JP2896662B2 - 除去アンカー - Google Patents

除去アンカー

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JP2896662B2
JP2896662B2 JP33829096A JP33829096A JP2896662B2 JP 2896662 B2 JP2896662 B2 JP 2896662B2 JP 33829096 A JP33829096 A JP 33829096A JP 33829096 A JP33829096 A JP 33829096A JP 2896662 B2 JP2896662 B2 JP 2896662B2
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pulling
tension
removal anchor
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hardening
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明 沖藤
俊光 平部
康雄 宮崎
正明 大日向
裕久 谷室
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BUI ESU ERU JAPAN KK
OOSAKA BOSUI KENSETSUSHA KK
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BUI ESU ERU JAPAN KK
OOSAKA BOSUI KENSETSUSHA KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に構築後、不
要になったときは、地中から引き抜き回収することがで
きる除去アンカーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、除去アンカーとして、アンカー構
築後、不要になったときは、芯材を先端に固着の拡張材
(楔材)と共に抜き出し、この抜き出しにつれ該芯材の
周囲に配されている複数本の引っ張り材を押し拡げなが
らその周囲の硬化材(モルタル)を破壊して行き、もっ
て引っ張り材を硬化材との付着からフリーとなし、引っ
張り材の引き抜き回収を可能にする除去アンカーが提案
されている(例えば特公昭56−11006号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記構成の
除去アンカーのように、硬化材を例えば楔形の拡張具の
抜き出しにつれる拡張によって単に破壊するに過ぎない
場合は、破壊された硬化材の一部が引っ張り材に付着し
た状態のままで残り、引っ張り材の引き抜きが出来なか
ったり、引き抜きが可能である場合であっても引き抜き
に大きな力を要し、油圧ジャッキなどの引き抜き装置の
適用が不可欠となるなどの問題点があった。
【0004】かかる問題点を解消するために、硬化材の
中に圧力によって硬化材が動き破砕できるような可縮空
間を設けるという、提案がなされている(例えば特開平
5−263423号公報参照 )。
【0005】可縮空間を設ける方式の除去アンカーは、
硬化材の破壊を助長することが出来るかもしれないが、
硬化材の一部が引っ張り材に付着残存するという恐れが
依然として解消されないばかりか、可縮空間を設けるた
めに多量の可縮材の使用が必要となり、可縮材の多量消
費並びに配設作業の手数により工事費の高騰を招くとい
う問題点があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点を一掃するこ
とを目的としてなされたものである
【0007】。
【課題を解決するための手段】本発明は、アンカー構築
状態に於いて、芯材を先端部に固着の拡張具と共に地上
に向け抜き出し、この抜き出しにつれ該芯材の周囲に配
設されている複数本の引っ張り材を押し拡げながらその
周囲の硬化材を破壊して行くことにより、引っ張り材を
硬化材の付着からフリーになす除去アンカーに於いて、
芯材は拡張具の中心部から先方へ延出し、引っ張り材は
拡張材の周囲を径方向への拡張状態の下に通過して先方
へ延出し、芯材の延出部の先端部に拡張具との間に距離
を隔てて引き寄せガイド具が中心部に於いて固着され、
引き寄せガイド具は周辺部に貫通孔を備え、該貫通孔内
に、引っ張り材の延出部が拡張状態から径方向中心に向
け引き寄せられた状態でフリーに貫通され、引き寄せガ
イド具の外径は、引っ張り材の拡張部の外径よりも小さ
く設定されていることを特徴とする除去アンカーに係
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を添
付図面に基づき説明すると次の通りである。図1は本発
明除去アンカーの定着状態を示し、図中、Aは本発明除
去アンカー、Bはアンカー幹体を構成しているセメント
モルタルなどの硬化材、Cは削孔をそれぞれ示してい
る。
【0009】図2は本発明除去アンカーAを示し、該除
