JP2896297B2 - 真空脱ガス槽の加熱洗浄方法 - Google Patents

真空脱ガス槽の加熱洗浄方法

Info

Publication number
JP2896297B2
JP2896297B2 JP28215293A JP28215293A JP2896297B2 JP 2896297 B2 JP2896297 B2 JP 2896297B2 JP 28215293 A JP28215293 A JP 28215293A JP 28215293 A JP28215293 A JP 28215293A JP 2896297 B2 JP2896297 B2 JP 2896297B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum degassing
degassing tank
combustion gas
combustion
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28215293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07118729A (ja
Inventor
信一郎 福嶋
峻一 杉山
博明 佐藤
博 栗原
良一 田中
護 松尾
誠 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON FUAANESU KOGYO KK
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NIPPON FUAANESU KOGYO KK
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON FUAANESU KOGYO KK, Nippon Kokan Ltd filed Critical NIPPON FUAANESU KOGYO KK
Priority to JP28215293A priority Critical patent/JP2896297B2/ja
Publication of JPH07118729A publication Critical patent/JPH07118729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2896297B2 publication Critical patent/JP2896297B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空脱ガス槽の加熱洗浄
方法に関する。更に詳述すると、本発明は溶鋼中の酸素
や水素などの不要ガスを取り除く真空脱ガス槽の内張り
耐火物に付着した鋼滓の加熱洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】間接製鋼法では、高炉から取り出された
溶銑を転炉において酸素吹きして溶鋼を得た後、この溶
鋼中の酸素、水素、チッ素等のガスを除くため真空脱ガ
ス槽を利用して脱ガス処理を行っている。この真空脱ガ
ス槽は耐火物の内張りを施してあり、そこに鋼滓が付着
したり浸潤することがある。そこで、性質の異なる鋼を
作る場合には真空脱ガス槽内の鋼滓を完全に溶かして排
除するため加熱洗浄する必要がある。
【0003】従来の加熱洗浄は、図8に示すように、真
空脱ガス槽101の上部に排気ダクト102を接続し、
槽底部の2本の筒状の循環通路103,103に地金回
収ボックスを兼ねたバーナ104,104を接続して燃
焼ガス105を循環通路から真空ガス槽101内に吹き
込んで内張り耐火物に付着した鋼滓を約1600℃の熱
で溶かして流し出すようにしている。
【0004】また、図9に示すように、真空脱ガス槽1
01の上部から槽内に酸素吹きランス201を挿入する
と共に手動によって動かされるカロライジングパイプ2
02と電極203とを配置して内張り耐火物上の鋼滓2
05に直接プラズマアーク206を当てて局部的に高熱
で加熱して落とす方法も採られている。この場合、溶け
て流れ出た鋼滓は真空脱ガス槽101の下に設置された
地金回収ボックス204で受けとめられる。
【0005】更に、図10に示すように、真空脱ガス槽
内に挿入した酸素富化バーナ301を昇降させながら高
温の燃焼ガス302を真空脱ガス槽101内に吹き出さ
せ底部の循環通路103,103から排気することによ
