JP2904936B2 - イエロートナー - Google Patents

イエロートナー

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JP2904936B2
JP2904936B2 JP2417456A JP41745690A JP2904936B2 JP 2904936 B2 JP2904936 B2 JP 2904936B2 JP 2417456 A JP2417456 A JP 2417456A JP 41745690 A JP41745690 A JP 41745690A JP 2904936 B2 JP2904936 B2 JP 2904936B2
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acid
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toner
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祥一 中野
義彰 小林
正 兼子
景以子 小川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のポリエステル樹
脂中に、ポリオレフィンワックスと、特定のイエロー顔
料とが分散含有されてなるイエロートナーに関し、特
に、熱ローラ定着方式によるOHP画像の形成に好適な
イエロートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、シャープな溶融特性を持
つことから、ポリオールとポリカルボン酸との縮重合反
応によって得られる線状ポリエステル樹脂をトナー用樹
脂として用いることが知られている (特開昭50− 63939
号公報) 。しかし、この線状ポリエステル樹脂を含有し
てなるカラートナーを熱ローラ定着方式によって定着す
る場合には、溶融状態にあるトナーが熱ローラに転移す
るオフセット現象が発生しやすい問題がある。
【0003】斯かるオフセット現象の発生を防止する手
段としては、シリコンオイルを熱ローラの表面に塗布し
て、溶融トナーの熱ローラへの転移を防止する技術が知
られている。しかし、ポリエステルフィルム等からなる
OHPシートに画像を形成する場合にシリコンオイルを
従来のように多量に供給すると、OHPシートの表面に
付着したシリコンオイルが原因となって、OHPシート
を重ね合わせたときに相互にくっついて離れにくい問題
があった。
【0004】このような事情から、トナーに耐オフセッ
ト性を付与する下記の技術が提案された。 (1)ポリエステル樹脂中に、当該ポリエステル樹脂よ
りも高い分子量を有するポリエステル樹脂で被覆した顔
料を分散してカラートナーを構成する技術(特開昭62−
280755号公報) 。 (2)顔料と顔料用樹脂とを溶融混練して得られる加工
顔料をバインダー樹脂中に分散含有させてカラートナー
を構成する際に、顔料用樹脂の重量平均分子量を前記バ
インダー樹脂の重量平均分子量よりも小さくし、前記バ
インダー樹脂の重量平均分子量を10万以上とする技術
(特開平2− 66561号公報) 。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリエステル
樹脂中に、ポリオレフィンワックスと、イエロー顔料と
を分散含有させてイエロートナーを構成する場合、上記
(1)の技術では、イエロー顔料とポリエステル樹脂と
の親和性が十分でなく、顔料中にポリオレフィンワック
スが取り込まれるため、トナーの離型性が低下しやす
い。また上記(2)の技術では、顔料と顔料用樹脂とを
溶融混練して加工顔料を作製しているため、顔料の細部
にまで顔料用樹脂が被覆されず、やはりトナーの離型性
が低下しやすい。従って、シリコンオイルの供給量を少
なくしてOHP画像を形成すると、上記(1)および
(2)の技術では、両者ともオフセット現象が発生しや
すい問題があった。そこで、本発明の目的は、耐オフセ
ット性の優れたイエロートナーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明のイエロートナーは、少なくとも下記化2で
表されるジオール成分と、2価のカルボン酸と酸成分全
体に対して5モル%以上の3価以上のカルボン酸との混
合物からなる酸成分とを縮重合して得られる軟化点が 1
10〜150 ℃のポリエステル樹脂中に、ポリオレフィンワ
ックスと、少なくともロジンまたはロジン誘導体を顔料
に対して10重量%以上処理してなるイエロー顔料とが分
散含有されてなることを特徴とするイエロートナー。
【0007】
【化2】 (化2において、Rはエチレン基またはプロピレン基を
表し、xおよびyは整数であって、その和の平均値が2
〜7である。)
【0008】
【作用】一般に、溶融粘度の高い架橋樹脂や非線状樹脂
を使用することにより、トナーの耐オフセット性を向上
させることができる。しかし、透明なOHP画像を得る
ためには、熱ローラ定着時にトナー層の温度を十分に上
げて低溶融粘度にし、フラットな定着画像面を形成する
必要がある。そのため溶融粘度が高くて本来耐オフセッ
ト性の優れたトナーを用いても、定着オフセットが発生
