JP2900557B2 - 改質タンパク質系素材及び製品 - Google Patents

改質タンパク質系素材及び製品

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JP2900557B2 JP20876690A JP20876690A JP2900557B2 JP 2900557 B2 JP2900557 B2 JP 2900557B2 JP 20876690 A JP20876690 A JP 20876690A JP 20876690 A JP20876690 A JP 20876690A JP 2900557 B2 JP2900557 B2 JP 2900557B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、複数種類のタンパク質及び/又はぺプチド
の混合系から実質的に成る(この明細書で、原料組成物
がある原料成分から“実質的に成る”という場合、該原
料組成物の固形分が実質的にそのある原料成分からなる
ことを意味する。)、または場合によりこの混合系を含
有する、原料組成物に対してトランスグルタミナーゼ
(以下、TGaseと略記することがある。)を添加混合し
て作用させたもの及びこのものを加熱乾燥処理に付した
かあるいはせん断力及び/又は加圧処理に付して得られ
るものである改質タンパク質系素材及び非成型製品並び
に複数種類のタンパク質及び/又はペプチドの混合系に
対してTGaseを添加混合して作用させた後に薄膜、カプ
セル又は湿式若しくは乾式紡糸により繊維に成型加工し
て得られる改質タンパク質系成型製品に関する。
(従来の技術と解決されるべき課題) タンパク質及びペプチドは食品をはじめとする様々な
工業製品において、その機能特性を発現して重要な役割
を果たしている。
しかして、あるタンパク質及びペプチドの機能特性
は、そのタンパク質及びペプチドの有する物理的及び/
又は化学的構造に基づいて発現することは種々の報告に
より知られているが、全てのタンパク質及びペプチドが
機能特性を理想的に発現するような構造を有しているわ
けではない。又、ある機能特性を発現するタンパク質に
しても、等電点付近での凝集や加熱による変性などによ
りその機能特性を充分に発揮できないこともしばしば生
ずる。
従って、ある製品を作る際には複数の異なる構造や機
能特性を有するタンパク質及び/又はペプチドを併用す
るか或いは対象となるタンパク質分子を修飾して製品中
に複数の機能や新たな機能が発現するようにしたりする
ことが考えられている。実際、食品などではある1種の
タンパク質又はペプチドが単独でそこに存在することは
稀であり、殆どの場合他のタンパク質、ペプチド、糖質
や油脂、水等とともに存在し相互作用を及ぼしながらそ
の食品系を構成している。
タンパク質及び/又はペプチドを複数種類含有する系
では、それぞれのタンパク質及びペプチドがそれぞれの
機能特性(例えば、乳化性、溶解性、ゲル化性等)を安
定に発揮したり、望ましい構造上の変化や相互作用に基
づく新たな性質が発揮されるのが好ましいが、実際には
単純に複数タンパク質及び/又はペプチド成分を混合さ
せるだけではその達成は難しい。これは、単純な混合に
より生じた混合系は系内に存在する各タンパク質及びペ
プチド分子自身の基本的な構造及び性質や異なったタン
パク質及びペプチド分子間での相互作用がとぼしかった
り安定性に欠けるためであると考えられ、これらを改良
することがより良いタンパク質系素材やタンパク質系成
型品を開発する際の課題となっている。
このような技術的背景下に、本発明の課題は、改質タ
ンパク質系素材及び製品を提供することである。
(課題を解決するための手段とその効果) 本発明者は、これらの問題を解決すべく鋭意検討を行
った結果、複数種類のタンパク質及び/又はペプチドを
含有する混合系に対してトランスグルタミナーゼを作用
させることで従来の単純混合系では弱かったり、見られ
なかった諸性質を増強、付与できることを発見し、更に
これを各種の加工手段と組み合せることにより従来存在
しなかったペースト様をはじめとする種々の形態のタン
パク質系素材や非成型製品並びにタンパク質性の膜、カ
プセル、繊維等の成型品が得られることを見出した。
即ち、基本的には、構造や機能特性に顕著な違いが見
られる複数のタンパク質及び/又はペプチドの混合系に
対して、トランスグルタミナーゼを添加混合して該酵素
の触媒するところのタンパク質及びペプチド中のグルタ
ミン残基のγ−カルボキシアミド基のアシル転移反応に
より、系内に異種タンパク質及び/又は異種ペプチドが
ε−(γ−Glu)Lys架橋結合を介して連結された生成物
を含むようになり、その結果系内のタンパク質の構造及
び機能が改質されたり、安定化されたりした反応生成物
の混合系とすることが可能であることを見いだしたわけ
である。
本発明に係わる改質タンパク質系素材及び製品の製造
に用いることのできるトランスグルタミナーゼは、その
起源を特に問わず、例えば、ストレプトベルチシリウム
(Streptovetricillium)などに属する微生物由来のも
の(BTGaesと略記することがある。なお、特開平1−27
471参照)、モルモットなどの哺乳動物由来のもの(MTG
aseと略記することができる。なお、特開明58−149645
参照)、水産動物由来のもの(関信夫ら、昭和63年度日
本水産学会秋季大会講演要旨集167頁及び平成2年度日
本水産学会春季大会講演要旨219頁参照)、バイオテク
ノロジーを使用してジーンクローニングによって得られ
るもの(特開平1−300889参照)を包含する。
又、トランスグルタミナーゼの触媒する反応による改
質に供しうるタンパク質及びペプチド基質は、複数種類
のタンパク質及び/又はペプチドの混合系を構成する各
タンパク質又はペプチドがそれぞれグルタミン残基及び
リジン残基を含むものでもよく、又そうでなくてもある
タンパク質又はペプチドがグルタミン残基を含み他のタ
ンパク質又はペプチドがリジン残基を含んでいて混合系
全体として両残基を同時に含むものでもよいことはTGas
eを作用させる目的から当然であって、例えば、魚肉タ
ンパク質,畜肉タンパク質,血液タンパク質,乳タンパ
ク質,ゼラチン,コラーゲン,オキアミタンパク質,絹
タンパク質,豆科植物タンパク質,小麦タンパク質,コ
ーンタンパク質,ヒマワリタンパク質,ポテトタンパク
質,米タンパク質などとこれらに由来するぺプチド等を
あげることができる。更に、これらのタンパク質,ペプ
チドの側鎖が種々の化学的、酵素的な手法により修飾を
受けているものも、反応に関与しうるグリタミン残基又
はリジン残基を含んでいるかぎり本発明において利用す
ることができる。混合すべき各種のタンパク質及びペプ
チド基質の種類、混合比などは、目的とする改質タンパ
ク質系素材又は製品での発現を期待する機能特性の種類
程度などによって適宜定めることができる。
トランスグルタミナーゼを複数種類のタンパク質及び
/又はペプチドの混合系から実質的に成る又はこれを含
有する原料組成物に添加混合する際の条件としては、添
加混合の目的が該酵素に酵素作用を発現させることにあ
るから明らかなように、用いるトランスグルタミナーゼ
が触媒活性を発現できる範囲であれば適宜選択すること
ができる。例えば前述のBTGaseの場合でいうと、系の温
度が約0〜80℃、pHが約4〜8の範囲内であれば特に酵
素活性を著しく阻害する物質を混在していないかぎり目
的とするアシル転移反応を行わせることができる。又、
トランスグルタミナーゼの添加量については、系内に存
在するタンパク質及びペプチド1gあたり約0.01〜500単
位(この単位については上記特開平1−27471参照)が
望ましく、更に好ましくは0.1〜100単位である。この理
由としては、酵素濃度がこの範囲より低い場合には充分
な反応がおきないためであること、この範囲より高い場
合には反応のコントロールが困難となること、等があげ
られる。
複数種類のタンパク質及び/又はペプチドからなる混
合系より実質的に成る又はこのような混合系を含有する
原料組成物は、水性系でよいが、この水性系原料組成物
におけるタンパク質及びペプチドの濃度又はその水性系
原料組成物の含水量は、上記混合系を改質して製造すべ
き改質タンパク質系素材や製品によって、当業者であれ
ば適宜定めることができる。因みに、この点に関して云
えば、前記特開平1−27471はその実施例4〜19におい
てタンパク質としては各種のタンパク質を1種類だけ含
有する、各種タンパク質濃度の又は各種含水量の水系タ
ンパク質含有原料組成物にBTGaesを作用させて各種の食
品素材、食品及び工業用素材を製造しているが、これら