って加熱洗浄するようにしている。この場合も溶けて流
れ出る鋼滓は、底部の循環通路103,103から地金
回収ボックス303内に回収される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
バーナを焚いて燃焼ガスを真空脱ガス槽101の底部の
循環通路103から吹き込む加熱洗浄の場合、真空脱ガ
ス槽101内に残った鋼滓を溶かして流し出すために必
要な高い温度を得ることが難しく、十分に鋼滓を取り除
くことができない。特に、循環通路103から急に拡径
された底部脱ガス槽周辺の壁面には燃焼ガスが回り込み
難くかつ燃焼ガス温度も低いので、この部分に付着した
鋼滓を取り除くことが難しい。
【0007】また、図9のプラズマアークによる加熱洗
浄は、作業者がカロライジングパイプ202を手動で鋼
滓205部分にいちいち動かさなければならないため作
業に手間がかかる問題がある。特に、槽底の循環用流路
103の洗浄には時間がかかる。
【0008】また、酸素富化バーナ301を用いる場
合、高温の燃焼ガス302を容易に得ることはできる
が、その反面燃焼ガス量が通常のバーナの場合よりも極
めて少なくなると共に真空脱ガス槽101の隅々まで燃
焼ガスが行き亙るように攪拌することは難しいことか
ら、洗浄が不十分となる問題がある。しかも、酸素を大
量に使用するためコスト高となる。
【0009】更に、いずれの方法によっても排気温度が
極めて高くなるため熱利用効率が低くエネルギーコスト
が高くなる問題がある。
【0010】本発明は、真空脱ガス槽の内張り耐火物に
付着した鋼滓を短時間でより確実に加熱洗浄できる消費
エネルギーコストの安価な加熱洗浄方法を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法は、燃焼用空
気の供給と燃焼ガスの排出とを蓄熱体を通して交互に行
い燃焼ガスの温度に近い高温の燃焼用空気によって一対
のバーナを短時間に交互に燃焼させる蓄熱型バーナシス
テムを少なくとも1システム以上備えた蓋で真空脱ガス
槽を塞ぎ、真空脱ガス槽内での交互燃焼によって発生し
た燃焼ガスの大部分を燃焼停止中のバーナの蓄熱体を経
て排気させる一方、残りの一部を槽底の循環通路から蓄
熱型バーナシステムの蓄熱体を通過せずに槽外へ噴き出
させるようにしている。
【0012】ここで、蓋には真空脱ガス槽の底近くまで
突出して対を成すバーナ間の真空脱ガス槽内空間を部分
的に仕切る仕切壁が設けられ、発生した燃焼ガスの大部
分が仕切壁を越えて迂回してから燃焼停止中のバーナの
蓄熱体を経て排気されることが好ましい。また、蓋に蓄
熱型バーナシステムを構成する少なくとも一対のバーナ
を接線方向に装着し、真空脱ガス槽内で燃焼ガスを旋回
させることが好ましい。また、蓋の中心には真空脱ガス
槽内に突出する円柱状のコアが設置されると共にこのコ
アの外側で蓄熱型バーナシステムを構成する少なくとも
一対のバーナがやや槽底側向きでかつ燃焼ガスに旋回力
が付与される方向へ向けられて配置され、真空脱ガス槽
内の空間において燃焼ガスを旋回させた後、燃焼停止中
のバーナから燃焼ガスの大部分を排気させることが好ま
しい。更に、蓋の中心には、外周面に螺旋状のフィンを
形成した円筒状のコアが真空脱ガス槽内に突出させて設
置され、かつコアの内方に蓄熱型バーナシステムの対を
成すバーナの一方が設置されると共に他方のバーナがコ
アの外側でやや槽底側向きでかつ燃焼ガスに旋回力が付
与される方向へ向けて配置され、燃焼ガスをコアの外周
面の螺旋フィンに沿って旋回させる一方、燃焼ガスの大
部分が槽上部の対を成すバーナから交互に排出されるよ
うにすることが好ましい。
【0013】また、本発明は、燃焼用空気の供給と燃焼
ガスの排出とを蓄熱体を通して交互に行い燃焼ガスの温
度に近い高温の燃焼用空気によって短時間に交互に燃焼
させる蓄熱型バーナシステムを構成する一対のバーナ
を、真空脱ガス槽を塞ぐ蓋と真空脱ガス槽の循環流路の
直下で溶け出る鋼滓を受ける地金回収ボックスとに設
け、蓋側のバーナと地金回収ボックス側のバーナとを交
互に燃焼させて発生する燃焼ガスの全量を循環通路を通
過させてから燃焼停止中のバーナの蓄熱体を経て排気す
るようにしている。
【0014】
【作用】したがって、真空脱ガス槽の内張り耐火物に付
着する鋼滓を溶かして流し出すために最適な昇温パター
ンに沿って真空脱ガス槽内雰囲気温度を昇温させるとき
は、真空脱ガス槽の口を蓋で塞ぎ、この蓋に装備された
蓄熱型バーナシステムの交互燃焼によって得られた高温
