JP2902939B2 - 酸化物薄膜とその製造方法、およびそれを用いた超電導素子 - Google Patents

酸化物薄膜とその製造方法、およびそれを用いた超電導素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導体のバッ
ファ層やバリア層に好適な酸化物薄膜とその製造方法、
さらにはそれらを利用した超電導素子に関する。
【0002】
【従来の技術】高温酸化物超電導体は、ジョセフソン素
子、超電導トランジスタ、LSI配線等への応用が検討
されている。これらに応用する際には、いずれも高温酸
化物超電導体を薄膜化することが必須となる。しかし、
従来の高温酸化物超電導体を用いた薄膜技術において
は、以下に示すような問題があった。
【0003】例えば、デバイス用酸化物超電導体として
は、 Y-Ba-Cu-O系、 Bi-Sr-Ca-Cu-O系、 Tl-Ba-Ca-Cu-O
系等が用いられている。これら酸化物超電導体を成膜す
る際の基板としては、 SrTiO3 、 MgO、 LaAlO3 等の基
板が通常頻繁に用いられているが、スパッタ法、レーザ
ーアブレーション法、CVD法、真空蒸着法等の成膜方
法によらず、基板と酸化物超電導体薄膜の界面での格子
不整合により、配向性が乱れた層や異なる配向性を持っ
た凹凸の激しい層が発生しやすいという問題がある。こ
のため、バリア層との界面や上部超電導電極にモフォロ
ジーの乱れを招き、ひいては超電導特性やデバイスの動
作特性の劣化に繋っていた。
【0004】また、酸化物超電導体層/バリア層/酸化
物超電導体層の 3層積層構造を有するジョセフソン素子
の特性に関しては、上述したような凹凸の激しい超電導
電極を用いて作製した場合に、リーク電流、フラックス
フロー特性、磁束トラップ等のように、下部超電導電極
とバリア層の界面での不純物や異配向粒の介在、凹凸に
よる膜厚の不均一、上下電極間のショートが原因になっ
ていると思われる現象が非常に頻繁にみられ、特性低下
を招いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、基板
と酸化物超電導体層の界面におけるモフォロジーの乱れ
が、酸化物超電導体層あるいは酸化物超電導体層とバリ
ア層の界面の配向性や凹凸等のモフォロジーを劣化させ
る要因となっている。従来の薄膜技術では、上記したよ
うなモフォロジーの劣化要因を十分に抑制することがで
きず、よって超電導特性やデバイス特性等の向上を図る
上で、基板界面での異相や異配向粒等の発生を抑えるこ
とが最大の課題とされている。また、このような問題に
起因して、積層型ジョセフソン素子のような超電導素子
は、依然として十分な高性能化が実現されていない。
【0006】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、基板と酸化物超電導体層、あるいは
酸化物超電導体層とバリア層の界面の配向性や凹凸等の
モフォロジーを原子層レベルまで高めることを可能にし
た酸化物薄膜およびその製造方法を提供することを目的
としている。また、界面でのモフォロジーを改善するこ
とによって、実用的なレベルにまで性能を向上させた超
電導素子を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用】上述した課題を解
決するためには、酸化物超電導体層のバッファ層やバリ
ア層となり得る平滑性や配向性に優れた酸化物材料が必
要となる。構造的には、異方性を持った結晶粒の成長を
抑えるために、できるだけ結晶構造に異方性がない酸化
物が好ましい。また、上部に形成される酸化物超電導体
と構成元素が共通しているものの方が、界面制御にはよ
り好ましい。これらの事項を考慮して、酸化物超電導体
と共通の構造的単位であるペロブスカイト型の結晶構造
を持つ酸化物を見出した。本発明は、このような知見に
基いて成されたものであり、上記酸化物の薄膜を基板と
酸化物超電導体層間のバッファ層や酸化物超電導体層間
のバリア層として用いたものである。
【0008】すなわち、本発明の酸化物薄膜において、
請求項1記載の酸化物薄膜は、 組成式:(RE1−xAE)CuO3−d ……(1) (式中、REはY、La、Pr、Nd、Sm、Eu、G
d、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbから選ば
れる少なくとも1種の元素を、AEはCa、Srおよび
Baから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、かつR
EとAEとは混晶系をなすものであり、xは0≦x≦1
を満足する数、dは0≦d≦1を満足する数である)で
実質的に表される組成を有し、かつ立方晶または正方晶
のペロブスカイト型または酸素欠損ペロブスカイト型の
結晶構造を有する酸化物薄膜、あるいは、超電導特性を
示すREAECu(yは6.3≦y≦7.0を
満足する数である)の結晶構造に比べてRE元素とAE
元素との固溶によりc軸方向の3倍周期構造が弱く、立
方晶または正方晶のペロブスカイト型の対称性を持つ結
晶構造を有する酸化物薄膜であって、酸化物超電導体層
のバッファ層、あるいは2つの酸化物超電導体層間のバ
リア層として用いられることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の酸化物薄膜は、 組成式:(Y1−xBa)CuO3−d ……(2) (式中、xは0≦x≦1を満足する数、dは0≦d≦1
を満足する数である)で実質的に表される組成を有し、
かつ立方晶または正方晶のペロブスカイト型または酸素
欠損ペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物薄膜、
あるいは、超電導特性を示すYBaCu(yは
6.3≦y≦7.0を満足する数である)の結晶構造に
比べてY元素とBa元素との固溶によりc軸方向の3倍
周期構造が弱く、立方晶または正方晶のペロブスカイト
型の対称性を持つ結晶構造を有する酸化物薄膜であっ
て、前記酸化物薄膜は、SrTiO(100)基板ま
たはSrTiO(110)基板上に形成されていると
共に、前記SrTiO(100)基板またはSrTi
(110)基板の(100)方向に平行な格子定数
が0.3830nm以上0.3890nm以下の範囲で
あることを特徴としている。
【0010】また、本発明の酸化物薄膜の製造方法にお
いて、請求項3記載の酸化物薄膜の製造方法は、請求項
2記載の酸化物薄膜を形成するにあたり、超電導特性を
示すYBa2 Cu3 O y がそれぞれ (100)配向または (110)
配向する温度より20〜100K低い基板温度にて、前記 SrT
iO3 (100) 基板または SrTiO3 (110) 基板上に前記酸化
物薄膜をエピタキシャル成長させることを特徴としてい
る。
【0011】請求項4記載の酸化物薄膜の製造方法は、
請求項3記載の酸化物薄膜の製造方法において、前記酸
化物薄膜を前記 SrTiO3 (100) 基板上に 1〜 100nmの膜
厚で成膜し、成膜を続けながら基板温度を超電導特性を
示す YBa2 Cu3 O y が a軸配向または c軸配向する温度
まで昇温した後、その温度にて前記 YBa2 Cu3 O y のa
軸配向膜または c軸配向膜を成膜することを特徴として
いる。
【0012】さらに、本発明の超電導素子において、請
求項5記載の超電導素子は、基板上に形成された下部酸
化物超電導体層と、この下部酸化物超電導体層上にバリ
ア層を介して形成された上部酸化物超電導体層とを具備
する超電導素子において、前記基板と下部酸化物超電導
体層間のバッファ層および前記バリア層の少なくとも一
方として、請求項1または請求項2記載の酸化物薄膜を
用いたことを特徴としている。
【0013】請求項6記載の超電導素子は、請求項1ま
たは請求項2記載の酸化物薄膜と、酸化物超電導体薄膜
とが交互に多数積層された積層部を有し、前記酸化物薄
膜と酸化物超電導体薄膜とは、それぞれの一単位格子以
上の膜厚で積層形成されていることを特徴としている。
【0014】本発明の酸化物薄膜は、基本的には上記
(1)式で実質的に表される組成を有すると共に、基板面
に平行な 2つの格子定数が等しい立方晶または正方晶の
ペロブスカイト型または酸素欠損ペロブスカイト型結晶
構造、あるいは部分的にREサイトとAEサイトのサイトミ
キシングが起った結果として、超電導特性を示すREAE2C
u3 O y の結晶構造に比べ、 c軸方向の 3倍周期構造が
弱く、立方晶または正方晶に近い対称性を持った結晶構
造を有するものである。上記 (1)式および (2)式中の x
の値は、 0〜 1の範囲(0および 1を含む)の任意の数を
選択することができ、必要とされる格子定数等に応じて
選択すればよい。また、 dの値は、 0以上1以下の範囲
の任意の数を選択することができる。 dの値が 1を超え
ると、ペロブスカイト型結晶構造を維持することが困難
となる。
【0015】このような本発明の酸化物薄膜は、構造的
に異方性が少なく、平坦性、配向性、結晶性に優れ、か
つ SrTiO3 、 MgO、 LaAlO3 、 NdGaO3 、サファイア、
YSZ(Y安定化 ZrO2 )、 YAG、 Y2 O 3 等の基板材料と
格子整合性に優れると共に、電気的には半導体的な挙動
を示すものである。
【0016】例えば、上記 (1)式においてRE元素が Yで
かつAE元素がBaである酸化物薄膜、すなわち上記 (2)式
で表される組成を有する酸化物薄膜を、 SrTiO3 (100)
基板または SrTiO3 (110) 基板上に形成した場合、上記
酸化物薄膜の基板 (100)方向に平行な格子定数は0.3830
nm〜0.3890nmの範囲となる。今後最も利用価値の高いと
思われる YBa2 Cu3 O y の a軸長は0.382nm であり、こ
れよりも上記酸化物薄膜は SrTiO3 (a軸長=0.3905nm)と
格子整合性に優れるものである。
【0017】また、本発明の酸化物薄膜の格子定数は、
上記 (1)式中のRE元素およびAE元素の種類や組成比を制
御することにより変化させることができるため、上記 S
rTiO3 基板に限らず、 MgO基板、 LaAlO3 基板、 NdGaO
3 基板、サファイア基板、YSZ基板、 YAG基板、 Y2 O
3 基板等と格子整合性を高めた酸化物薄膜を得ることが
できる。例えば、RE元素を La,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,
Y,Ho,Er,Tm,Ybの配列においてLa側の元素を選択するほ
ど、AE元素をCa,Sr,Baの配列においてBa側の元素を選択
するほど、格子定数を増大させることができる。また、
RE元素やAE元素の種類、組成比を制御することによっ
て、電気伝導度を変化させることも可能であるため、電
子デバイス用として広範囲に使用し得る酸化物材料を提
供することができる。
【0018】本発明の酸化物薄膜は、基板と酸化物超電
導体層間のバッファ層として、あるいは 2つの酸化物超
電導体層間のバリア層として用いられる。本発明の酸化
物薄膜をバッファ層として用いることにより、基板との
界面や酸化物薄膜の上部に形成される酸化物超電導体層
との界面、あるいは酸化物超電導体層に異相や異配向粒
が発生することを防止でき、基板上に直接形成した酸化
物超電導体層に比べて、結晶性、配向性、表面平坦性、
電気特性に優れた酸化物超電導体層が得られる。また、
本発明の酸化物薄膜をバリア層として用いることによ
り、その下部および上部の酸化物超電導体との界面での
平坦性が改善され、上部酸化物超電導体層の結晶性、配
向性、平坦性等が著しく向上する。
【0019】本発明の酸化物薄膜において、立方晶また
は正方晶のペロブスカイト型または酸素欠損ペロブスカ
イト型結晶構造を有する酸化物薄膜と、超電導相の結晶
構造に比べて c軸方向の 3倍周期構造が弱い立方晶また
は正方晶に近い対称性を持った結晶構造を有する酸化物
薄膜とは、いずれも上記バッファ層やバリア層として好
適である。
【0020】本発明の酸化物薄膜上に形成する酸化物超
電導体層は、 YBa2 Cu3 O y ( yは6.3≦ y≦ 7.0を満
足する数である)系に限らず、他のREBa2 Cu3 O y
(ここでのREはLa、Nd、Pm、Sm、Bu、Gd、Tb、Dy、Ho、
Er、Tm、YbおよびLuから選ばれる少なくとも 1種の元素
で混晶系をなすものであり、 yは 6.3≦ y≦ 7.0を満た
す数である)、 Bi-Sr-Ca-Cu-O系、Tl-Ba-Ca -Cu-O系、
Hg-AE-Ca-Cu-O系(AEはCa、SrおよびBaから選ばれる少
なくとも 1種の元素で混晶系をなすものである)、(Ba,
AM)BiO3 系(AMは KおよびRbから選ばれる少なくとも 1
種の元素である)等、他の高温酸化物超電導体を適用す
ることも可能である。特に、界面の制御や成膜の容易さ
等から、本発明の酸化物薄膜と構成元素が共通する酸化
物超電導体層を適用することが好ましい。例えば、請求
項2記載の酸化物薄膜においては、YBa2 Cu3 O y 系酸
化物超電導体層のバッファ層やバリア層として用いるこ
とが好ましい。
【0021】上述したような本発明の酸化物薄膜は、簡
単な基板温度の制御により得ることができる。すなわ
ち、超電導特性を示すREAE2 Cu3 O y の成膜温度より低
い基板温度で、上記 (1)式で実質的に組成が表される酸
化物薄膜を成膜することにより、立方晶または正方晶の
ペロブスカイト型または酸素欠損ペロブスカイト型の結
晶構造、あるいは超電導特性を示すREAE2 Cu3 O y の結
晶構造に比べて c軸方向の 3倍周期構造が弱く、立方晶
または正方晶に近い対称性を持った結晶構造が得られ
る。これらの結晶構造は、基板の種類や基板温度等によ
りいずれかが得られるものであり、成膜時の基板温度が
低い場合にはペロブスカイト型または酸素欠損ペロブス
カイト型の結晶構造が得られやすく、またそれより多少
高めに基板温度を設定した場合に、 c軸方向の 3倍周期
構造が弱い立方晶または正方晶に近い対称性を持った結
晶構造が得られやすい。
【0022】特に、上記 (1)式中のRE元素が Yで、かつ
AE元素がBaである場合、この酸化物薄膜は YBa2 Cu3 O
y が a軸配向または c軸配向する温度より20〜100K低い
基板温度で作製することができる。酸化物薄膜の成膜時
の基板温度が YBa2 Cu3 O yが a軸配向または c軸配向
する温度より 20K低い温度より高いと、上述したような
結晶構造を得ることができず、また YBa2 Cu3 O y が a
軸配向または c軸配向する温度より100K低い温度より低
いと、十分に結晶化させることが困難となる。従って、
上記酸化物薄膜をバッファ層として 1〜 100nmの膜厚で
成膜した後、成膜を続けながら徐々に YBa2 Cu3 O y
a軸配向または c軸配向する温度にまで昇温し、 YBa2
Cu3 O y 薄膜を成膜することにより、著しく優れた結晶
性、配向性、平坦性等を有する YBa2 Cu3 O y の a軸配
向膜または c軸配向膜を容易に得ることができる。ま
た、上記酸化物薄膜をバリア層として形成する場合にも
同様である。なお、 (Y,Ba)CuO3-d 以外の酸化物薄膜を
成膜する場合には、上記基板温度に準じると共に、酸化
物薄膜の組成等に応じて基板温度を設定することが好ま
しい。
【0023】本発明の酸化物薄膜、さらにはその上部に
形成する酸化物超電導体薄膜の成膜方法は、特に限定さ
れるものではなく、スパッタ法、真空蒸着法、レーザー
アブレーション法、CVD法等の各種薄膜成膜方法を適
用することができる。
【0024】また、請求項5記載の超電導素子は、下部
酸化物超電導体層/バリア層/上部酸化物超電導体層の
3層積層構造の素子において、基板と下部酸化物超電導
体層間のバッファ層およびバリア層の少なくとも一方と
して、前述した本発明の酸化物薄膜を用いたものであ
る。
【0025】バッファ層に本発明の酸化物薄膜を適用す
ることにより、その上部に形成する酸化物超電導体層の
結晶性、配向性、平坦性、電気的特性等の改善を図るこ
とができる。このような酸化物超電導体層を、例えばジ
ョセフソン素子の電極として用いることによって、リー
ク電流、磁束トラック等の悪影響を排除したRSJ(Re
sistively Shunted Junction)特性を持つ高品質のジョ
セフソン素子が実現できる。バッファ層の厚さは特に限
定されるものではないが、 1〜 100nm程度とすることが
好ましい。バッファ層の厚さが 1nm未満では、上記平坦
化等の効果を十分に得ることができず、また 100nmを超
えて形成してもそれ以上の効果は得られない。
【0026】また、本発明の酸化物薄膜は、電気的に半
導体的な性質を持つため、バリア層として用いることに
より、いわゆるS/N/S型のジョセフソン接合が実現
できる。バリア層の厚さは、接合特性が得られる範囲で
設定するものとし、例えば 1〜 100nm程度とすることが
好ましい。そして、本発明の酸化物薄膜をバリア層とし
て用いることによって、その下部および上部の酸化物超
電導体層との界面での平坦性が改善され、上部酸化物超
電導体層の結晶性、配向性、平坦性等が著しく向上し、
c やJc 等の電気特性の低下を抑制することが可能と
なる。従って、デバイス応用上、界面での電子状態制御
を再現性よく行うことができ、ジョセフソン素子等に用
いた場合に、著しく特性の向上を図ったデバイスが作製
できる。さらに、請求項6記載の超電導素子は、本発明
の酸化物薄膜と他の酸化物超電導体薄膜とが交互に多数
積層された積層部を有するものである。本発明の酸化物
薄膜は、バッファ層とバリア層の役割を兼ね備えたもの
であるため、多重積層構造膜に用いた場合に、従来より
も厚い膜厚にわたって均一な積層が可能となる。これに
より、多重ジョセフソン素子等を簡便に作製することが
できる。酸化物薄膜と酸化物超電導体薄膜とは、各々の
機能を得るために、それぞれ一単位格子以上の膜厚で積
層形成するものとする。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0028】実施例1 まず、 (Y,Ba)CuO3-d 系の立方晶および正方晶の酸化物
薄膜を、スパッタ法を用いて成膜した。スパッタ装置
は、多元メタルターゲットを装着したRFマグネトロンス
パッタ装置を用いた。ターゲットとしては、金属Cu、金
属Y 、 Ba-Cu合金を用い、それぞれにRF電源が装着され
ている。また、成膜基板としては、 SrTiO3 、 MgO、 L
aAlO3 、 NdGaO3 、サファイア、 YSZ、 YAG、 Y2 O 3
の各基板を用いた。
【0029】特に、 SrTiO3 (100) 基板上に成膜した際
の成膜条件および得られた膜の構造、物性を、表1およ
び図1に示す。なお、図1は基板温度843Kで成膜した際
の正方晶 (Y,Ba)CuO3-d の結晶構造を模式的に示す図で
ある。構造解析により、表1に示す各相は YとBaがラン
ダムに固溶し、かつ酸素欠損が存在する立方晶または正
方晶のペロブスカイト型結晶構造を有し、電気的にも半
導体的な挙動を示すことが分かった。この実施例では、
823Kで成膜した酸化物薄膜は立方晶の酸素欠損ペロブス
カイト型結晶構造を有し、843Kで成膜した酸化物薄膜は
c軸方向の 3倍周期構造が弱い正方晶に近い対称性を持
った結晶構造を有していた。
【0030】
【表1】 なお、立方晶と正方晶の生成条件は、基板の種類や基板
温度等によって異なることが分かった。
【0031】実施例2 実施例1と同様のスパッタ装置を用いて、図2に示すよ
うな条件によって、SrTiO3 (100) 基板上に (Y,Ba)CuO
3-d 系酸化物薄膜を成膜し、さらにその上にYBa2 Cu3 O
y 系酸化物超電導体の a軸配向膜を成膜した。
【0032】まず、843Kの基板温度で、バッファ層
として(Y1/3Ba2/3)CuO3−d組成の正方
晶薄膜を約50nmの膜厚で成膜した後、成膜を継続し
ながら3〜4K/minで893Kまで基板温度を昇温
し、その後893Kの基板温度でYBaCu
a軸配向膜を約300nmの膜厚で形成した。
【0033】また、本発明との比較例として、バッファ
層として (Y,Ba)CuO3-d 系酸化物薄膜を形成しない以外
は、上記実施例と同様にして、 SrTiO3 (100) 基板上に
YBa2 Cu3 O y の a軸配向膜を形成した。
【0034】実施例により得られた YBa2 Cu3 O y の a
軸配向膜は、XRDによる (200)ピークの半値幅として
0.06°を持ち、非常に結晶性および配向性に優れた膜
で、かつ 90Kのゼロ抵抗を持ち、超電導特性においても
バッファ層を用いない膜に比べて格段に改善がみられ
た。これらの結果を表2に示す。
【0035】
【表2】 また図3に、AFMにより表面の凹凸を観察した結果を
示す。バッファ層を用いていない比較例1によるYBa
Cu膜では約20nmの凹凸があるのに対し、
バッファ層を採用した実施例2によるYBaCu
膜では1nm以下の凹凸しかなく、表面性にも著しい
改善がみられた。
【0036】実施例3 実施例1と同様のスパッタ装置を用いて、図4に示すよ
うな条件によって、SrTiO3 (100) 基板上に (Y,Ba)CuO
3-d 系酸化物薄膜を成膜し、さらにその上にYBa2 Cu3 O
y 系酸化物超電導体の c軸配向膜を成膜した。
【0037】まず、843Kの基板温度で、バッファ層
として(Y1/3Ba2/3)CuO3−d組成の正方
晶薄膜を約50nmの膜厚で成膜した後、成膜を継続し
ながら973Kまで基板温度を昇温し、その後973K
の基板温度でYBaCuのc軸配向膜を約30
0nmの膜厚で形成した。得られた膜の特性を表3に示
す。なお、表3中の比較例2は、バッファ層を形成する
ことなく、形成したYBaCuのc軸配向膜で
ある。
【0038】
【表3】 表3から明らかなように、YBaCuのc軸配
向膜についても、(Y,Ba)CuO3−d系酸化物薄
膜をバッファ層として形成することにより、バッファ層
を用いずに基板上に直接成膜したものに比べて、配向
性、結晶性、電気特性に格段に改善がみられた。図5に
AFMにより表面凹凸を観察した結果を示す。バッファ
層を用いていない比較例2によるYBaCu
は約20nmの凹凸を有するのに対し、バッファ層を採
用した実施例3によるYBaCu膜では1nm
程度の凹凸しかなく、表面性にも著しい改善がみられ
た。
【0039】実施例4 実施例2と同様に、 (Y,Ba)CuO3-d 系酸化物の正方晶薄
膜をバッファ層として形成した SrTiO3 (100) 基板上
に、下部超電導電極として YBa2 Cu3 O y の a軸配向膜
(膜厚=200nm)成膜し、同様なスパッタ装置によりバリ
ア層としてPrBa2Cu3 O y 膜の a軸配向膜(膜厚=50nm)
を成膜し、さらに YBa2 Cu3 O y の a軸配向膜を上部超
電導電極として 100nmの膜厚で成膜して積層構造膜を作
製した。その結果、バッファ層を用いずに直接成膜した
積層構造膜に比べて、各界面や上部超電導電極表面での
平坦性が大幅に改善され、空隙等をほとんど含まない積
層構造膜を得ることができた。
【0040】次に、上記積層構造膜をフォトリソグラフ
ィ技術を用いて加工することにより、図6に示すよう積
層型ジョセフソン素子を作製した。図6に示す積層型ジ
ョセフソン素子は、 SrTiO3 (100)基板1上に (Y,Ba)C
uO3-d 系正方晶酸化物薄膜2がバッファ層として形成さ
れており、このバッファ層2上には下部超電導電極とし
て YBa2 Cu3 O y の a軸配向膜3、バリア層としてPrBa
2 Cu3 O y 膜4、上部超電導電極として YBa2 Cu3 O y
の a軸配向膜5が順に積層形成されている。この積層構
造膜は、接合面積が20×20μm となるようにパターニン
グされており、上部超電導電極5上には、絶縁膜6を介
して配線層7が設けられており、上部超電導電極5と配
線層7とは金電極8を介して接続されている。
【0041】上記積層型ジョセフソン素子の特性評価結
果を表4に示す。素子構造作製時に、 (Y,Ba)CuO3-d
正方晶酸化物薄膜からなるバッファ層を用いることによ
り、従来の酸化物超電導体を用いたジョセフソン素子に
頻繁にみられた電極間のショート、フラックスフロー特
性等が全く観測されない良質なジョセフソン素子が得ら
れた。
【0042】
【表4】 実施例5 実施例2と同様に、(Y,Ba)CuO3−d系酸化物
の正方晶薄膜をバッファ層として有するSrTiO
(100)基板上に成膜したYBaCuのa
軸配向膜(膜厚=250nm)を下部超電導電極とし、
その上に実施例1と同様な立方晶または正方晶の(Y,
Ba)CuO3−d系酸化物薄膜をバリア層として形成
し、さらにYBaCuのa軸配向膜(膜厚=1
00nm)を上部超電導電極として成膜して、実施例4
と同様な構造の積層型ジョセフソン素子を作製した。表
5および図7に、正方晶の(Y,Ba)CuO3−d
酸化物薄膜をバリア層として用いた場合の基板温度条件
をいくつか示す。図7に示す全ての基板温度条件におい
て、ジョセフソン特性が得られた。また、立方晶の
(Y,Ba)CuO3−d系酸化物薄膜をバリア層とし
て用いた場合にもジョセフソン特性が得られた。
【0043】
【表5】 図7(a)に示す温度条件で作製したジョセフソン素子
の特性を図8および図9に示す。得られたジョセフソン
素子はRSJ的な特性を示し、また図9に示す臨界電流
の磁場依存性から、より高品質のジョセフソン素子が得
られていることが分かる。また、良好な表面性のため
に、バリア層の厚さを 1nm程度まで薄くすることがで
き、Ic ・Rn 値を従来の積層型ジョセフソン素子に比
べて約10倍程度まで高めることができた。
【0044】実施例6 図10に示すように、 SrTiO3 (100) 基板11上に、実
施例1と同様な立方晶または正方晶の (Y,Ba)CuO3-d
酸化物薄膜12と、 YBa2 Cu3 O y の a軸配向膜13と
の多重積層膜を、実施例1と同様なスパッタ装置を用い
て作製した。各層間の切り替えは、ターゲット直上に位
置したシャッタのシャッタリングにより行った。各層1
2、13は、約0.39nmの単位格子程度のオーダーで平坦
性を保っており、多重ジョセフソン接合の特性を示し
た。
【0045】なお、上記各実施例においては、 (Y,Ba)C
uO3-d 系酸化物薄膜をバッファ層やバリア層として用い
た例について説明したが、他の(RE,AE)CuO3-d 系酸化物
薄膜をバッファ層やバリア層として用いた場合にも同様
な効果が得られた。また、酸化物超電導体層について
も、 YBa2 Cu3 O y 系酸化物超電導体薄膜に限らず、他
のREBa2 Cu3 O y 系、 Bi-Sr-Ca-Cu-O系、Tl-Ba-Ca -Cu
-O系、 Hg-AE-Ca-Cu-O系、(Ba,AM)BiO3 系等の高温酸化
物超電導体を適用することも可能であった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の酸化物薄
膜によれば、基板と酸化物超電導体層や酸化物超電導体
層とバリア層の界面の配向性や平坦性等を原子層レベル
まで高めることができる。よって、このような本発明の
酸化物薄膜をバッファ層やバリア層として用いた本発明
の超電導素子によれば、従来からデバイス応用上問題と
されてきた酸化物超電導体薄膜の界面や表面の問題が解
決され、著しく特性の優れた素子を提供することができ
る。また、本発明の酸化物薄膜の製造方法は、比較的コ
ストが安価であり、単純な作業で酸化物薄膜の作製が可
能である。よって、特にエレクトロニクス応用を目的と
した酸化物超電導体薄膜の利用価値の向上に大きく寄与
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1による酸化物薄膜の結晶構
造の一例を模式的に示す図である。
【図2】 本発明の実施例2による酸化物薄膜および酸
化物超電導体薄膜の作製条件を示す図である。
【図3】 本発明の実施例2により得られた酸化物超電
導体薄膜の表面状態をバッファ層を用いずに形成した酸
化物超電導体薄膜と比較して示す図である。
【図4】 本発明の実施例3による酸化物薄膜および酸
化物超電導体薄膜の作製条件を示す図である。
【図5】 本発明の実施例3により得られた酸化物超電
導体薄膜の表面状態をバッファ層を用いずに形成した酸
化物超電導体薄膜と比較して示す図である。
【図6】 本発明の実施例4で作製した積層型ジョセフ
ソン素子の構造を示す断面図である。
【図7】 本発明の実施例5で作製した積層型ジョセフ
ソン素子の作製条件を示す図である。
【図8】 本発明の実施例5で作製した積層型ジョセフ
ソン素子の電流−電圧条件の一例を示す図である。
【図9】 本発明の実施例5で作製した積層型ジョセフ
ソン素子の臨界電流の磁場依存性の一例を示す図であ
る。
【図10】 本発明の実施例6で作製した多重積層型超
電導素子の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1、11…… SrTiO3 (100)基板 2…… (Y,Ba)CuO3-d 系正方晶酸化物薄膜からなるバッ
ファ層 3……下部超電導電極 4……バリア層 5……上部超電導電極 12…… (Y,Ba)CuO3-d 系酸化物薄膜 13…… YBa2 Cu3 O y の a軸配向膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 13/00 565 H01B 13/00 565D H05K 1/09 ZAA H05K 1/09 ZAAA (56)参考文献 特開 平6−97519(JP,A) 特開 昭63−248019(JP,A) 特開 平6−237021(JP,A) 特開 平2−260674(JP,A) 特開 平2−234480(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/22 ZAA H01L 39/24 ZAA H01L 39/00 ZAA C30B 23/08 ZAA C30B 29/22 501 H01B 12/06 ZAA H01B 13/00 565 H05K 1/09 ZAA

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式:(RE1−xAE)CuO
    3−d (式中、REはY、La、Pr、Nd、Sm、Eu、G
    d、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbから選ば
    れる少なくとも1種の元素を、AEはCa、Srおよび
    Baから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、かつR
    EとAEとは混晶系をなすものであり、xは0≦x≦1
    を満足する数、dは0≦d≦1を満足する数である)で
    実質的に表される組成を有し、かつ立方晶または正方晶
    のペロブスカイト型または酸素欠損ペロブスカイト型の
    結晶構造を有する酸化物薄膜、 あるいは、超電導特性を示すREAECu(y
    は6.3≦y≦7.0を満足する数である)の結晶構造
    に比べてRE元素とAE元素との固溶によりc軸方向の
    3倍周期構造が弱く、立方晶または正方晶のペロブスカ
    イト型の対称性を持つ結晶構造を有する酸化物薄膜であ
    って、 酸化物超電導体層のバッファ層、あるいは2つの酸化物
    超電導体層間のバリア層として用いられることを特徴と
    する酸化物薄膜。
  2. 【請求項2】 組成式:(Y1−xBa)CuO
    3−d (式中、xは0≦x≦1を満足する数、dは0≦d≦1
    を満足する数である)で実質的に表される組成を有し、
    かつ立方晶または正方晶のペロブスカイト型または酸素
    欠損ペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物薄膜、 あるいは、超電導特性を示すYBaCu(yは
    6.3≦y≦7.0を満足する数である)の結晶構造に
    比べてY元素とBa元素との固溶によりc軸方向の3倍
    周期構造が弱く、立方晶または正方晶のペロブスカイト
    型の対称性を持つ結晶構造を有する酸化物薄膜であっ
    て、 前記酸化物薄膜は、SrTiO(100)基板または
    SrTiO(110)基板上に形成されていると共
    に、前記SrTiO(100)基板またはSrTiO
    (110)基板の(100)方向に平行な格子定数が
    0.3830nm以上0.3890nm以下の範囲であ
    ることを特徴とする酸化物薄膜。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の酸化物薄膜を形成するに
    あたり、 超電導特性を示すYBaCuがそれぞれ(10
    0)配向または(110)配向する温度より20〜10
    0K低い基板温度にて、前記SrTiO(100)基
    板またはSrTiO(110)基板上に前記酸化物薄
    膜をエピタキシャル成長させることを特徴とする酸化物
    薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の酸化物薄膜の製造方法に
    おいて、 前記酸化物薄膜を前記SrTiO(100)基板上に
    1〜100nmの膜厚で成膜し、成膜を続けながら基板
    温度を超電導特性を示すYBaCuがa軸配向
    またはc軸配向する温度まで昇温した後、その温度にて
    前記YBaCuのa軸配向膜またはc軸配向膜
    を成膜することを特徴とする酸化物薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上に形成された下部酸化物超電導体
    層と、この下部酸化物超電導体層上にバリア層を介して
    形成された上部酸化物超電導体層とを具備する超電導素
    子において、 前記基板と下部酸化物超電導体層間のバッファ層および
    前記バリア層の少なくとも一方として、請求項1または
    請求項2記載の酸化物薄膜を用いたことを特徴とする超
    電導素子。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2記載の酸化物薄
    膜と、酸化物超電導体薄膜とが交互に多数積層された積
    層部を有し、前記酸化物薄膜と酸化物超電導体薄膜と
    は、それぞれの一単位格子以上の膜厚で積層形成されて
    いることを特徴とする超電導素子。
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