JP2902631B1 - 紙料の遠心洗浄脱水機 - Google Patents

紙料の遠心洗浄脱水機

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Abstract

【要約】 【課題】従来の装置に比べ、古紙の脱墨処理を容易且つ
迅速に行え、しかも非常に高い脱墨効率を得ることので
きる紙料の脱墨脱水装置の提供を目的とする。 【解決手段】水分透過孔を備えた円筒部を持つドラムの
内部に紙料供給口を備え当該ドラムの回転運動により供
給した紙料の洗浄脱水を行う装置において、ドラム内部
に紙料を叩きつけるホイッパー、ホイッパ−に向けて紙
料を落下させることのできる紙料供給口及び空気供給口
をドラム内に有することを特徴とする脱墨脱水装置を用
いることにより課題解決を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、古紙パルプの脱墨
処理として未精製又は未洗浄のパルプの洗浄に適した遠
心洗浄脱水機に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、世界中において環境問題が取り沙
汰されるようになってきており、特に森林伐採に関して
は早くから、森林資源の枯渇問題として取り上げられて
きた。このような時代背景を背に、今後古紙の有効利用
を行う必要性が確実に増加してくる。古紙を再利用する
際に最も重要となるのは、使用したインクの脱墨処理で
ある。
【0003】従来の古紙の脱墨処理は、パルパーで離解
した古紙パルプを濃縮し、ストックタワーに一時的に滞
留させ、この段階でアルカリ薬剤を用いて加熱して膨潤
処理し、これを洗浄装置に移し、インク成分とクレー等
の不純成分を取り除き、最終的に漂白剤を用いた晒し処
理を施すという一連の工程で再生精製パルプを得るとい
うものである。
【0004】ここで言う洗浄装置には、パイプレスフィ
ルター、エキストラクター、シリンダープレスと呼ばれ
る装置が使用されてきた。これらの装置は、本体容器の
中に回転運動可能なドラムでその外周側壁にはメッシュ
を用い、洗浄する紙料を該ドラム内に投入してドラムを
回転させることにより、ドラムの外周側壁のメッシュと
紙料とが相互に摩擦しながら洗浄されるという構造を持
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の洗浄機
では、洗浄効果を上げるためには多量の水と漂白剤を必
要とし、単に洗濯機と同様のドラムの外周側壁のメッシ
ュと紙料との相互摩擦による洗浄に過ぎないか、あるい
は単に脱水機のような回転による遠心脱水の効果等が得
られるだけであり、洗浄時間も長く掛かっており、しか
も繊維中に浸透したインクの完全除去まではにはほど遠
いのが現状であった。
【0006】また、従来の装置では、長繊維と短繊維と
の分別回収が不可能であり、古紙の再生利用を図る際に
必要となる、長繊維パルプも完全に輸入に依存するのが
現状であり、古紙からの回収はできなかった。本発明
は、従来の装置の上述のような問題を解消するため、従
来の洗浄機にはない洗浄原理を用いた遠心洗浄脱水機の
提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本出願の発明者
は、洗浄機について鋭意研究を続け、以下に述べる新た
な遠心洗浄脱水機を創作するに到った。本発明に掛かる
遠心洗浄脱水機は、ドラム内部に供給された紙料をドラ
ム内壁に叩きつけて紙繊維に浸透したインクを効率よく
除去する手段を備え、ドラム内に空気を供給する手段を
設けドラム内圧を外気圧よりも高めることでドラム側壁
からの脱水効率を高めた点に最も特徴を有するものであ
る。
【0008】請求項1に記載の発明は、水分透過孔を備
えた円筒部をもつドラム内部の一端側から導入する紙料
供給配管を備え当該ドラムの回転運動により供給した紙
料の洗浄脱水を行い他端側から排出するようにした紙料
の遠心洗浄脱水機において、ドラム内部には、ドラムを
貫通するシャフトに複数枚のブレードを設け、当該シャ
フトをドラムの設置基台に備わる軸受け部でドラムの回
転運動とは独立して回転可能に支持したホイッパーと、
ホイッパーの上部に配置した紙料供給口を備えた紙料供
給配管とが設けられていることを特徴とする紙料の遠心
洗浄脱水機ある。このようにドラム内部に紙料供給口と
複数のブレードを設けたホイッパーとを備え、しかも紙
料供給配管をホイッパー上部に配置することで、紙料供
給口から落下する紙料をホイッパーの回転するブレード
でドラムの円筒部内壁に叩きつけて繊維の固まりを分解
し、紙繊維内に浸透したインクを効率よく除去すること
が可能となるのである。
【0009】請求項2に記載の発明は、ドラム内部に外
部から導入した空気を吹き出すための空気供給口を備え
た請求項1に記載の遠心洗浄脱水機である。このように
ドラム内に空気を供給する手段を設けたのは、ドラム内
圧を外気圧よりも高めることでドラム円筒部の壁面の水
分透過孔からの水の排出効率を高めることで脱水効率を
高めることが可能となるのである。
【0010】ここで、ドラムの回転数は15〜20rp
mの一般的な回転数を用いるものする。独立して回転す
るホイッパーは500rpm前後で回転させるのが好ま
しい。回転数が低すぎると脱墨効果が弱まり、回転数が
高すぎても紙料の繊維を傷めるためである。また、以上
及び以下において、紙料とは古紙を水に溶解し、紙繊維
を含む溶液としたものを言う。
【0011】このようにすると、紙料をドラムの円筒部
内壁に叩きつけて繊維の固まりを分解し、紙繊維内に浸
透したインクを効率よく除去する効果と合わせて、より
優れた脱墨効果を得ることができるのである。しかも、
上述のような構造の装置として使用することで、少量の
水及び少量の薬品で、迅速に洗浄することが可能とな
り、省資源化及びランニングコストの低減を可能とする
のである。
【0012】また、このとき空気供給口の配置を考慮
し、紙料供給口から落下する紙料を、より確実にポイッ
パーのブレードに向かって落下させるための補助的役割
を果たさせることができる。例えば、空気供給口を落下
紙料の落下方向に対し、垂直方向から空気をブロアし、
ブロアされる気流により落下紙料をポイッパーのブレー
ド方向に向けて押しやることが可能となる位置に配置す
るのである。このようにして、紙料を確実にホイッパー
のブレードと衝突させ、ドラム円筒部の内壁面に対して
叩きつけることが可能となるのである。
【0013】更に、請求項3に記載したように、ドラム
を貫通するシャフトは、平行方向へスライド可能とし
た。ここで言う平行方向へスライド可能とは、シャフト
軸に対し垂直方向に平行移動することをいう。これによ
り、ホイッパーと紙料供給口の位置関係を微調整し、紙
料をより確実にホイッパーのブレードに向けて落下する
ことができるものとなるのである。
【0014】請求項4に記載した、ドラム円筒部の内壁
面のフラットバーは板状のフィンであり、ドラム円筒部
の奥行きの少なくとも70%の領域をカバーできる長さ
であり、ドラムの円周方向に等間隔に複数本設けられ
る。このフラットバーの果たす役割は、紙料の張り付く
面積を複数の小領域に区分することで、ドラム円筒部の
内壁面に叩きつけられ張り付いた紙料の脱落を防止する
ことにある。このようにドラム円筒部の内壁面に張り付
いた紙料が脱落しないようにしたのは、脱落すると回転
するドラムの遠心力による脱墨脱水が効率よく行えない
ためである。
【0015】請求項5に記載したように、ドラム円筒部
の壁面の水分透過孔は、当該壁面の構成材を2枚のパン
チングメタルの間にメッシュ(金網)を挟み込んだ層状
の構造材を使用することで、パンチングメタルのパンチ
ング孔及びメッシュの網穴により形成することが望まし
い。このときのパンチング孔の形状に特段の制限はない
が、3cm角程度の角穴をパンチング加工にて形成した
厚さ1.0〜1.5mmの角穴パンチングシートを用い
ることが取扱い上から好ましい。ドラム自体の円筒部の
層状の構造材は、古紙パルプの脱墨洗浄の際に、ドラム
側壁の内壁面に紙料が叩きつけられるため、一定の衝撃
に対するドラム強度を確保する必要があるため用いたの
である。
【0016】しかも、このドラム円筒部の構成材料に使
用したメッシュの網目サイズを変化させ選択使用するこ
とで、長繊維から短繊維までを分別して回収することが
可能となる。例えば、長繊維を回収しようとすれば、メ
ッシュの網目を比較的大きな径のものを使用すればよ
い。このようにすれば、網目を透過する短繊維のみがド
ラム系外に水分と共に排出されることになる。このとき
の網目は、具体的に回収を目的とする長繊維の長さに合
わせて、選択使用するものである。現実の使用では、5
0〜100メッシュの範囲で選択使用するのが好まし
い。
【0017】以上に述べた装置を用いて、古紙パルプの
脱墨及び脱水処理が行われる。そして、一旦ホイッパー
のブレードによりドラムの円筒部の内壁に張り付いた紙
料を繰り返し処理することを考えると、張り付いた紙料
を剥離して再度ホイッパーのブレードに向けて落下させ
なければならない。
【0018】そこで、請求項6に記載の、ドラム内部の
紙料供給口と空気供給口とは間隙を形成するよう配置
し、ドラム外部に高圧水噴射手段を備え、この間隙部に
向けて高圧水噴射手段器により水を噴出し、ドラム円筒
部の水分透過孔を備えた壁面を通して、ドラム円筒部の
内壁面に張り付いた紙料を剥離脱落し、脱落した紙料
が、前記間隙を通り、紙繊維がホイッパーに向かって落
下するものとした請求項1〜請求項5のいずれかに記載
の紙料の遠心洗浄脱水装置とすることで、紙料を繰り返
し処理するが可能となる。この高圧水噴射手段には、高
圧噴水器又は滴下した水を回転羽根の回転運動にて加速
衝突させる方法等が考えられる。上述の本発明に関して
は、以下の実施形態の説明により詳細に説明する。
【0019】
【発明の実施の形態】
【0020】以上に述べた本発明の内、最適と思われる
実施の形態を以下に説明する。
【0021】第1実施形態:最初に本発明の実施に際し
用いた、ドラム1について、図1を用いて説明する。ド
ラム1は、ドラム円筒部の内壁面に位置することとなる
フラットバー2と駆動伝達リム3により骨格を形成し、
これに円筒部となるアーチ状の壁材4を被せボルト締結
して得られる。
【0022】このとき、図2に示すようにアーチ状の壁
材4は、3cm角の角穴をパンチング加工にて形成した
厚さ1.5mmの2枚の角穴パンチングシート5と10
0メッシュのワイヤメッシュ6とで構成した。このとき
の壁材4は、角穴パンチングシート5/ワイヤメッシュ
6/角穴パンチングシート5の順に重ね合わせ、アーチ
状に成形加工して用いるものとした。
【0023】図1に示すようにアーチ状の壁材4は、フ
ラットバー2と駆動伝達リム3により形成した骨格構造
体の円筒部に被せるように取り付け、アーチ状の壁材4
同士は、予め設けられた締結部7にて、ボルト8により
締結した。このとき締結部には、ゴムシールパッキン9
を挟込み、水漏れ防止を行った。このようにして、1m
径、奥行き1.2mのドラムを作成した。
【0024】ドラム1の回転動力は、本発明に係る洗浄
脱水機の縦断面を示す図3及び洗浄脱水機の正面図であ
る図4から分かるように完成したドラム1の駆動伝達リ
ム3を、ドラム設置基台10に配置した駆動モータ11
から延びる駆動シャフト12に設けた駆動伝達フランジ
13、13’上に載置し、駆動モータ11により駆動シ
ャフト12を回転させ、駆動伝達フランジ13、13’
を介して、ドラム1へ伝達付与するものとした。このと
き駆動伝達フランジ13には、ドラム脱落防止のためガ
イド付のフランジとした。なお、図3及び以下において
用いる図5においては、洗浄脱水機の外装となる本体ケ
ースは省略して記載している。
【0025】ここで、図4は図3に示すA方向から見た
正面図を示すものとした。この図3及び図4に示した円
形端面14は、その中心部にシャフト15の貫通孔16
を備え、フラットバー2の先端部17で接続固定した。
このとき、フラットバー2の高さ分(約8cm)だけ円
弧状スリット18が形成され、このスリットを脱墨脱水
処理の済んだ紙料の排出口として使用し、排出板19か
ら取り出すものとした。この排出板19の方向に順次脱
墨脱水処理の済んだ紙料を送り出すためには、フラット
バー2の先端部にドラム1の回転に合わせて紙料を一方
向へ送るための傾斜板20を設けた。
【0026】この傾斜板20は、鋼板をL字状に曲げ加
工した鋼材、単なる平板状の金属板等をドラムの回転方
向に対して一定の傾斜角を持たせてフラットバー2の先
端部に固定したものである。この傾斜角を変化させるこ
とで、紙料の排出速度の調整を行うものである。今回
は、この傾斜板20に、鋼板の断面形状がL字状になる
よう曲げ加工したクランプ状の鋼材を使用した。ここで
述べた傾斜板20は、図1、図3、そして以下で用いる
図6及び図7の中では記載を省略している。
【0027】そして、ドラム1の他端面21は開放の状
態とし、これに蓋体22をスポンジゴム22a、デッケ
ルリング22b及びデッケルパッキン22cを用いて連
結することで、この連結した蓋体22が、ドラムの回転
と同期して回転することなく、ドラムの回転中でも静止
する状態を作り出した。この蓋体22には100mm径
の紙料供給配管23、150mm径の空気供給配管24
及びその中心部にドラムの設置基台に設けた軸受け部2
5で支持し、ドラムの回転運動とは独立に回転可能とし
たシャフト15の貫通孔26を備えたものとした。
【0028】シャフト15のドラム内に納まることとな
る部分には、4枚のブレード27を取り付け、ホイッパ
ー28とした。この4枚のブレード27は割バンド式の
固定具でシャフト15に取り付けた。このシャフト15
は、ドラムの設置基台に設けた軸受け部25で支持する
ものとし、その一端にはプーリ29を取り付け、外部駆
動モータ30によりベルトドライブで、ドラムから独立
回転可能とした。
【0029】図6は、図3のB−B’で示す位置の断面
図を示している。この断面図を用いて、紙料供給口3
1、空気供給口32及びホイッパー28とのドラム内で
の位置関係について説明する。ドラム内部に供給する紙
料が紙料供給口31から落下し、ホイッパー28のブレ
ード27と衝突するように、紙料供給口31はホイッパ
ー28の上部になるように配置した。このとき、ホイッ
パー28の軸であるシャフト15は、図4中にCとして
示す水平方向に可動として、紙料供給口31とホイッパ
ー28との位置関係の微調整の可能なものとした。
【0030】ここでは図5及び図6を用いて説明する。
図5は、紙料供給口31、空気供給口32、ホイッパー
28及び傾斜板20を明確に把握できるようにするため
現実の水平断面とは異なる記載とした部分があり、内部
の構造を明確にするためホイッパー28のブレード27
の記載を省略している。空気供給口32は、ドラム内の
内圧を大気圧より高く維持するための空気をブロアする
ものとしてドラム1内に設置した。しかも、ドラム1内
に設置する空気供給配管24は、図6に示すように、紙
料供給口31から落下した紙料を、確実にホイッパー2
8のブレード27と衝突するよう、落下紙料をホイッパ
ー28の方向に吹き寄せると共に、ホイッパー28で紙
料をドラム内壁面へ叩きつける時の補助力を付加するた
めの役割を果たさせる。従って、空気供給口32は、図
5及び図6に示すように、落下する紙料に対し斜め上方
向に向けた揚力を与えることのできる位置に配置した。
【0031】このときの紙料供給口31及び空気供給口
32は、外部からそれぞれ導入した配管を、図3から明
らかなように蓋体22を取り付けた一端側からドラム内
に引き込み、それぞれの紙料供給配管23、空気供給配
管24に直接形成した。紙料供給口31は、ドラム内に
位置する紙料供給配管23の長さ方向に複数の径15m
mの孔を一列に形成したものとした。空気供給口32
は、ドラム内に位置する空気供給配管24の長さ方向
に、50mmの幅で長さ80cmの細長いスリット状の
吹き出し孔として形成した。
【0032】更に、図6から分かるように、ドラム内部
の紙料供給配管23と空気供給配管24とは間隙33を
形成するよう配置し、この間隙33に向けてドラム外部
に設置した高圧噴水器34から水を噴出しドラム円筒部
の水分透過孔を備えた壁材4を通して、ドラム円筒部の
内壁面に張り付いた紙料を水圧により剥離脱落し、脱落
した紙料が、前記間隙33を通り、紙繊維がホイッパー
28に向かって落下することができるようにした。この
ように高圧噴水器34を用いることで、紙料を繰り返し
洗浄脱水処理することが可能となった。
【0033】以上のようにして構成した、遠心洗浄脱水
機は最終的に本体ケース35に納めて完成品となる。こ
の本発明に係る、遠心洗浄脱水機を用いて紙料の洗浄を
行ったところ、非常に短い処理時間で、従来の装置では
見られないほど優れた脱墨効果を示した。しかも、従来
の装置では不可能であった、長繊維の分別回収が可能と
なり、古紙から長繊維パルプを選択的に回収することが
できた。
【0034】第2実施形態:ここに言う第2実施形態
は、ドラム内部の紙料供給口31と空気供給口32との
間隙33への高圧水噴射手段が異なるのみである。ここ
では、高圧水噴射手段として、滴下した水を回転羽根の
回転運動にて一方向にとばし、ドラム外壁面に加速衝突
させる方法を図5により説明することとし、他の第1実
施形態と重複する説明は省略することとする。なお、図
5では第1実施形態と共通する部位には同じ番号で表示
することとした。
【0035】ここで言う高圧水噴射手段は、ドラム1の
外部に設けた水の滴下配管36と、その滴下配管36か
ら滴下した水を回転運動にて加速する回転羽根37から
なる。水の滴下配管36は、ドラムの奥行き分の長さを
持ち、ドラム円筒部と平行の設置した。その滴下配管3
6は下部に水の滴下口を有し、滴下口より水を回転羽根
37に向けて落とし、回転羽根で水を加速して、ドラム
内部の紙料供給口31と空気供給口32との間隙33に
向けて加速衝突させた。
【0036】この装置によれば、第1実施形態として説
明した装置と同様の非常に短い処理時間で、従来の装置
にはない優れた脱墨効果を示し、従来の装置では不可能
であった、長繊維の分別回収も可能となるという効果に
加え、洗浄時に使用する水の消費量を極めて低く抑える
ことが可能となる。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る紙料の遠心洗浄脱水装置を
用いると、非常に短い処理時間で、従来の装置では見ら
れないほど優れた脱墨効果を示し、しかも、従来の装置
では不可能であった、長繊維の分別回収が可能となり、
古紙から長繊維パルプを選択的に回収することができ
た。また、洗浄時に使用する水の消費量を極めて低く抑
えることが可能となった。このような効果を持って、古
紙のリサイクルをより容易にすることで、環境破壊の防
止に大きく寄与しするものである、
【図面の簡単な説明】
【図1】 ドラムの構成を表す概略図である。
【図2】 ドラムの円筒部の層構造を示す図である。
【図3】 遠心洗浄脱水機の縦断面図である。
【図4】 遠心洗浄脱水機の正面図である。
【図5】 遠心洗浄脱水機の水平断面図である。
【図6】 遠心洗浄脱水機の横断面図である。
【図7】 遠心洗浄脱水機の横断面図である。
【符号の説明】 1 ドラム 2 フラットバー 3 駆動伝達リム 4 壁材 5 角穴パンチングシート 6 ワイヤメッシュ 7 締結部 8 ボルト 9 ゴムシールパッキン 10 ドラム設置基台 12 駆動シャフト 13、13’ 駆動伝達フランジ 14 円形端面 15 シャフト 16 貫通孔 18 円弧状スリット 20 傾斜板 22 蓋体 23 紙料供給配管 24 空気供給配管 27 ブレード 28 ホイッパー 29 プーリ 30 外部駆動モータ 31 紙料供給口 32 空気供給口 33 間隙 34 高圧噴水器 36 水の滴下配管 37 回転羽根

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分透過孔を備えた円筒部をもつドラ
    ム内部の一端側から導入する紙料供給配管を備え当該ド
    ラムの回転運動により供給した紙料の洗浄脱水を行い他
    端側から排出するようにした紙料の遠心洗浄脱水機にお
    いて、ドラム内部には、ドラムを貫通するシャフトに複
    数枚のブレードを設け、当該シャフトをドラムの設置基
    台に備わる軸受け部でドラムの回転運動とは独立して回
    転可能に支持したホイッパーと、ホイッパーの上部に配
    置した紙料供給口を備えた紙料供給配管とが設けられて
    いることを特徴とする紙料の遠心洗浄脱水機。
  2. 【請求項2】 ドラム内部に外部から導入した空気を
    吹き出すための空気供給口を備えた請求項1に記載の紙
    料の遠心洗浄脱水機。
  3. 【請求項3】 ドラムを貫通する中心軸は、ホイッパ
    ーと紙料供給口の位置関係を微調整するため平行方向へ
    スライド可能としたものである請求項1または請求項2
    に記載の紙料の遠心洗浄脱水装置。
  4. 【請求項4】 ドラム円筒部の内壁面には、ドラム内
    壁に叩きつけられ張り付いた紙料の脱落を防止するため
    の脱落防止爪の役割を果たすフラットバーをドラムの円
    周方向に等間隔に複数本設けてなる請求項1〜請求項3
    のいずれかに記載の紙料の遠心洗浄脱水装置。
  5. 【請求項5】 水分透過孔を備えた円筒部は、2枚の
    パンチングメタルの間に金属メッシュを挟み込んだクラ
    ッド材を用いたものである請求項1〜請求項4に記載の
    紙料の遠心洗浄脱水装置。
  6. 【請求項6】 ドラム内部の紙料供給配管と空気供給
    配管とは間隙を形成するよう配置し、ドラム外部に高圧
    水噴射手段を備え、この間隙部に向けて高圧水噴射手段
    器により水を噴出し、ドラム円筒部の水分透過孔を備え
    た壁面を通して、ドラム円筒部の内壁面に張り付いた紙
    料を剥離脱落し、脱落した紙料が、前記間隙通り、紙繊
    維がホイッパーに向かって落下するものとした請求項1
    〜請求項5のいずれかに記載の紙料の遠心洗浄脱水装
    置。
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