火炎の輻射熱と燃焼ガスの流動によって内張り耐火物お
よびその上に付着した鋼滓を加熱する。内張り耐火物の
表面で熱交換した後の燃焼ガスは燃焼停止中のバーナ側
の蓄熱体を通って排気される際に、その顕熱が蓄熱体に
回収される。そして、蓄熱体に回収された熱は直接熱交
換によって極めて高い熱交換効率で燃焼用空気の予熱に
使われて再び炉内へ戻される。このときの燃焼用空気の
温度は、排気される燃焼ガスの温度に近い高温とできる
ので、これに更に燃料の燃焼による熱を加えて炉内温度
を急速に昇温させかつ高温火炎が得られる。しかも、短
時間に交互燃焼するため、火炎位置が頻繁に移り変わり
真空脱ガス槽内での温度分布がより均一化される。同時
に、燃焼ガスの一部が高温のまま循環通路から噴き出さ
れる際に、循環通路の内壁面に付着した鋼滓を溶かして
流し出す。
【0015】ここで、請求項2の発明の場合、真空脱ガ
ス槽の底近くまで突出する仕切壁によって真空脱ガス槽
内空間が真空脱ガス槽底付近を除いて仕切られるため、
蓋に装備された対を成すバーナ間で燃焼ガスの大部分が
ショートパスを招くことなく確実に仕切壁を越えて迂回
して反対側のバーナの蓄熱体を経て排気される。このた
め、真空脱ガス槽内の側壁から底部全域に燃焼ガスが接
触して均一に加熱される。
【0016】また、請求項3,4あるいは5の発明のよ
うに真空脱ガス槽内で燃焼ガスを旋回させる場合には、
燃焼ガスが遠心力によって真空脱ガス槽の壁面側へ広が
りかつ炉内雰囲気を攪拌し内張り耐火物の表面における
燃焼ガスの流速を上げて伝熱効率を高める。
【0017】また請求項の発明の場合、燃焼ガスの全
量が高温のまま循環通路を通過した後に燃焼停止中のバ
ーナの蓄熱体を経て排気されるため、汚れの特にひどい
循環通路部分をより高い熱量を与えながらかつ高い流速
で噴き出させ、より確実に鋼滓を溶かし出す。
【0018】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。尚、本実施例においては真空脱
ガス槽の構造そのものは特に重要でないのでその詳細な
説明は省略する。
【0019】図1〜図3に本発明の真空脱ガス槽の加熱
洗浄方法の一例を概念図で示す。この真空脱ガス槽の加
熱洗浄は、いずれも真空脱ガス槽1を蓄熱型バーナシス
テム4を装備した蓋3で塞ぎ、交互燃焼させることによ
って行われる。交互燃焼によって得られた真空脱ガス槽
1内の燃焼ガスの大部分は燃焼停止中のバーナの蓄熱体
を通って循環通路を通らずに排出され、燃焼用空気予熱
で必要とされない余剰の燃焼ガスあるいは必要に応じて
設定された量の燃焼ガス(一部の燃焼ガス)だけが循環
通路を通してそのまま蓄熱型バーナシステム4の蓄熱体
を通さずに排出される。本実施例では蓄熱型バーナシス
テム4を1システム設けているが、2以上のシステムを
装備しても良い。
【0020】図1の実施例は、蓄熱型バーナシステム4
を装備した蓋3で真空脱ガス槽1を塞ぎ、交互燃焼によ
って真空脱ガス槽1内に発生させた燃焼ガス17の大部
分を蓄熱型バーナシステム4の蓄熱体を通して排気させ
る一方、一部を高温のまま槽底の循環通路2から噴き出
させるものである。
【0021】ここで、蓄熱型バーナシステム4はその構
造及び燃焼方式に特に限定を受けるものではないが、例
えば、図5に示すように、蓄熱体7を内蔵したダクト1
4をバーナボディ13に連結して蓄熱体7とバーナ5,
6とを一体化したものを2基組合せて交互に燃焼させ、
燃焼させていない停止中のバーナ及び蓄熱体を通して排
ガスを排出し得るように設けたものが本実施例では使用
されている。2基のバーナ5,6のそれぞれの蓄熱体
7,7に対し燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給系8
と燃焼ガスを排出する燃焼ガス排気系9とを四方弁10
の介在によって選択的に接続可能とし、一方のバーナ5
(あるいは6)には蓄熱体7を通して燃焼用空気の供給
を図る一方、他方のバーナ6(あるいは5)からは蓄熱
体7を通して燃焼ガスの排出を図るように設けられてい
る。燃焼用空気は例えば押し込みファン16等によって
供給され、燃焼排ガスは例えば図示していない誘引ファ
ンなどの排気手段によって真空脱ガス槽内から吸引され
大気中に排出される。また、燃料供給系11は、例えば
三方弁12を介していずれか一方のバーナ5,6に選択
的に交互に接続され燃料を供給する。燃料ノズル15
は、例えばバーナボディ13のバーナスロート部分に埋