去アンカーAは基端側から順に、自由長部A1、定着長
部A2、拡張部A3及び引き寄せガイド部A4を備えてい
る。
【0010】自由長部A1は、硬化材Bとの付着からフ
リーになる部分であり、図3に示すように、芯材1及び
その周囲に配された複数本例えば8本の引っ張り材2に
は、シース3,4が施され、該シース3,4により硬化材
Bとの付着から隔離される。
【0011】定着長部A2は、硬化材Bとの付着により
定着部を構成する部分であり、図4に示すように、芯材
1はシース3により硬化材Bとの付着から隔離される
が、その周囲の引っ張り材2からはシースが剥離除去さ
れており、よって該引っ張り材2はそれぞれ硬化材Bに
直接付着し定着部を構成する。
【0012】拡張部A3は拡張具5を設置する部分であ
り、図2に示すように、芯材1上にはシースを除去した
状態で拡張具5が中心の取り付け穴5bに於いて取り付
け固定され、基端側に楔部5aを備えている。芯材1の
周囲に配された引っ張り材2は拡張具5の周囲に於いて
外方へ拡張され、更にこの拡張状態の下に先方へ延出し
ている。
【0013】引き寄せガイド部A4は引き寄せガイド具
6を設置する部分であり、図2に示すように、芯材1上
に円形乃至これと類似する形状の引き寄せガイド具6が
中心部の取り付け穴6aに於いて取り付け固定されてい
る。該ガイド具6の外径は引っ張り材2の拡張部A3
最大外径よりも小さく、周辺部には複数個の貫通孔7が
設けられ、、該貫通孔7内には引っ張り材2の延出部2
aのそれぞれが中心方向に引き寄せられた状態でフリー
に挿通されている。
【0014】引っ張り材2の貫通孔7への挿通は、図5
に示すように、貫通孔7を引っ張り材2と同じ数だけ設
け、引っ張り材2を貫通孔7のそれぞれに1本ずつ挿通
してもよいし或いは複数本例えば2本(図6参照)又は
4本(図7参照)を一組として挿通するようにしてもよ
い。
【0015】拡張具5と引き寄せガイド具6との間には
図2に示すように間隔が明けられ、この間隔部aの箇所
では、引っ張り材2の拡張の度合は先端方に向け漸進的
に減少している。
【0016】間隔部aに於いては、引っ張り材2の相互
間に拡張に基づく隙間8が生じ、この隙間8内には、ア
ンカー構築時にセメンとモルタルなどの硬化材が浸入し
硬化する恐れがあるので、このような硬化材の浸入防止
手段が施されている。 図には、浸入防止手段としてキ
ャップ9を施した場合が示されている。
【0017】尚、間隔部aの間では、仮に引っ張り材2
に硬化材Bが付着しても引き寄せガイド6の移動で付着
部の切り離しが可能であるので、硬化材浸入防止手段の
適用は場合によっては省略してもよい。
【0018】上記隙間8には、引き寄せ具6の滑り性を
良くするために、グリース等のような滑り材10を充填
しておくことが出来る。この滑り材10の充填を硬化材
浸入防止手段として兼用してもよい。
【0019】引き寄せガイド具6の基端面側即ち引き抜
き時に前面となる側の面の外周部は、引っ張り材2と硬
化材Bとの付着部の切り離しに効果がある刃先部11を
構成している。
【0020】図8は本発明除去アンカーAの定着状況
を、また図9は該アンカーAの除去操作時の状況をそれ
ぞれ示している。
【0021】図8に示す定着状態から、油圧ジャッキな
どの引き抜き装置(図示せず)を適用して芯材1の引き
抜きを開始すると、図9に示すように、芯材1の引き抜
きにつれる拡張具5の移動によりその周囲の引っ張り材
2及び硬化材Bが外方へ拡張されて行き、この拡張によ
り周囲の硬化材Bが破壊されて行く。
【0022】図10は図9に於ける拡張具5位置での断
面構造を模式図的に誇張して示し、硬化材Bは拡張によ
り破壊されると共に、削孔Cの孔壁C1との間で圧密状
態となり、また孔壁C1は図9に示すように僅かに押し
広げられ口径が拡大傾向となる。 この硬化材Bの破壊
時には、引っ張り材2も拡張され相互間隔が拡がるの
で、この拡張で引っ張り材2の周側部P1(図10参
照)では破壊状態の硬化材との付着から解放される傾向
となるが、孔壁C1と向き合う外端側P2(図10参照)
では硬化材Bに対し押し付けられる傾向となり付着状態
が依然として残る傾向が大きい。
【0023】図11は図9に於ける拡張具5と引き寄せ
ガイド具6との間の断面構造を模式図的に誇張して示
し、この部分では、引っ張り材2は拡張の度合いが漸進
的に減少しているので、その分、硬化材Bは圧密状態か
ら解放され、緩みを生じている。この緩み部12の状態
を図9,11では便宜的に空白で代表して示してある。
【0024】図9に示すように、拡張具5の後方側では
間隔を存して引き寄せガイド具6が引っ張り材2に沿い
同伴移動し、緩み部12を通過して行く。
【0025】引き寄せガイド具6は引っ張り材2を拡張
状態から径方向の中心方向に向かって引き寄せながら引
っ張り材2に沿い移動し、この移動の間、引っ張り材2
(主としてその外端側P2)と未だ付着している硬化材
2との間を強制的に切り離しつつ切り離した硬化材Bを
緩みを利用して再び孔壁C1に向かって押し除けて行
く。
【0026】図12は、引き寄せ具6の通過後の断面構
