JP2904504B2 - パネルの設置構造 - Google Patents

パネルの設置構造

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JP2904504B2
JP2904504B2 JP1105050A JP10505089A JP2904504B2 JP 2904504 B2 JP2904504 B2 JP 2904504B2 JP 1105050 A JP1105050 A JP 1105050A JP 10505089 A JP10505089 A JP 10505089A JP 2904504 B2 JP2904504 B2 JP 2904504B2
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清 平井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パネルの設置構造に係り、特に天井、壁、
床等の内外装用パネルの設置構造に関する。
〔従来の技術〕
一般に、内外装の仕上げ材として用いられるパネルを
天井、壁、床等の被架設領域に架設する場合には、相互
に連結可能なパネルが用いられ、その施工は被架設領域
の一端側より順次行われている。
第4図の(A)および(B)には、従来技術による天
井用のパネルの架設方法が示されている。
これらの図において、各パネル30は、被架設領域であ
る天井20に野縁35を介してパネル30の幅方向に並設され
ている。前記複数枚のパネル30は、それぞれの幅方向端
部において互いに係止可能に形成されており、これらの
パネル30を幅方向に連続して架設するには、まず天井の
縁である側端に最初のパネル30を野縁35、35間に架設し
た後、このパネル30を基準にして図中矢印方向に他のパ
ネル30を順次架設して行くことにより行われていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、天井の一端側よりパネルを架設すると
いう従来方法によるパネルの設置構造は、プレハブ構法
で見られるような各ユニットの連続により構成される天
井には、不適切な構造であった。すなわち、プレハブ構
法下では、ユニット毎の連結部に該当する天井の側端で
連結に必要な固定作業あるいはその他の仕上げ作業等が
残されているため、従来構造ではこれらの作業が実行で
きなくなるという問題が解決できないためである。
また、従来構造によれば、パネルの連結位置誤差が天
井の他端側に集中するので、最終パネルを架設するため
の空間が不足したり、あるいは余ったりする場合があ
り、パネル相互間の連結位置を補正するには多くの手間
と熟練度を要するという問題があった。
さらに、第6図(B)に示されるように、パネル30が
上列側と下列側の相対向する位置から架設される場合、
上列側と下列側との長手方向におけるパネルの継ぎ目に
ずれが生じ易いという問題もあった。これらの問題は、
施工面積の拡大に伴い、より顕著となる。
本発明は、従来の設置構造における問題点が、被架設
領域の一端から他端に向かってパネルを順次架設してい
た点に起因することに着目してなされたもので、その目
的とするところは、被架設領域の両端に向かって順次パ
ネルを架設することを可能にして、各ユニット間の最終
作業を阻害することはなく、連結位置誤差の集中化を防
止してパネルの架設作業を容易にするとともに、継ぎ目
を整列させることのできるパネルの設置構造を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係るパネルの設置構造は、被架設領域の中間
位置に架設された基準パネルと、この基準パネルの両側
に架設された複数の連結パネルとを含んで構成され、前
記基準パネルおよび連結パネルはそれぞれ一枚の板材か
らなり、前記基準パネルは、前記板材の端部をコ字状に
折り曲げることにより形成された雌形部を両端に備え、
前記連結パネルは、一端に、前記基準パネルの雌形部と
嵌合する雄形部を備え、かつ、他端に、隣接する連結パ
ネルの前記雄形部と嵌合する前記雌形部を備え、前記雄
形部は、前記板材の端部を上方に向かって略L字状に折
り曲げることにより形成され、前記雌形部に圧入されて
この雄形部内の上下間に当接して固定される爪部を有
し、前記雌形部の上面は、前記雄形部に覆われた部分
で、止着具により、前記被架設領域に固定されているこ
とを特徴とするものである。
〔作用〕
本発明の構造によれば、被架設領域の中間位置、つま
り側端を除く任意な位置に、まず基準パネルを架設し、
この基準パネルの両端の雌形部または第一の係合部に、
それぞれ連結パネルの一端の雄形部または第二の係合部
を係合して、続いて、この連結パネルの他端の雌形部ま
たは第一の係合部に他の連結パネルの雄形部または第二
の係合部を係合できるようになり、その結果、基準パネ
ルの両端から連結パネルが順次架設される。
これにより、被架設領域の側端、つまりプレハブ住宅
を構成する各ユニットの連結部領域における作業が阻害
せず、最後に架設されるパネルの架設空間に組立誤差を
集中させることもなく、かつ、各パネルの継ぎ目を整列
させることが可能となる。
さらに、基準パネルおよび連結パネルをそれぞれ一枚
の板材により形成し、この板材を折り曲げることによっ
て雌形部および雄形部を形成することで、各パネルを簡
単かつ低コストに製造することができる。
そして、雄形部は爪部を有するので、この爪部により
パネルの端部の剛性を高めることができるから変形を防
止できる。
また、爪部は、板材の端部を上方に略L字状に折り曲
げて形成されているため、雌形部に圧入すると、爪部の
先端が雌形部の上面に圧接され、雄形部と雌形部とが、
単なる遊嵌ではなく、緊結した状態で嵌合するようにな
るため、嵌合部分におけるがたつきを確実に防止でき
る。その上、雌形部を備えたパネルに対して雄形部を有
する連結パネルを簡単に位置決めできるとともにその位
置決めした状態を維持できるから、パネルの固定作業を
容易化できる。
さらに、爪部の先端が雌形部の上面に圧接されるの
で、雌形部と雄形部との間に爪部の高さ分の隙間を確実
に形成できるから、この隙間に雌形部の上面を固定した
止着具の頭を収納できる。従って、雄形部および雌形部
を嵌合させたときに、止着具の頭が干渉することがなく
なるので、雌形部の上面に止着具用の座ぐり孔を設けな
くてもよくなるから、雌形部の構造を簡略化できる。
そして、雌形部の上面は、雄形部により覆われた部分
で止着具によって被架設領域に固定されるので、止着具
の頭が露出することがないから、良好な外観が得られる
とともに、雌形部を被架設領域への固定部に兼用できる
から、パネルの構造を簡略化できる。
一方、基準パネルおよび連結パネルを石膏ボードに縦
桟を取り付けた構造とし、その第一の係合部および第二
の係合部をそれぞれ縦桟の段付きになった端縁部によっ
て構成することで、石膏ボードそのものに係合部を設け
る必要がなくなり、ひび割れ等の生じやすい加工困難な
石膏ボードも架設用の材料として使用できるうえに、第
一の係合部と第二の係合部の係合部分を石膏ボードで覆
えるため、係合部分の処理を簡略化できる。
さらに、縦桟の段付きになった端縁部を隣接するパネ
ル間で互いに対向させ、縦桟敷の石膏ボードに対する取
付け向きを選択することにより、つまり、段付きになっ
た端縁部の突出部およびへこみ部のいずれか一方が石膏
ボード側になるように縦桟を取り付けることにより、第
一の係合部および第二の係合部が形成されているうえ、
突出部およびへこみ部の各高さ寸法は同一とされている
ので、基準パネルおよび連結パネルに用いる縦桟を共通
化できる。
また、縦桟は端縁部を段付きにするだけでよいから、
縦桟の構造を簡略化できるうえに容易かつ低コストに製
造できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。な
お、以下の説明において、前記従来例と同様の構成部分
については同一符号を用いるものとする。
第1図ないし第3図には、本発明に係るパネルの設置
構造が、天井に適用された場合の第1の実施例が示され
ている。これらの図において、天井用のパネルは、被架
設領域である天井20の側端を除く中間位置である略中央
位置に、野縁35を介して縦列に架設される2枚の基準パ
ネル1と、これらの基準パネル1の両側より連結される
とともに、相互に連結可能な多数枚の連結パネル10とを
含み構成されている。
前記基準パネル1は、その全体形状が長尺の板材であ
り、一枚の板材を折り曲げることにより形成されてい
る。この基準パネル1は、第2図に示されるように、平
板部2と、この平板部2の幅方向の両端部よりそれぞれ
立設された側壁部3と、これら側壁部3の頂部から前記
平板部2と平行な方向に延出されるとともに、前記野縁
35に固定される固定板4とにより構成されている。ま
た、前記側壁部3の途中には、前記固定板4の一部とと
もに断面コ字形に形成された係合部としての雌形部5が
左右対称に設けられている。
前記連結パネル10は、その幅方向の一端が前記基準パ
ネル1の雌形部5に位置調整可能に係合されるよう形成
されているとともに、他端が基準パネル1の雌形部5と
略同一形状に形成されている。具体的には、平板部11の
一端において、当該端部より立設された側壁部12と、こ
の側壁部12の頂部から外方向に延出されるとともに、先
端に爪部13Aが形成され、かつ、前記雌形部5に係合可
能な板状部材からなる雄形部13とを備えている。爪部13
Aは、雌形部5への挿入方向と直交する方向に板材の端
縁を折り曲げることにより形成され、雌形部5の圧入可
能に構成されている。また、前記平板部11の他端は、前
記基準パネル1の端部と同様の側壁部14、雌形部15、固
定部16が備えられた形状とされている。この際、連結パ
ネル10の雌形部15には、次に連結されるべき連結パネル
10の雄形部13が係合されるようになっている。
次に、本実施例に係る構造の施工方法を、複数のパネ
ルが2列に並設される場合について説明する。
第1図および第3図に示されるように、2枚の基準パ
ネル1が、ユニットの側壁上端に位置する桁19間に横架
された野縁35を介して、天井20の略中央位置で縦列に架
設され、テクス釘、スクリュー釘、ねじ等の止着具21で
固定される。
このようにして、基準パネル1をそれぞれ野縁35間に
架設した後、当該基準パネル1の両側から天井20の側端
に向かって、つまり第3図中矢印で示される方向に連結
パネル10を順次連結して架設する。基準パネル1と連結
パネル10との連結に際しては、基準パネル1の各雌形部
5内に連結パネル10の雄形部13を圧入して嵌合させ、基
準パネルに対して連結パネルを位置決めした後、当該連
結パネル10の他端側に形成された固定板16を止着具21で
野縁35に固定する。次いで、この連結パネルの雌形部15
内に次の連結パネル10の雄形部13を圧入して嵌合させ、
以後、同様の手順で連結パネル10を順次架設する。
従って、このような第1の実施例によれば、架設され
るパネルを基準パネル1および連結パネル10の2種類と
し、基準パネル1の架設位置異を天井の側端を除く位
置、例えば、中央部とし、当該位置より側端に向かって
連結パネル10を連結できるようになり、プレハブ住宅を
構成する各ユニット間のユニット同志の連結作業領域で
の作業スペースを確保することができ、ユニット間にお
ける所定の連結あるいは固定作業等、必要な調整を行っ
た後に、最後の連結パネルを架設でき、従来方法に見ら
れる問題点を解消できるという効果がある。
また、各連結パネル10の架設が基準パネル1の両端よ
り可能とされるので、一端側に連結位置誤差が集中する
という問題も回避でき、仮に誤差を生じたとしても、そ
の補正作業は容易、かつ、迅速に行うことができる。
さらに、第3図に示されるような施工方法にあって
は、上列側と下列側との長手方向におけるパネルの継ぎ
目を整列させるための位置調整も極めて容易に行い得、
美観を損うような事態が回避され、かつ、作業能率の向
上も計られる。
なお、前記各実施例では、本発明に係るパネル施工方
法が、天井に適用された例について説明したが、必ずし
もこれに限定されることはなく、内外壁や、床等にも適
用できるものである。
また、前記実施例では、基準パネルの架設位置として
被架設領域の中央部を例示したが、基準パネルの両端か
ら連結パネルが架設される構造であれば、その架設位置
は特に限定されるものではなく、要するに、被架設領域
の側端に最後の連結パネルが架設される構造であれば足
りる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、被架設領域の
両端に向かって順次パネルを架設することが可能となる
ので、各ユニット間の最終作業を阻害することはなく、
連結位置誤差の集中化を防止してパネルの架設作業を容
易にするとともに、継ぎ目を整列させることができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る第1の実施例の要部断面図、第2
図は基準パネルの一部斜視図、第3図は天井用パネルの
施工方法を模式的に示す平面図、第4図は従来の施工方
法を示す平面図である。 1……基準パネル、5……雌形部、10……連結パネル、
13……雄形部、15……雌形部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 5/57

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被架設領域の中間位置に架設された基準パ
    ネルと、この基準パネルの両側に架設された複数の連結
    パネルとを含んで構成され、 前記基準パネルおよび連結パネルはそれぞれ一枚の板材
    からなり、 前記基準パネルは、前記板材の端部をコ字状に折り曲げ
    ることにより形成された雌形部を両端に備え、 前記連結パネルは、一端に、前記基準パネルの雌形部と
    嵌合する雄形部を備え、かつ、他端に、隣接する連結パ
    ネルの前記雄形部と嵌合する前記雌形部を備え、 前記雄形部は、前記板材の端部を上方に向かって略L字
    状に折り曲げることにより形成され、前記雌形部に圧入
    されてこの雄形部内の上下間に当接して固定される爪部
    を有し、 前記雌形部の上面は、前記雄形部に覆われた部分で、止
    着具により、前記被架設領域に固定されていることを特
    徴とするパネルの設置構造。
JP1105050A 1989-04-25 1989-04-25 パネルの設置構造 Expired - Lifetime JP2904504B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS528620A (en) * 1975-07-08 1977-01-22 Matsushita Electric Works Ltd Method of placing board for building
JPS62180109U (ja) * 1986-05-02 1987-11-16

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