JP2897824B2 - Pll回路の入力制御方法 - Google Patents

Pll回路の入力制御方法

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JP2897824B2
JP2897824B2 JP8315753A JP31575396A JP2897824B2 JP 2897824 B2 JP2897824 B2 JP 2897824B2 JP 8315753 A JP8315753 A JP 8315753A JP 31575396 A JP31575396 A JP 31575396A JP 2897824 B2 JP2897824 B2 JP 2897824B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPLL回路の入力制
御方法に関し、特に入力信号やこの入力信号に重畳され
る雑音がある程度予見可能なシステムにおいて予見制御
理論を使用して位相特性の改善を図る様にしたPLL回
路の入力制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PLL(Phase Locked Loop) 回路におい
ては、入力信号である目標信号には雑音が重畳されるこ
とが避けられないものである。この雑音が目標信号に対
して重畳する結果、ジッタ成分が増大してPLLを構成
するVCO(電圧制御発振器)から出力される発信信号
にもジッタ成分が生じることになる。
【0003】かかるジッタ成分を除去する技術として、
従来から種々のものが提案されている。例えば、特開平
5−63563号公報には位相比較器から出力されるア
ナログ信号をPNM変調方式でPCM化した後、これを
移動平均方式でオーバサンプリングして高周波成分を取
除くと共に、語長を伸長して高精度化,低ノイズ化した
後、D/A変換してVCOの制御電圧とすることによ
り、目標信号に雑音が加わってジッタが大きい場合に
も、安定なVCO出力を得る技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平5−63
563号公報を含めた従来のPLL回路の雑音対策は、
全てハードウェア的に回路を付加して特性改善するもの
であり、ソフトウェア的に特性改善を行うものではな
く、回路規模が増大することになる。
【0005】そこで、本発明はかかる従来技術の欠点を
解決すべくなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、ソフトウェア的手法を用いて位相特性の改善を図
る様にしたPLL回路の入力制御方法を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、入力信
号と電圧制御発振器の出力信号との位相差を検出してこ
の位相差に応じて前記電圧制御発振器を制御するPLL
回路の入力制御方法であって、前記PLL回路の伝達関
数より離散化した状態方程式及び出力方程式を算出する
ステップと、これ等状態方程式及び出力方程式と、更に
は前記入力信号と前記出力信号との誤差式とから、状態
変数と前記誤差との方程式を算出するステップと、これ
等状態変数と前記誤差との方程式をエラーシステムとし
たときこのエラーシステムに適する予め設定された評価
関数を導入するステップと、前記評価関数より現在の入
力信号に対する制御入力を求めるステップと、この制御
入力と直前の入力信号とを加算して現在の入力信号とす
るステップとを含むことを特徴とするPLL回路の入力
制御方法が得られる。
【0007】そして、現在の離散入力値をu(k)とし
たとき、kをk+1として前記評価関数より最新の制御
入力を順次算出して、順次現在の入力信号を更新制御す
るようにしたことを特徴とすしており、また、前記エラ
ーシステムは前記入力信号やこの入力信号に重畳される
雑音信号が予見可能であり、前記評価関数においてこの
予見可能な未来の離散値の数が反映されていることを特
徴としている。
【0008】すなわち、本発明では、予見可能な目標信
号(入力信号)や予見可能な雑音信号を積極的に使用し
て、公知の予見制御理論に従って位相特性を改善する様
にしている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳述する。
【0010】図1は本発明に適用されるPLL回路のモ
デル図である。図1を参照すると、(A)はPLL回路
の一般的ブロック図であり、位相比較器(PC)1は目
標(入力)信号INとVCO3の出力信号(PLL回路
の出力信号でもある)OUTとの位相差を検出する。こ
の位相差はループフィルタ(LPF)2を介してVCO
3の制御入力となり、よってVCO3はこの制御入力に
