JP2909084B2 - ラン通信装置およびそれに使用する媒体アダプタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はローカルエリアネットワーク（以下LANとい
う）通信装置およびそれに使用する媒体アダプタに関す
るものであり、更に詳しくいえば、設備されたリング媒
体トポロジーを用いて、独特の可変トポロジーを含め、
支持する多重LANトポロジーおよびプロトコル用のリン
グ／バスアダプタと、その結果としての通信装置および
方法に関するものである。

（従来の技術） 与えられた地理的境界内で多数の利用者を相互接続す
るための通信装置、一般にLANと呼ばれている通信装置
は、多数の利用者のための多くの分野において広く受け
入れられることが見出されている。情報処理装置と関連
する周辺装置の間でデータを伝送するために初めに開発
されたLANは、今では他のもののうちで音声通信、ファ
クシミリ通信、映像通信の分配および機械およびプロセ
スの制御のために用いられている。

もはや研究所またはデータ処理センターに限られるこ
となく、LANは事務所通信、学校の相互接続、ワークス
テーションのサポート、および工業用のプロセスおよび
製造制御における使用がしだいに増加していることが見
られる。例えば、事務所の環境においては、音声（例え
ば電話）通信を行うため、および事務所内のワークステ
ーションと周辺装置をリンクするために使用できる。工
業用の装置においては、自動化された製造装置と、設計
ワークステーションと、制御装置との間のプロセス指令
と制御指令を通信するため、およびその他の必要なデー
タと音声の通信を行うためにLANを使用できる。

典型的には、それらの異なる需要は、種々のラントポ
ロジーおよび制御プロトコルを用いて、各用途ごとに別
々の特殊な通信装置を設けることにより応じられてい
る。現在２つの基本的な媒体トポロジーがバス相互接続
およびリング相互接続を広く用いている。バス構成にお
いては、１つの局が送信する時は全ての局はそれを受信
する。バスは、接続されている各局において送信を利用
できる連続実効送信媒体を有する受動装置として考える
ことができる。これに対し、リング構成においては、あ
る局は次に接続されている局だけへ送信し、その局はさ
らに次の局へ送信する。したがって、リングは一方向送
信を用いる能動装置と考えることができる。他のトポロ
ジーも知られている。それらのトポロジーはそれら２つ
と、おそらくは間に挟まれている能動回路との組合わせ
であるが、論じている用途のためにそれの有用性を制御
する制約を一般にこうむる。

一部は、それら２つの基本的な媒体トポロジー、リン
グとバス、の間の基本的な違いのために、および一部は
特定の用途に対するユーザーの要求が異なるという理由
から、LAN通信を制御するためにいくつかの種々の支配
する規則、またはプロトコルが開発されている。それら
のうちの主なものは、IEEE規格となっている次の３つで
ある。

IEEE802.3 検出（CSMA/CD）、例えばイーサネットで
多重アクセスを検出するばす衝突； IEEE802.4 例えば、マニュファクチャリング・オー
トメーション・プロトコル（MAP）のデータリンク部分
を通るバス・トークン； IEEE802.5 例えば、インターナショナル・ビジネス
・マシーンズ（IBM）（商標）トークン−リング・ネッ
トワークを通るリング・トークン。

リングトポロジーを介する同一時間通信を行う方法の
ような他のアクセス法も、時分割多重化（TDM）構成と
周波数分割多重化（FDM）構成の少くとも一方を用いて
可能である（たとえば、ブランズマ（Brandsma）他，
「フィリアン：ア・ファイバ−オプチック・リング・フ
ォー・ボイス・アンド・データ（Philian:a Fiber−Opt
ic Ringfor Voice and Data）」，（IEEE Communicatio
ns Magazine）,24巻,12号,1986年12月号）。

それらの規格および関連する通信装置は多くの特定の
需要に対する解をユーザーに提供しているが、装置自体
は大きく適合できない。したがって、IEEE802.3規格を
サポートするために設計されたコンピュータ・インター
フェイス・ボードは、既存のIEEE802.5トークン−リン
グ装置のような適合できない送信媒体すなわち媒体トポ
ロジーを含む既存のLANには使用できない。このこと
は、ある与えられた領域において「万能」LANを提供す
る試みを非常に複雑にする。というのは、１つの機能に
とくに適するプロトコルおよび関連するハードウェアが
他の用途に最適ではないことがあるからである。したが
って、本発明の目的は、既存のIEEE規格を含めた数多く
のプロトコルと、それを実現するための既存のインター
フェイス・ハードウェアとに適合使用できる媒体アダプ
タを得ることができる。

現在の不適合性は、新しい構造または既存の構造のた
めのLAN配線を選択する時に重大な問題をひき起す。多
数の装置または多数のトポロジーをサポートするために
配線を複製するすなわち多数の配線を設けると、費用を
何倍にもする。したがって、選択されたトポロジーにお
ける１つのLAN媒体は現在の需要を満すために典型的に
選択される。しかも、ある与えられた領域における需要
は時間の経過につれて変ることがあり、建物の種々の入
居者のような種々の領域における需要は広く異なること
がある。インストレーションは高価でありかつ好ましく
は永久的であるので、既存のどのような装置を選択して
も現在の融通性および将来の融通性を大きく損う。例え
ば、IEEE802.5トークン−リングLANのために配線されて
いる建物は、いまだバス・ランプロトコルすなわちIEEE
802.3インターフェイスを設けられているステーション
をサポートするように容易に適合させることは今はでき
ない。同様に、IEEE802.3インターフェイスボードのよ
うな１つのプロトコルに使用する既存のハードウェア
は、LEEE802.5トークン−リイング配線のような他の配
線設備に今は使用できない。このことは、配線の質を向
上させる能力、または多額の投資を表す既存の装置に別
の媒体を用いる能力を制限する。したがって、いくつか
の既存のLAN媒体および配線構成に使用でき、しかもい
くつかの異なるプロトコルの下にリング通信とバス通信
をサポートできるようにされたLAN媒体を得ることが大
きな目的である。関連する目的は、それらの特徴および
その他の特徴を有する非常に融通性に富むLAN通信装置
と方法を得ることである。

