JP2899649B1 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置Info
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- JP2899649B1 JP2899649B1 JP10008515A JP851598A JP2899649B1 JP 2899649 B1 JP2899649 B1 JP 2899649B1 JP 10008515 A JP10008515 A JP 10008515A JP 851598 A JP851598 A JP 851598A JP 2899649 B1 JP2899649 B1 JP 2899649B1
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Abstract
【要約】
【課題】 EPI法とSE法により撮影された2つの画
像の位置ずれ差をなくし、両画像を重ね合せて正確な位
置を観察できるようにする。 【解決手段】 SE法の撮影シーケンス(図1(a))を複数
回繰り返して断層像に対応するエコー信号群を計測し、
EPI法の撮影シーケンス(図1(b))をm(mは、1又は
複数)回に分けて実行して断層像に対応するエコー信号
群を計測し、両者の撮影シーケンスの位相エンコード方
向及びリードアウト方向を、それぞれ互いに異なる方向
に設定し、SE法の撮影シーケンスに係るエコー信号を
計測するサンプリング間隔Δtをリードアウト方向の視
野Fsで割った第1の値と、EPI法の撮影シーケンス
に係るエコー信号のエコー間隔τをmと位相エンコード
方向の視野Feとの積で割った第2の値とを等しく設定
して、両画像の位置ずれの方向と大きさを同一にする。
像の位置ずれ差をなくし、両画像を重ね合せて正確な位
置を観察できるようにする。 【解決手段】 SE法の撮影シーケンス(図1(a))を複数
回繰り返して断層像に対応するエコー信号群を計測し、
EPI法の撮影シーケンス(図1(b))をm(mは、1又は
複数)回に分けて実行して断層像に対応するエコー信号
群を計測し、両者の撮影シーケンスの位相エンコード方
向及びリードアウト方向を、それぞれ互いに異なる方向
に設定し、SE法の撮影シーケンスに係るエコー信号を
計測するサンプリング間隔Δtをリードアウト方向の視
野Fsで割った第1の値と、EPI法の撮影シーケンス
に係るエコー信号のエコー間隔τをmと位相エンコード
方向の視野Feとの積で割った第2の値とを等しく設定
して、両画像の位置ずれの方向と大きさを同一にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴イメージ
ング装置に係り、具体的には、異なる撮影シーケンスに
よって撮影された複数の画像を比較する際に生じる画像
の位置ずれを抑制することに関する。
ング装置に係り、具体的には、異なる撮影シーケンスに
よって撮影された複数の画像を比較する際に生じる画像
の位置ずれを抑制することに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング(MRI)装置
は、被検体を横切る任意の平面内の水分子に磁気共鳴を
起こさせ、それによって発生する磁気共鳴信号から、そ
の平面部位における断層像を得る医用画像診断装置であ
る。具体的には、一般に、断層像を得ようとする被検体
の平面を特定するスライス傾斜磁場を印加すると同時
に、その平面内の被検体に磁化を励起させる励起パルス
を与え、これにより励起された磁化が収束する段階で発
生する磁気共鳴信号(エコー)を得て、これに基づいて
画像を再構成する。その際に、磁化に断層面内の位置情
報を与えるため、励起からエコーを得るまでの間に、断
層面内で互いに垂直な方向に、位相エンコード傾斜磁場
とリードアウト傾斜磁場を印加する。そして、計測され
たエコーは、横軸をkx、縦軸をkyとするk空間と呼
ばれるメモリに格納される。1つのエコーは、kx軸に
平行な1本の走査ラインに対応する。このk空間に対し
て逆フーリエ変換することによって画像再構成が行われ
る。
は、被検体を横切る任意の平面内の水分子に磁気共鳴を
起こさせ、それによって発生する磁気共鳴信号から、そ
の平面部位における断層像を得る医用画像診断装置であ
る。具体的には、一般に、断層像を得ようとする被検体
の平面を特定するスライス傾斜磁場を印加すると同時
に、その平面内の被検体に磁化を励起させる励起パルス
を与え、これにより励起された磁化が収束する段階で発
生する磁気共鳴信号(エコー)を得て、これに基づいて
画像を再構成する。その際に、磁化に断層面内の位置情
報を与えるため、励起からエコーを得るまでの間に、断
層面内で互いに垂直な方向に、位相エンコード傾斜磁場
とリードアウト傾斜磁場を印加する。そして、計測され
たエコーは、横軸をkx、縦軸をkyとするk空間と呼
ばれるメモリに格納される。1つのエコーは、kx軸に
平行な1本の走査ラインに対応する。このk空間に対し
て逆フーリエ変換することによって画像再構成が行われ
る。
【0003】エコーを発生させるための励起パルスと各
傾斜磁場は、予め設定されたパルスシーケンスと称され
る撮影シーケンスに従って順次印加される。このパルス
シーケンスには、撮影画像の用途や目的に応じて種々の
ものが知られている。例えば、最も一般的な撮影法であ
るスピンエコー(SE)法は、図7(a)に示すよう
に、所定のパルスシーケンスを繰り返して作動させ、そ
の繰り返しごとに位相エンコード傾斜磁場を順次変化さ
せることにより、1枚の断層像を得るために必要な数の
エコーを順次計測していく方法である。すなわち、図7
(a)に示すように、スライス傾斜磁場201の印加と
ともに磁化励起用の高周波磁場(RF)パルス202を
印加し、対象物体内の所望のスライス部位に磁気共鳴現
象を誘起する。磁化の位相に位相エンコード方向の位置
情報を付加するための位相エンコード傾斜磁場パルス2
03を印加し、更にディフェーズ用のリードアウト傾斜
磁場206を印加した後、エコーを生成するためにスラ
イス傾斜磁場204とともに180度パルス205を印
加する。そして、リードアウト方向の位置情報を付加す
るためのリードアウト傾斜磁場パルス207を印加しな
がら、磁気共鳴信号(エコー)208を所定のサンプリ
ング間隔で計測する。以上の手順を繰り返し時間TRで
繰り返し、1枚の画像を得るのに必要なエコーを計測す
る。各エコーは、図7(b)のように、k空間上に配置
され、2次元逆フーリエ変換によって画像再構成がなさ
れる。
傾斜磁場は、予め設定されたパルスシーケンスと称され
る撮影シーケンスに従って順次印加される。このパルス
シーケンスには、撮影画像の用途や目的に応じて種々の
ものが知られている。例えば、最も一般的な撮影法であ
るスピンエコー(SE)法は、図7(a)に示すよう
に、所定のパルスシーケンスを繰り返して作動させ、そ
の繰り返しごとに位相エンコード傾斜磁場を順次変化さ
せることにより、1枚の断層像を得るために必要な数の
エコーを順次計測していく方法である。すなわち、図7
(a)に示すように、スライス傾斜磁場201の印加と
ともに磁化励起用の高周波磁場(RF)パルス202を
印加し、対象物体内の所望のスライス部位に磁気共鳴現
象を誘起する。磁化の位相に位相エンコード方向の位置
情報を付加するための位相エンコード傾斜磁場パルス2
03を印加し、更にディフェーズ用のリードアウト傾斜
磁場206を印加した後、エコーを生成するためにスラ
イス傾斜磁場204とともに180度パルス205を印
加する。そして、リードアウト方向の位置情報を付加す
るためのリードアウト傾斜磁場パルス207を印加しな
がら、磁気共鳴信号(エコー)208を所定のサンプリ
ング間隔で計測する。以上の手順を繰り返し時間TRで
繰り返し、1枚の画像を得るのに必要なエコーを計測す
る。各エコーは、図7(b)のように、k空間上に配置
され、2次元逆フーリエ変換によって画像再構成がなさ
れる。
【0004】このSE法では、1回のパルスシーケンス
作動で1個のエコーしか計測しないため、同様のパルス
シーケンスを複数回(走査線の数に対応し、通常は、2
56回)繰り返して、複数個(256個)のエコーを計
測する。このようにして得られるSE画像は、非常に高
画質であるため、形態画像の撮影に広く用いられてい
る。ただし、パルスシーケンスの繰り返しごとに、励起
された磁化が平衡状態になるまでの待ち時間が必要なた
め、撮影時間が長くなるという欠点がある。例えば、パ
ルスシーケンスの繰り返し時間TRは、通常数秒である
から、1枚当たりの撮影時間は10分程度になる。
作動で1個のエコーしか計測しないため、同様のパルス
シーケンスを複数回(走査線の数に対応し、通常は、2
56回)繰り返して、複数個(256個)のエコーを計
測する。このようにして得られるSE画像は、非常に高
画質であるため、形態画像の撮影に広く用いられてい
る。ただし、パルスシーケンスの繰り返しごとに、励起
された磁化が平衡状態になるまでの待ち時間が必要なた
め、撮影時間が長くなるという欠点がある。例えば、パ
ルスシーケンスの繰り返し時間TRは、通常数秒である
から、1枚当たりの撮影時間は10分程度になる。
【0005】一方、撮影時間を短くできる超高速撮影法
の1つとして、エコープラナー(EPI)法が知られて
いる。このEPI法は、図8(a)に示すように、通
常、1回のパルスシーケンス実行によって1枚の画像を
得るのに必要な数のエコーをすべて計測するものであ
る。つまり、SE法で計測する1個のエコーに対して、
時間的に前後して発生する複数のエコー信号に異なる位
相エンコードを付与しながら計測して、1枚の画像に必
要なエコーを計測するものである。このEPI法によれ
ば、SE法のような磁化の回復のための待ち時間を必要
としないから、1枚当り100ms程度での撮影が可能
である。
の1つとして、エコープラナー(EPI)法が知られて
いる。このEPI法は、図8(a)に示すように、通
常、1回のパルスシーケンス実行によって1枚の画像を
得るのに必要な数のエコーをすべて計測するものであ
る。つまり、SE法で計測する1個のエコーに対して、
時間的に前後して発生する複数のエコー信号に異なる位
相エンコードを付与しながら計測して、1枚の画像に必
要なエコーを計測するものである。このEPI法によれ
ば、SE法のような磁化の回復のための待ち時間を必要
としないから、1枚当り100ms程度での撮影が可能
である。
【0006】すなわち、図8(a)に示すように、EP
I法のパルスシーケンスは、スライス傾斜磁場301の
印加とともに磁化励起用の高周波磁場(RF)パルス3
02を印加し、対象物体内のあるスライスに磁気共鳴現
象を誘起する。そして、磁化の位相に位相エンコード方
向の位置情報を付加するために、位相エンコード傾斜磁
場パルス303を印加するとともに、リードアウト方向
の位置情報を付加するために、リードアウト傾斜磁場パ
ルス304を印加する。その後、エコーを生成するため
にスライス傾斜磁場305とともに、180度パルス3
06を印加する。そして、リードアウト傾斜磁場パルス
307を繰り返し反転しながら印加して、複数のエコー
308をそれぞれ所定のサンプリング間隔で計測する。
リードアウト傾斜磁場307を反転する間に、位相エン
コードブリップ309を加え、エコーごとに異なる位相
エンコードを施す。計測されるエコーは、図8(b)の
ようにk空間上に配置される。つまり、エコー1,2,
3、・・は、それぞれkx方向のライン1本に対応し、
そのラインが信号位相エンコードブリップ309により
ky方向にシフトされる。
I法のパルスシーケンスは、スライス傾斜磁場301の
印加とともに磁化励起用の高周波磁場(RF)パルス3
02を印加し、対象物体内のあるスライスに磁気共鳴現
象を誘起する。そして、磁化の位相に位相エンコード方
向の位置情報を付加するために、位相エンコード傾斜磁
場パルス303を印加するとともに、リードアウト方向
の位置情報を付加するために、リードアウト傾斜磁場パ
ルス304を印加する。その後、エコーを生成するため
にスライス傾斜磁場305とともに、180度パルス3
06を印加する。そして、リードアウト傾斜磁場パルス
307を繰り返し反転しながら印加して、複数のエコー
308をそれぞれ所定のサンプリング間隔で計測する。
リードアウト傾斜磁場307を反転する間に、位相エン
コードブリップ309を加え、エコーごとに異なる位相
エンコードを施す。計測されるエコーは、図8(b)の
ようにk空間上に配置される。つまり、エコー1,2,
3、・・は、それぞれkx方向のライン1本に対応し、
そのラインが信号位相エンコードブリップ309により
ky方向にシフトされる。
【0007】このEPI法は、エコー信号のSN比を考
慮すると、1回のパルスシーケンス実行によって計測で
きるエコー信号の数が制限されるから、画質や空間分解
能がSE法よりも劣る。しかし、高速撮影が可能である
ため、手術中のモニタ用画像計測や、脳機能計測など、
主に被検体の動的な変化を捉える機能画像計測に用いら
れる。ただし、EPI法で撮影した機能画像は、画質や
空間分解能が十分ではないため、術中モニタ画面におけ
る正確な位置の割り出しや、機能計測における解剖学的
な位置関係の正確な把握には、SE法で撮影した画像と
照合したり、両画像を重ね合せて表示することが行われ
ている。
慮すると、1回のパルスシーケンス実行によって計測で
きるエコー信号の数が制限されるから、画質や空間分解
能がSE法よりも劣る。しかし、高速撮影が可能である
ため、手術中のモニタ用画像計測や、脳機能計測など、
主に被検体の動的な変化を捉える機能画像計測に用いら
れる。ただし、EPI法で撮影した機能画像は、画質や
空間分解能が十分ではないため、術中モニタ画面におけ
る正確な位置の割り出しや、機能計測における解剖学的
な位置関係の正確な把握には、SE法で撮影した画像と
照合したり、両画像を重ね合せて表示することが行われ
ている。
【0008】ところで、MRIの撮影では、傾斜磁場に
よって磁化に位置情報を与えているため、静磁場の不均
一があると、その不均一に応じて画像が位置ずれを生
じ、画像にひずみが生じる。つまり、エコー信号に基づ
いて画像を再構成するにあたり、予め設定されている傾
斜磁場の強度と位置の関係に基づいて画像上の位置を対
応付けて画像を再構成することから、実際の傾斜磁場の
強度が設定されたものと違っていると、画像上の位置を
誤認して、位置ずれが生じるのである。
よって磁化に位置情報を与えているため、静磁場の不均
一があると、その不均一に応じて画像が位置ずれを生
じ、画像にひずみが生じる。つまり、エコー信号に基づ
いて画像を再構成するにあたり、予め設定されている傾
斜磁場の強度と位置の関係に基づいて画像上の位置を対
応付けて画像を再構成することから、実際の傾斜磁場の
強度が設定されたものと違っていると、画像上の位置を
誤認して、位置ずれが生じるのである。
【0009】この位置ずれの様子について、図9を用い
て説明する。図で、横軸は位置、縦軸は磁場強度であ
る。MRIの撮影では、図のように磁場強度と位置が一
対一に対応している。静磁場不均一がない場合は、図9
(a)のように位置と磁場強度は線形の関係にある。し
かし、図9(c)のように、x0に静磁場の不均一が存
在する場合は、位置と磁場強度の関係が図9(b)のよ
うになる。画像再構成時には、位置と磁場の関係が同図
(a)の関係にあると想定しているため、x0の位置に
ある磁化は、x1にずれて表示されることになる。
て説明する。図で、横軸は位置、縦軸は磁場強度であ
る。MRIの撮影では、図のように磁場強度と位置が一
対一に対応している。静磁場不均一がない場合は、図9
(a)のように位置と磁場強度は線形の関係にある。し
かし、図9(c)のように、x0に静磁場の不均一が存
在する場合は、位置と磁場強度の関係が図9(b)のよ
うになる。画像再構成時には、位置と磁場の関係が同図
(a)の関係にあると想定しているため、x0の位置に
ある磁化は、x1にずれて表示されることになる。
【0010】これをk空間上では、次のように説明でき
る。すなわち、静磁場の不均一はエコーに位相シフトを
発生させる。MRIにおける画像再構成は、k空間を逆
フーリエ変換することによって行われるため、k空間上
での位相シフトは、画像上では位置ずれとなって現れ
る。SE法とEPI法では、図7(b)と図8(b)を
対比すれば明らかなように、k空間の走査方法が異なる
ため、k空間上での位相シフトの様子も異なり、その結
果、画像の位置ずれも異なることになる。
る。すなわち、静磁場の不均一はエコーに位相シフトを
発生させる。MRIにおける画像再構成は、k空間を逆
フーリエ変換することによって行われるため、k空間上
での位相シフトは、画像上では位置ずれとなって現れ
る。SE法とEPI法では、図7(b)と図8(b)を
対比すれば明らかなように、k空間の走査方法が異なる
ため、k空間上での位相シフトの様子も異なり、その結
果、画像の位置ずれも異なることになる。
【0011】SE法では、各エコーのエコー時間Te
(励起からエコー計測までの時間)が等しいため、図7
(b)のky方向には位相シフトは発生しない。しか
し、リードアウト方向には、サンプリングごとに静磁場
の不均一が時間積分されるため、位相シフトが増加す
る。このため、位置ずれはリードアウト傾斜磁場方向に
のみ現れる。今、点xにおける静磁場の不均一強度、つ
まり均一磁場強度からのオフセット量をBe(x)と
し、リードアウト傾斜磁場強度(傾き)をGrとする
と、点xの画像上の位置x1は、 x1=x+Be(x)/Gr …(1) になる。
(励起からエコー計測までの時間)が等しいため、図7
(b)のky方向には位相シフトは発生しない。しか
し、リードアウト方向には、サンプリングごとに静磁場
の不均一が時間積分されるため、位相シフトが増加す
る。このため、位置ずれはリードアウト傾斜磁場方向に
のみ現れる。今、点xにおける静磁場の不均一強度、つ
まり均一磁場強度からのオフセット量をBe(x)と
し、リードアウト傾斜磁場強度(傾き)をGrとする
と、点xの画像上の位置x1は、 x1=x+Be(x)/Gr …(1) になる。
【0012】これに対して、EPI法では、エコーごと
にエコー時間Teが異なるため、ky方向にも位相シフ
トが生じる。一方、複数のエコー相互の間隔に比べてサ
ンプリング間隔はかなり小さいため、kx方向の位相シ
フトはky方向の位相シフトに比べて無視できる。した
がって、位置ずれは位相エンコード方向に現れると考え
てよい。したがって、点xの画像上の位置x1は、エコ
ー間隔をτ、リードアウト傾斜磁場強度をGe、位相エ
ンコードブリップ309の印加時間をΔeとすると、 x1=x+(Be(x)・τ)/(Ge・Δe) …(2) となる。
にエコー時間Teが異なるため、ky方向にも位相シフ
トが生じる。一方、複数のエコー相互の間隔に比べてサ
ンプリング間隔はかなり小さいため、kx方向の位相シ
フトはky方向の位相シフトに比べて無視できる。した
がって、位置ずれは位相エンコード方向に現れると考え
てよい。したがって、点xの画像上の位置x1は、エコ
ー間隔をτ、リードアウト傾斜磁場強度をGe、位相エ
ンコードブリップ309の印加時間をΔeとすると、 x1=x+(Be(x)・τ)/(Ge・Δe) …(2) となる。
【0013】このように、静磁場不均一による画像の位
置ずれは、SE法で撮影した画像の場合はkx方向の位
相シフトに大きく現れ、EPIで撮影した画像の場合は
ky方向の位相シフトに大きく現れるから、そのままで
は、それぞれの位置ずれ量が異なるため、両画像を重ね
合せても正確な位置を把握することは不可能である。
置ずれは、SE法で撮影した画像の場合はkx方向の位
相シフトに大きく現れ、EPIで撮影した画像の場合は
ky方向の位相シフトに大きく現れるから、そのままで
は、それぞれの位置ずれ量が異なるため、両画像を重ね
合せても正確な位置を把握することは不可能である。
【0014】一方、SE法及びEPI法の位置ずれを補
正する方法が提案されている。例えば、SE法の補正方
法は、1つのパルスシーケンスで撮影された画像1とは
別に、リードアウト傾斜磁場パルスの符号を反転させた
パルスシーケンスを用いて撮影した画像2を用いる方法
である。つまり、リードアウト傾斜磁場パルスの符号を
反転したことにより、再構成画像上で位相エンコード方
向に発生する位置ずれの向きが画像1と2とで反対にな
る。これを利用すると、位置ずれ量を求め補正すること
ができる。この他にも、位置ずれを補正する方法は、位
相マップを用いる方法など多数知られている。EPI法
でも同様に、2枚の画像を用いて位置ずれを補正するこ
とが可能である。ただし、EPI法では、リードアウト
傾斜磁場パルスではなく、位相エンコード傾斜磁場パル
スの符号を反転させて2枚の画像を撮影することにより
行う。
正する方法が提案されている。例えば、SE法の補正方
法は、1つのパルスシーケンスで撮影された画像1とは
別に、リードアウト傾斜磁場パルスの符号を反転させた
パルスシーケンスを用いて撮影した画像2を用いる方法
である。つまり、リードアウト傾斜磁場パルスの符号を
反転したことにより、再構成画像上で位相エンコード方
向に発生する位置ずれの向きが画像1と2とで反対にな
る。これを利用すると、位置ずれ量を求め補正すること
ができる。この他にも、位置ずれを補正する方法は、位
相マップを用いる方法など多数知られている。EPI法
でも同様に、2枚の画像を用いて位置ずれを補正するこ
とが可能である。ただし、EPI法では、リードアウト
傾斜磁場パルスではなく、位相エンコード傾斜磁場パル
スの符号を反転させて2枚の画像を撮影することにより
行う。
【0015】なお、SE法の位置ずれとその補正方法に
ついては、H.Chang and J.M.Fitzpatrick,"A Technique
for Accurate Magnetic Resonance Imaging in the Pr
esence of Field Inhomogeneities," IEEE Trans.Med.I
maging,vol.11,pp.319--329,1992に、EPI法の位置ず
れとその補正方法については、R.Bowtell et al."corre
ction of Geometric Distortion in Echo Planar Image
s," Proceedings of the Society of Magnetic Resonan
ce, p.411,1994に詳細に述べられている。
ついては、H.Chang and J.M.Fitzpatrick,"A Technique
for Accurate Magnetic Resonance Imaging in the Pr
esence of Field Inhomogeneities," IEEE Trans.Med.I
maging,vol.11,pp.319--329,1992に、EPI法の位置ず
れとその補正方法については、R.Bowtell et al."corre
ction of Geometric Distortion in Echo Planar Image
s," Proceedings of the Society of Magnetic Resonan
ce, p.411,1994に詳細に述べられている。
【0016】しかし、EPI画像は前述したように空間
分解能が低く、また、SN比が低いためにノイズが多い
ため、位置ずれ補正を行っても高い精度が得られていな
い。したがって、通常は補正を行わず、位置ずれが存在
するまま比較するか重ね合わせているのが現状である。
分解能が低く、また、SN比が低いためにノイズが多い
ため、位置ずれ補正を行っても高い精度が得られていな
い。したがって、通常は補正を行わず、位置ずれが存在
するまま比較するか重ね合わせているのが現状である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、手術
中のモニタ用画像や、脳機能計測など、主に被検体の動
的な変化を捉える機能画像には、高速撮影可能なEPI
法で撮影した機能画像が適している。
中のモニタ用画像や、脳機能計測など、主に被検体の動
的な変化を捉える機能画像には、高速撮影可能なEPI
法で撮影した機能画像が適している。
【0018】しかし、EPI法で撮影した機能画像は、
画質や空間分解能が十分ではないため、モニタ画像をみ
ながら正確な位置を割り出したり、機能計測における解
剖学的な位置関係の正確な把握には適さない。
画質や空間分解能が十分ではないため、モニタ画像をみ
ながら正確な位置を割り出したり、機能計測における解
剖学的な位置関係の正確な把握には適さない。
【0019】そこで、正確な位置関係を把握するため
に、画質や分解能に優れたSE法で撮影した画像と照合
したり、両画像を重ね合せて表示することが行われてい
るが、上述したように、EPI法の画像とSE法の画像
は静磁場不均一による画像のひずみが相違することか
ら、両画像の位置の対応関係を正確に把握することがで
きない。
に、画質や分解能に優れたSE法で撮影した画像と照合
したり、両画像を重ね合せて表示することが行われてい
るが、上述したように、EPI法の画像とSE法の画像
は静磁場不均一による画像のひずみが相違することか
ら、両画像の位置の対応関係を正確に把握することがで
きない。
【0020】本発明が解決しようとする課題は、上記事
情に鑑みてなされたもので、EPI法などの高速撮影法
により撮影された画像と、SE法などの高画質画像との
位置ずれ差をなくし、両画像を重ね合せて正確な位置を
把握できるようにすることにある。
情に鑑みてなされたもので、EPI法などの高速撮影法
により撮影された画像と、SE法などの高画質画像との
位置ずれ差をなくし、両画像を重ね合せて正確な位置を
把握できるようにすることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の磁気共鳴イメージング装置は、少なくとも
第1と第2の異なる撮影シーケンスを有して形成し、第
1の撮影シーケンスは、1回の励起に対応させて1個の
エコー信号を発生させるシーケンスを、複数回繰り返し
て断層像に対応するエコー信号群を計測するものとし、
第2の撮影シーケンスは、1回の励起に対応させて複数
個のエコー信号を発生させるシーケンスを、m(mは、
1又は複数)回に分けて実行させて断層像に対応するエ
コー信号群を計測するものとする。すなわち、第1の撮
影シーケンスにSE法を適用して高画質で高分解能の画
像(形態画像)を撮影する機能と、第2の撮影シーケン
スにEPI法を適用して、生体の動的変化を計測又は把
握できる画像(機能画像)を撮影する機能を備えた磁気
共鳴イメージング装置とする。
め、本発明の磁気共鳴イメージング装置は、少なくとも
第1と第2の異なる撮影シーケンスを有して形成し、第
1の撮影シーケンスは、1回の励起に対応させて1個の
エコー信号を発生させるシーケンスを、複数回繰り返し
て断層像に対応するエコー信号群を計測するものとし、
第2の撮影シーケンスは、1回の励起に対応させて複数
個のエコー信号を発生させるシーケンスを、m(mは、
1又は複数)回に分けて実行させて断層像に対応するエ
コー信号群を計測するものとする。すなわち、第1の撮
影シーケンスにSE法を適用して高画質で高分解能の画
像(形態画像)を撮影する機能と、第2の撮影シーケン
スにEPI法を適用して、生体の動的変化を計測又は把
握できる画像(機能画像)を撮影する機能を備えた磁気
共鳴イメージング装置とする。
【0022】そして、静磁場不均一と撮影法の違いによ
る2つの画像の位置ずれの方向及び大きさを同じにすべ
く、第1と第2の撮影シーケンスを次のように設定した
ことを特徴とする。この条件を満たすことにより、形態
画像と機能画像の位置関係が1対1になり、重ねて表示
しても位置ずれをなくすことができる理由については、
後述する。 (1)第1と第2の撮影シーケンスの位相エンコード方
向及びリードアウト方向を、それぞれ互いに異なる方向
に設定し、(2)第1の撮影シーケンスに係るエコー信
号を計測するサンプリング間隔をリードアウト方向の視
野で割った第1の値と、第2の撮影シーケンスに係るエ
コー信号のエコー間隔をmと位相エンコード方向の視野
との積で割った第2の値とを等しく設定する。
る2つの画像の位置ずれの方向及び大きさを同じにすべ
く、第1と第2の撮影シーケンスを次のように設定した
ことを特徴とする。この条件を満たすことにより、形態
画像と機能画像の位置関係が1対1になり、重ねて表示
しても位置ずれをなくすことができる理由については、
後述する。 (1)第1と第2の撮影シーケンスの位相エンコード方
向及びリードアウト方向を、それぞれ互いに異なる方向
に設定し、(2)第1の撮影シーケンスに係るエコー信
号を計測するサンプリング間隔をリードアウト方向の視
野で割った第1の値と、第2の撮影シーケンスに係るエ
コー信号のエコー間隔をmと位相エンコード方向の視野
との積で割った第2の値とを等しく設定する。
【0023】また、具体的に、第1の撮影シーケンス
は、1回の励起に対応させて1個のエコー信号を発生さ
せるシーケンスであり、1個のエコー信号を発生させる
にあたって第1の方向に位相エンコードを付与し、該位
相エンコードを変化させながら前記シーケンスを複数回
繰り返して断層像に対応するエコー信号群を計測するも
のであり、第2の撮影シーケンスは、1回の励起に対応
させて複数個のエコー信号を発生させるシーケンスであ
り、エコー信号ごとに第1の方向に直交する第2の方向
に位相エンコードを付与して複数個のエコー信号を計測
するシーケンスを、位相エンコードを変化させながらm
(mは、自然数)回繰り返して断層像に対応するエコー
信号群を計測するものであると、言い換えることができ
る。
は、1回の励起に対応させて1個のエコー信号を発生さ
せるシーケンスであり、1個のエコー信号を発生させる
にあたって第1の方向に位相エンコードを付与し、該位
相エンコードを変化させながら前記シーケンスを複数回
繰り返して断層像に対応するエコー信号群を計測するも
のであり、第2の撮影シーケンスは、1回の励起に対応
させて複数個のエコー信号を発生させるシーケンスであ
り、エコー信号ごとに第1の方向に直交する第2の方向
に位相エンコードを付与して複数個のエコー信号を計測
するシーケンスを、位相エンコードを変化させながらm
(mは、自然数)回繰り返して断層像に対応するエコー
信号群を計測するものであると、言い換えることができ
る。
【0024】上記の場合において、mを「1」とする、
いわゆるワンショットEPI法の場合であって、第1と
第2の撮影シーケンスに係る視野を同一する場合は、第
1の撮影シーケンスに係るサンプリング間隔と第2の撮
影シーケンスに係るエコー間隔とを等しく設定する。
いわゆるワンショットEPI法の場合であって、第1と
第2の撮影シーケンスに係る視野を同一する場合は、第
1の撮影シーケンスに係るサンプリング間隔と第2の撮
影シーケンスに係るエコー間隔とを等しく設定する。
【0025】また、上記に加えて、画像演算手段により
第1の撮影シーケンスで計測したエコー群から再構成し
た画像について画像ひずみを求めて画像ひずみ補正情報
を生成し、生成された該画像ひずみ補正情報に基づい
て、第2の撮影シーケンスで計測したエコー群から再構
成した画像について画像ひずみ補正を行うことが好まし
い。これによれば、画像ひずみのない形態画像と機能画
像を得ることができ、正確な位置情報を把握することが
できる。
第1の撮影シーケンスで計測したエコー群から再構成し
た画像について画像ひずみを求めて画像ひずみ補正情報
を生成し、生成された該画像ひずみ補正情報に基づい
て、第2の撮影シーケンスで計測したエコー群から再構
成した画像について画像ひずみ補正を行うことが好まし
い。これによれば、画像ひずみのない形態画像と機能画
像を得ることができ、正確な位置情報を把握することが
できる。
【0026】この場合において、第1の撮影シーケンス
のリードアウトの傾斜磁場の符号を反転してなる第3の
撮影シーケンスを設け、画像演算手段により、第1と第
3の撮影シーケンスで計測したエコー信号から再構成し
た2つの画像に基づいて画像ひずみ補正情報を生成する
ことが好ましい。これに代えて、画像ひずみ補正情報を
得る方法としては、第1の撮影シーケンスにより得られ
る画像に基づいて、周知の位相マップによる補正方法を
適用できる。
のリードアウトの傾斜磁場の符号を反転してなる第3の
撮影シーケンスを設け、画像演算手段により、第1と第