設されて噴射口のみがバーナスロートの内周面に開口さ
れ、内側を燃焼ガスが通過する際にこれにさらされない
ように設けられている。
【0022】また、蓄熱体7,7としては、比較的圧力
損失が低い割に熱容量が大きく耐久性の高い材料、例え
ばムライトやコージライトなどのセラミックスで成形さ
れたハニカム形状のセル孔を多数有する筒体の使用が好
ましい。この場合、燃焼ガスから熱を回収する際にガス
が酸露点温度以下に低下してもセラミックス内に燃料中
のイオウ分やその化学変化物質が捕捉され、下流の排気
系のダクトなどを低温腐食させることがない。勿論、特
にこれに限定されるものではなくセラミックボールやナ
ゲットなどの他の材料あるいは構造から成る蓄熱体を使
用しても良い。
【0023】また、真空脱ガス槽1を塞ぐ蓋3には、真
空脱ガス槽内における燃焼ガスの動き(攪拌性)をより
好ましいものとするための工夫が必要に応じて施され
る。例えば、図2に示すように、蓋3の中央に、真空脱
ガス槽1の底18の近くまで突出して対を成すバーナ
5,6間の真空脱ガス槽内空間を部分的に仕切る仕切壁
21が設けられている。仕切壁21は例えば蓋3と同様
の耐火物によって一体的に形成されている。この仕切壁
21は真空脱ガス槽1の底18付近を除いてそれよりも
上部空間を完全に仕切り、仕切壁21を挟んで配置され
た一対のバーナ5,6間で燃焼ガス17がショートパス
するのを防いでいる。この場合、循環通路2から槽外へ
噴き出される一部の燃焼ガスを除いて部分の燃焼ガスが
仕切壁21を越えるように迂回して仕切壁21の反対側
のバーナから排気される。したがって、真空脱ガス槽1
の壁面20→底部コーナ部19→底18→底部コーナ部
19→壁面20と多量の燃焼ガス17が流れる。尚、循
環通路2から噴き出される燃焼ガスの量が蓄熱型バーナ
システム4での燃焼用空気予熱に支障を来さない程度の
ものとするため、あるいは総合的な熱効率の観点から適
当と判断される程度のものとするため、図6に示すよう
に真空脱ガス槽1の循環通路2の下にダンパ31を装備
した地金回収ボックス30を接続することもある。この
場合、地金回収ボックス30内に循環通路2を装入し、
ダンパ31の開閉によって循環通路2から噴き出される
燃焼ガスの量を調整できる。
【0024】また、燃焼ガスを強制的に旋回させること
もある。例えば図3に示すように、蓋3の中心に、真空
脱ガス槽1内に突出する円柱状のコア22が設置され、
そのコア22の外側で少なくとも一対のバーナ5,6が
やや槽底側向きでかつ燃焼ガス17に旋回力が付与され
る方向へ向けられて設置されている。この場合、燃焼ガ
スはコア22の回りを旋回するため遠心力によって真空
脱ガス槽1の側壁20に沿って降下する。そして、底部
において循環通路2から槽外へ噴き出る一部を除いて大
部分の燃焼ガス17が流れを反転させ、中央の負圧部分
で上昇して燃焼停止中のバーナへ抜き取られる。尚、コ
ア22は蓋3と同様の耐火物によって一体的に形成され
ている。また、図示してないが、蓋の中心に螺旋状のフ
ィンを外周面に形成した円筒状のコアが真空脱ガス槽内
に突出させて設置され、コアの内方に対を成す一方のバ
ーナが、他方のバーナがコアの外側に配置される場合も
ある。この場合、コアの外のバーナの燃焼により発生し
た燃焼ガスはコアに絡まるように旋回しながら真空脱ガ
ス槽の底に向けて降下し、真空脱ガス槽の中心で負圧と
なったコアの内方へ吸引されて燃焼していないコア内の
バーナから排気され、それに付属する蓄熱体で廃熱が回
収される。また、コアの内側のバーナの燃焼で発生した
燃焼ガスには、コアから噴き出されると同時に真空脱ガ
ス槽の底部に噴き付けられ、その後反転して真空脱ガス
槽の上部へ向けて上昇する。このとき、コアの外周面の
フィンに沿って燃焼ガスが流れることによって旋回力が
与えられ、真空脱ガス槽の壁面に沿って上昇する。そし
て、バーナから排気される。
【0025】更に、図7に示すように、蓄熱型バーナシ
ステム4を構成する少なくとも一対のバーナ5,6を円
筒型の蓋3に接線方向となるように配置して燃焼ガス1
7の旋回流を真空脱ガス槽1内に形成する場合もある。
この場合、燃焼ガス17の旋回流は真空脱ガス槽1内を
降下し、槽底18においてその大部分が反転して中心の
負圧部分を上昇し、燃焼停止中のバーナへ吸引され蓄熱
体7を経て排気される。同時に、一部の燃焼ガスは循環
通路2,2から高温のまま地金回収ボックス30内へ噴
き出される。この地金回収ボックス30内へ噴き出され
