憶するものである。す
なわち、サーボ系に順次出力される制御データDxn,Dzn,
Dsn、エンコーダ36x,36z,36sの検出出力である現在の回
転位置Pxn,Pzn,又は回転角位置Psn、その回転位置の微
分値である回転速度Vxn,Vzn,Vsn、電流検出コイル32xな
いし34sの検出出力をA/D変換した値であるで流(トル
ク)値Txn,Tzn,Tsn、最終的にPWM回路10gないし10iに出
力する制御信号OTxn,OTzn,OTsnの5種のデータを、逐次
検出し、更新しつつ記憶するのである。
基準作動状態記憶部60aは、不揮発的に情報を記憶す
るROM10b、または電源バックアップされたRAM10cの記憶
領域の一部に割り当てられ、外部より任意の基準作動情
報が記録可能に構成されるものである。ここで基準作動
情報とはツールTの刃先,ワークWの旋削代等が理想的
な状態にあるとき、所定のプログラムに従って上記ワー
クWを所定形状に旋削加工する際に制御用モータ30xに
より移動されるテーブル20の移動位置、移動トルク、移
動速度などを表すx軸サーボ系の作動状況の基準情報で
あり、加工対象であるワークWの材質、ツールTの種類
等によって外部から供給されるものである。例えば、新
品のツールTにて一定の旋削代で所定の直径に加工する
際の、テーブル20のx軸方向の移動トルク、移動速度等
の基準値が基準作動状態記憶部60aに基準作動状態とし
て記憶されている。
入力変更実行部60bは、上記基準作動状態記憶部60aの
記憶内容と作動状況逐次記憶部60xの記憶情報に所定処
理を加えた内容とを比較し、その結果に基づき、x軸サ
ーボ系と連携をとるべきz軸サーボ系及びs軸サーボ系
の制御データDzn,Dsnを変更するものである。すなわ
ち、作動状況を逐次記憶部60xの記憶情報により、テー
ブル20のx軸方向の実際の移動状況が正確に、かつリア
ルタイムに判断されるとともに、この判断したテーブル
20のx軸方向の移動状況をz軸方向の移動状況およびs
軸の回転状況に反映させるのである。
以上のような機能の作動状況逐次記憶部60x,60z,60
s、基準作動状態記憶部60aおよび入力変更実行部60bをC
PU10aを中心とした論理回路により実現するため、ROM10
bには上記サーボ系構成のための各種プログラムに加え
て、第7図および第8図にそのフローチャートを示す2
つの割込みルーチのプログラムが記憶されている。
これらの割込みルーチンは、上記サーボ系構成のため
の各種プログラムの実行による制御用モータ30x,30z,30
sの制御開始に同期して処理を開始され、その後、予め
設定された所定経過時間毎にCPU10aにより繰り返し処理
されるものである。
まず、第7図に示す作動状況監視割込みルーチンにつ
いて説明する。CPU10aは、制御用モータ30x,30z,30sの
制御が開始されると直ちにこの作動状況監視割込みルー
チンの処理に入り、現在の経過時間に対応した制御デー
タDxn,Dzn,Dsnの読み込み、記憶を行い(ステップ40
0)、続いて電流検出コイル32xないし34s、およびエン
コーダ36x,36z,36sの検出検結果を入力して、現在の制
御用モータ30x,30z,30sの駆動状態、すなわち回転位置P
xn,Pzn,Psn、回転速度Vxn,Vzn,Vsn、電流(トルク)値T
xn,Tzn,Tsnを算出し、記憶する(ステップ410)。ま
た、コントローラ10の作動状況を検出するため、上記処
理の後には最終的にPWM回路10gないし10iに出力される
制御信号OTzn,OTzn,OTsnを読み出し、記憶して(ステッ
プ420)、本ルーチンの1回の処理を終了する。すなわ
ち、作動状況監視割込みルーチンを実行する度に、コン
トローラ10および制御用モータ30x,30z,30sからなるサ
ーボ系の作動状況が刻々と記憶されることになる。
第8図に示す入力変更割込みルーチンも、上記作動状
況監視割込みルーチン同様にCPU10aに所定時間毎に割込
み処理されるものである。CPU10aが本ルーチの処理に入
ると、初めに前記作動状況監視割込みルーチンの処理に
より所定記憶領域に記憶されているx軸サーボ系の作動
状況を読み出し、これらの情報に四則演算などの加工を
加えるx軸サーボ系の作動状況監視処理(ステップ50
0)を実行する。すなわち、所定記憶領域に記憶されて
いるx軸サーボ系の作動状況は、サーボ系で使用される
各種データを単にリアルタイムに記憶したものであるた
め、これらに適宜演算処理を加えて現実のテーブル20の
x軸における移動方向、移動位置、移動速度などを算出
するのである。
続いて、外部より所定記憶領域(基準作動状態記憶部
60a)に予め書き込あれている基準作動状態の情報を読
み出し(ステップ510)、この基準作動状態の情報と作
動状況の監視処理により得られた情報との比較を実行す
る(ステップ520)。この比較処理の処理結果に応じ
て、変更対象であるz軸サーボ系、s軸サーボ系の制御
データDzn,Dsnを変更し、本ルーチンの処理を終了す
る。例えば、x軸の移動速度が適正であるにも関わら
ず、電流(トルク)値に偏差が生じている場合には、制
御データDzn,Dsnを上記偏差が小さくなるよう変更する
のである。
以上のように構成される本実施例の制御用モータのコ
ントローラ10によれば、次のような効果が明らかであ
る。
実際の旋削加工ではツールTの刃先の状態、ワークW
の旋削代等の変化に伴い各軸の作動状況は一定ではな