与えられた領域内においてさえも、１日のうちの異な
る時間または何日間かの期間にわたって特定の需要がし
ばしば変化する。例えば、ある事務所LANでは、日中は
音声通信用の相互作用データ端末装置を効率的にサポー
トすることを希望するが、夜間は少数のデータ処理局の
間だけで大量のデータを効率的に伝送することを希望さ
れることがある。不幸なことに、１つの用途に最も適す
る既存のネットワーク・トポロジーとネットワーク・プ
ロトコルの少くとも一方は別の用途では理想的に適さな
いことがあり、全体の効率または二重装置を妥協するこ
とを要する。本発明の目的は、多数トポロジーおよび多
数のプロトコルをサポートするために物理的に修正する
ことなしに選択的に適合させることができて、同じ装置
で異なる時刻におのおの利用できる通信装置を得ること
である。

更に、既存の全てのLAN装置は、ユーザーが従来受け
ていた制限を持つ。例えば、ある用途に対してはバスト
ポロジーはリングより有利であるが、バスを介して送信
された信号が実際に伝送されて、歪なしに各受信機へ届
けられたか否かを阻止する手段は存在しなかった。衝突
を検出するプロトコルは存在するが、それらのプロトコ
ルは、受信しきい値以下に減衰した「失われた」信号、
または信号の適法性に影響を及ぼさないデータの悪化に
は応答しないことがある。リングシステムにおいては、
１つの局における受信機または送信機の故障は、費用の
かかる迂回回路が設けられていなければ、全体のLANを
破壊することもある。

（発明が解決しようとする課題） 本発明の重要な目的は、それらの欠点およびその他の
欠点を解消し、媒体アダプタを含めて、独特の利点を持
つ新規なラントポロジーおよび装置を得ることである。

最後に、LANの各局に必要なインターフェイス回路と
アダプタ回路を設ける費用は、LANの広い採用を制限す
る要因であった。したがって、別の重要な目的は、費用
がかかるハードウェアまたは複雑なハードウェアなしに
安価な媒体アダプタにより、上記の諸利点を得ることで
ある。関連する目的は信頼度が高く、既存のLAN設備に
容易に組込むことができるそのようなアダプタを得るこ
とである。

（課題を解決するための手段） 本発明によれば、装置の全てのノードが第１の、静止
状態にある時に連続リング通信経路が構成されるような
通信装置が得られる。１つのノードが送信することを望
むと、そのノードは第２の、送信状態になる。そうする
と連続通信経路は送信するノードで破られ、その結果と
して、その送信するノードにおいて終始するバスの態様
の新しいトポロジーが生ずることになる。終ると、送信
ノードは静止状態へ戻り、別のノードが送信でき、それ
により、その別のノードで終始する類似の異なるバスト
ポロジーが生ずる。多数のノードによる望ましくない同
時送信を検出し、ネットワーク全体にわたる正確な送信
を検証するための手段を設けることができる。

本発明の別の面によれば、標準のリング配線構成また
はスターリング配線構成に使用する媒体アダプタが得ら
れる。各媒体アダプタは伝送媒体の第１の入力部と、伝
送媒体の後続する次の出力部とに接続される。この媒体
アダプタは第１の部分からの信号を受ける手段と、異な
る信号または同一の信号を後続する次の部分へ送る手段
とを含む。第１の部分から後続する次の部分までの経路
の連続性を選択的に維持し、または遮断する、送信手段
を含まない、手段が設けられる。好適な実施例における
リング遮断手段は一対の低インピーダンス電子スイッチ
を有する。電子スイッチのような手段が送信している手
段と後続する次の手段を選択的に結合し、または選択的
に分離する。送信インピーダンスを第１の伝送媒体部へ
選択的に結合し、または第１の伝送媒体部から選択的に
分離する手段を設けることもできる。

動作時には、媒体アダプタは少くとも第１の静止状態
と第２の送信状態を有する。静止状態においては、リン
グを遮断する手段は第１の部分と後続する次の部分の間
の通信路の連続性を維持し、送信機結合手段は送信手段
を分離し、送信インピーダンス結合手段は終端インピー
ダンスを送信媒体から分離する。送信モードにおいて
は、リング遮断手段は送信局において送信経路を遮断
し、第１の媒体部を後続する次の媒体部から分離し、送
信機結合手段は送信手段を後続する次の部分へ結合し、
終端インピーダンスが第１の部分へ結合される。

したがって、IEEE802.5トークン−リング配線のよう
な既存のリング配線をバスプロトコルのサポートのため
に使用できる。実際に、衝突検出信号のような適切な制
御信号を発生する選択的な手段を設けることにより、こ
の媒体アダプタに、既存のIEEE802.3CSMA/CDインターフ
ェイスカードまたは他のIEEE802.3,IEEE802.4あるいは
他のプロトコルおよびハードウェアに関連してそのよう
な配線案を使用できる。

また、各媒体アダプタに送信モードを同時にとらせ、
受けたメッセージを後続する次の部分へ送り返えす適切
な手段を設けることにより、本発明の媒体アダプタは、
IEEE802.5トークン−リングのような、標準のアクティ
ブリングプロトコルおよびハードウェアのサポートを行
うこともできる。送信装置自体を介して分配される制御
語のような、各局へ供給される制御コードに応答して、
有効なトポロジーとプロトコルの間で選択する手段を設
けることができる。したがって、物理的に修正する必要
なしに、多重通信プロトコルをサポートする多重通信ト
ポロジーにおいて１つの設備を選択的に使用できる。

（図面の簡単な説明） 以下、添附図面を参照して、本発明の実施例を説明す
る。

第１図は本発明を用いる基本的な通信装置と、それの
ある別の実施例を示すブロック図、第２図は第１図の通
信装置と、局ｂが送信モードにある能動伝送路と送信ト
ポロジーを示すブロック図、第３図は第１図の通信装置
と、局ｎが送信モードにある能動伝送路と送信トポロジ
ーを示すブロック図、第４図は本発明の媒体アダプタと
ともに標準伝送媒体を用いる通信装置を本発明の媒体ア
ダプタとともに示すブロック図、第５図はたとえば第４
図の装置に使用できる本発明の媒体アダプタの一実施例
のブロック回路図、第６図は本発明に採用できるモード
制御器の一実施例のブロック図である。