る量はダンパ31によって調整される。また、一方のバ
ーナは例えばバーナ5を仮想線で示すように、槽底付近
の側壁20に設置し、真空脱ガス槽の上と下とで交互燃
焼させ、燃焼ガス17の旋回流を上から下あるいは下か
ら上へ流動させるようにすることも可能である。尚、図
示していないが、バーナ5,6は平坦な蓋3に対し、や
や真空脱ガス槽1の底に向けるようにして接線方向に装
着すること、例えば図3の状態からコア22を無くした
状態にすることも可能である。
【0026】以上のように構成された蓄熱型バーナシス
テム4を備えた蓋3を利用して真空脱ガス槽1の加熱洗
浄は次のようにして行われる。
【0027】まず、蓄熱型バーナシステム4を備えた蓋
3で真空脱ガス槽1を塞ぐ。そして、蓄熱型バーナシス
テム4を構成する一方のバーナ例えばバーナ5を燃焼さ
せる。同時に燃焼させていない他方のバーナ6のバーナ
スロートから燃焼ガス17を抜き出し、蓄熱体7を通過
させて燃焼ガス排気系9から排気する。即ち、他方のバ
ーナ6は四方弁10の切替えによって燃焼ガス排気系9
と接続されかつ燃料供給が三方弁12で閉じられている
ため、燃焼は行われず燃焼ガスの排出路として利用され
る。真空脱ガス槽1の内張り耐火物は火炎及び燃焼ガス
17の輻射熱によって加熱される。ここで、バーナ5に
供給される燃焼用空気は蓄熱体7との直接接触によって
予熱されてからバーナボディ13内に供給されるため排
ガス温度に近い高温(1000℃前後)である。このた
め、燃料ノズル15から噴射された燃料と混合されたと
き、少ない燃料でも安定燃焼し高温の燃焼ガスが得られ
る。また、十分な燃料を噴射すれば酸素富化バーナ程度
以上の高温火炎を容易に得られる。しかも、燃焼量の増
減に伴って燃焼用空気の温度も即座に変化するので燃焼
ガスの温度調整の応答性が良い。したがって、真空脱ガ
ス槽内雰囲気温度を急速に乾燥あるいは加熱に適した温
度まで昇温させ得る。尚、燃焼と排気の切替えは例えば
10秒〜2分間隔、好ましくは約1分以内、最も好まし
くは10〜40秒程度の極めて短い間隔で行われる。ま
た、蓄熱体7を経由して排出される燃焼ガスが所定の温
度例えば200℃程度となったときに切替は行われる。
この場合、火炎位置が頻繁に移り変わるために真空脱ガ
ス槽内での雰囲気温度をより均一化でき、加熱むらが少
なくなる。
【0028】ここで、燃焼によって発生する燃焼ガス1
7の量は常に供給燃焼空気量よりも10%から30%程
度多く、また燃焼ガスの比熱も空気のそれより10%程
度高いので、空気予熱に必要とする熱容量よりも燃焼ガ
スの保有する熱容量の方が大きい。通常、燃焼用空気の
量と比熱との積を1とすると、燃焼ガスの量と比熱との
積は1.15以上となるため、発生した燃焼ガスの大部
分例えば80%±10%程度を蓄熱体から排出すれば、
燃焼用空気を排気される燃焼ガスとほぼ同じ温度に予熱
しかつ排ガス温度を燃焼用空気温度(常温)まで近づけ
ることができる。また、循環通路2を経て地金回収ボッ
クス30側へ排出される燃焼ガスは、槽内で発生する燃
焼ガスの一部例えば20%±10%程度であり少量であ
るが、高温のガスであるため、小容積の循環通路2の耐
火物に付着した鋼滓を溶かして流し出すには十分であ
る。尚、地金回収ボックス30側へ排出された燃焼ガス
は、そのまま排出されるか熱交換器やエコノマイザなど
の他の排熱回収設備(図示省略)を通して排出される。
【0029】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、蓄熱型バーナシステム4の交互燃焼によっ
て発生した燃焼ガスの全量を循環通路2に通してから蓄
熱体7を経て排気させるようにしても良い。図4示す
ように、真空脱ガス槽を塞ぐ蓋と前記真空脱ガス槽の循
環流路の直下で溶け出る鋼滓を受ける地金回収ボックス
とに蓄熱型バーナシステム4を構成する一対のバーナ
5,6を設け、蓋3側のバーナ6と地金回収ボックス3
0側のバーナ5とを交互に燃焼させて発生する燃焼ガス
の全量を循環通路2,2を通過させて真空脱ガス槽1内
あるいは地金回収ボックス30内のいずれかに移してか
ら、燃焼停止中のバーナの蓄熱体7を経て排気する。こ
の場合、燃焼ガス17の全量が高温のまま循環通路2,
2を通過した後に燃焼停止中のバーナの蓄熱体を経て排
気されるため、汚れの特にひどい循環通路2,2部分を
より高い熱量を与えながらかつ高い流速で噴き出させ、
より確実に鋼滓を溶かし出す。