く、しかも各軸の制御用モータを作動させるためのプロ
グラムにて想定した理想状況とも異なる。本実施例で
は、実際の旋削加工におけるx軸サーボ系を監視対象と
し、z軸サーボ系、s軸サーボ系を変更対象とすること
により、x軸サーボ系から検出したサーボ系フィードバ
ック情報、すなわち作動状況に基づきz軸、s軸サーボ
系の制御データをリアルタイムで変更している。従っ
て、各軸の制御モータを連携して制御することにより刻
一刻と変化する旋削加工の状況に対応した旋削加工を継
続することができる。例えば、ツールTの刃先の劣化に
より旋削加工面の面精度が悪化するとともにx軸サーボ
系の電流(トルク)値が増加すれば、その増加に応じて
s軸の回転速度、z軸の移動速度等をその制御データを
介して変更する。このため、刃先にかかる負荷を均一に
して刃先の寿命を延ばすとともに、その加工精度を長期
にわたって高精度に維持することができる。この結果、
不具合の発生を検出するための基準値や制御用モータを
駆動させるためのプログラムの変更をすることなく不具
合の発生頻度を少なくすることができるので、稼働率、
生産効率の工場が可能となる。更に、ツールTの長寿命
化によって生産コストの低下が可能となる。又、プログ
ラムの変更の必要性、不具合の発生回数が低下するの
で、保守要員等の負担を軽減することができる。そし
て、各軸のサーボ系の各種データを記憶しているので、
そのデータを不具合発生時の復旧作業に利用して、該作
業に要する時間を短縮することができる。
なお上記実施例では、サーボ系の各種データを逐次記
憶して作動状況の監視に供しているが、何らこの様な構
成に限定されるものではなく、RAM10cの記憶容量および
CPU10aの演算能力などを考慮して、記憶する情報をより
限定してもよい。
また、実施例では第2図に示す用にCPU10aを中心とし
た論理回路および第3図ないし第5図、および第7図、
第8図の各種プログラムにより、第6図に示す疑似的な
フィードバック制御系を構成している。しかし、この様
に論理回路によりコントローラ10を構成する実施例に何
ら限定されず、直接第6図に示すような電気回路をハー
ド的に構成してもよい。
更に、本実施例ではx軸サーボ系の作動状況を示すサ
ーボ系フィードバック情報を監視対象とし、z軸および
s軸サーボ系の制御データを変更対象としたが、任意の
サーボ系を監視対象および変更対象とすることができ
る。しかも、監視対象としたサーボ系を変更対象のサー
ボ系としても良い。そして、旋削加工に限らず、研削、
平削等の各種機械加工、およびワークの運動機等にも適
用できるのはもちろんである。
(発明の効果) 以下実施例を挙げて詳述したように本発明の制御用モ
ータのコントローラにおいては、フィードバック情報で
ある実作動情報と基準作動情報との偏差から、駆動対象
の状態の変化等に基づいて生じる、制御用モータの作動
状況の変化を認識し、その偏差が小さくなるように、制
御用モータをフィードバック制御するための目標値を適
宜変更している。
従って、本発明によれば、制御用モータの作動状況に
応じた最適な制御が適宜実行されるので、作業精度を高
精度に維持でき、また、駆動対象の状態が変化する毎
に、いちいち装置を止めたり、制御を変更したりする必
要もないので、高効率の稼動状態を維持できる。
即ち、例えば、制御用モータにより駆動される駆動対
象がワークを切削加工する刃物であり、フィードバック
制御手段が、加工(送り)速度を一定に保持するように
制御している場合、繰り返し使用することによって刃物
の刃先が摩耗すると、刃先とワークとの接触状態が変化
することにより、実作動情報として検出されるフィード
バック情報の一つである制御用モータに流れる電流値
(トルク)が変化するが、この実作動情報である電流値
を、その基準作動情報と比較して監視することにより、
このような駆動対象の状態変化等も簡単かつ速やかに検
出でき、装置を止めることなく、このような作動状況の
変化に対応できるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御用モータのコントローラの基本的
構成を示す基本構成図、第2図は実施例の制御用モータ
のコントローラの概略構成図、第3図、第4図および第
5図は同実施例のコントローラにて処理されるサーボ系
の割り込みルーチンのフローチャート、第6図はそのプ
ログラムの実行により作動するコントローラの疑似的な
電気回路のブロック図、第7図は同実施例のコントロー
ラにて処理される作動状況監視割込みルーチンのフロー
チャート、第8図は同実施例のコントローラにて処理さ
れる入力変更割込みルーチンのフローチャートを示して
いる。 C1……実作動情報検出手段、C2……フィードバック制御
手段 C3……基準作動情報記憶手段、C4……目標値変更手段 10……コントローラ、10a……CPU 10b……ROM 30x,30z,30s……制御用モータ 10c……RAM、20……テーブル 21……チャック

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の制御用モータにより駆動対象をフィ
    ードバック制御により駆動制御する制御用モータのコン
    トローラであって、 各制御用モータのフィードバック制御に使用されるフィ
    ードバック情報を実作動情報として検出する実作動情報
    検出手段と、 各制御用モータ毎に、該制御用モータの制御のため予め
