JP2904315B2 - インバータ装置 - Google Patents
インバータ装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータを使用して
交流電動機の速度を制御するインバータ装置の改良に関
するものである。
交流電動機の速度を制御するインバータ装置の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、インバータで可変速に駆動され
る誘導電動機は、磁束を一定にするため電機子巻線に与
える電圧Vとその周波数fとの比V/fが常に一定にな
るように調整される。そして、この電圧Vはできるだけ
正弦波に近いようにするために、パルス幅変調(以下P
WMという)方式により得られ、スイッチング素子とし
てはスイッチング時間の早いトランジスタが主として採
用されるようになってきた。
る誘導電動機は、磁束を一定にするため電機子巻線に与
える電圧Vとその周波数fとの比V/fが常に一定にな
るように調整される。そして、この電圧Vはできるだけ
正弦波に近いようにするために、パルス幅変調(以下P
WMという)方式により得られ、スイッチング素子とし
てはスイッチング時間の早いトランジスタが主として採
用されるようになってきた。
【0003】周知のとおり、PWMトランジスタインバ
ータ装置は、次のようにして電圧制御を行うインバータ
装置である。
ータ装置は、次のようにして電圧制御を行うインバータ
装置である。
【0004】図2には、PWMトランジスタインバータ
装置の原理図が示され、この装置は直流電源1とスイッ
チ2とを有しており、端子AB間に出力電圧V(平均値
としてとらえている)が現れる。スイッチ2は制御回路
(図示しない)によってスイッチング制御されており、
スイッチ2がオンされている時間の長さによって出力電
圧Vの値を所望の値に制御することができる。
装置の原理図が示され、この装置は直流電源1とスイッ
チ2とを有しており、端子AB間に出力電圧V(平均値
としてとらえている)が現れる。スイッチ2は制御回路
(図示しない)によってスイッチング制御されており、
スイッチ2がオンされている時間の長さによって出力電
圧Vの値を所望の値に制御することができる。
【0005】図3には図2に示す装置の出力電圧の様子
が示されており、図においてEは直流電源1の電圧を示
し、τ1 ,τ2 はスイッチ2がオンとなっている時間を
示し、それらの周期は一定であり、τ1 <τ2 となって
いる。図3から明らかなように、スイッチ2がオンして
いる時間が長い程、出力電圧Vが高くなる。
が示されており、図においてEは直流電源1の電圧を示
し、τ1 ,τ2 はスイッチ2がオンとなっている時間を
示し、それらの周期は一定であり、τ1 <τ2 となって
いる。図3から明らかなように、スイッチ2がオンして
いる時間が長い程、出力電圧Vが高くなる。
【0006】以上の説明において、スイッチ2をトラン
ジスタに置き換えたのが、PWMトランジスタインバー
タ装置であり、従来よりこのトランジスタのスイッチン
グ制御を行う制御装置は次のように構成されていた。
ジスタに置き換えたのが、PWMトランジスタインバー
タ装置であり、従来よりこのトランジスタのスイッチン
グ制御を行う制御装置は次のように構成されていた。
【0007】図4には、従来のPWMトランジスタイン
バータ装置のブロック図が示されている。図において、
この装置にはコンパレータ3が設けられており、その出
力信号3aは図2におけるスイッチ2のスイッチングを
行うスイッチング制御信号となる。
バータ装置のブロック図が示されている。図において、
この装置にはコンパレータ3が設けられており、その出
力信号3aは図2におけるスイッチ2のスイッチングを
行うスイッチング制御信号となる。
【0008】このコンパレータ3の比較入力には、キャ
リア信号発生回路4と制御電圧出力回路5とからそれぞ
れキャリア信号4aと制御電圧信号5aとが供給されて
いる。そして、キャリア信号4aは所定周波数の鋸歯状
波信号または三角波信号が用いられる。
リア信号発生回路4と制御電圧出力回路5とからそれぞ
れキャリア信号4aと制御電圧信号5aとが供給されて
いる。そして、キャリア信号4aは所定周波数の鋸歯状