【0030】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法は、燃焼用空気の供給と
燃焼ガスの排出とを蓄熱体を通して交互に行い燃焼ガス
の温度に近い高温の燃焼用空気によって一対のバーナを
短時間に交互に燃焼させる蓄熱型バーナシステムを少な
くとも1システム以上備えた蓋で真空脱ガス槽を塞ぎ、
真空脱ガス槽内での交互燃焼によって発生した燃焼ガス
の大部分を燃焼停止中のバーナの蓄熱体を経て排気させ
る一方、残りの一部を槽底の循環通路から蓄熱型バーナ
システムの蓄熱体を通過せずに槽外へ噴き出すようにし
ているので、酸素富化バーナを使わなくとも高温火災・
燃焼ガスができ、急速加熱が可能となり洗浄時間を短縮
できると共にランニングコストを低減できる。しかも、
短時間に交互燃焼することによって火炎位置が頻繁に移
り変わるため、真空脱ガス槽内雰囲気温度分布がより均
一化でき、槽内の隅々特に従来洗浄し難かった側壁部分
の洗浄も容易となる。更に、高温の燃焼ガスの一部を最
も洗浄の必要な循環通路から噴き出させるため、この部
分の洗浄がより確実に行い得る。依って、本発明による
と、排熱回収による熱効率の向上及び省エネルギー化に
寄与できると共に短い洗浄時間でより確実に洗浄でき
る。
【0031】また、請求項2の発明の場合、真空脱ガス
槽内空間に設けられた仕切壁によって、燃焼ガスのショ
ートパスによる排気が妨げられ確実に仕切壁を越えるよ
うに迂回して反対側のバーナの蓄熱体を経て排気される
ため、真空脱ガス槽内の側壁から底部全域に燃焼ガスが
確実に接触して均一に加熱される。
【0032】また、請求項3,4あるいは5の発明の場
合、燃焼ガスが旋回流となるため、炉内雰囲気を攪拌し
内張り耐火物の表面における燃焼ガスの流速を上げて伝
熱効率を高める。
【0033】更に、請求項6の発明は、交互燃焼によっ
て発生する燃焼ガスの全量を循環通路を通過させてから
燃焼停止中のバーナの蓄熱体を経て排気するので、燃焼
ガスの全量が高温のまま循環通路を通過した後に燃焼停
止中のバーナの蓄熱体を経て排気されるため、汚れの特
にひどい循環通路部分をより高い熱量を与えながらかつ
高い流速で噴き出させ、より確実に鋼滓を溶かし出す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法の一実施
例を示す概念図である。
【図2】本発明の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法の他の実
施例を示す概念図である。
【図3】本発明の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法の更に他
の実施例を示す概念図である。
【図4】本発明の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法の更に他
の実施例を示す概念図である。
【図5】本発明に適用される蓄熱型バーナシステムの一
実施例を示す原理図である。
【図6】本発明の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法に使用さ
れる装置の一実施例を示す概略図であり、(A)は平面
図、(B)は中央縦断面図である。
【図7】本発明の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法に使用さ
れる装置の一実施例を示す概略図であり、(A)は平面
図、(B)は中央縦断面図である。
【図8】普通バーナを利用した従来の真空脱ガス槽の加
熱洗浄方法の一例を示す概念図である。
【図9】プラズマアークを利用した従来の真空脱ガス槽
の加熱洗浄方法の他の例を示す概念図である。
【図10】酸素富化バーナを利用した従来の真空脱ガス
槽の加熱洗浄方法の他の例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 真空脱ガス槽 2 循環通路 3 蓋 4 蓄熱型バーナシステム 5,6 バーナ 7 蓄熱体 17 燃焼ガス 18 真空脱ガス槽の底 19 真空脱ガス槽のコーナ部 20 真空脱ガス槽の壁面 21 仕切壁 22 円柱状のコア 30 地金回収ボックス 31 ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 博明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 栗原 博 