の場合においてそこで使用されている1種類のタンパク
質を本発明による複数種類のタンパク質及び/又はペプ
チドで置き換えるだけで、従って、原料組成物のタンパ
ク質濃度をそのまま本発明のタンパク質及び/又はペプ
チドの濃度とし又原料組成物の含水量をそのまま本発明
の原料組成物の含水量とすれば対応するしかしより改質
された食品素材、食品及び工業用素材を製造することが
でき、このようにして製造された食品素材、食品及び工
業用素材も当然本発明の範囲内に包含される。
上記の酵素反応条件で原料組成物にTGaseの酵素作用
を受けさせた後に必要により加熱などによる酵素の失活
及び殺菌処理を施こす。このようにして改質タンパク質
系素材が得られるが、複数種類のタンパク質及び/又は
ペプチドからなる混合系がゼラチン、その加水分解物、
コラーゲン及びその加水分解物の1種以上を含有するも
のであるときは、改質効果が更に顕著に奏されることを
本発明者は見出し、本発明の第1の発明を完成した。
即ち、本発明の第1は、ゼラチン、その加水分解物、
コラーゲン及びその加水分解物の1種以上を含有する複
数種類のタンパク質及び/又はペプチドからなる混合系
から実質的に成る又はこれを含有する原料組成物にトラ
ンスグルタミナーゼを添加混合して作用させて得られる
改質タンパク質系素材又は非成型製品に関する。
さて、以上のような方法によるタンパク質の機能特性
の改良、付与の例としては、例えばゲル性の異なるタン
パク質の組合せによる新規なタンパク質性ゲルの創出、
親水性タンパク質と疎水性タンパク質との組合せによる
乳化性の向上若しくは両親媒性タンパク質の創出、向
上、等電点の異なるタンパク質の組合せによる酸性領域
でのタンパク質の溶解性の向上、加熱により凝集するタ
ンパク質に対して、加熱しても安定に溶解しているタン
パク質を組み合わせて凝集を阻止する等があげられる。
さらに、上記の方法により改質された新機能が付与さ
れたタンパク質を含む系に種々の加工手段を組み合わせ
ることで、従来の製品を越える性質を有していたり、従
来の製品には見られなかった性質を備えたタンパク質系
製品が得られる。
以下、これについて順次詳述する。
例えば、複数種類のタンパク質及び/又はペプチド混
合系から実質的に成る原料組成物を上記の条件でTGase
による酵素反応処理に付した後、系全体を加熱して酵素
反応の停止と殺菌を行った後、乾燥することで優れた機
能、例えば上記の改良、付与された乳化能や溶解性、熱
安定性を持つタンパク質系素材を得ることができること
を本発明者は見出し、本発明の第2の発明を完成した。
即ち、本発明の第2は、複数種類のタンパク質及び/
又はペプチド混合系から実質的に成る又はこれを含有す
る原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加混合して
作用させた後加熱し、乾燥して得られる改質タンパク質
系素材又は非成型製品に関する。
このような改質タンパク質系素材又は非成型製品を製
造する際に行う加熱方法としては、通常の工業的加熱方
法として用いられているものは全て用いることができ
ず、その条件は当業者の熟知するところであるが、一般
には60〜150℃、60分〜1秒で目的を達することができ
る。又は、乾燥方法も通常の工業的乾燥方法は全て用い
ることができ、製品に望む性質に応じて、真空凍結乾燥
法、真空乾燥法、噴霧乾燥法などから適宜選択すること
ができる。
また、複数種類のタンパク質及び/又はペプチドから
なる混合系がゼラチン、その水分解物、コラーゲン及び
その加水分解物の1種以上を含有するものである原料組
成物の場合は、改質効果が更に顕著に奏されることをも
本発明者は見出し、そのような原料組成物に由来する改
質タンパク質系素材及び非成型製品も本発明の第2の範
囲内にある。
本発明者は、また、複数種類のタンパク質及び/又は
ペプチドからなる混合系から実質的に成る又はこれを含
有する原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加混合
して作用させると同時に又は作用させた後にせん断力及
び/又は加圧処理を加えることにより、非常に微細なタ
ンパク質性の粒子からなるペースト様のタンパク質含有
製品や種々の組織化タンパク質製品が得られることを見
出し、本発明の第3の発明を完成した。
即ち、本発明の第3は、複数種類のタンパク質及び/
又はペプチドからなる混合系から実質的に成る又はこれ
を含有する原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加
混合して作用させると同時に又は作用させた後せん断力
及び/又は加圧処理を加えて得られる改質タンパク質系
素材又は非成型製品に関する。
このような改質タンパク質系素材又は非成型製品を製
造する際に行なうせん断力を加える方法としては、既知
の方法は全て用いることができ、例えば高速回転式カッ
ター、スクリューなどをあげることができ、製品に応じ
て適宜回転数等を選択できる。加圧方法も既知の方法全
てが利用でき、例えば蒸気圧や静水圧、油圧を利用する
方法があげられ、加える圧力としては1〜10,000気圧の
範囲から目的に応じて選択することができる。なお、必
要に応じて、例えば、凝集物よりなるペースト状物又は
ゲル化物を得る場合には、加熱処理を行なう。加熱方法
も既知の方法は全て用いることができ、加熱温度も製品
に応じて70〜150℃で30分間〜1秒間の範囲内で設定で
きる。
本発明者は、本発明の第3についても、複数種類のタ
ンパク質及び/又はペプチドからなる混合系がゼラチ
ン、その加水分解物、コラーゲン及びその加水分解物の
1種以上を含有するものである原料組成物の場合は、改
質効果が更に顕著に奏されることをも見出し、そのよう
な原料組成物に由来する改質タンパク質系素材及び非成
型製品も本発明の第3の範囲内にある。
上記のようにして本発明の第3の改質タンパク質系素
材及び非成型製品を製造すると、例えばペースト様素材
をつくる場合、タンパク質を変性、凝集させ微粒子化さ
せるために、既知の方法では必須であった酸や2価のカ
チオンを含む塩類の添加を必要としないため、プレーン
な味のものが得られるメリットがあり、また、保水性の
高いタンパク質との組合せにより従来の問題点があった
保存中の離水を抑制することが可能となった。
なお、本方法により得られる各種ペースト様製品を構
成する微粒子の平均の粒径は、用いる原料にもよるが、
レーザー回折式粒度分布計による分析では0.1〜4.0μm
の範囲とすることができた。このような粒径のペースト
様製品は実質的に各種の乳化物様の食感を有するという
利点がある。
本発明者は、更にまた、複数種類のタンパク質及び/
又はペプチドからなる混合系から実質的に成る又はこれ
を含有する原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加
混合して作用させた後に膜状に加工することで、従来の
タンパク質膜とは異なる製品を得ることができることを
見出し、本発明の第4の発明を完成した。
即ち、本発明の第4は、複数種類のタンパク質及び/
又はペプチドからなる混合系から実質的に成る又はこれ
を含有する原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加
混合して作用させた後に膜状に成型して得られる改質タ
ンパク質系膜に関する。
このような改質タンパク質系膜を製造する際に採用さ
れる製膜方法としては、工業的に行われている方法は全
て利用でき、目的に応じて選択することができる。例え
ば、ドラムドライヤーを用いる方法や型枠に反応系を流
しこんだ後に乾燥させる方法、圧延法等があげられる。
なお、膜状加工前、加工中及び/又は加工後に必要に応
じて、例えば所望の架橋重合物からなる製品を得る場合
には、酵素の加熱などにより失活処理を行なう。
本発明者は、本発明の第4についても、複数種類のタ
ンパク質及び/又はペプチドからなる混合系がゼラチ
ン、その加水分解物、コラーゲン及びその加水分解物の
1種以上を含有するものである原料組成物の場合は、改
質効果が更に顕著に奏されることをも見出し、そのよう
な原料組成物に由来する改質タンパク質系膜も本発明の
第4の範囲内にある。
上記のようにして本発明の第4の改質タンパク質系膜
を製造すると、特開昭61−152247に記載されているよう
な高い安定性や強度、分子ふるい効果などを有する膜が
得られることはもちろんであるが、それに加えてしなや
かな物性の安定な乳化膜、起泡膜などが得られる。膜厚
も例えば基質濃度などにより調節することが容易で、膜
厚は薄い方は数μmのような超薄とすることができる。
本発明者は、また、複数種類のタンパク質及び/又は
ペプチドからなる混合系から実質的に成る又はこれを含
有する原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加混合
して作用させた後に種々のカプセル化法を用いて加工す
ることで従来には見られなかった性質を有していたり、
従来よりも簡便にタンパク質含有カプセルを得ることが
できることを見出し、本発明の第5の発明を完成した。
即ち、本発明の第5は、複数種類のタンパク質及び/
又はペプチドからなる混合系から実質的に成る又はこれ
を含有する原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加
混合して作用させると同時に又は作用させた後カプセル
に成型加工して得られる改質タンパク質系カプセルに関
する。
このようなカプセルを製造するためのカプセル化には
現在までに知られているカプセル化方法は全て用いるこ
とができ、目的とするカプセルの大きさ、形状等に基づ
き適宜選択することができる。
本発明のカプセルを製造するに当り、異なるタンパク
質、ペプチドの共有結合を介した架橋化の観点からその
特徴が良く発揮される例としては、マイクロカプセルの
調製をあげることができ、界面重合法及び相分離方法を
用いると良い(近藤保著「マイクロカプセル」三共出版
(1985))。例えば、相分離法の場合、各々単独ではコ
アセルベーションを起こさない、等電点の異なるタンパ
ク質及び/又はペプチドと芯物質及びトランスグルタミ
ナーゼを混合させた後適当なpHに調整して芯物質の周囲
にコアセルベート滴を集合せしめ、これをトランスグル
タミナーゼにより固めることでマイクロカプセルを得る
ことができる。
従来法では、カプセルを不溶化させるためにグルタル
アルデヒドなど人体に対して好ましくない性質を有する
試薬を用いていたり、冷却過去やその後のpH及び温度の
調整過程を要したりしていたがこのような方法によれば
安全なカプセルをより簡便に得ることができる。
なお、カプセル化加工前、加工中及び/又は加工後に
必要に応じて、例えば所望の架橋重合物からなる製品を
得る場合には、酵素の加熱などによる失活処理を行う。
本発明者は、本発明の第5についても、複数種類のタ
ンパク質及び/又はペプチドからなる混合系がゼラチ
ン、その加水分解物、コラーゲン及びその加水分解物の
1種以上を含有するものである原料組成物の場合は、改
質効果が更に顕著に奏されることをも見出し、そのよう
な原料組成物に由来する改質タンパク質系カプセル化成
型製品も本発明の第5の範囲内にある。
本発明者は、更にまた、複数種類のタンパク質及び/
又はペプチドからなる混合系から実質的に成る又はこれ
を含有する原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加
混合し作用させた後に湿式、乾式の紡糸を行うことで種
々の特性を有するタンパク質系繊維が得られることを見
出し、本発明の第6の発明を完成した。
即ち、本発明の第6は、複数種類のタンパク質及び/
又はペプチドからなる混合系から実質的に成る又はこれ
を含有する原料組成物にトランスグルタミナーゼを添加
混合して作用させた後紡糸して得られる改質タンパク質
系繊維に関する。
このような繊維を製造するための紡糸方法として、従
来タンパク質性の繊維を形成するために用いられてきた
方法は全て利用できる。例えば、所望の複数種類のタン
パク質及び/又はペプチドの混合系とトランスグルタミ
ナーゼ、さらに必要に応じてタンパク質分子のサブユニ
ットへの解離やペプチド鎖の解鎖伸長を促進する塩類や
還元剤、油を含むタンパク質濃度が5〜50%(重量/重
量)の溶液、分散液又は乳化液を調製し、トランスグル
タミナーゼの触媒する反応が起きるようなpHに調整して
脱気したものを調製する。これを必要に応じて酸類や塩
類を添加した水浴中か油浴中に、直径が10〜200μmの
有孔伸金型から押し出し凝固させ、必要に応じて圧縮や
加熱、乾燥操作を加えて繊維を完成させる。
なお、紡糸前、紡糸中及び/又は紡糸後に必要に応じ
て、例えば所望の架橋重合物からなる製品を得る場合に
は、酵素の加熱などによる失活処理を行なう。
本発明者は、本発明の第6についても、複数種類のタ
ンパク質及び/又はペプチドからなる混合系がゼラチ
ン、その加水分解物、コラーゲン及びその加水分解物の