しOHP画像の透明性が低下する問題がある。この問題
を解決するために、溶融粘度を低くしたトナーを用い、
かつ定着用熱ローラにシリコンオイルを塗布する場合に
は、シリコンオイルの塗布量が少ないとオフセット現象
を十分に防止することが困難であり、逆にシリコンオイ
ルの塗布量が多いとOHPシートにシリコンオイルが付
着し、重ね合わせた時にくっついてしまう問題がある。
一方、バインダー樹脂の溶融粘度を高くせずにトナーの
耐オフセット性を高める手段としては、トナー中にポリ
オレフィンワックスを含有させてトナーの離型性を高め
ることが有効であるが、イエロー顔料と共に使用する場
合は、イエロー顔料とポリオレフィンワックスの親和性
が良く、イエロー顔料にポリオレフィンワックスが取り
込まれるため、熱ローラ定着時にポリオレフィンワック
スがしみ出しにくく、十分な離型性が発揮されない問題
がある。これに対して十分な離型性を得るためにポリオ
レフィンワックスの添加量を増加させると、定着画像の
白濁化が起こり、透明性の優れたOHP画像が得られな
い問題がある。しかるに、本発明では、イエロー顔料を
少なくともロジンまたはロジン誘導体により顔料に対し
10重量%以上の割合で表面処理し、顔料表面を十分に被
覆しているので、ポリオレフィンワックスは顔料に取り
込まれなくなり、離型性が大幅に向上する。従って、O
HP画像を形成するためにトナー層の溶融粘度を低下さ
せても熱ローラ定着時にオフセット現象が発生せず、定
着画像面がフラットで透明性の良いOHP画像が形成さ
れる。しかもトナーの耐オフセット性が優れているた
め、熱ローラ定着器のシリコンオイル供給量を少なくす
ることができ、OHPシートを重ね合わせたときにも1
枚ずつ容易に剥離することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を具体例に説明する。本発明の
イエロートナーの構成樹脂であるポリエステル樹脂は、
少なくとも前記化2で表されるジオール成分と、2価の
カルボン酸と酸成分全体に対して5モル%以上の3価以
上のカルボン酸との混合物からなる酸成分とを縮重合し
て得られる軟化点が 110〜150 ℃のポリエステル樹脂で
ある。
【0010】前記化2で表されるジオール成分として
は、例えばポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
プロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン
(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン等が挙げられる。
【0011】2価のカルボン酸としては、マレイン酸、
フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グ
ルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、こはく酸、アジピン酸、
セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸の2量体、これら
の低級アルキルエステル、n−ドデセニルこはく酸、イ
ソドデセニルこはく酸、n−ドデシルこはく酸、イソド
デシルこはく酸、イソオクチルこはく酸、n−オクチル
こはく酸、n−ブチルこはく酸等が挙げられる。
【0012】3価以上のカルボン酸としては、1,2,
4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼント
リカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボ
ン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタ
ントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン
酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチルカルボキシプロ
ペン、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチル
カルボキシプロパンテトラ(メチレンカルボキシ)メタ
ン、エンポール3量体酸、これらの酸無水物等が挙げら
れる。3価以上のカルボン酸の配合割合は、イエロート
ナーの耐オフセット性を高める観点から、酸成分全体の
5モル%以上であることが必要である。ただし、軟化点
の上昇を防止して定着性を改善する観点からは、上限は
30モル%とするのが好ましい。
【0013】前記ポリエステル樹脂を合成する際には、
縮重合反応の触媒として、例えば酸化スズ、酸化亜鉛、
酸化チタン、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
オキシド等が用いられる。
【0014】また、前記ポリエステル樹脂を合成する際
には、その他のポリオールをポリオール成分全体に対し
て10モル%以下の範囲で併用してもよい。斯かるその他
のポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロ
ピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4−ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメ
チル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、ペンタエリ
スリトール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられ
る。
【0015】前記ポリエステル樹脂の軟化点は、耐オフ
セット性と定着性の条件を共に十分に満足するために、
110〜150 ℃の範囲にあることが必要である。ここで軟
化点とは、高化式フローテスター「CFT−500 」(島
津製作所製)を用い、ダイスの細孔の径1mm、加圧20kg
/cm2 、昇温速度6℃/min の条件下で1cm3の試料を
溶融流出させたときの流出開始点から流出終了点の高さ
の1/2に相当する温度をいう。
【0016】本発明のイエロートナーの必須の構成要素
であるイエロー顔料は、少なくともロジンまたはロジン
誘導体を顔料に対して10重量%以上処理してなるイエロ
ー顔料(以下適宜「処理顔料」という)である。ロジン
またはロジン誘導体としては、コーパル、ダンマル、松
ヤニ(ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン)、
エステルガム、硬化ロジン、水添ロジン、不均化ロジ
ン、ロジンアミン、マレイン化ロジン、酸化ロジン等が
挙げられる。ロジンまたはロジン誘導体の処理方法とし
ては、例えばイエロー顔料の水性スラリーにロジンまた
はロジン誘導体のアルカリ水溶液(ロジン石けん)を混
合した後、アルカリ土類塩を加えてロジンまたはロジン
誘導体の難溶性塩を析出させる方法が挙げられるが、イ
エロー顔料に対して10重量%以上の割合で処理が可能で
あれば、他の処理方法でもよい。処理の対象となるイエ
ロー顔料としては、ベンジジンイエロー系顔料が好まし
い。このベンジジンイエロー系顔料とは、3,3’−ジ
クロロベンジジン誘導体の黄色有機顔料をいう。具体的
には、C.I. Pigment Yellow ( ピグメントイエロー) 1
2、13、14、15、17、55、83、174(C.I.No.21090、21100
、21095 、21105)等が代表的なものとして挙げられ
る。処理顔料の配合割合は、前記ポリエステル樹脂100
重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
【0017】本発明のイエロートナーの必須の構成要素
であるポリオレフィンワックスとしては、ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。熱
ローラ定着時におけるイエロートナーの離型性を高める
観点から、ポリオレフィンワックスの融点は 100〜160
℃の範囲が好ましい。この融点はJIS K 2531−1960に規
定する環球法により測定されたものである。このような
ワックスの市販品としては、「ビスコール 550P」、
「ビスコール 660P」(以上、三洋化成工業社製)等が
挙げられる。また、ポリオレフィンワックスの配合割合
は、前記ポリエステル樹脂 100重量部に対して、1〜10
重量部が好ましい。
【0018】本発明のイエロートナーは、例えば次のよ
うにして製造することができる。前記ポリエステル樹脂
と、ポリオレフィンワックスと、前記処理顔料と、その
他必要に応じて用いられる添加剤とを混合した後、混
練、粉砕、分級の各工程を経由して粉末を得る。この粉
末をそのままイエロートナーとしてもよいし、さらにこ
の粉末に疎水性シリカ微粒子等の外部添加剤を添加混合
してイエロートナーとしてもよい。
【0019】以下、さらに具体的な実施例について説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、以下において「部」は「重量部」を表す。
【0020】(1)イエロー顔料の製造 イエロー顔料A(本発明用) 乾燥顔料「C.I.ピグメントイエロー12」の 300部を
6000部の水に投入し、撹拌混合して水性スラリーを製造
した。乾燥顔料に対して12重量%の水添ロジン「ステベ
ライトレジン」 (ハーキュレス製) 36部を水酸化ナトリ
ウム4部を含む400部の湯水に溶解し、これを上記水性
スラリーに加えた。1時間にわたり撹拌した後、80℃ま
で加熱し、さらにBaCl2 ・2H2 O 20 部を 100部
の水に溶解してなる溶液 120部を加え、ろ過、水洗、乾
燥し、イエロー顔料Aを得た。 イエロー顔料B(本発明用) 乾燥顔料「C.I.ピグメントイエロー17」の 300部を
6000部の水に投入し、撹拌混合して水性スラリーを製造
した。乾燥顔料に対して25重量%の水添ロジン「ステベ
ライトレジン」 (ハーキュレス製) 75部を水酸化ナトリ
ウム8部を含む400部の湯水に溶解し、これを上記水性
スラリーに加えた。1時間にわたり撹拌した後、80℃ま
で加熱し、さらにSrCl2 ・6H2 O 50 部を 100部
の水に溶解してなる溶液 150部を加え、ろ過、水洗、乾
燥し、イエロー顔料Bを得た。 イエロー顔料C(比較用) イエロー顔料Aの製造において、水添ロジン「ステベラ
