JP2903445B2 - 変電所の運転支援装置 - Google Patents

変電所の運転支援装置

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JP2903445B2 JP6879692A JP6879692A JP2903445B2 JP 2903445 B2 JP2903445 B2 JP 2903445B2 JP 6879692 A JP6879692 A JP 6879692A JP 6879692 A JP6879692 A JP 6879692A JP 2903445 B2 JP2903445 B2 JP 2903445B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電力供給系統の
要である一次変電所(以下、変電所と称す)の運転にお
いて、事故や障害が発生した場合の対応処理について運
転員にその応急的な復旧処置方法などをガイドして支援
するようになされた変電所用の運転支援装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の変電所用の運転支援装置
は、変電所の系統情報を取り込んで、その取り込んだ系
統情報に事故・障害情報が含まれているとき、その情報
をもとに、知識ベースがルール、フレームなどの推論エ
ンジンに直結された単一の推論部で応急処置に必要な推
論を実行し、その推論結果としてのガイド内容をCRT
画面に表示するなどの出力形態が採られており、そのた
めに、上記知識ベースの知識が科学技術計算向きの言
語、例えば「FORTRAN」などで表現されていた。
また、変電所で事故・障害が発生した場合、その事故・
障害の発生箇所に対する応急復旧操作を実行するに際し
て、その目標とする系統案を作成し表示する機能および
その応急復旧の目標系統案と現在系統との差異に対応し
て的確な応急復旧操作を実行するための最終目標系統操
作票を作成する機能は全く備えておらず、事故・障害の
発生箇所に対する応急復旧操作の実行のための操作票の
作成システムとして従来から知られているものは、図1
0で概略的に示すように、正規送電状態から想定した事
故・障害ケース単位で多数の固定操作票30を予め作成
準備し、これら固定操作票30を帳票の形でテレコンの
ディスク31に保存しておき、事故・障害の発生時には
運転員Mがマニュアル操作で固定操作票30を次々と
び出し、その中から実際の事故・障害の状況に近い一つ
の固定操作票30を選択して使用するシステムが採用さ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の運
転支援装置によると、知識ベースの表現内容が計算機技
術者でなければ解読することが困難であり、現場に常駐
している運転員や保守員(以下、ドメインエキスパート
DEと称する)では、その内容を理解できなかったり、
理解できるにしても膨大な時間がかかり、かつ、知識ベ
ースの知識の誤りを発見することができないために、装
置全体としての信頼性の低いものであった。また、電力
設備の構成や定格が変更されたり、応急処置の方法に変
更があった 場合には、計算機技術者が変電所などの現場
に出向くか、あるいは装置の一部を工場などに持ち帰っ
て知識ベースの知識を変更するといった面倒な操作が必
要であった。そのうえ、事故・障害発生後の系統におけ
る状況、例えば事故・障害の可能性のある区間などのよ
うに応急復旧用に使用することができない、あるいは使
用が困難な区間の有無や、正規送電状態との差異、非接
地系運転の有無、変圧器過負荷の有無、供給支障の有無
などを総合的に考慮した上で、応急復旧操作を実行した
り、関係部署と協議したりするために必要な資料がない
ので、操作の内容・目的および最終的な応急復旧系統を
把握するのに大変な苦心および時間を要する問題があっ
た。
【0004】また、事故・障害ケース単位で作成された
多数の固定操作票30の中から実際の事故・障害の状況
に近い一つの固定操作票30を選択して使用する場合で
も、想定した事故・障害ケースや系統状態以外の場合
は、それに最も近い操作票が出力されるだけであって、
実際の事故・障害状況とそれに近いということから選択
出力される操作票の作成準備の際に想定した事故・障害
状況との間の差異が大きい場合は、その操作票に沿って
実行される応急復旧操作の内容が実際の事故・障害状況
に対応する応急復旧操作の内容とかけはなれて、所定の
応急復旧操作内容が不適正なものとなりやすい。さらに
応急復旧操作内容を適正化するために、実際の事故・障
害状況に近いとして選択出力される一つの固定操作票3
0から実際の事故・障害状況に対応する応急復旧操作の
内容・目的および最終的な応急復旧系統を把握するため
には、上述したように知識ベースの表現内容を実際に応
急復旧に携わるDE自身が理解することの困難性も相俟
って、大変な苦心および時間を要し、所定の応急復旧操
作に大変な遅れを生じるという問題があった。
【0005】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、知識ベースの内容の理解が容易で、装置全体
の信頼性の向上を達成することができる上に、事故・障
害が発生した場合、その事故・障害状況および現在の系
統状況に対応して最も適確な応急復旧の最終目標系統を
容易に把握するとともに、それに適応した応急復旧用操
作票を迅速に作成して、所定の応急復旧操作の適正化
よび迅速化を支援することができる変電所の運転支援装
置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る変電所用の運転支援装置は、変電所の
系統情報を取り込み、その取り込んだ系統情報に事故・
障害情報が含まれているとき、その情報をもとに応急処
置に必要な推論を実行する推論部と、この推論部での推
論結果を運転員にガイドするために出力するヒューマン
・インターフェイス装置とを備えている変電所の運転支
援装置であって、上記推論部が、事故・障害情報の入力
にともない推論の流れをコントロールする1つの推論エ
ンジンと、事故・障害の対応処理の分析により事故箇所
判定、異常状態監視、関係箇所連絡、現場巡視および系
統操作の5種類の仕事別に分類し、それら分類された仕
事別に専用の知識表現で構築された知識ベースを用いて
推論する5つの推論エンジンとで構成された推論コント
ロール部を有し、この推論コントロール部での応急復旧
操作の実行に際して、事故・障害発生前後の系統から
故・障害状況および系統状況に応じて実行可能な複数の
応急復旧目標系統案を作成する手段と、その作成された
複数の応急復旧目標系統案のうち運転員が選択した任意
の1案を応急復旧の最終目標系統案として作成する手段
と、現在系統と上記応急復旧の最終目標系統との差異を
検出し、その検出された差異をなくするために系統単位
の操作順序の標準的な知識データを用いて処理順序を作
成し、操作内容を判定する知識データから系統単位の操
作内容を判定して現在系統を上記応急復旧の最終目標系
統に移行するための操作手順を選択し、その選択された
操作手順にしたがって応急復旧用操作票の手順に編集す
る知識データおよび操作票フォーム作成データを用いて
応急復旧用の操作票を作成する手段とを備えていること
を特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記構成の本発明の変電所の運転支援装置によ
れば、取り込んだ変電所の系統情報に事故・障害情報が
含まれているとき、その情報をもとにして推論コントロ
ール部が応急処置に必要な推論を実行する。この推論の
実行の実行にあたって、 事故・障害の対応処理の分析に
より事故箇所判定、異常状態監視、関係箇所連絡、現場
巡視および系統操作の5種類の仕事別に分類され、それ
ら仕事別に専用の知識表現で構築された知識ベースを用
いて5つの推論エンジンが所定の推論を実行するので、
上記知識ベースの内容を計算機技術者でないDEにおい
ても容易に理解し判読可能な知識表現を採用することが
可能であり、これによって電力設備の構成や定格の変更
に対応する知識ベースの知識の変更、さらには保守をD
E自身にて実現することができ、かつ、知識ベースの誤
りなども発見しやすくなる。また、事故・障害が発生し
た場合の処理単位を上述5種類の仕事別といったよう
に、DE自身が認識し、実際に行なう処理に近い単位と
し、かつ、分類された仕事別に対応して処理速度重視、
保守性重視などの異なったタイプの推論エンジンを用い
て各処理に要求される機能、性能を満足させることが可
能で、装置全体としての信頼性が向上する。
【0008】その上、取り込んだ変電所の系統情報に事
故・障害情報が含まれているとき、その情報をもとにし
て推論コントロール部が上述のように事故・障害時の対
応処理の仕事別の推論エンジンおよび知識ベースを用い
て応急処置に必要な推論を実行するが、この推論コント
ロール部での応急復旧操作の実行に際して、事故・障害
発生前後の系統から事故・障害状況および系統状況に応
じて実行可能な複数の応急復旧目標系統案が作成され
その作成された複数の応急復旧目標系統案のうち運転員
