JP2899105B2 - 写真印画紙用紙の製造方法 - Google Patents

写真印画紙用紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、アルキルテトラヒドロ−1,3,5−2H−チア
ジアジン−2−チオンを添加したカチオン澱粉、及びア
ルキルケテンダイマーを紙料に添加することを特徴とす
る、スライム発生が少なく、サイズ性と人体に対する安
全性に優れた写真印画紙用紙の製造方法に関するもので
ある。
【従来の技術】
スライムは、微生物の作用により、抄紙工程のパイ
プ、チェストの内壁など流速が遅くなる部分の紙料中に
発生する粘状物質であり、異物、斑点など写真印画紙用
紙の外観に関する品質に悪影響を及ぼすのみならず、紙
切れ、プレス毛布の汚れ発生など操業性を阻害する原因
にもなるため、種々の方法でスライムの防除が図られて
いる。 これらの方法の中で最も効果的であるとされているの
は、化学薬剤を紙料に添加して微生物の生育を抑制した
り、殺菌したりする方法であるが、白水再利用率の向上
や工程pHの中性化に伴って、効果ある化学薬品(スライ
ムコントロール剤)の種類、添加位置などの選択が難か
しくなってきている。また、スライムコントロール剤の
多くは生物に悪影響を与える薬品であるため、それを添
加した写真印画紙用紙の人体に対する安全性を考慮する
ことも重要になって来ている。 従来からスライムコントロール剤としては、5−クロ
ロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−チオンのよ
うな有機窒素硫黄化合物、2,2−ジブロモプロピオンア
ミドのような有機ブロム化合物、ジクロロイソシアネー
トのような有機窒素化合物などが、連続あるいは衝撃的
に紙料に添加され使用されている。
【発明が解決しようとする課題】
従来のスライムコントロール剤を紙料に添加する方法
では、微生物の栄養源となるカチオン澱粉を多量に添加
する写真印画紙用紙製造の場合には、十分なスライム防
除効果の得られないことが多かった。また、十分なスラ
イム防除効果の得られるスライムコントロール剤であっ
ても、添加によりアルキルケテンダイマーのサイズ性
や、写真性に悪影響を及ぼしたり、人体に対して危険性
が高いなど問題が多く、適当なスライムコントロール剤
や防除方法を見いだすことは困難であった。 すなわち、本発明の目的はこれらの欠点を有さないス
ライムコントロール剤を効率よく使用し、サイズ性、写
真性と人体に対する安全性に優れた写真印画紙用紙の製
造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために、カチオン澱
粉とアルキルケテンダイマーを添加した紙料に対する、
種々のスライムコントロール剤のスライム防除効果、写
真印画紙用紙の人体に対する安全性、及びサイズ性と写
真性に対する影響について検討した結果、スライムコン
トロール剤としてアルキルテトラヒドロ−1,3−5−2H
−チアジアジン−2−チオンが優れていることを見いだ
した。さらに、スライムコントローラ剤の添加方法につ
いて検討した結果、通常の紙料に添加する方法ではな
く、微生物に対する主要な栄養源であるカチオン澱粉
に、前もって添加すれば最もスライム防除効果の高いこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。 本発明の写真印画紙用紙紙に使用するカチオン澱粉と
しては、とうもろこし、馬鈴薯、タピオカ、小麦などに
由来する澱粉の第3級アミン誘導体、あるいは第4級ア
ンモニウム塩を使用することが出来る。また、上記カチ
オン基より少ない量のアニオン基を含有する両性澱粉を
使用することも可能である。カチオン澱粉の添加量は、
紙料固形分に対し0.5〜5.0重量%の範囲が好ましい。 本発明におけるアルキルケテンダイマーとしては、例
えば米国特許2,785,067号、米国特許2,865,743号、特開
昭52−40605号、特開昭55−98997号、特開昭55−116898
号、特開昭55−132799号特開昭56−101998号等に記載さ
れているようなアルキルケテンダイマーを使用すること
が出来る。紙料固形分に対する添加量は、通常0.05〜0.
5重量%の範囲が良い。 本発明のアルキルテトラヒドロ−1,3,5−2H−チアジ
アジン−2−チオンとしては、例えば3,5−ジメチルテ
トラヒドロ−1−3,5−2H−チアジアジン−2−チオン
(略称DMTT)として知られているスライムコントロール
剤などが使用でき、その添加量はパルプの種類、叩解の
程度、添加薬品の添加量などにより異なるが、澱粉固形
分に対し100〜3000ppmの範囲が好ましい。添加方法とし
ては、まず固形分濃度が5%以下のカチオン澱粉糊液に
アルキルテトラヒドロ−1,3,5−2H−チアジアジン−2
−チオン添加し、その糊液を紙料に添加するのが良い。
また、アルキルケテンダイマーを乳化分散する際のカチ
オン澱粉糊液に添加することも可能である。 本発明の写真印画紙用紙には、カブリ防止剤、染料、
填料、サイズ剤、定着剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増
強剤、歩留まり向上剤などを必要に応じて添加するもの
とする。各種の澱粉、ポリビニルアルコール、ゼラチン
等による表面処理、及びぼう硝、塩化ナトリウム、有機
導電剤等による帯電防止処理を必要に応じて表面に塗布
することも可能である。さらに、用紙表面をポリオレフ
ィン樹脂等の耐水性樹脂で被覆することも可能である。 本発明の写真印画紙用紙は、カラー印画紙用紙、白黒
印画紙用紙、複写印画紙用紙、製版用印画紙用紙等に使
用することができる。
【作用】
本発明のアルキルテトラヒドロ−1,3,5−2H−チアジ
アジン−2−チオンを添加したカチオン澱粉、及びアル
キルケテンダイマーを紙料に添加する方法により、スラ
イム発生が少なく、サイズ性、写真性及び人体に対する
安全性に優れた写真印画紙用紙を得ることが出来る。
【実施例】
以下では、本発明を実施例により詳細に説明する。な
お、本発明は実施例に限定されるものではない。以下に
おける、部、%は全て重量によるものである。 実施例1 ろ水度350mlまで叩解したLBKPとろ水度450mlまで叩解
したNBSPを重量比で7:3混合して得た、叩解パルプ100部
に、3,5−ジメチルテトラヒドロ−1,3−5−2H−チアジ
アジン−2−チオン(サンセレント330、三新化学社
製)を前もって澱粉糊液固形分に対して600ppm添加した
カチオン澱粉(ケイトF、王子ナショナル社製)を2.0
部、アルキルケテンダイマーサイズ剤(SPK903、荒川化
学社製)を0.4部、ポリアミド−ポリアミン−エピクロ
ルヒドリン樹脂(カイメンS25、ディック・ハーキュレ
ス社製)を0.3部添加し、最後に工業用水を加え、固形
分濃度2.5%の紙料とした。まず、調製直後の紙料を用
いて坪量180g/m2の手すきシートを作製した。シートの
乾燥条件は、熱風乾燥機中で80℃、5分間とした。この
シートを試料1−1とする。また、この紙料の一部を、
32℃で7日間保存後、80メッシュの金網でろ別し、ろ液
のニンヒドリン反応を評価することによりスライムコン
トロール剤の効力評価を得た。このろ液を紙料1−2と
する。 比較例1 実施例1で添加するカチオン澱粉をケイトFのみを2.
0部とし、3,5−ジメチルテトラヒドロ−1,3,5−2H−チ
アジアミン−2−チオンを紙料に、紙料固形分に対して
60ppm添加する(カチオン澱粉固形分に対しては3330ppm
に相当する)以外は全て同一の方法で、手すきシート及
びろ液を得た。これらをそれぞれ試料2−1及び試料2
−2とする。 比較例2 比較例1で3,5−ジメチルテトラヒドロ−1,3,5−2H−
チアジアジン−2−チオンの代わりに、5−クロロ−2
−メチル−4−イソチアゾリン−3−チオンを60ppm添
加する以外は、全て同一の方法で手すきシート及びろ液
を得た。これらをそれぞれ試料3−1及び試料3−2と
する。 比較例3 比較例1で3,5−ジメチルテトラヒドロ−1,3,5−2H−
チアジアジン−2−チオンの代わりに、2,2−ジブロモ
プロピオンアミドを60ppm添加する以外は、全て同一の
方法で手すきシート及びろ液を得た。これらをそれぞれ
試料4−1及び試料4−2とする。 以上の手すきシートとろ液の結果をまとめて、それぞ
れ第1表と第2表に示す。 ここで、サイズ度はTAPPI標準試験法 T−441m−60
のコブサイズ度試験法に準じて測定した、30℃、120秒
間での写真用現像液の浸透性の値(g/m2)であり、他の
薬品が悪影響を及ぼさないとすると、アルキルケテンダ
イマーサイズ剤の添加量が0.4%の場合、25g/m2以下の
値が得られるはずである。 写真性の評価は、写真印画紙用紙表面にカラー写真乳
剤を塗布して得たカラー印画紙を、50℃、65%R.H.の温
湿度条件下で10日間経時させた後、通常の方法で現像
し、マクベス濃度計(RD519)で地肌の着色をカブリと
して測定することにより行った。濃度0.3以下ならば写
真性に問題はないと判断できる。 変異原性試験は、労働省労働基準局 基発第261号
(昭和60年5月18日)に準じ、各手すきシートをベンゼ
ン/エタノール(9/1、vol%)で80℃、3時間抽出する
ことにより得た抽出物に対し、Salmonella typyhimuriu
m TA100を用いて、代謝活性化法によらない復帰変異試
験により行った。溶媒対照として用いたジメチルスルホ
オキシドに比較して復帰変異コロニー数が2倍以上に増
加する場合を陽性とした。陽性の場合は、突然変異誘起
性を有する可能性が高いため、紙としての安全性に問題
がある。 ニンヒドリン反応は、ろ液10mlに1%ニンヒドリン水
溶液を0.5ml添加した際、液が赤紫色に変化する程度に
より判定した。液が変色した場合を+で表したが、この
場合はスライムが発生していると考えられる。 試料1−2と試料2−2の比較から、3,5−ジメチル
テトラヒドロ−1,3,5−2H−チアジアジン−2−チオン
を添加したカチオン澱粉を紙料に添加することにより、
通常の添加方法に比べ、対紙料固形分で約5分の1と少
ないスライムコントロール剤添加量で優れたスライム防
除効果の得られることが明かである。 試料1−1と試料3−1あるいは試料4−1の比較か
ら、3,5−ジメチルテトラヒドロ−1,3,5−2H−チアジア
ジン−2−チオンのような化合物が人体に対する安全性
にすぐれ、またサイズ性と写真性に対する悪影響の少な
いスライムコントロール剤であることが分かる。
【発明の効果】
以上から、本発明の方法すなわち、アルキルテトラヒ
ドロ−1,3,5−2H−チアジアジン−2−チオンを添加し
たカチオン澱粉、及びアルキルケテンダイマーを紙料に
添加する方法により、スライム発生が少なく、サイズ
性、写真性及び人体に対する安全性に優れた写真印画紙
用紙の得られることが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 5/22 E 5/00 Z (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/775 D21H 17/29 D21H 17/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルテトラヒドロ−1,3,5−2H−チア
    ジアジン−2−チオンを添加したカチオン澱粉、及びア
    ルキルケテンダイマーを紙料に添加することを特徴とす
    る写真印画紙用紙の製造方法。
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