イトレジン」の配合量を乾燥顔料に対して5重量%に変
更したほかは同様にしてイエロー顔料Cを得た。 イエロー顔料D(本発明用) イエロー顔料Bの製造において、水添ロジン「ステベラ
イトレジン」をトール油ロジン「シルバロス80」 (シル
バーケミカル社製) に変更したほかは同様にしてイエロ
ー顔料Dを得た。
【0021】(2)ポリエステル樹脂の製造 ポリエステル樹脂A (本発明用) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビ ス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン 700gと、フマル酸 1
50gと、n−ドデセニル無水こはく酸55.4gと、ハイド
ロキノン 0.1gとを、温度計、ステンレススチール製撹
拌器、ガラス製窒素ガス導入管および流下式コンデンサ
を備えた容量1リットルの丸底フラスコ内に入れ、この
フラスコをマントルヒーターにセットし、窒素ガス導入
管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性雰囲気に
保った状態で 250℃に昇温し、撹拌下において反応を行
った。反応により生成する水が流出しなくなった時点で
酸価を測定すると 1.5であった。次いで反応系に1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸の無水物22g (酸成分
全体の 7.0モル%) を加えて約8時間にわたって反応さ
せ、酸価が20になった時点で反応を終了させ、高化式フ
ローテスターによる軟化点が120 ℃のポリエステル樹脂
Aを得た。 ポリエステル樹脂B (本発明用) ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4 −ヒド
ロキシフェニル)プロパン 650gと、フマル酸 120g
と、イソドデセニル無水こはく酸55.4gとを、ポリエス
テル樹脂Aの製造と同様の装置を用いて 220℃において
反応させた。反応により生成する水が流出しなくなった
時点で酸価を測定すると 1.5であった。次いで反応系に
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸の無水物79g (酸
成分全体の26モル%) を加え、 200℃において反応さ
せ、高化式フローテスターによる軟化点が 145℃になっ
た時点で反応を終了させ、ポリエステル樹脂Bを得た。
【0022】ポリエステル樹脂a (比較用) ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4 −ヒド
ロキシフェニル)プロパン 650gと、フマル酸 120g
と、イソドデセニル無水こはく酸55.4gとを、ポリエス
テル樹脂Aの製造と同様の装置を用いて昇温し、さらに
ジブチルスズオキシド0.05gを加えて温度 200℃におい
て反応させ、高化式フローテスターによる軟化点が 120
℃に達した時点で反応を終了させ、比較用のポリエステ
ル樹脂aを得た。 ポリエステル樹脂b (比較用) ポリエステル樹脂Aの製造と同様にして反応を行い、反
応により生成する水が流出しなくなった時点で酸価を測
定すると 1.5であった。次いで反応系に1,2,4−ベ
ンゼントリカルボン酸の無水物39g (酸成分全体の12モ
ル%) を加え、200 ℃において反応させ、高化式フロー
テスターによる軟化点が 105℃になった時点で反応を終
了させ、比較用のポリエステル樹脂bを得た。 ポリエステル樹脂c(比較用) ポリエステル樹脂Bの製造と同様にして反応させ、高化
式フローテスターによる軟化点が 155℃になった時点で
反応を終了させ、比較用のポリエステル樹脂cを得た。
【0023】実施例1 ポリエステル樹脂Aの 100部と、ポリプロピレンワック
ス(重量平均分子量Mn:3000, 融点Tm:145 ℃) 2
部と、イエロー顔料Aの4部とを、ヘンシェルミキサー
により予備混合した後、エクストルーダーにより溶融混
練し、冷却後、微粉砕し、平均粒径が15μmの粉末を得
た。この粉末にシリカ微粒子を 0.3重量%の割合となる
ように外部から添加混合してイエロートナーを得た。
【0024】実施例2 ポリエステル樹脂Bの 100部と、ポリプロピレンワック
ス(重量平均分子量Mn:5000, 融点Tm:150 ℃) 2
部と、イエロー顔料Bの4部とを、実施例1と同様に処
理して平均粒径が15μmの粉末を得た。この粉末にシリ
カ微粒子を 0.3重量%の割合となるように外部から添加
混合してイエロートナーを得た。
【0025】実施例3 ポリエステル樹脂Bの 100部と、ポリエチレンワックス
(重量平均分子量Mn:4000, 融点Tm:135 ℃) 3部
と、イエロー顔料Dの4部とを、実施例1と同様に処理
して平均粒径が15μmの粉末を得た。この粉末にシリカ
微粒子を 0.3重量%の割合となるように外部から添加混
合してイエロートナーを得た。
【0026】比較例1 ポリエステル樹脂Aの 100部と、ポリプロピレンワック
ス(重量平均分子量Mn:3000, 融点Tm:145 ℃) 2
部と、イエロー顔料Cの4部とを、実施例1と同様に処
理して平均粒径が15μmの粉末を得た。この粉末にシリ