従って発振出力の位相を制御して、目標信号INに位相
が合致した出力信号OUTを得ることができる。尚、目
標信号に対して雑音成分が重畳されている。
【0011】図1(B)を参照すると、図1(A)のP
LL回路ブロックの各部を伝達関数で示した数式でモデ
ルのブロック線図である。位相比較器1の伝達関数はK
p ,LPF2のそれは1/(1+Ts),VCO3のそ
れはKv /sで夫々示される。
【0012】従って、全体の伝達関数Gp (s)は、 Gp (s)=Kp ・{1・(1+Ts)}・Kv /s…(1) となる。ここで、K=Kp ・Kv /T,a=1/Tとお
くと、(1)式は、 Gp (s)=K/(s2 +as)…(2) と書換えられる。
【0013】この(2)式を用いて、入力U(s),状
態変数X(s),出力Y(s)の関係を図示すると、図
1(C)となる。
【0014】ここで、入力U(s),出力Y(s)を夫
々式で表すと、 U(s)=(s2 +as)X(s)…(3) Y(s)=KX(s) …(4) となる。(3),(4)式を逆ラプラス変換して、 d2 x(t)/dt2 =−a・dx(t)/dt+u(t)…(5) y(t)=Kx(t) …(6) が得られる。
【0015】状態変数x1 ,x2 をx1 =x,x2 =d
x/dt(=dx1 /dt)とおくと、(5),(6)
式は、
【数1】 の如く表される。
【0016】ここで、(7),(8)式を、
【数2】 の様に置換えるものとする。
【0017】ここで、図1(A),(B)に示した雑音
信号dを考慮すると、(a)式は、
【数3】 の如く表されることになる。尚、Ec は定数とする。
【0018】ここで、(10),(11)式を離散化し
て考えると、 x(k+1)=A(k)+Bu(k)+Ed(k)…(12) Y(k)=Cx(k) …(13) と表現できる。この場合の離散化とは、各信号成分を高
速のサンプリング周波数にてサンプリングしてディジタ
ル的に考えた場合の式である。
【0019】今、R(k)を目標信号とし、誤差信号を
e(k)を、 e(k)=R(k)−y(k) …(14) の如く定義するものとすると、(12)〜(14)式よ
り、
【数4】 にて示されるエラーシステムが得られる。尚、Δは一回
差分動作を表すものとし、Iは単位行列を示す。
【0020】この(15),(16)式で示されるエラ
ーシステムの式を簡略化して、 X0 (k+1)=ΦX0 (k)+GΔu(k)+GR ΔR(k+1) +Gd Δd(k) …(17) e(k)=C0 X0 (k) …(18) と書換える。
【0021】こうして得られたエラーシステムに対し
て、予め定められた評価関数を導入する。この評価関数
J(k0 )は、
【数5】 で示される。尚、Iは単位行列を示すものであり、Mは
正の整数であってエラーシステムにより適宜選定される
定数である。
【0022】最適レギュレータ問題の手法に従って制御
入力(現在の入力信号を得るための補正信号)Δu
(k)を求めると、
【数6】 として得られることになる。(20)式において、MR
,Md は入力R(k),雑音d(k)の予見可能な離
散値の数(現在から未来のサンプリング数)を夫々示し
ており、エラーシステムにより夫々定まるものである。
【0023】ここで、 F=−[I+GT PG]-1T PΦ FR (j)=−[I+GT PG]-1T [(Φ+GF)T j-1 PGR Fd (j)=−[I+GT PG]-1T [(Φ+GF)T j-1 PGd P=I+ΦT PΦ−ΦT PG[I+GT PG]-1T PΦ である。
【0024】以上のことから、入力u(k)を、 u(k)=u(k−1)+Δu(k)…(21) なる式に従ってPLLへ供給することにより、位相特性
の改善が可能になる。
【0025】上述した予見制御理論を実現するための実
施例を図2及び図3を参照して説明する。図2は本発明
の実施例のブロック図であり、PLLモデル20に対す
る入力制御を(21)式に従って行うためにCPU(プ
ロセッサ)22が設けられており、このCPU22によ
り(20)式のΔu(k)成分が時々刻々算出される。
【0026】パラメータ設定部21はCPU22の上記
算出に必要な各種パラメータが夫々予め入力されてお
り、CPU22における算出過程でこれ等パラメータが
参照されることになる。
【0027】CPU22は(20)式のΔu(k)成分
を算出するが、図3のフローチャートに従って算出され
る。ステップ100において、(1)式で示されるPL
L回路20の伝達関数Gp (s)より、離散化した状態
方程式(12)及び出力方程式(13)が算出される。
【0028】ステップ101において、目標信号と出力
信号との誤差が(14)式の如く定義され、ステップ1
02において、上記(12)〜(14)式により、状態
変数X0 (k+1)と誤差e(k)との方程式が(1
7),(18)式の如く得られ、エラーシステムが得ら
れることになる。
【0029】ステップ103において、このエラーシス
テムに従って(19)式に示す評価関数J(k0 )が導
入され、ステップ104において、この評価関数より制
御入力Δu(k)が(20)式の如く求められる。ステ
ップ105にて、この制御入力Δu(k)の現在値が算
出され、図2の加算器23において、直前の入力u(k
−1)と加算される。これが(21)式で示されるもの
である。
【0030】ステップ106にて、この加算値が現在の
入力となってPLL回路20の入力信号(目標信号)と
なるのである。次のステップ107において、k=k+
1とされることにより、次に続くΔu(k+1)の離散
値が算出され、以下ステップ105〜107が順次繰返
えされる。
【0031】尚、予見制御理論の詳細については、計測
自動制御学会論文集Vol.24,No.12,pp1
14の河村、他による「予見制御系の性質について」な
る論文を参照できるものである。
【0032】
【発明の効果】叙上の如く、本発明によれば、予見制御
理論を用いて入力制御を行っているので、ハードウェア
を用いることなくソフトウェアにて雑音に起因する位相
特性の劣化を改善できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はPLL回路のブロック図,(B)は等
価回路図,(C)は状態図である。
【図2】本発明の実施例の概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 位相比較器 2 LPF(ループフィルタ) 3 VCO 20 PLLモデル 21 パラメータ設定部 22 CPU 23 加算器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−36403(JP,A) 特開 昭63−250701(JP,A) 「予見性御系の性質について」、河村 仁 他、計測自動制御学会論文集、V OL.24,NO.8,PAGE886− 888,1988 「構造的に安定な予見制御系につい て」、前田勝彦、岡山理科大学紀要A自 然科学、NO.21,PAGE217−234, 1985 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03L 7/06 - 7/093 G05B 13/00 H04L 7/033

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号と電圧制御発振器の出力信号と
    の位相差を検出してこの位相差に応じて前記電圧制御発
    振器を制御するPLL回路の入力制御方法であって、前
    記PLL回路の伝達関数より離散化した状態方程式及び
    出力方程式を算出するステップと、これ等状態方程式及
    び出力方程式と、更には前記入力信号と前記出力信号と
    の誤差式とから、状態変数と前記誤差との方程式を算出
    するステップと、これ等状態変数と前記誤差との方程式
    をエラーシステムとしたときこのエラーシステムに適す
    る予め設定された評価関数を導入するステップと、前記
    評価関数より現在の入力信号に対する制御入力を求める
    ステップと、この制御入力と直前の入力信号とを加算し
    て現在の入力信号とするステップとを含むことを特徴と
    するPLL回路の入力制御方法。
  2. 【請求項2】 現在の離散入力値をu(k)としたと
    き、kをk+1として前記評価関数より最新の制御入力
    を順次算出して、順次現在の入力信号を更新制御するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載のPLL回路の
    入力制御方法。
  3. 【請求項3】 前記エラーシステムは前記入力信号やこ
    の入力信号に重畳される雑音信号が予見可能であり、前
    記評価関数においてこの予見可能な未来の離散値の数が
    反映されていることを特徴とする請求項1または2記載
    のPLL回路の入力制御方法。
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Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「予見性御系の性質について」、河村 仁 他、計測自動制御学会論文集、VOL.24,NO.8,PAGE886−888,1988
「構造的に安定な予見制御系について」、前田勝彦、岡山理科大学紀要A自然科学、NO.21,PAGE217−234,1985

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