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 田中 良一 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53 号 日本ファーネス工業株式会社内 (72)発明者 松尾 護 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53 号 日本ファーネス工業株式会社内 (72)発明者 宮田 誠 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53 号 日本ファーネス工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−159312(JP,A) 特開 平4−56714(JP,A) 特開 平4−56715(JP,A) 特開 平6−257951(JP,A) 特開 平7−112249(JP,A) 実公 昭50−42083(JP,Y1) Can Ceram Q,Vol.62 (1993)No.3,PP.187−196 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 7/10 C22B 9/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用空気の供給と燃焼ガスの排出とを
    蓄熱体を通して交互に行い燃焼ガスの温度に近い高温の
    燃焼用空気によって一対のバーナを短時間に交互に燃焼
    させる蓄熱型バーナシステムを少なくとも1システム以
    上備えた蓋で真空脱ガス槽を塞ぎ、前記真空脱ガス槽内
    での交互燃焼によって発生した燃焼ガスの大部分を燃焼
    停止中のバーナの蓄熱体を経て排気させる一方、残りの
    一部を槽底の循環通路から前記蓄熱型バーナシステムの
    蓄熱体を通過せずに槽外へ噴き出させることを特徴とす
    る真空脱ガス槽の加熱洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記蓋には真空脱ガス槽の底近くまで突
    出して対を成す前記バーナ間の真空脱ガス槽内空間を部
    分的に仕切る仕切壁を設け、発生した燃焼ガスの大部分
    が前記仕切壁を越えて迂回してから燃焼停止中のバーナ
    の蓄熱体を経て排気されることを特徴とする請求項1記
    載の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記蓋に蓄熱型バーナシステムを構成す
    る少なくとも一対のバーナをほぼ接線方向に装着し、真
    空脱ガス槽内で燃焼ガスを旋回させることを特徴とする
    請求項1記載の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前記蓋の中心には真空脱ガス槽内に突出
    する円柱状のコアを設置すると共にこのコアの外側で蓄
    熱型バーナシステムを構成する少なくとも一対のバーナ
    がやや槽底側向きでかつ燃焼ガスに旋回力が付与される
    方向へ向けられて配置され、前記真空脱ガス槽内の空間
    において前記燃焼ガスを旋回させることを特徴とする請
    求項1記載の真空脱ガス槽の加熱洗浄方法。
  5. 【請求項5】 前記蓋の中心には、外周面に螺旋状のフ
    ィンを形成した円筒状のコアを真空脱ガス槽内に突出さ
    せて設置し、かつ前記コアの内方に蓄熱型バーナシステ
    ムの対を成すバーナの一方が設置されると共に他方のバ
    ーナが前記コアの外側でやや槽底側向きでかつ燃焼ガス
    に旋回力が付与される方向へ向けられて配置され、燃焼
    ガスを前記コアの外周面の螺旋フィンに沿って旋回させ
    ることを特徴とする請求項1記載の真空脱ガス槽の加熱
    洗浄方法。
  6. 【請求項6】 燃焼用空気の供給と燃焼ガスの排出とを
    蓄熱体を通して交互に行い燃焼ガスの温度に近い高温の
    燃焼用空気によって短時間に交互に燃焼させる蓄熱型バ
    ーナシステムを構成する一対のバーナを、真空脱ガス槽
    を塞ぐ蓋と前記真空脱ガス槽の循環流路の直下で溶け出
    る鋼滓を受ける地金回収ボックスとに設け、前記蓋側の
    バーナと地金回収ボックス側のバーナとを交互に燃焼さ
    せて発生する燃焼ガスの全量を前記循環通路を通過させ