（実施例） まず図面を参照して、同じ参照符号はいくつかの図に
わたって同様な部分または対応する部分を指す。第１図
は、本発明を利用する通信装置の線図的表現を示す。と
くに、ローカルエリアネットワーク（LAN）のような通
信ネットワークが、ｎ個の局すなわちノードを有するも
のが示されている。ノードは、通信装置伝送媒体の個々
の部分15により直列に接続される。その媒体は、遮へい
され、または遮へいされないツイストペア線、同軸ケー
ブルまたは光ファイバを含むことができる。

物理的伝送媒体15を、局に設けられている通信装置
（図示せず）へインターフェイスし、かつ接続するため
に、リング／バス媒体アダプタ10が各局に設けられる。
例えば、LANは、今日では、電話、ビデオ、ファクシミ
リ、制御およびその他の態様の装置はもちろん、数多く
の態様のコンピュータおよびデータ処理装置を一般にサ
ポートする。そのような各装置は、通信装置から信号を
受け、その装置を介して伝送するために信号を供給する
手段を典型的に有する。典型的なインターフェイスはIE
EE802.3AUI（アダプタ・ユニット・インターフェイ
ス）,IEEE802.4DTE/DCE、およびIEEE802.5ライン信号イ
ンターフェイスを含む。それらのインターフェイスは回
路カードに典型的に含まれる。その回路カードは希望の
LANプロトコルをサポートする回路を含むことができ
る。

各媒体アダプタ10は、伝送媒体15から信号を受け、そ
れらの信号を出力信号21のように取付けられている装置
すなわちAUIへ供給する、受信機20のような手段を含
む。各媒体アダプタは、取付けられている装置から入力
信号31を受け、それらの信号を伝送媒体15を介して他の
局へ送信する送信機30のような手段も含む。受信手段と
送信手段は搬送周波数伝送のための適当なモデムを含む
ことができる。受信手段を伝送モデム15へ結合するため
に手段22が設けられ、送信手段を伝送モデムへ結合する
手段32が設けられる。

各リング／バス媒体アダプタは、伝送媒体15の連続性
を選択的に維持または遮断する手段も含む。例えば、媒
体アダプタ10（ｉ）に関連するリング遮断手段50（ｉ）
が少くとも２つの動作状態を提供する。第１の、リング
維持、状態においては、リング遮断手段50（ｉ）は伝送
媒体部分15（ｉ−１）（これは媒体アダプタ10（ｉ−
１）を媒体アダプタ10（ｉ）へ連結する）の出力端部
と、伝送媒体部分15（ｉ）（これは媒体アダプタ10
（ｉ）を後続する次の媒体アダプタ10（ｉ＋１）へ連結
する）の入力との間にリンクを構成する。したがって、
全てのリング遮断手段50a〜50nが第１の状態にあると、
形成された伝送経路は遮断されていないリングである。
更に、各リング遮断手段50（ｉ）が第１の状態にある
と、伝送媒体部分（15（ｉ−１））から受けた信号は媒
体部分（15（ｉ））の入力へ直接供給される。

各リング遮断手段50は第２のリング遮断状態も提供す
る。とくに、リング遮断手段50（ｉ）が第２の状態にあ
る時は、伝送媒体部分15（ｉ）への入力は先行する媒体
部分15（ｉ−１）の出力から分離される。ネットワーク
アダプタ10（ｉ）により受けられた信号は後続のノード
へは伝送されず、伝送リングは遮断される。したがっ
て、リング遮断手段50が第２の状態にある時は、リング
伝送トポロジーは遮断され、バス伝送トポロジーが形成
される。バスは、上記のように第２の状態にあるリング
遮断手段50に関連するノードにおいて終始し、それによ
り、含まれている局が伝送媒体15を介して送信でき、か
つそれ自身の送信をそれから受けることができるよう
に、ループ状の通信バスを形成する。それらの事柄につ
いては以下に第２図と第３図を参照して詳しく説明す
る。

第１図は媒体アダプタ10の好適な別の実施例を更に示
す。その媒体アダプタ10は終端インピーダンス25と、こ
の終端インピーダンス25を後続する次の媒体部分15の出
力へ選択的に結合する終端インピーダンス結合手段23と
を含んでいる。金属製の伝送媒体の場合には、信号の反
射を阻止するために、媒体自身のインピーダンスに整合
する終端インピーダンスを設けることが望ましい。終端
インピーダンス25および結合手段23の動作については、
後で第２図と第３図を参照して詳しく説明する。

第１図はトランスデューサ38,39も示す。それらのト
ランスデューサは希望に応じて設けることができる。先
に注意したように、本発明は任意の共通伝送媒体に利用
できる。その媒体が、ツイストペア線または同軸ケーブ
ルのような電気的媒体の場合には、全ての信号は電気的
な態様で導かれ、処理される。例えば、リング遮断手段
50は、関連する伝送媒体部分15（ｉ−１）と15（ｉ）を
電気的に接続または分離することにより動作できる。伝
送媒体15が光ファイバを含むものとすると、リング遮断
手段50はそれぞれの媒体部分を光学的に接続または分離
できる。あるいは、部分15bのような光リングが望まし
い場合には、媒体アダプタ10（ｂ）におけるトランスデ
ューサ38は電気−光トランスデューサとすることがで
き、媒体アダプタ10cの所には対応する光−電気トラン
スデューサ39を設けることができる。したがって、異な
る媒体を単独で、または他と混ぜて使用できる。導波管
のような他の通信媒体も設けることができる。例えば、
電話の相互接続のために用いられているような、標準の
＃26または＃24B＆Ｂアメリカン・ワイヤ・ゲージ（Ame
rican Wire Gauge）シールドなしのツイスト線を、各局
に二対設けることにより使用できる。このように、この
装置とアダプタ10を、典型的なアクティブ・スターラン
（Starlan）（商標）（IEEE802.3 1base5）ハブまたは
サーバーの代りに、線ローブの間にループ状相互接続を
設けるこにより、スターラン設備のための既存の配線に
使用できる。「テール」エンドを閉じて静止状態におい
て閉じた経路を設けることにより、既存の２−同軸ケー
ブル・ヘッドエンドバス配線も使用できる。それらの例
は説明のためだけであって、これに限定するものではな
い。