造を模式図的に誇張して示し、引っ張り材2と硬化材B
とは完全に切り離されている。この切り離し状態を図で
は便宜的に空白13で代表して示してある。
【0027】而して、このような芯材1の引き抜きを継
続することにより、引っ張り材2を硬化材Bから完全に
切り離すことが出来、引っ張り材2を硬化材Bから完全
にフリーにした状態で引き抜き回収することが出来る
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、拡張具により硬化材を
拡張し破壊した後に、引き寄せガイド具により引っ張り
材2を破壊状態の硬化材から強制的に切り離すことがで
きるので、引っ張り材を硬化材から完全にフリーになし
た状態での引き抜きが可能となり、引っ張り材の引き抜
き回収を作業容易に安定確実に行うことができる。
【0029】更に、従来品に見られるような可縮材の使
用を必要としないので、工費面の負担増なしに、このよ
うな引っ張り材の引き抜き回収の簡便化を図ることが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明除去アンカーの定着状況を概略的に示す
説明図である。
【図2】本発明除去アンカーの縦断面図である。
【図3】図2の自由長部の断面図である。
【図4】同、定着長部の断面図である。
【図5】同、引き寄せガイド部の断面図である。
【図6】図5の変更態様を示す断面図である。
【図7】同、他の変更態様を示す断面図である。
【図8】本発明除去アンカーの定着状態を示す要部詳細
図である。
【図9】本発明除去アンカーの除去原理説明図である。
【図10】図9の拡張部の縦断面図である。
【図11】同、緩み部の縦断面図である。
【図12】同、引き寄せガイド具通過後の状況を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
A 本発明除去アンカー A1 自由長部 A2 定着長部 A3 拡張部 A4 引き寄せガイド部 B 硬化材 C 削孔 1 芯材 2 引っ張り材 3 シース 4 シース 5 拡張具 5a 楔部 5b 取り付け穴 6 引き寄せガイド具 6a 取り付け穴 7 貫通孔 8 間隙 9 キャップ 10 滑り材 11 刃先部 12 空白部 13 空白部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 康雄 大阪府大阪市東成区大今里2−16−6 (72)発明者 大日向 正明 三重県名張市桔梗ヶ丘南3−3−20 (72)発明者 谷室 裕久 奈良県生駒市萩原町448−5 (56)参考文献 特開 昭61−87018(JP,A) 特開 昭59−61622(JP,A) 特開 昭53−48306(JP,A) 特開 平5−263423(JP,A) 実開 昭56−8632(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 5/80

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンカー構築状態に於いて、芯材を先端部
    に固着の拡張具と共に地上に向け抜き出し、この抜き出
    しにつれ該芯材の周囲に配設されている複数本の引っ張
    り材を押し拡げながらその周囲の硬化材を破壊して行く
    ことにより、引っ張り材を硬化材の付着からフリーにな
    す除去アンカーに於いて、芯材は拡張具の中心部から先
    方へ延出し、引っ張り材は拡張材の周囲を径方向への拡
    張状態の下に通過して先方へ延出し、芯材の延出部の先
    端部に拡張具との間に距離を隔てて引き寄せガイド具が
    中心部に於いて固着され、引き寄せガイド具は周辺部に
    貫通孔を備え、該貫通孔内に、引っ張り材の延出部が拡
    張状態から径方向中心に向け引き寄せられた状態でフリ
    ーに貫通され、引き寄せガイド具の外径は、引っ張り材
    の拡張部の外径よりも小さく設定されていることを特徴
    とする除去アンカー。
  2. 【請求項2】引っ張り材の拡張部から先端までの間に、
    硬化材からの隔離手段が設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の除去アンカー。
  3. 【請求項3】隔離手段が引っ張り材の拡張部から先端ま
    での間に施されたキャップであることを特徴とする請求
    項2記載の除去アンカー。
  4. 【請求項4】拡張状態にある引っ張り材相互間の隙間に
    グリース等のような滑り材が充填されていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の除去アンカー。
  5. 【請求項5】引き寄せガイド具が基端面側に引っ張り材
    と硬化材との付着部を切り離すための刃先部を備えてい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の除
    去アンカー。
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