    定められた目標値と前記実作動情報検出手段にて検出さ
    れる第1の実作動情報との偏差に基づいて、該制御用モ
    ータをフィードバック制御するフィードバック制御手段
    と、 前記複数の制御用モータのうち監視対象となる制御用モ
    ータについて、理想的な状態にある前記駆動対象を駆動
    制御した時のあるべきフィードバック情報を基準作動情
    報として予め記憶してなる基準作動情報記憶手段と、 前記実作動情報検出手段にて検出される前記監視対象に
    ついての第2の実作動情報と前記基準作動情報記憶手段
    に記憶された基準作動情報との偏差に基づいて、該偏差
    が小さくなるように、前記複数の制御用モータのうち変
    更対象となる制御用モータの前記目標値を変更する目標
    値変更手段と を備えることを特徴とする制御用モータのコントロー
    ラ。
JP63206896A 1988-08-20 1988-08-20 制御用モータのコントローラ Expired - Fee Related JP2909547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63206896A JP2909547B2 (ja) 1988-08-20 1988-08-20 制御用モータのコントローラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63206896A JP2909547B2 (ja) 1988-08-20 1988-08-20 制御用モータのコントローラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0255594A JPH0255594A (ja) 1990-02-23
JP2909547B2 true JP2909547B2 (ja) 1999-06-23

Family

ID=16530854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63206896A Expired - Fee Related JP2909547B2 (ja) 1988-08-20 1988-08-20 制御用モータのコントローラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2909547B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62187906A (ja) * 1986-02-14 1987-08-17 San Esu Shoko Co Ltd 数値制御方法
JPH0656584B2 (ja) * 1986-11-21 1994-07-27 本田技研工業株式会社 複数コンピュータによる分割処理システムにおける動作状態監視装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0255594A (ja) 1990-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8531149B2 (en) Control device for machine tool
US4617635A (en) Numerical control machining system
JPH08227307A (ja) 停電時制御方法および装置
JP2019169003A (ja) 異常検知装置
US20220244701A1 (en) Control Device for Use on a Numerically Controlled Machine Tool, and Machine Tool Comprising a Control Device
JP4025999B2 (ja) 自動機械の制御装置
EP0209604B1 (en) Interface system for a servo controller
JP2909547B2 (ja) 制御用モータのコントローラ
JPH08323584A (ja) 工具の摩耗補正装置
JPH0751999A (ja) 工具破損検出方式
US6150786A (en) Controller for industrial machine
JP2880211B2 (ja) 工具負荷監視制御方法
JPH11202926A (ja) 数値制御における送り速度制御方法および装置
JP2023028733A (ja) 工作機械の電流計測システムおよびその方法
JP3433967B2 (ja) リジッドタップ制御装置
JP3300604B2 (ja) 工具破損検出方法及び装置
JPS6334051A (ja) 素材不良,チヤツキング不良の自動計測判別装置
JPH0255593A (ja) 制御用モータのコントローラ
JP2855611B2 (ja) 制御用モータのコントローラ
US20240088820A1 (en) Motor control device
JPH0255591A (ja) 制御用モータのコントローラ
JPS60160407A (ja) 数値制御装置
JP2000222040A (ja) サーボ系の異常検出装置
JP2712172B2 (ja) サーボモータ制御装置
JPH0488506A (ja) 数値制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees