JP2899635B2 - α―オレフインの二量化触媒 - Google Patents

α―オレフインの二量化触媒

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JP2899635B2
JP2899635B2 JP1176902A JP17690289A JP2899635B2 JP 2899635 B2 JP2899635 B2 JP 2899635B2 JP 1176902 A JP1176902 A JP 1176902A JP 17690289 A JP17690289 A JP 17690289A JP 2899635 B2 JP2899635 B2 JP 2899635B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はα−オレフインの二量化及び共二量化触媒に
関し、詳しくは、機械的強度が改善されて、耐久性にす
ぐれ、しかも、長期間の使用においても、高活性が保持
されるα−オレフインの二量化及び共二量化触媒に関す
る。
従来の技術 α−オレフインの二量化及び共二量化のための塩基性
触媒が従来より種々提案されており、無水炭酸カリウム
と炭素とからなる圧縮成形による粒状担体にアルカリ金
属を担持させてなる触媒は、特公昭59−40503号公報や
特公昭59−40506号公報に記載されているように、既に
知られている。そして、上記公報においては、担体を構
成する無水炭酸カリウムとして、嵩密度が0.7g/mlであ
る無水炭酸カリウムを用いて、触媒が調製されている。
しかし、かかる従来の触媒は、使用中に機械的強度が
低下し、比較的短期間に粉末化するので、特に、固定床
触媒として用いる場合には、反応管の圧力損失が経時的
に増大し、触媒の交換を余儀なくされる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、従来のα−オレフインの二量化及び共二量
化触媒における上記した問題を解決するためになされた
ものであつて、機械的強度が改善されて、耐久性にすぐ
れ、しかも、長期間の使用においても、高活性が保持さ
れるα−オレフインの二量化及び共二量化触媒を提供す
ることを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、アルカリ金属を無水炭酸カリウムと炭素と
からなる圧縮成形粒状担体に担持させてなるα−オレフ
イン二量化触媒において、 (a) 上記アルカリ金属がナトリウム20〜90g原子%
とカリウム80〜10g原子%とからなり、 (b) 上記圧縮成形粒状担体が無水炭酸カリウムに対
して0.6〜3重量%の炭素を含有し、且つ、22〜38%の
細孔容積比と1.5〜15Kg/cm2Gの圧縮強度を有すると共
に、 (c) 上記担体を構成する無水炭酸カリウムが圧縮成
形前の原粉として、平均粒径150〜600μmを有し、且
つ、粒径100μm未満の粉体が1〜15重量%の範囲にあ
り、粒径600μmを越える粉体が1〜20重量%の範囲に
ある粒度分布を有し、更に、嵩密度が0.50g/ml以上であ
つて、0.70g/ml未満の範囲にあることを特徴とする。
本発明による触媒は、アルカリ金属が無水炭酸カリウ
ムと炭素とからなる圧縮成形粒状担体に担持されてな
り、かかる担持アルカリ金属は、ナトリウム20〜90g原
子%とカリウム80〜10g原子%とからなり、好ましく
は、ナトリウム30〜85g原子%とカリウム70〜15g原子%
とからなる。かかるアルカリ金属は、無水炭酸カリウム
に対して、0.5〜10重量%の割合にて担持されているこ
とが好ましく、特に、1〜5重量%の割合にて担持され
ていることが好ましい。
担持アルカリ金属において、ナトリウムが90g原子%
よりも多く、カリウムが10g原子%よりも少ないとき