1種以上を含有するものである原料組成物の場合は、改
質効果が更に顕著に奏されることも見出し、そのような
原料組成物に由来する改質タンパク質系繊維も本発明の
第6の範囲内にある。
このようにして本発明の改質タンパク質系繊維は製造
されるが、このような製造方法の利点は、通常タンパク
質の分子伸長を促すために行われる高pH処理などタンパ
ク質の栄養価、色調などを損う処理を必要としないこと
や、従来のタンパク質性繊維の製造には用いることがで
きなかったタンパク質が使えるようになること、特別な
凝固剤を必要としないこと、さらに乳化状態の繊維が容
易に得らること、生体内で分解される繊維が得られるこ
となどがあげられる。
(実施例) 以下、実施例をもって本発明をさらに説明する。
実施例1 Zittleらの方法(J.Dairy Sci.,46,11838(1963))
により調製したα−カゼインを20g/及び市販の酸水
解ゼラチン((株)ニッピ製)を20g/含み、pHを7に
調整した混合水溶液を調製した。
この水溶液に対して比活性が1単位/mgである微生物
起源のトランスグルタミナーゼ(特開平1−27471の実
施例1の方法により得たもの)を水溶液中のペプチド1g
あたり40mgとなるように添加し55℃で60分間インキュベ
ーションした後、90℃で30分間加熱して酵素を失活させ
て改質タンパク質系素材を得た(試料)。
なお、比較のために、上記水溶液に対して予め失活さ
せてある同じトランスグルタミナーゼを40mg添加して、
以下全く同様の処理を加えたもの(対照1)及びαs1
カゼイン又は酸ゼラチンを20g/含み、pHを7に調整し
た水溶液に対して比率活性が1単位/mgである同じトラ
ンスグルタミナーゼを中に含まれるペプチド1gあたり40
mgとなるように添加し55℃で60分間インキュベーション
した後、90℃で30分間加熱したものを調製した(対照2
及び3)。
これら4種の試料を高速液体クロマトグラフシステム
を用いた疎水性クロマトグラフィーに供した。カラムは
東ソー(株)製のTSKgel Phenyl−5PW(7.5mmID×7.5c
m)を用い、溶離液としては、A:0.1Mリン酸緩衝液(pH
7.0)+1.7M硫安、B:0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)をA:B
=100:0(v/v)となるまで60分間かかるようにリニアグ
ラジエントをかけた系を用いた、流速は1.0ml/分とし、
検出手段としては紫外部280nmの吸収を測定した。
試料のクロマトグラムは対照1から3のいずれのクロ
マトグラムとも異なったパターンを示した。このことは
試料の系内においてα−カゼインと酸ゼラチンとが共
有結合を介して結合した生成物が存在することを示して
いる。
又、上記の4種の調製物を噴霧乾燥して粉末とした後
にそれぞれの乳化活性及び安定性を測定した。即ち、各
々の1%溶液を調製し、これと同体積のコーン油(味の
素(株)製)を混合した後、ホモジェナイザー(日本精
機製)を用いて乳化を行った(10,000回転/分、1分
間)。乳化物を0.1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液を
用いて100倍希釈した後500nmにおける濁度を測定した。
なお、乳化物を3時間室温放置した後にも測定を行い安
定性を見た。
以上の結果を表1に示す。表中の数値が高い程乳化性
が良いことになる。試料由来のものが最も良い乳化性を
有していた。
実施例2 新鮮な脱脂乳の凍結乾燥品(以下、DMと言う)、新鮮
な脱脂乳より酸処理及び遠心分離処理によるカゼイン成
分を除去した後に限界濾過を経て得られた乳ホエータン
パク質濃縮物の凍結乾燥品(以下、WPC1と言う)及び新
鮮なチェダーチーズホエータンパク質濃縮物の凍結乾燥
品(以下、WPC2と言う)を調製した。ついで、DMを40g/
及びコラーゲンの加水分解物であるニッピペブタイド
PA((株)ニッピ製、以下単にPAと言う)を20g/とな
るように含む混合溶液(混合溶液1)、WPC1を20g/及
びPAを20g/となるように含む混合溶液(混合溶液
2)、及びWPC2を30g/及びPAを20g/となるように含
む混合溶液(混合溶液3)を調製した。
3種の混合溶液それぞれについて、本発明の製品とす
るものには比活性1単位/mgの実施例1におけけると同
じトランスグルタミナーゼを、DMを含有する系(混合溶
液1)ではDM1g当たり20mg、WPC1又はWPC2を含有する系
(混合溶液2又3)ではWPC1又はWPC2の1g当たり40mg添
加し、対照とするものには予め失活させてある上記トラ
ンスグルタミナーゼを、DMを含有する系ではDM1g当たり
20mg、WPC1又はWPC2を含有する系ではWPC1又はWPC2の1g
当たり40mg添加しそれぞれを40℃で30分間インキュベー
ションした。その後、120℃で2秒間加熱して酵素の失
活と滅菌とを行った後噴霧乾燥した。
得られた6種の粉末を用いて各々2%(w/w)水溶液
(分散液)を調製した後120℃で10分間加熱した。
各水溶液(分散液)について加熱後の外観を観察した
ところ表2に示す結果を得た。対照では、加熱に伴い顕
著な沈澱の形成が観察されたが、トランスグルタミナー
ゼを作用させて調製した試料では観察されなかった。
実施例3 新鮮脱脂乳をエバポレーターで濃縮し、3倍濃縮物を
得た。この濃縮物1に対してニッピペプタイドPA
((株)ニッピ製)を20g添加した後撹拌しながら温度
を45℃まで上昇させ均一な分散液を得た。これをホモジ
ェナイザーカップに移し、そこへ比活性3単位/mgの特
開平1−27471の実施例2で得られた微生物起源のトラ
ンスグルタミナーゼ670mgを水30mlに分散させて添加し
た後ただちに温度は45℃を保持したまま10分間にわたり
毎分12,000回転を加えたところ(せん断力処理)、カッ
プの内容物は生クリーム様の食感を有するペーストとな
っていた。
このペーストは撹拌しながら90℃で5分間の加熱処理
を行なってもそのクリーム様食感は損われなかった。
このペーストの一部をとりレーザー回折式粒度分布計
((株)堀場製作所製、LA500)に供して粒度分布を測
定したところ、平均粒径は1.8μm、5μm以上の粒径
を有する粒子の存在割合は3%以下であった。
実施例4 ナトリウムカゼイネート(デイリボード社製(ニュー
ジーランド))を40g/及び酸ゼラチン((株)ニッピ
製)を20g/含む混合水溶液に対して、比活性1単位/m
gの実施例1におけると同じトランスグルタミナーゼを
ナトリウムカゼイネート1g当たり40mg添加して55℃で5
分インキュベーションした後、コーン油(味の素(株)
製)を混合水溶液1に対して100g添加してからホモジ
ェナイザー(日本精機製)で乳化を行った(毎分10,000
回転)。乳化後、乳化液を30cm×30cm×3mmのテフロン
製の型枠に流延して、55℃、相対湿度60%の環境下に、
120分間放置して薄膜を得た(試料)。
比較のために、予め失活させてあるトランスグルタミ
ナーゼを同重量添加してそれ以外は全く同様の操作で調
製したもの(対照1)、ナトリウムカゼイネートのみで
含む系で以下全く同様に酵素を添加して調製したもの
(対照2)及びゼラチンのみを含む系で以下全く同様に
酵素を添加して調製したもの(対照3)を用意した。対
照3は均一な乳化膜ではなかった。
以上の4種の薄膜のうち比較的均一な乳化膜となって
いた試料、対照1及び対照2を5cm四方に成型し、80℃
の熱湯中に5分間保持した後にその外観を観察したとこ
ろ、対照1は完全に溶解してしまい形態をとどめていな
かったのに対して、試料及び対照2は程度の差はあった
がそれぞれ膜状の形態を保った。また、試料及び対照2
をそれぞれ1cm×5cmの長方形に成型して25℃の水に10分
間浸漬した後に各々10サンプルに対して毎分5cmのスピ
ードで引っ張りを行ったところ、対照2ではすべてのサ
ンプルが引っ張り直後から10秒以内に破断したが、試料
ではすべてのサンプルが破断するまでに15秒以上を要し
た。
実施例5 90gのビタンミンAパルミテートを45℃の10%酸ゼラ
チン((株)ニッピ製)水溶液300g対して撹拌しながら
分散乳化させ、そこへ45℃の10%αs1−カゼイン溶液30
0gを撹拌しながら添加混合した。さらにそこへ、比活性
が3単位/mgの実施例3におけると同じ微生物起源トラ
ンスグルタミナーゼを45℃の水1,400gに対して200mg分
散させて添加した後、水酸化ナトリウム溶液を添加して
コアセルベートを生じさせた。その後系全体を45℃で60
分間保持することでカプセル化物を得た。
対照として失活させたトランスグルタミナーゼを用い
たところ、系内からカプセル化物を取り上げることはで
きなかった。
実施例6 ナトリウムカゼイネート(デイリーボード社製(ニュ
ージーランド))30g及び分離大豆タンパク(味の素
(株)製、アジブロンS2)20gを5倍量の水に分散さ
せ、さらに0.1NのNaOHでpH8.5に調整し、完全に溶解さ
せた。それに実施例1におけると同じ微生物起源トラン
スグルタミナーゼを80mg添加して50℃で5分間インキュ
ベーションした。さらに、6NのNaOHでpHを11に調整し
て、ドープ液を調製した。
このドープ液を口径0.1mmの口金から酢酸またはリン
酸でpH4.5に調節した凝固浴の中に押し出した。凝固液
の中に30秒間程度滞留するようにし、延伸度が150%程
度になるように延伸しながらスチームトンネルを通し
た。スチーム内を15秒間程度滞留させるようにして加熱
を加えると強度が著しく増加した。さらに中和剤でpH5
〜6にし、水洗工程を経て、束を巻き取って製品(改質
タンパク質系繊維)を得た(試料)。
比較のために、ナトリウムカゼイネート50gからなる
系(対照1)と分離大豆タンパク50gからなる系(対照
2)を用いて上記と同様の方法で繊維を調製した。
各繊維について長さ5cmのサンプルを用意し、毎分5cm
のスピードで引っ張りを行ったところ、最も切れにくか
ったのは試料で以下、対照1、対照2の順であった。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)コラーゲン、コラーゲン加水分解
    物、ゼラチンおよびゼラチン加水分解物からなら群から
    選ばれるタンパク質(イ)ならびに乳タンパク質、カゼ
    インおよび大豆タンパク質からなる群から選ばれるタン
    パク質(ロ)をタンパク質(イ)1重量部に対しタンパ
    ク質(ロ)1ないし2重量部の割合で混合する工程、 (b)得られたタンパク質混合物水溶液にトランスグル
    タミナーゼを添加する工程、および (c)トランスグルタミナーゼの作用によりタンパク質
    相互間の結合反応を生起せしる工程 を有する改質されたタンパク質の製造方法。
  2. 【請求項2】工程(a)により得られたタンパク質混合
    物水溶液に油脂を添加し、得られた水溶液を撹拌して乳
    化物を得る工程を有する請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】工程(c)の後に、タンパク質混合物水溶
    液を加熱し、乾燥する工程を有する請求項1または2に
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】工程(c)の間に、または工程(c)の後
    に、タンパク質混合物水溶液にせん弾力および/または
    加圧処理を与える工程を有する請求項1ないし3のいず
    れかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】改質されたタンパク質が粉末状である請求
    項1に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】改質されたタンパク質が乳化物またはクリ
    ーム状である請求項1に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】改質されたタンパク質がゲル状またはペー
    スト状である請求項1に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】改質されたタンパク質が成形されたもので
    ある請求項1に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】改質されたタンパク質が膜状である請求項
    1または8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】改質されたタンパク質がカプセルである
    請求項1または8に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】改質されたタンパク質が繊維状である請
    求項1または8に記載の製造方法。
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