上記の媒体アダプタ10と通信装置は特定の通信プロト
コルに限定されるものではない。実際に、ここで示す装
置は、数多くのプロトコルを用いる取付けられた局の装
置に使用できる。例えば、第５図を参照して詳しく説明
するように、IEEE802.3CSMA/DCプロトコルをサポートす
るエーユーアイ（AUI）を有する取付けられた装置の好
適な実施例に媒体アダプタ10を使用できる。そのような
装置においては、平均信号電圧モニタを行う標準のIEEE
802.3 10base5または10base2（たとえばイーサネット）
トランシーバのような既存のトランシーバに組込まれて
いる回路により、衝突検出が典型的に決定される。本発
明は、そのような公知の装置における物理的な媒体およ
びトランシーバに置き換わるものであって、衝突を検出
し、衝突が検出された時に状態信号61を発生して、その
状態信号を標準の802.3インターフェイスへ供給するも
のである。

本発明の動作は第１図、第２図および第３図を参照す
ると理解できる。第２図と第３図は第１図の通信装置を
同一の物理的な形態で示すものである。先に示したよう
に、全てのリング遮断手段50がそれぞれの第１の状態に
ある時は、伝送媒体15は連続して、完全なリングを形成
する。それと同時に、関連する媒体アダプタ10により供
給される出力信号21を介して通信装置を各局がモニタで
きるように、受信機結合手段22は受信機20を伝送媒体15
へ結合できる。以下の説明のために、これは通信装置と
個々の媒体アダプタの静止状態すなわち静止モードと考
えることができる。

更に、静止モードにおいては、送信機30のような送信
手段は送信機結合手段32により伝送媒体15から分離され
る。送信手段は、伝送媒体に信号を加える任意の数の公
知手段を含むことができる。たとえば、送信手段は、ベ
ースバンド信号を伝送媒体に加える制御電圧源を含むこ
とができ、または広帯域伝送をサポートするためのケー
ブル式RFテレビジョン送信機のような搬送周波数モデム
を含むことができる。その送信手段はオフ時には低い出
力インピーダンスを有する。その低い出力インピーダン
スは伝送経路からの電力を分散させて、ネットワークに
沿って伝えられる信号を減衰できる。したがって、送信
機結合手段32は、希望の低減衰信号路を維持するため
に、送信機30の高インピーダンス分離を行う。

同様に、静止状態中は、電力が伝送媒体15で迂回また
は減衰させられないように、終端インピーダンス25は終
端インピーダンス結合手段23により分離される。

多くの公知装置が、インピーダンス整合タップと電力
分割タップにより受信機を伝送媒体へ結合する。それら
のタップは各接続部において12〜8dbの損失を生ずるか
ら、与えられた線信号レベルに対してより高いレベルの
送信機を必要とする。これに対し、本発明は低インピー
ダンス結合を行うから、その結果として送信機と線の間
および線と高インピーダンス受信機入力端子の間に損失
は生じない。信号が電力分割タップ損失を避けるから、
高い周波数または多数の局を用いることから生ずる損失
の増大をオフセットするために高利得が使用できる。

各ノードが動作する正常なリング構成とは対照的に、
バスモード静止状態においては、本発明の媒体アダプタ
は、好適な実施例においては、通信信号を受動的に行え
ることができる。したがって、多数の受信機と多数の送
信機をなくすことにより伝送時間が短縮され、信頼度が
高くなる。

ある局が送信を希望したとすると、この通信装置の伝
送トポロジーがリング遮断手段50の動作により変更され
る。第２図は局ｂによる通信を示す。その結果として、
伝送路すなわちトロポジーと、伝送中はアクティブであ
る全ての手段と全ての信号は黒い線により強調されてい
る。アクティブでない、またはアクティブな通信機能か
ら分離されているそれらの手段と信号は図示せず、また
は強調されていない。

媒体アダプタ10bに取付けられている装置が信号を別
の取付けられている局へ信号を送ることを希望したとす
ると、その装置はデータを媒体アダプタ10bへ供給す
る。それから、アダプタはそれの静止状態からそれの第
２の、送信モードすなわち送信状態へ切り換える。この
送信状態においては、リング遮断手段50bはそれの第２
の、リング遮断、状態へ変えられて媒体部分15aの出力
を部分15bの入力から分離する。これは媒体アダプタｂ
においてリングを遮断し、その結果としてバストポロジ
ーを有する信号路となり、もはや連続リングではなくな
る。送信機結合手段32bが送信機30bを結果としてのバス
のソース端部へ接続する。そのソース端部は、図示のよ
うに、伝送媒体部分15bへの入力である。他の全ての局
はそれぞれの静止状態にあるから、送信機30bにより送
信される信号は全ての伝送媒体部分15と全ての媒体アダ
プタ10を介して順次送信される。各媒体アダプタにおい
て、それぞれの受信機20はバスへ結合22されるから、各
局は送信されたメッセージを受ける。

静止状態にあるリングはリング遮断手段50bによって
のみ遮断されるから、ソース端部と結果としてのバスの
端子端部は媒体アダプタ10bに配置される。ソース端部
は低インピーダンス結合手段32bにより送信機へ囲まれ
るから、反射を阻止するために付加終端部は必要としな
い。しかし、リング遮断手段50bは第２の状態にある時
は、結果バスの端子端部26が開かれて終端されない。信
号の劣化と反射を阻止するために、適切な終端インピー
ダンス25bを端子端部26へ加えるために設けられる。図
示の実施例においては、終端インピーダンス結合手段23
bは、媒体アダプタ10bがそれぞれの送信モードにある時
に、端子端部26へ終端インピーダンス25bを結合する。

受信機20bもバスに結合22bすることが好ましいから、
媒体アダプタ10bと局ｂに取付けられている装置はそれ
自身の送信のために装置をモニタできる。第５図を参照
して詳しく説明するように、これは独特の利益をもたら
す。正常なバスネットワークにおいては、成功しない送
信の試みを示す衝突について、送信局はバスをモニタで
きる。しかし、過大な減衰のような検出可能な衝突を生
ずることになしに、全ての局による確実な受信を阻止す
る障害がバスに起ることがある。このことは、ヘッドエ
ンドに関して送信機から離れている局に対する２ケーブ
ルヘッドエンドバスにおいても同じである。

それとは対照的に、本発明のバスネットワークは、信
号がネットワーク全体を伝わった後である局がそれ自身
の伝送をモニタできる連続ループ状通信を行う。ループ
は受動的であるから、受信機20bにより受信される信号
は、介在する各ネットワークアダプタに存在する信号が
同様に有効である時だけ、送信された信号を正確に現わ
す。ネットワークが遮断されたり、減衰量が過大である
と、信号が戻ることが阻止される。したがって、送信局
の信号がネットワークの他の各局へ正確に供給されたこ
とを送信局が確認できる手段を本発明は提供する。媒体
アダプタ10は損失の大きい結合器なしに高入力インピー
ダンスを用いるから、有効な戻りメッセージが残りの各
局による有効な受信も示す確率が非常に高い。そのよう
な確認は既存の能動ネットワークでも可能であるが、こ
の通信装置は、多数のアクティブ中継器なしに受動伝送
媒体においてそのように確認可能な信頼性をもたらす。

局ｂが送信を終ると、媒体アダプタ10bはそれの第１
の、静止状態へ戻る。リング遮断手段50bはそれの第１
の状態へ戻り、結合手段32bは送信機30bを伝送媒体15か
ら分離し、終端インピーダンス25bは結合手段23bにより
伝送媒体15から分離される。受信機20bは伝送媒体へ結
合されたままである。したがって、装置はそれの静止状
態へ戻され、別の送信を取扱う用意ができる。

次に第３図を参照して、その図に強調されている能動
伝送路を、第２図に強調されている先に説明した能動路
と比較する。本発明の独特の特徴が示されている。とく
に、第３図において、局ｎ信号をネットワークへ送信す
ることを希望している。したがって、媒体アダプタ10n
がそれの第２の、送信状態になり、リング遮断手段50n
が図示のようにノードｎにおいてリングを遮断する。そ
のために再びバストポロジーになるが、いまはバスは局
ｂではなくて局ｎにおいて開始し、終了する。したがっ
て、開始点と終了点が固定されている公知のループ通信
装置またはバス通信装置とは本発明は異なる。本発明に
より提供される装置の伝送トポロジーはそれぞれの各送
信局とは異なり、各局に合わせて構成された一方向バス
を通じるループ通信が中央制御装置の必要なしに行われ
る。これは、第２図に関連して先に説明した利点をあら
ゆる局に可能とする。

前記した多くの利点に加えて、媒体アダプタ10は、標
準リング媒体トポロジー配線構成が、前記利点と特徴を
有する通信装置を提供できるようにする。例えば、IBM
トークン−リング・ネットワーク（Token−RingNetwor
k）のような、IEEE802.5トークン−リング・プロトコル
の助けで一般に供給される配線計画を持つ媒体アダプタ
10の使用を示す特定の好適な実施例が示されている。

例えば、第４図を参照すると、IBMトークンリング・
ネットワークの配線構成は、全ての局が多数の可能なコ
ンセントレータ70の１つへ配線される。配線ローブ19が
コンセントレータ70から、コネクタ68が局の装置とアダ
プタを取付けられるために設けられている壁付きコンセ
ントまたは床据えつけのような個々の局の場所へ延長す
る。配線ローブは、一方向リング通信を介するために、
好ましくは二重シールド対を介して、別々の送信路と受
信路を供給する。配線ローブは全体として単一のドロッ
プであって、コンセントレータ70内で接続71,72または7
4により直列に結合されて連続路を構成する。ただ１つ
のコンセントレータが用いられる場合には、ループは経
路78により内部で閉じることができる。他の場所に付加
コンセントレータを設けることを望んだとすると、入力
中継器77と出力中継器76がコンセントレータ70を直列リ
ンクを介して他へ結合して、経路79により線図的に示さ
れているように、閉ループを構成する。

標準IEEE802.5プロトコルはリングトポロジーを必要
とするから、連続経路を確保するための手段が設けられ
る。線ループまたは自己閉成コネクタのように、バイパ
ス69を局場所に使用できる。あるいは、使用していない
コンセントレータ出力をシャントするためにバイパスス
イッチ72,74を設けることができる。好適なIBMトークン
−リング・ネットワークにおいては、各配線ローブごと
にトランク接続器（TCU）75が設けられる。このTCUは、
配線ローブ19の入力回路と出力回路にDC電圧を加える、
取付けられている装置内のファントム駆動回路67により
起動される挿入リレー74を含む。IBMトークン−リング
・ネットワークおよび別の配線案についての詳細が知ら
れている（たとえば、アイイーイーイー・ネット・ワー
ク（IEEE NETWORK）,1巻,1号,1987年１月号;ANSI/IEEE
Std.802.5（1985）参照）。

本発明の媒体アダプタ10を有するそのような設置され
た装置の動作が第４図に示されている。シールドされた
ペア線を介するベースバンド通信を行うために、送信手
段は低インピーダンスの二重電圧送信機30を備えること
ができる。この送信機30を分離する手段32が一対のスイ
ッチとして示されている。それらのスイッチは、媒体ア
ダプタｄに関連して示すように、静止状態においては常
時開かれている。終端インピーダンス25を結合する手段
23も、静止状態において常に開かれるスイッチを有する
ものとして示されている。配線ローブ19内の送信端と受
信端の間で橋絡する一対のスイッチとしてリング遮断手
段50が示されている。それらのスイッチは静止状態では
常に閉じられる。

媒体アダプタ10fがそれの送信モードにある様子が示
され、送信機30fは、送信状態にある送信機結合手段32f
を介して伝送媒体（配線ローブ19の送信端）へ機能的に
結合される。リング遮断手段50fがそれの第２の、リン
グ遮断状態にあるから、配線ローブ19fの送信対と受信
対が切離されて、もはやループを形成しない。したがっ
て、局ｆで終始するバストポロジー伝送路が形成され
る。静止状態における全ての取付けられている状態（d,
e）が、局ｆ自体が信号を受けるように、局ｆにより送
られた信号31fを受ける。

第５図は、たとえば、第４図を参照して説明した装置
に使用できる媒体アダプタ10の好適な実施例のブロック
回路図である。第４図に示すように、送信手段30を分離
する手段32はスイッチ素子90f,90gを有することができ
る。10Mbsで動作する装置においては、同期メッセージ
の1.5〜３ビットのような希望の短い期間内にスイッチ
ングを行うために、スイッチング時間は0.15〜0.3マイ
クロ秒の範囲にしなければならない。また、効率的に結
合するために、結合手段32は低いインピーダンスを持つ
ことが好ましく、とくに、伝送媒体のインピーダンスに
関して低いインピーダンスを持つことが好ましい。ま
た、予測される周波数の信号を取扱うために、スイッチ
は適切な周波数特性を持たなければならない。好適な実
施例においては、米国ハリス社の部品番号HI−5047Aま
たはそれと同等のような接合FET CMOS電子スイッチが
用いられる。そのような固体スイッチのオン抵抗値は、
伝送線の特性インピーダンス（シールドされた対では15
0オーム）より低い（典型的には25オーム）。しかし、
本発明はそのような装置を用いることに限定されるもの
ではない。希望の特性を得る他の結合手段を利用するこ
ともできる。例えば、広帯域の用途においては、希望の
結合機能を持たせるためにこの分野で知られているやり
方でPINダイオードを使用できる。

平衡伝送線を維持するために、送信機30の各出力導体
のために別々の結合手段、たとえばスイッチ素子90fと9
0gを設けることが好ましい。とくに、シールドされたペ
ア線は、各導体のインピーダンスが等しい平衡媒体であ
る。対の各導体ごとに類似の結合手段を用いることによ
り平衡された性質が維持されて信号の放射を減少し、外
部ノイズの影響を減じる。バルンのような分離トランス
が用いられると、送信機の１つの出力導体を結合する１
つのスイッチを、媒体を不平衡にすることなしに、使用
できる。送信機がオフ時に適当に高いインピーダンスを
示すように送信機自体内にスイッチング素子を含む切換
えられる電圧源のように、結合手段32を送信手段に組込
むことができる。

前記したような種類の代表的な固体スイッチがスイッ
チ部品90の素子として示されている。MOSゲート91を静
電放電から保護するために、アイソレータ92は制御入力
をMOSゲート91から分離する。

好適な実施例においては、リング遮断手段50はスイッ
チ素子90a〜90dを有する。各媒体アダプタ10のリング遮
断手段50により加えられるインピーダンスを低くするた
めに、配線ローブ19のツイストペアを構成する各入力導
体と対応する出力導体の間に２個のスイッチ素子が並列
に用いられる。別の手段も同様に使用できる。

最後に、スイッチング素子90eにより終端インピーダ
ンス結合手段23が設けられるが、他の結合手段も同様に
使用できる。典型的なインピーダンスが150±15オーム
である二重シールドされた対ケーブルに使用するための
好適な実施例においては、終端インピーダンス25は150
オームである。異なる特性インピーダンスを持つ異なる
媒体に１つのアダプタ10を使用できるようにするため
に、終端インピーダンス25は選択可能すなわち可変にで
きる。あるいは、終端インピーダンス25を媒体部分15へ
両方接続するために結合手段23を設けることができる。

IEEE802.5ファントム駆動回路の標準的な実施例が、
公知のIEEE802.5TCU仕様に従ってDC電圧を配線ローブ19
に印加する手段95として示されている。媒体アダプタ10
をTCUのバイパス機能を含んでいない装置に使用しよう
とする時には、手段95を省くことができる。媒体アダプ
タ10を伝送媒体部分15にインターフェイスするために接
続プラグ（図示せず）を使用でき、または好適な実施例
においては、媒体アダプタを接続プラグに組込むことが
できる。

正常な動作中は、全ての局が送信された信号を受ける
ものとすると、常時１つの媒体を送信モードにすること
ができる。２以上の媒体アダプタが送信モードにあると
すると、対応する数の直線バスが形成される。各直線バ
スは後続する次の送信局に終端する。正確な通信を確実
に行うために、同時伝送を避けるトークン・パッシング
（たとえば、IEEE802.4）と送信を必要に応じて行うこ
とができるように衝突を検出するCSMA/CD（たとえばIEE
E802.3）案を含めて、この装置にいくつかのバス制御プ
ロトコルを使用できる。これは、開示している特定の通
信装置の非常に特殊な性質である。その理由は、損失を
生ずる全く受動的な媒体の知られている別の構成がトー
クン・プロトコルと競合バスプロトコルをサポートでき
る。

好適な実施例はIEEE802.3規格に合致するCSMA/CDプロ
トコルをサポートする。特に、各局は静止状態にある時
に伝送媒体15をモニタし、媒体の静かな時だけ送信状態
になることができる。第１のアダプタの既存の活動が検
出される前に、第２のアダプタが送信モードに入った時
に起る衝突を検出するための手段60が設けられる。好適
な実施例においては、送信されるメッセージのプレアン
ブルを、伝送媒体に固有の伝播遅れの後でバスから送信
局により受けられた信号と比較器80で比較するために、
そのプレアンブルのコピーがバッファ81に格納される。
受信信号が送信信号と同一の時は、伝送路は完成され、
取付けられている全ての媒体アダプタ10は送信信号をア
クセスしたことになる。送信データと受信データの周期
的冗長性チェック（CRC）を比較することにより、デジ
タルデータの「署名」を比較するというような、他のメ
ッセージ比較法も同様に使用できる。

しかし、別の局が同時に送信しようとしていたとする
と、結果としてのトポロジーは希望のループではなくて
２つの直線バスに類似し、送信信号は戻らない。それら
の事象の発生は比較器80により検出され、衝突信号85が
発生される。その衝突信号は、たとえば、取付けられて
いるコンピュータ・ワークステーション内のIEEE802.3C
SMA/CDAUIロードへ供給できる。したがって、標準IEEE8
02.5設置された配線に関連して既存のIEEE802.3インタ
ーフェイスを使用できる。そのような構成においては、
第４図に示すように、媒体アダプタ10を、IEEE802.3同
軸ケーブルバスに典型的に用いられる同軸ケーブルトラ
ンシーバの代りに用いる。

送信モードへ切換えるためには、媒体アダプタ10は、
取付けられている装置による送信が望まれていることを
知らなければならない。これは、別々のデータ信号を供
給することにより行うことができるが、装置とアダプタ
10の間の線を制御する必要を少なくすることが好まし
い。したがって、好適な実施例においては、入力信号31
が取付けられている装置により供給された時を決定する
信号検出器96が設けられる。信号が存在しない時は状態
制御信号は低いから、送信機結合スイッチ90f,90eを終
端インピーダンス結合スイッチ90eは全て正常な開放状
態にある。インバータ84が高い信号をリング遮断スイッ
チ90a〜ｄへ供給するから、それらのスイッチは正常な
閉成状態にある。データ信号が現われると、状態制御信
号97は高くなり、前記スイッチを全て送信状態にする。
送信路のインピーダンスは低いから、送信機30の出力か
ら十分な電力を、装置の性能を下げることなしにスイッ
チを駆動するために、信号検出器96が迂回させることが
できるように、送信のために一層小さい送信電力が求め
られる。

オアゲート83のような制御手段により信号検出器96と
ともに、または単独で、外部モード選択信号82を供給す
ることもできる。図示の１つの構成においては、モード
選択信号82が高いと、入力データの存在とは無関係に、
媒体アダプタ10はそれらの送信モードにされる。

全ての取付けられている媒体アダプタ10にそのような
選択器を設けることにより、本発明の媒体アダプタ10
を、装置を物理的に変更することなしに、能動リングト
ポロジー通信のために使用できる。特に、高モード選択
信号82があらゆるアダプタ10へ供給されると、各伝送媒
体部分15が分離される。全ての相互接続部分が、終端イ
ンピーダンス25により終端され、前の媒体アダプタ10の
送信機30へ常に取付けられ、後続する次の媒体アダプタ
10の受信機20へ結合される。IBMトークン−リング・ネ
ットワークのような標準の能動リング・ネットワークに
共通のやり方で受信信号が送信機へ反射されるように、
取付けられている装置に適当な信号処理を設けることに
より、能動リングアーキテクチャと受動バスアーキテク
チャの両方の利点を持つ装置が得られる。

したがって、本発明の媒体アダプタを用いてIEEE802.
5トークンリング規格、または他の任意のアクティブリ
ングプロトコルを十分にサポートできる。

モード選択信号82による永久送信モードのこの選択は
何通りかのやり方で行うことができる。各媒体アダプタ
10にスイッチまたは別の状態選択信号を設けることがで
きる。それは設置者により半永久的に構成できる。した
がって、１つのアダプタが多重機能を行うことができ、
必要の変化に応じて再構成できる。そのような選択は、
取付けられている装置からの制御信号により、この分野
で知られているハードウェア法またはソフトウェア法で
行うこともできる。

媒体アダプタ10は、コマンドにより任意に再構成でき
る完全に適応できる通信装置も提供する。例えば、媒体
アダプタ10の希望の能動モードを選択する独特の指令語
に対して受信信号をモニタできる。選択された任意の局
により指令語がネットワーク上で分配されると、それは
希望の時刻に、またはある選択された事象が起きた時
に、局を希望のモードへ変えさせる。

第６図はそのようなモード制御器45の一実施例を示
す。バッファ46が受信データを直列でなくする。バッフ
ァを受信データ21に同期させるためにクロック47が設け
られる。それから、制御器49が制御データを１組の制御
コード44と比較する。たとえば、制御器49はマイクロプ
ロセッサを含むことができ、制御コードは不揮発性メモ
リに格納できる。制御コードが受けられると、制御器49
は適切なモード選択出力82を発生する。希望の時刻に、
または他の事象が起きた時に、モード選択を行うため
に、タイマ48のようなトリガ事象も利用できる。

モード選択出力82は、適切な能動プロトコルを選択す
るために、取付けられている装置のインターフェイスに
よっても利用できる。例えば、IEEE802.3の下のCSMA/CD
およびIEEE802.5の下のトークンリング通信をサポート
する回路、またはその他のもの、および適切な能動プロ
トコルを選択する手段をインターフェイスに設けること
ができる。モード選択制御器45と、それの機能とをイン
ターフェイス、取付けられている装置（たとえば処理装
置）に組込むことができ、または媒体アダプタ10に含ま
せることができる。希望のモード選択信号82を発生する
別の手段および方法を同様に用いることができる。

その結果得られた装置を、任意の時刻に変化する需要
に合うように適合させることができる。例えば、仕事時
間中に能動リング通信をサポートするように指令するこ
とができる。その時には、取付けられている装置を、例
えば、音声通信に適する等時性TDMプロトコルに従って
動作させることができる。夜間には、例えば、データ処
理装置と記憶装置を含んでいるいくつかの局の間の大量
のデータ通信をサポートするために、第１〜３図に関連
して説明したバストポロジーへこの通信装置を自動的に
再構成できる。それらの性能により設計者とユーザーに
融通性が与えられ、長期間および短期間で変化する諸要
求に合致するように適応できる低価格の装置が得られ
る。標準バストポロジーおよびリングトポロジーの双方
の利点がもたらされるとともに、この通信装置に独特の
別の利点ももたらされる。認められている全てのプロト
コル規格およびその他のものをサポートすることを工業
規格配線案に許すことができ、おのおのの利点をユーザ
ーが利用できるようにし、独特で新規な利益および可能
性をも提供する媒体アダプタが得られる。