は、触媒活性及び目的とする二量化生成物への選択性が
低く、特に、最高活性を示すに至るまでの誘導期が著し
く長い。他方、担持アルカリ金属において、ナトリウム
が20g原子%よりも少なく、カリウムが80g原子%よりも
多いときは、得られる触媒は、初期活性は高いが、経時
的な触媒活性の低下が著しく、触媒寿命が短い。
また、無水炭酸カリウムにおけるアルカリ金属の担持
割合が少なすぎるときは、触媒活性が低く、他方、多す
ぎるときは、無水炭酸カリウムから剥離しやすいので好
ましくない。
担体への担持成分として、ナトリウムとカリウムのみ
を担持させるときは、通常、液状又は固体状のナトリウ
ム−カリウム合金が用いられる。しかし、本発明におい
ては、アルカリ金属以外の成分が必要に応じて担体に担
持されていてもよく、このような場合は、例えば、アル
カリ金属とその他の成分を含むペースト状の混合物が用
いられる。
本発明による触媒において、担体は、無水炭酸カリウ
ムと炭素からなる圧縮成形粒状担体である。このような
担体における炭素の含有率は、無水炭酸カリウムに対し
て、0.6〜3重量%の範囲である。担体における炭素の
含有率が無水炭酸カリウムに対して、0.6重量%よりも
少ないときは、触媒活性、目的とする二量化生成物への
選択性や触媒寿命等が低い。しかし、担体における炭素
の含有量が3重量%を越えても、触媒活性や目的とする
二量化生成物への選択性の向上が特に認められず、しか
も、圧縮成形によつて、無水炭酸カリウムと炭素との混
合物を圧縮強度が1.5kg/cm2G以上の粒状担体に成形する
ことが困難となり、延いては、触媒寿命が短く、実用的
な触媒を得ることができない。特に、本発明において
は、触媒寿命が長く、しかも、目的とする二量化生成物
への選択性の高い触媒を得るには、炭素の担体における
含有量は、0.8〜2重量%の範囲にあることが好まし
い。
上記炭素としては、例えば、グラフアイトや無定形炭
素等を例示することができるが、特に、グラフアイトが
好ましく用いられる。
本発明によれば、上記担体を構成する無水炭酸カリウ
ムは、圧縮成形前の原粉として、平均粒径150〜600μm
を有し、且つ、粒径100μm未満の粉体が1〜15重量%
の範囲にあり、粒径600μmを越える粉体が1〜20重量
%の範囲にある粒度分布を有し、更に、嵩密度が0.50g/
ml以上であつて、0.70g/ml未満の範囲にあることが必要
であり、特に、平均粒径200〜500μmを有し、且つ、粒
径100μm未満の粉体が2〜10重量%の範囲にあり、粒
径600μmを越える粉体が2〜15重量%の範囲にある粒
度分布を有し、更に、嵩密度が0.53〜0.69g/mlの範囲に
あることが好ましい。最も好ましくは、嵩密度は0.55〜
0.68g/mlの範囲である。
粒度分布の狭い無水炭酸カリウムの原粉、例えば、通
常の市販品は、平均粒径350〜800μmの範囲にあり、粒
径100μm未満の粉体及び粒径600μmを越える粉体がい
ずれも1重量%に満たず、かかる無水炭酸カリウムを炭
素と共に圧縮成形しても、十分な強度を有する粒状担体
を得ることができず、これに前述したアルカリ金属を担
持させても、得られる触媒は、触媒寿命や目的とする二
量化生成物への選択性のいずれにも劣る。
更に、本発明によれば、原粉の嵩密度が0.50g/ml以上
であつて、0.70g/ml未満、好ましくは、0.53〜0.68g/ml
最も好ましくは、0.55〜0.65g/mlの範囲にある無水炭酸
カリウムを用いることによつて、機械的強度が著しく改
善され、かくして、触媒寿命が著しく長い触媒を得るこ
とができる。即ち、このように、本発明に従つて、多孔
度の高い無水炭酸カリウム原粉を用いて、圧縮成形粒状
担体を調製することによつて、触媒活性が高く、しか
も、特に、固定床方式による連続反応において、1年を
越える長寿命の触媒を得ることができる。
しかし、無水炭酸カリウム原粉の嵩密度が0.50g/mlよ
りも小さいときは、圧縮成形前に炭素と混合する際に破
砕されて、原粉が前記した粒度分布を有しないこととな
つて、圧縮成形によつて、前記した範囲の強度を有する
粒状担体を得ることができず、得られる触媒は、却つ
て、寿命が低下する。
本発明による担体は、上述したように無水炭酸カリウ
ムと炭素とを圧縮成形して得られる粒状担体であつて、
細孔容積比が22〜38%の範囲にあり、且つ、圧縮強度が
1.5〜15kg/cm2Gの範囲にあることが必要である。担体の
細孔容積比及び圧縮強度が上記範囲外にあつて、細孔容
積比が大きく、圧縮強度が小さいとき、得られる触媒
は、初期活性は比較的高いが、触媒活性が経時的に低下
しやすく、更に、触媒が強度において不十分であるの
で、使用中に経時的に崩壊し、粉末化しやすく、触媒寿
命が短い。他方、細孔容積比が小さく、圧縮強度が大き
いときは、得られる触媒は、活性が低く、しかも、目的
とする二量化生成物への選択性も低い。
しかしながら、本発明に従つて、無水炭酸カリウムと
炭素とを圧縮成形して得られる粒状担体において、細孔
容積比を22〜38%、好ましくは26〜33%の範囲とし、且
つ、圧縮強度を1.5〜15kg/cm2G、好ましくは2〜10Kg/c
m2Gの範囲とすることによつて、触媒活性、触媒寿命及
び二量化生成物への選択性にすぐれる工業上、有用な触
媒を得ることができる。
本発明による触媒は、種々の方法によつて調製するこ
とができる。先ず、担体は、通常、次のような方法にて
調製される。炭素と前述したような特性を有する無水炭
酸カリウムの原粉を十分に混合し、この混合物を打錠成
形機、圧縮成形機、ペレタイザー等によつて、前述した
細孔容積比及び圧縮強度を有するように、粒状担体に圧
縮成形する。このようにして得られる圧縮成形粒状担体
の形状は、特に、限定されるものではないが、通常、円
筒状錠剤状、ペレツト状、球状等であり、粒径は、通
常、0.5mm以上、好ましくは、1〜10mm、特に、2〜5mm
の範囲が好ましい。
かかる担体にアルカリ金属を担持させるにも、種々の
方法によることができる。ナトリウムは、無水炭酸カリ
ウムに加熱下に接触されるとき、カリウムとの間にアル
カリ金属交換反応を起こし、その結果、担体中にカリウ
ム及び無水炭酸ナトリウムを生じる。従つて、本発明に
よる触媒の調製において、上記アルカリ金属交換反応を
考慮して、ナトリウムのみを用いて、担体に必要量のナ
トリウムとカリウムを担持させることができる。勿論、
ナトリウムとカリウム、例えば、前述したようにナトリ
ウム−カリウム合金を用いて、これらを担体に担持させ
ることもできる。
担体にアルカリ金属を担持させるには、具体的には、
例えば、次の方法によればよい。即ち、ナトリウムと必
要に応じてその他の担持成分との混合物や、或いはナト
リウム−カリウム合金と必要に応じてその他の担持成分
との混合物を前記圧縮成形粒状担体と共に、不活性ガス
雰囲気中にて加熱下に撹拌することによつて、ナトリウ
ム及びカリウム、必要に応じてその他の担持成分を担体
に担持させることができる。
上記のようにして、アルカリ金属を担体に担持させる
場合に、上記加熱温度は、通常、150〜450℃の範囲の温
度であるが、触媒活性、触媒寿命及び二量化生成物への
選択性にすぐれる触媒を得るには、特に、200〜400℃の
範囲が好ましい。
本発明による触媒は、α−オレフインの二量化反応又
は共二量化反応に用いられる。α−オレフインとして
は、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
イソブチレン、1−ペンテン等を挙げることができる。
これらの二量化反応のなかでも、本発明による触媒は、
特に、プロピレンの二量化による4−メチル−1−ペン
テンの製造及びエチレンとプロピレンとの共二量化によ
る1−ペンテンの製造に好適に用いられる。
本発明による触媒を用いる上記のような二量化又は共
二量化反応は、加熱下に気相法又は液相法にて行なわれ
るが、特に、気相法によるのが好ましい。
気相法にて反応を行なう場合、反応温度は、通常、0
〜300℃、好ましくは50〜200℃の範囲である。反応圧力
は、通常、常圧乃至300kg/cm2G、好ましくは、20〜200k
g/cm2Gの範囲である。また、反応は、固定床方式でもよ
く、流動床方式でもよいが、固定床方式が好ましい。固
定床方式で反応を行なう場合、α−オレフインの液空間
速度(LHSV)は、通常、0.1〜10hr-1、好ましくは0.5〜
5hr-1の範囲である。
反応終了後、得られた反応混合物から常法に従つて目
的とする二量化生成物と未反応のα−オレフインとを分
離し、未反応α−オレフインは反応に循環再使用され
る。
発明の効果 以上のように、本発明による触媒は、無水炭酸カリウ
ムと炭素とからなる圧縮成形粒状担体の調製に際して、
特に、無水炭酸カリウムとして、所定の嵩密度のものを
用いることによつて、二量化活性にすぐれるのみなら
ず、機械的強度が著しく改善され、従つて、従来にない
長寿命の触媒を得ることができる。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
尚、以下において、担体及び触媒の物性の測定方法
は、次のとおりである。
無水炭酸カリウムの原粉の粒度分布 16メツシユから200メツシユまでのJIS規格の標準篩を
組合わせ、その上部に約150gの無水炭酸カリウム原粉の
試料を入れ、全体をポリエチレン製袋に入れて密封し
た。この篩をローダツプ型振動篩振とう器を取り付け、
振とう数290回/分、ハンマー数156回/分の条件にて10
分間篩い分けした。
このようにして篩い分けした後の各篩上の無水炭酸カ
リウムの重量を測定し、その重量百分率を計算し、RRS
線図から平均粒径を求めた。
担体の細孔容積比 予め300℃で2時間加熱乾燥した約10gの担体試料の比
重を水銀中及び四塩化炭素中にて40℃で測定し、担体の
体積のうち、細孔容積が占める割合を細孔容積比とし
て、次式によつて容量百分率にて求めた。
ここに、DHg及びDCCl4はそれぞれ水銀及び四塩化炭素
中にて測定した担体の比重であり、ρHg及びρCCl4はそ
れぞれ40℃における水銀及び四塩化炭素の密度である。
担体中のグラフアイト含有率 予め300℃で2時間加熱乾燥した50gの担体試料に水10
0ml及びメタノール20mlを加え、20分間磁気撹拌子にて
撹拌した後、更に、超音波洗浄器にて30分間撹拌した。
遊離したグラフアイトを水で洗浄した後、100℃で2
時間乾燥して、重量を測定し、担体中の無水炭酸カリウ
ムに対する重量百分率を求めた。
担持アルカリ金属成分 精秤した触媒約2gに窒素雰囲気中にて水15mlを加え、
発生した水素ガスの量をガスビユレツトにて測定した。
測定時の温度をt(℃)、圧力をP(mmHg)、温度t
(℃)における水の分圧をPH2O(mmHg)、発生した気体
の量をV(ml)、触媒試料M(g)中の担持アルカリ金
属量をA(g)及びグラフアイト含有量をC(g)と
し、無水炭酸カリウム100gに対する担持アルカリ金属量
をB(g原子)として、A及びBの値を次式から求め
た。
他方、担持触媒2gに窒素雰囲気中で無水イソプロピル
アルコール50mlを加え、室温で1時間放置した後、担体
及びその他の固形分を遠心分離した。このようにして得
られたイソプロピルアルコール中に溶出したナトリウム
アルコキシドの量及びカリウムアルコキシドの量を原子
吸光法にて測定し、その両方の値からNa/K比を求めた。
また、触媒に担持されたナトリウム及びカリウムの無
水炭酸カリウム100gに対する量は、先に求めた無水炭酸
カリウム100gに対する担持アルカリ金属量B(g原子)
の値及びNa/K比から次式によつて求めた。
Na量(g原子/100g無水炭酸カリウム)= K量(g原子/100g無水炭酸カリウム)= 無水炭酸カリウム原粉の嵩密度 下端に落とし口を有し、且つ、その内径が26.5mm、上
端の内径が9.4mm、高さが100mm、内容積が150mlである
漏斗を、その下端の試料落とし口までの高さが100mmと
なるように垂直に固定した。この漏斗の試料落とし口の
真下に内径39mm、高さ81mm及び内容積98.0mlの円筒型の
受器を置いた。
上記漏斗に無水炭酸カリウム試料の粉末を入れ、下端
の試料落とし口を開けて、試料粉末を受器に落下させ
た。受器上部の盛り上がつた試料を水平にすり切り、受
器中の試料粉末の重量を測定し、嵩密度を求めた。
その他の特性は、常法によつて測定した。
実施例1 (触媒の調製) 炭酸カリウム1.5水和塩を350℃まで急速に昇温し、1
時間焼成して、無水炭酸カリウム粉末を得た。この粉末
の細孔容積を水銀圧入法にて測定したところ、0.50ml/g
であり、嵩密度は0.61g/mlであつた。また、粒度分布
は、平均粒径が300μmであつて、粒径100μm未満が4.
8重量%、粒径600μmを越え、1000μmまでが4.2重量
%であつた。
この無水炭酸カリウムに対して、1.1重量%のグラフ
アイトを加え、十分に混合した後、直径3mm、高さ3mmの
円筒状の担体に打錠成形した。この担体の細孔容積比は
31%、圧縮強度は5.8kg/cm2Gであつた。
この担体97.2gを窒素気流中にて350℃で乾燥させた
後、窒素雰囲気下に金属ナトリウム2.8gを加え、240℃
で5時間撹拌して、触媒を調製した。
得られた触媒において、担持アルカリ金属は、ナトリ
ウム58g原子%、カリウム42g原子%であり、無水炭酸カ
リウムに対する担持量は、2.7重量%であつた。
実施例2 (プロピレンの二量化反応) 実施例1にて調製した触媒を内径60mmの管状反応器に
充填し、この反応器の圧力100kg/cm2G、温度145℃に保
持しつつ、プロピレンを液空間速度(LHSV)1.8hr-1
て供給して、連続反応を行なつた。
プロピレンの転化率は53モル%、4−メチル−1−ペ
ンテンの選択率は90モル%であつた。副生物は、1−ヘ
キセンが8モル%、4−メチル−2−ペンテンが1モル
%であつた。
プロピレン転化率は、経時変化が少なく、半減期は20
00時間であつた。また、反応開始時の反応器の圧力損失
は0.3kg/cm2Gであり、反応2000時間後のそれは0.5kg/cm
2Gであつて、この間に圧力損失の増大は殆ど認められな
かつた。
実施例3 (エチレンとプロピレンとの共二量化反応) 実施例1にて調製した触媒を内径60mmの管状反応器に
充填し、この反応器の圧力85kg/cm2G、温度105℃に保持
しつつ、エチレン/プロピレンモル比を0.6として、エ
チレンとプロピレンを液空間速度(LHSV)1.8hr-1にて
供給して、連続反応を行なつた。
エチレンの転化率は86モル%、反応生成物は、1−ペ
ンテンが92.2モル%、2−ペンテンが1.2モル%、4−
メチル−1−ペンテンが5.1モル%、3−エチル−1−
ペンテンが0.8モル%、その他0.7モル%であつた。
エチレン転化率は、経時変化が少なく、半減期は1600
時間であつた。また、反応開始時の反応器の圧力損失は
0.3kg/cm2Gであり、反応1600時間後のそれは0.7kg/cm2G
であつて、圧力損失の増大は僅かにとどまつた。
実施例4 (触媒の調製) 炭酸カリウム2水和塩を300℃まで急速に昇温し、2
時間焼成して、無水炭酸カリウム粉末を得た。この粉末
の細孔容積は0.42ml/g、嵩密度は0.67g/mlであつた。ま
た、粒度分布は、平均粒径が280μmであつて、粒径100
μm未満が5.2重量%、粒径600μmを越え、1000μmま
でが1.9重量%であつた。
この無水炭酸カリウムに対して、1.3重量%の炭素を
加え、直径3mm、高さ3mmの円筒状の担体に打錠成形し
た。この担体の細孔容積比は28%、圧縮強度は7.0kg/cm
2Gであつた。
この担体97.2gを窒素気流中にて350℃で乾燥させた
後、窒素雰囲気下に金属ナトリウム2.5gを加え、240℃
で5時間撹拌して、触媒を調製した。
得られた触媒において、担持アルカリ金属は、ナトリ
ウム47g原子%、カリウム53g原子%であり、無水炭酸カ
リウムに対する担持量は、2.4重量%であつた。
実施例5 (プロピレンの二量化反応) 実施例4にて調製した触媒を内径60mmの管状反応器に
充填し、この反応器の圧力100kg/cm2G、温度150℃に保
持しつつ、プロピレンを液空間速度(LHSV)1.8hr-1
て供給して、連続反応を行なつた。
プロピレンの転化率は35モル%、4−メチル−1−ペ
ンテンの選択率は91モル%であつた。また、プロピレン
転化率の経時変化は少なく、半減期は1800時間であつ
た。
反応開始時の反応器の圧力損失は0.3kg/cm2Gであり、
反応2000時間後のそれは0.8kg/cm2Gであつて、圧力損失
の増大は僅かであつた。
実施例6 (触媒の調製) 炭酸カリウム1.5水和塩を400℃まで急速に昇温し、1
時間焼成して、無水炭酸カリウム粉末を得た。この粉末
の細孔容積は0.57ml/g、嵩密度は0.53g/mlであつた。ま
た、粒度分布は、平均粒径が450μmであつて、粒径100
μm未満が1.7重量%、粒径600μmを越え、1000μmま
でが7.2%重量であつた。
この無水炭酸カリウムに対して、1.1重量%のグラフ
アイトを加え、直径3mm、高さ3mmの円筒状の担体に打錠
成形した。この担体の細孔容積比は29%、圧縮強度は6.
3kg/cm2Gであつた。
この担体97.2gを窒素気流中にて350℃で乾燥させた
後、窒素雰囲気下に金属ナトリウム3.1gを加え、240℃
で5時間撹拌して、触媒を調製した。
得られた触媒において、担持アルカリ金属は、ナトリ
ウム45g原子%、カリウム55g原子%であり、無水炭酸カ
リウムに対する担持量は、2.9重量%であつた。
実施例7 (プロピレンの二量化反応) 実施例4にて調製した触媒を内径60mmの管状反応器に
充填し、この反応器の圧力100kg/cm2G、温度150℃に保
持しつつ、プロピレンを液空間速度(LHSV)1.8hr-1
て供給して、連続反応を行なつた。
プロピレンの転化率は48モル%、反応生成物は、4−
メチル−1−ペンテンが90モル%、1−ヘキセンが8モ
ル%、4−メチル−2−ペンテンが1モル%であつた。
プロピレン転化率は、経時変化が少なく、半減期は2000
時間であつた。
反応開始時の反応器の圧力損失は0.3kg/cm2Gであり、
反応2000時間後のそれは0.7kg/cm2Gであつて、圧力損失
の増大は僅かであつた。
比較例1 市販試薬特級無水炭酸カリウム200gを水300mlに溶解
させてスラリーを得、これを噴霧乾燥して無水炭酸カリ
ウム粉末を調製した。この粉末の細孔容積は0.61ml/g、
嵩密度は0.49g/mlであつた。
また、粒度分布は、平均粒径が305μmであつて、粒
径100μm未満が4.8重量%、粒径600μmを越え、1000
μmまでが4.3重量%であつた。
この無水炭酸カリウムに対して、1.1重量%のグラフ
アイトを加え、直径3mm、高さ3mmの円筒状の担体に打錠
成形した。この担体の圧縮強度は1.0kg/cm2Gであつて、
圧縮強度に劣るものであつた。
この担体97.2gを窒素気流中にて350℃で乾燥させた
後、窒素雰囲気下に金属ナトリウム2.5gを加え、240℃
で5時間撹拌して、触媒を調製した。
得られた触媒において、担持アルカリ金属は、ナトリ
ウム51g原子%、カリウム49g原子%であり、無水炭酸カ
リウムに対する担持量は、2.3重量%であつた。
比較例2 (プロピレンの二量化反応) 比較例1にて調製した触媒を内径60mmの管状反応器に
充填し、この反応器の圧力100kg/cm2G、温度150℃に保
持しつつ、プロピレンを液空間速度(LHSV)1.8hr-1
て供給して、連続反応を行なつたところ、反応開始後、
20時間にて触媒が微粉化し、反応器における圧力損失が
10kg/cm2Gを越えた。
比較例3 市販試薬特級無水炭酸カリウムを300℃で2時間焼成
した。得られた粉末の細孔容積は0.38ml/g、嵩密度は0.
77g/mlであつた。
この無水炭酸カリウムに対して、1.1重量%のグラフ
アイトを加え、直径3mm、高さ3mmの円筒状の担体に打錠
成形した。
この担体97.2gを窒素気流中にて350℃で乾燥させた
後、窒素雰囲気下に金属ナトリウム2.6gを加え、240℃
で5時間撹拌して、触媒を調製した。
得られた触媒において、担持アルカリ金属は、ナトリ
ウム51g原子%、カリウム49g原子%であり、無水炭酸カ
リウムに対する担持量は、2.5重量%であつた。
比較例4 (プロピレンの二量化反応) 比較例3にて調製した触媒を内径60mmの管状反応器に
充填し、この反応器の圧力100kg/cm2G、温度150℃に保
持しつつ、プロピレンを液空間速度(LHSV)1.8hr-1
て供給して、連続反応を行なつた。
プロピレンの転化率は、初期28モル%と高かつたが、
その半減期は1200時間であつて、反応開始時の反応器の
圧力損失は0.3kg/cm2Gであつたが、反応1000時間後のそ
れは8.8kg/cm2Gに増大し、これ以上、反応を継続するこ
とは困難であつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大堀 良治 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特公 昭59−40506(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 27/232 C07C 11/02,2/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属を無水炭酸カリウムと炭素と
    からなる圧縮成形粒状担体に担持させてなるα−オレフ
    イン二量化触媒において、 (a) 上記アルカリ金属がナトリウム20〜90g原子%
    とカリウム80〜10g原子%とからなり、 (b) 上記圧縮成形粒状担体が無水炭酸カリウムに対
    して0.6〜3重量%の炭素を含有し、且つ、22〜38%の
    細孔容積比と1.5〜15Kg/cm2Gの圧縮強度を有すると共
    に、 (c) 上記担体を構成する無水炭酸カリウムが圧縮成
    形前の原粉として、平均粒径150〜600μmを有し、且
    つ、粒径100μm未満の粉体が1〜15重量%の範囲にあ
    り、粒径600μmを越える粉体が1〜20重量%の範囲に
    ある粒度分布を有し、更に、嵩密度が0.50g/ml以上であ
    つて、0.70g/ml未満の範囲にあることを特徴とするα−
    オレフインの二量化触媒。
  2. 【請求項2】担体を構成する無水炭酸カリウムが圧縮成
    形前の原粉として、嵩密度が0.53〜0.69g/mlの範囲にあ
    ることを特徴とする請求項第1項記載のα−オレフイン
    の二量化触媒。
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