3の撮影シーケンスで計測したエコー信号から再構成し
た2つの画像に基づいて画像ひずみ補正情報を生成する
ことが好ましい。これに代えて、画像ひずみ補正情報を
得る方法としては、第1の撮影シーケンスにより得られ
る画像に基づいて、周知の位相マップによる補正方法を
適用できる。
【0027】また、第1の撮影シーケンスを1回実行す
るごとに、第2の撮影シーケンスを複数回実行し、第1
の撮影シーケンスにより得られた断層像に重ねて、第2
の撮影シーケンスにより得られる断層像を順次表示画面
に表示するようにすれば、術中モニタに適用したとき、
生体の動きを正確に観察できる。
るごとに、第2の撮影シーケンスを複数回実行し、第1
の撮影シーケンスにより得られた断層像に重ねて、第2
の撮影シーケンスにより得られる断層像を順次表示画面
に表示するようにすれば、術中モニタに適用したとき、
生体の動きを正確に観察できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して、本
発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の特徴に
係る撮影シーケンスを示す。図2は、本発明が適用され
る磁気共鳴イメージング装置の概略構成を示すブロック
図である。図2に示すように、磁気共鳴イメージング装
置は、静磁場を発生するマグネット101、傾斜磁場を
発生するコイル102を備え、これらのマグネット10
1およびコイル102が形成する磁場内に、検査対象1
03が設置される。また、シーケンサ104は、傾斜磁
場電源105と高周波磁場発生器106に命令を送り、
傾斜磁場および高周波磁場を発生させる。ここで、EP
I法は一般に強力な傾斜磁場を必要とするため、通常撮
影用とEPI用の2系統の傾斜磁場系が用意される場合
もある。高周波磁場は、プローブ107を通じて検査対
象103に印加される。検査対象103から発生したエ
コー信号はプローブ107によって受波され、受信器1
08で検波が行われる。検波の基準とする磁気共鳴周波
数(以下、検波基準周波数と記す)は、シーケンサ10
4によってセットされる。検波されたエコー信号は計算
機109に送られ、ここで画像再構成などの信号処理が
行われる。その結果は、ディスプレイ110に表示され
る。また、必要に応じて、記憶媒体111に、エコー信
号や測定条件を記憶させることもできる。
発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の特徴に
係る撮影シーケンスを示す。図2は、本発明が適用され
る磁気共鳴イメージング装置の概略構成を示すブロック
図である。図2に示すように、磁気共鳴イメージング装
置は、静磁場を発生するマグネット101、傾斜磁場を
発生するコイル102を備え、これらのマグネット10
1およびコイル102が形成する磁場内に、検査対象1
03が設置される。また、シーケンサ104は、傾斜磁
場電源105と高周波磁場発生器106に命令を送り、
傾斜磁場および高周波磁場を発生させる。ここで、EP
I法は一般に強力な傾斜磁場を必要とするため、通常撮
影用とEPI用の2系統の傾斜磁場系が用意される場合
もある。高周波磁場は、プローブ107を通じて検査対
象103に印加される。検査対象103から発生したエ
コー信号はプローブ107によって受波され、受信器1
08で検波が行われる。検波の基準とする磁気共鳴周波
数(以下、検波基準周波数と記す)は、シーケンサ10
4によってセットされる。検波されたエコー信号は計算
機109に送られ、ここで画像再構成などの信号処理が
行われる。その結果は、ディスプレイ110に表示され
る。また、必要に応じて、記憶媒体111に、エコー信
号や測定条件を記憶させることもできる。
【0029】静磁場均一度を調整する必要があるとき
は、シムコイル112を使う。シムコイル112は複数
のチャネルからなり、シム電源113により電流が供給
される。静磁場均一度の調整時には、各コイルに流れる
電流をシーケンサ104により制御する。シーケンサ1
04は、シム電源113に命令を送り、静磁場不均一を
補正するような付加的な磁場をコイル112より発生さ
せる。なお、シーケンサ104は、通常、予めプログラ
ムされたタイミング、強度で各装置が動作するように制
御を行う。このプログラムのうち、特に、高周波磁場、
傾斜磁場、エコー信号受信のタイミングや強度を記述し
たものが、パルスシーケンス又は撮影シーケンスと呼ば
れている。
は、シムコイル112を使う。シムコイル112は複数
のチャネルからなり、シム電源113により電流が供給
される。静磁場均一度の調整時には、各コイルに流れる
電流をシーケンサ104により制御する。シーケンサ1
04は、シム電源113に命令を送り、静磁場不均一を
補正するような付加的な磁場をコイル112より発生さ
せる。なお、シーケンサ104は、通常、予めプログラ
ムされたタイミング、強度で各装置が動作するように制
御を行う。このプログラムのうち、特に、高周波磁場、
傾斜磁場、エコー信号受信のタイミングや強度を記述し
たものが、パルスシーケンス又は撮影シーケンスと呼ば
れている。
【0030】次に、図1のパルスシーケンスを用いて、
本発明の一実施の形態による撮影手順の概略を説明す
る。図1(a)は、第1の撮影シーケンスに相当するS
E法のパルスシーケンスを示し、図1(b)は、第2の
撮影シーケンスに相当するEPI法のパルスシーケンス
であり、基本動作は図7、図8で説明したものと同様で
ある。
本発明の一実施の形態による撮影手順の概略を説明す
る。図1(a)は、第1の撮影シーケンスに相当するS
E法のパルスシーケンスを示し、図1(b)は、第2の
撮影シーケンスに相当するEPI法のパルスシーケンス
であり、基本動作は図7、図8で説明したものと同様で
ある。
【0031】まず、静磁場中に検査対象を置き、SE法
とEPI法で撮影を行う。SE法ではx方向をリードア
ウト方向、y方向を位相エンコード方向とする。これと
は逆に、EPI法では、x方向を位相エンコード方向、
y方向をリードアウト方向とする。また、スライス方向
は、いずれもz方向で同じスライス面を撮影するものと
し、視野の大きさも同一とする。そして、SE法のサン
プリングレートΔtとEPI法のエコー間隔τが等しく
なるように設定されている。1枚の断層像を得るために
は、前述したように、図1(a)のSE法のシーケンス
を、ky方向の解像度に応じた回数(例えば、256
回)繰り返す。そして、図1(b)のEPI法のシーケ
ンスを1回実行する。なお、EPI法のシーケンスの実
行は、SE法のシーケンスの繰返し実行の途中で行って
もよい。また、機能計測の目的によってはEPI法のシ
ーケンスを連続的に複数回実行する。
とEPI法で撮影を行う。SE法ではx方向をリードア
ウト方向、y方向を位相エンコード方向とする。これと
は逆に、EPI法では、x方向を位相エンコード方向、
y方向をリードアウト方向とする。また、スライス方向
は、いずれもz方向で同じスライス面を撮影するものと
し、視野の大きさも同一とする。そして、SE法のサン
プリングレートΔtとEPI法のエコー間隔τが等しく
なるように設定されている。1枚の断層像を得るために
は、前述したように、図1(a)のSE法のシーケンス
を、ky方向の解像度に応じた回数(例えば、256
回)繰り返す。そして、図1(b)のEPI法のシーケ
ンスを1回実行する。なお、EPI法のシーケンスの実
行は、SE法のシーケンスの繰返し実行の途中で行って
もよい。また、機能計測の目的によってはEPI法のシ
ーケンスを連続的に複数回実行する。
【0032】シーケンサ104は、この2種類のパルス
シーケンスに従ってそれぞれエコーを計測し、計算機1
09によって2種類の画像が再構成される。その結果は
ディスプレイ110に表示される。2種類の画像は、重
ね合せて表示される場合も、別々に表示される場合もあ
る。機能計測で2種類の画像を重ね合せて表示する場合
には、通常、形態画像はグレースケール表示され、機能
画像はカラーで形態画像の上に重ね合せられる。以上の
手順により、2種類の画像は、位置ずれの方向と量(大
きさ)がそれぞれ等しくなるため、相互に位置ずれのな
い状態で表示される。
シーケンスに従ってそれぞれエコーを計測し、計算機1
09によって2種類の画像が再構成される。その結果は
ディスプレイ110に表示される。2種類の画像は、重
ね合せて表示される場合も、別々に表示される場合もあ
る。機能計測で2種類の画像を重ね合せて表示する場合
には、通常、形態画像はグレースケール表示され、機能
画像はカラーで形態画像の上に重ね合せられる。以上の
手順により、2種類の画像は、位置ずれの方向と量(大
きさ)がそれぞれ等しくなるため、相互に位置ずれのな
い状態で表示される。
【0033】ここで、図1のパルスシーケンスによれ
ば、SE画像とEPI画像の位置ずれの方向と量が等し
くなる理由について以下説明する。先に述べたように、
SE法の位置ずれはリードアウト方向に発生し、EPI
法の位置ずれは位相エンコード方向に発生する。そこ
で、位置ずれの方向をそろえるために、例えばSE法の
リードアウト方向をx方向にし、位相エンコード方向を
y方向にした場合には、EPI法のリードアウト方向を
yにし、位相エンコード方向をx方向にする。次に、位
置ずれの量を等しくするために、(1)式と(2)式の
右辺第2項が等しくなるようにする。
ば、SE画像とEPI画像の位置ずれの方向と量が等し
くなる理由について以下説明する。先に述べたように、
SE法の位置ずれはリードアウト方向に発生し、EPI
法の位置ずれは位相エンコード方向に発生する。そこ
で、位置ずれの方向をそろえるために、例えばSE法の
リードアウト方向をx方向にし、位相エンコード方向を
y方向にした場合には、EPI法のリードアウト方向を
yにし、位相エンコード方向をx方向にする。次に、位
置ずれの量を等しくするために、(1)式と(2)式の
右辺第2項が等しくなるようにする。
【0034】すなわち、Be(x)/Gr=(Be
(x)・τ)/(Ge・Δe)より、 1/Gr=τ/(Ge・Δe) …(3) サンプリングレートΔtを(3)式の左辺の分母分子にかけると、 Δt/(Gr・Δt)=τ/(Ge・Δe) …(4) となる。
(x)・τ)/(Ge・Δe)より、 1/Gr=τ/(Ge・Δe) …(3) サンプリングレートΔtを(3)式の左辺の分母分子にかけると、 Δt/(Gr・Δt)=τ/(Ge・Δe) …(4) となる。
【0035】一方、MRI撮影の基本関係式から、磁気
回転比をγとし、SE法のリードアウト傾斜磁場方向
(x方向)の視野Fsと、リードアウト傾斜磁場Gr、
サンプリングレートΔtの関係は、γ・Fs・Gr・Δ
t=1であり、EPI法の位相エンコード方向(x方
向)の視野Feと、位相エンコード傾斜磁場Ge、位相
エンコードブリップの印加時間Δeとの関係は、γ・F
e・Ge・Δe=1である。したがって、(4)式は、 Δt/Fs=τ/Fe …(5) に変形できる。また、FsとFeを等しくした場合には、 Δt=τ …(6) となる。
回転比をγとし、SE法のリードアウト傾斜磁場方向
(x方向)の視野Fsと、リードアウト傾斜磁場Gr、
サンプリングレートΔtの関係は、γ・Fs・Gr・Δ
t=1であり、EPI法の位相エンコード方向(x方
向)の視野Feと、位相エンコード傾斜磁場Ge、位相
エンコードブリップの印加時間Δeとの関係は、γ・F
e・Ge・Δe=1である。したがって、(4)式は、 Δt/Fs=τ/Fe …(5) に変形できる。また、FsとFeを等しくした場合には、 Δt=τ …(6) となる。
【0036】以上説明したように、SE法のリードアウ
ト方向とEPI法の位相エンコード方向を同一方向に
し、SE法のサンプリングレートとEPI法のエコー間
隔を等しくすることにより、両画像の位置ずれ方向とそ
の大きさを等しくすることができることが分かる。した
がって、このような条件下で撮影を行えば、両画像をそ
のまま重ね合せても位置ずれのないように重ね合せるこ
とができる。
ト方向とEPI法の位相エンコード方向を同一方向に
し、SE法のサンプリングレートとEPI法のエコー間
隔を等しくすることにより、両画像の位置ずれ方向とそ
の大きさを等しくすることができることが分かる。した
がって、このような条件下で撮影を行えば、両画像をそ
のまま重ね合せても位置ずれのないように重ね合せるこ
とができる。
【0037】図1のパルスシーケンスで撮影した画像を
図3に示す。図は、x方向にリニアな静磁場不均一があ
る場合に、正方形の断面を撮影した画像で、同図(a)
はリードアウト傾斜磁場と位相エンコード傾斜磁場をそ
れぞれxとy方向に印加したSE画像11、同図(b)
はリードアウト傾斜磁場と位相エンコード傾斜磁場をそ
れぞれyとx方向に印加したEPI画像12である。ま
た、同図(c)はリードアウト傾斜磁場と位相エンコー
ド傾斜磁場をそれぞれx方向とy方向に印加したEPI
画像13である。それぞれの画像には、静磁場不均一が
存在しない場合の画像の輪郭を線14で表示した。
図3に示す。図は、x方向にリニアな静磁場不均一があ
る場合に、正方形の断面を撮影した画像で、同図(a)
はリードアウト傾斜磁場と位相エンコード傾斜磁場をそ
れぞれxとy方向に印加したSE画像11、同図(b)
はリードアウト傾斜磁場と位相エンコード傾斜磁場をそ
れぞれyとx方向に印加したEPI画像12である。ま
た、同図(c)はリードアウト傾斜磁場と位相エンコー
ド傾斜磁場をそれぞれx方向とy方向に印加したEPI
画像13である。それぞれの画像には、静磁場不均一が
存在しない場合の画像の輪郭を線14で表示した。
【0038】図3の(a)と(b)を比較すると、SE
法とEPI法でリードアウト傾斜磁場と位相エンコード
傾斜磁場の方向を入れ替えることにより、位置ずれが等
しくなっていることが分かる。したがって、両画像をこ
のまま比較しても、画像間での位置ずれが生じない。こ
れに比較して、リードアウト傾斜磁場と位相エンコード
傾斜磁場の方向を同じにした従来のEPI法(c)によ
れば、得られる画像13の位置ずれは、同図(a)のS
E画像11と全く異なっている。
法とEPI法でリードアウト傾斜磁場と位相エンコード
傾斜磁場の方向を入れ替えることにより、位置ずれが等
しくなっていることが分かる。したがって、両画像をこ
のまま比較しても、画像間での位置ずれが生じない。こ
れに比較して、リードアウト傾斜磁場と位相エンコード
傾斜磁場の方向を同じにした従来のEPI法(c)によ
れば、得られる画像13の位置ずれは、同図(a)のS
E画像11と全く異なっている。
【0039】次に、実体との位置ずれを補正して、ひず
みのない形態画像と機能画像を得る手順について説明す
る。この手順を図4に示す。まず、形態画像(SE画
像)を2枚(SE画像1、2)撮影する(601)。こ
のとき、それぞれの撮影において、リードアウト傾斜磁
場の符号を反転させる。次に、この2枚のSE画像か
ら、SE画像1の位置ずれを補正する位置ずれ補正情報
を求める(602)。そして、上述の方法で位置ずれ量
が画像1と等しい機能画像(EPI画像)を撮影する
(603)。最後に、ステップ602で求めた位置ずれ
補正情報を用いて、形態画像(SE画像1)と機能画像
の位置ずれを補正する(ステップ604)。
みのない形態画像と機能画像を得る手順について説明す
る。この手順を図4に示す。まず、形態画像(SE画
像)を2枚(SE画像1、2)撮影する(601)。こ
のとき、それぞれの撮影において、リードアウト傾斜磁
場の符号を反転させる。次に、この2枚のSE画像か
ら、SE画像1の位置ずれを補正する位置ずれ補正情報
を求める(602)。そして、上述の方法で位置ずれ量
が画像1と等しい機能画像(EPI画像)を撮影する
(603)。最後に、ステップ602で求めた位置ずれ
補正情報を用いて、形態画像(SE画像1)と機能画像
の位置ずれを補正する(ステップ604)。
【0040】ここで、ステップ602の補正情報の獲得
方法は公知であるが、図5を用いて詳細に説明する。図
5(a)は、図1のSE法で撮影したSE画像1、図5
(b)は、そのリードアウト傾斜磁場の符号を反転させ
たパルスシーケンスで撮影したSE画像2である。SE
画像1,2間の位置ずれは、リードアウト傾斜磁場の符
号が反転しているため、リードアウト方向の反対方向に
発生し、その大きさは等しい。したがって、それぞれの
画像の位相エンコード方向の対応する走査ラインごと
に、次のように位置ずれ量を求めることがきる。
方法は公知であるが、図5を用いて詳細に説明する。図
5(a)は、図1のSE法で撮影したSE画像1、図5
(b)は、そのリードアウト傾斜磁場の符号を反転させ
たパルスシーケンスで撮影したSE画像2である。SE
画像1,2間の位置ずれは、リードアウト傾斜磁場の符
号が反転しているため、リードアウト方向の反対方向に
発生し、その大きさは等しい。したがって、それぞれの
画像の位相エンコード方向の対応する走査ラインごと
に、次のように位置ずれ量を求めることがきる。
【0041】まず、ライン1とライン2を端から走査し
て、画素値の積分値を計算し、積分値が等しくなる任意
の点x1とx2を求める。x1、x2は次式7を満す。
て、画素値の積分値を計算し、積分値が等しくなる任意
の点x1とx2を求める。x1、x2は次式7を満す。
【0042】
【数7】
【0043】ここで、i1(x)とi2(x)はそれぞ
れライン1、2上の点xにおける値、x10とx20は
ライン1、2の検査対象のエッジの位置である。
れライン1、2上の点xにおける値、x10とx20は
ライン1、2の検査対象のエッジの位置である。
【0044】このようにして、ライン上のすべての点に
ついて、x1とx2の対応関係を求めると、補正後の点
xは、x=(x1+x2)/2により求められる。ま
た、画素値は、i(x)=i1(x1)dx1/dxに
より求められる。
ついて、x1とx2の対応関係を求めると、補正後の点
xは、x=(x1+x2)/2により求められる。ま
た、画素値は、i(x)=i1(x1)dx1/dxに
より求められる。
【0045】この方法では、形態画像と機能画像とで位
置ずれ量が等しくなるように撮影しているため、SE法
から求めた位置ずれ補正情報を共通に用いて両画像の位
置ずれを補正することができる。また、EPI法よりも
画質の良いSE法を用いて位置ずれ補正情報を獲得して
いるため、位置ずれ補正精度が向上する。さらに、SE
法では、EPI法よりも空間分解能の高い画像を撮影す
ることが容易である。したがって、より空間分解能の高
い画像を用いれば、より高精度の位置ずれ補正情報を獲
得することができ、補正精度を向上させることが可能で
ある。位置ずれ補正情報の獲得には、2枚の画像を用い
た上述の方法以外にも、位相マップを用いた方法など、
従来から知られている方法を用いることができる。
置ずれ量が等しくなるように撮影しているため、SE法
から求めた位置ずれ補正情報を共通に用いて両画像の位
置ずれを補正することができる。また、EPI法よりも
画質の良いSE法を用いて位置ずれ補正情報を獲得して
いるため、位置ずれ補正精度が向上する。さらに、SE
法では、EPI法よりも空間分解能の高い画像を撮影す
ることが容易である。したがって、より空間分解能の高
い画像を用いれば、より高精度の位置ずれ補正情報を獲
得することができ、補正精度を向上させることが可能で
ある。位置ずれ補正情報の獲得には、2枚の画像を用い
た上述の方法以外にも、位相マップを用いた方法など、
従来から知られている方法を用いることができる。
【0046】また、以上の説明では、SE画像とEPI
画像とで同一のスライス面を撮影する場合について述べ
たが、スライス面は必ずしも同一である必要はない。例
えば、SE法では、スライス内に脳の表面が含まれるよ
うにしてT2強調像を撮影すると、脳表画像を得ること
ができる。この画像を形態画像として利用する場合に
は、形態画像(SE画像)と機能画像(EPI画像)と
でスライス厚は異なる。
画像とで同一のスライス面を撮影する場合について述べ
たが、スライス面は必ずしも同一である必要はない。例
えば、SE法では、スライス内に脳の表面が含まれるよ
うにしてT2強調像を撮影すると、脳表画像を得ること
ができる。この画像を形態画像として利用する場合に
は、形態画像(SE画像)と機能画像(EPI画像)と
でスライス厚は異なる。
【0047】また、EPI法として、180度パルスを
用いたSEタイプのEPI法を用いて説明したが、18
0度パルスを用いないグラディエントエコータイプ(G
E)のEPI法でも、位置ずれの原理がSEタイプと全
く同様であるため、本発明を用いて同様の効果を得るこ
とができる。
用いたSEタイプのEPI法を用いて説明したが、18
0度パルスを用いないグラディエントエコータイプ(G
E)のEPI法でも、位置ずれの原理がSEタイプと全
く同様であるため、本発明を用いて同様の効果を得るこ
とができる。
【0048】さらに、EPI法として、複数回の励起で
1枚の画像を撮影するマルチショットEPI法を用いる
場合には、位置ずれの原理は同じであるが、位置ずれ量
が異なるため、パルスシーケンスのパラメータが異な
る。この場合の本発明の適用法を図6を用いて説明す
る。同図(a)は、マルチショットEPI法のパルスシ
ーケンスの一例を示している。図8に示したEPI法と
ほとんど同じであるが、位相エンコード傾斜磁場パルス
303が、可変位相エンコード傾斜磁場パルス310に
変更されている。そして、パルスシーケンスの繰り返し
ごとに、そのパルス310の強度を変化させる。
1枚の画像を撮影するマルチショットEPI法を用いる
場合には、位置ずれの原理は同じであるが、位置ずれ量
が異なるため、パルスシーケンスのパラメータが異な
る。この場合の本発明の適用法を図6を用いて説明す
る。同図(a)は、マルチショットEPI法のパルスシ
ーケンスの一例を示している。図8に示したEPI法と
ほとんど同じであるが、位相エンコード傾斜磁場パルス
303が、可変位相エンコード傾斜磁場パルス310に
変更されている。そして、パルスシーケンスの繰り返し
ごとに、そのパルス310の強度を変化させる。
【0049】図6(b)は、同図(a)のパルスシーケ
ンスに対応したマルチショットEPIのk空間上の走査
方法を示した図である。同図は、一例として、4回の励
起で1枚の画像を撮影する4ショットEPIの場合であ
る。このようにマルチショットEPIでは、ショットの
数だけ同じ時間に計測されたエコーがk空間上でならん
でいる。このため、ky方向にエコーの位相を見ると、
1ショットEPI法に比べて、静磁場不均一による位相
シフト量が1/(ショット数)に減少し、位置ずれ量も
1/(ショット数m)に減少する。したがって、ショッ
ト数をmとすると、(3)式は、 1/Gr=τ/(Ge・Δe)/m …(8) となる。よって、SE法と等しい位置ずれとなる条件は、 Δt/Fs=τ/Fe/m …(9) となり、視野Fs、Feを等しくした場合には、 Δt=τ/m …(10) となる。
ンスに対応したマルチショットEPIのk空間上の走査
方法を示した図である。同図は、一例として、4回の励
起で1枚の画像を撮影する4ショットEPIの場合であ
る。このようにマルチショットEPIでは、ショットの
数だけ同じ時間に計測されたエコーがk空間上でならん
でいる。このため、ky方向にエコーの位相を見ると、
1ショットEPI法に比べて、静磁場不均一による位相
シフト量が1/(ショット数)に減少し、位置ずれ量も
1/(ショット数m)に減少する。したがって、ショッ
ト数をmとすると、(3)式は、 1/Gr=τ/(Ge・Δe)/m …(8) となる。よって、SE法と等しい位置ずれとなる条件は、 Δt/Fs=τ/Fe/m …(9) となり、視野Fs、Feを等しくした場合には、 Δt=τ/m …(10) となる。
【0050】以上の方法を、 術中モニタにおいてEP
I画像を利用する場合には、手術中に検査対象の状態が
変化することがあるため、手術前に撮影したSE画像と
実体が異なる場合が生じる。この場合には、術中等のE
PI画像撮影の途中で、適宜SE画像を再撮影すればよ
い。
I画像を利用する場合には、手術中に検査対象の状態が
変化することがあるため、手術前に撮影したSE画像と
実体が異なる場合が生じる。この場合には、術中等のE
PI画像撮影の途中で、適宜SE画像を再撮影すればよ
い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
形態画像と機能画像の位置ずれ差をなくした撮影を行う
ことにより、機能画像上の位置を形態画像を用いて正確
に参照できるという顕著な効果を奏する。
形態画像と機能画像の位置ずれ差をなくした撮影を行う
ことにより、機能画像上の位置を形態画像を用いて正確
に参照できるという顕著な効果を奏する。
【図1】本発明の一実施の形態の特徴に係る撮影シーケ
ンスを示す図である。
ンスを示す図である。
【図2】本発明の撮影シーケンスを適用する磁気共鳴イ
メージング装置の概要を示すブロック図である。
メージング装置の概要を示すブロック図である。
【図3】図1の撮影シーケンスにより撮影された画像と
従来の方法により撮影された画像の位置ずれ状態を説明
する図である。
従来の方法により撮影された画像の位置ずれ状態を説明
する図である。
【図4】本発明の画像の位置ずれを補正する実施の形態
の手順を示すフローチャートである。
の手順を示すフローチャートである。
【図5】SE法で位相エンコード方向を互いに逆にして
獲得した2つの画像に基づいて位置ずれ補正情報を獲得
する方法を説明する図である。
獲得した2つの画像に基づいて位置ずれ補正情報を獲得
する方法を説明する図である。
【図6】図1のEPI法に代えてマルチショットEPI
法のパルスシーケンスを適用した本発明の実施の形態を
説明する図である。
法のパルスシーケンスを適用した本発明の実施の形態を
説明する図である。
【図7】従来のSE法のパルスシーケンスを示す図であ
る。
る。
【図8】従来のEPI法のパルスシーケンスを示す図で
ある。
ある。
【図9】静磁場不均一により生ずる画像の位置ずれを説
明する図である。
明する図である。
101 マグネット 102 傾斜磁場コイル 103 検査対象 104 シーケンサ 105 傾斜磁場電源 106 高周波磁場発生器 107 プローブ 108 受信器 109 計算機 110 ディスプレイ 111 記憶媒体 112 シムコイル 113 シム電源 201 スライス傾斜磁場パルス 202 磁化励起用高周波磁場パルス 203 位相エンコード傾斜磁場パルス 204 スライス傾斜磁場パルス 205 180度パルス 206、207 リードアウト傾斜磁場パルス 208 エコー信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 博道 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株式会社 日立メディコ内 (56)参考文献 特開 平9−47439(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 5/055
Claims (5)
- 【請求項1】 検査対象に静磁場を印加する静磁場発生
手段と、前記検査対象に傾斜磁場を印加する傾斜磁場発
生手段と、前記検査対象に高周波磁場を印加する手段
と、前記検査対象から発生するエコー信号を検出する手
段と、該エコー信号を取り込んで前記検査対象の断層像
を再構成する画像演算手段と、前記傾斜磁場と前記高周
波磁場を制御して前記検査対象の断層像に対応する部位
を励起するとともに、該励起に対応する前記エコー信号
を計測する撮影シーケンスを有してなる制御手段とを備
えた磁気共鳴イメージング装置において、 前記制御手段は、少なくとも第1と第2の異なる撮影シ
ーケンスを有してなり、 第1の撮影シーケンスは、1回の励起に対応させて1個
のエコー信号を発生させるシーケンスを、複数回繰り返
して前記断層像に対応するエコー信号群を計測するもの
であり、 第2の撮影シーケンスは、1回の励起に対応させて複数
個のエコー信号を発生させるシーケンスを、m(mは、
1又は複数)回に分けて実行させて前記断層像に対応す
るエコー信号群を計測するものであり、 第1と第2の撮影シーケンスの位相エンコード方向及び
リードアウト方向を、それぞれ互いに異なる方向に設定
し、第1の撮影シーケンスに係る前記エコー信号を計測
するサンプリング間隔をリードアウト方向の視野で割っ
た第1の値と、第2の撮影シーケンスに係る前記エコー
信号のエコー間隔を前記mと位相エンコード方向の視野
との積で割った第2の値とを等しく設定してなることを
特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項2】 前記mが1であり、第1の撮影シーケン
スに係るサンプリング間隔と第2の撮影シーケンスに係
るエコー間隔とが等しく設定されてなることを特徴とす
る請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項3】 前記画像演算手段は、第1の撮影シーケ
ンスで計測したエコー群から再構成した画像について画
像ひずみを求めて画像ひずみ補正情報を生成し、生成さ
れた該画像ひずみ補正情報に基づいて、第2の撮影シー
ケンスで計測したエコー群から再構成した画像について
画像ひずみ補正を行うことを特徴とする請求項1に記載
の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項4】 前記制御手段は、第1の撮影シーケンス
のリードアウトの傾斜磁場の符号を反転してなる第3の
撮影シーケンスを有し、 前記画像演算手段は、第1と第3の撮影シーケンスで計
測したエコー信号から再構成した2つの画像に基づいて
前記画像ひずみ補正情報を生成することを特徴とする請
求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項5】 第1の撮影シーケンスを1回実行するご
とに、第2の撮影シーケンスを複数回実行し、第1の撮
影シーケンスにより得られた断層像に重ねて、第2の撮
影シーケンスにより得られる断層像を順次表示画面に表
示することを特徴とする請求項5に記載の磁気共鳴イメ
ージング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10008515A JP2899649B1 (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10008515A JP2899649B1 (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2899649B1 true JP2899649B1 (ja) | 1999-06-02 |
JPH11206734A JPH11206734A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11695285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10008515A Expired - Fee Related JP2899649B1 (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2899649B1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4991181B2 (ja) * | 2005-05-10 | 2012-08-01 | 株式会社東芝 | 3次元画像処理装置、3次元画像処理方法及び3次元画像処理装置で使用される制御プログラム |
US9632162B2 (en) * | 2013-12-06 | 2017-04-25 | Toshiba Medical Systems Corporation | Method of, and apparatus for, correcting distortion in medical images |
-
1998
- 1998-01-20 JP JP10008515A patent/JP2899649B1/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11206734A (ja) | 1999-08-03 |
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