カ微粒子を 0.3重量%の割合となるように外部から添加
混合してイエロートナーを得た。
【0027】比較例2 ポリエステル樹脂Aの 100部と、ポリプロピレンワック
ス(重量平均分子量Mn:3000, 融点Tm:145 ℃) 2
部と、表面処理を施していないC.I.ピグメントイエ
ロー12の4部とを、実施例1と同様に処理して平均粒径
が15μmの粉末を得た。この粉末にシリカ微粒子を 0.3
重量%の割合となるように外部から添加混合してイエロ
ートナーを得た。
【0028】比較例3 ポリエステル樹脂aの 100部と、ポリプロピレンワック
ス(重量平均分子量Mn:3000, 融点Tm:145 ℃) 2
部と、イエロー顔料Aの4部とを、実施例1と同様に処
理して平均粒径が15μmの粉末を得た。この粉末にシリ
カ微粒子を 0.3重量%の割合となるように外部から添加
混合してイエロートナーを得た。
【0029】比較例4 ポリエステル樹脂bの 100部と、ポリプロピレンワック
ス(重量平均分子量Mn:3000, 融点Tm:145 ℃) 2
部と、イエロー顔料Aの4部とを、実施例1と同様に処
理して平均粒径が15μmの粉末を得た。この粉末にシリ
カ微粒子を 0.3重量%の割合となるように外部から添加
混合してイエロートナーを得た。
【0030】比較例5 ポリエステル樹脂cの 100部と、ポリプロピレンワック
ス(重量平均分子量Mn:3000, 融点Tm:145 ℃) 2
部と、イエロー顔料Bの4部とを、実施例1と同様に処
理して平均粒径が15μmの粉末を得た。この粉末にシリ
カ微粒子を 0.3重量%の割合となるように外部から添加
混合してイエロートナーを得た。
【0031】評価試験 以上の実施例および比較例で得られた各イエロートナー
と、キャリアとをそれぞれトナー濃度が7重量%となる
割合で混合して各二成分現像剤を調製した。なお、使用
したキャリアは、球形状のフェライト粒子の表面に、ス
チレン/メチルメタクリレート共重合体樹脂からなる厚
さ 1.0μmの樹脂コーティング層を設けてなる重量平均
粒径が44μmのコーティングキャリアである。上記各二
成分現像剤をそれぞれ用いて、OHPシートの先端側の
みに幅5cmのベタの未定着トナー像を形成し、次いでこ
のOHPシートを未定着トナー像が位置する先頭側から
熱ローラ定着器により定着温度を変化させて定着する試
験を行い、OHP画像の透明性、定着オフセットを評価
した。なお、使用した熱ローラ定着器は、PFA(テト
ラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体)のコーティング層を有する上ローラと、
シリコーンゴムのコーティング層を有する下ローラとか
らなり、上ローラの荷重は 1.5kg/cm、ラインスピード
は20mm/sec 、シリコンオイル供給量はA4サイズ1枚
当り3mg以下である。以上の結果を後記表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】また、OHPシート上のシリコンオイルの
付着量はいずれのOHP画像においても少なく、OHP
シートを重ね合わせても容易に1枚ずつ剥離することが
できた。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のイ
エロートナーによれば、熱ローラ定着時の溶融粘度が低
くてフラットな定着画像面を形成することができ、しか
も優れた離型性が発揮されるためオフセット現象の発生
が防止される。従って、OHPシート上に画像を形成し
た場合に、透明性の優れたOHP画像が得られ、しかも
シリコンオイルの供給量を少なくすることができるの
で、OHPシートを重ね合わせたときにも1枚ずつ容易
に剥離することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 景以子 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 平4−174864(JP,A) 特開 平3−87755(JP,A) 特開 昭62−100768(JP,A) 特開 昭58−107550(JP,A) 特開 昭50−43935(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下記化1で表されるジオール
    成分と、2価のカルボン酸と酸成分全体に対して5モル
    %以上の3価以上のカルボン酸との混合物からなる酸成
    分とを縮重合して得られる軟化点が 110〜150 ℃のポリ
    エステル樹脂中に、ポリオレフィンワックスと、少なく
    ともロジンまたはロジン誘導体を顔料に対して10重量%
    以上処理してなるイエロー顔料とが分散含有されてなる
    ことを特徴とするイエロートナー。 【化1】 (化1において、Rはエチレン基またはプロピレン基を
    表し、xおよびyは整数であって、その和の平均値が2
    〜7である。)
JP2417456A 1990-12-28 1990-12-28 イエロートナー Expired - Lifetime JP2904936B2 (ja)

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