    てから燃焼停止中のバーナの蓄熱体を経て排気すること
    を特徴とする真空脱ガス槽の加熱方法。
JP28215293A 1993-10-18 1993-10-18 真空脱ガス槽の加熱洗浄方法 Expired - Fee Related JP2896297B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28215293A JP2896297B2 (ja) 1993-10-18 1993-10-18 真空脱ガス槽の加熱洗浄方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28215293A JP2896297B2 (ja) 1993-10-18 1993-10-18 真空脱ガス槽の加熱洗浄方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07118729A JPH07118729A (ja) 1995-05-09
JP2896297B2 true JP2896297B2 (ja) 1999-05-31

Family

ID=17648784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28215293A Expired - Fee Related JP2896297B2 (ja) 1993-10-18 1993-10-18 真空脱ガス槽の加熱洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2896297B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5321005B2 (ja) * 2008-11-19 2013-10-23 新日鐵住金株式会社 真空脱ガス槽の整備システム及び整備方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Can Ceram Q,Vol.62(1993)No.3,PP.187−196

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07118729A (ja) 1995-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910005900B1 (ko) 전기아아크로에서 에너지 공급을 증가시키기 위한 방법
CN1759941B (zh) 加热熔融处理垃圾焚烧飞灰方法及设备
JP2726156B2 (ja) 金属酸化物の還元方法およびそのための容器
CN102899497A (zh) 锌浸出渣处理装置和处理工艺
JP2896297B2 (ja) 真空脱ガス槽の加熱洗浄方法
WO2012163274A1 (zh) 燃气电弧双热式高效炼硅炉及其加热方法
JPH07112269A (ja) 取鍋の乾燥および加熱方法
JP2919725B2 (ja) タンディッシュの加熱および洗浄方法
CN2331936Y (zh) 电炉炼钢用多功能喷枪
JP2001027482A (ja) 銅溶解炉
JP2001141367A (ja) 銅溶解用シャフト炉
JP3000834B2 (ja) 蓄熱式バーナ
JP3106042B2 (ja) スクラップの予熱方法
TW486520B (en) Method for injection of oxygen in electric arc furnaces in the production of steel
JP3650193B2 (ja) 金属原料の溶解方法
JP3274931B2 (ja) アルミニウム切粉溶解炉
JPS59150005A (ja) リアクタ−製鉄装置
JP2001272171A (ja) タワー型アルミニウム溶解保持炉
JPS6067609A (ja) 溶融金属浴を精錬する方法
JP3596639B2 (ja) アーク式電気炉の天井の冷却方法
KR100536144B1 (ko) 폐기물 열분해 용융시스템
JPS6219903Y2 (ja)
SU441312A1 (ru) Способ отоплени отражательной печи
JPS62156213A (ja) 溶銑予備精錬用樋構造
JP2562768B2 (ja) 溶融金属容器付着地金の溶断方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees