JP2903555B2 - 信号波形表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、テレビジョン映像信号の信号波形または音
声信号の信号波形をテレビジョン受像機の画面上に表示
する信号波形表示装置に関するものである。

従来の技術 従来、オシロスコープに付加回路を加えることにより
テレビジョン映像信号の信号波形を表示するようにした
表示装置が存在する。

第３図はその一例を示すものである。このオシロスコ
ープは、静電偏向式の陰極線管１のＸ軸に揚引のための
鋸歯状波信号Ｘを加え、Ｙ軸に入力信号Ｙを加え、その
合成電界で電子ビームを偏向してビーム軌跡により波形
表示を行うものである。ここで、２はその表示波形を示
す。

発明が解決しようとする課題 しかるにオシロスコープによる表示装置は、画面が小
さいこと、また一般家庭で容易に楽しむことができない
等の課題を有していた。そこで、一般家庭において、テ
レビジョン受像機によってオシロスコープと同様の機能
が達成できることが望まれた。

本発明は上記課題に鑑み、テレビジョン受像機の表示
画面に映像信号、さらには音声信号の信号波形を表示す
ることのできる信号波形表示装置を提供しようとするも
のである。

課題を解決するための手段 本発明の信号波形表示装置は、映像信号、音声信号等
の入力信号をアナログ・ディジタル変換（以下A/D変換
という）し、そのディジタル入力信号を記憶手段に記憶
させ、水平および垂直同期信号に同期して上記ディジタ
ル入力信号を読み出し、そのレベルをテレビジョン受像
機の表示画面上に波形表示させるものである。このと
き、同時に目盛を表示するようにすれば、より波形が見
やすいものとなる。

作用 本発明によれば、近年大型化してきたテレビジョン受
像機の画面、たとえば陰極線管画面に信号波形の表示が
できるため、波形が見やすく、また調整もしやすい等の
利点を有する。また、テレビジョン受像機の機能の向上
もはかることができる。

実施例 以下本発明の一実施例について第１図、第２図を用い
て説明する。ここでは、テレビジョン映像信号の信号波
形を表示する場合を例にとって説明する。

第１図において、１は映像信号入力端子、２はバッフ
ァアンプ、３は入力された映像信号の１水平走査線期間
を抜取るためのゲート回路、４は１水平走査線期間のア
ナログ映像信号をディジタル映像信号に変換するA/Dコ
ンバータ、５は１水平走査線期間のディジタル映像信号
を記憶するところのメモリで、RAM等の半導体メモリが
使用される。６はバッファアンプ２より出力される映像
信号より垂直同期信号、水平同期信号を分離し出力する
同期信号発生部、７はラインセレクターで、バッファア
ンプ２の出力映像信号の任意の１水平走査線期間をゲー
トするためのゲートパルス発生回路として機能し、同期
信号発生部６からの水平および垂直同期信号に基いてゲ
ートパルスを作成する。このゲートパルスはゲート回路
３に加えられる。８はA/Dコンバータ４、アドレスカウ
ンタ９、スケール発生部10の動作のためのクロックを発
生するクロックジェネレータである。上記アドレスカウ
ンタ９は、メモリ５に記録された１水平走査線期間の映
像信号データを陰極線管画面上に表示するために時間圧
縮して読み出すための読み出しクロックを発生する。11
は読み出しクロックにより読み出された１水平走査線期
間の映像信号データとラインカウンタ12からの出力とを
比較するコンパレータである。上記ラインカウンタ12
は、同期信号発生部６より得られる水平同期信号をクロ
ックとし、垂直パルスでリセットされるダウンカウンタ
である。メモリ５から読み出された１水平走査線期間の
映像信号データは、映像信号の電圧レベルを示している
ため、このデータを、１水平走査線期間毎に値の小さく
なるラインカウンタ12の出力とコンパレータ11において
比較することにより、コンパレータ11の比較出力には、
水平走査方向に時間軸、垂直走査方向に電圧レベルを示
す出力信号が得られることになる。13はコンパレータ11
の出力信号とスケール発生部10からのスケール信号とを
混合する混合回路、14は混合回路13からの出力信号に同
期信号（水平、垂直）を付加する同期付加回路、15は出
力端子で、テレビジョン受像機の映像信号入力端子（図
示せず）に接続する。スケール発生部10は、クロックジ
ェネレータ８および同期信号発生部６からの水平、垂直
同期信号に基いてスケール用信号を発生する。

かかる構成によれば、ラインセレクター７によって、
映像信号のうち任意の１水平走査線期間をゲート回路３
において抜き出すことができ、その映像信号をA/D変換
することによってメモリ５に書き込むことができる。こ
の書き込まれた映像信号データを、時間圧縮されるよう
に周波数が設定されたアドレスカウンタ９からの読み出
しクロックで読み出し、コンパレータ11においてライン
カウンタ12からの出力と比較することにより、その出力
として水平走査方向に時間軸、垂直走査方向に電圧レベ
ルを示す波形信号が得られ、混合回路13、同期付加回路
14においてスケール信号、水平・垂直同期信号と混合
し、テレビジョン受像機の映像信号入力端子に印加する
ことにより、その表示画面に第２図に示すごとき同期信
号、バースト信号を含む一水平走査線期間の映像信号波
形をスケールとともに映出することができる。

なお、上記実施例においてスケールとして種々のもの
を用意したい場合、さらに文字、数字を切り換えたりし
たい場合は、スケール発生部10をROMで構成すると対応
でき便利である。また、コンパレータ11の出力信号と、
スケール発生部10からの出力信号を別々の色に着色した
い場合には、RGB出力信号形態にしたり、エンコーダを
使ってカラー複合映像信号にすればよいものである。

さらに、本実施例では、映像信号の表示期間は１水平
走査線期間としたが、それ以外、たとえば２水平走査線
期間にしても良く、メモリ５の構成（容量）やゲートパ
ルス期間、読み出しクロックの周波数を変えることによ
り容易に実施可能となる。

発明の効果 以上のように、本発明によれば、テレビジョン映像信
号の任意の走査線の信号波形をテレビジョン受像機の画
面上に大きく表示することができ、見やすい信号波形表
示装置を得ることができる。また、音声信号の波形やそ
の他の信号の波形表示にも容易に対応可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における信号波形表示装置の
ブロック図、第２図は同装置による画面表示例を示す正
面図、第３図は従来のオシロスコープによる信号波形表
示装置の構成図である。 ３……ゲート回路、４……A/Dコンバータ、５……記憶
素子、６……同期信号発生部、７……ラインセレクタ
ー、８……クロックジェネレータ、９……アドレスカウ
ンタ、10……スケール発生部、11……コンパレータ、12
……ラインカウンタ、13……混合回路、14……同期付加
回路。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】映像信号の特定の区間を抜き取るゲート回
   路と、 前記映像信号より垂直同期信号と水平同期信号を分離し
   て出力する同期信号発生部と、 前記同期信号発生部からの水平及び垂直同期信号に基づ
   いて前記映像信号の任意の１水平走査線期間をゲートす
   るためのゲートパルスを発生するラインセレクタ及びス
   ケール用信号を発生するスケール発生部と、 前記ゲート回路で抜き取られた任意の１水平走査線期間
   の映像信号をA/D変換するA/Dコンバータと、 ディジタル映像信号を記憶する記憶手段と、 前記同期信号発生部からの水平同期信号をクロックとし
   て垂直パルスでリセットされるラインカウンタと、 前記記憶手段から読出された１水平走査線期間の映像信
   号データと前記ラインカウンタからの出力を比較するコ
   ンパレータと、 前記コンパレータからの出力と前記スケール発生部から
   のスケール用信号とを混合する混合回路とを備え、 前記コンパレータから出力される水平走査方向に時間軸
   を示し垂直走査方向に電圧レベルを示す波形信号に前記
   スケール用信号が混合され前記混合回路から出力される
   信号に水平同期信号及び垂直同期信号を付加してから、
   テレビジョン受像機の映像信号入力端子に入力してテレ
   ビジョン受像機の表示画面上に前記任意の１水平走査線
   期間の映像信号の波形信号を前記スケール用信号ととも
   に表示するようにしたことを特徴とする信号波形表示装
   置。