波信号または三角波信号が用いられる。
【0009】図5には図4における各部の信号波形が示
されており、図5(A) にはコンパレータ3の比較入力に
供給されるキャリア信号4aと制御電圧信号5a,(5
a1,5a2 )の波形が示され、図5(B),(C) にはそれぞ
れ制御電圧信号5a1,5a2が供給された場合にコンパ
レータ3から出力されるスイッチング制御信号3a1,3
a2 の波形が示されている。
されており、図5(A) にはコンパレータ3の比較入力に
供給されるキャリア信号4aと制御電圧信号5a,(5
a1,5a2 )の波形が示され、図5(B),(C) にはそれぞ
れ制御電圧信号5a1,5a2が供給された場合にコンパ
レータ3から出力されるスイッチング制御信号3a1,3
a2 の波形が示されている。
【0010】 図5から明らかなように、制御電圧信号
5aの値が大きい程(あるいはキャリア信号4aが小さ
い程)、スイッチング制御信号3aがオンしている時間
が長くなる。したがって、制御電圧信号5aの値(ある
いはキャリア信号4aの波高値)を所望の値に設定する
ことによりPWMトランジスタインバータ装置の出力電
圧(図2,図3におけるV)を決定することができる。
そして、この制御電圧信号5aの値がもしキャリア信号
4aの波高値(振幅)を超えればPWMトランジスタイ
ンバータ装置の出力電圧は飽和することになる。
5aの値が大きい程(あるいはキャリア信号4aが小さ
い程)、スイッチング制御信号3aがオンしている時間
が長くなる。したがって、制御電圧信号5aの値(ある
いはキャリア信号4aの波高値)を所望の値に設定する
ことによりPWMトランジスタインバータ装置の出力電
圧(図2,図3におけるV)を決定することができる。
そして、この制御電圧信号5aの値がもしキャリア信号
4aの波高値(振幅)を超えればPWMトランジスタイ
ンバータ装置の出力電圧は飽和することになる。
【0011】このようなPWMトランジスタインバータ
装置を例えばエレベータの制御装置に適用した実施例を
図6(A) に示す。
装置を例えばエレベータの制御装置に適用した実施例を
図6(A) に示す。
【0012】図中11は三相交流電源、12は三相交流
を直流に変換するコンバータ、13は直流を平滑するコ
ンデンサ、14は直流をPWM変調することにより可変
電圧・可変周波数の三相交流に変換するインバータ装
置、15はかご巻上用の三相誘導電動機(以下単に電動
機という)、16は電動機15により駆動される綱車、
17はエレベータのかご、18はカウンタウェイト、1
9はエレベータかご17とカウンタウェイト18とを連
結している主索、
を直流に変換するコンバータ、13は直流を平滑するコ
ンデンサ、14は直流をPWM変調することにより可変
電圧・可変周波数の三相交流に変換するインバータ装
置、15はかご巻上用の三相誘導電動機(以下単に電動
機という)、16は電動機15により駆動される綱車、
17はエレベータのかご、18はカウンタウェイト、1
9はエレベータかご17とカウンタウェイト18とを連
結している主索、
【0013】20はエレベータの走行速度を指令する速
度指令装置、21はインバータ装置14の出力電圧およ
び周波数を制御するための制御装置で、これには速度指
令装置20からの速度指令信号および電動機15の回転
速度を検出する速度計発電機22からの速度信号及び電
動機15の一次巻線に流れる電流を検出する電流検出器
23からの電流信号が入力されるようになっている。
度指令装置、21はインバータ装置14の出力電圧およ
び周波数を制御するための制御装置で、これには速度指
令装置20からの速度指令信号および電動機15の回転
速度を検出する速度計発電機22からの速度信号及び電
動機15の一次巻線に流れる電流を検出する電流検出器
23からの電流信号が入力されるようになっている。
【0014】三相交流をコンバータ12により整流して
直流に変換した後、コンデンサ13により平滑化してイ
ンバータ装置14に供給している状態でかごの起動指令
が出されると、速度指令装置20が動作し、制御装置2
1に速度指令が与えられる。これによりインバータ装置
14が動作することで平滑化された直流が図6(B) に示
す可変電圧・可変周波数の三相交流に変換され、この三
相交流が電動機15に供給されて、電動機15が回転
し、かご17が走行を開始する。
直流に変換した後、コンデンサ13により平滑化してイ
ンバータ装置14に供給している状態でかごの起動指令
が出されると、速度指令装置20が動作し、制御装置2
1に速度指令が与えられる。これによりインバータ装置
14が動作することで平滑化された直流が図6(B) に示
す可変電圧・可変周波数の三相交流に変換され、この三
相交流が電動機15に供給されて、電動機15が回転
し、かご17が走行を開始する。
【0015】そして、電動機15の回転速度は速度計発
電機22により検出され、制御装置21に帰還される。
このようにしてエレベータかご17は速度指令に追従し
て高精度に運転されることになる。
電機22により検出され、制御装置21に帰還される。
このようにしてエレベータかご17は速度指令に追従し
て高精度に運転されることになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなイ
ンバータ装置は入力である直流電圧Eの√3/2倍しか
もともと歪みのない出力電圧を創出することができない
ため、電流制御系でそれ以上の電圧を必要とする際に
は、一時的に出力波形が歪むことから正常な電流応答が
得られずトルク変動を生じて乗心地が極端に悪くなった
りする問題があった。 このことは、図7に示す簡単
な三相回路と出力波形図を使って説明することができ
る。
ンバータ装置は入力である直流電圧Eの√3/2倍しか
もともと歪みのない出力電圧を創出することができない
ため、電流制御系でそれ以上の電圧を必要とする際に
は、一時的に出力波形が歪むことから正常な電流応答が
得られずトルク変動を生じて乗心地が極端に悪くなった
りする問題があった。 このことは、図7に示す簡単
な三相回路と出力波形図を使って説明することができ
る。
【0017】即ち、キャリア信号である三角波電圧とイ
ンバータ周波数の正弦波制御電圧とを比較してこの出力
により、図7(A) に示すインバータブリッジの各アーム
のスイッチU1 ,U2 ,V1 ,V2 ,W1 ,W2 (通常
はトランジスタとダイオードの平列回路)をオンオフす
ることによりインバータ出力端子U,V,Wと仮想中間
点との制御電圧に比例した相電圧VU-O ,VV-O ,V
W-O を作る。そして、たとえばU端子とV端子の図7
(B) に示す二つの電圧波形の差により線間電圧VU-V が
求まり、この虫食い波形の平均波形はそれぞれ正弦波と
なるが、相電圧(平均電圧)に飽和が生じると線間電圧
(相電圧×√3)にも当然その影響が表われ、電流波形
に歪みを生じて、エレベータの場合には乗心地が極端に
悪化する。
ンバータ周波数の正弦波制御電圧とを比較してこの出力
により、図7(A) に示すインバータブリッジの各アーム
のスイッチU1 ,U2 ,V1 ,V2 ,W1 ,W2 (通常
はトランジスタとダイオードの平列回路)をオンオフす
ることによりインバータ出力端子U,V,Wと仮想中間
点との制御電圧に比例した相電圧VU-O ,VV-O ,V
W-O を作る。そして、たとえばU端子とV端子の図7
(B) に示す二つの電圧波形の差により線間電圧VU-V が
求まり、この虫食い波形の平均波形はそれぞれ正弦波と
なるが、相電圧(平均電圧)に飽和が生じると線間電圧
(相電圧×√3)にも当然その影響が表われ、電流波形
に歪みを生じて、エレベータの場合には乗心地が極端に
悪化する。
【0018】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
一つの相電圧がたとえ飽和しても、線間電圧は歪みの少
ない電圧を出力できる多相のインバータ装置を提供する
ことを目的とする。
一つの相電圧がたとえ飽和しても、線間電圧は歪みの少
ない電圧を出力できる多相のインバータ装置を提供する
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定周期のキ
ャリア信号と少なくとも二相以上の制御電圧信号とを入
力信号として、多相に亘るPWMインバータ装置のスイ
ッチング制御信号を発生させ、該PWMインバータ装置
の出力電圧を制御するものにおいて、キャリア信号の振
幅に略等しい正負の基準値を設け、制御電圧信号のうち
の一相の制御電圧信号が正負に亘って基準値を越えた場
合、その越えた直流分をキャリア信号に加えて補正キャ
リア信号を出力する加算装置を備え、一相の制御電圧信
号及びそれ以外の相の制御電圧信号を補正キャリア信号
と比較し、PWMインバータ装置のスイッチング制御信
号として創出するものである。
ャリア信号と少なくとも二相以上の制御電圧信号とを入
力信号として、多相に亘るPWMインバータ装置のスイ
ッチング制御信号を発生させ、該PWMインバータ装置
の出力電圧を制御するものにおいて、キャリア信号の振
幅に略等しい正負の基準値を設け、制御電圧信号のうち
の一相の制御電圧信号が正負に亘って基準値を越えた場
合、その越えた直流分をキャリア信号に加えて補正キャ
リア信号を出力する加算装置を備え、一相の制御電圧信
号及びそれ以外の相の制御電圧信号を補正キャリア信号
と比較し、PWMインバータ装置のスイッチング制御信
号として創出するものである。
【0020】
【作用】上述の如く構成すれば、キャリア信号がリアル
タイムにシフトして、未だ余裕のあるコイル側の相電圧
を引き出し、線間電圧の歪みを抑える。
タイムにシフトして、未だ余裕のあるコイル側の相電圧
を引き出し、線間電圧の歪みを抑える。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を用
いて説明する。図1は、本発明の一実施例を示す三相の
PWMインバータ制御部分回路図で、図7(A)に示す
スイッチU1,U2,V1,V2,W1,W2 の開閉動作を行わせ
るスイッチング制御信号を発生する。
いて説明する。図1は、本発明の一実施例を示す三相の
PWMインバータ制御部分回路図で、図7(A)に示す
スイッチU1,U2,V1,V2,W1,W2 の開閉動作を行わせ
るスイッチング制御信号を発生する。
【0022】図中ACRu,ACRwは図6(A)に示
す制御装置21内の電流調節器で、それぞれU相用の制
御電圧V*uとW相用の制御電圧V*wを出力する。そし
て、V相用の制御電圧V*vは加算器30(符号反転)
により制御電圧V*uと制御電圧V*wから作り出され
る。31は後述するキャリア信号Vaの波高値に等しい
正負の基準値±V0と制御電圧V*u,V*v,V*wとを
それぞれ比較して、制御電圧V*u,V*v,V*wが基
準値±V0を正負に亘って超える量e(即ち、直流分)
を出力する比較装置、32は振幅ea が常に一定のキャ
リア信号(変調用三角波電圧)Va を発生する三角波発
生装置、
す制御装置21内の電流調節器で、それぞれU相用の制
御電圧V*uとW相用の制御電圧V*wを出力する。そし
て、V相用の制御電圧V*vは加算器30(符号反転)
により制御電圧V*uと制御電圧V*wから作り出され
る。31は後述するキャリア信号Vaの波高値に等しい
正負の基準値±V0と制御電圧V*u,V*v,V*wとを
それぞれ比較して、制御電圧V*u,V*v,V*wが基
準値±V0を正負に亘って超える量e(即ち、直流分)
を出力する比較装置、32は振幅ea が常に一定のキャ
リア信号(変調用三角波電圧)Va を発生する三角波発
生装置、
【0023】33は三角波発生装置32の出力信号Va
と比較装置31の出力信号eとを加算して補正キャリア
信号Ve を出力する加算器、34u は制御電圧V* u と
補正キャリア信号Ve とを比較し、制御電圧V* u の絶
対値が補正キャリア信号Veの絶対値よりも大きな値に
なったときのみパルスを出力して図7(A) に示すスイッ
チU1 を閉路させるコンパレータ、34v は制御電圧V
* v と補正キャリア信号Ve とを比較し、制御電圧V*
v の絶対値が補正キャリア信号Ve の絶対値よりも大き
な値になったときのみパルスを出力して図7(A) に示す
スイッチV1 を閉路させるコンパレータ、34w は制御
電圧V* w と補正キャリア信号Ve とを比較し、制御電
圧V* w が補正キャリア信号Ve よりも大きな値になっ
たときのみパルスを出力して図7(A) に示すスイッチW
1 を閉路させるコンパレータ、35u ,35v ,35w
はスイッチU1 とU2 ,V1 とV2 ,W1 とW2 がそれ
ぞれ同時に閉路しないようにするための符号反転用イン
バータである。
と比較装置31の出力信号eとを加算して補正キャリア
信号Ve を出力する加算器、34u は制御電圧V* u と
補正キャリア信号Ve とを比較し、制御電圧V* u の絶
対値が補正キャリア信号Veの絶対値よりも大きな値に
なったときのみパルスを出力して図7(A) に示すスイッ
チU1 を閉路させるコンパレータ、34v は制御電圧V
* v と補正キャリア信号Ve とを比較し、制御電圧V*
v の絶対値が補正キャリア信号Ve の絶対値よりも大き
な値になったときのみパルスを出力して図7(A) に示す
スイッチV1 を閉路させるコンパレータ、34w は制御
電圧V* w と補正キャリア信号Ve とを比較し、制御電
圧V* w が補正キャリア信号Ve よりも大きな値になっ
たときのみパルスを出力して図7(A) に示すスイッチW
1 を閉路させるコンパレータ、35u ,35v ,35w
はスイッチU1 とU2 ,V1 とV2 ,W1 とW2 がそれ
ぞれ同時に閉路しないようにするための符号反転用イン
バータである。
【0024】 このような構成であれば、制御電圧V*
u,V*v,V*wのうち何れの電圧であっても基準値
±V0を超える場合には、制御電圧V*u,V*v,V
*wが基準値±V0を超える値eに応じて、図8に示す
ようにキャリア信号Vaが超える方向にその都度全体が
シフトした補正キャリア信号Veをリアルタイムに創出
して、この補正キャリア信号Veと各制御電圧V*u,
V*v,V*wとを比較して各スイッチU1,U2,V
1,V2,W1,W2を操作するパルス信号を作るた
め、飽和するあるいは飽和しそうな相電圧以外の未だ十
分余裕のある相電圧を図8(図8では飽和する相電圧は
U相、それ以外の相電圧はV相及びW相を特に図示。補
正キャリア信号Veとクロスする制御電圧V*v,V*
wの黒丸位置が補正キャリア信号Veが上方にシフトし
ている分左右に変動する。)の二点鎖線で示すように引
き出させるので、インバータ装置14の出力電圧(線間
電圧)としては歪みのない正弦波を得ることができる。
このことは、図7(B)において、例えば二点鎖線に示
すように、三角波電圧を正方向に値eだけ全体にシフト
させた場合を想定すれば、制御電圧が相対的に負方向に
下がることと同じであるため、容易に理解できる事柄で
ある。(負方向にシフトさせても同じことが言える。)
なお、図8において、キャリア信号Vaの周波数を制御
電圧の周波数よりも十分高く設定すれば、正弦波に近い
理想的な線間電圧が得られることになる。
u,V*v,V*wのうち何れの電圧であっても基準値
±V0を超える場合には、制御電圧V*u,V*v,V
*wが基準値±V0を超える値eに応じて、図8に示す
ようにキャリア信号Vaが超える方向にその都度全体が
シフトした補正キャリア信号Veをリアルタイムに創出
して、この補正キャリア信号Veと各制御電圧V*u,
V*v,V*wとを比較して各スイッチU1,U2,V
1,V2,W1,W2を操作するパルス信号を作るた
め、飽和するあるいは飽和しそうな相電圧以外の未だ十
分余裕のある相電圧を図8(図8では飽和する相電圧は
U相、それ以外の相電圧はV相及びW相を特に図示。補
正キャリア信号Veとクロスする制御電圧V*v,V*
wの黒丸位置が補正キャリア信号Veが上方にシフトし
ている分左右に変動する。)の二点鎖線で示すように引
き出させるので、インバータ装置14の出力電圧(線間
電圧)としては歪みのない正弦波を得ることができる。
このことは、図7(B)において、例えば二点鎖線に示
すように、三角波電圧を正方向に値eだけ全体にシフト
させた場合を想定すれば、制御電圧が相対的に負方向に
下がることと同じであるため、容易に理解できる事柄で
ある。(負方向にシフトさせても同じことが言える。)
なお、図8において、キャリア信号Vaの周波数を制御
電圧の周波数よりも十分高く設定すれば、正弦波に近い
理想的な線間電圧が得られることになる。
【0025】尚、以上の説明では、半導体スイッチとし
てトランジスタを使用した場合を例に挙げて述べたが、
これはサイリスタやGTOあるいはIGBTなどの素子
であってもよく実施例に限定されない。又、制御系のマ
イナーループに電流制御系を構成して、この電流制御系
の電流調節器の出力電圧と基準値との比較から補正キャ
リア信号を創出する例について述べたが、マイナールー
プに電圧制御系を構成して、電圧調節器の出力電圧と基
準値との比較から補正キャリア信号を作り出すインバー
タ装置であってもよい。さらに、本発明はエレベータ制
御の場合だけでなく別の装置の制御についても十分適用
可能なものである。
てトランジスタを使用した場合を例に挙げて述べたが、
これはサイリスタやGTOあるいはIGBTなどの素子
であってもよく実施例に限定されない。又、制御系のマ
イナーループに電流制御系を構成して、この電流制御系
の電流調節器の出力電圧と基準値との比較から補正キャ
リア信号を創出する例について述べたが、マイナールー
プに電圧制御系を構成して、電圧調節器の出力電圧と基
準値との比較から補正キャリア信号を作り出すインバー
タ装置であってもよい。さらに、本発明はエレベータ制
御の場合だけでなく別の装置の制御についても十分適用
可能なものである。
【0026】以上述べたように本発明によれば、多相の
インバータ装置のスイッチング制御信号を作り出すキャ
リア信号をリアルタイムに適宜必要な量だけシフトする
ため、一つの相電圧が飽和しそうになっても未だ余裕の
残っている他の相の相電圧を余分に引き出させることに
より、歪みの少ないインバータ装置の出力電圧(線間電
圧)を得ることができる。
インバータ装置のスイッチング制御信号を作り出すキャ
リア信号をリアルタイムに適宜必要な量だけシフトする
ため、一つの相電圧が飽和しそうになっても未だ余裕の
残っている他の相の相電圧を余分に引き出させることに
より、歪みの少ないインバータ装置の出力電圧(線間電
圧)を得ることができる。
【0027】
【図1】本発明の一実施例を示すPWMインバータ制御
部分回路図である。
部分回路図である。
【図2】PWMインバータ装置の原理説明図である。
【図3】図2に示す装置の動作説明図である。
【0028】
【図4】PWMインバータ装置の制御回路を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図5】図4の各部波形図である。
【図6(A) 】エレベータ制御装置にPWMトランジスタ
インバータ装置を適用した一実施例図である。
インバータ装置を適用した一実施例図である。
【0029】
【図6(B) 】図6(A) のPWMトランジスタインバータ
装置の出力電圧波形図である。
装置の出力電圧波形図である。
【図7(A) 】三相誘導電動機にインバータ装置を接続し
た場合の簡略図である。
た場合の簡略図である。
【図7(B) 】図7(A) に示すスイッチU1 ,U2 ,
V1 ,V2 ,W1 , W2 のスイッチング制御信号と出力
電圧の波形図である。
V1 ,V2 ,W1 , W2 のスイッチング制御信号と出力
電圧の波形図である。
【図8】本発明装置の動作説明図である。
【0030】
Va キャリア信号 V* u ,V* v ,V* w 制御電圧 ±Vo 基準値 Ve 補正キャリア信号 14 インバータ装置 33 加算装置
Claims (2)
- 【請求項1】所定周期のキャリア信号と少なくとも二相
以上の制御電圧信号とを入力信号として、多相に亘るP
WMインバータ装置のスイッチング制御信号を発生さ
せ、該PWMインバータ装置の出力電圧を制御するもの
において、 前記キャリア信号の振幅に略等しい正負の基準値を設
け、前記制御電 圧信号のうちの一相の制御電圧信号が正
負に亘って前記基準値を越えた場合、その越えた直流分
を前記キャリア信号に加えて補正キャリア信号を出力す
る加算装置を備え、前記一の制御電圧信号及び前記一以
外の相の制御電圧信号を前記補正キャリア信号と比較
し、前記PWMインバータ装置の前記スイッチング制御
信号として創出することを特徴とするインバータ装置。 - 【請求項2】 多相のPWMインバータ装置は、三相のP
WMインバータ装置である ことを特徴とする請求項1に
記載のインバータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157860A JP2904315B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | インバータ装置 |
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