が選択した任意の1案を応急復旧の最終目標系統案とし
て作成し、ついで、その作成された最終目標系統案と現
在系統との差異が検出され、その検出結果をもとにし
て、現在系統からその目標系統案に移行するための操作
手順が選択されて応急復旧用の1つの操作票が作成され
ることになる。ここで、上記運転員が選択した任意の1
つの応急復旧の最終目標系統案は上述のようにDE自身
が容易に理解できる表現内容でヒューマン・インターフ
ェイス装置に出力されるので、運転員はその出力を見
だけで操作の内容・目的および最終目標系統を容易に把
することが可能であるのはもとより、種々の状況を考
慮した上で、関係部署などと協議して、上記の最終目標
系統案を修正したり、変更したりして、事故・障害の発
生時間帯や発生現場の状況、発生時点の運転員の配置状
況等々にも適応 する最終目標系統案を作成することが可
能であり、その結果、実際の事故・障害状況、現在系統
の状況の如何にかかわらず、最終的に最も適確な応急復
旧用操作票を迅速に作成して、所定の応急復旧操作の適
正化および迅速化を支援する機能を発揮させることがで
きる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は変電所用の運転支援システムの全体概略
構成図であり、同システムは、基本的に運転支援システ
ムの中核となる推論サブシステム部(以下、IFSと称
す)1を設置した変電所S/Sと、運転員Maに対して
支援内容を表示しガイドするヒューマン・インターフェ
イス・サブシステム(以下、HIS−Cと称す)2を備
えた制御所C/Cとの間を、例えば既設の予備通信回線
を使用したモデム伝送装置(MODEM)3により接続
して、上記制御所C/Cの運転員Maおよび変電所S/
Sの運転員、つまり、保守員Mbをガイドで支援するよ
うに構成されている。
【0010】上記変電所S/S側では、送電系統4(図
2参照)や変電所の機器5(図2参照)などで事故・障
害が発生して配電盤6が状変した場合、その状変情報を
中継盤(以下、JSBと称す)7およびオンライン情報
入力部(以下、OISと称す)8を通じて上記IFS1
が取り込み、その取り込んだオンライン情報に事故・障
害情報が含まれているとき、その情報をもとに応急処置
に必要な推論を実行し、その結果を保守員Mbにガイド
するためにヒューマン・インターフェイス・サブシステ
ム(以下、HIS−Sと称す)9および事故・障害ガイ
ドの推論サブシステム(以下、HIS−T/Sと称す)
10にそれぞれ出力するように構成されている。
【0011】上記HIS−S9は、事故ガイドをカラー
グラフィックおよびキャラクター表示するCRTディス
プレイ11,12と、事故ガイドを印字出力するイメー
ジプリンタ13と、事故・障害ガイドをカラーハードコ
ピーするハードコピープリンタ14とにより構成されて
いる。また、上記HIS−T/S10は、障害ガイドを
カラーグラフィック表示するCRTディスプレイ15
と、障害ガイドを印字出力するイメージプリンタ16
と、上記ハードコピープリンタ14とにより構成されて
いる。
【0012】一方、上記制御所C/C側には、現場機器
データを収集するためのノートパソコン17と結合可能
で、その結合状態において上記ノートパソコン17の収
集データの障害ガイドを推論する障害ガイド推論サブシ
ステム(以下、HIS−T/Cと称す)18が設けられ
ている。このHIS−T/C18は、障害ガイドをカラ
ーグラフィック表示するCRTディスプレイ19と、障
害ガイドを印字出力するイメージプリンタ20と、ハー
ドコピープリンタ21とにより構成されている。また、
上記HIS−C2は、事故ガイドをカラーグラフィック
およびキャラクター表示するCRTディスプレイ22,
23と、事故ガイドを印字出力するイメージプリンタ2
4と、上記ハードコピープリンタ21とにより構成され
ている。
【0013】図2は、変電所S/S側における事故ガイ
ド機能推論部である上記IFS1の概略構成図であり、
このIFS1には、上記OIS8を通じて取り込まれた
オンライン情報により実際の運転に必要な推論を実行す
るためのデータコントロール部(以下、DCBと称す)
25と推論部(以下、IFBと称す)26および6つの
フレームで系統や設備の知識を整理した知識ベース27
とを有しており、上記IFB26は、推論の流れを制御
する1つの推論エンジンと処理フェーズを分析して得ら
れた5つの推論エンジンとで構成された推論コントロー
ル部28を有している。この推論コントロール部28
は、「事故箇所判定」、「異常状態監視」、「関係箇所
連絡」、「現場巡視」、「系統操作」といった事故時対
応処理のフェーズ別(仕事別)に準備された推論エンジ
ンが仕事別に構築されている知識ベース27を用いて推
論する5つの推論モジュールおよび事故時対応処理の順
序についての知識を持ち、上記5つの推論モジュールの
動作を制御する推論コントロールモジュールの計6つの
推論モジュールで実現されている。
【0014】上記変電所S/S側のIFS1におけるI
FB26の推論コントロール部28での上記6つの推論
モジュールの推論結果は、上記HIS−S9にそれぞれ
図2に示す形態(CRT表示およびプリントアウト)で
出力されるとともに、上記MODEM3を通じて制御所
C/C側にも伝送されて、上記HIS−T/S10にそ
れぞれの形態で出力される。また、フレーム構造からな
る上記知識ベース27は、マクロ系統フレーム27a、
主回路フレーム27b、設備フレーム27c、機器フレ
ーム27d、リレーフレーム27e、連絡フレーム27
fとで構成されている。
【0015】上記構成のIFS1における推論コントロ
ール部28の6つの推論モジュールのうちの「系統操
作」は、事故発生前後の系統から応急復旧の目標とする
最終目標系統案を作成する手段(機能)と、現在系統を
上記の応急復旧の最終目標系統に移行するための操作
手順を選択して応急復旧用の操作票を作成する手段(機
能)とを含んでおり、これら手段(機能)は、上記した
フレーム構造の知識ベース27のうちのマクロ系統フレ
ーム27aと主回路フレーム27bとを使用して実行す
るものであり、以下、これらの手段(機能)について、
項目毎に説明する。
【0016】 a.応急復旧の最終目標系統案の作成 基本的には、事故後の系統において、事故の可能性のあ
る区間等の使用できない区間の有無、正規送電状態との
差異、非接地系運転の有無、変圧器の過負荷の有無、供
給支障に有無などといった事故・障害状況および系統状
況に応じて実行可能な複数の応急復旧目標系統案を作成
する。具体的には、図3の作成処理フローチャートに示
すように、変圧器・母線を充電するステップS1、調相
設備・所内変圧器の接続を決めるステップS2、中性点
抵抗の接続を決めるステップS3、母線(77KV)線
路の接続を決めるステップS4、変圧器の負荷を計算す
るステップS5、変圧器が過負荷か否かを判定するステ
ップS6および複数の目標系統案の作成が完了したか否
かを判断するステップS7とからなる。
【0017】図4は上記の複数の応急復旧目標系統案の
作成処理フローを含む最終目標系統を自動作成する場
合のオペレーションフローを示す図であり、運転員によ
る目標系統作成の入力(ステップS8)を経て、事故・
障害状況および系統状況に応じて実行可能な複数の目標
系統案を作成し(ステップS9)、そのうちの任意の1
案を運転員が選択し(ステップS10)、その選択され
た案を運転員が必要に応じて修正・変更すること(ステ
ップS11,12)によって、上記選択された目標系統
案を最終目標系統案として作成する(ステップS1
3)。
【0018】 b.応急復旧の最終目標系統から応急復旧用の操作票
の作成 図5は操作票作成処理の全体フローチャート、図6〜図
9は、各処理ステップの具体的な内容を例示する説明図
を示している。なお、以下においては、内容を理解しや
すくするために説明文および図中に現存する地名等を明
示して説明することとする。すなわち、事故ケースとし
て、深阪1L、ガス区分073、動作リレー1B87を
事故点に設定し、その事故点を上記ガス区分の前後で切
り放した後の応急復旧用操作票を作成することを想定し
たものである。
【0019】ステップ1は、主回路系統をマクロ系統の
粗い設備単位で処理する工程で、これは、まず、図6に
示すように、現在系統と上記の応急復旧の最終目標系統
との差異、具体的には、機器の開閉状態および相手端変
電所の電源が自所系が他所系かの2点についての差異を
検出するステップ1Aと、その検出された差異、つまり
マクロ系統での設備単位での差異をなくするために、図
7に示すように、マクロ系統単位操作順序の標準的な知
識データを使用して、処理を行なう順次に並びかえるス
テップ1Bとからなる。
【0020】ステップ2は、主回路系統の機器単位で処
理する工程で、これは、まず、図8に示すように、マク
ロ系統知識ベース(目標系統)27aからの判定条件に
もとづいて操作内容を判定する知識データを使用して、
マクロ系統の設備ごとに操作内容を判定し、主回路系統
の機器単位で記述された操作手順を選択するステップ2
Aと、その選択された操作手順の知識データにしたがっ
て、図9に示すように、主回路知識ベース27bによる
現在系統での機器の開閉状態を考慮しながら、操作票の
手順に編集する知識データから該当するデータを引き出
し、この引き出したデータをもとに操作票フォーム作成
データを使用して、マクロ系統単位に操作票を作成して
いき、それらを標準的な操作票に順々に埋め込み合成し
て1つの応急復旧用の操作票を作成するステップ2Aと
からなる。
【0021】なお、上記実施例では、変電所構内で重故
障が発生した場合の応急復旧処置方法をガイドする機能
として、事故発生前後の系統から応急復旧の目標とする
最終目標系統案を作成する手段(機能)と、現在系統を
上記の応急復旧の最終目標系統に移行するための操作
を選択して応急復旧用の操作票を作成する手段(機
能)といった事故ガイド機能について説明したが、変電
所で軽故障が発生した場合にその障害発生箇所の探索お
よび応急処置方法をガイドする障害ガイド機能としての
最終目標系統案の作成および応急処置用の操作票の作成
にも適用可能である。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、
電所の系統情報に事故・障害情報が含まれているとき、
その情報をもとにして推論コントロール部が応急処置に
必要な推論を実行するにあたって、事故・障害の対応処
理の分析により事故箇所判定、異常状態監視、関係箇所
連絡、現場巡視および系統操作の5種類の仕事別に分類
し、それら分類された仕事別に専用の知識表現で構築さ
れた知識ベースを用いて5つの推論エンジンが所定の推
論を実行するので、表現の抽象度をあげて上記知識ベー
スの内容を計算機技術者でないDEにおいても容易に理
解し判読することが可能であり、したがって、電力設備
の構成や定格の変更、応急処置の方法の変更に対応する
知識ベースの知識の変更、さらには保守をDE自身にて
容易に実現することができ、かつ、知識ベースの知識の
誤りなども発見しやすい。また、事故・障害が発生した
場合の処理単位を上述の5種類の仕事別といったよう
に、DE自身が認識し、実際に行なう処理に近い単位と
し、かつ、分類された仕事別に 対応して処理速度重視、
保守性重視などの異なったタイプの推論エンジンを用い
て各処理に要求される機能、性能を満足させることが可
能であり、装置全体としての信頼性を向上することがで
きる。
【0023】その上、取り込んだ変電所の系統情報に事
故・障害情報が含まれているとき、その情報をもとにし
て推論コントロール部が上述のように事故・障害時の対
応処理の仕事別の推論エンジンおよび知識ベースを用い
応急復旧操作を実行するに際して、事故・障害発生前
後の系統から事故・障害状況および系統状況に応じて
成される実行可能な複数の応急復旧目標系統案のうち運
転員が選択した任意の1案を応急復旧の最終目標系統案
として作成し、その作成された最終目標系統案と現在系
統との差異の検出結果をもとにして、現在系統からその
最終目標系統案に移行するための操作手順を選択して応
急復旧用の1つの操作票を作成することができる。ま
た、その操作票の作成過程において、運転員が選択した
任意の1つの応急復旧の最終目標系統案を上述のように
DE自身が容易に理解できる表現内容でヒューマン・イ
ンターフェイス装置に出力させることにより、運転員は
その出力を見るだけで応急復旧操作の内容・目的および
最終目標系統を容易に把握することができるのはもとよ
り、種々の状況を考慮した上で、関係部署などと協議
て、上記の最終目標系統案を修正したり、変更したりし
て、事故・障害の発生時間帯や発生現場の状況、発生時
点の運転員の配置状況等々にも適応する最終目標系統案
とし、それに対応する操作票を作成することができる。
したがって、上述のように知識ベースの表現内容を実際
に応急復旧に携わるDE自身が容易に理解できること、
それに伴って装置全体の信頼性を向上できることも相乗
じて、実際の事故・障害状況、現在系統の状況の如何に
かかわらず、最終的に最も適確な応急復旧用操作票を迅
速に作成して、所定の応急復旧操作の適正化および迅速
化を支援する機能を発揮させることができるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による変電所用の運転支援システムの全
体概略構成図である。
【図2】変電所における事故ガイド機能推論部である推
論サブシステムの概略構成図である。
【図3】応急復旧目標系統案の作成処理を示すフローチ
ャートである。
【図4】最終目標系統操作票を自動作成する場合のオペ
レーションフローを示す図である。
【図5】操作票作成処理の全体フローチャートである。
【図6】現在系統と目標系統案との差異検出ステップの
具体内容を示す説明図である。
【図7】検出した差異を処理順序に並べるステップの具
体内容を示す説明図である。
【図8】操作内容の判定および操作手順を選択するステ
ップの具体内容を示す説明図である。
【図9】操作票の作成ステップの具体内容を示す説明図
である。
【図10】従来の操作票作成機能の説明図である。
【符号の説明】
1 IFS(推論サブシステム) 7 JSB(中継盤) 8 OIS(オンライン情報入力部) 9 HIS−S(ヒューマン・インターフェイス装置) 26 IFB(推論部) 27 知識ベース 28 推論コントロール部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 政和 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 尾上 晴紀 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 松本 秀二 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 山田 邦臣 大阪府摂津市千里丘3丁目14番40号 東 光精機株式会社内 (72)発明者 高岡 良行 大阪府摂津市千里丘3丁目14番40号 東 光精機株式会社内 (72)発明者 東山 典生 大阪府摂津市千里丘3丁目14番40号 東 光精機株式会社内 (72)発明者 仲井 隆博 大阪府摂津市千里丘3丁目14番40号 東 光精機株式会社内 (56)参考文献 「一次変電所運転支援システム」、人 工知能学会研究会資料、SIG−KBS −9003−10(1990)、水上 山田他、P 91−100 「一次変電所運転支援専用シール−推 論コアシステム開発」電気学会電力技術 研究会資料、PE−89−19(1989)、沖 山田他、P21−29

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変電所の系統情報を取り込み、その取り
    込んだ系統情報に事故・障害情報が含まれているとき、
    その情報をもとに応急処置に必要な推論を実行する推
    と、この推論部での推論結果を運転員にガイドするた
    めに出力するヒューマン・インターフェイス装置とを備
    えている変電所の運転支援装置であって、上記推論部
    が、事故・障害情報の入力にともない推論の流れをコン
    トロールする1つの推論エンジンと、事故・障害の対応
    処理の分析により事故箇所判定、異常状態監視、関係箇
    所連絡、現場巡視および系統操作の5種類の仕事別に分
    類し、それら分類された仕事別に専用の知識表現で構築
    された知識ベースを用いて推論する5つの推論エンジン
    とで構成された推論コントロール部を有し、この推論コ
    ントロール部での応急復旧操作の実行に際して、事故・
    障害発生前後の系統から事故・障害状況および系統状況
    に応じて実行可能な複数の応急復旧目標系統案を作成す
    る手段と、その作成された複数の応急復旧目標系統案の
    うち運転員が選択した任意の1案を応急復旧の最終目標
    系統案として作成する手段と、現在系統と上記応急復旧
    の最終目標系統との差異を検出し、その検出された差異
    をなくするために系統単位の操作順序の標準的な知識デ
    ータを用いて処理順序を作成し、操作内容を判定する知
    識データから系統単位の操作内容を判定して現在系統を
    上記応急復旧の最終目標系統に移行するための操作手順
    を選択し、その選択された操作手順にしたがって応急復
    旧用操作票の手順に編集する知識データおよび操作票フ
    ォーム作成データを用いて応急復旧用の操作票を作成す
    手段とを備えていることを特徴とする変電所の運転支
    援装置。
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「一次変電所運転支援システム」、人工知能学会研究会資料、SIG−KBS−9003−10(1990)、水上 山田他、P91−100
「一次変電所運転支援専用シール−推論コアシステム開発」電気学会電力技術研究会資料、PE−89−19(1989)、沖 山田他、P21−29

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