以上説明した実施例を、添附の請求の範囲に記載され
ている本発明の範囲から逸脱することなく広範囲に変更
および修正できることを理解されたい。したがって、上
記の詳しい説明は本発明を限定するものではなくて例示
であるとみなすこと、および本発明の範囲を定めること
を意図されているものは、全ての均等物を含めて、下記
の請求の範囲であることを意図するものである。

（発明の効果） 本発明の通信装置によれば、送信手段に信号が入力さ
れるか又は送信機結合手段にモード選択信号が入力され
ると、媒体アダプタは伝送状態となり、リング遮蔽手段
は通信リングを遮断すると共に送信機結合手段は送信手
段を次の伝送媒体セグメントに結合し、送信手段による
送信が終了すると、媒体アダプタは静止状態となり、リ
ング遮蔽手段は通信リングの連続性を維持すると共に送
信機結合手段は送信手段を次の伝送媒体セグメントから
分離するので、媒体アダプタに取り付けられている装置
からの信号が送信手段に入力されて媒体アダプタが伝送
状態となったときに、伝送経路がバストポロジーをと
り、送信手段による送信が終了すると伝送経路がリング
トポロジーをとるという効果を奏する。換言すると、各
局における媒体アダプタに取り付けられている装置が送
信を希望した場合に伝送経路がバストポロジーをとり、
送信を希望しない場合に伝送経路がリングトポロジーを
とることになる。

又、本発明の媒体アダプタによれば、送信手段に信号
が入力されるか又は送信機結合手段にモード選択信号が
入力されると、リング遮蔽手段は第１伝送媒体セグメン
トと次の伝送媒体セグメントとの間を遮断すると共に送
信機結合手段は送信手段を次の伝送媒体セグメントに結
合し、送信手段による送信が終了すると、リング遮蔽手
段は第１伝送媒体セグメントと次の伝送媒体セグメント
との間を接続すると共に送信機結合手段は送信手段を次
の伝送媒体セグメントから分離するので、媒体アダプタ
に取り付けられている装置からの信号が送信手段に入力
されたときに、伝送経路がバストポロジーをとり、送信
手段による送信が終了すると伝送経路がリングトポロジ
ーをとるという効果を奏する。換言すると、各局におけ
る媒体アダプタに取り付けられている装置が送信を希望
した場合に伝送経路がバストポロジーをとり、送信を希
望しない場合に伝送経路がリングトポロジーをとること
になる。

フロントページの続き (72)発明者 ライピンスキ，チャンドス アーサー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94920 ティバロン ステュワート ド ライヴ 130 (56)参考文献 特開 昭52−6014（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−120238（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−7952（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−219844（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−87452（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−7832（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H04L 12/42 ＰＣＩ（ＤＩＡＬＯＧ)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】伝送媒体セグメントにより直列接続された
   複数局を有し、該各局は第１伝送媒体セグメント及び次
   の伝送媒体セグメントに接続された媒体アダプタを有
   し、該媒体アダプタは前記第１伝送媒体セグメントから
   の信号を受信する受信手段及び信号を前記次の伝送媒体
   セグメントに送信する送信手段を含み、前記伝送媒体セ
   グメント及び前記媒体アダプタは閉鎖通信リングを形成
   する通信装置であって、 前記媒体アダプタは静止状態と伝送状態とを含む少なく
   とも２つの動作状態を有し、 前記媒体アダプタは、前記静止状態時に前記通信リング
   の連続性を維持すると共に前記伝送状態時に前記通信リ
   ングを遮断するリング遮蔽手段と、前記静止状態時に前
   記送信手段を前記次の伝送媒体セグメントから分離する
   と共に前記伝送状態時に前記送信手段を前記次の伝送媒
   体セグメントに結合する送信機結合手段とを含み、 前記送信手段に信号が入力されるか又は前記送信機結合
   手段にモード選択信号が入力されると、前記媒体アダプ
   タは伝送状態となり、前記リング遮蔽手段は前記通信リ
   ングを遮断すると共に前記送信機結合手段は前記送信手
   段を前記次の伝送媒体セグメントに結合し、 前記送信手段による送信が終了すると、前記媒体アダプ
   タは静止状態となり、前記リング遮蔽手段は前記通信リ
   ングの連続性を維持すると共に前記送信機結合手段は前
   記送信手段を前記次の伝送媒体セグメントから分離する
   ことを特徴とする通信装置。
2. 【請求項２】複数局をリング状に結合する複数の伝送媒
   体セグメントを有する通信装置に使用される媒体アダプ
   タであって、 前記複数の伝送媒体セグメントのうちの第１伝送媒体セ
   グメントからの信号を受信する受信手段と、 前記複数の伝送媒体セグメントのうちの次の伝送媒体セ
   グメントに信号を送信する送信手段と、 該送信手段を前記次の伝送媒体セグメントに対して選択
   的に結合又は分離する送信機結合手段と、 前記第１伝送媒体セグメントの出力端と前記次の伝送媒
   体セグメントの入力端との間に結合され、前記第１伝送
   媒体セグメントと前記次の伝送媒体セグメントとの間を
   選択的に接続又は遮断するリング遮蔽手段とを具備し、 前記送信手段に信号が入力されるか又は前記送信機結合
   手段にモード選択信号が入力されると、前記リング遮蔽
   手段は前記第１伝送媒体セグメントと前記次の伝送媒体
   セグメントとの間を遮断すると共に前記送信機結合手段
   は前記送信手段を前記次の伝送媒体セグメントに結合
   し、 前記送信手段による送信が終了すると、前記リング遮蔽
   手段は前記第１伝送媒体セグメントと前記次の伝送媒体
   セグメントとの間を接続すると共に前記送信機結合手段
   は前記送信手段を前記次の伝送媒体セグメントから分離
   することを特徴とする媒体アダプタ。